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【発明の名称】 多層液体芳香消臭剤
【発明者】 【氏名】長谷川 靖之

【要約】 【課題】容器に収納される水層及び油層からなる多層の芳香液又は消臭液を同時に吸い上げて揮散させることのできる芳香消臭剤を提供する。

【解決手段】水層と油層からなる少なくとも2層の液状芳香消臭組成物と吸い上げ部材を備えた多層液体芳香剤であって、前記液状芳香組成物の各層の容量比が9:1〜1:9、吸い上げ部材が公定水分率8〜15%の素材からなる多層液体芳香消臭剤、水層と油層からなる少なくとも2層の液状芳香消臭組成物と吸い上げ部材を備えた多層液体芳香剤であって、前記液状芳香組成物の水層と油層の容量比が5:6〜1:9、吸い上げ部材が公定水分率0.3〜8%の素材からなる多層液体芳香消臭剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】水層と油層からなる少なくとも2層の液状芳香消臭組成物と吸い上げ部材を備えた多層液体芳香剤であって、前記液状芳香組成物の各層の容量比が9:1〜1:9であり、吸い上げ部材が公定水分率8〜15%の素材からなるものであることを特徴とする多層液体芳香消臭剤。
【請求項2】水層と油層からなる少なくとも2層の液状芳香消臭組成物と吸い上げ部材を備えた多層液体芳香剤であって、前記液状芳香組成物の水層と油層の容量比が5:6〜1:9であり、吸い上げ部材が公定水分率0.3〜8%の素材からなるものであることを特徴とする多層液体芳香消臭剤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器に収納される水層及び油層からなる多層の芳香液又は消臭液を同時に吸い上げて揮散させるように工夫されてなる芳香消臭剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より知られる吸い上げ式液体芳香剤は、容器に収納した液体芳香剤中に棒状の吸い上げ部材の一端を浸し、他端を大気に触れるように露出させて、ここから芳香成分若しくは消臭成分が揮散するように設計されている。一般に芳香剤に配合される香料は単一成分からなることは希であり、2種以上の異なる香料を混合して独特の芳香を発生させるように調製されるのが普通である。この際、例えば組み合わせようとする香料が水溶性香料と油溶性香料である場合、これらを単一溶媒に一緒に溶解させることは容易でなく、必然的に水性溶媒と油性溶媒のそれぞれに溶解させて2層に分離した状態で容器に収納させることになる。また、使用する香料が互いに相溶性がある場合であっても、色調、芳香性及び安定性等の点から敢えて両者を混合せずにそれぞれ互いに相溶性のない溶媒に溶解させて分離状態で容器に収納する場合もある。
【0003】この場合、吸い上げ部材として例えば1本の吸い上げ棒を使用する場合、その素材に応じて該素材と親和性の大きい芳香/消臭液が優先的に吸い上げられて消費される傾向にあるため、期待する芳香性が得られず、また使用に伴って香りが変化する等といった問題がある。
【0004】かかる問題を解消する方法としては、多層からなう芳香液に該層数と同数の異なる素材からなる吸い上げ棒を用いる方法(特開昭59−209307号公報)、ならびに特殊な構造を備えた吸い上げ棒を用いる方法(特開平4−150864号)が提案されている。
【0005】しかしながら、液体芳香組成物を構成する水層または油層の各液性に応じて、特殊な構成を備えた吸い上げ棒を設計し製造することは、多大の検討と労力が必要であり、実用的ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる多層液体芳香消臭剤に関する従来の問題を解決することを目的とするものである。具体的には、本発明は吸い上げ式多層液体芳香消臭剤において、油層と水層からなる少なくとも2層の芳香液及び/または消臭液を最後まで同じ割合で吸い上げ揮散させることによって、使用初期から最後まで同じ芳香及び/または消臭効果を持続させることのできる液体芳香剤を提供することを目的とするものである。さらに本発明は、上記課題をより簡単な方法で解決し実現できる方法を提供するものである。
