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【発明の名称】 遊技機の残高表示器
【発明者】 【氏名】金沢 広嗣

【要約】 【課題】カード式の遊技機において、遊技中に遊技者が残高状態を容易に把握でき、残高が無くなったことに気付かないで大当たり発生等による貴重な利益を取り損なうようなことがないようにする。

【解決手段】例えば残高4000円以上では「緑色」、3900円以下で「橙色」、残り払出回数が最終1回の500円以下で「赤色」というように、残高表示器によるカード残高の表示態様を変化させ、また、残高500円以下になった状態で、残高表示の数字「5」を所定の周期で点滅させるなど、特に残り払出回数が最終1回であることを報知し、遊技者が思考を要せずに容易に残高状態を把握できるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技価値記憶媒体の記憶残高の範囲で所定金額分ずつ貸出遊技媒体を払出可能な遊技機に設けられ、貸出遊技媒体が払い出されるごとに前記所定金額ずつ減少する前記遊技価値記憶媒体の記憶残高を目視可能に表示する遊技機の残高表示器において、前記遊技価値記憶媒体の記憶残高の変化に伴って前記残高表示器による残高表示の表示態様を変化させることを特徴とする遊技機の残高表示器。
【請求項2】 遊技価値記憶媒体の記憶残高が最終1回の貸出遊技媒体払出分まで減少した時に、残り払出回数が最終1回であることを報知するよう表示態様を変化させることを特徴とする請求項1記載の遊技機の残高表示器。
【請求項3】 残り払出可能回数が最終1回となった状態で、残高表示の数字を所定の周期で点滅させることを特徴とする請求項2記載の遊技機の残高表示器。
【請求項4】 次回の払い出しで残高表示の数字が一つ桁数の小さい数字に変わる状態となった時に、その残高表示の数字の各桁を順次点滅させることを特徴とする請求項1記載の遊技機の残高表示器。
【請求項5】 遊技価値記憶媒体の記憶残高の変化に伴って残高表示の数字の点滅周期を変化させることを特徴とする請求項1記載の遊技機の残高表示器。
【請求項6】 遊技価値記憶媒体の記憶残高の変化に伴って残高表示の数字の表示色を変化させることを特徴とする請求項1記載の遊技機の残高表示器。
【請求項7】 遊技価値記憶媒体の記憶残高の変化に伴って残高表示の数字の表示色を変化させるとともに、残り払出可能回数が最終1回となった状態で、残高表示の数字を所定の周期で点滅させることを特徴とする請求項1記載の遊技機の残高表示器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は遊技機の残高表示器に関し、特に、遊技者が残高状態を容易に把握できるようにし、残高が無くなったことに気付かないで大当たり発生等による貴重な利益を取り損なうようなことがないようにするための残高表示器に関する。
【0002】
【従来の技術】プリペイドカード等の遊技価値記憶媒体を使用する遊技機(CR機と呼ばれる。)は、その遊技価値記憶媒体の記憶残高の範囲で所定金額分ずつ貸出遊技媒体の払い出し(玉貸し)が可能である。そして、残高表示器が設置され、貸出遊技球が払い出されるごとに所定金額ずつ減少する記憶残高が目視可能に数字で表示される。この残高表示器は、通常、残高表示専用で、例えば遊技機前面の上皿の正面に設けられている。そして、この残高表示器により、例えば最終桁を100円の位とする3桁の数字で残高が表示され、500円単位貸出なら、残高2000円で500円玉貸ししたときに、表示が「20」、「19」、「18」、「17」、「16」、「15」と順次減少して、結局払出1回ごとに「5」だけ小さい数字となり、300円単位貸出なら払出1回ごとに「3」だけ小さい数字となる。遊技者はその数字の大小から、遊技者自らの思考によって、まだ残高が十分あるとか、もう残り少ないとかいう判断をしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来のCR機の残高表示器は、単に数字の羅列によって残高を表示するものであって、遊技に夢中になっていると、数字は見えていても思考を伴わないために、残高状態を把握できず、気付かないうちに残高がほとんど無くなり、手持ちの遊技球も少なくなった状態で、大当りが発生し、遊技球が続かないで貴重な利益を取り損なってしまうことがあった。
