| 【発明の名称】 |
風邪用咳止め薬 |
| 【発明者】 |
【氏名】奥平 一郎
【氏名】市原 敬志
【氏名】中神 浄二
【氏名】相川 勝義
【氏名】中川 泰緒
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| 【要約】 |
【課題】コデイン等の鎮咳作用を有する薬物の作用を増強し、低用量でも充分な鎮咳効果を発揮する風邪用咳止め薬の提供。
【解決手段】(a)コデインもしくはその類縁化合物、キサンチンもしくはその類縁化合物、アロクラミド、クロペラスチン、チペピジンまたはペントキシベリン、及び(b)プソイドエフェドリンを含有することを特徴とする風邪用咳止め薬。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)コデインもしくはその類縁化合物、キサンチンもしくはその類縁化合物、アロクラミド、クロペラスチン、チペピジン、ペントキシベリン及びそれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも1種、並びに(b)プソイドエフェドリンを含有することを特徴とする風邪用咳止め薬。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、風邪症候群における咳嗽症状に対して有効な風邪用咳止め薬に関する。 【0002】 【従来の技術】風邪症候群における咳嗽症状に対する治療薬としては、コデイン類をはじめとする麻薬性の薬物、キサンチン類をはじめとする中枢性の呼吸抑制作用を有する薬物、アロクラミド、クロペラスチン、チペピジン、ペントキシベリン等の鎮咳作用を有する薬物が用いられてきた。これらの薬物が優れた鎮咳効果を有することは知られているが、コデイン類等の麻薬性の薬物にあっては習慣性をはじめ傾眠、幻覚等の副作用があり、キサンチン類にあっては習慣性、呼吸亢進、不眠、頻尿等の副作用があるというように、それぞれの薬物が副作用を有することも確認されている。よって、これらの薬物の用法及び用量は厳格に制限されてきた。 【0003】しかしながら、自己の健康管理を個々の生活者自身にも委ね、自己の病状に最も適した薬剤の選択に生活者自身の考えを反映していこうとする一般用医薬品の分野においては、こうした副作用は薬物の使用を阻害する要因となる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は、上記鎮咳作用を有する薬物を一般用医薬品の分野に導入するにあたり、幅広い安全率を見込んで、できるだけ低用量で充分な鎮咳効果を発揮し、副作用のない扱い易い薬剤として提供することを課題とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、コデイン類やキサンチン類等の鎮咳作用を有する薬物に一定量のプソイドエフェドリンを配合することにより、風邪による咳嗽症状に対する鎮咳作用を増強しうること、その結果、コデイン類等薬物の配合量を減らしても充分な鎮咳作用を奏することを見出し、本発明を完成するに至った。 【0006】すなわち、本発明は、(a)コデインもしくはその類縁化合物、キサンチンもしくはその類縁化合物、アロクラミド、クロペラスチン、チペピジンまたはペントキシベリン、及び(b)プソイドエフェドリンを含有することを特徴とする風邪用咳止め薬である。 【0007】本発明の(a)成分は鎮咳作用を有する薬物であって、医療用医薬品もしくは一般用医薬品として用いられている。本発明においては、これら(a)成分は組み合わせて用いてもよい。 【0008】ここで、コデイン類縁化合物としては、ジヒドロコデイン、デキストロメトルファン、ノスカピン等が挙げられる。コデインもしくはその類縁化合物は鎮咳作用を有する限り、塩や水和物であってもよい。さらに、1種を用いるだけでなく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。 【0009】また、キサンチンの類縁化合物としては、テオフィリン、アミノフィリン、ジプロフィリン、カフェイン等が挙げられる。キサンチンもしくはその類縁化合物は鎮咳作用を有する限り、塩や水和物であってもよい。さらに、1種を用いるだけでなく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。 【0010】さらに、アロクラミド、クロペラスチン、チペピジン及びペントキシベリンも塩や水和物であってもよい。 【0011】本発明のプソイドエフェドリン(pseudoephedrine)は交感神経興奮薬として知られ、塩や水和物であってもよい。 【0012】(a)成分の成人に対する1回当たりの投与量を例示すると以下のようになる。