トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 マメ産出物
【発明者】 【氏名】ジュ−チェン・リウ

【氏名】ミリ・セイバーグ

【氏名】クラウド・サリオウ

【氏名】ジョナサン・ディー・ミラー

【氏名】ジェフリー・エム・ウー

【要約】 【課題】トリプシン抑制作用を有し、微生物含有量が減少されたマメ産出物を得る。

【解決手段】トリプシン抑制作用を有し、微生物含有量が減少されたマメ産出物と、このマメ産出物の汚染を除去する方法と、マメ産出物を含む組成物と、マメ産出物またはマメ産出物を含む組成物を皮膚、爪および髪に局所投与することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)少なくとも約15%のトリプシン抑制作用と、1g中約1,000cfu以下の微生物含有量とを備えたダイズ産出物と、(b)化粧品として許容できる局所用担体とを含む局所投与のための組成物。
【請求項2】 (a)少なくとも約50%のトリプシン抑制作用と、1g中約10,000cfu以下の微生物含有量とを備えたダイズ産出物と、(b)化粧品として許容できる局所用担体とを含む局所投与のための組成物。
【請求項3】 (a)ガンマ線照射を受けたダイズ産出物と、(b)化粧品として許容できる局所用担体とを含む局所投与のための組成物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マメ科植物の産出物、マメ科植物の産出物を含む局所用の組成物およびそれらの製造と使用に関する。
【0002】
【従来の技術】マメ科植物の実は、タンパク質、脂質および炭化水素を多く含む。したがって、例えばダイズのようなマメ科植物の実およびマメ科植物の実を含む組成物は、人間にとって非常に栄養があると考えられている。マメ科植物の実はまた、タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)の働きを抑制する化合物を含む。例えば、2種類のタンパク質分解酵素抑制剤が1940年代初頭にダイズから分離された。Kunitz型トリプシン抑制剤(ダイズトリプシン抑制剤、STI)とBowman-Birkプロテアーゼ抑制剤(BBI)である。例えば、BirkによるInt.J.Pept.Protein Res.25:第113頁乃至第131頁(1985年)およびKennedyによる Am.J.Clin.Neutr.68:第1406頁乃至第1412頁(1998年)を参照してもよい。
【0003】STIは、化学量的に安定な錯体を形成することによりトリプシンによるタンパク質分解作用を抑制する。例えば、Liu,K.によるChemistry and Nutritionalvalue of soybean componentsのSoybeans, chemistry, technology and utilization中第32頁乃至第35頁(Aspen publishers, Inc.,ガイサースバーグ、メリーランド州、1999年)を参照してもよい。STIは2種類のジスルフィド架橋を持つ181のアミノ酸残基からなり、ほぼ球形をなす。例えば、SongらによるJ.Mol.Biol.275:第347頁乃至第363頁(1998年)を参照してもよい。
【0004】BBIは、別々の活性部位において、プロテアーゼトリプシンとキモトリプシンを抑制する8k−Daタンパク質である。例えば、BillingsらによるPro.Natl.Acad.Sci.89:第3120頁乃至第3124頁(1992年)を参照してもよい。STIとBBIはダイズの種子の中にのみ発見され、他の部分には見つからない。例えば、BirkによるInt. J.Pept.Protein Res.25:第113頁乃至第131頁(1985年)を参照してもよい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、元来の性質により、高濃度の微生物がダイズのようなマメ科植物の実の外面に含まれる。したがって、汚染を除去する処理、例えば加熱処理、有機/水溶液抽出処理、高シア精製処理を、これらの微生物濃度を減らし、スキンケア用の投与など人間が安全に使用できるようにするために用いてもよい。しかし、出願人は、これらの処理はしばしばダイズ中の活性化合物を変性させ、化粧品および治療薬として皮膚、毛および爪に使用するために重要な生物学的有効性を弱める(例えば、プロテアーゼ抑制作用を減少させる)ことを発見した。さらに、このような処理はダイズ産出物を不安定にし、望ましくないにおいや色を生じさせる。それゆえ、ダイズ産出物の生物学的利点を減少させることなく、微生物濃度を減少させる手段の開発が商業用に求められている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、微生物含有量が減少され、かつプロテアーゼ抑制作用が維持されるダイズ産出物(例えば、皮膚、毛、爪のケア組成物の成分として使用できる)を提供することである。また、本発明の別の目的は、このようなダイズ産出物を含み、任意にその他の活性剤を含む皮膚、毛、爪のケア用組成物を提供することである。
【0007】本発明は、マメ科植物の生物学的に有用な作用が維持され、かつ微生物含有量が減少されたマメ科植物の産出物と、これらの産出物の製造手順と、これらを化粧品用組成物中で使用することに関する。
【0008】本発明は、トリプシン抑制作用を有し、微生物含有量が減少されたマメ産出物と、このようなマメ産出物の汚染を除去する方法と、このようなマメ産出物を含む組成物を特徴とする。一つの実施の形態として、マメ産出物はダイズ産出物である。