【0004】残高状態を把握するためには、表示された数字の大小を遊技者自らの思考によって認識する必要があり、思考により認識できて初めて、まだ大丈夫であるとか、もう残り少ないという判断ができるのであって、遊技に夢中になっていると、単なる数字の羅列だけでは、思考による認識や判断が困難で、残高状況を的確に把握できない。
【0005】また、CR機の残高表示器で、残高が変わるごとに数字表示のランプが一旦消灯し、新たな数字で点灯するようにしたものがあるが、その場合でも、残り少なくなった状態は、思考によって認識し、判断する必要があることには変わりがなく、やはり、遊技に夢中になって思考を伴わない状態では、残高把握が困難で、大当たりが発生したのに遊技球が続かないで、利益を取り損なってしまう場合がある。
【0006】したがって、カード式の遊技機において、遊技中に遊技者が残高状態を容易に把握できるようにし、残高が無くなったことに気付かないで大当たり発生等による貴重な利益を取り損なうことがないようにすることが課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、遊技価値記憶媒体の記憶残高の範囲で所定金額分ずつ貸出遊技媒体が払出可能とされた遊技機に設けられ、貸出遊技媒体が払い出されるごとに所定金額ずつ減少する遊技価値記憶媒体の記憶残高を目視可能に表示する遊技機の残高表示器において、上記課題を解決するため、遊技価値記憶媒体の記憶残高の変化に伴って残高表示器による残高表示の表示態様を変化させるものである。
【0008】このように記憶残高の変化に伴って残高表示の表示態様を変化させることで、遊技者の注意を引くことができ、遊技者は表示態様の変化から残高を直感でき、思考をほとんど要せず容易に残高状態を把握することができる。そのため、遊技者は、残高が少なくなると、その状態を的確に把握して、新たなカード購入の心準備をすることができ、大当たりが発生したのに遊技球が続かないで利益を取り損なってしまうようなことを防止できる。
【0009】その表示態様の変化は、例えば、プリペイドカード等の遊技価値記憶媒体の記憶残高が最終1回の貸出遊技媒体払出分まで減少した時に、残り払出回数が最終1回であることを、例えば、残高表示の数字を所定の周期で点滅させることにより報知するようにしたものであってよい。この場合、残高表示が同じ数字で点滅することにより、遊技者は、あと1回の払い出しで残高がなくなる状態であることを、思考をほとんど要せず容易に把握でき、上皿の遊技球以外の手持ちの遊技球を考慮に入れながら、機を見て新たなカードを購入する行動に移るとか、あるいは、遊技を継続しつつ、呼び出しランプによって係員を呼び、カード購入を依頼するようにでき、大当たりが発生したのに遊技球が続かないで利益を取り損なってしまうようなことを防止できる。
【0010】また、表示態様の変化は、次回の払い出しで残高表示の数字が一つ桁数の小さい数字に変わる状態となった時に、その残高表示の数字の各桁を順次点滅させるものであってもよい。この場合、遊技者は、残高が減る様子を節目節目で容易に認識できる。
【0011】また、表示態様の変化は、遊技価値記憶媒体の記憶残高の変化に伴って残高表示の数字の点滅周期を変化させるものであってもよい。この場合、遊技者は、残高が減る様子を点滅周期の変化で認識できる。
【0012】また、表示態様の変化は、遊技価値記憶媒体の記憶残高の変化に伴って残高表示の数字の表示色を変化させるものであってもよい。この場合、遊技者は、残高が減る様子を表示色の変化で認識できる。