【0007】なお、本発明において芳香消臭剤(液)とは、芳香成分または消臭成分の少なくとも一方を含む製剤(液)を意味する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねていたところ、吸い上げ部材として親水性の高い材質を用いることによって、2層以上に分離した芳香消臭液を同時に吸い上げることができることを見出し、これによって各層が同じ割合で揮散消費されて、使い始めから終わりまでほぼ同じ芳香性と意匠性を維持した芳香消臭剤が提供できることを確認した。さらに、吸い上げ部材として親水性の低い材質を用いる場合であっても、水層に対して油層の割合を増やすことによって、また吸い上げ部材として疎水性の材質を使用する場合には極性基を付けて親水性になるように調整することで、上記目的が達成できることを確認した。本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。すなわち、本発明は下記の通りである:(1)水層と油層からなる少なくとも2層の液状芳香消臭組成物と吸い上げ部材を備えた多層液体芳香剤であり、前記液状芳香組成物の各層の容量比が9:1〜1:9であって、吸い上げ部材が公定水分率8〜15%の素材からなるものであることを特徴とする多層液体芳香消臭剤。
(2)水層と油層からなる少なくとも2層の液状芳香消臭組成物と吸い上げ部材を備えた多層液体芳香剤であり、前記液状芳香組成物の水層と油層の容量比が5:6〜1:9であって、吸い上げ部材が公定水分率0.3〜8%の素材からなるものであることを特徴とする多層液体芳香消臭剤。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の多層液体芳香剤は、2層以上に分離した液状芳香消臭組成物と吸い上げ部材を備えた、いわゆる吸い上げ式の多層液体芳香消臭剤である。具体的には、当該芳香消臭剤は、容器内に水層と油層とが交互に2層以上に分離した状態で収納された液状芳香消臭組成物と、該液状組成物に一部露出した状態で浸漬してなる吸い上げ部材とを備えた多層液体芳香消臭剤である。
【0010】ここで液状芳香消臭組成物は、少なくとも1種以上の香料または消臭成分を含有する水性または油性の液体組成物であり、配合する香料、消臭成分またはこれらの製剤の性質に応じて水性溶媒または油性溶媒を用いて調製される。そして、それらはそれぞれ液体芳香消臭組成物の水層部または油層部を構成する。
【0011】芳香消臭組成物の水層部は、特に制限されないが、少なくとも水性香料及び/又は水性消臭成分及び水性溶媒を用いて調製することができる。なお、水性香料には、香料成分または香料含有成分(例えば植物エキスなど)そのものが水性である場合だけでなく、水に可溶性になるように調製された香料製剤が包含される。かかる香料としては、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、p−サイメン、ターピノレン、α−ターピネン、γ−ターピネン、α−フェランドレン、ミルセン、カンフェン、オシメン等の炭化水素テルペン;ヘプタナール、オクタナール、デカナール、ベンズアルデヒド、サリシリックアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、シトロネラール、ハイドロキシシトロネラール、ハイドロトロピックアルデヒド、リグストラール、シトラール、α−ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、リリアール、シクラメンアルデヒド、リラール、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、ヘリオナール、バニリン、エチルバニリン等のアルデヒド類;エチルフォーメート、メチルアセテート、エチルアセテート、メチルプロピオネート、メチルイソブチレート、エチルイソブチレート、エチルブチレート、プロピルブチレート、イソブチルアセテート、イソブチルイソブチレート、イソブチルブチレート、イソブチルイソバレレート、イソアミルアセテート、イソアミルプロピオネート、アミルプロピオネート、アミルイソブチレート、アミルブチレート、アミルイソバレレート、アリルヘキサノエート、エチルアセトアセテート、エチルヘプチレート、ヘプチルアセテート、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、エチルオクチレート、スチラリルアセテート、ベンジルアセテート