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【発明の名称】 ゴマージュ化粧料
【発明者】 【氏名】山本 雪夫

【氏名】山本 晃司

【要約】 【課題】水が蒸発してしまう前にゴマージュを速やかに形成することができるゴマージュ化粧料を提供する。

【解決手段】アクリル樹脂、マレイン酸系共重合体樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の高分子樹脂であり、且つガラス転移点が、0〜−20℃である水溶性高分子樹脂/エマルションを含有するゴマージュ化粧料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】アクリル樹脂、マレイン酸系共重合体樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の水溶性高分子樹脂であり、且つガラス転移点が、0〜-20℃である水溶性高分子樹脂を含有するゴマージュ化粧料。
【請求項2】アクリル樹脂、マレイン酸系共重合体樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の高分子樹脂を含むエマルションであり、且つガラス転移点が、0〜-20℃であるエマルションを含有するゴマージュ化粧料。
【請求項3】水溶性高分子樹脂が、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド・スチレン共重合体、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体およびビニルメチルエーテル・マレイン酸ブチル共重合体液からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1に記載のゴマージュ化粧料。
【請求項4】エマルションが、アクリル酸アルキル共重合体エマルション(1)、アクリル酸アルキル共重合体エマルション(2)、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルションおよびウレタンゴム系エマルションからなる群から選択される少なくとも1種である請求項2に記載のゴマージュ化粧料。
【請求項5】水溶性高分子樹脂のガラス転移点が、-10〜-15℃である請求項1または3に記載のゴマージュ化粧料。
【請求項6】エマルションのガラス転移点が、-10〜-15℃である請求項2または4に記載のゴマージュ化粧料。
【請求項7】エマルションのガラス転移点が、-25〜-50℃であるスチレンブタジエン共重合体エマルションを含有するゴマージュ化粧料。
【請求項8】エマルションのガラス転移点が、-30〜-50℃である請求項7に記載のゴマージュ化粧料。
【請求項9】高分子樹脂の含有量(エマルションまたは溶液の場合には全成分中の固形分量)が、1〜80%である請求項1〜8のいずれかに記載のゴマージュ化粧料。
【請求項10】水が、20〜99%含まれる請求項1〜9のいずれかに記載のゴマージュ化粧料。
【請求項11】界面活性剤が、0.01〜10%含まれる請求項1〜10のいずれかに記載のゴマージュ化粧料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴマージュ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のゴマージュ化粧料は、水に溶解させた高分子樹脂が肌の上で乾燥する時にゴマージュが形成され角質を除去する。そのため、浴室等の湿度が高い場所または水の存在下においてゴマージュの形成が出来にくかったり、またはゴマージュが形成されるのに時間がかかるなどの問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明は、水が蒸発してしまう前にゴマージュを速やかに形成することができるゴマージュ化粧料を提供することを主な目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定のガラス転移点範囲を有する水溶性高分子樹脂またはエマルションを含有するゴマージュ化粧料が、少量の水の存在下においてもゴマージュを形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明は、下記のゴマージュ化粧料に係るものである。
1.アクリル樹脂、マレイン酸系共重合体樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の水溶性高分子樹脂であり、且つガラス転移点が、0〜-20℃である水溶性高分子樹脂を含有するゴマージュ化粧料。
2.アクリル樹脂、マレイン酸系共重合体樹脂およびウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の高分子樹脂を含むエマルションであり、且つガラス転移点が、0〜-20℃であるエマルションを含有するゴマージュ化粧料。
3.水溶性高分子樹脂が、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド・スチレン共重合体、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体およびビニルメチルエーテル・マレイン酸ブチル共重合体液からなる群から選択される少なくとも1種である上記1に記載のゴマージュ化粧料。
