| 【発明の名称】 |
水分−架橋性組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】ベルナール パスカル
【氏名】ラマン ローラン
【氏名】モンド ジャン
|
| 【要約】 |
【課題】水分−架橋性化粧品組成物を提供すること。
【解決手段】不安定な水素原子を含む化合物を含まない化粧品として受容可能な非水性媒体中に、以下のi)又はii)のいずれかを含む水分−架橋性化粧品組成物:i) |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 不安定な水素原子を含む化合物を含まない化粧品として受容可能な無水媒体中に、以下のi)又はii)のいずれかを含む水分−架橋性化粧品組成物のマニキュアとしての使用:i) a)少なくとも二つのブロックされていない反応性官能基Xを含む少なくとも一つの第1の化合物であって、化合物Aとして知られているもの、及びb)水分の作用によってブロックが解除されて化合物Aのブロックされていない反応性官能基Xと反応することができる、少なくとも二つのブロックされた反応性官能基Yを含む少なくとも一つの第2の化合物であって、化合物Bとして知られているもの、又はii)少なくとも二つのブロックされていない反応性官能基X、及び水分の作用によってブロックが解除されてブロックされていない反応性官能基Xと反応することができる少なくとも二つのブロックされた反応性官能基Yを同時に含む少なくとも一つの化合物、ここで、この系の平均官能性、すなわちブロックされていない反応性官能基Xとブロックされた反応性官能基Yの総数が、化合物の分子の総数に対して、厳密に2より大きい。 【請求項2】 化合物Aの一部又は全部が一又は複数のブロックされた反応性官能基Yをも有しかつ/又は化合物Bの一部又は全部が一又は複数のブロックされていない反応性官能基Xをも有することを特徴とする、請求項1に記載の使用。 【請求項3】 ブロックされていない反応性官能基X及びブロックされている反応性官能基Yの両者を化合物A及びBの組み合わせが含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の使用。 【請求項4】 水分が大気由来でありかつ/又は組成物を適用した基体由来であることを特徴とする、先の請求項1ないし3のいずれか1項に記載の使用。 【請求項5】 ブロックされていない反応性官能基Xをイソシアナート官能基及びエチレン系二重結合から選択することを特徴とする、先の請求項1ないし4のいずれか1項に記載の使用。 【請求項6】 ブロックされている反応性官能基Yをケチミン及びアルジミン型でブロックされているアミン官能基及びオキサゾリジン型でブロックされているアミノアルコール官能基から選択することを特徴とする、先の請求項1ないし5のいずれか1項に記載の使用。 【請求項7】 一又は複数の有機溶媒をさらに含むことを特徴とする、先の請求項1ないし6のいずれか1項に記載の使用。 【請求項8】 触媒を試薬に対して、0.1質量%〜2質量%、好ましくは0.2質量%〜1質量%の割合でさらに含むことを特徴とする、先の請求項1ないし7のいずれか1項に記載の使用。 【請求項9】 少なくとも二つのブロックされていない反応性官能基と二つのブロックされた反応性官能基の両者を有する化合物A及びB又は一若しくは複数の化合物が、組成物の全質量に対して、1質量%〜50質量%、好ましくは2質量%〜40質量%の範囲で組成物中に存在することを特徴とする、先の請求項1ないし8のいずれか1項に記載の使用。 【請求項10】 さらに水分吸収剤を含むことを特徴とする、先の請求項1ないし9のいずれか1項に記載の使用。 【請求項11】 不安定な水素原子を含む化合物を含まない化粧品として受容可能な無水媒体中に、以下のi)又はii)のいずれかを含む水分−架橋性化粧品組成物:i) a)少なくとも二つのブロックされていない反応性官能基Xを含む少なくとも一つの第1の化合物であって、化合物Aとして知られているもの、及びb)水分の作用によってブロックが解除されて化合物Aのブロックされていない反応性官能基Xと反応することができる、少なくとも二つのブロックされた反応性官能基Yを含む少なくとも一つの第2の化合物であって、化合物Bとして知られているもの、又はii)少なくとも二つのブロックされていない反応性官能基X、及び水分の作用によってブロックが解除されてブロックされていない反応性官能基Xと反応することができる少なくとも二つのブロックされた反応性官能基Yを同時に含む少なくとも一つの化合物、こので、この系の平均官能性、すなわちブロックされていない反応性官能基Xとブロックされた反応性官能基Yの総数が、化合物の分子の総数に対して、厳密に2より大きい。 【請求項12】 化合物Aの一部又は全部が一又は複数のブロックされた反応性官能基Yをも有しかつ/又は化合物Bの一部又は全部が一又は複数のブロックされていない反応性官能基Xをも有することを特徴とする、請求項11に記載の水分−架橋性化粧品組成物。 【請求項13】 ブロックされていない反応性官能基X及びブロックされている反応性官能基Yの両者を化合物A及びBの組み合わせが含むことを特徴とする、請求項11又は12に記載の水分−架橋性化粧品組成物。 【請求項14】 水分が大気由来でありかつ/又は組成物を適用した基体由来であることを特徴とする、請求項11ないし13のいずれか1項に記載の水分−架橋性化粧品組成物。 【請求項15】 ブロックしていない反応性官能基Xをイソシアナート官能基及びエチレン系二重結合から選択することを特徴とする、請求項11ないし14のいずれか1項に記載の水分−架橋性化粧品組成物。 【請求項16】 少なくとも二つのブロックされていない反応性官能基X及び少なくとも二つのブロックされた反応性官能基を同時に含む化合物のブロックされた反応性官能基Yを、ケチミン及びアルジミン型でブロックされているアミノ官能基及びオキサゾリジン型でブロックされているアミノアルコール官能基から選択することを特徴とする、請求項11ないし15のいずれか1項に記載の水分−架橋性化粧品組成物。 【請求項17】 一又は複数の有機溶媒をさらに含むことを特徴とする、請求項11ないし16のいずれか1項に記載の水分−架橋性化粧品組成物。 