【0009】本発明はまた、マメ産出物またはマメ産出物を含む組成物を、皮膚、爪および髪の不調を防いだり、不調となった場合に処置したりするためだけでなく、健康的な皮膚、爪および髪を保つために局所投与することに関する。例えば、皮膚、髪および爪の弾力を整える、皮膚、髪および爪を洗浄する、髪、爪の成長を遅らせる、髪をストレートにしたり明るくしたりする、アクネを処置したり予防したりする、皮膚、髪および爪の色調を整える、皮膚、髪および爪のきめを整える、皮膚のしわを整える、皮膚、髪および爪に対する外部刺激を処置する、皮膚、髪および爪を美しくすることが含まれるが、これらに限らない。
【0010】また、本発明の他の特徴および利点が、発明の詳細な説明と特許請求の範囲から明らかとなるであろう。
【0011】
【発明の実施の形態】本明細書の記載に基づいて、当業者は本発明を最大限の範囲で利用することができると考えられる。以下の詳細な実施の形態は単なる例示であり、いかなる場合においても開示された他の部分を限定するものではないと解釈されるべきである。
【0012】他に定義しない限り、本明細書で使用される技術用語、科学用語は本発明の当業者により通常理解される意味と同様の意味を持つ。また、本明細書中で言及されるあらゆる刊行物、出願特許、特許および他の参考文献は、参照されることによって本出願の一部をなす。本明細書中で使われるように、他に指定しない限り、全ての「割合」は重量の割合を示す。
【0013】本明細書中で使用されるように、「トリプシン抑制作用」とは、0.1%(w/w)濃度のマメ科植物の産出物(legume product)(以下、マメ産出物と称する)がプロテアーゼトリプシンの作用を抑制する能力である。これは、以下に説明する実施例2の分析により測定される。一つの実施の形態として、本発明によるマメ産出物は、少なくとも約15%のトリプシン抑制作用を有する。さらに別の実施の形態として、少なくとも約25%、例えば約50%のトリプシン抑制作用を有する。
【0014】本明細書中で使用されるように、「チオール保持作用」とは、1%(w/v)濃度のマメ産出物がチオールの煙誘発破壊を抑制する能力である。これは以下に説明する実施例3の分析により測定される。一つの実施の形態において、本発明のマメ産出物は少なくとも約75%のチオール保持作用を有する。さらに別の実施の形態として、少なくとも約90%、例えば約95%のチオール保持作用を有する。
【0015】本明細書中で使用されるように、「微生物含有量」とは、マメ産出物中に存在するバクテリア、真菌および酵母菌の量を意味する。微生物含有量の測定方法の例には、Patricia Cunniffにより編集された“Official Methods of Analysis of AOAC International”第16版第5改訂1999年(AOAC International)に記載されるAOAC 986.23法あるいは、United States Pharmacopeial Convention, Incによる“Official Compendia of Standards, USP 24 USP/NF 19”2000年(Board of Trustees, United States Pharmacopeial Convention,Inc.)に記載されるUSP法があるがそれらに限らない。
【0016】「不良微生物含有量」とは、マメ産出物中に存在する人体に有害なバクテリア、真菌および酵母菌の量を意味する。これらの菌には、例えば腸内細菌、大腸菌、サルモネラ、好熱性胞子、バチルス、腸球菌、ブドウ球菌、糞連鎖球菌およびSeymour S. Blockによる“Disinfection, sterilization, preservation”第4版第887頁乃至第888頁(1991年、Lea & Febiger, マルベーン、ペンシルベニア州)に記載されるものがあるこれらに限らない。
【0017】本明細書中で使用されるように、「局所投与」とは、例えば手または布、パフ、ローラーまたはスプレーのような塗薬用具を用いて、皮膚の外面から直接塗ったり広げたりすることを意味する。
【0018】本明細書中で使用されるように、「化粧品として許容できる」とは、この語句で示される産出物または化合物を組織(例えば皮膚)に接触させた際に、過度の毒性、不適合性、不安定性、刺激、アレルギー反応等が示されず適切であることを意味する。
【0019】本明細書中で使用されるように、「局所担体」とは、哺乳動物に局所投与するために適切な1つ以上の融和性の固体または液体充填希釈剤である。局所担体の例は、水、ワックス、オイル、皮膚軟化剤、乳化剤、増粘剤、ゲル化剤およびそれらの混合物を含むがこれらに限らない。
【0020】本明細書中で使用されるように、「弾力性を調節する」とは、弾力性を高めたり、弾力性が損なわれるのを防いだり、あるいは皮膚、毛、爪がたるんだり緩んだりするのを防いだり、処置したりすることを意味する。皮膚の弾力性は、cutometerを用いて測定できる。J.Serup & G.JemecによるHandbook of Non-InvasiveMethods and the Skin第14.3章(1995年)を参照してもよい。皮膚の弾力性の損失は、多くの要因により引き起こされるであろう。例えば、老化、外部からの刺激、皮膚、毛または爪に化粧品を投与することが含まれるがこれらに限らない。
【0021】本明細書中で使用されるように、「色調を調節する」とは、皮膚、毛または爪の見た目を明るくしたり暗くしたりする(例えば、着色された傷の色を明るくしたり、青白い皮膚を黒くしたり、さらに/あるいは皮膚の色を均等にしたりする)ことである。
【0022】本明細書中で使用されるように、「爪の成長を遅らせる」とは、爪の成長速度を減少させることを意味する。
【0023】本明細書中で使用されるように、「毛の成長を遅らせること」とは、毛および/または毛軸の幅の成長速度を減少させることを意味する。例えば、毛(例えば腕、足または顔の毛)の見た目を減らすことを含むがそれに限らない。
