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【発明の名称】 染毛用組成物
【発明者】 【氏名】荻田 幸雄

【氏名】中井 義昭

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ヒドロキシ化合物 金属化合物 還元剤 酸性物質を含有する染色性組成物【請求項2】 塩基性物質を含有する発色性組成物【請求項3】 請求項1に記載の染色性組成物 および 請求項2に記載の発色性組成物により構成される染毛用組成物【請求項4】 ヒドロキシ化合物が、ヘマトキシリン ブラジリン タンニン酸であって、これらのヒドロキシ化合物の中から1種 又は 2種以上選択される請求項1.3記載の染色性組成物【請求項5】 金属化合物が、水溶性鉄化合物である請求項1.3.4のいずれか1項に記載の染色性組成物【請求項6】 還元剤が、アスコルビン酸またはその塩である請求項1.3.4.5のいずれか1項に記載の染色性組成物【請求項7】 水難溶性ポリマーを含有する請求項1.3〜6のいずれか1項に記載の染色性組成物【請求項8】 請求項1.3〜7のいずれか1項に記載の染色性組成物とフォーム剤形成容器【請求項9】 塩基性物質が、炭酸水素ナトリウムである請求項2記載の発色性組成物【請求項10】水難溶性ポリマーを含有する請求項2.9のいずれか1項に記載の発色性組成物【請求項11】請求項2.9.10のいずれか1項に記載の発色性組成物と噴射剤形成容器
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は染毛用組成物、さらに詳しくは染色性組成物を毛髪上に塗布し、次に発色性組成物を粉霧することにより即時に染毛でき、その色が持続性で、且つ安全で 簡便な染毛用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年 白髪を染める方法として、毛髪と色素原体とを化学的に結合させて染色するヘヤーカラー類と、毛髪に水難溶解性の色素を有機溶剤に溶かして塗布するヘヤーリンス類が汎用されている。しかしながら ヘヤーカラー類は、染毛の際 頭皮や他の皮膚に付着すると汚れて洗い落とすことが困難であるだけでなく、カブレを起こす恐れがあるため慎重に行なわなければなれず、特に 生え際や、自分の目で見えない部分の染毛には手間と時間がかかる。また カラーリンス類は、カブレの恐れはないが、毛髪以外の部分に付着したり、染毛の後 灌ぎが不十分な場合は、衣類などを汚すことがある。また 洗髪の度に色落ちして持続性に欠ける問題がある。この様な背景から、染毛操作が簡単で 手早く出来、汚れもなく 安全で 色の持続する染毛剤が求められている。
【0003】ヘマトキシリン溶液を頭髪に塗布し、その上に 鉄化合物溶液を塗布して染色する方法は古くから知られている。しかしながら ヘマトキシリンと鉄とを別々に、しかも 両成分を均等量 頭髪に塗布することは困難であり、頭髪以外の部分の汚れのほか、色落ちの問題もあって現実には使用されていない。
【0004】また 近年ヘマトキシリンをはじめとするヒドロキシ化合物と鉄などの金属化合物のほか、還元剤や酸性染料との組合せ組成物による染毛法が報告されている。(特開平7−53342 特開平9−175960) しかしながらこれらは、簡便に 即時的に 且つ 確実に染毛できる方法ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記事情に鑑みて鋭意検討した結果、ヘマトキシリンと水溶性鉄化合物との混合物を安定に しかも 透明液として保存でき、毛髪に塗布した後即時的に発色させる方法を見出し、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)ヘマトキシリンで代表されるヒドロキシ化合物 水溶性鉄化合物 還元剤 酸性物質よりなる染色性組成物と(2)炭酸水素ナトリウムで代表される塩基性物質溶液である発色性組成物の2組成物によって構成される染毛用組成物に関する。
【0007】即ち 上記 染色性組成物を毛髪に塗布し、次いで発色性組成物を粉霧することにより即時に発色して染毛を完成することができ、そのまま洗髪することなく外出することも出来る。
【0008】以下に 本発明の染色性組成物を構成するヒドロキシ化合物 水溶性鉄化合物還元剤 酸性物質について説明する。