【請求項18】 触媒を試薬に対して、0.1質量%〜2質量%、好ましくは0.2質量%〜1質量%の割合でさらに含むことを特徴とする、請求項11ないし17のいずれか1項に記載の水分−架橋性化粧品組成物。 【請求項19】 少なくとも二つのブロックされていない反応性官能基と二つのブロックされた反応性官能基の両者を有する化合物A及びB又は一若しくは複数の化合物が、組成物の全質量に対して、1質量%〜50質量%、好ましくは2質量%〜40質量%の範囲で組成物中に存在することを特徴とする、請求項11ないし18のいずれか1項に記載の水分−架橋性化粧品組成物。 【請求項20】 さらに水分吸収剤を含むことを特徴とする、請求項11ないし19のいずれか1項に記載の水分−架橋性化粧品組成物。 【請求項21】 請求項1ないし10のいずれか1項に規定する組成物をケラチン基体に適用することを特徴とする、該基体の被覆方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水分−架橋性化粧品組成物、特にマニキュア、及びこれらの組成物を使用するケラチン物質の被覆方法に関する。 【0002】 【従来の技術】塗料の分野では、ポリマー沈着物を架橋することによりその機械的強度(摩擦強度及び衝撃強度)及び化学的耐性(溶媒又は油に対する耐性)が顕著に改善されることが知られている。顔料又は着色剤、フィルム形成性ポリマー及び揮発性有機溶媒を主として含む化粧品組成物を単に乾燥すること−化学反応を全く含まずに−によって、爪への沈着物は一般に得られている。これらの沈着物は必ずしも満足すべき密着力を有しておらず、かつ定期的な間隔で更新する必要があるという欠点を有し、このことがユーザーに不都合な制約となっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】特許出願NL−A−6 911 125は、歯科分野又はマニキュアの顔料を添加した被覆物を開示しており、これは適用したときに大気中の水分によって架橋する遊離のNCO基を有するウレタンプレポリマーを含んでいる。しかしながら、これらの組成物の架橋は水分量に直接関連しており、その結果得られたフィルムの架橋の程度が制御できない。 【0004】 【課題を解決するための手段】本出願人は、化学的な耐性及び機械強度が良好なエナメルが、特にウレタンプレポリマーを反応性基を含む多官能性化合物で架橋することによって得られることを見出した。これらの化粧品組成物、特にマニキュアは、その場で架橋させることが可能であり、従って上記の性質を有するフィルムを形成することが可能である。この点について、二つの試薬を別々の容器に保存し、適用の直前に両者を混合しようとすることは、実際的な観点から困難であると考えられる。使用時に相互に反応する可能性のある二つの試薬を同一の容器に保存することにより、システムの早期架橋という問題を生じ、これはいかなる費用をかけても回避すべきことである。本出願人は、架橋反応に含まれる二つの型の反応性官能基のうちの一つをブロックすることによって、この問題を解決した。化粧品組成物を基体の表面に適用した後で、水分の作用によりブロックされた官能基のブロックを解除し、このようにブロックが解除された官能基は次いで、組成物中に存在する化合物のブロックされていない反応性官能基と反応することができる。これらの水分−架橋性化粧品組成物は長期間にわたって良好な安定性を示し、これによって水、溶媒、例えば芳香剤又は油、摩擦及び衝撃に対して良好な耐性を示す架橋フィルムの製造が可能となり、このため摩耗又は剥離を避けることができる。 【0005】 【発明の実施の形態】従って、本発明の主題は、一部がブロックされ他はブロックされていない反応性官能基であって、該ブロックされた官能基が水分によってブロック解除が可能である官能基を含む成分を含む、水分−架橋性化粧品組成物である。本発明の主題は、ケラチン物質の被覆方法でもある。他の主題は上記した組成物のマニキュアとしての使用から成る。本発明の他の目的は、以下の説明及び例を読むことによって明らかとなろう。 【0006】本発明の主題である組成物は、不安定な水素原子を含む化合物を含まない化粧品として受容可能な無水媒体中に、以下のi)又はii)のいずれかを含む水分−架橋性化粧品組成物である:i) a)少なくとも二つのブロックされていない反応性官能基Xを含む少なくとも一つの第1の化合物であって、化合物Aとして知られているもの、及びb)水分の作用によってブロックが解除されて化合物Aのブロックされていない反応性官能基Xと反応することができる、少なくとも二つのブロックされた反応性官能基Yを含む少なくとも一つの第2の化合物であって、化合物Bとして知られているもの、又はii)少なくとも二つのブロックされていない反応性官能基X、及び水分の作用によってブロックが解除されてブロックされていない反応性官能基Xと反応することができる少なくとも二つのブロックされた反応性官能基Yを同時に含む少なくとも一つの化合物。 【0007】化合物A及びB又は官能基X及びYを有する一又は複数の化合物によって形成される反応性システムが、架橋した高分子ネットワークを形成可能となるためには、この平均官能性、すなわちブロックされていない反応性官能基Xとブロックされた反応性官能基Yの総数が、化合物の分子の総数に対して、厳密に2より大きい必要がある。この理由は、平均官能性が2以下であると単に直鎖又は分岐したポリマーシステムが得られるからである。満足すべき架橋効果を得るためには、本発明の化粧品組成物における架橋システムの平均官能性が少なくとも2.2に等しいことが望ましく、特に2.2〜100、さらには2.5〜100の範囲にあることがより好ましい。本発明の化粧品組成物のある態様において、化合物A及び/又はBのかなり大きな部分又は全部は、それぞれ、これらが本来有しているブロックされていない反応性官能基X及び/又はブロックされた反応性官能基Yに加えて、一又は複数の“共反応性”官能基を有することができる。換言すると、化合物Aの一部又は全部は、ブロックされていない反応性官能基Xに加えて、一又は複数のブロックされた反応性官能基Yを有することができ、かつ同様に、化合物Bの一部又は全部は、ブロックされた反応性官能基Yに加えて、一又は複数のブロックされていない反応性官能基Xを有することができる。 