【0024】本明細書中で使用されるように、「洗浄」とは、皮膚、毛または爪の表面から、汚れおよび/または油を取り除くことを意味する。
【0025】本明細書中で使用されるように、「きめを整える」とは、皮膚、毛または爪の表面を滑らかにし、表面上のこぶや裂け目を取り去ることを意味する。例えば、皮膚の見た目を滑らかで平らにすることが含まれるがこれに限らない。
【0026】本明細書中で使用されるように、「皮膚のしわを整える」とは、皮膚のしわや細い線ができる工程を防いだり、遅らせたり、抑えたり、元に戻したりすることを意味し、しわが現れるのを減らすことを含むがそれに限らない。
【0027】本明細書中で使用されるように、「外部からの刺激を処置する」とは、皮膚、毛または爪に対する外部からの刺激(aggression)による損傷を減少させたり防いだりすることを意味する。外部からの刺激の例には、洗浄剤(例えば、界面活性剤を含む顔や毛の洗浄剤)の使用、メイクアップ、髭剃り、刃物などを皮膚、髪または爪に使用することにより生じる損傷、また紫外線(例えば日光、または紫外線ランプや太陽シミュレータのような非自然光源による日光損傷)、オゾン、排気ガス、環境汚染、塩素および塩素含有組成物、たばこの煙により生じる環境による損傷である。皮膚、爪および髪に対する外部刺激の作用は、脂質、炭水化物、ペプチド、タンパク質、核酸、およびビタミンへの酸化損傷および/または窒素化損傷と変異を含むがそれらに限らない。外部刺激の作用はまた、細胞の生存能力の損失、細胞機能の損失または変質、遺伝子の変化および/またはタンパク質の発現を含むがそれらに限らない。
【0028】本明細書中で使用されるように、「安全で効果的な量」とは、正確に調整され、処置される状況下において、明確な改善を引き起こすのに十分で、かつ深刻な副作用を避けるのに十分低量な化合物または組成物(例えばマメ産出物)の量を意味する。化合物または組成物の安全で効果的な量は、使用者が処置される状況、年齢、身体状況、また処置/予防が施される状況の厳しさ、処置を施す期間、他の処置の性質、使用される化合物または産出物/組成物の特性、使用される化粧品として許容できる担体の特性等の要因により変化するであろう。
【0029】マメ産出物「マメ産出物(legume product)」とは、マメの果実から抽出される物質を意味する。マメはマメ科植物であり、マメ科の植物はインゲンマメ、エンドウマメ、ヒラマメのような裂開する果実を持つ。マメ科植物としては、例えば、ダイズ、ヒラマメ、エンドウマメ、落花生があるがそれらに限らない。
【0030】このマメ産出物は、マメの果実全体(例えばひいて粉末にしたマメの果実)を含んでもよいし、マメの果実の一部のみ(マメの抽出物)を含んでもよい。また、マメ産出物は液体形態(例えばマメの果実と水の混合物)でもよいし、固体形態(マメの果実の粉末)でもよい。液体形態の場合、「マメ産出物」という用語は、液体中に存在するマメから抽出された固体成分のことを示す。
【0031】本発明の組成物は、マメ産出物(例えばダイズ産出物)を安全で効果的な量含む。一つの実施の形態として、組成物は約0.001%乃至約50%、例えば約1%乃至約30%のマメ産出物(例えばダイズ産出物)を含む。
【0032】ダイズ産出物「ダイズ産出物(soy product)」とは、ダイズから抽出される物質を意味する。ダイズ産出物はダイズの一部(例えば、低脂質ダイズの粉末または濾過された豆乳のようなダイズ抽出物)のみを含んでもよいし、ダイズ全体(例えば、ダイズをひいた粉末)を含んでもよい。ダイズ産出物は、液体形態(例えば豆乳)でもよいし、固体形態(例えばダイズ粉末または豆乳粉末)でもよい。液体形態の場合、「ダイズ産出物」という用語は、液体中に存在するダイズから抽出された固体成分のことを示す。
【0033】一つの実施の形態として、ダイズ産出物はダイズ粉末である。ダイズ粉末は乾燥ダイズをすりつぶして作ってもよい。一つ実施の形態として、ダイズ粉末の粒子の平均サイズは、約10マイクロメーターより小さい、例えば1マイクロメーターより小さいサイズである。一つの実施の形態として、ダイズ粉末は約10%より少ない、例えば約5%より少ない水分を含む。一つの実施の形態として、ダイズ粉末は減圧下で凍結乾燥される。
【0034】一つの実施の形態として、ダイズ産出物は豆乳または豆乳粉末である。豆乳はダイズから抽出される固体と水の組み合わせであり、この混合物は、濾過により取り除かれるいくつか、またはすべての不溶性成分を含む。豆乳粉末は、豆乳を脱水し、一つの実施の形態として、減圧下で凍結乾燥またはスプレー乾燥させたものである。豆乳の製造方法には、以下の3つの方法があるが、それらに限らない。1つ目は、ダイズを水中に置き水を吸わせ、膨らんだダイズをひいて粉末にし、さらに水を加えて作ってもよい。この混合物を濾過し、あらゆる不溶性残留物を取り除いてもよい。2つ目は、ダイズ粉末から調製してもよい。ダイズ粉末を(例えば少なくとも1時間で)完全に水と混合し、その後濾過処理して不溶性残留物を取り除いてもよい。3つ目は、豆乳粉末に水を加えることにより復元してもよい。一つの実施の形態として、豆乳はダイズから抽出される固体を約1重量%乃至約50重量%(例えば約5重量%乃至約20重量%)含む。
【0035】マメ産出物の殺菌処置すでに論じたように、マメの果実の表面にはしばしば高濃度の微生物が含まれる。よって、人間が使用する前に、マメ産出物はこのような微生物を減らす、または除去するための処置を施される必要がある。
【0036】一つの実施の形態として、本発明のマメ産出物の全微生物含有量は、1g中約10,000コロニーフォーミングユニット(cfu)以下である。さらに別の実施の形態として、本発明のマメ産出物の微生物含有量は、1g中約1,000cfu以下(例えば1g中約100cfu以下)である。