【0013】また、表示態様の変化は、表示色の変化と点滅とによる複合的な変化であってもよく、例えば、遊技価値記憶媒体の記憶残高の変化に伴って残高表示の数字の表示色を変化させるとともに、残り払出可能回数が最終1回となった状態で、残高表示の数字を所定の周期で点滅させるものであってよい。この場合、遊技者は、残高が減る様子を表示色の変化で認識でき、新たなカード購入の心準備ができるとともに、表示色が残高の少ないことを報知する表示色に変わり、且つ、残高表示が同じ数字で点滅した時に、あと1回の払い出しで残高がなくなる状態であることを、一層容易に把握できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0015】図1は実施の形態の一例の遊技機の下部正面図である。この遊技機は、第1種パチンコ機で、図1において、1はガラス扉(枠)、2は上皿、3は下皿を示している。4はガラス扉1の奥面に取り付けたガラス板である。そして、2aは発射に備えて遊技球を一時的に貯える上皿本体であり、3aは余剰となった遊技球を貯える下皿本体である。また、5は下皿に取り付けられた発射ハンドルである。
【0016】この遊技機は、発射ハンドル5を操作することにより、発射装置(図示せず)の発射槌が遊技球を一個ずつ発射し、その発射された遊技球が遊技盤面の遊技領域に達して、所定の入賞領域を通過すると、賞球として所定数の遊技球を払い出し、更に、所定条件が成立することにより、大当たりとなって、短期間に大量の賞球の獲得が可能な特別遊技に移行するよう構成されたものである。
【0017】また、この遊技機は、CR機と呼ばれるカード式の遊技機で、例えばプリペイドカードを使用して貸出球(貸出遊技媒体)の払い出しを行うよう構成されている。貸出球は、カード(遊技価値記憶媒体)の記憶残高の範囲で、所定金額分ずつ、例えば500円単位とか300円単位で払出可能である。そして、使用中のカードの記憶残高を表示する残高表示器6が、ガラス扉4の外側中央下端に設けられている。なお、残高表示器6は、この場所に限らず、例えば上皿2の正面中央等に設けてもよい。
【0018】残高表示器6は、最終桁を100円の位とする3桁の数字をランプ表示するもので、500円単位貸出なら、残高2000円で500円玉貸ししたときに、表示が「20」、「19」、「18」、「17」、「16」、「15」と順次減少して、結局払出1回ごとに「5」だけ小さい数字となり、300円単位貸出なら払出1回ごとに「3」だけ小さい数字になるというように、貸出球が払い出されるごとに所定金額ずつ減少するカードの記憶残高を、点灯した数字で目視可能に表示する。
【0019】その3桁の数字は、各桁ごとにそれぞれ7セグメントのLEDランプで表示するもので、それら7セグメントのLEDランプは、全て同じ構造で、単色あるいは複数色(例えば3色)で表示可能とされ、点灯の態様によってそれぞれが0から9までの数値を表現する。
【0020】また、残高表示器6は、残高の変化に伴って所定のパターンで表示態様を変化させるものである。その表示態様変化のパターンは例えば次の通りである。
【0021】(パターン1)カードの記憶残高が最終1回の貸出球払出分まで減少した時に、残り払出回数が最終1回であることを、残高表示の数字を所定の周期で点滅させることにより報知するようにしたものであって、例えば500円単位貸出なら、残高が500円以下になった状態で、図2に示すように、最終桁で表現する数値の「5」を0.3秒間点灯表示した後、表示器の電源線を切断して、0.3秒間消灯し、次いで、表示器の電源線を接続(回復)して、「5」を0.3秒点灯表示し、次いで、表示器の電源線を切断して、「5」を0.3秒消灯し、次いで、表示器の電源線を接続(回復)し、以下、残高がなくなるまで、同じ点滅動作を繰り返す。
【0022】この場合、残高表示が数字の「5」のまま繰り返し点滅することにより、遊技者は、あと1回の払い出しで残高がなる状態であることを、思考をほとんど要せず容易に把握できる。
【0023】(パターン2)3色対応の7セグメントを利用し、カードの記憶残高の変化に伴って残高表示の数字の表示色を変化させるものであって、例えば500円単位貸出の場合に、図3に示すように、残高が4000円以上では、表示器の緑信号線を接続し、赤信号線を切断して、「緑色」の表示とし、残高が3900円以下になると、表示器の赤信号線も接続して、「橙色」の表示とし、残高が500円以下になると、表示器の緑信号線を切断して、「赤色」の表示とする。
【0024】この場合、遊技者は、残高が減る様子を表示色の変化で認識できる。
