| 【発明の名称】 |
日焼け止め組成物 |
| 【発明者】 |
【氏名】矢部 信良
【氏名】鈴木 一弘
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| 【要約】 |
【課題】高い紫外線遮断効果と可視光領域における透明性及び低い触媒活性による肌への高い安全性を有する日焼け止め組成物を提供する。
【解決手段】次の成分(A)、成分(B)及び成分(C):(A)酸化セリウムに、4価のセリウムイオンより大きなイオン半径及び/又は低原子価を持つ金属イオンをドープした金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子(B)粉体分散性を有する樹脂(C)成分(B)を溶解及び/又は分散しうる媒質を配合した日焼け止め組成物である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】次の成分(A)、成分(B)及び成分(C):(A)酸化セリウムに、4価のセリウムイオンより大きなイオン半径及び/又は低原子価を持つ金属イオンをドープした金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子(B)粉体分散性を有する樹脂(C)成分(B)を溶解及び/又は分散しうる媒質を配合したことを特徴とする日焼け止め組成物。 【請求項2】成分(A)の金属イオンが、Ca2+、Y3+、La3+、Nd3+、Eu3+、Tb3+、Sm3+、Mg2+、Sr2+、Ba2+、Ce3+、Fe3+、Fe2+、Zn2+から選ばれる一種又は二種以上の金属イオンであることを特徴とする請求項1記載の日焼け止め組成物。 【請求項3】成分(A)の金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子が、さらに酸化けい素、酸化ジルコニウム、アルミナ、酸化鉄、酸化チタンから選ばれる一種、又は二種以上で被覆し複合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の日焼け止め組成物。 【請求項4】成分(A)の金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子が、更に表面処理されたものであることを特徴とする請求項1、2又は3記載の日焼け止め組成物。 【請求項5】成分(B)が、分子内にオルガノポリシロキサン構造を有する樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の日焼け止め組成物。 【請求項6】成分(B)が、親水性セグメントおよびオルガノポリシロキサンセグメントを有する樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の日焼け止め組成物。 【請求項7】成分(B)が、不飽和結合の重合によって得られる熱可塑性合成樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の日焼け止め組成物。 【請求項8】成分(B)が水溶性の樹脂であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の日焼け止め組成物。 【請求項9】成分(B)が、水性媒体中にエマルションとして分散されたことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の日焼け止め組成物。 【請求項10】成分(C)の一部または全部が1種または2種以上の揮発性の油であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の日焼け止め組成物。 【請求項11】成分(A)、(B)および成分(C)をミル、ロールミキサーおよび/または高圧ホモジナイザーを用いて分散したことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の日焼け止め組成物。 【請求項12】さらに有機系紫外線吸収剤を含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の日焼け止め組成物。 【請求項13】さらに、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄、酸化ジルコニウムから選ばれる一種または二種以上を含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の日焼け止め組成物。 【請求項14】請求項1〜13のいずれかに記載の日焼け止め組成物を含有する化粧料。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、触媒活性を低減させた金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子を、粉体分散性を有する樹脂を用いて高度に分散した、高い紫外線遮断効果と可視光領域における透明性、及び低い触媒活性による肌への高い安全性を有する日焼け止め組成物に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より多種多様な日焼け止め化粧料が知られている。これらの化粧料に用いられてきた紫外線遮断剤としては、ケイ皮酸系、ベンゾフェノン系、ジベンゾイルメタン系等の有機系紫外線吸収剤と、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機系紫外線吸収剤との2種類に分けられる。しかしこれらの有機系紫外線吸収剤は、紫外線に対する吸収性が不充分であったり、大量に配合すると安全性の面から好ましくない等の問題がある。更に、従来の無機系紫外線吸収剤については分散性を向上させても可視光領域での透明性を高くすることは困難であったため、使用感の悪化を来すだけでなく不自然な化粧仕上がりとなる等の問題があった。