【0009】ヒドロキシ化合物としては、ヘマトキシリン ブラジリン タンニン酸等のポリオキシフェノール化合物が挙げられる。
【0010】ヘマトキシリンとは、マメ科の植物(Haematoxylon campechianum,L.)の材に含まれる1成分である。 酸化されてヘマテインとなり、ヘマテインは鉄などの金属と結合することにより発色し、これらは染料として用いることができる。
【0011】また ブラジリンとは、マメ科の植物(Caesalpinia crista L.,Caesalpinia braziliensis L.)の材に含まれる1成分である。酸化されてブラジレインとなり、ブラジレインは鉄などの金属と結合することにより発色し、これらは染料として用いることができる。
【0012】本発明の染色性組成物に用いるヘマトキシリンあるいはブラジリンの濃度は、所望の染毛具合になるように適宜調節することができるが、0.001〜20%が好ましく、0.01〜5%が更に好ましい。
【0013】本発明の染色性組成物に用いる水溶性鉄化合物としては、II価鉄塩類 III価鉄塩類のいずれでもよく、塩酸塩 硫酸塩 硝酸塩 などが上げられる。
【0014】又 この染色性組成物に用いる金属化合物としては、水溶性鉄化合物のほかにコバルト ニッケル マンガン 銅 ストロンチュウム などの化合物も使用することが出来る。
【0015】なお 金属化合物の種類またはその組合せによって、染色剤の色調を調節することができるので、金属化合物は1種の化合物または2種以上の化合物の組合せとしてもよい。中でも、本発明においては、金属化合物として硫酸鉄(II)及び塩化鉄(III)が好ましい。
【0016】金属化合物の含有量は、組成物全体に対して、0.001%〜10%、好ましくは、0.01〜5%である。
【0017】本発明の染色性組成物における還元剤は、特に限定されるものではないが、本発明の組成物は人体の頭髪等の毛髪に塗布または粉霧等して用いられるため、人体等の生体の皮膚、粘膜等に接触しても安全である必要がある。
【0018】従って、還元剤としては、例えば、アスコルビン酸並びにその塩、システインあるいはグルタチオンのような分子内にSH基を有する化合物、トコフェロール、亜硫酸塩およびレモン、ミカン等の柑橘類果汁等を上げることが出来る。
【0019】還元剤の含有量は、染色性組成物全体にたいして、0.001〜10%、好ましくは、0.01〜5%である。
【0020】本発明における染色性組成物を構成する酸性物質は、この組成物を安定に保持するためのものであって、特に限定されるものではない。
【0021】上記 染色性組成物が安定に存在できるPH領域は、PH1〜6の間であるが人体等に対する安全性を考慮すると、PH2〜5の範囲が更に好ましい。
【0022】本発明の染色性組成物は、毛髪に直接塗布されるものであり、その取り得る剤型としては、公知の種々の剤型をとることができる。
【0023】具体的には、液剤、クリーム剤、スプレー剤、エアゾール剤、フォーム剤等を挙げることができる。
【0024】中でも、頭皮を汚すことなく染毛操作が簡便 且つ手軽にでき、毛髪の生え際まで目で確認しながら、正確に塗布できる剤型としては、フォーム剤が最も好ましい。
【0025】フォーム剤とは、密閉容器内に噴射目的物と噴射ガスを包含し、バルブ操作により、内容物を泡状に放出できるもの、又は 手押し操作によって、内容物を泡状に放出できるものをいう。
【0026】上記 フォーム剤を製するにあたっては、毛髪への染料の付着性を更に向上させるために、必要に応じて、アルギン酸類 ペクチン類 グアガム類 その他ポリアクリル酸などの水難溶性の高分子化合物を適量配合することが出来る。
【0027】次に 本発明の染毛用組成物を構成する発色性組成物について説明する。本発明の特筆すべき長所は、発色が即時的であって、しかも 色落ちが少なく、衣類等を汚染しない点にある。
【0028】上記 染色性組成物を即時的に発色させる方法に関し、鋭意研究した結果、染色性組成物のPHを中性 又は 弱アルカリ性に急速に高めることによって可能になることを見出し、本発明に係る発色性組成物を完成させた。
【0029】発色性組成物の主たる構成成分は、水溶性 又はアルコール類に可溶性の塩基性物質の中から選ぶことができる。 例えば 炭酸水素ナトリウム 炭酸カリウムなどの炭酸化合物、水酸化ナトリウム 水酸化カリウムなどの水酸化化合物、アンモニウム トリエチルアミンなどの有機アミン類を挙げることができる。
