| 【発明の名称】 |
外用剤組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】星野 匡秀
【氏名】斉藤 裕映
【氏名】菅井 由也
【氏名】杉山 充
【氏名】西澤 義則
【氏名】片山 靖
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】次の一般式(1):【化1】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 次の一般式(1):【化1】
(式中、R1a及びR1bは同一又は異なって炭素数1〜23の炭化水素基を示し、R2a及びR2bは同一又は異なって炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示し、R3は同一又は異なって炭素数2〜6の二価の炭化水素基を示し、nは1〜100の数を示す。)で表されるジアミド誘導体を含有する外用剤組成物。 【請求項2】 次の一般式(1):【化2】
(式中、R1a及びR1bは同一又は異なって炭素数1〜23の炭化水素基を示し、R2a及びR2bは同一又は異なって炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示し、R3は同一又は異なって炭素数2〜6の二価の炭化水素基を示し、nは1〜100の数を示す。)で表されるジアミド誘導体及び角質細胞間脂質成分を含有する外用剤組成物。 【請求項3】 角質細胞間脂質成分がセラミド類、プソイドセラミド、スフィンゴ糖脂質、スフィンゴリン脂質、スフィンゴシン及びその誘導体、スフィンガニン及びその誘導体、高級脂肪酸並びにコレステロール及びその誘導体から選ばれる1種以上である請求項2記載の外用剤組成物。 【請求項4】 化粧料である請求項1〜3のいずれか1項記載の外用剤組成物。 【請求項5】 次の一般式(1):【化3】
(式中、R1a及びR1bは同一又は異なって炭素数1〜23の炭化水素基を示し、R2a及びR2bは同一又は異なって炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示し、R3は同一又は異なって炭素数2〜6の二価の炭化水素基を示し、nは1〜100の数を示す。)で表されるジアミド誘導体を有効成分とする保湿剤。 【請求項6】 次の一般式(1):【化4】
(式中、R1a及びR1bは同一又は異なって炭素数1〜23の炭化水素基を示し、R2a及びR2bは同一又は異なって炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示し、R3は同一又は異なって炭素数2〜6の二価の炭化水素基を示し、nは1〜100の数を示す。)で表されるジアミド誘導体を有効成分とする皮膚バリアー機能補強剤。 【請求項7】 次の一般式(1'):【化5】
(式中、R1a'及びR1b'は同一又は異なって炭素数4〜23の分岐鎖の炭化水素基を示し、R2a及びR2bは同一又は異なって炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示し、R3は同一又は異なって炭素数2〜6の二価の炭化水素基を示し、nは1〜100の数を示す。)で表されるジアミド誘導体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚角質層の正常なバリアー機能の維持及び水分保持力の向上によって肌荒れ改善効果等を発揮する化合物及びこれを含有する外用剤組成物に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】角質層の水分保持能力、バリアー機能が種々の内的原因、或いは外的原因により低下すると、肌荒れや老化を助長する等の様々な皮膚トラブルを起こす。また、アトピー性皮膚炎、乾癬、乾皮症等の種々の皮膚疾患に見られる肌荒れ症状においても、角質層の水分保持能力、バリアー機能の低下が認められている。従って、角質層の水分保持能力、バリアー機能の維持・補強は、人の健全な日常生活を行う上において大変重要である。 【0003】斯かる状況の下、本出願人は角質層のバリアー機能を本質的に改善(維持、補強)する効果を有する皮膚外用剤として、下記一般式(2)で表されるアミド誘導体を含有する皮膚外用剤等を見出し先に特許出願した(特開平4−128256号公報)。 【0004】 【化6】
