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【発明の名称】 化粧料
【発明者】 【氏名】宮川 さつき

【氏名】鈴木 一弘

【要約】 【課題】しっとり感、安全性、安定性が良好で、しかも油性感がなく、軽いのびを有し、化粧持続性に優れる化粧料を提供する。

【解決手段】(A)一単糖単位あたりの脂肪酸エステル化度が2.2以上のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルであり、エステルの総アシル基の60モル%以上がヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基及びドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上のアシル基であるイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルと、(B)部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物とを含有する化粧料である。また、(A)成分は、エステル中の総アシル基の60モル%以上がヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基、ドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上のアシル基であり、且つ残りのアシル基の中に分岐炭化水素骨格を持つアシル基を含有しているエステルが好ましい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】次の成分(A)及び(B);
(A)一単糖単位あたりの脂肪酸エステル化度が2.2以上のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルであり、エステルの総アシル基の60モル%以上がヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基及びドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上のアシル基であるイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステル(B)部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を含有することを特徴とする化粧料。
【請求項2】成分(A)のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルが、脂肪酸エステル化度が2.2以上であり、その総アシル基の60モル%以上がヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基、ドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上のアシル基であり、且つ残りのアシル基の中に分岐炭化水素骨格を持つアシル基を含有しているイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルである請求項1記載の化粧料。
【請求項3】成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物が、(イ)Si−H基含有シロキサン化合物と、(ロ)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有する化合物とを付加反応させて得た重合物であって、且つ分子中に少なくとも一つ以上のポリオキシアルキレン基を含有する重合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の化粧料。
【請求項4】成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物が、(イ)一般式(1)
1a2bHcSiO(4-a-b-c)/2 ・・・(1)
[式中、R1は同種又は異種の炭素数1〜18の非置換又は置換されたアルキル基、アリール基、アラルキル基又はハロゲン化炭化水素基、R2は一般式Cn2nO(C24O)d(C36O)e3〔ここにR3は水素原子又は炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化水素基もしくは−(CO)−R4(R4は炭素数1〜5の飽和脂肪族炭化水素基)で示される基、dは2〜200の整数、eは0〜200の整数、d+eは3〜200の整数、nは2〜6をそれぞれ示す〕で示されるポリオキシアルキレン基、aは1.0≦a≦2.5、bは0.001≦b≦1.0、cは0.001≦c≦1.0をそれぞれ示す。]で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び/又は一般式(2)
1fgSiO(4-f-g)/2 ・・・(2)
(式中、R1は上記と同じ、fは1.0≦f≦3.0、gは0.001≦g≦1.5をそれぞれ示す。)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、(ロ)一般式(3)
m2m-1O(C24O)h(C36O)im2m-1 ・・・(3)