【0008】本発明のある特定の態様において、組成物に存在して架橋システムを形成する化合物の組み合わせは、ブロックされていない反応性官能基X及びブロックされた反応性官能基Yの両者を含む。本発明の一つの態様に従うと、架橋を行わせる水分は、空気及び/又は該組成物が適用される支持体に由来してもよい。本発明に従うと、ブロックされていない反応性官能基Xを、特にイソシアナート及びエポキシド官能基及びエチレン系不飽和結合から選択する。 【0009】イソシアナート官能基を含む化合物:少なくとも二つの遊離のイソシアナート官能基を含む化合物は本技術分野で既知である。これらは1,000,000より小さい低分子量であってもよいポリイソシアナートであってもよく、ジイソシアナート、トリイソシアナート又は分子量が10,000より小さくてもよいポリイソシアナートを含む。これらのポリイソシアナートを一般に、付加重合、重縮合及び/又はグラフト化によって製造し、二以上のイソシアナート官能基を鎖の末端又は側部の基に有する。ポリイソシアナートは直鎖又は分岐していてもよく、脂肪族、脂環式又は芳香族であることができる。挙げることができるこれらの化合物の例は以下を含む:a)4〜50、好ましくは4〜30の炭素原子を含むジイソシアナート、例えば1,4−テトラメチレンジイソシアナート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート、2,6−及び2,4−トルエンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート及びイソホロンジイソシアナート。 【0010】b)以下の式のトリイソシアナート:
式中、Rは1〜30の炭素原子を含むアルキル基であり、各R1は独立に2〜30の炭素原子を含む直鎖、分岐した又は環状の二価炭化水素をベースとする基を表す。 【0011】c)イソシアナート末端基又は側部基を含む縮重合物、例えばポリウレタン及び/又はポリ尿素(少なくとも一つのポリウレタン及び/又はポリ尿素ブロック及び少なくとも一つのポリエーテル、ポリエステル、ポリシロキサン、アルキッド又はポリアクリレートブロックを含むブロックコポリマーを含む)、及びポリエステル、ポリアミド、ポリエポキシ、ポリエーテル及びペルフルオロポリエーテル。 d)ビニル、アリル及び/又は(メタ)アクリル系モノマーと遊離のイソシアナート官能基を含むエチレン系不飽和コモノマー、例えば2−イソシアナートエチルメタクリレートとの共重合により得られたポリマー。使用することができるポリイソシアナートは、バイエル(Bayer)社のDesmodur(登録商標)N、ローディア(Rhodia)社のTolonate(登録商標)HDB-LVを含む。 【0012】ペルオキシド官能基を含む化合物:少なくとも二つのエポキシド官能基を含む化合物は先行技術で公知である。これらはいずれの化学的性質を有していてもよい。これらはジエポキシド又は低分子量(5,000以下)のポリエポキシド、又は鎖の末端基又は側部基のいずれかに少なくとも二つの遊離のエポキシド官能基を有するものを付加重合、重縮合及び/又はグラフト化して得た、いずれの化学的性質をも有するオリゴマー又はポリマーであることができる。挙げることができるこれらの化合物の例は以下を含む:a)ビスフェノールAとエピクロロヒドリンの縮合から得られた以下の式のビスフェノールAジグリシジルエーテル b)ビスフェノールAジグリシジルエーテルとエピクロロヒドリンの高度な縮合により得られたジエポキシ樹脂、c)特に2〜60の炭素原子を含むジカルボン酸と化学量論的に過剰の化合物a)又はb)との縮合により得られたα,ω−ジエポキシ末端基を含むエポキシエステル樹脂、d)特に2〜60の炭素原子を含むジオールと化学量論的に過剰の化合物a)又はb)の縮合により得られたα,ω末端基を含むエポキシエーテル樹脂、e)少なくとも二つのエポキシド基を有する天然又は合成油、例えばエポキシド化ダイズ油、エポキシド化アマニ油又はベルノニア油、特に特許出願EP−A−645 134に記載されているもの、f)不飽和又はビニル、アリル及び/又は(メタ)アクリル系モノマーと遊離のエポキシド官能基を含むエチレン系不飽和コモノマー(例えばグリシジルメタクリレート)の共重合から得られたオリゴマー又はポリマー、g)エポキシ末端基及び/又は側部基を含む他の重縮合物、例えばポリエステル、ポリエステルアミド、ポリアミド、アルキッド、ポリウレタン及び/又はポリ尿素、ポリエーテル及びペルフルオロポリエーテル又はシリコーン。 【0013】エポキシ官能基を含むポリマーは、ユニオンカーバイド(Union Carbide)社によりCyracure(登録商標)UVR-6110、Cyracure(登録商標)UVR-6105、Cyracure(登録商標)ERL-4221E、Cyracure(登録商標)ERL-4206、Cyracure(登録商標)UVR 6128及びCyracure(登録商標)UVR 6216、ダウケミカル(Dow Chemical)社によりDER(登録商標)439、シェル(Shell)社からEpikates(登録商標)828、1001、1004及び1007、チバガイギー(Ciba-Geigy)社からAraldite(登録商標)ECN1299、及びダウケミカル(Dow Chemical)社からEpoxy Novolacs(登録商標)の名称で市販されている。 【0014】エチレン系二重結合を含む化合物:エチレン系二重結合を有する化合物はいずれの化学的性質を有していてもよい。これらを特に以下から選択することができる:a)エチレン系不飽和ポリエステル:この化合物は、ポリマーの主鎖中にランダムに分散させた一又は複数のエチレン系二重結合を含むポリエステル型のポリマーの群である。