【0005】(式中、Raは炭素数10〜40の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、Rbは炭素数3〜39の直鎖又は分岐鎖の二価の炭化水素基を示し、Rcは水素原子、炭素数10〜40の直鎖若しくは分岐鎖の飽和若しくは不飽和の炭化水素基又はアシル基を示す。) 【0006】しかしながら、斯かるアミド誘導体は、上記の優れた効果をもたらすものであるが、基剤に対する溶解性や安定性が必ずしも十分でないため、皮膚外用剤に配合する場合の配合性や配合安定性の点で改善の余地が残されていた。また、これらのアミド誘導体の製造には多段階の反応を必要とし、必然的に製造コストが高くなるという問題もあった。 【0007】本発明は、角質層の水分保持能力及びバリアー機能を本質的に改善すると共に配合性や配合安定性等に優れ、且つ効率的で安価に製造できる外用剤組成物を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、アミド誘導体について更に検討したところ、下記式(1)で示されるジアミド誘導体が角質層の水分保持能力の増強作用及びバリアー機能改善作用を有すると共に優れた配合性や配合安定性を併せ持ち、肌荒れ等の皮膚トラブルの予防・改善効果、毛髪保護効果を有する外用剤組成物として有用であることを見出した。 【0009】すなわち本発明は、次の一般式(1):【0010】 【化7】
【0011】(式中、R1a及びR1bは同一又は異なって炭素数1〜23の炭化水素基を示し、R2a及びR2bは同一又は異なって炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示し、R3は同一又は異なって炭素数2〜6の二価の炭化水素基を示し、nは1〜100の数を示す。) 【0012】で表されるジアミド誘導体を含有する外用剤組成物、該ジアミド誘導体及び角質細胞間脂質成分を含有する外用剤組成物、該ジアミド誘導体を有効成分とする保湿剤及び皮膚バリアー機能補強剤を提供するものである。 【0013】更に本発明は、次の一般式(1'):【0014】 【化8】
【0015】(式中、R1a'及びR1b'は同一又は異なって炭素数4〜23の分岐鎖の炭化水素基を示し、R2a及びR2bは同一又は異なって炭素数1〜6の二価の炭化水素基を示し、R3は同一又は異なって炭素数2〜6の二価の炭化水素基を示し、nは1〜100の数を示す。) 【0016】で表されるジアミド誘導体を提供するものである。 【0017】 【発明の実施の形態】本発明のジアミド誘導体(1)において、R1a及びR1bで示される炭素数1〜23の炭化水素基としては、炭素数5〜17の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、更にR1a及びR1bが同一である場合が好ましい。特に好ましい炭化水素基としてはペンチル、ヘプチル、ノニル、ウンデシル、トリデシル、ペンタデシル、ヘプタデシル、1−エチルヘプチル、2,4,4−トリメチルペンチル、1−ヘプチルデシル、イソヘプタデシル、メチル分岐イソヘプタデシル、8−ヘプタデセニル、8,11−ヘプタデカジエニル基等が挙げられる。 【0018】ここで、R1a及びR1bが炭素数4以上の分岐鎖の炭化水素基である一般式(1')で示される化合物は新規化合物である。 【0019】R2a及びR2bで示される炭素数1〜6の二価の炭化水素基としては、炭素数2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が好ましく、更にR2a及びR2bが同一である場合が好ましい。特に好ましい二価の炭化水素基としてはエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン基等が挙げられ、中でも1−メチルエチレン、2−メチルエチレン基が更に好ましい。 【0020】R3で示される炭素数2〜6の二価の炭化水素基としては、炭素数2〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキレン基が好ましく、中でもエチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン等が好ましく、特にエチレン、1−メチルエチレン、2−メチルエチレン基が好ましい。 