(式中、hは2〜200の整数、iは0〜200の整数、h+iは3〜200の整数、mは2〜6をそれぞれ示す。)で表わされるポリオキシアルキレン及び/又は一般式(4)
1j5kSiO(4-j-k)/2 …(4)
(式中、R1は前記に同じ、R5は末端に脂肪族不飽和基を有する炭素数2〜10の1価炭化水素基、jは1.0≦j≦3.0、kは0.001≦k≦1.5をそれぞれ示す。)で表わされるオルガノポリシロキサン及び/又は、α,ω−不飽和アルケンとの重合物であり、且つ一般式(1)及び/又は一般式(3)で表わされる成分を必須成分とする重合物である請求項1〜3のいずれかに記載の化粧料。
【請求項5】成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物が、一般式(2)及び一般式(3)で表される成分を必須成分とする重合物であることを特徴とする請求項4記載の化粧料。
【請求項6】成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物が、分子中に少なくとも一つ以上の炭素数8〜18のアルキル基を含有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の化粧料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を含有する化粧料に関する。
【0002】
【従来技術】近年、化粧料においては、さっぱりとしてべたつきがなく、また経時での化粧持ちを向上させるために、油剤としてシリコーン油が多く使用されている。しかしながら、シリコーン油は他の炭化水素やエステル油などの一般な化粧品油剤との相溶性が悪く、多量に配合すると、経時安定性を損なうことになる。そのため、シリコーン油を配合した化粧料においては、配合するシリコーン油の種類及び配合する添加剤について種々の検討がなされ、また種々の化粧料が提案されている。例えば、部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物とシリコーン油を配合し、さっぱりとした、優れた使用感を持つ化粧料が提案され、これにさらに無水ケイ酸や疎水性シリカ、糖類、糖アルコール類を配合して安定性を向上させた化粧料が提案されている(特開平6−40847号、特開平6−40848号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を配合した化粧料は、油性感がなくさっぱりした使用感、化粧もちなど使用性に優れるものの、しっとり感、そして他の一般油剤との相溶性、更には経時安定性などの点においては、更なる改良が要望されている。本発明は、かかる要望に応えた、部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を配合した化粧料を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、化粧料において、イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を配合することにより、イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルの特徴であるしっとり感、安全性、安定性が良好で、しかも、油性感がなく、軽いのびを有し、化粧持続性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B);
(A)一単糖単位あたりの脂肪酸エステル化度が2.2以上のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルであり、エステルの総アシル基の60モル%以上がヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基及びドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上のアシル基であるイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステル(B)部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を含有することを特徴とする化粧料である。
【0006】また、本発明においては、上記の成分(A)のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルとして、脂肪酸エステル化度が2.2以上であり、そのエステル中の総アシル基の60モル%以上がヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基、ドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上のアシル基であり、且つ残りのアシル基の中に分岐炭化水素骨格を持つアシル基を含有しているイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルを用いるのが好ましい。