これらの不飽和ポリエステルを以下の混合物の重縮合により製造する:− 特に3〜50の炭素原子、好ましくは3〜20の炭素原子を含む直鎖又は分岐した脂肪族又は脂環式ジカルボン酸、例えばアジピン酸又はセバシン酸、特に8〜50の炭素原子、好ましくは8〜20の炭化水素を含む芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、特にテレフタル酸、及び/又はエチレン系不飽和脂肪酸ダイマー、例えばオレイン酸又はリノール酸ダイマーから誘導したジカルボン酸で、特許出願EP−A−959 066(段落[0021])に記載され、ユニケマ(Unichema)社によりPripol(登録商標)又はヘンケル(Henkel)社によりEmpol(登録商標)の名称で市販されているもの、これらの全てのジ酸は重合可能なエチレン系の二重結合を含まないことが必要である、【0015】− 特に2〜50の炭素原子、好ましくは2〜20の炭素原子を含む直鎖又は分岐した脂肪族又は脂環式ジオール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール又はシクロヘキサンジメタノール、6〜50の炭素原子、好ましくは6〜20の炭素原子を含む芳香族ジオール、例えばビスフェノールA又はビスフェノールB、及び/又は上記の脂肪酸ダイマーの還元から誘導したジオールダイマー、及び− 少なくとも一つの重合可能なエチレン系二重結合を含みかつ3〜50の炭素原子、好ましくは3〜20の炭素原子を含む一又は複数のジカルボン酸又はその無水物、例えばマレイン酸、フマル酸又はイタコン酸。 【0016】b)(メタ)アクリレート側部基及び/又は末端基を含むポリエステル:この化合物は、以下の混合物の重縮合によって得られたポリエステル型のポリマーの群である:− 特に3〜50の炭素原子、好ましくは3〜20の炭素原子を含む直鎖又は分岐した脂肪族又は脂環式ジカルボン酸、例えばアジピン酸又はセバシン酸、特に8〜50の炭素原子、好ましくは8〜20の炭素原子を含む芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、特にテレフタル酸、及び/又はエチレン系不飽和脂肪酸ダイマー、例えばオレイン酸又はリノール酸ダイマーから誘導したジカルボン酸で、特許出願EP−A−959 066(段落[0021])に記載され、ユニケマ(Unichema)社によりPripol(登録商標)又はヘンケル(Henkel)社によりEmpol(登録商標)の名称で市販されているもの、これらの全てのジ酸は重合可能なエチレン系の二重結合を含まないことが必要である、【0017】− 特に2〜50の炭素原子、好ましくは2〜20の炭素原子を含む直鎖又は分岐した脂肪族又は脂環式ジオール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール又はシクロヘキサンジメタノール、6〜50の炭素原子、好ましくは6〜20の炭素原子を含む芳香族ジオール、例えばビスフェノールA又はビスフェノールB、及び− 2〜20の炭素原子、好ましくは2〜6の炭素原子を含むジオール又はポリオールと(メタ)アクリル酸の少なくとも一つのモノエステル、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート又はグリセリルメタクリレート。これらのポリエステルが上記a)に記載したものと異なるのは、エチレン系二重結合が主鎖中に位置しているのではなく鎖の側部基又は末端基に存在していることである。 【0018】これらのポリエステルは、例えばUCB社によりEbecryl(登録商標)(Ebecryl(登録商標)450:分子量1,600、分子当たり平均6個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)652:分子量1,500、分子当たり平均6個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)800:分子量780、分子当たり平均4個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)810:分子量1,000、分子当たり平均4個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)50 000:分子量1,500、分子当たり平均6個のアクリレート官能基)の名称で市販されている。 【0019】c)以下の重縮合により得られた(メタ)アクリレート基を含むポリウレタン及び/又はポリ尿素:− 特に4〜50、好ましくは4〜30の炭素原子を含む脂肪族、脂環式及び/又は芳香族ジイソシアナート、トリイソシアナート及び/又はポリイソシアナート、例えばヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、トルエンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート又は3個のジイソシアナート分子OCN−R−CNOの三量化によって得られた以下の式のイソシアヌレート 式中Rは2〜30の炭素原子を含む直鎖の、分岐した又は環状炭化水素をベースとする基である; 【0020】− 重合可能なエチレン系不飽和結合を含まないポリオール、特にジオール、例えば1,4−ブタンジオール、エチレングリコール又はトリメチロールプロパン、及び/又は特に3〜50の炭素原子を含む脂肪族、脂環式及び/又は芳香族ポリアミン、特にジアミン、例えばエチレンジアミン又はヘキサメチレンジアミン、及び− 2〜20の炭素原子、好ましくは2〜6の炭素原子を含むジオール又はポリオールと(メタ)アクリル酸の少なくとも一つのモノエステル、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及びグリセリルメタクリレート。 