また特に近年、酸化チタンについては光触媒作用による一重項酸素の発生が様々な問題を引き起すことが指摘されている。 【0003】このような状況のもと、高い光酸化触媒活性を持つ、微粒子酸化チタンや酸化亜鉛に対して、光触媒活性を持たない紫外線遮蔽微粒子として酸化セリウムが注目されており、最近では、特開平6−145645号公報や特開平7−207251号公報に見られるようなセリウム化合物を紫外線吸収剤として利用する技術が提案されている。ところが酸化セリウムは、高い熱酸化触媒活性を持つことが報告されており、樹脂や油脂の酸化分解を促進し、製品中に配合した場合、変色や変臭の原因となるという問題が生じてしまい、これらの要素が、両立する技術の開発が望まれていた。また、特開平9−118610号に見られるようなシリカ・酸化セリウム複合粒子の技術も開示されているが、この方法で製造すると酸化触媒活性の低減はある程度できるものの紫外線遮断能力に関しては必ずしも満足のいくものではなく、熱酸化触媒活性が低減され、且つ、更に高い紫外線遮断能力を持つ紫外線遮断剤の開発が望まれていた。 【0004】そこで、本出願人らは、酸化セリウムに、4価のセリウムイオンより大きなイオン半径及び/又は低原子価を持つ金属イオンを固溶させてなる金属酸化物固溶酸化セリウム粒子を日焼け止め化粧品に適用することを提案した(特開2000−203835号公報)。この固溶体粒子は、酸化セリウムに比べ、著しく紫外線遮断効果が高く、かつ可視光領域での透明性が高く、また光触媒活性が実質的に無く、酸化触媒活性も非常に低減されていると言う特徴がある。その反面、この固溶体粒子は、乾燥状態の粉体として存在する場合、酸化セリウムに比べ一次粒子径が著しく小さいため凝集性が高く、さらに粒子としての硬度も高いため、化粧料組成物中に高度に、均一に、且つ安定に分散させるためには、長時間の処理工程が必要であると言う問題があった。そのため、実際に、化粧品原料としての使用時に期待できるほどの高い紫外線遮蔽効果が発揮されず、さらに分散が充分でない場合には、使用時にはざらざらした感触を持ち、製品としての保存安定性も良好とは言えないものであった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、酸化セリウムに4価のセリウムイオンより大きなイオン半径及び/又は低原子価を持つ金属イオンをドープした金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子を、簡単な操作で、高度に、均一に且つ安定に分散させてなり、高い紫外線遮断効果と肌上に塗布した時の高い透明性及び低い触媒活性による肌への高い安全性を有し、且つ使用感の良好な日焼け止め組成物を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、酸化セリウムに4価のセリウムイオンより大きなイオン半径及び/又は低原子価を持つ金属イオンをドープした金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子の分散性を改善すべく鋭意研究を重ね、該粒子の粉砕方法、分散剤及び分散媒の種類や分散操作、さらには該粒子を界面活性剤等で被覆処理するなど種々の手法について検討した結果、特定の粉体分散性を有する樹脂、及びその樹脂を溶解及び/又は分散しうる媒体とを併用することで、上記金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子を、均一且つ安定的に日焼け止め組成物に分散できることを見出し、本発明を完成させた。 【0007】すなわち、本発明は、次の成分(A)、成分(B)及び成分(C):(A)酸化セリウムに、4価のセリウムイオンより大きなイオン半径及び/又は低原子価を持つ金属イオンをドープした金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子(B)粉体分散性を有する樹脂(C)成分(B)を溶解及び/又は分散しうる媒質を配合したことを特徴とする日焼け止め組成物である。 【0008】 【発明実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の日焼け止め組成物で使用する成分(A)、すなわち、酸化セリウムに4価のセリウムイオンより大きなイオン半径及び/又は低原子価を持つ金属イオンをドープした金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子については特開2000−203835号公報、特願2000−351387号に記載されている。この金属イオンとしては、Ca2+、Y3+、La3+、Nd3+、Eu3+、Tb3+、Sm3+、Mg2+、Sr2+、Ba2+、Ce3+、Fe3+、Fe2+、Zn2+から選ばれる一種又は二種以上の金属イオンがあげられる。この金属酸化物・酸化セリウム固溶体中の酸化セリウム濃度は40〜99モル%が好ましい。また、この金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子は、平均粒子径2〜4nmの超微粒子であるものが好ましい。この金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子は、酸化けい素、酸化ジルコニウム、アルミナ、酸化鉄及び酸化チタンから選ばれる一種又は二種以上の金属酸化物で被覆された複合体であってもよい。また、一般油剤、金属石けん、シリコーン、アミノ酸、パーフルオロアルキル基を有する化合物、ジアルキルリン酸などで表面処理されたものでもよい。 【0009】上記の成分(A)の金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子は、例えば、次のようにして製造する。