| 【発明の名称】 |
クリプトタンシノンを含むニキビ予防及び治療用化粧料組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】ネー−ギュ,カン
【氏名】ジョン−アー,キム
【氏名】ヨン−スク,ソン
【氏名】ジョン−テー,リー
【氏名】ワン−グ,チョ
【氏名】セー−フン,カン
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| 【要約】 |
【課題】ニキビの予防及び治療用化粧料組成物を提供する。
【解決手段】本発明の化粧料組成物は、クリプトタンシノンを有効成分として含む。これにより、皮膚への副作用なしに安全に使えるだけでなく、5α−リダクターゼの活性抑制による皮脂分泌量調節、抗菌及び抗炎作用に優れているので、ニキビの予防及び治療に効果的である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】クリプトタンシノンを有効成分として含むことを特徴とするニキビ予防及び治療用化粧料組成物。 【請求項2】前記クリプトタンシノンの含量は、化粧料組成物の総重量を基準として0.001ないし10重量%であることを特徴とする請求項1に記載のニキビ予防及び治療用化粧料組成物。 【請求項3】前記クリプトタンシノンの含量は、化粧料組成物の総重量を基準として0.001ないし2重量%であることを特徴とする請求項2に記載のニキビ予防及び治療用化粧料組成物。 【請求項4】過角化抑制物質をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のニキビ予防及び治療用化粧料組成物。 【請求項5】前記過角化抑制物質はサリチル酸、レチノール酸、レチノール酸誘導体及びベンゾイルパーオキシドよりなる群から選択されたいずれか一つ以上を含むことを特徴とする請求項1に記載のニキビ予防及び治療用化粧料組成物。 【請求項6】化粧水、乳液、クリーム、ファンデーション、エッセンス、ゲル、パック、クレンジングフォーム及び石鹸よりなる群から選択されたいずれか一つの剤形よりなることを特徴とする請求項1に記載のニキビ予防及び治療用化粧料組成物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はニキビ予防及び治療用化粧料組成物に係り、より詳細にはクリプトタンシノン(Cryptotanshinone)を有効成分として含むことによってニキビ予防及び治療に効能を奏する化粧料組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】ニキビは主に思春期ごろの若い男女の顔や胸、首部位に生じる毛皮脂腺の慢性炎症性疾患であり、面皰(comedone)、丘疹(papule)、膿疱(pustule)、嚢腫、または結節を形成し、激しい場合には瘢痕を残しうる病変である。ニキビによる皮膚損傷が深刻になれば、これによって憂鬱症や対人忌避症等の精神的な被害を負うこともある。 【0003】ニキビの発病原因は、まだ明確には糾明されていない。しかし、遺伝的要因と環境的要因を除いては、ニキビは次の三つの要因により発病するものと認められている。 【0004】第一は、皮脂の非正常的な過剰分泌によって発病する場合である。過度な皮脂分泌は、男性ホルモンのテストステロンと密接な関係がある。このようなテストステロンは、皮膚細胞内の5α−リダクターゼによりジヒドロテストステロン(dihydrotestosterone;DHT)に転換されて、皮脂分泌細胞の活性を増進させることによって皮脂分泌を促進させるものであると知られている(Rosenfield RL and Deplewski D. Role of androgen in the developmental biology of the pilosebaceous unit. The American Journal of Medicine1995;16:80s-88s)。 【0005】第二は、毛嚢壁が過角化して毛穴が閉塞されることによって発病する場合である。生成された皮脂は、毛穴を通じて皮膚の外に円滑に排出されねばならない。しかし、毛嚢壁の過角化によって毛穴が閉塞されれば、皮脂の円滑な排出が抑制される。これにより、毛嚢内に皮脂が停滞するにつれて微細面皰が形成される。この状態がニキビ発病の初期段階である。 