【0021】アクリレート基を含むこれらのポリウレタン/ポリ尿素は、例えばクレイバリー(Cray Valley)社によるSR 368(トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート−トリアクリレート)又はCraynor(登録商標)435、UCB社によるEbecryl(登録商標)(Ebecryl(登録商標)210:分子量1,500、分子当たり2個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)230:分子量5,000、分子当たり2個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)270:分子量1,500、分子当たり2個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)8402:分子量1,000、分子当たり2個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)8804:分子量1,300、分子当たり2個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)220:分子量1,000、分子当たり6個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)2220:分子量1,200、分子当たり6個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)1290:分子量1,000、分子当たり6個のアクリレート官能基、Ebecryl(登録商標)800:分子量800、分子当たり6個のアクリレート官能基)。以下のものも挙げることができる:UCB社によるEbecryl(登録商標)2000、Ebecryl(登録商標)2001及びEbecryl(登録商標)2002の名称で市販されている水溶性脂肪族ジアクリレートポリウレタン、及びUCB社によるIRR(登録商標)390、IRR(登録商標)400、IRR(登録商標)422及びIRR(登録商標)424の名称で市販されている水性分散液のジアクリレートポリウレタン。 【0022】d)C1-4アルキレングリコールホモポリマー又はコポリマー、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、好ましくは質量平均分子量が10,000より小さい酸化エチレンと酸化プロピレンのコポリマー、及びポリエトキシル化又はポリプロポキシル化トリメチロールプロパンのヒドロキシル末端基を(メタ)アクリル酸でエステル化して得られた(メタ)アクリレート基を含むポリエーテル。適切な分子量のポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレートは、例えばクレイバリー(Cray Valley)社により SR 259、SR 344、SR 610、SR 210、SR 603及びSR 252の名称で、UCB社によりEbecryl(登録商標)11の名称で市販されている。ポリエトキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートは、例えばクレイバリー(Cray Valley)社によりSR 454、SR 498、SR 502、SR 9035及びSR 415の名称で、又はUCB社によりEbecryl(登録商標)160の名称で市販されている。ポリプロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレートは、例えばクレイバリー(Cray Valley)社によりSR 492及びSR 501の名称で市販されている。 【0023】e)以下の二つを反応させて得られたエポキシアクリレート:− 例えば以下から選択する少なくとも一つのジエポキシド:1) ビスフェノールAジグリシジルエーテル、2) ビスフェノールAジグリシジルエーテルとエピクロロヒドリンの反応から得られたジエポキシ樹脂、3) 3〜50の炭素原子を含むジカルボン酸と化学量論的に過剰の1)及び/又は2)を縮合させて得られたα,ω−ジエポキシ末端基を含むエポキシエステル樹脂、及び4) 3〜50の炭素原子を含むジオールと化学量論的に過剰の1)及び/又は2)を縮合させて得られたα,ω−ジエポキシ末端基を含むエポキシエーテル樹脂、5) 少なくとも2のエポキシド基を有する天然又は合成油、例えばエポキシド化ダイズ油、エポキシド化アマニ油又はエポキシド化ベルノニア油、6) 末端基及び/又は側部基がエポキシド化しているフェノール−ホルムアルデヒド重縮合物(ノボラックNovolac(登録商標)樹脂)、【0024】及び− カルボキシル基に対してα,β−の位置に少なくとも一つのエチレン系二重結合を含む一つ又は複数のカルボン酸又はポリカルボン酸、例えば(メタ)アクリル酸又はクロトン酸又は(メタ)アクリル酸と2〜20の炭化水素、好ましくは2〜6の炭素原子を含むジオール又はポリオールとのモノエステル、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート。これらのポリマーは、例えばクレイバリー(Cray Valley)社によりSR 349、SR 601、CD 541、SR 602、SR 9036、SR 348、CD 540、SR 480及びCD 9038の名称で、UCB社によりEbecryl(登録商標)600、Ebecryl(登録商標)609、Ebecryl(登録商標)150、Ebecryl(登録商標)860及びEbecryl(登録商標)3702の名称で、及びヘンケル(Henkel)社によりPhotomer(登録商標)3005及びPhotomer(登録商標)3082の名称で市販されている。 【0025】f)炭化水素ベースの側部及び/又は末端が有するエチレン系二重結合を含む少なくとも二つの官能基を含むポリ(C1-50アルキル(メタ)アクリレート)。これらのポリマーは、例えばUCB社によりIRR(登録商標)375、OTA(登録商標)480及びEbecryl(登録商標)2047の名称で市販されている。 g)それぞれ以下のようにして得られた(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリルアミド基を含むポリオルガノシロキサン:− 例えば(メタ)アクリル酸とポリオルガノシロキサン、好ましくはヒドロキシル末端基及び/又は側部基を有するポリジメチルシロキサン(PDMSs)とのエステル化、− 例えば(メタ)アクリル酸と第1又は第2アミン側部基及び/又は末端基を有するポリオルガノシロキサンとのアミド化。 【0026】特に挙げることができるヒドロキシル化PDMSsは、少なくとも二つのC1-6ヒドロキシアルキル基とヒドロキシル側部基又は末端基を有するジメチコーンコポリオールを含むPDMSsである。