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【発明の名称】 車両用手荷物収容装置
【発明者】 【氏名】宇佐美 彰英

【要約】 【課題】必要に応じて手荷物の収容スペースを確保する車両用手荷物収容装置を提供することを目的とする。

【解決手段】車室の前側に設けたインストルメントパネル21の上面に設けた載置面22の前端側に立設する支持壁部としたフロントウインドパネル28に対して仕切部材30を脱着可能に取り付けた。この仕切部材30はフロントウインドパネル28に沿って形成される基板部31の両側縁に側壁部32を形成しており、装着状態においては、フロントウインドパネル28及び仕切部材30によって載置面22上の四方を取り囲むようになっている。このようにして、内部に手荷物を収容する空間を確保することができる。また、必要に応じて仕切部材30を取り外せば、室内空間を圧迫することもなく良好な外観を保持することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 手荷物等を載置可能な載置面に立設された支持壁部が備えられた既存構造部位に対し、前記載置面にはこの載置面の側方空間を前記支持壁部と共に取り囲む仕切部材が、取り外し自在に設けられていることを特徴とする車両用手荷物収容装置。
【請求項2】 前記仕切部材側及び前記既存構造部位側のいずれか一方には、係止ピンが設けられ、他方側にはこの係止ピンを鉤入させて前記仕切部材を取付け状態で係止させる取付け溝が形成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用手荷物収容装置。
【請求項3】 前記仕切部材は折り畳み可能に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用手荷物収容装置。
【請求項4】 前記載置面はインストルメントパネル上面であって、前記支持壁部はフロントウインドパネルであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車両用手荷物収容装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用手荷物収容装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レジャーランドの敷地内といった比較的短い距離の走行をする場合に、簡易型の電動車両が使用されている。例えばゴルフ場で使用されるゴルフカートなどでは、冬期に使用するジャンパー或いはセーターなどの防寒具または小物等を収容する場所を車両に確保したいと言った要請に基づいて、インストルメントパネル上部に別物の比較的収容能力の高い大きなトレーを装着している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、現実にはトレーを使用する頻度は季節などで変化し、使用しない場合には、大きなトレーを装着しているものにおいては煩わしさがあり、また、使用している場合小さなトレーを装着しているものにおいては容量不足であったりとそれぞれの対応が難しかった。本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、必要に応じて手荷物の収容スペースを確保する車両用手荷物収容装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明に係る車両用手荷物収容装置は、手荷物等を載置可能な載置面に立設された支持壁部が備えられた既存構造部位に対し、前記載置面にはこの載置面の側方空間を前記支持壁部と共に取り囲む仕切部材が、取り外し自在に設けられているところに特徴を有する。
【0005】請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記仕切部材側及び前記既存構造部位側のいずれか一方には、係止ピンが設けられ、他方側にはこの係止ピンを鉤入させて前記仕切部材を取付け状態で係止させる取付け溝が形成されているところに特徴を有する。
【0006】請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記仕切部材は折り畳み可能に形成されているところに特徴を有する。
【0007】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記載置面はインストルメントパネル上面であって、前記支持壁部はフロントウインドパネルであるところに特徴を有する。
