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【発明の名称】 「ガーゼに抗生物質・抗菌液状製剤を含浸して絞り鼻腔に挿入して治療する慢性鼻炎の治療法」
【発明者】 【氏名】今井 正和

【要約】 【課題】慢性鼻炎の確実な治療法の提供。

【解決手段】鼻腔内の感染症治療を確実にするための本発明の方法は抗生物質・抗菌の液状製剤をガーゼに含浸させ絞る。この製剤含浸ガーゼを慢性鼻炎の中鼻道、下鼻道に挿入して数分から2時間くらい残置しておく。この方法によると製剤含浸ガーゼは粘膜の爛れ、潰瘍、膿瘍などの目標患部に直接接触し薬物濃度を最適状態で数分から2時間位維持して患部に作用することが出来る。同時にガーゼは患部の表面に存在する鼻汁、膿、血などの汚れをガーゼが吸い取り除去する作用、患部を保護する作用を有する。患部に限定して治療するためアレルギーの発症も少なく長期間に渡り治癒するまで治療出来る。適切にこの処置を実施すれば効果的に鼻腔内の感染症治療が出来る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ガーゼに抗生物質・抗菌液状製剤を含浸させそのガーゼを適度に絞り製剤含浸ガーゼとする。この製剤含浸ガーゼを先の細いピンセットでつまんで慢性鼻炎の中鼻道、下鼻道、鼻腔に挿入して数分から2時間くらい残置しておく。
【請求項2】この治療は患者本人でも出来る。主薬、マイクロスパーテル、2mlのピペット、20mlのビーカー、溶解液、先の細いピンセット、ガーゼがセットになる。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】耳鼻科において慢性鼻炎、副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎の臨床治療は重要なテーマである。
【0002】
【従来の技術】現在、慢性鼻炎の臨床治療は鼻に薬液をネブライザーする、副鼻腔の洗浄、内服薬(抗炎症剤、抗生剤、抗アレルギー剤)投与などがある。薬剤治療で治癒出来ない場合には手術も考える。最近は、内視鏡やレーザーを用いて、病的な副鼻腔から鼻道への通路をつけて排膿する機能温存手術が主になっている。しかし、以上の方法を持ってしても中々治療の困難な病気でこの病気に悩む人々は多い。
【0003】
【発明が解決する課題】慢性鼻炎は中々治療が難しく治癒し難い。治癒困難の理由は鼻腔内の感染症治療が困難なこと、鼻粘膜の慢性的炎症による粘膜の損傷が酷い場合には現在の治療法では治癒が困難であることによる。慢性鼻炎の鼻粘膜は慢性的炎症により粘膜は爛れ、潰瘍状態、膿瘍状態になり非常に治癒し難い状態になっている。その上に鼻汁、膿が大量に産出され患部を覆い薬物の効果が発揮し難い状態になっている。この状態にネブライザー治療、内服薬投与によって治療しても薬物の残留時間が短い、薬物濃度を最適に維持するのが出来ないため治療効果が弱く症状の改善は中々難しい。更に長期間の治療はアレルギーの発生、耐性菌の生成のために治療の継続が困難である。上記の薬剤治療で治癒出来ない場合には手術を行うが、術後の感染症治療が完全とは云い難く再発の可能性が高い。このような状態で最後のより所となるべき手術さえ完全ではない。鼻腔には黄色ブドウ状球菌が常在していると云われる。外気からの細菌感染の可能性も高い。この治療環境のなかでの現在の薬物治療は不充分で鼻腔内の感染症治療が確実に成功しているとは云えない。鼻腔内の感染症治療が確実であるなら慢性鼻炎の治療も確実なものになり、鼻粘膜の慢性的炎症によって損傷した粘膜が健全化して鼻炎の症状も改善する。また、手術による慢性鼻炎、蓄膿症などの治療効果も向上して確実なものになる。
【0004】
【発明が解決するための手段】鼻腔内の感染症治療を確実にするための本発明の方法は抗生物質・抗菌の液状製剤をガーゼに含浸させ絞る。この製剤含浸ガーゼを慢性鼻炎の中鼻道、下鼻道に挿入して数分から2時間くらい残置しておく。この方法によると製剤含浸ガーゼは粘膜の爛れ、潰瘍、膿瘍などの目標患部に直接接触し薬物濃度を最適状態で数分から2時間位維持して患部に作用することが出来る。同時にガーゼは患部の表面に存在する鼻汁、膿、血などの汚れをガーゼが吸い取り除去する作用、患部を保護する作用を有する。患部に限定して治療するためアレルギーの発症も少なく長期間に渡り治癒するまで治療出来る。適切にこの処置を実施すれば効果的に鼻腔内の感染症治療が出来る。
【0005】
【発明の実施の形態】この治療は患者本人、又は医師により実施できる。本発明を実施するに当たっての具体的な備品の構成例と調製例をアンピシリン主薬の場合について例示する。
備品の構成例アンピシリン粉末、マイクロスパーテル、2mlのピペット、20mlのビーカー、アンピシリン溶解液、先の細いピンセット、ガーゼがセットになる。