【0037】一つの実施の形態として、本発明のマメ産出物は、1g中合計300cfu以下、例えば1g中150cfu以下の不良微生物を含む。さらに別の実施の形態として、本発明のマメ産出物は、少なくとも1g(例えば少なくとも10g)中にいかなる不良微生物も検出しない。
【0038】一つの実施の形態として、マメ産出物にガンマ線照射を行う。さらに別の実施の形態として、マメ産出物に約2kGy乃至約30kGy、例えば約5kGy乃至約10kGyのガンマ線照射を行う。出願人は、この処置により、マメ産出物が生物学的作用(例えばセリンプロテアーゼ抑制作用)を維持しつつ、微生物含有量を減少できることを予期せず発見した。出願人はまた、マメ産出物にガンマ線照射処理することにより、マメ産出物が自然な色を維持し際立った悪臭が誘発されないなど、化粧品としての適性を維持することを発見した。
【0039】また、マメ産出物のプロテアーゼ抑制作用を維持できるような、その他の殺菌方法は、単独、またはガンマ線照射と組み合わせて行われ、例えばX線、高エネルギー電子光線、高エネルギープロトン光線、紫外線放射、流体静力学圧にさらしたり、殺菌作用を有する化学剤を添加したり、またそれらを組み合わせて行う方法があるがそれらに限らない。微生物含有量削減のための方法が完全に列挙されたものが、Seymour S.Blockによる“Disinfection, sterilization, and preservation”第4版、第887頁乃至第888頁(1991年、Lea & Febiger,マルベルン、ペンシルベニア州)に記載されている。
【0040】出願人は、熱処理を伴う方法によりプロテアーゼ抑制作用がかなり損失する可能性があるため、使用には注意が必要であることを発見した。例えば、出願人は、豆乳を100℃に10分間加熱しただけで、豆乳のトリプシン抑制作用が86%(4℃に維持した場合)から46%に低下することを発見した。出願人はまた、豆乳を加熱するとダイズ産出物の色または臭いを変化させる可能性があることを発見した。
【0041】局所用組成物本発明において有用な局所用組成物は、皮膚に局所的に投与するのに適した製剤を含む。一つの実施の形態として、この組成物はダイズ産出物および化粧品として許容できる局所用担体を含む。一つの実施の形態として、この化粧品として許容できる局所用担体は、組成物の約50重量%乃至約99.99重量%(例えば組成物の約80重量%乃至95重量%)存在する。
【0042】この組成物は、様々な種類の製品タイプに製造されてもよい。例えば、ローション、クリーム、ゲル、スティック、スプレー、シェービングクリーム、軟膏、洗浄用液体洗剤、固形洗剤、シャンプー、ペースト、粉末、ムース、布、パッチ、ネイルエナメル、傷用包帯、粘着性包帯、ヒドロゲル、フィルムおよびファンデーション、マスカラ、口紅のような化粧品を含むがこれらに限らない。これらの製品タイプは、化粧品として許容できる様々なタイプの局所用担体を含んでもよい。例えば、溶液、乳濁液(例えばマイクロ乳濁液、ナノ乳濁液)、ゲル、固体およびリポソームを含むがこれらに限らない。以下に示すものはこれらの担体を限定する例ではなく、当業者によってその他の担体が調製され得る。
【0043】本発明において有用な局所用組成物は、溶液として調製されてもよい。溶液は一般に水溶液(例えば、約50%乃至約99.99%または約90%乃至約99%の化粧品として許容できる水溶液)を含む。
【0044】主題の発明において有用な局所用組成物は、皮膚軟化剤を含む溶液として調製されてもよい。この組成物は、好ましくは約2%乃至約50%の皮膚軟化剤を含む。本明細書で使用される「皮膚軟化剤」とは、皮膚を保護すると共に、乾燥を防いだり緩和したりするための物質を意味する。様々な種類の好適な皮膚軟化剤が知られており、本明細書中で使用されてもよい。SagarinによるCosmetics, Science and Technology,第2版、第1巻、第32頁乃至第43頁(1972年)およびWenningerとMcEwenの編集によるthe International Cosmetic IngredientDictionary and Handbook版、第1656頁乃至第1661頁、第1626頁、第1654頁乃至第1655頁(The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Assoc.,ワシントンD.C.第7版1997年)(以後この明細書では「ICI Handbook」と記載する)には、非常に多くの好適な物質の例が記載されている。
【0045】ローションは、上記ような溶液から製造されてもよい。ローションは一般に約1%乃至約20%(例えば約5%乃至約10%)の皮膚軟化剤および約50%乃至約90%(例えば約60%乃至約80%)の水を含む。
【0046】溶液から調製される別の製品タイプはクリームである。クリームは一般に約5%乃至約50%(約10%乃至約20%)の皮膚軟化剤と、約45%乃至約85%(約50%乃至約75%)の水を含む。
【0047】溶液から調製されるさらに別の製品タイプには軟膏がある。軟膏は動物油、植物油または半固体の炭化水素の単一基質を含んでもよい。軟膏は約2%乃至約10%の皮膚軟化剤と、約0.1%乃至約2%の増粘剤を含んでもよい。本明細書において有用なさらに完全な増粘剤は、SagarinによるCosmetics, Science andTechnology,第2版、第1巻、第72頁乃至第72頁(1972年)およびICI Handbook第1693頁乃至第1697頁に開示されている。
【0048】本発明において有用な局所用組成物は、乳濁液として調製されてもよい。担体が乳濁液の場合、約1%乃至約10%(例えば約2%乃至約5%)の担体が乳化剤を含んでいる。乳化剤は非イオン性、アニオン性またはカチオン性のいずれでもよい。好適な乳化剤は、例えば米国特許第3,755,560号、同第4,421,769号、McCutcheonによるDetergents and Emulsifiers, North American版第317頁乃至第324頁(1986年)、ICI Handbook第1673頁乃至第1686頁に開示されている。