【0021】また、nとしては1〜50の数が好ましく、1〜10の数がより好ましく、4未満の数が特に好ましい。 【0022】好ましいジアミド誘導体(1)としては、一般式(1)中のR1a、R1b、R2a、R2b、R3及びnが好ましいものとして上記で示した基を組合わせた化合物が挙げられるが、中でもR1a、R1b、R2a、R2b及びR3の炭化水素基の一部又は全部が分岐鎖を有する化合物は低融点で配合性に優れることから、全てが直鎖状炭化水素より構成される化合物に比べて好ましい。本発明の外用剤組成物に用いるジアミド誘導体(1)は、公知のアミド合成法によって製造することができ、例えば次の製造法によれば効率的かつ安価に製造できる。 【0023】 【化9】
【0024】(式中、R1a、R1b、R2a、R2b、R3及びnは前記と同様の意味を示す。) 【0025】すなわち、対応するジアミン(3)とカルボン酸(4a)及び/又は(4b)又はその反応性誘導体(エステル、酸ハライド、酸無水物等)を反応させることにより、目的のジアミド誘導体(1)を効率的に得ることができる。 【0026】この反応の条件としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水剤又は水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム−tert−ブトキシド等のアルカリ金属アルコラート、トリエチルアミン、ピリジン等の3級アミン等の塩基の存在下或いは非存在下、常圧〜1.3Paの減圧下に室温〜300℃で反応させることが好ましい。この際、カルボン酸(4a)及び/又は(4b)又はその反応性誘導体をジアミン(3)に対して過剰、すなわち2当量以上用いるのが好ましく、また反応により生じる水又はアルコールを系外に除去しながら行なうと、反応が速く進行するので好ましい。このようにして得られるジアミド誘導体(1)は、水洗、液−液分配、カラムクロマトグラフィー、蒸留、結晶化、再結晶化や粉体処理等の公知の方法により精製することもできる。 【0027】尚、ジアミン(3)としては、ポリオキシエチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシエチレン−オキシプロピレンジアミンが挙げられ、これらの具体例としては、ジェファーミン(「JEFFAMINE」(登録商標)、ハンツマン社(HUNTSMAN CORPORATION))ポリオキシアルキレンジアミン類を挙げることができる。 【0028】かくして得られる本発明のジアミド誘導体(1)は、後記実施例に示すように、皮膚角質層のバリアー機能を維持改善し、角質層の水分保持能力を向上する効果を有するため、保湿剤及び皮膚バリアー機能補強剤として有用であり、これを含有する外用剤組成物は荒れ肌の改善等に有効である。 【0029】本発明では、多価アルコール、有機酸若しくはその塩又はその誘導体及び植物エキスから選ばれる水溶性保湿剤を組み合わせると、角質層の水分保持能力を相乗的に増加することが可能である。多価アルコールとしては、例えばグリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン等のポリグリセリン、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、グルコース、マルトース、マルチトール、ショ糖、フラクトース、キシリトール、ソルビトール、マルトトリオース、スレイトール、エリスルトール、デンプン分解還元アルコール、ソルビット、ポリオキシアルキレンアルキルグルコシド等が挙げられる。これらのうち、特にグリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールが好ましい。 【0030】多価アルコールは、2種以上を併用しても良い。本発明の外用剤組成物中における含有量は、0.001〜50重量%(以下、単に%で示す)、好ましくは0.01〜40%、特に好ましくは0.1〜30%とすると、角質層の水分保持能力を相乗的に高めることが可能である。 