【0007】また、本発明においては、成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物としては、(イ)Si−H基含有シロキサン化合物と、(ロ)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有する化合物とを付加反応させた重合物であって、且つ分子中に少なくとも一つ以上のポリオキシアルキレン基を含有する重合物が好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の成分(A)のエステル合成に用いられるイヌリン及び/又は加水分解イヌリンは、多糖類の一種であり、D−フルクトースを主要構成糖とするオリゴ糖及びその加水分解物である。イヌリンは、β−1、2結合したフラノイドフルクトース単位の鎖から成り、還元末端において蔗糖結合したα−D−グルコースを有する構造のものである。イヌリンは、キク科植物、例えばチコリ、ダリヤ等の植物から得られる。本発明に使用するイヌリン及び加水分解イヌリンはフラノイドフルクトース単位が2〜60程度のものが使用できる。
【0009】本発明の成分(A)のエステル合成に用いられる脂肪酸は、炭素数16、18、20、22の直鎖脂肪酸が好ましい。また、一単糖単位当りの脂肪酸エステル化度は2.2以上である。そして、本発明で用いるイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステル(すなわち、イヌリン脂肪酸エステル及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステル)においては、該エステルのアシル基において、総アシル基の60モル%以上がヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基、ドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上のアシル基であることが必要である。これらのアシル基の総量が60モル%未満であると、化粧料の安定性確保が困難である。アシル基の炭素鎖長においては、ヘキサデカノイル基より炭素数の少ないアシル基では、ゲル構造性の付与が充分でなく、反対にドコサノイル基より炭素数の多いアシル基では、使用時に重い感触を伴ったり、経時でゲル化剤の析出が発生する。
【0010】また、本発明の化粧料に使用される成分(A)においては、総アシル基の60モル%以上が、ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基、エイコサノイル基、ドコサノイル基から選ばれる一種又は二種以上のアシル基であり、且つ一単糖単位あたりの脂肪酸エステル化度が2.2以上であれば、他のアシル基が含まれていても構わない。この場合の他のアシル基を例示すると、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、テトラデカノイル基、テトラコサノイル基、ヘキサコサノイル基、オクタコサノイル基、トリアコンタノイル基、オレオイル基、ベンゾイル基、ナフトイル基などが挙げられる。
【0011】本発明に使用される成分(A)のアシル基置換度2.2以上のイヌリン及び/又は加水分解イヌリンの脂肪酸エステルは、当該するイヌリン及び/又は加水分解イヌリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体を反応させることにより製造される。脂肪酸誘導体は、酸ハライド、酸無水物等が例示できる。イヌリン及び加水分解イヌリンと脂肪酸もしくは脂肪酸誘導体との反応は、従来公知の方法により容易に行なうことができる。例えば、イヌリン及び加水分解イヌリンをジメチルホルムアミド及びピリジン中に分散させ、これに脂肪酸ハライド又は脂肪酸無水物を加え、60℃前後で反応させることにより得ることができる。この際、脂肪酸ハライドまたは脂肪酸無水物の添加量、反応時間、反応温度を適宜調整することにより、脂肪酸の平均置換度を容易にコントロールできる。また本発明の化合物は、その反応条件等より白色から褐色の色相を有する固形状〜ペースト状、液状のものが得られるが、必要ならば従来公知の脱色方法、例えば活性炭、ゼオライト等で処理することにより容易に白色に精製することができる。
【0012】本発明に使用される成分(A)においては、安定性の確保と同時に、化粧料の流動性を確保したい場合、該エステルのアシル基において、分岐炭化水素骨格を有するアシル基を含有させることが望ましい。この分岐炭化水素骨格を有するアシル基は、炭素数22以下であることが望ましく、更に望ましくは炭素数18以下である。好適に使用される分岐炭化水素骨格を有するアシル基を例示すると、イソステアロイル基、イソヘキサデカノイル基、イソデカノイル基、イソオクタノイル基等が挙げられる。分岐炭化水素骨格を有するアシル基で置換した成分(A)の場合でも、その総アシル基の60モル%以上は、炭素数16〜22のアシル基であり、一単位糖あたりのアシル基置換度は、2.2以上である必要がある。
【0013】本発明で用いられる成分(A)のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルの配合量は化粧料の形態になって異なり、通常の化粧料中に0.01〜40質量%(以下、単に「%」と記す)、好ましくは0、1%〜30%である。本発明のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルの配合量が上記の範囲より少なすぎると効果が得られず、多すぎると硬さやのびの滑らかさにかけたりして、使用性において許容しがたくなる。また、これらのイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルは必要に応じて一種または二種以上用いることができる。