【0049】ローションとクリームは乳濁液として調製されてもよい。一般に、ローションは約0.5%乃至約5%の乳化剤を含む。また、クリームは約1%乃至約20%(例えば約5%乃至約10%)の皮膚軟化剤と、約20%乃至約80%(例えば約30%乃至約70%)の水と、約1%乃至約10%(例えば、約2%乃至約5%)の乳化剤を含むであろう。
【0050】例えば、ローションおよびクリームのような水中油形(oil-in-water type)または油中水形(water-in-oil type)の単相乳濁液のスキンケア製剤は、化粧品技術においてよく知られており、主題の発明に有用である。また、ウォーターインオイルインウォータータイプのものや、米国特許第4,254,105号および同第4,960,764号に開示されているものような多相乳濁組成物はまた主題の発明に有用である。一般に、単相または多相乳濁液は、水、皮膚軟化剤、乳化剤を基本成分として含んでいる。
【0051】本発明の局所用組成物はまた、ゲル(例えば好適なゲル化剤を使用した水ゲル)として調製されてもよい。水ゲルのための好適なゲル化剤は、天然ゴム、アクリル酸、アクリル酸ポリマー、アクリル酸コポリマーおよびセルロース誘導体(例えば、ヒドロキシメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロース)を含むがそれらに限らない。オイル(例えばミネラルオイル)のための好適なゲル化剤は、ヒドロゲネートブチレン/エチレン/スチレンコポリマーおよびヒドロゲネートエチレン/プロピレン/スチレンコポリマーを含むがそれらに限らない。ゲルは一般に、約0.1重量%乃至約5重量%のゲル化剤を含む。
【0052】また、本発明の局所用組成物は固体製剤(例えば、ワックスベーススティック、固形洗剤組成物、粉末または粉末を含む布)として調製されてもよい。
【0053】また、本発明の組成物としてリポソーム製剤も有用である。リポソームの例として、ユニラメラリポソーム、マルチラメラリポソームおよびポーシラメラリポソームがあり、これらはリン脂質を含んでもよいし含まなくてもよい。これらの組成物は、リン脂質、例えばジパルミトイルホスファチジルコリンとコレステロールと水とがヘスペレチン第一結合することにより調製してもよい。これらはMezeiとGulasekharamによる“Liposomes-A Selective Drug Delivery System forthe Topical Route of Administration;Gel Dosage Form”, Pharmaceutics andPharmacology誌, 第34巻(1982年)、第473頁乃至第474頁に記載の方法、またはそれらの改造法に基づいて調製されてもよい。リポソーム形成のために適切な組成物における表皮脂質は、リン脂質に置換されてもよい。リポソーム製剤を製造するため、リポソーム試料が、上記担体(例えば、ゲルまたはオイルインウォーター乳濁液)のうちの1つに含有させられてもよい。局所投与されるその他のリポソーム組成物および薬学的使用法は、Mezei,M.による,“Liposomes as a Skin Drug Delivery System”, Topics in Pharmaceutical Sciences(D.D.BreimerおよびP.Speiser編集), Elsevier Science Publishers B.V., New York, N.Y.,1985年第345頁乃至第358頁、PCT特許出願第WO96/31194号および米国特許出願第5,260,065号に記載されている。
【0054】主題の発明において有用な局所用組成物は、前述の成分に加えて、それぞれの技術により確立された濃度で従来より皮膚、髪および爪に対して使用されてきた様々な種類の付加的な油溶性物質、および/または水溶性物質を含んでもよい。
【0055】付加的美容活性剤一つの実施の形態として、局所用組成物は、マメ産出物に加えてさらに別の美容活性剤を含む。「美容活性剤」とは、皮膚、髪または爪に対して美容または治療効果をもたらす化合物を意味し、例えば、ライト化剤、自己日焼け剤のようなダーク化剤、抗アクネ剤、日光抑制剤、抗菌剤、抗炎症剤、抗かび剤、抗寄生虫剤、外的鎮痛剤、日焼け止め剤、光保護剤、酸化防止剤、表皮剥離剤、洗剤/界面活性剤、モイスチャライザー、栄養剤、ビタミン剤、エネルギーエンハンサー、抗発汗剤、収斂剤、防臭剤、ヘアリムーバー、固化剤、抗硬化剤、および髪、爪および/または皮膚調整剤である。
【0056】一つの実施の形態として、上記試剤は、ヒドロキシ酸、過酸化ベンゾイル、硫黄レゾルシノール、アスコルビン酸、D−パンテノール、ヒドロキノン、オクチルメトキシシナメート、二酸化チタニウム、オクチルサリシレート、ホモサレート、アボベンゾン、ポリフェノール酸、カロテノイド、フリーラジカル捕捉剤、スピントラップ、例えばレチノールおよびレチニルパルミテートのようなレチノイド、セラミド、ポリ不飽和脂肪酸、必須脂肪酸、酵素、酵素抑制剤、無機物、例えばエストロゲンのようなホルモン、例えばヒドロコルチゾンのようなステロイド、2−ジメチルアミノエタノール、塩化銅のような銅塩、Cu:Gly−His−Lysのような銅含有ペプチド、補酵素Q10、PCT特許出願第WO00/15188号に開示されているようなペプチド、リポ酸、例えばプロリン、チロシンのようなアミノ酸、ビタミン、ラクトバイオニック酸、アセチル補酵素A、ナイアシン、リボフラビン、チアミン、リボース、例えばNADHおよびFADH2のような電子輸送体、例えばアロエベラのようなその他の植物抽出物、およびそれらの誘導体および混合物からなる群から選択されるがそれらに限らない。美容活性剤は、一般に本発明の組成物中に約0.001重量%乃至約20重量%、例えば約0.01重量%乃至約10重量%、例えば約0.1重量%乃至約5重量%存在する。
