| 【発明の名称】 |
ポリウレタンフォーム製遊具 |
| 【発明者】 |
【氏名】山名 勉
【氏名】小野 惠司
【氏名】内海 和重
【氏名】坪井 哲也
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| 【要約】 |
【課題】上に飛び降りたり、踏みつけたりしても、転倒する可能性が従来よりはるかに小さく、リハビリに使用しても効果が大きく、圧縮して小さくしてもゆっくりと原形状に回復するので遊び道具としても面白いポリウレタンフォーム製の遊具を提供する。
【解決手段】密度が50〜160kg/m3 、原形状に回復可能な圧縮最小厚さが原厚さの1/15〜1/5であり、厚さ10cmのフォームを1/10に圧縮し、圧縮力を解放したとき元の高さに戻るまでの時間が5秒〜100秒であるポリウレタンフォームにて形成されたポリウレタンフォーム製遊具とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポリウレタンフォーム製遊具であって、前記ポリウレタンフォームは、密度が50〜160kg/m3 、原形状に回復可能な圧縮最小厚さが原厚さの1/15〜1/5であり、厚さ10cmのフォームを1/10に圧縮し、圧縮力を解放したとき元の高さに戻るまでの回復時間が5秒〜100秒であるポリウレタンフォーム製遊具。 【請求項2】 前記ポリウレタンフォームは、反発弾性が0.1〜10%である請求項1に記載のポリウレタンフォーム製遊具。 【請求項3】 前記ポリウレタンフォームは、0℃以上と、−20℃以下とにそれぞれ1つずつ、合わせて2つのガラス転移点を有するものである請求項1又は2に記載のポリウレタンフォーム製遊具。 【請求項4】 表面に塗装が施されている請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタンフォーム製遊具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般的な軟質ポリウレタンフォームと同様な変形が可能であるが、変形から元の形状への弾性回復速度が遅いポリウレタンフォーム製の遊具に関する。 【0002】 【従来の技術】保育園、幼稚園、小学校、養護学校、リハビリ施設等においては、従来ソフトな感触を有する中空のゴム製遊具、反発弾性の高い軟質ポリウレタンフォーム製の遊具が使用されていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】保育園、幼稚園、小学校、養護学校等の低年齢児や障害児が、遊具を備えた場所で遊ぶ際には、飛び跳ねたり、また高いところから床に飛び降りたりするものであり、その際に床にある遊具の上に落ちたり、踏みつけたりする場合がある。かかる場合に、遊具が中空のゴム製、反発弾性の高い軟質ポリウレタンフォーム製等の反発弾性の高い材料で形成されていると、跳ねとばされたり転倒したりすることがあり、好ましいものではない。 【0004】また、リハビリにおいて、手指の曲げ伸ばしの運動を行う際に、軟質ポリウレタンフォーム製の柔らかいボールや棒状体を握ったり放したりする運動を行う場合がある。かかる場合においては、握ることに重点をおく場合には、従来の高反発弾性のポリウレタンフォーム製の遊具が有効であるが、指を伸ばして放すことにより、指を伸ばす神経系の刺激や筋肉の強化に重点を置く場合には、反発弾性率の高いポリウレタンフォームにて形成された遊具を使用すると、その反発力により指が伸ばされ、リハビリ効果が十分に得られない場合が生じる。 【0005】本発明の目的は、上に飛び降りたり、踏みつけたりしても、転倒する可能性が従来よりはるかに小さく、指を伸ばす神経系の刺激や筋肉の強化に重点を置くリハビリに使用しても効果が大きく、圧縮して小さくしてもゆっくりと原形状に回復するので遊び道具としても面白いポリウレタンフォーム製の遊具を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、ポリウレタンフォーム製遊具であって、前記ポリウレタンフォームは、密度が50〜160kg/m3 、原形状に回復可能な圧縮最小厚さが原厚さの1/15〜1/5であり、厚さ10cmのフォームを1/10に圧縮し、圧縮力を解放したとき元の高さに戻るまでの時間が5秒〜100秒であることを特徴とする。 【0007】上記構成のポリウレタンフォーム製遊具とすることにより、上に飛び降りたり、踏みつけたりしても、転倒する可能性が従来よりはるかに小さく、指を伸ばす運動に重点を置くリハビリに使用しても効果が大きく、圧縮して小さくしてもゆっくりと原形状に回復するので遊び道具としても面白いポリウレタンフォーム製の遊具が得られる。 【0008】密度が50kg/m3 未満では、ポリウレタンフォームの製造が難しく、160kg/m3 を超えると、圧縮しても、厚さが原厚さの1/5以下となるまで圧縮することが難しい。原形状に回復可能な圧縮最小厚さが原厚さの1/15未満のフォームは強度が小さく、遊具として適当ではなく、1/5を超えると踏みつけたときの厚さが薄くならず、反発力は小さいが、遊具の大きさによっては、段差が残り、踏みつけると転倒する場合が生じる。また、厚さ10cmのフォームを1/10に圧縮し、圧縮力を解放したとき元の高さに戻るまでの回復時間が5秒未満では、反発が大きく、踏みつけて転倒する場合が生じ、100秒を超えると遊具としての面白さに欠けるものとなる。 