【0008】
【発明の作用及び効果】<請求項1の発明>請求項1の発明によれば、既存の支持壁部に対して仕切部材を取り付けることによって、載置面上の側方を囲って手荷物を収容する空間を確保できる。仕切部材は必要に応じて取り外され、こうすることで、不使用時には、室内空間を圧迫することもなく良好な外観を保持することができる。
【0009】<請求項2の発明>請求項2の発明によれば、仕切部材は、係止ピンを取付け溝に対して鉤入させて係止させることで既存構造部位に取付けられ、これとは逆順にて係止ピンを取付け溝から解離させれば、仕切部材の取り外しが可能となる。したがって、煩わしいねじ止め作業を要せず、仕切部材をワンタッチ装着することができる。
【0010】<請求項3の発明>請求項3の発明によれば、不使用時には仕切部材は小さく折り畳むことができるため取り扱いに優れ、かつ、大きな収納スペースを必要としない利点が得られる。
【0011】<請求項4の発明>請求項4の発明によれば、インストルメントパネル上面を載置面とし、フロントウインドパネルを支持壁部としたため、前側座席に着座した搭乗者が容易に手が届く範囲に手荷物を収容する空間を確保することが出来、使い勝手がよい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>本発明の第1実施形態を図1ないし図4によって説明する。図1は本実施形態に適用された簡易型車両(ゴルフカート)の前部を示すものである。車両10のフロア12の中央部には、二人掛けの座席11が設けられており、その対向位置にインストルメントパネル21が設けられている。このインストルメントパネル21の上面は平らに形成された載置面22となっており、中央部には凹部22Aを設けており、搭乗者の手荷物(比較的小さいもの)を収容するトレーとして使用することができる。
【0013】そして、載置面22の前端寄りの位置には、凹部22Aの幅方向外側に角筒状をなすアルミ製のフロントピラー24が立設しており、車室の上方を覆うルーフパネル13を支持するようになっている。また、このフロントピラー24には、同フロントピラー24に沿って半透明な合成樹脂製のフロントウインドパネル28がねじ止め(図3参照)または接着によって固定されている。
【0014】更に、本車両10には、フロントピラー24に対して仕切部材30が取り外し自在に装着される。この仕切部材30は、合成樹脂製であって、フロントウインドパネル28の横幅寸法とほぼ等しい横幅に形成された基板部31の両側縁に側壁部32を設けており、取付け時には、前記したフロントウインドパネル28と共に凹部22A周りの載置面22上の四方を取り囲むことができるようになっている。これにより、内部にセーターや防寒具など比較的大きなものを収容する収容空間が形成される。
【0015】この仕切部材30は、フロントピラー24における左・右の両下端部において取付けがなされる。図4に示すように、仕切部材30における両側壁部32の先端には、取付け溝34を上・下に設けている。両取付け溝34は、フロントピラー24側に設けた係止ピン27を係止させて仕切部材の取付けを行うためのものであり、前方へ開口して係止ピン27を導入可能な導入部34Bと、この導入部34Bの後部から上方へ屈曲して係止ピン27と係止可能な係止部34Aとからなっている。一方、フロントピラー24における左右両下端部における、仕切部材30の側壁部32の取付け溝34と対応する高さ位置には、貫通孔26が上・下に穿設されている。また、この貫通孔26には、前記係止ピン27の先端の軸部27Dが挿通され、溶接等によって抜け止めがなされている。この係止ピン27の中央部と先端には鍔片27A、27Cが張り出し形成され、これらの間は取付け溝34へ導入される嵌合部27Bとなっており、この嵌合部27Bの幅及び外径寸法は、夫々、仕切部材30の肉厚及び取付け溝34の溝幅とほぼ等しくなっている。そのため、嵌合部27Bが取付け溝34に差し込まれた時には、両鍔片27A、27Cによって、仕切部材30を挟み込んで幅方向への遊動を規制するようになっており、更に嵌合部27Bが係止部34Aに挿入されると、前後方向の動きも規制されるため、これによって仕切部材30の取付けがなされる。
【0016】また、仕切部材30を構成する基板部31と側壁部32とは、薄肉化したヒンジ部33を介して連続している。そのため、仕切部材30単体の状態では、仕切部材30の側壁部32はヒンジ部33を中心として基板部31側に折り畳み可能となっている。