4.エマルションが、アクリル酸アルキル共重合体エマルション(1)、アクリル酸アルキル共重合体エマルション(2)、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルションおよびウレタンゴム系エマルションからなる群から選択される少なくとも1種である上記2に記載のゴマージュ化粧料。
5.水溶性高分子樹脂のガラス転移点が、-10〜-15℃である上記1または3に記載のゴマージュ化粧料。
6.エマルションのガラス転移点が、-10〜-15℃である上記2または4に記載のゴマージュ化粧料。
7.エマルションのガラス転移点が、-25〜-50℃であるスチレンブタジエン共重合体エマルションを含有するゴマージュ化粧料。
8.エマルションのガラス転移点が、-30〜-50℃である上記7に記載のゴマージュ化粧料。
9.高分子樹脂の含有量(エマルションまたは溶液の場合には全成分中の固形分量)が、1〜80%である上記1〜8のいずれかに記載のゴマージュ化粧料。10.水が、20〜99%含まれる上記1〜9のいずれかに記載のゴマージュ化粧料。
11.界面活性剤が、0.01〜10%含まれる上記1〜10のいずれかに記載のゴマージュ化粧料。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のゴマージュ化粧料は、特定のガラス転移点を有する水溶性高分子樹脂またはエマルションを含有する。本発明のゴマージュ化粧料に用いる水溶性高分子樹脂またはエマルションは、以下のAとBの二つのグループに分けることができる。
【0007】A群には、アクリル樹脂、マレイン酸系共重合体樹脂、ウレタン樹脂などの高分子樹脂が含まれる。A群に含まれる水溶性高分子樹脂として、例えば、化粧品原料基準(昭和42年8月厚生省告示第322号)または化粧品種別配合成分規格に記載されているアクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド・スチレン共重合体、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体などを例示することができる。A群に含まれる水溶性高分子樹脂は、固形のものを用いても良いが、溶液状のものも用いることができる。例えば、上記基準または規格に記載されているビニルメチルエーテル・マレイン酸ブチル共重合体液を例示できる。
【0008】A群に含まれるエマルションとして、例えば、化粧品原料基準(昭和42年8月厚生省告示第322号)または化粧品種別配合成分規格に記載されているアクリル酸アルキル共重合体エマルション(1)、アクリル酸アルキル共重合体エマルション(2)、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体エマルションなどを例示できる。上記基準または規格には記載されていないが、A群に含まれるエマルションとして、ウレタンゴム系エマルションなどを例示できる。
【0009】A群に含まれる水溶性高分子樹脂またはエマルションとしては、アクリル酸アルキル共重合体エマルション(1)およびアクリル酸アルキル共重合体エマルション(2)が好ましい。
【0010】B群に含まれるエマルションとして、スチレンブタジエン共重合体エマルションなどを例示することができる。
【0011】これらの水溶性高分子樹脂またはエマルションは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。例えば、A群に含まれる高分子樹脂(水溶性高分子樹脂および/またはエマルション)とB群に含まれるエマルションとを併用してもよい。
【0012】A群に含まれる水溶性高分子樹脂またはエマルションのガラス転移点は、通常0〜-20℃程度、好ましくは-10〜-15℃程度である。B群に含まれるエマルションのガラス転移点は、通常-25〜-50℃程度、好ましくは-30〜-50℃程度である。ガラス転移点が、高すぎる場合には、高分子樹脂は液中で析出してしまうおそれがある。ガラス転移点が、低すぎる場合には、ゴマージュの形成が速やかにできないおそれがある。
【0013】本発明のゴマージュ化粧料中における高分子樹脂の含有量は、特に制限されないが、全成分中に(エマルションまたは溶液の場合には固形分として)、通常1〜80%程度、好ましくは3〜50%程度、更に好ましくは5〜30%程度である。樹脂の原料としてエマルションまたは溶液状のものを用いる場合であって、全成分中の樹脂の含有量が所定の範囲内であるならば、更に水などの媒体を添加する必要はない。
【0014】本発明の化粧料は、水を含んでいる。水の含有量は、高分子樹脂、添加物の含有量などに応じて適宜設定することができる。水の含有量は、化粧料全体に対する重量比として、通常20〜99%程度、好ましくは50〜97%程度、より好ましくは70〜95%程度である。
【0015】本発明のゴマージュ化粧料は、必要に応じて、界面活性剤を含んでいてもよい。界面活性剤の添加量は、例えば樹脂の種類、化粧料の形態(例えばフォームの固さ)などに応じて適宜設定することができる。界面活性剤の添加量は、化粧料全体に対する重量比として、通常0.01〜10%程度、好ましくは0.1〜5%程度、より好ましくは0.1〜2%程度である。高分子樹脂として、エマルションを用いた場合には、エマルション中に既に界面活性剤が含まれている場合がある。この様な場合には、必要に応じて、所定の値となるよう界面活性剤を添加すればよい。