【0057】ビタミンの例は、ビタミンA、例えばビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB12のようなビタミンB類、ビタミンC、ビタミンKおよびビタミンEおよびそれらの誘導体を含むがそれらに限らない。
【0058】ヒドロキシ酸の例は、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、サリチル酸、クエン酸、酒石酸を含むがこれらに限らない。例えばヨーロッパ特許出願第273,202号を参照してもよい。
【0059】酸化防止剤の例は、スルフヒドリル化合物のような水溶性酸化防止剤とそれらの誘導体(例えばメタ重亜硫酸ナトリウムおよびN−アセチル−システイン)、リポ酸、ジヒドロリポ酸、レスベラトロール、ラクトフェリン、アスコルビン酸およびアスコルビン酸誘導体(例えばアスコルビン酸パルミテートおよびアスコルビン酸ポリペプチド)を含むがこれらに限らない。本発明の組成物への使用に適した油溶性酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン、レチノイド(例えばレチノール、レチニールパルミテート)、トコフェロール(例えば酢酸トコフェロール)、トコトリエノールおよびユビキノンを含むがこれらに限らない。本発明の組成物への使用に適切な酸化防止剤を含む天然抽出物は、フラボノイドとイソフラボノイドおよびそれらの誘導体(例えばゲニステインおよびジアドゼイン)を含む抽出物、レスベラトロール等を含む抽出物を含むがそれらに限らない。天然抽出物の例は、ブドウの種、緑茶、松の樹皮およびハチミツを含む。また、酸化防止剤の別の例は、ICI Handbookの第1612頁乃至第1613頁に記載されているかもしれない。
【0060】その他の物質その他の様々な物質もまた、主題の発明の組成物中に有効に存在してもよい。例えば、湿潤剤、タンパク質、ポリペプチド、防腐剤およびアルカリ剤がある。これらの試剤の例が、ICI Handbookの第1650頁乃至第1667頁に開示されている。本発明の組成物はまた、キレート剤(例えばEDTA)、防腐剤(例えばパラベン)を含んでもよい。好適な防腐剤とキレート剤の例が、ICI Handbookの第1626頁および第1654頁乃至第1655頁に記載されている。さらに、本明細書において有用な局所用組成物は、例えば染料、不透明化剤(例えば二酸化チタニウム)、色素剤および香料のような従来の化粧品補助剤を含んでもよい。
【0061】ミネラルウォーター豆乳のようなマメ産出物および本発明の組成物は、ミネラルウォーターを用いて調製されてもよい。一つの実施の形態として、ミネラルウォーターは少なくとも約200mg/L(例えば約300mg/L乃至約1000mg/L)の鉱化物を含む。一つの実施の形態として、ミネラルウォーターは少なくとも約10mg/Lのカルシウムおよび/または少なくとも約5mg/Lのマグネシウムを含む。
【0062】上記のような組成物を含む本発明の組成物および製剤は、当業者によく知られる手順により調製されてもよい。
【0063】実施例1:マメ産出物のガンマ線照射出願人は、例えばガンマ線照射のようないかなる殺菌処理を施される前の状態の豆乳粉末は高度の微生物含有量を有し、微生物含有量は1g中50,000cfuまでの範囲であることを発見した。また、出願人は、この産出物が検出可能な濃度の不良微生物、例えば糞連鎖球菌を1g中に20,000cfuレベルまで含むことを発見した。
【0064】出願人は、様々な量(例えば約1g乃至約200kg)の豆乳粉末に対して、ガンマ線照射を1kGy乃至16kGyに変化させながら行った。微生物含有量が1g中約100cfu以下となるために必要なガンマ線照射量は、約10kGyであることが分かった。糞連鎖球菌を1ログ減少させるのに必要な線量は、約3kGyであると判断され、約5kGyの線量により豆乳粉末のサンプル10g中の微生物含有量を検出できない濃度まで着実に減少できることが分かった。しかし、マメ産出物に使用されるガンマ線照射量は、最終的には処置されるマメ産出物の微生物含有量および大きさによって決定されるであろう。
【0065】実施例2:マメ産出物のトリプシン抑制作蛍光カゼインペプチドのトリプシン誘発開裂の抑制を、EnzChek(登録商標)プロテアーゼ分析用品一式を用いて、製造者の使用説明書に基づいて測定した(EnzChek(登録商標)プロテアーゼ分析用品一式産出物情報、1999年3月15日改訂、分子精査、ユージーン、オレゴン州)。要約すると、まず、様々な種類のダイズ製剤を1X消化バッファー(一式に付属)で希釈し、1X消化バッファー中で溶解された1000単位のトリプシン(シグマ、セントルイス、ミズーリ州)と種々の濃度で加温放置する。純セリンプロテアーゼ抑制剤(ダイズトリプシン抑制剤、シグマ製、セントルイス、ミズーリ州)をダイズ試剤を0.1%W/V,0.01%W/Vおよび0.001%W/Vに完全に制御するために使用した。その後、BODIPY蛍光カゼイン基質(一式に付属)が供給された小型容器に0.2mlの脱イオン水を加えることにより、BODIPY蛍光カゼイン1.0mg/ml原料溶液を調製する。これを消化バッファー中で最終的な作業濃度10マイクログラム/mlにする。トリプシンをテスト製剤とともに、またはなしで、BODIPY蛍光カゼイン基質と室温で一時間加温放置した後、蛍光を(励起485nm/放出530nm)SpectraMax(登録商標)Gemini microtiter plate reader(Molecular Devices Corporation, サニーベイル、カリフォルニア州)により、Softmax(登録商標)Pro3.0 software(Molecular Devices Corporation)を用いて測定した。それぞれの実験を3回反復し、それを2回繰り返した。