すなわち、温度60℃以下、pH9以上の条件下で、セリウム塩水溶液と、4価のセリウムイオンよりイオン半径の大きな金属イオン及び/又は4価のセリウムイオンより低原子価の金属イオンの金属塩の水溶液と、アルカリとを反応させて水酸化セリウムと金属水酸化物の固溶体を生成させた後、温度60℃以下の条件下で酸化剤を加えることにより製造する。また、温度60℃以下、pH9以上の条件下でセリウム塩水溶液と、4価のセリウムイオンよりイオン半径の大きな金属イオン及び/又は4価のセリウムイオンより低原子価の金属イオンの金属塩の水溶液と、アルカリと、酸化剤とを同時に滴下混合することによっても製造できる。 【0010】本発明で使用する成分(B)、すなわち、粉体分散性を有する樹脂は、生理学的に許容され、かつ化学的および/または物理的に粉体粒子の表面に吸着する能力のある樹脂、あるいは凝集した微粒子粉体にせん断力を加えて粒子間を引き離した場合に、その表面を覆い、再凝集を防ぐことができる樹脂ならばどのようなものでも良い。例えば、分子内に粉体粒子との相互作用を持つことが可能な官能基(粉体に吸着する部位)を持つ樹脂、あるいは室温から150℃の範囲にガラス転移点を有し、この温度範囲以内で、高せん断力を加えた場合に、樹脂の分子マトリックス内に粉体粒子を取り込むことが可能な樹脂である。成分(B)の樹脂は、この作用によって、成分(A)の金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子を良く分散させることができる。 【0011】上記の性質を有する成分(B)の樹脂、すなわち粉体分散性を有する樹脂としては、■ 分子内にオルガノポリシロキサン構造を有する樹脂、■ 親水性セグメントおよびオルガノポリシロキサンセグメントを有する樹脂、■ 不飽和結合の重合によって得られる熱可塑性合成樹脂、■ 水溶性樹脂などが挙げられる。次に、これらの樹脂について説明し、その例を挙げる。 【0012】■ 分子内にオルガノポリシロキサン構造を有する樹脂オルガノシラン類を共加水分解し、重合して得られる三次元網目構造を持った有機シリコーン樹脂、およびアクリル−シリコーン系グラフト共重合体などがあげられる。上記の有機シリコーン樹脂の例は、R3 SiO1/2単位(M単位;Rは炭化水素基またはフエニル基を表す):SiO4/2単位(Q単位)の比が0.5 /1〜1.5 /1.0までの範囲内に存する R3 SiO1/2単位(M単位)およびSiO4/2 (Q単位)単位からなる分子量1000〜10000までの有機シリコーン樹脂、およびR3SiO1/2単位(M単位)、R2SiO2/2単位(D単位)、SiO4/2単位(Q単位)の比0.7/0.2〜1.0/1.0までの範囲内に存在するMDQ単位からなる分子量5000〜30000の有機シリコーン樹脂が挙げられる。 【0013】上記のアクリル-シリコーン系グラフト共重合体は、特開平2-25411号公報などに記載されていて公知のものであり、例えば分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するジメチルポリシロキサン化合物(p)とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(q)とをラジカル共重合して得たアクリル-シリコーン系グラフト共重合体などが挙げられる。 【0014】分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するジメチルポリシロキサン化合物(p)は、下記の一般式で示されるものである。 CH2=C(R1)C(=O)O−R2−〔Si(R3)nO4-n/2〕mこの式中、R1は水素原子又はメチル基である。R2は場合により1個又は2個のエーテル結合で遮断されている直鎖状又は分岐鎖状の炭素鎖を有する炭素数1〜10の2価の飽和炭化水素基を表し、具体的には、−CH2−、−(CH2)3−、−(CH2)6−、−(CH2)8−、−(CH2)10−、−CH2CH(CH3)CH2−、−CH2CH2OCH2CH2CH2−、−CH2CH2OCH2CH(CH3)CH2−、−CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2CH2−等が例示される。R3は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロゲン置換アルキル基、オルガノポリシロキシ基、2価アルキル基で連結されるオルガノポリシロキシ基から選ばれる、互いに異なっていても良い、1種又は2種以上の置換基である。nは1.5〜2.5、mは1〜300、好ましくは5〜100である。 【0015】上記の一般式で表される、分子中にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物としては、以下の構造のものが例示できる。 CH2=C(CH3)C(=O)O-CH2CH2CH2-Si(CH3)2O-(Si(CH3)20)10-Si(CH3)3CH2=C(H)C(=O)O-CH2-Si(CH3)20-(Si(CH3)20)100-Si(CH3)3CH2=C(CH3)C(=O)O-CH2CH(CH3)CH2-Si(CH3)20-(Si(CH3)20)25-Si(CH3)3CH2=C(CH3)C(=O)O-CH2CH2OCH2CH2CH2-Si(CH3)20-(Si(CH3)20)35-Si(CH3)3CH2=C(CH3)C(=O)O-CH2CH2CH2-Si(CH3)20-Si(CH3)((OSi(CH3)2)20CH3)O-(Si(CH3)20)20-Si(CH3)3CH2=C(CH3)C(=O)O-CH2CH2CH2-Si(CH3)20-Si(CH3)((CH2)3(Si(CH3)20)6CH3)O-(Si(CH3)20)20-Si(CH3)3【0016】一方、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(q)は、ラジカル重合性不飽和結合を分子中に1個有する化合物を意味し、使用されるアクリレート及び/又はメタクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;炭素数1〜10のパーフルオロアルキルを有する(メタ)アクリレート等を例示することができる。