【0009】原形状に回復可能な圧縮最小厚さとは、これ以上圧縮すると、フォームを構成する気泡するポリウレタン樹脂が切断されたりして、元の形状に回復しない最小の厚さをいう。 【0010】本発明の遊具を構成する前記ポリウレタンフォームは、反発弾性が、0.1〜10%であることが好ましい。 【0011】反発弾性が10%を超えて高すぎると、遊具の触感において硬い感じが強くなり、リハビリに使用した場合に握るのに強い握力が必要となるので好ましくなく、0.1%未満の反発弾性の低いポリウレタンフォームは製造が難しい。 【0012】本発明の遊具を構成する前記ポリウレタンフォームは、25%ILD硬度は、2〜20kg/314cm2 であることが好ましい。硬度が高すぎると、やはりリハビリに使用した場合に握るのに強い握力が必要となるので好ましくない。 【0013】本発明の遊具を構成する前記ポリウレタンフォームは、0℃以上のガラス転移点を有するものであることが好ましい。 【0014】ポリウレタンフォームが、0℃以上のガラス転移点を有することにより、厚さ10cmのフォームを1/10に圧縮し、圧縮力を解放したとき元の高さに戻るまでの回復時間が5〜100秒のフォームが、確実に形成される。 【0015】また本発明の遊具を構成する前記ポリウレタンフォームは、0℃以上と、−20℃以下とにそれぞれ1つずつ、合わせて2つのガラス転移点を有するものであることも好ましい。 【0016】ポリウレタンフォームが、0℃以上と、−20℃以下とにそれぞれ1つずつ、合わせて2つのガラス転移点を有することにより、厚さ10cmのフォームを1/10に圧縮し、圧縮力を解放したとき元の高さに戻るまでの回復時間が5〜100秒のフォームが、さらに確実に形成される。 【0017】ポリウレタンフォームのガラス転移点は、公知の粘弾性特性測定装置にて測定可能であるが、通常は、粘弾性スペクトロメーターを使用して測定する。 【0018】本発明のポリウレタンフォーム製遊具は、表面に塗装ないし印刷が施されていることが、遊具としてのデザイン性の自由度が高くなり、好適である。 【0019】 【発明の実施の形態】本発明に使用するポリウレタンフォームは、少なくとも、ポリウレタンフォームの技術分野にいうポリオール化合物、イソシアネート成分、発泡剤、触媒、整泡剤ないし気泡調整剤を使用し、製造する。 【0020】本発明の遊具は、ポリウレタンフォームの製造において公知の製造方法により製造する。即ち、イソシアネート成分とそれ以外の成分、具体的には、ポリオール化合物、発泡剤、触媒、整泡剤等の成分を所定比率で混合したポリオール成分とを混合して発泡組成物とし、これを所定形状に発泡させることにより製造する。 【0021】原形状に回復可能な圧縮最小厚さが原厚さの1/15〜1/5であり、厚さ10cmのフォームを1/10に圧縮し、圧縮力を解放したとき元の高さに戻るまでの回復時間が5秒〜100秒という特性を充たすポリウレタンフォームを得るためのポリウレタンフォーム原料は、以下の材料を使用する。 【0022】ポリオール化合物としては、平均官能基数2〜4、水酸基価30〜60mgKOH/gのポリオール(a)と、平均官能基数2〜4、水酸基価200〜270mgKOH/gのポリオール(b)とを含有していることが好ましい。 【0023】ポリオール(a)と、ポリオール(b)とを含有させることにより、−20℃以下の温度範囲と、0℃以上の温度範囲とのそれぞれにガラス転移点を有するポリウレタンフォーム製遊具を容易に得ることができ、圧縮力を解放したとき元の高さに戻るまでの回復時間が5秒〜100秒という特性を充たすポリウレタンフォームが得られる。 【0024】ポリオール(a)/ポリオール(b)の比率は、30/70〜80/20(重量比)であることが好ましい。 【0025】ポリオール(a)/ポリオール(b)の比率が、30/70より小さい場合、即ちポリオール(b)が70重量%を超える場合には、得られたウレタンフォームの室温での硬度が高くなる場合があり、ポリオール(a)/ポリオール(b)の比率が80/20より大きい場合、即ちポリオール(a)が80重量%を超える場合は、反発弾性率が高くなる場合があり、圧縮状態からの回復時間が5秒未満となる場合がある。 【0026】上述のポリオール(a)は、ポリオキシアルキレンポリオール、好ましくはポリオキシプロピレンポリオール(PPG)と、ポリオキシアルキレンポリエステルブロック共重合体ポリオールとを含有していることが好ましい。ポリオキシアルキレンポリオールとポリオキシアルキレンポリエステルブロック共重合体ポリオールと併用することにより、厚さ10cmのフォームを1/10に圧縮し、圧縮力を解放したとき元の高さに戻るまでの回復時間が5秒〜100秒という特性を充たすポリウレタンフォームを容易に得ることができる。 【0027】ポリオキシアルキレンポリオールと、ポリオキシアルキレンポリエステルブロック共重合体ポリオールとを併用する場合、これらのポリオール化合物は、ポリオール(a)中に、それぞれ30〜70重量%の範囲で含有されていることが好ましい。 【0028】また、ポリオール(b)は、オキシアルキレン単位中にオキシエチレン単位が20〜70重量%含有されているポリオキシアルキレンポリオールであることが好ましい。 【0029】ポリオール(b)としてオキシエチレン単位を含有するポリオールを使用することにより、−20℃以下の温度範囲と0℃以上の温度範囲とのそれぞれに、ガラス転移点を有するポリウレタンフォームがより容易に形成される。 【0030】発泡剤としては、水を使用することが、環境への影響が少なく、強度の高いポリウレタンフォームが得られるため、特に好ましい。