トップ :: A 生活必需品 :: A63 スポ−ツ;ゲ−ム;娯楽




【発明の名称】 遊技媒体計数装置
【発明者】 【氏名】鵜川 詔八

【要約】 【課題】遊技媒体が通路内を通過する際における静電気の発生を抑制した遊技媒体計数装置を提供すること。

【解決手段】遊技機2に供給される遊技媒体または遊技機2から排出される遊技媒体が通過する通路25を有し、該通路25内を通過する遊技媒体数を計数する遊技媒体計数装置18における少なくとも前記通路25内面における遊技媒体との当接面を導電性表面とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技機に供給される遊技媒体または遊技機から排出される遊技媒体が通過する通路を有し、該通路内を通過する遊技媒体数を計数する遊技媒体計数装置であって、少なくとも前記通路内面における遊技媒体との当接面が、導電性表面であることを特徴とする遊技媒体計数装置。
【請求項2】 前記導電性表面が、合成樹脂に導電性フィラーを混入した導電性樹脂層にて形成されている請求項1に記載の遊技媒体計数装置。
【請求項3】 前記導電性フィラーが、炭素系導電材である請求項2に記載の遊技媒体計数装置。
【請求項4】 前記遊技媒体計数装置の基体が、鋳造された金属材により成型されている請求項1ないし3のいずれかに記載の遊技媒体計数装置。
【請求項5】 前記通路の周面を構成する周面板に、該通路の長手方向に延びるスリット孔が形成されている請求項1ないし4のいずれかに記載の遊技媒体計数装置。
【請求項6】 前記当接面が、適宜アース体に接地されている請求項1ないし5のいずれかに記載の遊技媒体計数装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技機に供給される遊技媒体または遊技機から排出される遊技媒体を通過させる通路を有し、該通路内を通過する遊技媒体数を計数する遊技媒体計数装置に係わり、特に、静電気防止処理が施された遊技媒体計数装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばパチンコ店等の遊技場において使用される遊技媒体としてのパチンコ玉は、通常、遊技島台内の循環経路内を循環する際に研磨装置等により研磨されたり、また、遊技機内外において各種部材に接触し、摩擦を生じることは避けられないものであるため、パチンコ玉に静電気が蓄積される傾向が強かった。
【0003】パチンコ玉に静電気が蓄積されると、遊技者が触れたときに感電したり、火花放電等が発生することがあり不快感を与える恐れがあるばかりか、遊技島台内に設置される多種の制御機器等に悪影響を及ぼす恐れがあったため、例えば循環経路を構成する所定の部材をアース体等に接地させる等、種々の静電気対策が講じられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述のような対処を施したとしても、循環経路内においてパチンコ玉に静電気が蓄積されてしまうと、これを確実に、かつ完全に除電することは非常に困難であったため、循環経路内における静電気の発生を抑制することが切望されていた。
【0005】本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、遊技媒体が通路内を通過する際における静電気の発生を抑制した遊技媒体計数装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明の遊技媒体計数装置は、遊技機に供給される遊技媒体または遊技機から排出される遊技媒体が通過する通路を有し、該通路内を通過する遊技媒体数を計数する遊技媒体計数装置であって、少なくとも前記通路内面における遊技媒体との当接面が、導電性表面であることを特徴としている。この特徴によれば、計数すべく遊技媒体が帯電していたり、通路内において遊技媒体同士が接触することにより摩擦が生じて静電気が発生しても、遊技媒体が導電性表面に当接することで静電気が除電されやすくなるばかりか、通路の内面に接触しても静電気が発生しにくいため、著しく帯電した遊技媒体による遊技機やその他周辺機器等への悪影響や、計数への悪影響を回避出来る。
【0007】本発明の遊技媒体計数装置は、前記導電性表面が、合成樹脂に導電性フィラーを混入した導電性樹脂層にて形成されていることが好ましい。このようにすれば、導電性樹脂を用いることで、遊技媒体計数装置の成形時において導電性樹脂を同時に成形して導電性表面を形成したり、塗布等により導電性樹脂層を形成できることから、容易に導電性表面を得ることが出来る。