【0006】第三は、毛嚢内に停滞した皮脂が毛嚢内に常駐する嫌気性細菌であるプロピオニバクテリウムアクネス(Propionibacterium acnes)(ニキビ菌)の生長を促進させることによってニキビ病変が悪化する場合である。皮脂腺内のニキビ菌が増殖するにつれて、皮脂を構成するトリグリセリドは自由脂肪酸に転換されて刺激源として作用するか、面皰誘発性物質として作用する。これにより、ニキビ生成が促進され、炎症反応まで伴う(Sergio Nacht、Cosmetics Toiletries、101、47-55、1986;Wei-Li Lee等、Infection and Immunity、35、71-78、1982)。 【0007】したがって、このようなニキビ発病転機に基づき、ニキビ治療及び緩和効果についての評価も皮脂分泌調節、過角化抑制、ニキビ菌に対する抗菌力及びニキビ菌により形成された炎症の緩和効果として評価する方法が用いられている(MadliPuhvel、Cosmetics Toiletries、98、117-119、1983;Kathy Perisho等、J.of Invest.Dermatol.、90、350-353、1988;Hyeyoung Kim等、Korean J.Ginseng Sci.、14、391-398、1990;R.A.Bojar等、British J.of Dermatology、132、204-208、1995;A.M.Kligman等、British J.of Dermatology、100、699-702、1979)。 【0008】一般に、ニキビ治療方法としては、サリチル酸またはビタミンA誘導体のレチノール酸製剤を使用して毛嚢壁の過角化を抑制するか、過角質を除去することによって皮脂分泌を円滑にする方法と、抗菌作用があるベンゾイルパーオキシド、トリクロサン(triclosan)、硫黄またはティーツリーオイル(tea tree oil)製剤を使用して皮膚角質を除去すると同時に炎症を緩和させる方法が使われている。 【0009】しかし、サリチル酸製剤はニキビ治療の効果が微小であり、かつ皮膚発赤、むくみまたは皮膚忌避症などを起こす。また、レチノール酸製剤は毛嚢壁の過角化を抑制する効果はあるが、接触性皮膚炎、紅斑、皮膚乾燥及び剥離現象などを起こす。また、ベンゾイルパーオキシドやトリクロサン製剤はアレルギー性接触皮膚炎と傷を残し、かつ、激しい紅斑を生じる等の副作用を誘発しうるのでその使用において注意せねばならない。一方、比較的最近に紹介されたアゼライン酸製剤を使用すれば薬物副作用は減少するが、既存のニキビ治療剤に比べて治療効果が落ちる。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記問題点を解決して皮膚の副作用なしに安全に使えるだけでなく、5α−リダクターゼの活性抑制による皮脂分泌量の調節が可能であり、抗菌及び抗炎作用に優れたニキビ予防及び治療用化粧料組成物を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】したがって、前記目的を達成するために本発明は、クリプトタンシノンを有効成分として含むことを特徴とするニキビ予防及び治療用化粧料組成物を提供する。クリプトタンシノンは皮膚への刺激がほとんどないだけでなく、5α−リダクターゼの活性を抑制して皮脂分泌量を減らし、プロピオニバクテリウムアクネスの生長を阻害して炎症を緩和させることによってニキビを予防して治療するのに大きい効果を示す。したがって、クリプトタンシノンを化粧水、乳液、クリーム、ファンデーション、エッセンス、ゲル、パック、クレンジングフォーム及び石鹸のような多様な剤形の化粧料組成物に添加すれば基本的な化粧料機能以外にニキビの予防及び治療効果も同時に有しうる。 【0012】本発明に係る化粧料組成物において、クリプトタンシノンの含量は、化粧料組成物の総重量を基準として0.001ないし10重量%であることが望ましい。 【0013】また、本発明に係る化粧料組成物は、サリチル酸、レチノール酸、レチノール酸誘導体及びベンゾイルパーオキシドのような毛嚢壁の過角化抑制物質をさらに含ませることができる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係るニキビ予防及び治療用化粧料組成物について詳細に説明する。 【0015】クリプトタンシノンはタンシノン類の一種であり、その構造式は次の通りである。 【0016】 【化1】