(q)において、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするということは、上記ラジカル重合性モノマーにおいてアクリレート及び/又はメタクリレートの1種又は2種以上の合計量が、ラジカル重合性モノマー全体の50重量%以上を占めることを意味する。アクリレート及び/又はメタクリレートの合計量が50重量%未満であると、得られる被覆粉体がべたつきを生じて滑らかさが不足するので好ましくない。このラジカル重合性モノマー(q)には、上記のアクリレート及び/又はメタクリレート以外に、必要に応じて種々の重合性モノマーを併用することができる。これらの重合性モノマーとしては、スチレン、置換スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、アクリロニトリル、フッ化オレフィン等を例示することができる。 【0017】分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するジメチルポリシロキサン化合物(p)とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(q)との重合比率((p)/(q))は、1/19〜1/1の範囲内にあることが好ましい。1/19未満になって、(p)の割合が少なくなりすぎると、粉体との親和性が充分でなくなり、また反対に1/1を超え、(q)の割合が少なくなりすぎると、得られる組成物が使用時にべたつきを生じ、その滑らかさが不足するので好ましくない。 【0018】成分(p)と成分(q)との共重合、若しくは成分(p)と成分(q)と他のラジカル重合性モノマーとの共重合は、従来公知の方法で行われる。例えば、パーオキサイド化合物、アゾ化合物等のラジカル重合開始剤存在下での溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊重合を行なうことができる。これらの中でも溶液重合法は、得られる成分(B)の分子量を最適範囲に調整することが容易であるため、好ましい方法である。用いられる溶媒は、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等のエステル類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、水の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。 【0019】重合反応温度は、好ましくは50〜180℃、更に好ましくは60〜120℃の範囲内で行なうことができ、この条件下に5〜10時間程度で完結させることができる。このようにして調製される共重合体は、GPCにおけるポリスチレン換算の重量平均分子量において、好ましくは約3000〜約200000、より好ましくは約5000〜約100000の範囲であることが好ましい。分子量が低い場合は、成分(A)の金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子の分散が悪くなり、反対に高い場合は成分(B)の成分(C)に対する溶解が非常に遅くなり、効率的な組成物の調製が行いにくくなることがある。 【0020】■ 親水性セグメントおよびオルガノポリシロキサンセグメントを有する樹脂成分(B)の樹脂のうち、親水性セグメントおよびオルガノポリシロキサンセグメントを有する樹脂、すなわち、分子内に粉体粒子との相互作用を持つことが可能な親水性の官能基(粉体に吸着する部位)を持つ樹脂の例としては、分子中にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物(a)と、水溶性ラジカル重合性モノマー(b)とを必須成分として共重合して得られるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体から選択することができる。 【0021】成分(a)としては、例えば、前記した成分(p)の分子中にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物が用いられる。また、上記の成分(b)は、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、クロトン酸、グリセロールモノアクリレート、グリセロールモノメタクリレート、N−ビニルホルムアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級塩、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド四級塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート四級塩、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド四級塩、リン酸基含有ラジカル重合性モノマー、スルホン酸基含有ラジカル重合性モノマーから選ばれる水溶性ラジカル重合性モノマーの1種又は2種以上の組合わせが挙げられる。 【0022】親水性セグメントおよびオルガノポリシロキサンセグメントを有する樹脂は、上記の成分(a)及び成分(b)を必須成分として共重合することで得られるが、必須成分以外のラジカル重合性モノマーを共重合しても構わない。必須成分以外のラジカル重合性モノマーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、或はアルキル(メタ)アクリレートのアルキル部分の水素原子が一部又は総てがハロゲン原子で置換されたハロゲン置換アルキル(メタ)アクリレート、スチレン、置換スチレン、酢酸ビニル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、クロトン酸エステル等が例示される。