【0031】有機酸及び有機酸誘導体としては、グリコール酸、乳酸、クエン酸、2−ヒドロキシオクタン酸等の炭素数2〜28のオキシカルボン酸;コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、1,3−プロパンジカルボン酸等の炭素数2〜12のジカルボン酸;アスパラギン酸、アスパラギン、グリシン、グルタミン酸、グルタミン、γ−アミノ酪酸、アルギニン、システイン、アラニン等のアミノ酸及びその誘導体;コハク酸オクチル、マレイン酸メチル等のジカルボン酸モノエステル;ニコチン酸、ニコチン酸メチル、ニコチン酸エチル、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド、ニコチン酸トコフェロール、キノリン酸、ピリジン−3,5−ジカルボン酸、ニコチン酸アミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)、ニコチン酸モノヌクレオチド、ニコチニルアルコール、酒石酸ニコチニルアルコール等のニコチン酸若しくはその塩又はその誘導体及び一般式(5) 【0032】 【化10】
【0033】で表されるステリン誘導体が挙げられる。 【0034】上記ステリン誘導体としては、一般式(5)中に、lが2〜5のものが、R6はヘキサデセニル、オクタデセニルが、R5はコレステリル、シトステリルが好ましい。 【0035】斯かる有機酸、有機酸誘導体としては、α−ヒドロキシカルボン酸、アミノ酸、ニコチン酸及びそれらの誘導体等が好ましく、グリコール酸、乳酸、クエン酸、コハク酸、アスパラギン酸、グリシン、アルギニン、ニコチン酸アミド、ニコチン酸トコフェロール、グリシンベタインが特に好ましい。 【0036】また、有機酸の塩としては、例えば乳酸、クエン酸、コハク酸等のカリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、塩基性アミノ酸塩が挙げられ、有機酸が塩基性基を有する場合は、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の酸付加塩が挙げられる。 【0037】有機酸若しくはその塩又はその誘導体は2種以上を併用しても良い。本発明の外用剤組成物中における含有量は、0.0001〜10%、特に0.001〜5%含有するのが好ましい。 【0038】植物エキスとしては、例えば特開平9−165313号公報に記載されるものが挙げられる。これらのうち、特に、ユーカリ、ホップ、ショウガ、キキョウ、ガンピールノキ、ノイバラ、セイヨウトウキ、ユリ、ハトムギ、ガマ、ビワ、クチナシ、オタネニンジン、サボンソウ、シラカバ、アマチャ、チョウジ、ベニバナ、ワレモコウ、イリス、クララに由来する抽出物、水蒸気蒸留物若しくは圧搾物が好ましい。抽出溶剤としては、水、エタノール、1,3−ブチレングリコール等が挙げられる。植物エキスは2種以上を併用しても良い。本発明の外用剤組成物中における含有量は、乾燥固型分に換算して、0.0001〜10%、特に0.0001〜5%含有するのが好ましい。 【0039】また、本発明では、セラミド類、プソイドセラミド、スフィンゴ糖脂質、スフィンゴリン脂質、スフィンゴシン及びその誘導体、スフィンガニン及び誘導体、高級脂肪酸、コレステロール及びその誘導体等から選ばれる角質細胞間脂質成分を組み合わせることにより、角質層のバリアー機能を相乗的に増加することが可能である。 【0040】セラミド類には、脳や皮膚から抽出、精製された天然セラミドと微生物学的方法又は化学的方法によって合成された合成セラミドが含まれる。天然セラミドとしては、タイプI〜タイプVIIのセラミド、N−オレオイルスフィンゴシン、N−(12−ヒドロキシオクタデカノイル)スフィンゴシン、N−(16−ヒドロキシヘキサデカノイル)スフィンゴシン、牛脳セラミド等が挙げられる。合成セラミドの合成法としては、例えば特開昭59−7118号公報、特開平4−342553号公報、WO93/22281号公報等に記載された方法を用いることができる。 【0041】一方、プソイドセラミドは、例えば特開昭62−228048号公報、特開昭63−216852号公報等に記載された方法に従って製造することができる。プソイドセラミドとして特に好ましいものとしては、次式(6)で表される化合物が挙げられる。 【0042】 【化11】
