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【発明の名称】 二層型液体入浴剤
【発明者】 【氏名】岡崎 康夫

【氏名】角野 啓治

【氏名】倉野 晃司

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 全体の40〜85重量%となされた油剤と、全体の3〜15重量%となされた乳化剤と、全体の5〜55重量%となされたグリセリンとを有する二層型液体入浴剤であって、全体の6重量%以下(0重量%を含む)となるように水分が含有調製されることによって、分離剤が無添加となされたことを特徴とする二層型液体入浴剤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自己乳化型液体入浴剤に関し、さらに詳しくは二層型の液体入浴剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、二層型液体入浴剤は、エモリエント効果に優れた油性入浴成分と、モイスチュア効果に優れた保湿入浴成分とによって二層に分離されており、使用時に容器を振って二層に分離した状態から分散させた状態にして浴湯に投入される。
【0003】この二層型液体入浴剤は、浴湯に投入されると浴湯全体を乳液状に白濁させるため、最初の透明二層型の美麗な外観から、乳濁した浴湯までの劇的な変化を楽しむことができるようになされている。
【0004】したがって、このような二層型液体入浴剤においては、エモリエント効果およびモイスチュア効果のみならず、二層分離性、二層からの再分散性、浴湯投入時の乳濁性および乳化状態などに優れた性能が求められる。
【0005】そこで、従来より、このような二層型液体入浴剤としては、油剤、乳化剤、多価アルコール、エタノール、水を含有させてなる二層型液体入浴剤が提案されている(例えば、特開平10−182420号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の二層型液体入浴剤は、二層分離性を良くするために、エタノールなどの分離剤を多量に含有する必要があった。したがって、このような二層型液体入浴剤は、二層分離時に、エタノールに溶解しやすい乳化剤が油剤を多く含む層から多価アルコールを多く含む層へ移行してしまうこととなる。そのため、二層からの再分散が不十分になり易く、浴湯投入時の乳濁性や乳化状態が良くないといった不都合を生じることとなる。
【0007】そこで、油剤の乳化を補うために、乳化剤を多量に含有するといったことが考えられるが、このように多量の乳化剤を含有させた二層型液体入浴剤の場合は、泡立ちが生じたりして乳化状態が悪くなってしまうといった不都合を生じることとなる。
【0008】本発明は、係る実情に鑑みてなされたものであって、二層分離性および二層からの再分散性に優れ、かつ、浴湯投入時の乳濁性および乳化状態が良好な二層型液体入浴剤を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明の二層型液体入浴剤は、全体の40〜85重量%となされた油剤と、全体の3〜15重量%となされた乳化剤と、全体の5〜55重量%となされたグリセリンとを有する二層型液体入浴剤であって、全体の6重量%以下(0重量%を含む)となるように水分が含有調製されることによって、分離剤が無添加となされたものである。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。本発明に用いられる油剤は、肌へのエモリエント効果および浴湯中での乳濁を得るうえで必須の成分である。この油剤は、化粧品に用いられ、日常の使用温度下で液状の油剤であれば特に限定されるものではないが、浴湯中へ分散させた時の乳濁性に優れ、エモリエント効果の高い油剤が好ましい。このような油剤の例としては、流動パラフィン、スクワラン等の炭化水素油;トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリカプリン酸グリセリル等のトリグリセライド油;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、2−エチルヘキサン酸セチル等のエステル油;オリーブ油、ホホバ油等の天然油脂類;2−オクチルドデカノール等の高級アルコール等が挙げられるが、これらの混合物でもかまわない。
【0011】本発明において、油剤は、必要に応じて1種または2種以上を併用して用いることができ、その配合量は全組成中の40〜85重量%(以下、重量%を単に%と記す)であり、より好ましくは45〜80%である。油剤の配合量が40%未満では十分な乳濁性を得ることができず、また、85%を超えて配合すると十分な乳化状態を得ることができない。
【0012】本発明に用いられる乳化剤は、通常化粧品に使用され、上記油剤を乳化できるものであれば特に限定はされないが、浴湯に投入した時の乳濁化がより効果的に行われるためには、常温で液状の非イオン性界面活性剤が望ましい。具体的には、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、等が挙げられるが、これらの混合物でもかまわない。
【0013】本発明において、乳化剤は、必要に応じて1種または2種以上を併用して用いることができ、その配合量は全組成中の3〜15%である。3%未満では浴湯投入時に十分な乳化状態を得る事ができず、また15%を超えても浴湯投入時に十分な乳化状態を得る事ができず、また浴湯表面の泡立ちが生じるからである。
【0014】本発明に用いられるグリセリンは、肌へのモイスチュア効果を有し、また、油層とグリセリン層の二層による美麗な外観を形成する。さらに、グリセリンは乳化剤に対する溶解性が低いために、浴湯投入時の乳化状態が二層の分散状態にかかわらず良好である。
【0015】本発明において、グリセリンの配合量は全組成中の5〜55%である。5%未満では美麗な外観の形成において十分な効果が得られない。55%を超えて配合すると、十分な乳濁性を得ることがない。このグリセリンは、含有水分約1%未満の濃グリセリンを用いても、含有水分約15%の化粧品原料基準グリセリン(以下、粧原基グリセリンと言う。)を用いてもかまわない。濃グリセリンを用いた場合は、水分の含有調製が容易であるが、取り扱い性が悪くなる。粧原基グリセリンを用いた場合は、取り扱い性が良いが、水分の含有調製が困難になる。
【0016】本発明において、水分は、使用される上記各成分に含有されているが、美麗な外観の形成、二層分離性および二層からの再分散性を得る上で、その総量には上限がある。
【0017】本発明において、系に含まれる全水分量は全組成中の6%以下、好ましくは3%以下である。6%を超えて含有すると、美麗な外観の形成および十分な二層分離性を得ることができない。
【0018】本発明の二層型液体入浴剤には、上記の必須成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲でシリコーン油、美容成分、酸化防止剤、色素、香料、防腐剤、殺菌剤等、通常入浴剤に配合される他の成分も配合することができる。
【0019】このようにして構成される本発明の二層型液体入浴剤は、硬質または軟質の透明ないし半透明の容器などに充填し、振とうして混合状態にして、浴湯へ注いで乳濁させるタイプの入浴剤として使用することができる。また、水溶性の透明ないし半透明カプセルなどに充填してカプセルごと浴湯へ添加するタイプの入浴剤としても使用可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る実施の形態を、実施例を挙げてさらに説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜6および比較例1〜4表1に示す組成の実施例1〜6および比較例1〜4の入浴剤をそれぞれ調製し、それぞれの(a)乳濁性、(b)乳化状態、(c)二層分離性、(d)二層からの再分散性、について評価を行った。得られた結果を表1に併せて記す。
【0021】
【表1】