上記必須成分以外のラジカル重合性モノマーのうち、本発明の目的に則し、好適に使用できるものは、アルキル(メタ)アクリレートである。 【0023】成分(a)と成分(b)との共重合、若しくは成分(a)と成分(b)と他のラジカル重合性モノマーとの共重合は、前述した成分(p)と成分(q)との共重合、若しくは成分(p)と成分(q)と他のラジカル重合性モノマーとの共重合と同様に行える。成分(b)は、成分(B)の樹脂が、金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子に吸着し、分散能を発揮する際の吸着アンカーとして作用する。すなわち、高分子化合物による粉体分散は、高分子構造中のアンカー(粉体に吸着する部位)と吸着せずに粉体の周囲に立体的障害を形成する部位(ループ、テイル)が必要であり、成分(b)はこのアンカーの役割を担う。そして、本発明に使用される成分(B)の樹脂は、上記の成分(a)及び成分(b)を必須成分として共重合することで得られるが、この成分(a)と成分(b)との共重合割合、さらには成分(a)と成分(b)と他のラジカル重合性モノマーとの共重合割合によって、水溶性樹脂或は油溶性樹脂となる。 【0024】■ 不飽和結合の重合によって得られる熱可塑性合成樹脂不飽和結合の重合によって得られる成分(B)の樹脂としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、メタクリル酸アンモニウム、アクリル酸アミド、スチレンおよびα−アルキルスチレンのポリマー及び又はコポリマー及び又はターポリマー、メタクリル酸エステルアミノエチル/アクリル酸アミド/アクリル酸2−ヒドロキシプロピルのターポリマー、アクリル酸ブチルおよび酢酸ビニル共重合体、ポリピロリドン、ポリエチレンなどを挙げることができる。 【0025】■ 水溶性樹脂成分(B)の樹脂の水溶性の樹脂としては、アクリル酸およびその塩、メタクリル酸およびその塩、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリルアミド、スチレンおよびα−アルキルスチレンから選ばれる1種または2種以上のモノマーの重合物および/または共重合物、アクリル樹脂アルカノールアミン、セルロース誘導体、ポリサッカライド、ヒアルロン酸およびその誘導体、グリコアミノグルカン、酢酸ビニルとクロトン酸の共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコールおよびその共重合体、ケラチン加水分解物、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸の共重合体、アラビアゴム、グアーガムなどを用いることができる。 【0026】本発明においては、成分(B)の粉体分散性を有する樹脂としては、上記以外の樹脂、例えば、付加重合型樹脂であるポリウレタン、縮合重合型樹脂であるポリエステル系樹脂なども用いられる。ポリエステル類は、脂肪族または芳香族の二塩基酸と、脂肪族または芳香族のジオールまたはポリオールとの縮合重合によって得られる。脂肪酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸などが二塩基酸として用いられる。ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、メチルプロピリデンビスフェノール、ポリオールとしてはグリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、トリメチロールプロパン等が挙げられる。 【0027】本発明の日焼け止め組成物における成分(B)の配合量は、成分(A)量の0.1〜200質量%が好ましく、更に好ましくは1〜100質量%、より好ましくは20〜80質量%である。成分(A)量に対して、成分(B)量が少なすぎると、高い分散効果が発現できず、逆に成分(A)量に対して、成分(B)量が多すぎると、組成物中の紫外線遮蔽成分である成分(A)を充分量配合できないばかりでなく、使用感も好ましくないものとなってしまうことがある。 【0028】本発明で使用する成分(C)は、成分(B)の樹脂を溶解及び/又は分散しうる媒質である。成分(B)の樹脂が油溶性樹脂の場合は、成分(C)としては、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類;オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類;ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類;セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類;低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン類;パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類;ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体等が挙げられる。性状は、液体油、揮発性油等が好ましい。特に好ましくはオクタメチルシクロテトラシロキサン及び/又はデカメチルシクロペンタシロキサンに代表される揮発性環状シリコーンがあげられる。成分(B)の樹脂が水溶性樹脂の場合は、成分(C)としては、例えば水、アルコール、グリコール類などがあげられる。 