【0008】本発明の遊技媒体計数装置は、前記導電性フィラーが、炭素系導電材であることが好ましい。このようにすれば、当接面の摩擦抵抗が低減するため、通路内における玉詰まりの発生を防止できるとともに、ゴミ等の汚れが当接面に付着しにくくなるばかりか、炭素系導電材が比較的安価であることから、低コストにて遊技媒体計数装置を製造出来る。
【0009】本発明の遊技媒体計数装置は、前記遊技媒体計数装置の基体が、鋳造された金属材により成型されていることが好ましい。このようにすれば、基体自体が導電性を有することはもちろん、鋳造により成型することにより、折り曲げ等の複雑な加工を施すことなく容易に成形出来るばかりか、折り曲げ等の加工により強度を保つことが困難な金属材を使用しても強度が低下することがない。
【0010】本発明の遊技媒体計数装置は、前記通路の周面を構成する周面板に、該通路の長手方向に延びるスリット孔が形成されていることが好ましい。このようにすれば、通路の周面を構成する周面板が不透明な材料により成形されても、その通路内部を通過する遊技媒体を外部から目視できることになるため、玉詰まり等の発生に瞬時に対処出来る。
【0011】本発明の遊技媒体計数装置は、前記当接面が、適宜アース体に接地されていることが好ましい。このようにすれば、遊技媒体に蓄積された静電気をより効果的に除電出来る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、まず図1には本発明の適用された遊技島台としてのパチンコ島台1が示されており、この前後面(後面は図示せず)には、所定の台数(本実施例では4台)のパチンコ機2と、これら各パチンコ機2に対応して設けられるカードユニット3とがそれぞれ配置され、内部にはこれらパチンコ機2を稼動させるのに必要な適宜装置が収容されている。
【0013】パチンコ島台1は、左右の側板4、4’と、これら側板4、4’上部を連結する上部フレーム5と、側板4、4’下部を連結する下部フレーム6と、パチンコ島台1の前後面下部を覆う腰板7の上部に配設される膳板10と、パチンコ島台1の前後面上部を覆う幕板8及びランプ板9と、からなり、膳板10上面にパチンコ機2やカードユニット3を載置出来るように構成されている。
【0014】各パチンコ機2の上方には、従来公知の研磨揚送装置11より揚送樋12を介して揚送されたパチンコ玉が貯留される供給樋部13が配設されており、その側面13a所定箇所には穴部(図示略)が複数形成されているとともに、これら穴部14には、下方のパチンコ機2やカードユニット3にそれぞれ延設される補給ノズル15が接続される補給シュート16が取り付けられており、供給樋部13を流下するパチンコ玉が、各補給シュート16及び補給ノズル15、玉計数装置23により計数された後、パチンコ機2やカードユニット3に供給されるようになっている。
【0015】カードユニット3の前面に設けられるカード挿入口21より所定の有価価値を有するカード(図示略)が挿入された場合、内部に設けられた玉切り払出しユニット(図示略)により、前記カードの有価価値に相当する数量のパチンコ玉が、カードユニット3の前面からパチンコ機2の上皿2aに延びる補給ノズル22を介して各パチンコ機2に供給される。
【0016】遊技にて使用され、賞球やアウト玉となってパチンコ機2の裏面側より排出されたパチンコ玉は、膳板10における各パチンコ機2の裏側に固設されるアウト玉タンク17内に排出されるとともに、このアウト玉タンク17の下流側に設けられた玉計数装置18により計数された後に、パチンコ島台1の下方に配設される回収経路としての回収樋部19内に回収され、回収樋部19内を流下して下部タンク20内に貯留される。
【0017】下部タンク20内に貯留されたパチンコ玉は、前述した研磨揚送装置11内に流入され、揚送樋12にて揚送される間に研磨されて、再度供給樋部13内に流入されるようになっている。このように、パチンコ玉はパチンコ機2が配設されたパチンコ島台1内を循環するようになっている。