【0022】−入浴剤の製法−表1に示す成分(1)〜(5)を混合した後、成分(6)(7)を添加して容器に充填し、入浴剤を得た。
−評価方法および評価基準−(a)浴湯中での乳濁性実施例1〜6及び比較例1〜4の各試料25gを約200リットル、41〜42℃の浴湯へ注いで、浴湯中での白濁度合いを目視により評価した。
【0023】
◎:乳白色になる○:青みを帯びた白色になる×:透明感の強い分散状態(b)浴湯中での乳化状態実施例1〜6及び比較例1〜4の各試料25gを約200リットル、41〜42℃の浴湯へ注いで、浴湯中での分散度合いを目視により評価した。
【0024】
◎:泡立ち、油浮きを生じない○:微量の泡立ち、油浮きを生じる×:泡立ち、油浮きを生じる(c)二層分離性実施例1〜6及び比較例1〜4の各試料を透明容器に入れて振った後、静置させ、二層の分離状況を目視により評価した。
【0025】
◎:速やかに分離する。約1時間以内○:分離する。12時間以内×:分離に時間を要する。(分離しにくい)12時間以上(d)二層からの再分散性実施例1〜6及び比較例1〜4の各試料を透明容器に入れて二層分離状態から振蕩し、その振蕩具合によって、二層が分散されていく様子を目視により評価した。
【0026】
◎:軽く振蕩して速やかに分散する○:強く振蕩すると分散する×:強く振蕩しても分散しにくい表1の結果から明らかなように、本発明の液体入浴剤は比較例1〜4のものと比較して、全ての評価項目において良好な結果を示し、優れた二層型液体入浴剤であることが実証された。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によると、エモリエント効果およびモイスチュア効果を有する二層型液体入浴剤において、二層分離性、二層からの再分散性、浴湯投入時の白濁性、乳化状態などのいずれの面においても優れた品質のものが得られる。
【出願人】 【識別番号】591169560
【氏名又は名称】牛乳石鹸共進社株式会社
【出願日】 平成13年4月24日(2001.4.24)
【代理人】 【識別番号】100075502
【弁理士】
【氏名又は名称】倉内 義朗 (外1名)
【公開番号】 特開2002−322046(P2002−322046A)
【公開日】 平成14年11月8日(2002.11.8)
【出願番号】 特願2001−125650(P2001−125650)