【0043】(式中、R7は炭素数9〜17のアルキル基を示し、R8は炭素数10〜18のアルキル基を示す) 【0044】スフィンゴ糖脂質及びスフィンゴリン脂質としては、前述のセラミド類と同様に天然由来のものと合成物とがある。スフィンゴ糖脂質は、例えば、構成糖がグルコース、マンノース、ガラクトース、グルクロン酸、グルコサミン等からなるものが挙げられ、セレブロシド及びその硫酸エステルも含まれる。スフィンゴリン脂質としては、スフィンゴミエリンが例示される。 【0045】セラミド類、プソイドセラミド、スフィンゴ糖脂質、スフィンゴリン脂質と併用するのが好ましいスフィンゴシン類としては、特開平5−85924号公報に開示されているスフィンゴシン類、特開平6−271446号公報で開示される一般式(7)で表される化合物、特開平5−194185号公報に開示される一般式(8)で表される化合物が好ましい。 【0046】特開平5−85924号公報に開示されているスフィンゴシン類は、スフィンゴシン(スフィンゲニン)、ジヒドロスフィンゴシン(スフィンガニン)、フィトスフィンゴシン、デヒドロスフィンゴシン、デヒドロフィトスフィンゴシン、スフィンガジエニン及びこれらのN−メチル体又はN,N−ジメチル体等が挙げられる。これらの化合物の炭化水素基の炭素数は12〜24が好ましく、直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和のいずれでも良い。 【0047】また特開平6−271446号公報開示の化合物(7)は、【0048】 【化12】
【0049】また特開平5−194185号公報開示の化合物(8)は、【0050】 【化13】
【0051】(式中、R10は炭素数4〜40の直鎖、分岐鎖、又は環状の飽和若しくは不飽和の炭化水素基を示し、R11、R12、R13、R14及びR15はそれぞれ水素原子、又は1個以上の水酸基が置換していてもよい炭素数1〜10の炭化水素基を示す)で表されるものである。 【0052】高級脂肪酸としては、炭素数12以上のもの、特に12〜24のものが好ましく、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ベヘン酸等が挙げられる。また、それらの高級脂肪酸を豊富に含むモノグリセライド、ジグリセライド、トリグリセライドを配合しても良い。 【0053】コレステロールエステルとしては、炭素数12以上の、特に12〜24の高級脂肪酸から成るものが好ましく、パルミチン酸コレステロール、イソステアリン酸コレステロール、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステロール、2−オクチルドデシル)、ラノリン脂肪酸コレステロール、マカデミアンナッツ油脂肪酸コレステロール等が挙げられる。 【0054】角質細胞間脂質成分は2種以上を併用しても良い。本発明の外用剤組成物中における含有量は、0.001〜20%、特に0.005〜10%が好ましい。 【0055】本発明の外用剤組成物におけるジアミド誘導体(1)の含有量は、通常、乳化型の皮膚外用剤の場合には全組成の0.001〜50%が好ましく、スクワラン等の液状炭化水素を基剤とする油性の皮膚外用剤の場合には全組成の0.01〜50%が好ましく、いずれの場合も特に好ましくは0.01〜20%である。特に肌荒れの予防・改善には0.1〜20%含有することが好ましい。 【0056】本発明の外用剤組成物は、その使用形態において薬用皮膚外用剤と化粧料に大別されるが、化粧料、特に皮膚化粧料として用いるのが好ましい。薬用皮膚外用剤としては、例えば薬効成分を含有する各種軟膏剤を挙げることができる。軟膏剤としては、油性基剤をベースとするもの、水中油型又は油中水型の乳化系基剤をベースとするもののいずれであってもよい。油性基剤としては、例えば植物油、動物油、合成油、脂肪酸及び天然又は合成のグリセライド等が挙げられる。薬効成分としては、例えば鎮痛消炎剤、鎮痒剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚軟化剤、ホルモン剤等を必要に応じて使用することができる。 