調製例アンピシリン粉末をマイクロスパーテルで1スプーン約10mgとり、ビーカーに入れる。ピペットでアンピシリン溶解液を2mlとりビーカーに入れる。マイクロスパーテルでよくアンピシリン粉末を攪拌して溶解して0.5%アンピシリン溶液を作成する。短冊に切ったガーゼを0.5%アンピシリン溶液に付けて絞る。このガーゼをピンセットで挟み治療に使用する。
【0006】本発明の治療の主薬には抗生物質、抗菌薬が使用される。薬物濃度は0.1%〜2%位の外用液剤である。この液剤の溶解液は等張にした滅菌水、水・グリセリンの昆液、ポリエチレングリコール400などの有機溶媒などが使用出来る。また適当な界面活性剤なども必要に応じて添加出来る。この治療に使用するガーゼは医療で使用される普通の滅菌ガーゼで良い。上記の主薬、溶解液で作られた製剤を適量とり、短冊状に裁断した適切な大きさのガーゼにしみ込ませる。このガーゼを強く絞り余計な薬液を除く。この理由は余分な薬液が咽喉の方に落ちてくると咽喉部の狭窄、発咳、嘔吐、不快感の原因になる。先の細いピンセットでガーゼの先端を摘み、ピンセットの先を鼻腔内に入れ中鼻道又は下鼻道に挿入して自覚出来る又は視覚出来る患部に当てる。残ったガーゼはピンセットの先で患部に順々に押し込み強く押して固定する。数分から2時間くらい残置しておく。その後取りだし治療終了する。これを両方又は片方ずつ行う。一日数回行う。
【実施例】
【0007】1.患者は62歳の男性で二回の慢性鼻炎の手術を経験している。しかし完治せず鼻漏、頭痛、鼻周囲の圧痛、異臭、後鼻漏による咽喉の不快感等がある。ネブライザー治療などを使用してもこれ以上良くならない状態である。この患者自身が本発明の「抗生物質・抗菌液状製剤をガーゼに含浸して絞り鼻腔に挿入して治療する慢性鼻炎の治療法 」を実施した。抗生物質のアンピシリン粉末20mgをとり生理食塩水4mlに溶かし0.5%アンピシリン溶解液を作る。ガーゼ(3cmX30cm)を半分に折り(3cmX15cm)、更に同様に半分に折る。これを繰り返して折ってカーゼの塊を作る。これをピンセットで摘み0.5%アンピシリン溶解液に浸し良く絞る。このガーゼを二つ折りにしてその先端を15mm〜20mmの位置で折りカーゼが四枚になった部分をピンセットで摘み鼻腔内の患部に押し込む。残りのガーゼを更に少しずずつ押し込み鼻腔内の患部にしっかり固定する。30分そのままガーゼを放置しておき取り出す。同様に片方の鼻にも治療を実施する。これを一日4〜6回行い6か月で鼻漏、頭痛、鼻周囲の圧痛、異臭、後鼻漏による咽喉の不快感は消失した。この間にアレルギーは発症しなかった。
【0008】2.Nは33歳の女性会社員、頻繁にのどに落ちる鼻汁、鼻腔につ−んとする刺激がある、頭痛に悩まさる、花粉症、副鼻腔炎との医師の診断。ネブライザー、「ガーゼ挿入による慢性鼻炎の治療法」をを一日二回実施。「ガーゼ挿入による慢性鼻炎の治療法」の治療内容は1.の62歳の男性と同じ。治療開始から約3週間で頻繁にのどに落ちる鼻汁、鼻腔につ−んとする刺激がある、頭痛に悩まれる症状はなくなった。治療開始2ヶ月で完治。
【0009】3.Fは29歳の男性、二週間前に副鼻腔炎を内視鏡手術したが膿性鼻漏あり。自分で治療したいので「ガーゼ挿入による慢性鼻炎の治療法」を一日二回とネブライザー治療を実施する。「ガーゼ挿入による慢性鼻炎の治療法」の治療内容は1.の62歳の男性と同じ。この間は週に1回の通院と、毎日マクロライド系の抗生物質を内服した。1〜2週の頃は血も膿もガーゼに多く付き、出てくる鼻汁の方も、まだ黄色い鼻漏であった。4〜5週くらいで、ガーゼへの着色も無くなり、同時に鼻汁も透明へと変化してきた。10週間の治療で完治して治療終了。
【0010】
【発明の効果】今までのネブライザー治療、内服薬投与治療法に比較するとこの新治療法の効果は確実性が高く治療効果も高い。従来の鼻腔内の感染症治療と比較をすると革命的と言っても良い程の治療効果をしめす。今までの治療法と必要に応じて組み合わせると更に良い治療効果をしめす。この治療法の特徴は鼻腔内の感染症治療が完全に出来ること、患部に直接的に作用出来るので膿瘍、切開傷、糜爛などの従来治療出来なかった患部の治療が出来ることである。患部に限定して作用するのでアレルギーの心配が少なく、長期間治療が出来ること。患者自身が治療出来るので家庭内でも治療出来る。このため忙しくて病院に行けなかった人々も治療出来る。
【出願人】 【識別番号】593169809
【氏名又は名称】今井 正和
【出願日】 平成13年3月28日(2001.3.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−284675(P2002−284675A)
【公開日】 平成14年10月3日(2002.10.3)
【出願番号】 特願2001−135586(P2001−135586)