エステル化可能なα,ω−ジヒドロキシル化ポリジメチルシロキサンは、ゴールドシュミット(Goldschmidt)社によりTegomer(登録商標)H-Si 2111及びTegomer(登録商標)H-Si 2311の名称で市販されている。α,ω−ジアクリレートポリジメチルシロキサンは、シンエツ社により参照番号X-22-164 B及びX-22-164Cで入手可能である。特に挙げることができるアミノPDMSsは、少なくとも二つのC1-10アミノアルキル基を含むPDMSsであり、例えばダウコーニング(Dow Corning)社によりQ2-8220の名称で市販されているアミノシリコーンである。最終組成物の疎水性を特に変性するために、この群のシリコーンを、上記した他の基a)〜f)の一又は複数のポリマーとの混合物として使用するのが有利である。 【0027】h)例えばヒドロキシル側部基及び/又は末端基を有するペルフルオロポリエーテルと(メタ)アクリル酸とのエステル化によって得られたアクリレート基を含むペルフルオロポリエーテル。これらのα,ω−ジオールペルフルオロポリエーテルは特にEP−A−1 057 849に記載されており、オーシモン(Ausimont)社によりFomblin(登録商標)Z Diolの名称で市販されている。 i)ヒドロキシル又はアミノ末端官能基を含むデンドリマー及び超分岐ポリマーをそれぞれ(メタ)アクリル酸とエステル化又はアミド化して得られた(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリルアミド末端基を有するデンドリマー及び超分岐ポリマー。 【0028】デンドリマー(ギリシャ語のdendron=樹枝に由来する)は、“樹枝状”、すなわち高度に分岐したポリマー分子であり、D. A. Tomalia等によって1990年代の始めに創作されたものである(Donald A. Tomalia他, Angewandte Chemie, Int. Engl. Ed., Vol. 29, No. 2, pages 138-175)。これらは一般に多価である中央単位の周りに構築される構造体である。分岐した鎖伸長性単位がこの中央単位の周りに結合し完全に定められた構造をとり、こうして化学的及び立体化学的構造が十分に規定された単分散の対称性高分子となる。ポリアミドアミン型のデンドリマーは、例えばデンドリテク(Dendritech)社によりStarburst(登録商標)の名称で市販されている。超分岐ポリマーは、デンドリマーに類似するがデンドリマーより規則性が少ない樹枝状構造を有する多官能性モノマーから得られた重縮合物、一般にはポリエステル、ポリアミド又はポリエチレンアミン型のものである(例えばWO−A−93/17060及びWO 96/12754参照)。 【0029】ペルストープ(Perstorp)社はBoltorn(登録商標)の名称で超分岐ポリエステルを市販している。超分岐ポリエチレンアミンは、デンドリテク(Dendritech)社からComburst(登録商標)の名称で市販されている。ヒドロキシル末端基を含む超分岐ポリ(エステルアミド)は、DSM社によりHybrane(登録商標)の名称で市販されている。アクリル酸及び/又はメタクリル酸でエステル化又はアミド化したこれらのデンドリマー及び超分岐ポリマーは、非常に多数のエチレン系二重結合が存在することにより、上記したa)〜h)のポリマーと区別される。通常は5より大きいこの高い官能性により、これらが“架橋ノード”、すなわち多重架橋部位として作用するのを可能にすることによってこれらを特に有用なものとしている。従って、本発明の好ましい態様では、これらのデンドリマー及び超分岐ポリマーが、一又は複数の上記のポリマー及び/又はオリゴマーa)〜h)と組み合わせて使用される。 【0030】ブロックされた反応性官能基Yを、ケチミン及びアルジミン型でブロックされたアミン官能基及びオキサゾリジン型でブロックされたアミノアルコール官能基から特に選択する。ブロックされたアミン官能基を有する化合物を特に以下から選択する:a)以下の一般式のブロックされたポリアミン これは、式R4−(NH2)yのアミン基を含む化合物と以下の式のケトンとの反応から得られたイミンであり、 yは2以上、好ましくは2〜100であり、R2はR3と同一又は異なり、1〜4の炭素原子を含むアルキル基である。好ましくはR2=R3=−CH3、又はR2=−CH3及びR3=−C2H5、又はR2=−CH3及びR3=イソブチル又はイソプロピルである。 【0031】化合物R4−(NH2)yはジアミン、ポリアミン、アミン基を含むオリゴマー又はポリマーであることができ、好ましくは以下から選択する1)特に2〜6の炭素原子を含む脂肪族、脂環式又は芳香族ジアミン、例えばエチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,2−ジアミノ−2−メチルプロパン、1,6−ジアミノヘキサン、1,10−ジアミノデカン、イソホロンジアミン、アダマンタンジアミン、2,6−ジアミノピリジン又は脂肪酸ダイマーの末端基を変性して得られたジアミン、2)2より多くのアミン基を含む多官能性アミン、例えばメラニン、2,4,6−トリアミノピリミジン、3,3'−ジアミノベンジジン又は2,4,5,6−テトラアミノピリミジン、3)少なくとも二つのアミン基を有するオリゴマー、例えばポリアルキレンオキシドジアミン、テキサコ(Texaco)からのJeffamine(登録商標)(ポリエーテルジアミン)、【0032】4)アミン基、好ましくは第1アミン基を末端及び/又は側部に有するオリゴマー又はポリマー(ホモポリマー及びコポリマー)、特にビニルアミン又はアリルアミンホモポリマー及びコポリマー、アミン基を有するいずれの性質を有していてもよい重縮合物及び特に過剰のジアミンの縮合によって得られたポリアミド、5)鎖の末端が第1アミンであるデンドリマー又は超分岐ポリマー、特にポリアミドアミン、例えばデンドリテク(Dendritech)社によりStarburst(登録商標)の名称で市販されているもの。超分岐ポリマーは多官能性モノマーから得られた一般にポリエチレンアミン型の重縮合物であり、デンドリマーと類似する樹枝状構造を有するが、デンドリマーより規則的でない。