【0057】化粧料(皮膚化粧料及び毛髪化粧料を含む)として使用する場合は、必須成分であるジアミド誘導体(1)の他に、化粧料成分として一般に使用されている油分、界面活性剤、保湿剤、紫外線吸収剤、美白剤、しわ改善剤、アルコール類、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、色素、香料等を任意に組合せて含有させることができる。 【0058】化粧料としては、種々の形態、例えば油中水型又は水中油型の乳化化粧料、クリーム、化粧乳液、化粧水、油性化粧料、口紅、ファンデーション、入浴剤、皮膚洗浄剤、爪手入れ剤、毛髪化粧料等が挙げられる。毛髪化粧料としては、例えばヘアトニック、整髪料、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアコンディショナー、ヘアスタイリング剤、シャンプー、養毛剤、育毛剤等が挙げられる。 【0059】本発明の外用剤組成物中、薬用皮膚外用剤、皮膚化粧料には、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤等を含有させることができる。このうち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、グリセリルエーテル等の非イオン界面活性剤が好ましい。その含有量は、組成物中0.01〜20%、特に0.1〜10%が好ましい。 【0060】また、毛髪化粧料として使用する場合、ジアミド誘導体(1)の含有量は、例えばシャンプー等にあっては0.001〜5%、リンス、トリートメント、コンディショナー、スタイリング剤等にあっては0.1〜20%、ヘアリキッド、ヘアトニック等にあっては0.01〜5%程度が好ましい。 【0061】当該毛髪化粧料には、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤、その他毛髪化粧料に一般に用いられる成分を含有させることができる。毛髪化粧料がシャンプーである場合、アルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩等のアニオン界面活性剤を主活性剤として含有させることができる。その含有量は、組成物中5〜30%、特に10〜20%が好ましい。 【0062】本発明化粧料がヘアリンス、コンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアスタイリング剤である場合、毛髪に良好な感触を付与するため、モノ−又はジ−長鎖アルキル四級アンモニウム塩等のカチオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル等の非イオン界面活性剤、及び流動パラフィン等の油脂類を含有させることができる。カチオン及びノニオン界面活性剤の含有量は、組成物中0.1〜50%、特に0.5〜20%が好ましい。 【0063】さらに、毛髪化粧料がヘアリキッド、ヘアトニック等である場合は、ポリオキシエチレン等の非イオン界面活性剤を含有させることができる。非イオン界面活性剤は、全組成中、0.01〜20%、特に0.1〜5%含有させることが好ましい。 【0064】 【実施例】製造例1化合物(A)の製造【0065】 【化14】
【0066】攪拌装置、窒素導入管及び蒸留装置を備えたフラスコに、カプリル酸(花王製ルナック8−98(E))317gを仕込み、窒素気流下、攪拌下220℃でジェファーミンD−230(ハンツマン社製)228gを2.5時間かけて滴下した。同条件下で5時間熟成した。以上の滴下と熟成は、窒素気流下で行なうことにより、副生してくる水を留去しながら行なった。反応終了後、分子蒸留(160〜210℃、0.5Pa)を行ない、標記化合物(A)262gを得た。得られた化合物(A)の物性は以下の通りである。 【0067】無色油状物1H-NMR(CDCl3,δ);0.80-1.00(m), 1.00-1.50(m), 1.50-1.80(m), 2.13(t,J=7.5Hz), 3.00-3.75(m), 4.00-4.30(m), 5.60-6.10(m).【0068】製造例2〜11ジアミン(3)とカルボン酸(4a)又は(4b)として表1に示す化合物を用いた以外は製造例1と同様にして下記の化合物(B)〜(k)を製造した。各ジアミド誘導体の物性を併せて表1及び表2に示す。 【0069】 【化15】
【0070】 【表1】
【0071】 【表2】