【0017】このようなクリプトタンシノンは人為的な合成方法や植物から抽出する方法により得られる。人為的な合成方法による場合、実験室規模程度の少量のクリプトタンシノン合成が可能であるが、合成効率が劣っている。したがって、植物から抽出する方法で得ることが望ましいが、例えば、多年生草本植物丹蔘(Salvia militiorrhira Bge.)の根からクリプトタンシノンを抽出しうる。 【0018】後述する色々な臨床実験の結果によれば、クリプトタンシノンは従来のニキビ治療剤とは異なって皮膚への刺激がほとんどない。また、5α−リダクターゼの活性を抑制して皮脂分泌量を減らすだけでなく、プロピオニバクテリウムアクネスの生長を阻害して炎症を緩和させることによってニキビの予防及び治療に抜群の効果を発揮する。したがって、本発明によりクリプトタンシノンを化粧水、乳液、クリーム、ファンデーション、エッセンス、ゲル、パック、クレンジングフォーム、石鹸のような多様な剤形の化粧料組成物に添加すれば、基本的な化粧料機能以外にニキビの予防及び治療効果も同時に得ることができる。特に、化粧料組成物にサリチル酸、レチノール酸、レチノール酸誘導体、ベンゾイルパーオキシドのような毛嚢壁の過角化を抑制または除去できる物質をさらに添加すればより効果的にニキビを予防、治療しうる。 【0019】本発明のニキビ予防及び治療用化粧料組成物において、クリプトタンシノンの含量は化粧料の総重量を基準として0.001ないし10重量%であることが望ましい。クリプトタンシノンの含量が0.001重量%未満であれば所望の程度のニキビ治療効果が発揮されず、10重量%を超過する場合には化粧料組成物の配合が容易でない虞がある。このような側面から、クリプトタンシノンのさらに望ましい含量は、化粧料組成物の総重量を基準として0.001ないし2重量%である。 【0020】以下、本発明を具体的に説明するために実験例及び実施例を挙げて詳細に説明する。しかし、本発明に係る実施例は色々な他の形態に変形でき、本発明の範囲が後述する実施例に限定されるものと解釈されてはならない。本発明の実施例は、当業者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。 【0021】〔クリプトタンシノンの皮脂分泌抑制効果〕 <実験例1>次のようにクリプトタンシノンの5α−リダクターゼ活性抑制についての実験を実施して皮脂分泌抑制効果を確認した。 【0022】燐酸等張緩衝液(Phosphate Buffered Saline、PBS/pH6.6)30μlに、ジチオトレイトール(dithiothreitol)、NADPH、放射性同位元素が結合されているテストステロン(3H-1,2,4,5,6,7-testosterone)10μl、5α−リダクターゼ酵素抽出液40μl及び0.001%濃度のクリプトタンシノン20μlを各々混合した。次いで、前記混合物を常温で10分間反応させた後、HPLCと放射線同位元素測定器とを使用して転換されたジヒドロテストステロンの量を測定した。下記の計算式によってクリプトタンシノンの5α−リダクターゼ酵素についての活性阻害率(%)を計算し、その結果を下記の表1に示した。 【0023】阻害率(%)=(クリプトタンシノン未添加試料でテストステロンのジヒドロテストステロン転換率)×(100/(クリプトタンシノン添加試料でテストステロンのジヒドロテストステロン転換率)<実験例2>〜<実験例4>クリプトタンシノンの濃度を表1のように変化させた点を除いては実験例1と同じ方法で実験した。 【0024】 【表1】
【0025】前記表1に示したように、クリプトタンシノンは5α−リダクターゼの活性を抑制するのに非常に効果的であることが分かる。 【0026】〔クリプトタンシノンのプロピオニバクテリウムアクネスについての抗菌力評価〕 <実験例5>クリプトタンシノンのプロピオニバクテリウムアクネス(以下、P.アクネスという)についての抗菌力を測定するために、静菌状態で冷蔵保管中のP.アクネスを実験開始3日前にBHI(Brain Heart Infusion)固体平板培地で培養した後、実験当日クリプトタンシノンを一定濃度で含んでいるBHI固体平板培地にあらかじめ培養したP.アクネスを接種した。その後、3日が経過した後のP.アクネスの数を測定して最小抑制濃度(MIC)を求めて表2に示した。 【0027】<対比例1>クリプトタンシノンの代わりにベンゾイルパーオキシドを使用した点を除いては実験例5と同じ方法で実験した。 【0028】 【表2】