ケチミン型のブロックされたアミン官能基を含む化合物は、シェル(Shell)社によりEpikure(登録商標)H3及びEpikure(登録商標)3505、クレアノバ(Creanova)社によりVestamin(登録商標)A139の名称で市販されている。 【0033】b)以下の一般式のブロックされたポリアミンから特に選択したブロックされたアミン官能基を有する他の化合物 これは式R4−(NH2)yのアミン基を含む化合物と以下の式のアルデヒドとの反応から得られたイミンであり、 yは2以上の整数で、R5は1から4の炭素原子を含むアルキル基であり、R4は上記と同じ意味を有する。 【0034】c)以下の一般式の化合物から特に選択するオキサゾリジン型のブロックされたアミノアルコール官能基を有する他の化合物 式中、R6は1〜50の炭素原子を含む直鎖の、分岐した、環状又はヘテロ環式炭化水素ベースの基であり、一又は複数の不飽和基を有することができ、一又は複数のヘテロ原子、例えばO(これは特にポリアルキレンオキシド基の形態で存在することができる)、S、N、P又はSiを含むことができ、基R6はアミン官能基以外の反応性官能基であってブロックされていない反応性官能基と反応しない基を含むことができ、R6はさらにポリマー、デンドリマー又は超分岐ポリマーであることができ、R7及びR8は同一又は異なって、水素原子又は1〜4の炭素原子を含むアルキル基であり、好ましくはR7=R8=CH3又はR7=CH3かつR8=C2H5、イソプロピル又はイソブチルであり、nは2以上の正の整数である。 【0035】オキサゾリジン型のこれらの化合物、特にn=2であるこれらの化合物は、式R6−(NH−CH2−CH2−OH)nの一又は複数のアミノアルコール官能基を含む化合物と以下の式のケトン 又は以下の式のアルデヒド との縮合により特に得られる。 【0036】これらの化合物はジアミノアルコール、すなわち一般的にはジエタノールアミンを出発物質として、二段階で環化することにより、得ることができる:− ケトン(又はアルデヒド)の存在下で一方のアミノアルコール基を環化する、第2のアルコール基は反応に影響されない − 次いで、以下の反応に従い、形成されたオキサゾリジン環を開環させずに、無水条件下でヒドロキシル基と反応可能な少なくとも二つの基Y1を含むカップリング剤と反応させる R11は先に定義したR4と等価であり、Y2はY1と−OHの反応によって製造した基である。 【0037】上記の反応において、式 の化合物は以下のものであることができる:− 脂肪族、脂環式又は芳香族ジイソシアナート、− ジイソシアナートトリマー、− 式(II)のトリイソシアナート、− 過剰のジイソシアナートとポリオールとの反応から得られたポリイソシアナート。 これらの各場合において、Y1=−NCO及びY2は以下の式で表される。
【0038】同様に、式 の化合物は、ジ酸、トリ酸又はポリ酸又はエステル又は酸クロリドであることができ、反応は無水条件下で生じる。この場合、Y1=−COOH又は−COClかつY2は以下の式で表される。
同様に、式 の化合物は、ジエポキシド、トリエポキシド又はポリエポキシドであることができ、反応は無水条件下で生じる。この場合、Y1は以下の式で表され、 かつY2=−CHOH−CH2−である。 【0039】本発明の特定の態様に従うと、ブロックされていない反応性官能基X及びブロックされた反応性官能基Yを同時に含む少なくとも一つの化合物を、本組成物は含むことができる。挙げることができるものの例はケチミン及びアルジミンを含み、これらはポリオール、例えばグリセリン又はトリメチロールプロパンの二つのヒドロキシル基のみをブロックし、残りのヒドロキシル基が次いで過剰のジイソシアナートと反応し、次いでケチミン(又はアルジミン)基といくつかの遊離のイソシアナート基を有する化合物を生成し、その反応は以下のとおりである: 次いで 製造した化合物Aは水分でブロック解除可能なケチミン又はアルジミン基、及びアロハネート反応性基(すなわち二つのイソシアナート反応性官能基を有する基)の両者を含む。 【0040】この特定の場合では、水分の存在下にケラチン支持体に適用すると、化合物Aはケチミン又はアルジミン基のブロックを解除して自身で反応して重合と架橋反応を以下のように同時に起こす: −NCO及び−OH官能基は他のポリマー鎖形成体と架橋反応を生じ及び/又は自身が架橋反応を起こして架橋したネットワークを形成する。これらの自己反応性化合物A及びこれらの反応は、H. Renz, XXVIth International Conference in Organic Coatings, Athens, July 2000, pp.237-249, 2000に詳細に述べられている。 【0041】オキサゾリジンの形態でブロックされたアミノアルコール官能基を含む化合物は特に以下の文献に記載されている:WO−A−99/07763、JP−A−09−241501、WO−A−96/20231、WO−A−95/14528、US−A−5,126,421、US−A−4,381,388及びUS−A−4,504,647。これらはインダストリアルコポリマー(Industrial Copolymer Ltd.)社によりIncozol(登録商標)4及びIncozol(登録商標)LV、バイエル(Bayer)社によりHardener(登録商標)OZ及びアンガスケミカルズ(Angus Chemicals Co.)社によりZoldine(登録商標)RD-4の名称で市販されている。ケチミン、アルジミン又はオキサゾリジン官能基に対応するアミン又はヒドロキシル官能基は、水分により以下のようにブロック解除される:
一度ブロックが解除されると官能基は通常の態様でN=C=Oと反応する。 【0042】従って、本発明の水分−架橋性化粧品組成物は、ブロックされたイソシアナート官能基の水分によるブロック解除反応を加速することが可能な一又は複数の触媒を好ましくは含む。これらの触媒を特に直鎖の、分岐した又は環式第3アミン、例えばジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、キヌクリジン及び3,3,6,9,9−ペンタメチル−2,10−ジアザビシクロ[4.4.0」デ−1−センから選択する。本発明に従うと、触媒の濃度は、試薬に対して、好ましくは0.1質量%〜2質量%、より好ましくは0.2質量%〜1質量%である。少なくとも二つのブロックされていない反応性官能基と少なくとも二つのブロックされた反応性官能基の両者を含む化合物A及びB、又は複数の化合物は、本発明に従う組成物中に、組成物の全質量に対して、1質量%〜50質量%、好ましくは2質量%〜40質量%の範囲で存在する。好ましくは、ブロックされた反応性官能基Yの総数の、ブロックされていない反応性官能基Xの総数に対する比率は、1より大きく、特に1.5までである。 【0043】本発明の水分−架橋性化粧品組成物は、一又は複数の有機溶媒も含むことができる。これらの溶媒を生理学的に受容可能な有機溶媒から選択し、これらのうち以下を挙げることができる:a)室温で液状のケトン、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン及びアセトン、b)室温で液状のアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、ジアセトンアルコール、2−ブトキシエタノール又はシクロヘキサノール、c)室温で液状のグリコール、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ペンチレングリコール及びグリセリン、d)室温で液状のプロピレングリコールエーテル、例えばプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート及びジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、e)短鎖エステル(全部で3〜8の炭素原子を含む)、例えば酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル、酢酸n−ブチル及び酢酸イソペンチル、f)室温で液状であるアルカン、例えばデカン、ヘプタン、ドデカン及びシクロヘキサン、g)室温で液状の芳香族炭化水素、例えばトルエン及びキシレン、h)室温で液状のシリコーン、及びi)これらの混合物。 【0044】組成物中の溶媒の含量は、組成物の全質量に対して0質量%〜80質量%、好ましくは1質量%〜60質量%までの範囲であることができる。本発明に従う組成物の特定の態様に従うと、組成物は溶媒を含まない。不安定な水素原子を含まずかつ水を含まない揮発性有機溶媒のいずれにも、試薬を最初に溶解させることができる。従って、本発明の態様に従うと、水の痕跡について配合物の保存を良好にするために、配合物に水分吸収剤を取り込むことが可能であり、該吸収剤はいかなる化学的性質を有していてもよく、好ましくは微粒子形態の固形物で、例えばシリカ、タルク、カオリン、アルミナシリケート又はケイソウ土である。添加物を、水分−架橋性化合物のブロックされていない反応性官能基X及びブロックされた反応性官能基Yと反応しないように選択する。上記の組成物をマニキュアとして使用することができる。本発明の主題は、ケラチン物質の被覆方法でもある。本方法は、上記の水分−架橋性化粧品組成物の層をケラチン基体に適用することを含む。空気及び/又は支持体からの水分の作用により、ブロックされた反応性官能基Yのブロックが解除され、ブロックされていない官能基Xと反応して、基体上で部分的又は全面的に架橋したフィルムの形成が可能となる。本発明に従う熱−架橋性被覆物を受容可能なケラチン基体は、特に、爪、まつげ、眉毛及び毛髪、又はメーキャップ用品、例えば付け爪、付けまつげ又はカツラである。本発明を以下の実施例でより詳細に説明する。 【0045】 【実施例】実施例1:以下の組成を有する大気中の水分で架橋するマニキュアを製造した:− エポキシド官能基を含むポリマー (シェル社の Epikote(登録商標)828) 21.6 g− ケチミン形態でブロックされたアミン官能基を含む化合物 (シェル社の Epikure(登録商標)H3) 8.4 g− フュームシリカ(デグサ社のAerosil(登録商標)200) 2.0 g− 脱水顔料 3.0 g− 脱水トルエン 40 g− 脱水メチルイソブチルケトン 適量で 100 g組成物をフィルムの形態で爪に適用すると空中の水分と接触して架橋する。乾燥後、形成された乾燥フィルムは接着、光沢及び長期間にわたる密着性について良好な性質を有している。 【0046】 【実施例】実施例2:以下の組成を有する大気中の水分で架橋するマニキュアを製造した:− エポキシド官能基を含むポリマー (シェル社の Epikote(登録商標)215) 21 g− ケチミン形態でブロックされたアミン官能基を含む化合物 (シェル社の Epikure(登録商標)3505) 9 g− シリカ(グレース社のSyloid(登録商標)72) 2 g− ダイヤモンド粉末 0.001 g− セラミド 0.001 g− 脱水エタノール 5 g− 脱水ヘプタン 30 g− 脱水メチルエチルケトン 適量で 100 g組成物をフィルムの形態で爪に適用すると空中の水分と接触して架橋する。乾燥後、形成された乾燥フィルムは接着、光沢及び長期間にわたる密着性について良好な性質を有している。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】391023932 【氏名又は名称】ロレアル 【氏名又は名称原語表記】LOREAL
|
| 【出願日】 |
平成14年4月8日(2002.4.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100059959 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 稔 (外9名)
|
| 【公開番号】 |
特開2002−332215(P2002−332215A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月22日(2002.11.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−104809(P2002−104809) |
|