【0018】本実施例におけるパチンコ島台1にあっては、各補給ノズル15の下流側端部、及び前述したアウト玉タンク17の排出部には、後述するように内部に玉通路が形成された基体としての外部カバーが、ポリカーボネート樹脂媒質中に導電性カーボンブラックを分散混合させた合成樹脂により成形された玉計数装置23、18が設けられており、これら玉計数装置23、18により計数される、各パチンコ機2へのパチンコ玉の供給玉数、及びパチンコ機2からの排出玉数が、図示しない管理コンピュータにより管理されるようになっている。
【0019】ここで、本実施例における玉計数装置18を、図2〜図4に基づいて説明する。なお、本実施例における玉計数装置23は、以下において玉計数装置の一例として説明する玉計数装置18とほぼ同様に構成されるものであるため、ここでの説明は省略することとする。
【0020】玉計数装置18は、図2に示されるような外観形状に構成されており、特に図2、図3に示されるように、外部ケース18a内には、上端開口が、アウト玉タンク17(図1参照)のノズル17aに連通されるとともに、下端開口が、回収樋部19まで延設されるノズル40に連通するパチンコ玉の玉通路25が上下方向を向くように形成されている。玉通路25の側方には、パチンコ玉に係合する10個の凹部26aと、凸部26bと、を外周部に有する計数歯車26が、その凸部26bの先端が玉通路25に突出するように軸部材27を介して回転自在に枢着されている。計数歯車26には、上端の揺動軸28を中心に自由揺動する揺動部材29に設けられる上下方向を向く長孔30内に上下方向に移動自在に係合する係合突起31が設けられており、計数歯車26が図のように反時計周りに回転することにより揺動部材29が図中左右方向に揺動するようになっている。
【0021】揺動部材29の右側端部には永久磁石32が設けられており、揺動端において、外部ケース18aの右側端部に配設されたリードスイッチ33に近接するようになっている。このリードスイッチ33は、外部ケース18aの溝部に嵌合される基板34上に実装されており、この基板34からは、前述した図示しない管理コンピュータに接続される制御部(図示略)に接続される信号線35が引き出されている。
【0022】また、揺動軸28には、ウェイト36の自重により計数歯車26の凸部26bに嵌合して計数歯車26の逆回転を防止する逆転防止ストッパー37が枢支されている。
【0023】また、特に図2に示されるように、玉通路25の周面を構成する外部ケース18a所定箇所には、玉通路25の長手方向に延びるスリット孔38が形成されており、玉通路28内のパチンコ玉を外方から目視出来るとともに、玉詰まり等が発生した際にこれを容易に解消することが出来るようになっている。
【0024】ここで、この玉計数装置18の動作について図4を用いて説明する。まず、パチンコ玉が玉通路25を通過すると、計数歯車26の凹部26aに各パチンコ玉が係合し、そのパチンコ玉の移動に伴って計数歯車26が回転する。
【0025】この計数歯車26の回転により回転する係合突起31により、計数歯車26の回転に連動して揺動部材29が揺動され、図4(a)に示されるように、リードスイッチ33に揺動部材29の永久磁石32が近接してリードスイッチ33を動作させる。
【0026】更にパチンコ玉が玉通路25を通過して計数歯車26が回転すると、図4(b)に示されるように、回転する係合突起31に伴って揺動部材29が揺動され、永久磁石29がリードスイッチ33を作動させない距離まで離されることになる。
【0027】このように、計数歯車26が1回転する度に、リードスイッチ33が永久磁石32の近接によって動作されて図示しない前記制御部に計数信号が出力されるようになっている。そして本実施例においては、10個のパチンコ玉が玉通路25を通過することで計数歯車26が1回転するため、例えば10個単位でパチンコ玉を計数出来るようになっている。
【0028】そして本実施例においては、内部に玉通路25が形成された玉計数装置18の基体を構成する外部カバー18aが、それぞれポリカーボネート樹脂媒質中に導電性カーボンブラックを分散混合させた合成樹脂により成形されており、その体積固有抵抗値は 6×10-2Ω・cm、比重は1.26、色調は黒色である。
【0029】本発明に用いる合成樹脂としては、導電性フィラーとして用いるカーボンブラックの配合性、並びに成形性の観点からポリカーボネートを使用しており、このポリカーボネートとしては市販の成型用ポリカーボネートを好適に使用することが出来るが、本発明は前記ポリカーボネート樹脂に限定されるものではなく、これら導電性フィラーを配合する母材樹脂としては、低摩擦性が得られるポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)、並びに塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)等も好適に使用することができる。