コデインでは通常10〜150mgであり、好ましくは24〜60mgである。ジヒドロコデインでは通常5〜75mgであり、好ましくは10〜30mgである。デキストロメトルファンでは通常10〜100mgであり、好ましくは24〜90mgである。テオフィリンでは通常50〜750mgでり、好ましくは100〜600mgである。アミノフィリンでは通常25〜500mgであり、好ましくは150〜300mgである。ジプロフィリンでは通常25〜500mgであり、好ましくは150〜300mgである。プロキシフィリンでは通常40〜300mgであり、好ましくは100〜250mgである。カフェインでは通常30〜350mgであり、好ましくは75〜300mgである。アロクラミドでは通常25〜100mgであり、好ましくは37.5〜75mgである。クロペラスチンでは通常10〜75mgであり、好ましくは30〜60mgである。チペピジンでは通常10〜90mgであり、好ましくは30〜75mgである。ペントキシベリンでは通常10〜90mgであり、好ましくは30〜60mgである。 【0013】(b)成分であるプソイドエフェドリンの配合量は、(a)成分1質量部に対して通常0.01質量部以上であり、好ましくは0.02〜25質量部である。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の風邪用咳止め薬は、(a)成分に対して一定量の(b)成分を配合することにより調製するできる。また、必要に応じて、他の鎮咳薬、他の交感神経興奮薬、消炎酵素薬・抗炎症薬、抗コリン薬、眠気防止薬、ビタミン類、生薬、制酸薬等を適宜に配合し、咳嗽症状以外の他の風邪症状にも適用可能な薬剤とすることも可能である。 【0015】さらに本発明の風邪用咳止め薬は、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、チュアブル剤、発泡剤、ドロップ剤、口中瞬間溶解剤、ドライシロップ剤、内服液剤、吸入剤、ストリーム剤等の各種製剤、投与形態を適宜に選択することができる。 【0016】これらの製剤は、常法により調製することができる。製剤の調製に使用する担体としては、乳糖、デンプン、砂糖、マンニトール、結晶セルロースなどの賦形剤、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、PVPなどの結合剤、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウム、硬化ヒマシ油、タルクなどの滑沢剤があり、この他必要に応じて溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、香料、色素、矯味剤などを使用することができる。 【0017】また、内服液剤における製剤の調製に使用する担体としては、ショ糖脂肪酸エステル類、ステアリン酸ポリオキシル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール類、ポリオキシエチレンモノ脂肪酸エステル類等の界面活性剤、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等の増粘剤、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液等の有機酸系・無機酸系のpH調整剤があり、この他必要に応じて溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、香料、甘味剤等を使用することができる。 【0018】 【実施例】以下に実施例及び試験例を挙げ本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0019】(実施例1)下記の各成分を秤量し均一に混合した後、得られた混合粉末を2号硬カプセルに200mgずつ充填しカプセル剤を得た。 リン酸コデイン 48g ノスカピン 36g 塩酸プソイドエフェドリン 80g dl−マレイン酸クロルフェニラミン 12g グアイフェネシン 150g 乳糖 350g 微結晶セルロース 255g ステアリン酸マグネシウム 15g【0020】(実施例2)下記の各成分を秤量し均一に混合した後、得られた混合粉末をコレクト19型打錠機(菊水製作所製)で打錠して1錠重量250mgの錠剤を得た。 臭化水素酸デキストロメトルファン 24g ノスカピン 48g 塩酸プソイドエフェドリン 120g マレイン酸カルビノキサミン 12g グアイフェネシン 250g 塩化リゾチーム 90g(力価) 乳糖 340g 微結晶セルロース 300g ステアリン酸マグネシウム 18g 硬化ヒマシ油 15g【0021】(実施例3)下記の各成分を秤量し均一に混合した後、実施例2に準拠し1錠重量300mgの錠剤を得た。 