【0014】本発明に使用される成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物は、(イ)Si−H基含有シロキサン化合物と、(ロ)分子中に少なくとも2個のアルケニル基を含有する化合物とを付加反応させて得られる重合物であって、且つ分子中に少なくとも一つ以上のポリオキシアルキレン基を含有する重合物である。この重合体としては、特開平4−272932号公報、特開平5−140320号公報等に記載されているものが例示される。
【0015】すなわち、部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物は、例えば、次の(イ)、(ロ)を原料として製造することができる。(イ)のSi−H基含有シロキサン化合物としては、例えば、一般式(1)
1a2bHcSiO(4-a-b-c)/2 ・・・(1)
[式中、R1は同種又は異種の炭素数1〜18の非置換、又は置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基又はハロゲン化炭化水素基、R2は一般式Cn2nO(C24O)d(C36O)e3〔ここにR3は水素原子又は炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化水素基もしくは−(CO)−R4(R4は炭素数1〜5の飽和脂肪族炭化水素基)で示される基、dは2〜200の整数、eは0〜200の整数、d+eは3〜200の整数、nは2〜6をそれぞれ示す〕で示されるポリオキシアルキレン基、aは1.0≦a≦2.5、bは0.001≦b≦1.0、cは0.001≦c≦1.0をそれぞれ示す。]で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサン及び/又は一般式(2)
1fgSiO(4-f-g)/2 ・・・(2)
(式中、R1は上記と同じ、fは1.0≦f≦3.0、gは0.001≦g≦1.5をそれぞれ示す。)で表わされるオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。
【0016】また、(ロ)の分子中に少なくとも2個のアルケニル基含有する化合物としては、例えば、一般式(3)
m2m-1O(C24O)h(C36O)im2m-1 ・・・(3)
(式中、hは2〜200の整数、iは0〜200の整数、h+iは3〜200の整数、mは2〜6をそれぞれ示す。)で表わされるポリオキシアルキレン及び/又は一般式(4)
1j5kSiO(4-j-k)/2 ・・・(4)
(式中、R1は前記に同じ、R5は末端に脂肪族不飽和基を有する炭素数2〜10の1価炭化水素基、jは1.0≦j≦3.0、kは0.001≦k≦1.5をそれぞれ示す。)で表わされるオルガノポリシロキサン及び/又は、α,ω−不飽和アルケンが挙げられる。
【0017】そして、本発明で使用する部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物は、これら(イ)の一般式(1)で表される成分及び/又は一般式(2)で表される成分、並びに(ロ)の一般式(3)で表される成分及び/又は一般式(4)で表される成分及び/又はα,ω−不飽和アルケンを組合せて付加重合させて製造するが、このとき一般式(1)で表わされる成分及び/又は一般式(3)で表わされる成分を必須成分として重合させる。この他の点では特には限定されないが、みずみずしさやさっぱり感などの官能特性上、一般式(2)で表わされる成分と一般式(3)で表される成分を必須成分とする重合物が好ましい。また、本発明で使用する部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物は、シリコーン油以外の炭化水素油やエステル油、トリグリセライド油との親和性、相溶性を良好にするには、分子中に少なくとも一つの炭素数8〜18のアルキル基を含有する重合物にすることが好ましい。
【0018】本発明で用いられる成分(B)の重合物の市販品としては、例えば、部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物にシリコーン油を配合したものとしてKSG21、炭化水素油やエステル油を配合したものとしてKSG31、KSG32、KSG33(いずれも信越化学工業(株)製)等が挙げられる。本発明で用いられる成分(B)の部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物の配合量は、効果の発現及び使用性において、0.01〜15%が好ましく、更に好ましくは0.1〜10%である。又、この部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物は必要に応じて一種または二種以上用いることができる。