【0029】本発明の日焼け止め組成物における成分(C)の配合量は、成分(B)の樹脂を溶解及び/又は分散しうる量であり、特に制限はないが、成分(A)の金属酸化物・酸化セリウム固溶体粒子と、成分(B)の樹脂との相互作用を増加させる意味から、成分(B)に対して過剰量にならないことが好ましく、また成分(B)が成分(A)を均一に混合できる適度な流動性を確保する目的から、成分(A)の吸油量以上が好ましい。 【0030】そして、上記した成分(A)、成分(B)及び成分(C)を配合して、本発明の日焼け止め組成物を得るには種々の方法をとることができる。例えば、(i)成分(B)をガラス転移点以上の温度に加熱し、成分(A)を加えて混練し、その後この混練物に成分(C)を加えて成分(B)を溶解又は分散(膨潤)する方法。(ii)成分(B)を成分(C)に溶解し、成分(A)を加える方法。(iii)成分(B)を成分(C)に分散し(例えば、エマルションポリマーとなし)、成分(A)を加える方法。(iv)成分(B)を成分(C)に膨潤させ成分(A)を加える方法、(v)成分(A)、成分(B)及び成分(C)を同時に混合する方法などが挙げられる。これらの方法を実施するには、ミル、ロールミキサー及び/又は高圧ホモジナイザーを用いて混合や混練を行う。かくして、化学的および/または物理的に粉体粒子の表面に吸着する能力を有する、あるいは凝集した微粒子粉体にせん断力を加えて粒子間を引き離した場合にその表面を覆い再凝集を防ぐ能力を有する成分(B)の樹脂の作用によって、成分(A)の固溶体粒子が均一に且つ安定に分散した日焼け止め組成物を得ることができる。 【0031】本発明の日焼け止め組成物は、そのまま化粧料にしてもよい。この日焼け止め組成物を原料として他の所望の添加物を配合して種々の化粧料を製造してもよい。また、種々の化粧料を製造するとき、上記した(i)〜(v)の日焼け止め組成物の調製操作を組み込んで製造してもよい。本発明の化粧料は、スキンケア化粧料、メークアップ化粧料、頭髪化粧料等が挙げられる。メークアップ化粧料としてはファンデーション、白粉、化粧下地、頬紅、口紅、コンシーラー、美爪剤、アイ製品、日焼け止め化粧料等が挙げられ、好ましくは日焼け止め化粧料、ファンデーション、化粧下地等が挙げられる。また、本発明の剤型は粉末状、粉末固形状、水中油型乳化状、油中水型乳化状、ローション状、油性固形状、油性液状、ペースト状、多層状などが挙げられる。 【0032】本発明の日焼け止め組成物で日焼け止め化粧料を調製するときには、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等の紫外線吸収剤を配合してもよく、また例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化鉄、酸化ジルコニウムなどの紫外線散乱剤を配合してもよい。さらに、必須成分以外に、通常化粧料に使用される成分、例えば、感触調整や着色の目的で粉体成分、基材、エモリエント成分として油性成分、水性成分、界面活性剤、保湿剤、皮膜形成剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。 【0033】油性成分としては、動物油、植物油、合成油等の起源、及び固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、モクロウ、モンタンワックス、フィッシュトロプスワックス等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレスレロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。 【0034】粉体成分としては、化粧品一般に使用される粉体であれば、板状、紡錘状、針状等の形状、粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ナイロン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。また、これら粉体は一種または二種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。 【0035】水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、ソルビトール、マルチトール、ショ糖、でんぷん糖、ラクチトール等の糖類、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、乳酸ナトリウム等の塩類、アロエベラ、ウィッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液等及び水が挙げられる。 【0036】界面活性剤としては、化粧品一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノルアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられる。 【0037】保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。 【0038】 【実施例】実施例1〜7及び比較例1〜4表1に示す組成の日焼け止め組成物(W/O型エマルション)を、以下の製造方法にて調製し、粉体の分散性及び経時安定性並びに使用感の各項目について以下の方法により評価を行った。その結果も併せて表1に示す。また、実施例1については、成分5を成分6に加温して混合溶解し、これに成分1を加えてモーターミルにて均一に混合分散して調製した日焼け止め組成物の紫外線防御効果を評価した。この評価は日本化粧品工業連合会が定める「SPF測定法基準(1999年改正版)」によった(但し、被験者数は10名とし、その算術平均値で求めた)。SPFは30であった。なお、実施例で用いている20モル%酸化カルシウム固溶酸化セリウム、30重量%シリカ被覆20モル%酸化カルシウム固溶酸化セリウムは特開2000−32738号公報の実施例3及び4に基づいて製造したものである。また、20モル%酸化亜鉛固溶酸化セリウム、30重量%シリカ被覆20モル%酸化亜鉛固溶酸化セリウムは特願2000−351387の実施例1、実施例5で製造したものである。 【0039】 【表1】