、ノニルアセテート、ボルニルアセテート、リナリルアセテート、安息香酸リナリル、エチルシンナメート、ヘキシルサリシレート、メンチルアセテート、ターピニルアセテート、アニシルアセテート、フェニルエチルイソブチレート、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、エチレンブラシレート、γ−ウンデカラクトン、γ−ノニルラクトン、シクロペンタデカノライド、クマリン等のエステル・ラクトン類;アニソール、p−クレジルメチルエーテル、ジメチルハイドロキノン、メチルオイゲノール、β−ナフトールメチルエーテル、β−ナフトールエチルエーテル、アネトール、ジフェニルオキサイド、ローズオキサイド、ガラクソリド、アンブロックス等のエーテル類;イソプロピルアルコール、cis−3−ヘキセノール、ヘプタノール、2−オクタノール、ジメトール、ジヒドロミルセノール、リナロール、ベンジルアルコール、シトロネロール、ゲラニオール、ネロール、ターピネオール、テトラハイドロゲラニオール、l−メントール、セドロール、サンタロール、チモール、アニスアルコール、フェニルエチルアルコール等のアルコール類;ジアセチル、メントン、アセトフェノン、α−又はβ−ダマスコン、α−又はβ−ダマセノン、α−、β−又はγ−ヨノン、α−、β−又はγ−メチルヨノン、メチル−β−ナフチルケトン、ベンゾフェノン、テンタローム、アセチルセドレン、α−又はβ−イソメチルヨノン、α−、β−又はγ−イロン、マルトール、エチルマルトール、cis−ジャスモン、ジヒドロジャスモン、l−カルボン、ジヒドロカルボン等のケトン類などを例示することができる。これらの香料は、1種単独で使用されても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
【0012】同様に、水性消臭成分にも、消臭成分または消臭成分含有物(例えば植物エキスなど)そのものが水性である場合だけでなく、水に可溶性になるように調製された消臭剤が包含される。かかる消臭成分としては、ポリフェノールを主成分とする植物抽出物消臭成分、ベタイン化合物,二価鉄イオンまたは安定化二酸化塩素を主成分とする反応型消臭成分を挙げることができる。これらの消臭成分は、1種単独で使用されても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。また上記香料と消臭成分とを任意に組み合わせて使用することもできる。
【0013】また水性溶媒としては、上記のこれらの水性の香料/消臭成分を溶解することのできる溶媒であれば特に制限されない。好ましくは無臭若しくは微臭の水性溶媒であり、より好ましくは水である。
【0014】また水層部には、上記成分に加えて、油層部との分離性(非相溶性)、芳香性、消臭性、または清澄性などといった水層部に求められる性質を妨げないことを限度として、界面活性剤、防腐剤、抗菌剤、色素、消泡剤、酸化防止剤、清澄剤、可溶化剤等を配合することもできる。
【0015】芳香消臭組成物の水層部は、特に制限されないが、少なくとも油性香料及び/又は油性消臭成分及び油性溶媒を用いて調製することができる。なお、油性香料には、香料成分または香料含有成分(例えば植物オイルなど)そのものが油性である場合だけでなく、油に可溶性になるように調製された香料製剤が包含される。かかる香料としては、前述する各種の香料に加えて、オレンジ油、レモン油、ラベンダー油、ラバンジン油、ベルガモット油、パチュリ油、シダーウッド油等の天然精油を挙げることができる。これらの香料もまた、1種単独で使用されても、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
【0016】同様に、油性消臭成分にも、消臭成分または消臭成分含有物(例えば植物オイルなど)そのものが油性である場合だけでなく、油に可溶性になるように調製された消臭剤が包含される。かかる消臭成分としては、前述のものを挙げることができる。また当該消臭成分は上記香料と任意に組み合わせて使用することもできる。
【0017】また油性溶媒としては、上記のこれらの油性の香料/消臭成分を溶解することのできる溶媒であれば特に制限されず、例えば、シリコンオイル、ハロゲン化炭化水素、テルペン系炭化水素、イソパラフィン系炭化水素、エーテル類、エステル類等の油可溶性の有機溶媒を挙げることができる。好ましくは無臭若しくは微臭の油性溶媒である。