【0030】上記 塩基性物質の中で、アルカリ度 溶解度のほか、人等の毛髪や皮膚に対する安全性や臭いなどを評価した結果、炭酸水素ナトリウムが最も好ましいことが判明した。
【0031】本発明の発色性組成物に配合する炭酸水素ナトリウムの使用量としては、染色性組成物の内容にもよるが、通常 0.01%〜10%であり、更に 好ましくは、0.05%〜5%である。
【0032】本発明の発色性組成物は、毛髪に直接塗布 又は 粉霧されるものであり、公知の種々の剤型をとることが出来る。
【0033】具体的には、液剤 、クリーム剤、スプレー剤 エアゾール剤 フォーム剤等を挙げることができる。
【0034】中でも、染毛操作が簡単 且つ手軽にでき、広範囲に短時間に行なうことの出来るのは、スプレー剤 又は エアゾール剤が最も好ましい。
【0035】上記 スプレー剤 又は エアゾール剤の内容液を製するに当たっては、毛髪への付着を更に向上させるために、必要に応じて、アルギン酸類 ペクチン類グアガム類の他 ポリアクリル酸類などの高分子化合物や、非イオン界面活性剤カチオン界面活性剤などを適量配合することが出来る。
【0036】以下に実施例にて本発明を更に説明するが、本発明はこれらにのみ限定されるものではない。
【0037】
【実施例】1.次の処方により、染色性組成物を調整した。
【0038】
処方 (1) 3% 塩化鉄(III)水溶液 10 ml (2) 5% L−アスコルビン酸水溶液 3 ml (3) 3% ヘマトキシリン水溶液 10 ml (4) グアガム(粉末) 300 mg (5)ヤシ油アルキルベタイン(30%水溶液) 2 ml (6) 精製水 全量100 mlとする (7) 1% 塩酸水溶液 ( PH調整剤 )
(8) 容器(手動式ムース剤噴出容器 100ml)
【0039】製造方法3% 塩化鉄(III)水溶液10mlに、5% L−アスコルビん酸水溶液3mlを加え、さらに 3% ヘマトキシリン水溶液10mlを追加して、よく攪拌し微黄色透明液(A液)を得る。一方 精製水70mlに、グアガム粉末300mgを小量づつ加え、加熱攪拌して均一溶液とし、さらに 30%ヤシ油アルキルベタイン水溶液2mlを追加、よく攪拌して無色液(B液)を得る。次に A液に、B液を加えて攪拌し、1%塩酸水溶液にて、PH3に調整後精製水をくわえて、全量100mlとする。
【0040】2.次の処方により、発色性組成物を調整した。
【0041】
処方 (1)無水炭酸水素ナトリウム 1,000 mg (2)95%エタノール 20 ml (3)精製水 80 ml (4) 容器(手押し式 粉霧剤噴射容器 100 ml)
【0042】.製造方法精製水80mlに炭酸水素ナトリウム1,000mgを加えて、攪拌溶解し95%エタノール20mlを追加してよく攪拌して無色透明液を得る。
【0043】3.染色性組成物 及び 発色性組成物よりなる染毛用組成物の使用方法について説明する。
【0044】上記 実施例1.の染色性組成物を入れたムース剤噴射容器から小量の泡をヘアーブラシ上に取り、染色したい毛髪部分にブラシングの要領で塗布する。1〜2分後、染色性組成物が ほぼ乾燥した状態で、実施例2.記載の発色性組成物を入れたスプレー容器から、染毛したい部分に数回 軽く粉霧する。 染毛操作はこれで完了する。数分後 白毛部分は黒色に染まる。 そのまま整髪して外出することも可能であるが軽く洗髪する方が望ましい。
【0045】
【発明の効果】本発明の染毛用組成物を構成する染色性組成物と発色性組成物をセット使用することにより、染毛処理が簡便に且つ手軽に出来、即時的に染色が完了し、染色が持続し、しかも カブレなどの心配の無い安全な染毛を可能にする。また 染色性組成物 発色性組成物ともに、長期の安定保存が可能である。
【出願人】 【識別番号】592194554
【氏名又は名称】荻田 幸雄
【識別番号】500332869
【氏名又は名称】中井 義昭
【出願日】 平成13年4月18日(2001.4.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−332222(P2002−332222A)
【公開日】 平成14年11月22日(2002.11.22)
【出願番号】 特願2001−156143(P2001−156143)