【0017】次に、上記のように構成された本実施形態の作用効果を具体的に説明する。前記仕切部材30を取付けるには、フロントピラー24の左右両下端部に取付けられた上・下両係止ピン27の嵌合部27Bを、仕切部材30の側壁部32に設けた上・下両取付け溝34の導入部34Bに宛って差し込んでゆき、嵌合部27Bと係止部34Aを係止させれば取付けが完了する。したがって、煩わしいねじ止め作業を要せず、仕切部材30の取付け作業をワンタッチで行うことができ、作業性に優れる。
【0018】仕切部材30の取付けが完了した状態では、載置面22上の四方をフロントウインドパネル28及び仕切部材30によって取り囲むようになっており、その内部には、搭乗者の手荷物を収容する収容空間が形成される。また、不使用時には、前述した差し込み動作とは逆順にして係止ピン27を取付け溝34から解離させれば、仕切部材30を取り外すこともできるため、室内空間を圧迫することもなく良好な外観を保持することができる。更に、取り外した仕切部材30の側壁部32はヒンジ部33を介して基板部31側に折り畳み可能となっており、収納形態をコンパクトにすることもできる。そして、インストルメントパネル21上面を載置面とし、フロントウインドパネル28を支持壁部としたため、前側座席に着座した搭乗者が容易に手が届く範囲に手荷物を収容する空間を確保することが出来、使い勝手がよい。
【0019】<第2実施形態>次に、本発明の第2実施形態を図5ないし図8によって説明する。第1実施形態では略平板状をなすフロントウインドパネル28に対して、基板部31の両縁に側壁部32を設け、全体としてはコの字状をなす仕切部材30を装着した。一方、第2実施形態では、フロントウインドパネル60の両側面に車室側に向かって90度折り返したサイドウインドパネル61を連続して設けているため、両サイドウインドパネル61の間に、平板状に形成した仕切部材70を架設すれば載置面22上の四方を効率よく囲いこむことができ、仕切部材70の構造を簡素化することができる。また、車両50の乗降口にドアが設定されていない場合には、このサイドウインドパネル61を車室側に大きく張り出すように形成することによって、車両50の斜め前方から車室内部に吹き込む風・雨の進入を緩和することができる。尚、第1実施形態では、フロントピラー24は角筒状としたが、第2実施形態ではフロントピラー73のうち両ウインドパネル60、61と接する部位は、その曲げRに合わせた筒状をなしている(図7参照)。
【0020】つぎに、取付け構造については、第1実施形態では仕切部材30に取付け溝34を設けつつフロントピラー24側に係止ピン27を設けたが、第2実施形態では仕切部材70側に係止ピン72を設けつつサイドウインドパネル61側には取付け溝62を設けており、第1実施形態とは構成のみを逆にしているため同じ効果が得られる。また、第2実施形態において、係止ピン72は、仕切部材70の両側縁に一体に形成されたL字状をなす金属製の取付け板71に対してかしめにより固定されている。
【0021】その他の構成については、上記第1実施形態と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用、及び効果の説明は省略する。
【0022】<他の実施形態>本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0023】(1)第1実施形態では、仕切部材30の基板部31と側壁部32を一体に形成したが、基板部80と仕切部材81を別パーツにより構成しヒンジ部品82を介して連結してもよい(図9参照)。
【0024】(2)第2実施形態では、仕切部材を樹脂板により構成したが、ビニール製のカバーや網目状のネットなどにより構成してもよい。また、その場合車両に設けたピン等により掛止する構成としてもよい。
【0025】(3)第1及び第2実施形態では、インストルメントパネル上面を載置面としたが、小物等を載置できるだけの面積を有していれば、車室内の如何なる部位を載置面としてもよい。
【0026】(4)第1及び第2実施形態では、取付け溝の係止部に係止ピンを係止させて仕切部材の取付けを行ったが、ねじ止めにより固定してもよい。
【出願人】 【識別番号】000101639
【氏名又は名称】アラコ株式会社
【出願日】 平成13年6月1日(2001.6.1)
【代理人】 【識別番号】100096840
【弁理士】
【氏名又は名称】後呂 和男 (外1名)
【公開番号】 特開2002−355347(P2002−355347A)
【公開日】 平成14年12月10日(2002.12.10)
【出願番号】 特願2001−166902(P2001−166902)