【0025】(パターン3)パターン1とパターン2の複合型で、3色対応の7セグメントを利用し、カードの記憶残高の変化に伴って残高表示の数字の表示色を変化させるとともに、残高が最終1回の貸出球払出分まで減少した時に、残り払出回数が最終1回であることを、残高表示の数字を所定の周期で点滅させることにより報知するようにしたものであって、例えば500円単位貸出の場合に、図3に示すように、残高が4000円以上では、表示器の緑信号線を接続し、赤信号線を切断して、「緑色」の表示とし、残高が3900円以下になると、表示器の赤信号線も接続して、「橙色」の表示とし、残高が500円以下になると、表示器の緑信号線を切断して、「赤色」の表示とし、また、残高が500円以下になった状態で、図2に示すように、最終桁で表現する数値の「5」を0.3秒間点灯表示した後、表示器の電源線を切断して、0.3秒間消灯し、次いで、表示器の電源線を接続(回復)して、「5」を0.3秒点灯表示し、次いで、表示器の電源線を切断して、「5」を0.3秒消灯し、次いで、表示器の電源線を接続(回復)し、以下、残高がなくなるまで、同じ点滅動作を繰り返す。
【0026】この場合、遊技者は、残高が減る様子を表示色の変化で認識でき、新たなカード購入の心準備ができ、表示色が「赤色」になり、且つ残高表示が「5」で点滅する状態になった時に、あと1回で残高がなくなることを一層容易に把握できる。
【0027】(その他のパターン)次回の払い出しで残高表示の数字が一つ桁数の小さい数字に変わる状態となった時に、その残高表示の数字の各桁を順次点滅させるようにしてもよく、その場合、遊技者は、残高が減る様子を節目節目で容易に認識できる。
【0028】また、カードの記憶残高の変化に伴って残高表示の数字の点滅周期を変化させるものであってもよく、その場合、遊技者は、残高が減る様子を点滅周期の変化で認識できる。
【0029】残高表示器6の表示態様の変化は、その他、様々なパターンが可能である。
【0030】以上、第1種パチンコ機の場合を説明したが、この発明は1種遊技機以外の遊技機にも適用できることは勿論である。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発明によれば、遊技価値記憶媒体の記憶残高の変化に伴って残高表示の表示態様を変化させることで、遊技者は思考をほとんど要せず容易に残高状態を把握することができ、特に、残り払出回数が最終1回であることを同じ数字の点滅によって報知することにより、遊技者は、上皿の遊技球以外の手持ちの遊技球を考慮に入れながら、機を見て新たなカード等を購入する行動に移るとか、あるいは、遊技を継続しつつ、呼び出しランプによって係員を呼び、カード購入を依頼するようにでき、大当たりが発生したのに遊技球が続かないで、利益を取り取り損なってしまうことになるのを防止できる。
【0032】また、次回の払い出しで残高表示の数字が一つ桁数の小さい数字に変わる状態となった時に、各桁を順次点滅させることにより、残高が減る様子を節目節目で容易に認識できる。
【0033】また、残高の変化に伴って残高表示の数字の点滅周期を変化させることにより、残高が減る様子を点滅周期の変化で認識するようにできる。
【0034】さらに、残高の変化に伴って残高表示の数字の表示色を変化させることにより、残高が減る様子を表示色の変化で認識するようにできる。
【0035】また、表示色の変化と点滅とによる複合的な変化とすることにより、残高が減る様子を表示色の変化で報知するとともに、あと1回の払い出しで残高がなくなる状態となったことを、表示色と、同じ数字の点滅とで報知して、遊技者が一層容易に把握できるようにすることができる。
【出願人】 【識別番号】591142909
【氏名又は名称】マルホン工業株式会社
【出願日】 平成13年5月30日(2001.5.30)
【代理人】 【識別番号】100099254
【弁理士】
【氏名又は名称】役 昌明 (外1名)
【公開番号】 特開2002−355413(P2002−355413A)
【公開日】 平成14年12月10日(2002.12.10)
【出願番号】 特願2001−163175(P2001−163175)