【0019】本発明の化粧料には、本発明の効果を妨げない範囲で通常の化粧料に使用される成分、油剤、保湿剤、界面活性剤、粉体、色素、低級アルコール、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、香料、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、清涼剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、核酸、ホルモン、包接化合物等を添加することができる。本発明の化粧料としては、乳液、クリーム、美容液、化粧油、リップクリーム、ハンドクリーム、洗顔料などのスキンケア化粧料、ファンデーション、メイクアップ下地、ほほ紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、オーバーコート剤、口紅等のメイクアップ化粧料、ヘアクリーム、シャンプー、リンス、コンデショナー、整髪料等の毛髪用化粧料などが挙げられ、その剤型は、液状、乳液状、固形状、ペースト状、ゲル状等の形態を適宜選択することができる。本発明の化粧料は、通常の化粧料を製造する方法にて製造されるものであり、その製法は限定されない。
【0020】
【実施例】以下、本発明の詳細を、実施例を挙げて、具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
合成例1イヌリンステアリン酸エステルの合成イヌリン10.8gにジメチルホルムアミド500gを加え、60℃で攪拌して溶解した。これにピリジン16gを加えて攪拌しながら塩化ステアロイル60.5g滴下し、2時間反応後ピリジン塩を濾別し、ジメチルホルムアミドを留去した。残渣にトルエンを加えて抽出し、ボウ硝にて乾燥後溶媒を留去した。残渣をメタノールで洗浄し、バクモンドウ由来フラクトオリゴ糖ステアリン酸エステル55gを得た。この生成物の脂肪酸平均置換度(一単糖単位あたりに付加した脂肪酸の分子数を示す)は、そのケン化価より算出して2.7であった。
【0021】合成例2イヌリンステアリン酸エステルの合成イヌリン16.2gにジメチルホルムアミド200g、ピリジン30gを加え、60℃で攪拌しながら溶解した。これに、攪拌しながら塩化ステアロイル91gを滴下し、5時間反応後、精製水1L中に投入して固形分を析出させた。これを濾別し、残渣をメタノールで洗浄し、イヌリンステアリン酸エステル57gを得た。この生成物の脂肪酸平均置換度は2.8であった。
【0022】合成例3加水分解イヌリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステルの合成加水分解イヌリン16.2gにジメチルホルムアミド200g、ピリジン30gを加え、60℃で攪拌しながら溶解した。これ塩化パルミトイル30.5gと塩化2−エチルヘキサノイル32.5gを滴下し、5時間反応後、n−ヘキサンで抽出しボウ硝にて乾燥後溶媒を留去した。残渣をメタノールで洗浄し、加水分解イヌリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステル42gを得た。この生成物の脂肪酸平均置換度は2.5であった。
【0023】合成例4イヌリンステアリン酸エステルの合成塩化ステアロイル60gを用いる以外は、合成例3と同様の操作を行い、イヌリンステアリン酸エステル45gを得た。この生成物の脂肪酸平均置換度は1.3であった。
【0024】実施例1〜2及び比較例1〜3 油中水型化粧下地表1に示す組成で油中水型化粧下地を調製し、その使用感及び使用性について下記の方法に従い、評価を行なった。その結果も併せて表1に示す。
【0025】
【表1】

【0026】(製造方法)A:成分1〜10を均一に混合溶解する。
B:成分11〜15を均一に混合する。
C:Aを攪拌しながらBを添加して充分に乳化する。
D:Cに成分16を加えて油中水型化粧下地を得た。
【0027】(使用感、使用性の評価方法)女性20名の専門パネルにより使用テストを行ない、使用感、使用性の項目に関して以下の基準で評価を行ない、その平均点で判定した。
[評価基準]
5点:非常に良好4点:良好3点:普通2点:やや不良1点:不良[判定]
◎:平均点4.5以上○:平均点3.5以上4.5未満△:平均点2.5以上3.5未満×:平均点2.5未満【0028】(安定性の評価方法)40℃の恒温槽に3ヶ月保管し、外観の変化について以下の基準で評価を行ない、判定した。
[判定]
○:外観いずれも全く変化なし。
△:外観わずかに変化あり。
×:外観に大きな変化あり。
【0029】表1の結果から明らかなように、本発明のイヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を含有する油中水型化粧下地は、塗布時のなめらかさ、べたつきのなさに優れ、またその上にパウダーファンデーションを塗布したときには、毛穴が目立たない美しい仕上がりで、テカリや油光りをおさえ、経時での化粧持ち、しっとり感に優れ、なおかつ安定性に優れたものであった。
【0030】
実施例3 日焼け止めクリーム (成分) (%)
1.部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシリキサン ・ジメチルポリシロキサン配合物 *1 5.0 2.ジメチルポリシロキサン*2 10.0 3.トリオクタン酸グリセリル 5.0 4.デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0 5.イヌリンステアリン酸エステル(合成例1) 2.0 6.パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 5.0 7.1,3−ブチレングリコール 10.0 8.防腐剤 適量 9.香料 適量10.精製水 残量 *1:KSG21(信越化学工業社製)