【0030】これら母材樹脂に混合される前記導電性フィラーであるカーボンブラックとしては、アセチレンブラックやケッチェンブラック(ライオンアクゾケミカル社商品名)等を好適に使用することができ、これらカーボンブラックに加えて、鱗片状の黒鉛粉末やパン系或いはピッチ系炭素繊維等の他の炭素系導電材を適宜に添加するようにしても良く、中でも前記黒鉛粉末を所定量添加することは、より高い導電性を得ることができることから好ましい。
【0031】これらポリカーボネートに混合されるカーボンブラックの配合量としては、これが多すぎると得られる導電性ポリカーボネート樹脂の機械的強度が著しく低下するし、配合量が少ないと良好な導電性が得られないことから、好ましくは10重量%〜50重量%の範囲とすれば良い。
【0032】また、本実施例では導電性フィラーとしてカーボンブラックを使用しているが、このようにすることは、カーボンブラックは銀や銅、ニッケルやスズ等の他の金属導電性フィラーに比較して安価であるとともに、得られる導電性樹脂の表面が、母材樹脂表面の摩擦抵抗より滑り性の高い低摩擦表面が得られることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜に前記金属性導電性フィラーを前記カーボンブラックと併用したり、金属性導電性フィラーのみを用いるようにしても良い。
【0033】さらには、前記炭素繊維や黒鉛表面に無電解メッキ等により導電性金属をメッキしたものを使用するようにしても良い。
【0034】このように本実施例においては、遊技媒体計数装置としての玉計数装置18(玉計数装置23)の基体を構成するカバー部18aが、ポリカーボネート樹脂媒質中に導電性カーボンブラックを分散混合させた合成樹脂により構成されていることにより、静電気が蓄積されたパチンコ玉が玉通路25内を通過したり、パチンコ玉が計数歯車26に接触すること等により静電気が発生しても、導電性合成樹脂により成形された玉通路25の内面に接触することにより除電された後、回収樋部19に排出されることになり、著しく帯電したパチンコ玉が回収樋部19内に流入することがないので、著しく帯電したパチンコ玉によるパチンコ機2や他の周辺機器への悪影響を回避できる。
【0035】また、パチンコ玉との当接面である通路25内面が導電性樹脂層の表面により構成されていることで、通路25内における静電気の発生が効果的に抑制され、外部カバー18a内に設けられる各部位、すなわちパチンコ玉の計数への悪影響を回避できるため、確実な計数を行えることになる。
【0036】また、玉通路25の周面を構成する外部カバー18aが、ポリカーボネート樹脂媒質中に導電性カーボンブラックを分散混合させた合成樹脂材により構成されているため、全体が不透明となるが、通路25内を開放するスリット孔38が形成されていることより、玉通路25内のパチンコ玉を外部より目視にて確認できることになるため、玉詰まり等の発生に瞬時に対処することが出来る。
【0037】このように本実施例においては、玉計数装置18の基体をなすカバー部18a全体がポリカーボネート樹脂媒質中に導電性カーボンブラックを分散混合させた合成樹脂材により構成されていたが、本発明においては、パチンコ玉との当接面である、少なくとも通路25内面のみを上記合成樹脂材により構成し、他の部分を別の樹脂材等により構成してもよい。
【0038】すなわち、外部カバー18aの基体を電気絶縁性の多種多様の有機高分子材料、例えば、変性ポリフェニレンオキシド(変性PPO)、ポリスルホン、ポリアミド等のエンジニアリングプラスチックやポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル等の汎用樹脂等により構成し、少なくとも通路25内面のみをポリカーボネート樹脂媒質中に導電性カーボンブラックを分散混合させた合成樹脂材により構成してもよい。
【0039】このような場合、例えば通路25の内周面に、上記したような導電性を有する合成樹脂からなる筒体を嵌挿したり、あるいは導電性を有する合成樹脂材を、通路25内面に塗布すること等により、パチンコ玉との当接面を導電性表面としてもよい。このようにすれば、上記のような汎用樹脂により形成された既存の玉計数装置におけるパチンコ玉との当接面を容易に導電性表面とすることが出来る。