【0066】この分析をダイズ産出物に対して7つの異なる方法で実施した。実施例Aはダイズをひいて粉末にしたものである(Sunlight Foods Corporation、タイペイ州、タイワン、R.O.C.)。実施例Bは実施例Aのダイズ粉末に対して約8kGy乃至15kGyのガンマ線照射を行ったダイズ粉末である。実施例Cはダイズ粉末中の油分を抽出して取り除いたダイズ粉末である(Central Soya Company, Inc.製Soyafluff(登録商標)200W フォートウェイン、インディアナ州)。実施例Dは、皮をむいたダイズと水とで作られたダイズ粉末を濾過し、加熱して、スプレー乾燥(Devansoy Farms,キャロル,アイオワ州)し、さらに約7kGy乃至約9kGyのガンマ線照射を行ったものである。実施例Eは、ダイズと水を混合して一晩中加熱し、1,3−ブチレングリコールを加えて作った豆乳粉末である(Ichimaru Pharcos Co., Ltd製、Flavosterone SB、岐阜、日本)。実施例Fは、ダイズと水を混合して一晩中加熱し、エタノールを加えて作った豆乳粉末である(Ichimaru Pharcos Co., Ltd製、Flavosterone SE、岐阜、日本)。実施例Gはダイズタンパク質抽出物(Laboratories Serobiologiques S.A.製Vegeseryl HGP LS 8572、プルノイ、フランス)である。これらのダイズ産出物を、ダイズトリプシン抑制剤(STI)(Simga製)と比較した。
【0067】様々なダイズ製剤による基質のトリプシン開裂抑制率は、Microsoft Excel(登録商標)により計算し、結果を表1に示す。
【表1】

表1に示すように、STIはトリプシン誘発開裂を濃度に応じて抑制することができる。実施例Aはダイズ粉末であり、同様にトリプシンの作用を著しく抑制した。さらに、ダイズ粉末にガンマ線照射を行う(すなわち実施例B)と、ダイズ粉末中の微生物含有量は減少したが、トリプシン抑制作用には予期せず著しい効果が見られなかった。しかしながら、実施例C乃至実施例Gにおける加熱および/または抽出処理は、ダイズ粉末のトリプシン抑制作用を著しく減少させた。
【0068】実施例3:マメ産出物のチオール保持作用ダイズ粉末がチオールの煙誘発破壊を防ぐ能力を、標準的な人体の真皮線維母細胞中(Clonetics、サンディエゴ、カリフォルニア州)で評価した。主としてグルタチオンであるチオールは、内在細胞の酸化を防止する防御系の一部である。グルタチオンは、酸化剤と酸化防止剤のバランスを維持しながら、酸化還元緩衝液として働く。グルタチオンはまた、例えばグルタチオンペルオキシダーゼ(過酸化物を還元する)、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ(解毒酵素の主基)のような様々な酵素により反応を起こす好適な基質である。例えば、A.MeisterによるCancer Res.54:第1969頁乃至第1975頁(1994年)を参照してもよい。
【0069】グルタチオンを含む皮膚酸化防止剤(酵素、非酵素を含む)は、紫外線やオゾンにさらされると激減する。M.J.ConnorとL.A.WheelerによるPhotochem.Photobiol.46:第239頁乃至第246頁(1987年)およびR.M.TyrrellとM.PidouxによるPhotochem.Photobiol.47:第405頁乃至第412頁(1988年)を参照してもよい。細胞培養モデルにおいて、細胞間における低濃度グルタチオン(GSH)は、紫外線照射に対する高感度を引き起こす。システイン誘導体をラットの皮膚に局所投与すると、紫外線照射により起こる光損傷から保護できることがわかった。この効果はGSH合成の増加と関連があった。L.T.van den BroekeとG.M.J.Beijersbergen van HenegouwenによるJ.Photochem.Photobiol.Biol.27:第61頁乃至第65頁(1995年)、K.HanadaらによるJ.Invest.Dermatol.108:第727頁乃至第730頁(1997年)、D.P.T.SteenvoordenらによるPhotochem Phtobiol.67: 第651頁乃至第656頁(1998年)を参照してもよい。したがって、グルタチオンは主要な内在性酸化防止剤であり、環境の刺激に高度に反応し、皮膚の色調としわを整え、また外部刺激に対処する。
【0070】この実験において、24−ウェル フォーマットトランスウェルインサート(Corning Costar、ケンブリッジ、マサチューセッツ州)に植えつけた標準的な新生児の真皮線維母細胞を、様々な濃度の豆乳粉末(約5kGyのガンマ線照射を行った)を含む培地において、24時間培養した。その後、プラシーボ(模造品)またはタバコの煙(1本、BASIC Full Flavor 100's cigarettes、フィリップモリス、リッチモンド、バージニア州)に10分間さらした。煙にさらす前に、ダイズ産出物を含むインサートの上方の培地を取り除き、細胞をDulbeccoによるPhosphate-Buffered Saline(Life Technologies、ゲイサースバーグ、メリーランド州)で3回洗浄した後、インサートの下方の培地のみにおいて煙にさらした。煙にさらした直後に、この細胞をさらに24時間、前記培地で培養した。細胞を同様にDulbeccoによるPhosphate-Buffered Salineで5回洗浄し、60μMモノブロモビナン(分子プローブ、ユージーン、オレゴン州、USA)をこの細胞に加え、37℃で30分間培養した後に、蛍光を読み細胞間チオールを測定した。チオール存在下でモノブロモビナンは蛍光を発する。この蛍光はCytoFluor(登録商標)Fluorescence Plate Reader(PerSeptive Biosystem、フラミンハム、マサチューセッツ州、USA)を励起360nm放出460nmのフィルターと組み合わせて使用することにより測定した。