【0072】試験例1製造例1〜11で製造した各ジアミド誘導体を含有する表3〜表5に示す組成の本発明の外用剤組成物(本発明品)をそれぞれ調製し、これらの外用剤について下記の方法により経皮水分蒸散及び経皮吸収を測定評価した。その結果を下記表6に示す。 【0073】(試験方法)必須脂肪酸を含まない飼料のみでウィスター(Wister)系雄性ラットを飼育し、必須脂肪酸欠乏症の症状を有するラットを本試験に用いた。これら必須脂肪酸欠乏症ラットの背部を丁寧に剃毛した後、外用剤組成物を1日1回12日間塗布した。なお、それぞれの評価外用剤に対して1群5匹ずつを本試験に供した。塗布を終了してから3日後、下記の項目について測定評価を行なった。 【0074】(1)経皮水分蒸散試験ラットの背部の経皮水分蒸散量をテバメーターにて測定した。下記式に従い、経皮水分蒸散抑制効果を求めた。 本発明品の経皮水分蒸散抑制度=比較品1塗布ラットの経皮水分蒸散量−本発明品塗布ラットの経皮水分蒸散量(g/m2/hr) 【0075】(2)経皮吸収試験ラットの背部皮膚を切取り、経皮吸収用チャンバーに表皮側を上にして固定した。下部受器にはリン酸緩衝塩類溶液を満たし、表皮上部には37KBqの14C−サリチル酸を含むリン酸緩衝塩類溶液を加え静置した。19時間後、下部受器から一定量のリン酸緩衝塩類溶液を抜取り、浸透してきた14C−サリチル酸の放射活性を測定した。下記式に従い、経皮吸収抑制効果を求めた。 本発明品の経皮吸収抑制度=比較品1塗布ラットの経皮吸収量−本発明塗布ラットの経皮吸収量(dpm) 【0076】 【表3】
【0077】 【表4】
【0078】 【表5】
【0079】 【表6】
【0080】本発明品1〜11は、比較品1に比べて優れた経皮水分蒸散及び経皮吸収の抑制効果を有し、肌荒れ改善効果に優れていた。 【0081】試験例2ジアミド誘導体を含有する表7及び表8に示す組成の本発明の外用剤組成物(本発明品)をそれぞれ調製し、これらの外用剤について下記の方法により経皮水分蒸散及び皮膚コンダクタンスについて測定評価した。また、比較として、皮膚閉塞性が高いことが知られ、薬用皮膚外用剤や皮膚化粧料に用いられているワセリンを含有する外用剤組成物(比較品2)についても同様の測定評価を行なった。結果を表9に示す。 【0082】(試験方法)健常人10人の前腕内側部(両腕)を洗浄後、アセトン/エーテル(1/1)処理により角質層細胞間脂質を取り除き、荒れ肌にした。被験部位に外用剤組成物を1日2回3日間塗布し、翌日同部位を洗浄し、室温20℃、湿度30%で20分安静にした後、下記の項目について測定評価を行なった。 【0083】(1)経皮水分蒸散経皮水分蒸散量をテバメーターにて測定した。下記式に従い、経皮水分蒸散抑制効果を求めた。 本発明品の経皮水分蒸散抑制度=基剤塗布部の経皮水分蒸散量−本発明品塗布部の経皮水分蒸散量(g/m2/hr) 【0084】(2)角質層の水分角質層の水分含有量を皮膚コンダクタンスメータにて測定した。コンダクタンスが高いほど、角質層の水分含有量が多いことを意味する。下記式に従い、角質層の水分保持能力の改善効果を求めた。 本発明品の水分保持能力改善度=本発明品塗布部のコンダクタンス−基剤塗布部のコンダクタンス(μS) 【0085】 【表7】
【0086】 【表8】
【0087】 【表9】
【0088】本発明品12〜17は、比較品2に比べて角質層の水分量を増加させる効果、経皮水分蒸散を抑制する効果及び肌荒れを改善する効果に優れていた。 【0089】試験例3表10及び表12に示す組成の本発明の外用剤組成物(本発明品)をそれぞれ調製し、これらの外用剤について経皮水分蒸散、皮膚コンダクタンス及び肌あれ状態を評価した。また、比較として、ワセリンを含有する外用剤組成物(比較品2)についても同様の評価を行った。結果を表11及び表13に示す。 (試験方法) (1)経皮水分蒸散試験例2と同様に評価した。 (2)角質層の水分試験例2と同様に評価した。 (3)肌荒れスコア肌荒れを肉眼で観察し、下記基準により判定した。スコアは平均値で示した。 0:肌荒れを認めない1:かすかな肌荒れを認める2:肌荒れを認める3:ややひどい肌荒れを認める【0090】 【表10】
【0091】 【表11】
【0092】本発明品13及び18〜26は、比較品2に比べて角質層の経皮水分蒸散を抑制する効果及び肌荒れを改善する効果に優れていた。 【0093】 【表12】