【0016】界面活性剤として、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などを例示することができる。これらのなかでは、非イオン系界面活性剤が好ましい。界面活性剤として、例えば、アルキルグルコシド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POEステロール、POE水素添加ステロール、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POEポリオキシプロピレンアルキルエーテル、POEラノリン、POEラノリンアルコール、POEミツロウ誘導体、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、POEアルキルエーテルリン酸、POEアルキルエーテルリン酸塩、C12〜C20のアルキルエーテルカルボン酸塩、C12〜C20高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩(例えばスルホコハク酸ジオクチルナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウムなど)、C12〜C20のアルキルリン酸塩、C12〜C20のアルキル硫酸塩、アシルアミノ酸塩などを例示できる。
【0017】本発明の化粧料は、用途などに応じて、水溶性媒体を配合していてもよい。水溶性媒体として、エタノール、イソプロピルアルコールなどの低級アルコールを例示できる。水溶性媒体の含有量は、特に制限されないが、化粧料全体に対する重量比として、通常0.1〜20%程度、好ましくは0.5〜15%程度である。高分子樹脂として、水溶性高分子樹脂溶液またはエマルションを用いた場合には、溶液またはエマルション中にこのような水溶性媒体が予め含まれている場合がある。この様な場合には、必要に応じて、所定の値となるよう水溶性媒体を添加すればよい。
【0018】本発明の化粧料の形態は、特に制限されない。例えば、ローションなどの液状、エアゾール(フォーム状を含む)などを例示できる。
【0019】エアゾール(例えばフォーム状化粧料)とする場合には、噴射剤と必要に応じて界面活性剤を配合すればよい。
【0020】用いる噴射剤は、特に制限されず、エアゾール製品に一般に使用されている公知の噴射剤を使用することができる。例えば、液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル、窒素ガス、炭酸ガス、これらの混合ガスなどを用いることができる。これらのなかでは、LPG単独およびLPGを約50重量%以上含む混合ガスが好ましい。LPGを約50重量%以上含む混合ガスの残部は、特に制限されず、エアゾール製品に一般に使用されている公知の噴射剤を用いることができる。
【0021】噴射剤の含有量は、フォームの固さなどに応じて適宜設定することができる。例えばフォーム状などのエアゾールとする場合の噴射剤の含有量は、特に制限されないが、化粧料全体に対する重量比として、通常1〜30%程度、好ましくは2〜15%程度である。
【0022】本発明の化粧料は、更に、当該分野において通常用いられる添加物を必要に応じて含んでいても良い。例えば、通常化粧品に配合されている保湿剤(例えば、1,3ブチレングリコールなどのグリコール類、乳化シリコン、アロエ抽出物などの植物抽出液)、紫外線吸収剤、香料、顔料、増粘剤、防腐剤、殺菌剤、消臭剤などを例示することができる。このような添加物の配合量は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されないが、本発明の化粧料全体に対する重量比として、通常0.001〜10%程度、好ましくは0.01〜5%程度である。
【0023】本発明の化粧料の製造方法は、特に制限されず、例えば、所定の組成となるよう各成分を混合すればよい。例えば、水と水溶性高分子樹脂(またはエマルション)を溶解できる設備(例えばプロペラ攪拌、タービンによる攪拌、パドルによる攪拌など)により製造することが出来る。混合時には(エアゾールの場合には噴射剤以外の組成物成分を混合する時)、必要に応じて加熱してもよい。
【0024】
【発明の効果】本発明に係るゴマージュ化粧料は、水の存在下においてもゴマージュを形成することができる。その為、浴室内等でも使用が可能である。
【0025】また、水分が完全に乾燥するまでにゴマージュを形成することができるので、処理時間が短縮でき、しかも、肌への負担が少ない。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、本発明をより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に制限されるものではない。
【0027】実施例1〜2および比較例1〜2様々なガラス転移点を有するアクリル酸共重合体アルキルエマルション(2)を用いて、ゴマージュ化粧料を調製し、官能試験を行った。用いたゴマージュ化粧料の組成を表1に示し、結果を表2に示す。
【0028】
【表1】

【0029】
【表2】

【0030】実施例3及び比較例3〜4エマルションとして様々なガラス転移点を有するスチレンブタジエン共重合体エマルションを用いた以外は、実施例1と同様にして官能試験を行った。用いたゴマージュ化粧料の組成を表3に示し、結果を表4に示す。
【0031】
【表3】

【0032】
【表4】

【出願人】 【識別番号】597175684
【氏名又は名称】ティックファイン株式会社
【識別番号】393008821
【氏名又は名称】日進化学株式会社
【出願日】 平成13年3月30日(2001.3.30)
【代理人】 【識別番号】100065215
【弁理士】
【氏名又は名称】三枝 英二 (外8名)
【公開番号】 特開2002−293716(P2002−293716A)
【公開日】 平成14年10月9日(2002.10.9)
【出願番号】 特願2001−98399(P2001−98399)