【0018】また水層部と同様、油層部には、上記成分に加えて水層部との分離性(非相溶性)、芳香性、消臭性、または清澄性などといった油層部に求められる性質を妨げないことを限度として、界面活性剤、防腐剤、抗菌剤、色素、消泡剤、酸化防止剤、清澄剤、可溶化剤等を配合することもできる。
【0019】これらの水層部及び油層部は、互いに相溶性がないように調製され、その結果互いに混合することなく分離した状態で重層することができる。なお、水層と油層から3層以上の複数層を形成する方法としては、比重の異なる水層及び油層を調製し、比重の相違に基づいて水層と油層とが相互に積層するように調製する方法を挙げることができる。
【0020】本発明の多層液体芳香消臭剤は、上記の構成を有する多層液状芳香消臭組成物の各層液を同時に吸い上げて大気中に揮散できるように構成された、吸い上げ部材を備えることを特徴とする。
【0021】かかる吸い上げ部材は親水性であり、その1態様としては公定水分率として8〜15%を有する素材からなるものを挙げることができる。好ましくは公定水分率が10〜15%、より好ましくは12〜15%の素材である。かかる公定水分率を有する素材としてはパルプ、綿、レーヨン、羊毛等を例示することができる。かかる吸い上げ部材は、各層が略同容量からなる多層液状芳香消臭組成物とともに用いられることが好ましい。なお、吸い上げ部材は、上記公定水分率を充足することを限度として、単品の素材からなるものであっても2種以上の素材から構成されるものであってもよい。このような素材からなる吸い上げ部材とともに用いられる多層液状芳香消臭組成物は、特に制限されることなく、該液状組成物を構成する各層が1:9〜9:1の割合(容量比)で積層されていればよい。好ましくは1:5〜5:1の割合(容量比)であり、より好ましくは1:3〜3:1の割合(容量比)であり、さらに好適な態様としては各層が略同容量比で積層されてなるものを挙げることができる。
【0022】また吸い上げ部材の他の態様として、公定水分率として0.3〜8%を有する素材からなるものを挙げることができる。好ましくは公定水分率が3〜8%、より好ましくは5〜8%の素材である。かかる公定水分率を有する素材としてはポリエステル、ビニロン、アクリル、ナイロン等を例示することができる。このような素材からなる吸い上げ部材は、油層部の容量が水層部の容量よりも多くなるように調製された多層液状芳香消臭組成物とともに用いられることが好ましい。具体的には、使用する吸い上げ部材の素材に応じて、本発明の効果を奏するように水層部:油層部(容量比)=5:6〜1:9の範囲から、適宜選択調整することができる。具体的には例えば公定水分率が0.4%であるポリエステルの場合は、水層部:油層部(容量比)=1:9の割合を好適に例示することができる。なお、当該吸い上げ部材は、上記公定水分率を充足することを限度として、単品の素材からなるものであっても2種以上の素材から構成されるものであってもよい。
【0023】さらに、吸い上げ部材として例えばポリエチレンやポリスチレンなどのように本来的に公定水分率が実質上0%のような素材を使用する場合は、界面活性剤処理などによって極性基(−OH等)を付加することで親水性化することが可能であり、これにより本発明の吸い上げ部材として使用することが可能となる。この場合、極性基を付した後の素材の公定水分率に基づいて上記と同様に判断することができる。
【0024】なお、本発明の吸い上げ部材は、上記に示す公定水分率を有する素材からなるものであればよく、その形態は特に問わないが、毛細管現象による吸い上げ機能を発揮するために多孔質であることが好ましい。多孔質物としては、天然また合成繊維の集束物(繊維束)、織物、織布、不織布、合成樹脂粉末の集合物または焼結体、合成樹脂発泡体等を例示することができる。また、本発明の吸い上げ部材は、下記の態様で使用できるように棒状、円(角)柱状、または円(角)筒状などの形態を備える。なお、吸い上げ部材は本発明の効果を損なわない限り、その横手断面が2層以上の積層構造を有するものであってもよい。