【0040】さらに、例えば図3に示されるように、通路25を構成する壁部よりアース線39を延設し、これを適宜アース体に接地させれば、除電作用をより高めることが出来る。
【0041】また、このような玉通路25が形成された外部カバー18aのみならず、パチンコ玉と接触する計数歯車26等も、上記したような導電性を有する合成樹脂により構成することは、計数への悪影響をより確実に回避出来ることになることから好ましい。
【0042】さらに、本発明においては、上記のような合成樹脂材に限らず、遊技媒体計数装置としての玉計数装置18(玉計数装置23)の基体としての外部カバー18aを導電性材である金属材により構成することで、パチンコ玉との当接面を導電性表面としてもよく、前述のような導電性樹脂にて導電性樹脂層を形成する場合と同様に、通路25内を流下するパチンコ玉に蓄積された静電気を効果的に除電出来るばかりか、静電気の発生を効果的に抑制できる。
【0043】金属材を用いた部材の成形には、従来から折り曲げや、射出などの成形方法が用いられているが、本発明においては、鋳造方法を用いることが好ましい。
【0044】鋳造は、材料として用いる金属を溶融させ、ケイ砂や粘土、金属で作られた鋳型へ流し込み、部材を成形するものであるが、本発明に用いる鋳造方法としては、ケイ砂や粘土を鋳型に用いるよりも、生産性や寸法精度に優れ、多量生産に用いられることから、金属の鋳型を用いる金型鋳造が好ましい。
【0045】また、金型鋳造で、溶融金属を金型に加圧注入するダイカストは、生産性と経済性に優れた大量生産方式であり、他の鋳造方法と比べ著しく生産速度が速く、製品の寸法精度が非常に高く、複雑な形状や薄肉にすることができ、凝固時の冷却速度が速いため、組織が微細となり強度が強く、鋳肌も滑らかで、メッキなどの表面処理が容易であることから、部材を製造するに当たってはこの方法が更に好ましい。
【0046】このように鋳造により成型することにより、折り曲げ等の複雑な加工を施すことなく基体を容易に成形出来るばかりか、折り曲げ等の加工により強度を保つことが困難な金属材を使用しても強度が低下することがない。
【0047】また、現在実用金属として用いられている合金は、アルミニウム合金、鋼、マグネシウム合金などがあるが、マグネシウムを主成分としているマグネシウム合金は、比重がアルミニウムや鉄に比べて小さいために(Mg:1.8、Al:2.7、Fe:7.8)、部材を軽量化できることからマグネシウム合金を用いることが好ましい。
【0048】ただし、玉計数装置18の基体としての外部カバー18aをマグネシウム合金製とする場合、表面が酸化により腐食しやすいため、基体の表面を前述のような導電性を有する樹脂等によりコーティングすることが好ましく、これにより酸化による腐食が防止されるとともに、パチンコ玉との当接面が導電性表面となり、静電気の発生を抑制出来る。
【0049】また、外部カバー18aをマグネシウム合金製とした際のさらなる利点としては、合成樹脂等に比べて遙かに機械強度が高いため、パチンコ玉が玉通路25内を流下する際に内周面に接触しても破損しにくいばかりか、切削性に優れることから高い成形精度が得られるため容易に成形することが出来る。また、前記ダイカストによる成形も非常に容易である。
【0050】また、マグネシウム合金は、実用金属中において最大の振動吸収性を有することから、玉計数装置18に適用した場合において、特にパチンコ玉が玉通路25内を通過する際に生じる騒音等が効果的に抑制されるばかりか、耐窪み性にも優れ、時間の経過や温度の変化に対しても、寸法変化が少ないことから、部材の破損等が発生しにくい。
【0051】前記各実施例における各要素は、本発明に対して以下のように対応している。
【0052】本発明の請求項1は、遊技機(パチンコ機2)に供給される遊技媒体(パチンコ玉)または遊技機(パチンコ機2)から排出される遊技媒体(パチンコ玉)が通過する通路(通路25)を有し、該通路内を通過する遊技媒体数を計数する遊技媒体計数装置(玉計数装置18)であって、少なくとも前記通路(25)内面における遊技媒体との当接面が、導電性表面である。
【0053】本発明の請求項2は、前記導電性表面が、合成樹脂(ポリカーボネイト)に導電性フィラー(カーボンブラック)を混入した導電性樹脂層にて形成されている。