【0094】 【表13】
【0095】本発明13及び27〜33は、比較品2に比べて角質層の水分量を増加させる効果及び肌荒れを改善する効果に優れていた。 【0096】試験例4ジアミド誘導体を含有する表14及び表15に示す組成の本発明のヘアリンス(本発明品)をそれぞれ調製し、これらのヘアリンスによる処理後の髪のぱさつきと感触を5名のパネラーにより下記基準で評価した。この結果を表16及び表17に示す。 【0097】 −2:悪い−1:やや悪い0:どちらともいえない+1:やや良い+2:良い【0098】 【表14】
【0099】 【表15】
【0100】 【表16】
【0101】 【表17】
【0102】本発明品34〜38は、比較品3に比べ毛髪のぱさつきの改善効果と毛髪の感触改善効果に優れていた。 【0103】実施例1表18に示す配合でスキンローションを常法に従い製造した。得られたスキンローションは優れた肌荒れ防止・改善効果等を示した。また、化合物(A)、(C)、(D)、(E)、(G)、(K)は、配合性、配合安定性に優れていた。 【0104】 【表18】
【0105】実施例2表19に示す配合でO/Wクリームを常法に従い製造した。得られたO/Wクリームは優れた肌荒れ防止・改善効果等を示した。化合物(A)、(C)、(D)、(E)、(G)、(K)は配合性、配合安定性に優れていた。 【0106】 【表19】
【0107】実施例3表20に示す配合でシャンプーを常法に従い製造した。このシャンプーは毛髪の感触を向上させ、頭皮の荒れを防止・改善した。化合物(A)、(C)、(D)、(E)、(G)、(K)は配合性、配合安定性に優れていた。 【0108】 【表20】
【0109】実施例4表21に示す配合でヘアリキッド組成物を常法に従い製造した。得られたヘアリキッド組成物は、毛髪に対して優れたスタイル保持形成性と良好な感触を付与した。化合物(A)、(C)、(D)、(E)、(G)、(K)は配合性、配合安定性に優れていた。 【0110】 【表21】
【0111】実施例5以下に示す組成のナイトクリームを調製した。得られたナイトクリームは皮膚角質層のバリアー機能の低下を回復補強する効果を有し、さらに角質層の水分保持能力を高め、肌荒れ防止・改善効果等を示した。化合物(A)、(C)、(D)、(E)、(G)、(K)は配合性、配合安定性に優れていた。 【0112】 【表22】
【0113】実施例6以下に示す組成のサンスクリーン乳液を調製した。得られたサンスクリーン乳液は皮膚角質層のバリアー機能の低下を回復補強する効果を有し、さらに角質層の水分保持能力を高め、肌荒れ防止・改善効果等を示した。化合物(A)、(C)、(D)、(E)、(G)、(K)は配合性、配合安定性に優れていた。 【0114】 【表23】
【0115】 【発明の効果】本発明のジアミド誘導体(1)は、角質細胞間の脂質層に浸透して角質層の水分保持能力とバリアー機能を改善(維持・補強)し、毛髪に浸透してその保護効果を高める作用を有すると共に基剤に対する良好な溶解性と優れた安定性を有する。従って、本発明の外用剤組成物、保湿剤及び皮膚バリアー機能補強剤は、肌荒れの予防・治療、皮膚の老化予防、毛髪の感触向上、頭皮の荒れの予防・改善等の効果を発揮し、安定性に優れた医薬品、化粧品、医薬部外品として有用である。さらに、本発明の外用剤組成物は効率的且つ安価に製造することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年1月29日(2002.1.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068700 【弁理士】 【氏名又は名称】有賀 三幸 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−332208(P2002−332208A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月22日(2002.11.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−20293(P2002−20293) |
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