【0029】前記表2を参照すれば、クリプトタンシノンは、従来のニキビ治療製剤の有効成分として使われているベンゾイルパーオキシドより優れたP.アクネスの成長阻害効果を有していることが分かる。 【0030】〔クリプトタンシノンの抗炎効果評価〕 <実験例6>P.アクネスにより炎症が形成されればニキビがさらに悪化するが、クリプトタンシノンの抗炎効果についての評価を行ってクリプトタンシノンのニキビ緩和効果の有無を確認した。実験方法は次のようにアラキドン酸を用いる評価法(A. Crummey, G.P.Harper, E.A.Boyle and F.R.Mangan.Inhibition of arachidonic acid-induced ear oedema as a model for assessing topical anti-inflammatorycompound.Agents and Actions 1987;20:69-76)を用いた。 【0031】ネズミの両耳を試料適用前にエタノールで洗浄した後、試料塗布群には0.3%のクリプトタンシノン試料20μlを、対照群にはエタノール20μlを1日1回、4日間持続的に塗布した。最後に塗布してから1時間後、左耳にはエタノールを、右耳にはアラキドン酸を2mg/ear塗布し、塗布してから1時間後に耳のむくみ(ear edema)程度を、マイクロメータを用いて両耳に3回ずつ反復測定した。処理群の左耳は試料自体による炎症の誘発程度を調べるための対照群として用いた。 【0032】抗炎効果は、アラキドン酸処理対照群を基準としてクリプトタンシノン試料塗布群のむくみ抑制の程度によって判定し、その結果を下記の表3に示した。各処理群で使用したネズミの数は各々7匹であり、測定値は7匹についての平均値である。 【0033】<対比例2>〜<対比例3>クリプトタンシノン試料の代わりに各々ステアリルグリシレチネート(StearylGlycyrrhetinate)及びインドメタシン(Indomethacin)を使用したことを除いては実験例6と同じ方法で実験した。 【0034】 【表3】
【0035】表3に示したように、クリプトタンシノン試料は24.9%の高い炎症抑制率を示した。このような数値は抗炎効果が良いと知られている対比例2のステアリルグリシレチネートより高く、医薬品成分として抗炎効果が非常に優れた物質である対比例3のインドメタシンの大体1/2程度の優れた抗炎効果を有するものと示された。また、むくみ増加率で有意差の検証時に99%の有意水準の意味のある効果を確認した。 【0036】このような実験例から、クリプトタンシノンは、5α−リダクターゼ活性抑制効果、P.アクネスについての抗菌効果及び抗炎効果に優れていることが分かる。 【0037】以下ではクリプトタンシノンが添加されたゲル、乳液、エッセンス、クリームなどの剤形でなされた化粧料組成物についての生体内(in vivo)での皮脂分泌の抑制、面皰緩和及びニキビ改善についての効能を評価した。その他に化粧水、ファンデーション、パック等についても実験を実施して類似した効果を得たが、ここでは省略する。 【0038】<実施例1>及び<比較例1>下記の表4に記載したような成分と含量とでゲルを製造した。 【0039】 【表4】
【0040】<実施例2>及び<比較例2>下記の表5に記載したような成分と含量とで乳液を製造した。 【0041】 【表5】
【0042】<実施例3>及び<比較例3>下記の表6のような成分と含量とによってエッセンスを製造した。 【0043】 【表6】
【0044】<実施例4>及び<比較例4>下記の表7のような成分と含量とでクリームを製造した。 【0045】 【表7】