*2:KF−96A(6cs)(信越化学工業社製)
【0031】(製造方法)
A:成分1〜6を均一に混合溶解する。
B:成分7〜8及び成分10を混合し、均一に混合する。
C:AにBを攪拌しながら添加する。
D:Cに成分9を加えて日焼け止めクリームを得た。
以上のようにして得られた本発明品のイヌリン脂肪酸エステルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を含有する日焼け止めクリームは、塗布時ののび広がり、なめらかさ、しっとり感に優れ、べたつかず、また汗、水に強く、化粧持続性の高く、尚且つ安定性に優れたものであった。
【0032】
実施例4 固形状ファンデーション (成分) (%)
1.部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン ・流動パラフィン配合物*1 1.0 2.ジメチルポリシロキサン*2 10.0 3.セレシンワックス 5.0 4.オクタメチルシクロテトラシロキサン 5.0 5.イヌリンステアリン酸エステル(合成例2) 7.0 6.トリオクタン酸グリセリル 10.0 7.カルボキシビニルポリマー*3 0.4 8.水酸化ナトリウム 0.08 9.1,3−ブチレングリコール 5.010.酸化チタン 8.011.無機着色顔料 2.012.マイカ 3.013.レシチン 0.314.防腐剤 適量15.香料 適量16.精製水 残部 *1:KSG31(信越化学工業社製)
*2:KF−96(20cs)(信越化学工業社製)
*3:カーボポール940(グッドリッチ社製)
【0033】(製造方法)
A:成分1〜2を均一に混合後、更に成分3〜4を加えて均一に混合する。B:成分5〜6を混合後、均一に加熱溶解する。
C:成分7〜8及び成分14、16を混合し均一に溶解する。
D:成分9〜13を均一に混合後、Cに添加して均一に混合するE:AにBを攪拌しながら添加する。
F:Eに成分15を添加し、更にDを加えて均一に混和し、加熱溶解後、容器に流し込んで冷却し、固形状ファンデーションを得た。
以上のようにして得られた本発明品のイヌリン脂肪酸エステルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を含有する固形状ファンデーションは、塗布時ののび広がり、なめらかさ、しっとり感に優れ、化粧膜も油光りやテカリがなく、毛穴も目立たない美しい仕上がりで、また汗、水に強く、化粧持続性の高く、尚且つ安定性に優れたものであった。
【0034】
実施例5 口紅(成分)
1.キャンデリラワックス 5.0 2.セレシンワックス 15.0 3.ミツロウ 3.0 4.ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール 残量 5.ジイソステアリン酸ポリグリセリル 8.0 6.加水分解イヌリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)
エステル(合成例3) 5.0 7.部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシリキサン ・ジメチルポリシロキサン配合物 *1 5.0 8.デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0 9.赤色201号 2.510.黄色401号 1.011.酸化チタン 1.012.雲母チタン 7.013.防腐剤 適量14.香料 適量*1:KSG21(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分1〜13を加温溶解後、均一に混合する。
B:Aに成分14を加えて混合後、加温溶解して容器に流し込んで冷却し、口紅を得た。
【0035】以上のようにして得られた本発明品の加水分解イヌリン脂肪酸エステルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を含有する口紅は、塗布時ののび広がり、なめらかさに優れ、べたつかず、化粧膜も油光りやテカリがなく、しっとり感に優れ、きれいな膜(唇のたてじわが目立たない)で化粧持続性の高く、尚且つ安定性に優れたものであった。
【0036】
【発明の効果】イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルと部分架橋型ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン重合物を含有する本発明の化粧料は、イヌリン及び/又は加水分解イヌリン脂肪酸エステルの特徴であるしっとり感や安全性、安定性の良好さを維持し、しかも油性感がなく、軽いのびを有し、化粧持続性に優れている。
【出願人】 【識別番号】000145862
【氏名又は名称】株式会社コーセー
【出願日】 平成13年3月15日(2001.3.15)
【代理人】 【識別番号】100089406
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 宏 (外2名)
【公開番号】 特開2002−275021(P2002−275021A)
【公開日】 平成14年9月25日(2002.9.25)
【出願番号】 特願2001−73889(P2001−73889)