【0025】このような吸い上げ部材は、前述する多層液状芳香消臭組成物中に、一部大気に直接若しくは間接的に接触する部分を残した状態で、浸漬される。浸漬態様は、液状芳香消臭組成物の全層に吸い上げ部材が接触するような態様であれば、特に制限されない。具体的には、一例として、図1に示すように、吸い上げ部材6が液状芳香消臭組成物3の全層(図では上層4と下層5)をまたがって浸かるように、且つその上端部7を容器1の開口部2から突出した状態で維持しながら、容器内部に挿着してなる態様を挙げることができる。また、吸い上げ部材の下端部8が容器の底部に付くように挿着することが好ましい。なお、図1は、吸い上げ部材の一端を容器開口部から突出させる等によって、吸い上げ部材を直接大気に接触させる態様(一部材が吸い上げ部材と揮散部材とを兼ねる場合)の一例を示すものであるが、これに限定されず、また他の大気接触方法としては、吸い上げ部材を間接的に大気に接触させる態様を用いることもできる。
【0026】後者の態様としては、具体的には、吸い上げ部材と揮散部材とを別個に設けて、吸い上げ部材から揮散した液状芳香消臭組成物(芳香及び/または消臭成分)を揮散部材を介して大気に放散させる態様を例示することができる。この場合、吸い上げ部材の上端に揮散部材を接触させて液状芳香消臭組成物(芳香及び/または消臭成分)を大気に放散させる態様や、揮散部材を吸い上げ部材の上端に接触させることなく覆い被すように容器に仮固定し、吸い上げ部材と揮散部材を介して液状芳香消臭組成物(芳香及び/または消臭成分)を大気に放散させる態様を挙げることができる。なお、揮散部材としては、芳香及び/または消臭成分などを可逆的に吸着及び脱着することのできるものであれば特に制限されず、例えば吸い上げ部材と同様に多孔質物を挙げることができる。
【0027】かかる状態で、多層液状芳香消臭組成物の各層液は、吸い上げ部材に吸い上げられて、その大気接触部(露出部)まで移動し、該大気接触部から大気に揮発・拡散される。このようにして、本発明の多層液状芳香消臭剤によれば、各層の液が吸い上げ部材によって同時に吸い上げられて大気中に揮散するので、使い始めからその終了時まで各層がほぼ同じ割合で消費される。その結果、経時的に芳香性(質、度合い)や消臭性が変わることなく、最後まで安定した芳香若しくは消臭効果を発揮することが可能となる。また、各層が同様な割合で減っていくので、該液状組成物を透明または半透明な容器に収納した場合には、多層に基づく意匠性を最初から最後まで維持することが可能となる。
【0028】
【実施例】以下、実験例及び実施例により本発明をより詳細に説明する。ただし、本発明はかかる実験例等によって何ら制限されるものではない。なお、特に言及しないかぎり、%は重量%を意味するものとする。
実施例1−液状芳香消臭組成物の処方− <上層成分> 油性香料(LEMON OFR-1550;長谷川香料(株)) 5% 着色料(OIL YELLOW 3G;オリエント化学工業(株)) 適量 イソパラフィン系溶媒(No.S-3,日本油脂(株)) 残部 <下層成分> 水性消臭剤(レモン果汁+KOB729:エポリオン(株)) 1% イオン交換水 残部。
【0029】透明容器に上記上層成分と下層成分を表1に示す容量比になるように積層充填して液状芳香消臭組成物を調製し、容器の開口部から、表1に示す各素材からなる棒状の吸い上げ部材を上端を一部大気に露出させた状態で挿着して、本発明の多層液状芳香消臭剤(製剤1〜6)を調製した。
【0030】
【表1】

【0031】これらの液状芳香消臭剤を25℃室温空間に静置し、経時的に各層の減量割合を目視により測定した。なお、各液状芳香消臭剤は、表1に示す範囲で液状組成物中の各層の割合を適宜変動させて各層の減量割合を調べた。
【0032】その結果、公定水分率が0.4〜11%の吸い上げ部材を用いた多層液状芳香消臭剤(製剤1〜4)は、上層と下層がほぼ同じ割合で減量するのに対し、公定水分率が0%の吸い上げ部材を用いた多層液状芳香消臭剤(製剤5、6)は、上層部(油層部)の割合が多くなるように調整しても、経時的に上層だけが減量して下層の液面は殆ど変化しなかった。
【出願人】 【識別番号】000186588
【氏名又は名称】小林製薬株式会社
【出願日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【代理人】 【識別番号】100065215
【弁理士】
【氏名又は名称】三枝 英二 (外8名)
【公開番号】 特開2002−291858(P2002−291858A)
【公開日】 平成14年10月8日(2002.10.8)
【出願番号】 特願2001−101572(P2001−101572)