【0046】〔人体皮膚への1次刺激試験(閉鎖パッチ試験)〕クリプトタンシノンを含む前記実施例に係る化粧品が人体に有害かどうかを調べるために、下記のように人体パッチ試験(Human patch test)を通じて人体皮膚についての1次刺激試験を行った。 【0047】健康な成人男女50人を対象として、CTFAガイドライン(The Cosmetic, Toiletry and Fragrance Association. Inc. Washington, D.C., 20036, 1991)によって実施した。フィンチャンバー (Finn Chamber)に実施例及び比較例に係る化粧料20μlを滴下させた後、これを試験部位である人体の背中につけてテープで固定した。次いで、24時間パッチをつけた後、パッチを除去して再び4時間が経過した後、試験部位の皮膚反応を次の基準によって肉眼で判読してその結果を下記の表8に示した。 【0048】<判定基準>−:紅斑や特異な現象無し+−:周囲よりやや赤くなる+:周囲より顕著に赤くなる++:周囲よりひどく赤く膨らんでいる刺激度=[{(+−)数×1}+{(+)数×2}+{(++)数×3}]/被試験者数【0049】 【表8】
【0050】前記表8に示したように、クリプトタンシノンが含まれている実施例1ないし実施例4の化粧料は、クリプトタンシノンが含まれていない比較例1ないし比較例4の化粧料よりむしろ低い刺激度を示した。このような結果は、前述した抗炎効果の実験で示したようにクリプトタンシノンの優れた炎症緩和効果に起因したものと見られる。したがって、クリプトタンシノンを化粧品の剤形に適用する時、皮膚について非常に安全な物質であることを確認できた。 【0051】〔皮脂分泌抑制評価試験〕皮脂分泌抑制効果を評価するために、健康な成人男女40人をランダムで選んで皮脂テープ(Sebutape, CuDerm Corp.,TX,USA)を用いた皮脂分泌抑制効果を観察した。実験方法は次の通りであった。 【0052】先ず、実験に使われる部位である額部位での正常的な皮脂分泌速度を、皮脂テープを用いて測定した後、実施例1ないし実施例3及び比較例1ないし比較例3の化粧料を3週間塗った後、正常皮脂分泌速度を測定した同じ部位で皮脂テープを用いて皮脂分泌速度を測定した。皮脂テープを額部位に30分間つけてから取った後、皮脂テープに分泌された皮脂の量を、映像分析器を用いて測定し、これを用いて皮脂分泌速度を計算してその結果を下記の表9に示した。ここで、皮脂分泌速度の単位とは、μg/cm2/minであり、単位時間及び単位面積当りに分泌される皮脂の量を意味する。 【0053】 【表9】
【0054】前記表9を参照すれば、本発明に係る実施例1ないし実施例3の化粧料を塗った場合は、比較例1ないし比較例3の化粧料を塗った場合に比べて皮脂分泌速度が遅いことが分かる。これにより分泌される皮脂分泌量も減少する。これは前述した実験例に示したように、クリプトタンシノンの5α−リダクターゼ活性抑制にその原因があるものと見られる。 【0055】〔うさぎの耳を用いた面皰形成抑制効果の評価〕ニキビ効能評価法として公知のうさぎ耳を用いた実験方法を用いて面皰形成抑制効果を評価した(A.M.Kligman等、British Journal of Dermatology,100,699-702,1979)。 【0056】先ず、うさぎの一方の耳には実施例1ないし実施例3の化粧料を、他の耳には比較例1ないし比較例3の化粧料を、各々0.5mlずつ塗布した後、5時間後にイソプロピルミリステートを各々0.5mlずつ再び塗布した。この処理を2週間毎日反復した後、肉眼判定を通じて下記の基準によって‘0’、‘0.5’、‘1’、‘1.5’、‘2’、‘2.5’、‘3’の7段階で区分して面皰形成抑制効果を評価し、その結果を下記の表10に示した。また、うさぎの耳でホールマウント(whole mount)を製作してその面皰の面積(mm2基準)を、映像分析器を用いて測定して評価し、その結果を下記の表11に示した。実験例に使用したうさぎの数は各々7匹ずつであった。 【0057】<肉眼判定基準>0:対照群と差が無い0.5:‘0’と‘1’との中間程度の症状1:充血、毛細管出血、弱い毛穴角化症及び毛穴肥大症を観察できる1.5:‘1’と‘2’との中間程度の症状2:中等度の毛穴角化症及び毛穴肥大2.5:‘2’と‘3’との中間程度の症状3:激しい毛穴角化症及び毛穴肥大、典型的な面皰観察【0058】 【表10】
【0059】 【表11】