テオフィリン 450g 塩酸ノスカピン 48g 塩酸プソイドエフェドリン 200g d−マレイン酸クロルフェニラミン 6g 塩酸アンブロキソール 45g 塩化リゾチーム 60g(力価) 乳糖 400g 微結晶セルロース 375g ステアリン酸マグネシウム 20g 硬化ヒマシ油 19g【0022】(実施例4)下記の各成分を秤量し均一に混合した後、実施例2に準拠し1錠重量300mgの錠剤を得た。 ジプロフィリン 325g ノスカピン 48g 塩酸プソイドエフェドリン 240g d−マレイン酸クロルフェニラミン 6g グアヤコールスルホン酸カリウム 250g 無水カフェイン 75g ビタミンB1硝酸塩 8g ビタミンB2 4g 乳糖 300g 微結晶セルロース 290g ステアリン酸マグネシウム 20g 硬化ヒマシ油 17g【0023】(実施例5)下記成分を秤量し、精製水に加えて攪拌・溶解させた。その後、pH調整剤(リン酸緩衝液)にてpHを4.5に調整し、精製水を加えて全量を1000mLにした。これを100mLずつガラス瓶に分取し、内服液剤を得た。 リン酸ジヒドロコデイン 24g dl−マレイン酸クロルフェニラミン 12g 塩酸プソイドエフェドリン 160g グアヤコールスルホン酸カリウム 150g 塩化リゾチーム 60g(力価) 無水カフェイン 50g ビタミンC 100g D−ソルビトール 50g クエン酸ナトリウム 5g ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1g 香料 微 量【0024】(試験例1) [配合製剤の咳嗽症状に対する作用] 体重300〜400gのHartley系モルモットを用い、室温24±1℃の環境下で飼料及び飲料水を自由摂取させて予備飼育後に実験に供した。無麻酔のモルモットを body plethysmograph 内に入れた。body plethysmographは、頭部と体部の二つの透明なアクリル製の円筒状 box(約1.2L)及び上下2つのゴム膜で覆ったアクリル製 neck restrainer から構成されている。 【0025】Kohrogiらの方法(J.Clin.Invest.82,2063-2068)に従い、容器の全面上部からcapsaicinを超音波ネブライザー(TUR-3200,日本光電)により2分間噴霧し(2.2mL/min)、咳の発現の有無、咳反射の強さ及び頻度を調べた。咳嗽音をマイクロフォンで確認するとともに、密閉した体部用 box の内圧の変化をflowmeter(MEP-1100,日本光電)を介してペンレコーダー上に記録した。発生した咳嗽反応の1分間の回数の抑制の有無を指標に評価した。 【0026】比較した薬剤は、表1に示した処方を精製水50mLに溶解したものを用いた。1群5匹で試験し、各群ともcapsaicin噴霧30分前に薬剤3mLを経口投与した。なお、コントロール群には、精製水3mLを与えた。結果を表2に示す。 【0027】 【表1】試験薬の処方一覧 (50mL中,単位mg)
【0028】 【表2】 [咳嗽症状の回数とコントロール群(H群)に対する抑制率]
【0029】Hartley系雄性モルモットによる咳嗽反応に対する抑制作用の程度は、A〜C群が優っており、これらの群の薬剤で鎮咳作用が増強されていることがわかった。なお、鎮咳作用の増強に伴って副作用が増大するという傾向は認められなかった。 【0030】 【発明の効果】本発明により、コデイン等の鎮咳作用を有する薬物の作用を増強することができるので、低用量でも充分な鎮咳効果を有し、かつ、副作用の少ない風邪用咳止め薬を提供することが可能となった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002819 【氏名又は名称】大正製薬株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年4月9日(2001.4.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074114 【弁理士】 【氏名又は名称】北川 富造
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| 【公開番号】 |
特開2002−308761(P2002−308761A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月23日(2002.10.23) |
| 【出願番号】 |
特願2001−110461(P2001−110461) |
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