【0040】(製造方法) イ.成分5を成分6に加温して混合溶解し、これに成分1〜4のいずれかを加えてモーターミルにて均一に混合分散して組成物(本発明の日焼け止め組成物)を得た。 ロ.イに成分7〜9を加えて均一に混合する。 ハ.成分10と11を均一混合溶解する。 ニ.ロにハを攪拌しながら加え乳化してW/O型の乳液を得た。 【0041】表1における評価は以下のごとくして行なった。 1.粉体の分散性分散性は製造直後に、調整した日焼け止め組成物(W/O型エマルション)における、粉体の凝集性を顕微鏡にて観察し、下記の基準より判定した。 [評価基準] ◎:粉体の凝集が観察されない。 ○:僅かに粉体の凝集が観察される。 △:粉体の凝集傾向が観察される。 ×:明らかに粉体の凝集が観察される。 【0042】2.経時安定性経時安定性は、5℃、40℃、室温の各条件下にて3ヶ月保存した後、状態を観察し、下記の基準により判定した。 [評価基準] ◎:粉体の凝集が観察されない。 ○:僅かに粉体の凝集が観察される。 △:粉体の凝集傾向が観察される。 ×:明らかに粉体の凝集が観察される。 【0043】3.使用感評価専門評価パネル30名による使用テストを行い、塗布時のさらさら感、のび広がり、化粧膜の透明性、日焼け止め効果について下記基準より5段階評価し、さらにその平均点をもとめ判定した。 [評価基準] 5点:非常に良好。 4点:良好。 3点:普通。 2点:やや不良。 1点:不良。 [判定] ◎:平均点4.5以上。 ○:平均点3.5以上4.5未満。 △:平均点2.5以上3.5未満。 ×:平均点2.5未満。 【0044】 実施例8 O/W型日焼け止め乳液 (成 分) (%) (1)30wt%シリカ被覆20モル%酸化カルシウム 固溶酸化セリウム 10.0(2)ビニルピロリドン変成アクリル-シリコ−ン共重合体 4.0(3)デカメチルシクロペンタシクロシロキサン 10.0(4)ミツロウ 2.0(5)スクワラン 10.0(6)メチルポリシロキサン(10CS) 10.0(7)ソルビタンセスキオレイン酸エステル 4.0(8)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 1.0(9)オキシベンゾン 0.1(10)1,3−ブチレングリコール 9.0(11)防腐剤 適量(12)精製水 残量(13)香料 適量(製造方法) イ.成分(1)〜(3)をモーターミルにて均一に混合分散する。これに(4)〜(9)を加熱溶解し、70℃とする。 ロ.(10)〜(12)を加熱溶解して70℃とし、これをイに添加して乳化混合する。 ハ.ロを冷却後、(13)を添加混合して日焼け止め乳液を得る。 上記のようにして得られたO/W型日焼け止め乳液は、粉体の分散性及びその安定性に優れ、さらさら感、透明感があり、延びもよく、日焼け止め効果に優れていた。 【0045】 実施例9 O/W型クリームファンデーション (成分) (%) (1)ステアリン酸 5.0(2)親油型モノステアリン酸グリセリン 2.5(3)セタノール 1.5(4)モノラウリル酸イソプロピレングリコール 2.5(5)流動パラフイン 残量(6)ミリスチン酸イソプロピル 7.0(7)パラオキシ安息香酸プロピル 0.1(8)20モル%酸化亜鉛固溶酸化セリウム 10.0(9)アクリル酸ブチル・酢酸ビニル共重合体エマルション 10.0(10)精製水 30.3(11)トリエタノールアミン 1.2(12)ソルビトール 3.0(13)パラオキシ安息香酸メチル 0.2(14)酸化チタン 8.0(15)カオリン 5.0(16)黒酸化鉄 1.0(17)ベンガラ 2.5(18)黄酸化鉄 2.0(19)有機変性ベントナイト 0.2【0046】(製造方法) イ.(8)、(9)及び(10)の一部をモーターミルにて均一に混合分散する。 ロ.(14)〜(18)をよく混合する。 ハ.80℃の(10)の残部に、(19)を加えてよく膨潤させる。次に、(11)〜(13)を加えて溶解させる。このものにイ及びロの混合物を加え80℃で溶解する(水相)。 ニ.(1)〜(7)を80℃で溶解する(油相)。 ホ.(水相)に(油相)を加えて乳化する。その後冷却し35℃まで撹拌冷却する。 上記のようにして得られたクリームファンデーションは、粉体の分散性及びその安定性に優れ、さらさら感、透明感があり、延びもよく、日焼け止め効果に優れていた。 【0047】 実施例10 W/O型リキッドファンデーション (成分) (%) (1)フッ素処理20モル%酸化カルシウム固溶酸化セリウム 10.0(2)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体 (KP−545:信越化学工業社製) 5.0(3)デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0(4)モノステアリン酸硬化ヒマシ油 1.0(5)トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 3.0(6)ジカプリン酸プロピレングリコール 3.0(7)ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 3.0(8)ショ糖脂肪酸エステル 0.5(9)有機変性ベントナイト 1.0(10)パラメトキシケイ皮酸オクチル 3.0(11)酸化チタン 9.0(12)ベンガラ 0.6(13)黄色酸化鉄 2.1(14)黒酸化鉄 0.15(15)タルク 5.6(16)球状PMMA粉体 0.5(17)ヘプタオレイン酸デカグリセリル 1.0(18)セスキオレイン酸ソルビタン 1.0(19)ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体 (KF6017:信越化学工業社製) 1.0(20)ポリオキシエチレン・アルキル変性シリコーン (アビルEM−90:ゴールドシュミット社製) 2.0(21)合成ケイ酸ナトリウム・マグネシウム (ラポナイトXLS:ラポナイト社製) 0.3(22)エタノール 1.5(23)防腐剤 微量(24)プロピレングリコール 5.0(25)精製水 残量【0048】(製造方法) イ.