【0060】前記表10及び11を参照すれば、肉眼判定結果や映像分析器を用いた面皰面積の比較結果、実施例1ないし実施例3の試料が比較例1ないし比較例3の化粧料より面皰形成抑制効果に優れた。したがって、クリプトタンシノンを含む化粧料がニキビの予防に非常に効果があると予想しうる。 【0061】〔うさぎの耳を用いた面皰緩和効果の評価〕前述したうさぎの耳を用いた面皰形成抑制効果の評価法を用いてクリプトタンシノンを含む化粧料の面皰緩和効果評価を実施した。 【0062】先ず、うさぎの耳にイソプロピルミリステートを0.5μlずつ2週間塗布して面皰を誘発させた後、片耳には実施例1ないし実施例3の化粧料を、他の耳には比較例1ないし比較例3の化粧料を、各々0.5mlずつ2週間塗布した。2週間塗布した後、肉眼判定を通じて下記の基準によって‘0’、‘0.5’、‘1’、‘1.5’、‘2’、‘2.5’、‘3’の7段階に区分して面皰緩和効果を評価して下記の表12に示した。また、うさぎの耳でホールマウントを製作してその面皰の面積(mm2基準)を、映像分析器を用いて測定して評価し、その結果を下記の表13に示した。実験例に使用したうさぎの数は各々7匹ずつであった。 【0063】<肉眼判定基準>0:対照群と差が無い0.5:‘0’と‘1’との中間程度の症状1:充血、毛細管出血、弱い毛穴角化症及び毛穴肥大症を観察できる1.5:‘1’と‘2’との中間程度の症状2:中等度の毛穴角化症及び毛穴肥大2.5:‘2’と‘3’との中間程度症状3:激しい毛穴角化症及び毛穴肥大、典型的な面皰観察【0064】 【表12】
【0065】 【表13】
【0066】前記表12及び13を参照すれば、肉眼判定結果や映像分析器を用いた面皰面積の比較結果、実施例1ないし実施例3の試料は、比較例1ないし比較例3の化粧料より全て面皰緩和効果に優れていることが分かる。 【0067】前記面皰形成抑制及び緩和効果は、前述した実験例で証明されたクリプトタンシノンの皮脂分泌抑制、炎症緩和及びP.アクネスについての抗菌効果の総合的な結果と見なされる。前記うさぎの耳を用いた面皰形成抑制及び緩和実験を通じて本発明に係るクリプトタンシノンを含む化粧料は、ニキビの予防及び緩和に顕著な効果があるということが分かった。このような結果によって、本発明に係る化粧料が実際の臨床でニキビ緩和効果の有無を調べるために次のような実験を実施した。 【0068】〔ニキビ緩和効果評価〕本発明に係る化粧料のニキビ緩和効果を調べるために、ニキビのある20才から30才の健康な成人男女120人にブラインドテストを実施した。 【0069】120人の男女は無作為で20人ずつ6群に分けた。同じ容器に実施例1ないし実施例3及び比較例1ないし比較例3の化粧料を入れた後、それぞれのグループに実施例1ないし実施例3及び比較例1ないし比較例3の化粧料を1日2回ずつ2ケ月間使用するようにした。評価は2週間隔で2ケ月間実施したが、ニキビ症状の悪化及び緩和についての被試験者の設問調査と2人の皮膚科医者の肉眼所見とをまとめて評価した。その結果を次の表14に示した。 【0070】 【表14】
【0071】前記表14を参照すれば、実施例1ないし実施例3の化粧料の場合、ニキビ緩和効果が認められる評価結果の‘効果ある’及び‘少し効果ある’が80〜100%であり、これに比べてクリプトタンシノン有効成分が全然含まれていない比較例1ないし実施例3の化粧料は約10%程度であった。したがって、本発明に係る化粧料が優れたニキビ緩和効果を示していることが分かる。 【0072】 【発明の効果】前述したように、クリプトタンシノンを含む本発明の化粧料組成物は皮膚への副作用なしに安全に使えるだけでなく、5α−リダクターゼの活性抑制による皮脂分泌量調節、抗菌及び抗炎作用に優れているので、ニキビの予防及び治療に非常に有用である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501343972 【氏名又は名称】エルジー ハウスホールド アンド ヘルスケア リミテッド
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| 【出願日】 |
平成13年8月30日(2001.8.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080034 【弁理士】 【氏名又は名称】原 謙三 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−322018(P2002−322018A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月8日(2002.11.8) |
| 【出願番号】 |
特願2001−262360(P2001−262360) |
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