ただし、HFC−245fa,HFC−365mfc,HFC−134a,シクロペンタン,n−ペンタン等の有機低沸点発泡剤を併用してもよい。 【0031】本発明に用いられるポリイソシアネート成分としては、ウレタンフォームの製造に通常使用される公知のポリイソシアネートを用いることができる。 【0032】具体的には、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)〔精製MDI(p−MDI),粗製MDI(c−MDI),ウレトンイミン変成MDI等が存在する。〕、フェニレンジイソシアネート(PDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)等の芳香族ポリイソシアネート、1,3−又は1,4−キシリレンジイソシアネート(XDI)等の芳香脂肪族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート(IPDI)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(水素添加MDI)、水素添加XDI等の脂環族ポリイソシアネート、及びこれらポリイソシアネートのカルボジイミド変性体、ビュレット変性体、アロファネート変性体、2量体、3量体等が挙げられ、これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。 【0033】整泡剤としては、公知のシリコン整泡剤から適宜選択して使用する。また触媒も、公知のアミン系触媒、金属系触媒から、ポリウレタン形成反応を強く促進する触媒、水との反応を強く促進する触媒を、適宜バランスよく選択して使用する。 【0034】上記例示のイソシアネート化合物のなかでも、芳香族ポリイソシアネート類の使用が好ましく、TDI、MDIの使用がさらに好ましい。 【0035】本発明の遊具は、その形状は、球状、ラグビーボール状、直方体、立方体、多面体形状、動物や植物の形状等、限定されるものではない。 【0036】本発明の遊具の表面を塗装する塗料は、弾力性のある塗料は限定なく使用可能であり、ポリウレタン系塗料、弾性アクリル系塗料等が好適なものとして例示される。 【0037】 【実施例】以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。 【0038】(実施例)ポリオール化合物として、ポリオキシアルキレンポリエステルブロック共重合体ポリオール(平均官能基数約3、水酸基価56mgKOH/g)30重量部、ポリオキシアルキレンポリオール(平均官能基数約3、水酸基価250mgKOH/g、オキシアルキレン部分中のオキシプロピレン含量100重量%)60重量部、ポリオキシアルキレンポリオール(平均官能基数約2、水酸基価105mgKOH/g、オキシアルキレン部分中のオキシエチレン含量100重量%)10重量部[ポリオール化合物合計100重量部]、触媒としてビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル/ジプロピレングリコール(70%溶液)(東ソー株式会社製、トーヨーキャットET)0.2重量部とオクチル酸スズ(吉富製薬株式会社製、スタノクト)0.02重量部、難燃性可塑剤としてトリスクロロイソプロピルフォスフェート(アクゾ・カシマ株式会社製、ファイロールPCF)3重量部、発泡剤として水(イオン交換水)1.8重量部、整泡剤F−242T(信越化学工業製)1重量部を混合してポリオール成分とした。 【0039】イソシアネート成分としては、タケネートT−80(2,4−TDI/2,6−TDI=80/20(wt比)、武田薬品工業製)を使用し、NCO/OH当量比=1.0となるように調整し、混合発泡させて直径12cmの球状のポリウレタンフォームを得た。 【0040】得られたポリウレタンフォームは、密度が45kg/m3 ,反発弾性が、4.0、反発弾性が2%、ガラス転移温度が32℃であった。 【0041】この球状のポリウレタンフォームを圧縮すると、もとの直径の1/10まで圧縮可能であり、圧縮力を開放すると、回復時間20秒にて元の形状に回復し、何度も繰り返して変形が可能であった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】593111185 【氏名又は名称】山名 勉 【識別番号】501177012 【氏名又は名称】小野 惠司 【識別番号】000003148 【氏名又は名称】東洋ゴム工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月1日(2001.5.1) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092266 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴木 崇生 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−325859(P2002−325859A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月12日(2002.11.12) |
| 【出願番号】 |
特願2001−134181(P2001−134181) |
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