【0071】この実験の結果を表2に示す。
【表2】

これらの結果は、ガンマ線照射された豆乳粉末にはチオールの煙誘発破壊に対する驚くほどの保護効果があることを示す(データは、3回の独立した実験による追試の平均値±標準平均を示す)。
【0072】本発明を、発明の詳細な説明に関連づけて述べてきたが、前記記述は例示であり、特許請求の範囲によって定義される発明の範囲を限定するものではないと理解されるべきである。他の特徴、利点および改善もまた、特許請求の範囲内である。
【0073】この発明の具体的な実施態様は次の通りである。
(1)ダイズ産出物が1g中約150cfu以下の不良微生物含有量を備えることを特徴とする請求項1記載の組成物。
(2)ダイズ産出物が1g中約100cfu以下の微生物含有量を備えることを特徴とする請求項1記載の組成物。
(3)ダイズ産出物が1g中約150cfu以下の不良微生物含有量を備えることを特徴とする請求項2記載の組成物。
(4)ダイズ産出物が1g中約1000cfu以下の微生物含有量を備えることを特徴とする請求項2記載の組成物。
(5)ダイズ産出物1g中に不良微生物の含有が検出されないことを特徴とする請求項2記載の組成物。
【0074】(6)ダイズ産出物が少なくとも約75%のチオール保持作用を備えることを特徴とする請求項1記載の組成物。
(7)ダイズ産出物が少なくとも約75%のチオール保持作用を備えることを特徴とする請求項2記載の組成物。
(8)ダイズ産出物が少なくとも約75%のチオール保持作用を備えることを特徴とする請求項3記載の組成物。
(9)ダイズ産出物がガンマ線照射を受けたことを特徴とする請求項1記載の組成物。
(10)ダイズ産出物がガンマ線照射を受けたことを特徴とする請求項2記載の組成物。
【0075】(11)ダイズ産出物が豆乳粉末であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
(12)ダイズ産出物がダイズ粉末であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
(13)ダイズ産出物が豆乳粉末であることを特徴とする請求項2記載の組成物。
(14)ダイズ産出物がダイズ粉末であることを特徴とする請求項2記載の組成物。
(15)ダイズ産出物が豆乳粉末であることを特徴とする請求項3記載の組成物。
【0076】(16)ダイズ産出物がダイズ粉末であることを特徴とする請求項3記載の組成物。
(17)さらに、ビタミンA、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンEおよびそれらの誘導体を含むことを特徴とする請求項1記載の組成物。
(18)さらに、ビタミンA、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンEおよびそれらの誘導体を含むことを特徴とする請求項2記載の組成物。
(19)さらに、ビタミンA、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンEおよびそれらの誘導体を含むことを特徴とする請求項3記載の組成物。
(20)さらに、2−ジメチルアミノエタノールを含むことを特徴とする請求項1記載の組成物。
【0077】(21)さらに、2−ジメチルアミノエタノールを含むことを特徴とする請求項2記載の組成物。
(22)さらに、2−ジメチルアミノエタノールを含むことを特徴とする請求項3記載の組成物。
(23)さらに、サリチル酸、乳酸、グリコール酸を含むことを特徴とする請求項1記載の組成物。
(24)さらに、サリチル酸、乳酸、グリコール酸を含むことを特徴とする請求項2記載の組成物。
(25)さらに、サリチル酸、乳酸、グリコール酸を含むことを特徴とする請求項3記載の組成物。
【0078】(26)さらに、N−アセチル−システインを含むことを特徴とする請求項1記載の組成物。
(27)さらに、N−アセチル−システインを含むことを特徴とする請求項2記載の組成物。
(28)さらに、N−アセチル−システインを含むことを特徴とする請求項3記載の組成物。
【0079】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、トリプシン抑制作用を有し、微生物含有量が減少されたマメ産出物を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】598039367
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・カンパニーズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Consumer Companies,Inc.
【住所又は居所原語表記】Grandview Road,Skillman,New Jersey 08558,United States of America
【出願日】 平成14年2月27日(2002.2.27)
【代理人】 【識別番号】100066474
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 博昭 (外1名)
【公開番号】 特開2002−348227(P2002−348227A)
【公開日】 平成14年12月4日(2002.12.4)
【出願番号】 特願2002−52088(P2002−52088)