成分(1)〜(3)をマイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社製)=高圧ホモジナイザーで均一に分散する。 ロ.(4)〜(8)、(10)、(17)〜(20)を加熱して混合溶解し、放冷したものを均一に混合する。 ハ.ロに成分(9)、(11)〜(16)を加え、ロールミルにて均一混合する。 ニ.イにハを加え、均一に混合する。。 ホ.成分(21)〜(25)を均一混合する。 ヘ.ニにホを攪拌しながら加え、乳化し、脱泡後、広口瓶に充填してリキッドファンデーションとした。 上記のようにして得られたW/O型リキッドファンデーションは、粉体の分散性及びその安定性に優れ、さらさら感、透明感があり、延びもよく、日焼け止め効果に優れていた。 【0049】 実施例11 日焼け止め口紅 (成分) (%) (1)エチレンプロピレンコポリマー 8.0(2)マイクロクリスタリンワックス 5.0(3)キャンデリラワックス 3.0(4)セレシンワックス 3.0(5)ラノリン 10.0(6)ひまし油 20.0(7)オクタン酸イソセチル 6.9(8)赤色201号 2.0(9)赤色202号 1.0(10)橙色201号 0.1(11)30wt%シリカ被覆20モル%酸化カルシウム 固溶酸化セリウム 20.0(12)トリメチルシロキシケイ酸 1.0(13)デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0(製造方法) イ.(11)〜(13)をモーターミルにて均一に混合分散する。 ロ.(8)〜(10)を混合し、(6)の一部に加え、これをローラーで混合分散する。 ハ.(1)〜(5)、(6)の残部及び(7)を混合し、加熱溶解後、イ、ロを添加して均一に混合する。 ニ.ロを容器に充填し、急冷して口紅を得る。 上記のようにして得られた日焼け止め口紅は、粉体の分散性及びその安定性に優れ、さらさら感、延びもよく、日焼け止め効果に優れていた。 【0050】 実施例12 日焼け止め水性下地化粧料 (成分) (%) (1)タルク 3(2)セリサイト 2(3)酸化チタン 2(4)ベンガラ 0.1(5)黄酸化鉄 0.2(6)黒酸化鉄 0.05(7)30wt%シリカ被覆20モル%酸化カルシウム 固溶酸化セリウム 10(8)ポリビニルピロリドン 2(9)精製水 残量(10)1,3−ブチレングリコール 8(11)アルコール 30(12)香料 微量(製造方法) イ.(8)を(9)の一部に溶解し、(7)を加えモーターミルにて均一に混合分散する。 ロ.(1)〜(6)及び(9)の残部をロールミルにて混合分散する。 ハ.イ、ロ及び(11)(12)を混合し、日焼け止め下地を得た。 上記のようにして得られた日焼け止め水性下地化粧料は、粉体の分散性及びその安定性に優れ、さらさら感、透明感があり、延びもよく、日焼け止め効果に優れていた。 【0051】 実施例13 日焼け止めパウダーファンデーション (成分) (%) (1)シリコーン処理タルク 20.0(2)シリコーン処理マイカ 残量(3)シリコーン処理酸化チタン 12.0(4)シリコーン処理ベンガラ 1.0(5)シリコーン処理黄酸化鉄 3.0(6)シリコーン処理黒酸化鉄 0.1(7)シリコーン処理20モル%酸化亜鉛固溶酸化セリウム 5.0(8)アクリル酸変性アクリルシリコン 1.0(9)トリ2−エチルヘキシル酸グリセリル 8.0(10)白色ワセリン 1.0(11)スクワラン 0.5(12)防腐剤 適量(13)香料 適量(製造方法) イ.(1)〜(6)をヘンシェルミキサーで混合する。 ロ.(7)〜(9)をモーターミルで均一に混合分散する。 ハ.加熱混合した(10)〜(11)とロをイに加え、更に(12)、(13)を加える。 ニ.ハを粉砕した後、プレス成型してパウダーファンデーションを得る。 上記のようにして得られた日焼け止めパウダーファンデーションは、粉体の分散性及びその安定性に優れ、さらさら感、透明感があり、延びもよく、日焼け止め効果に優れていた。 【0052】 【発明の効果】本発明の日焼け止め組成物は、触媒活性を低減させた金属酸化物・酸化セリウム固溶体を粉体分散性樹脂を利用して分散させたので、該粒子が簡単な操作で且つ短時間で、高度に、均一に、且つ安定性良く分散されており、そのため高い紫外線遮断効果と可視光領域における透明性及び低い触媒活性による肌への高い安全性を有する。そして、この日焼け止め組成物はそのまま化粧料に使用でき、この日焼け止め組成物を用いて、使用性に優れた各種の化粧料、特に日焼け止め化粧料を製造することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000145862 【氏名又は名称】株式会社コーセー
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| 【出願日】 |
平成13年3月30日(2001.3.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089406 【弁理士】 【氏名又は名称】田中 宏 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−293726(P2002−293726A) |
| 【公開日】 |
平成14年10月9日(2002.10.9) |
| 【出願番号】 |
特願2001−98125(P2001−98125) |
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