【0054】本発明の請求項3は、前記導電性フィラーが、炭素系導電材(カーボンブラック)である。
【0055】本発明の請求項4は、前記遊技媒体計数装置(玉計数装置18)の基体が、鋳造された金属材により成型されている。
【0056】本発明の請求項5は、前記通路(25)の周面を構成する周面板(外部カバー18a)に、該通路(25)の長手方向に延びるスリット孔(38)が形成されている。
【0057】本発明の請求項6は、前記当接面が、適宜アース体に接地されている。
【0058】以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0059】例えば、上記実施例においては、合成樹脂に導電性フィラーを混合することにより導電性樹脂層を形成していたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ポリアセチレン、ポリp−フェニレン、ポリピロ−ル、ポリフェニレンスルフィド等のπ電子による共役二重結合をもつ樹脂に、AsF5、ヨウ素等の電子受容性分子、或いはアルカリ金属等の電子供与性物質を添加して、共役系を部分的に酸化または還元して自由電子を生成させることにより導電性樹脂層を形成してもよい。
【0060】また、上記実施例においては、遊技媒体計数装置の一例として、遊技機としてのパチンコ機より排出されるパチンコ玉数を計数する玉計数装置が記載されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技機としてのスロットマシンより排出されるコイン枚数を計数するコイン計数装置等も含まれる。
【0061】また、本発明の玉計数装置は、通路内を通過する遊技媒体を計数するものであれば、前述したように玉計数装置18のみに限らず、図1に示されるような各パチンコ機2に供給される供給玉数を計数する玉計数装置23等も含むとともに、これらの配設場所等や、その他内部に設けられる各種装置や構造、外観形状等は、上記実施例に記載したものに限定されるものではない。
【0062】
【発明の効果】本発明は以下の効果を奏する。
【0063】(a)請求項1項の発明によれば、計数すべく遊技媒体が帯電していたり、通路内において遊技媒体同士が接触することにより摩擦が生じて静電気が発生しても、遊技媒体が導電性表面に当接することで静電気が除電されやすくなるばかりか、通路の内面に接触しても静電気が発生しにくいため、著しく帯電した遊技媒体による遊技機やその他周辺機器等への悪影響や、計数への悪影響を回避出来る。
【0064】(b)請求項2項の発明によれば、導電性樹脂を用いることで、遊技媒体計数装置の成形時において導電性樹脂を同時に成形して導電性表面を形成したり、塗布等により導電性樹脂層を形成できることから、容易に導電性表面を得ることが出来る。
【0065】(c)請求項3項の発明によれば、当接面の摩擦抵抗が低減するため、通路内における玉詰まりの発生を防止できるとともに、ゴミ等の汚れが当接面に付着しにくくなるばかりか、炭素系導電材が比較的安価であることから、低コストにて遊技媒体計数装置を製造出来る。
【0066】(d)請求項4項の発明によれば、基体自体が導電性を有することはもちろん、鋳造により成型することにより、折り曲げ等の複雑な加工を施すことなく容易に成形出来るばかりか、折り曲げ等の加工により強度を保つことが困難な金属材を使用しても強度が低下することがない。
【0067】(e)請求項5項の発明によれば、通路の周面を構成する周面板が不透明な材料により成形されても、その通路内部を通過する遊技媒体を外部から目視できることになるため、玉詰まり等の発生に瞬時に対処出来る。
【0068】(f)請求項6項の発明によれば、遊技媒体に蓄積された静電気をより効果的に除電出来る。
【出願人】 【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
【出願日】 平成12年6月27日(2000.6.27)
【代理人】 【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男 (外1名)
【公開番号】 特開2002−11194(P2002−11194A)
【公開日】 平成14年1月15日(2002.1.15)
【出願番号】 特願2000−192952(P2000−192952)