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【発明の名称】 油性固形化粧料
【発明者】 【氏名】遠藤 順一郎

【氏名】飯田 正美

【要約】 【課題】塗布時にべとつかず、さらっとした感触で、伸び広がり及び肌馴染みに優れ、且つ、低温〜室温までの温度安定性に優れる油性固形化粧料を提供すること。

【解決手段】成分(a)分子内に分岐構造を有し、−20℃において流動性を有する非シリコ−ン系液状油 50〜85質量%、成分(b)ワックス 5〜15質量%、成分(c)粉体 10〜35質量%を含有することを特徴とする油性固形化粧料。また、成分(a)が、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコ−ル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニルより選択される一種又は二種以上であることを特徴とする前記油性固形化粧料。更に、化粧料の形態が棒状であることを特徴とする前記何れかの油性固形化粧料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 次の成分(a)〜(c);
(a)分子内に分岐構造を有し、−20℃において流動性を有する非シリコ−ン系液状油 50〜85質量%(b)ワックス 5〜15質量%(c)粉体 10〜35質量%を含有することを特徴とする油性固形化粧料。
【請求項2】 成分(a)が、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコ−ル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニルより選択される一種又は二種以上であることを特徴とする請求項1記載の油性固形化粧料。
【請求項3】 棒状であることを特徴とする請求項1又は2記載の油性固形化粧料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分子内に分岐構造を有し、−20℃において流動性を有する非シリコ−ン系液状油、ワックス及び粉体をそれぞれ特定量含有する油性固形化粧料に関し、更に詳細には、塗布時にべとつかず、さらっとした感触で、伸び広がり及び肌馴染みに優れ、且つ、低温〜室温までの温度安定性に優れる油性固形化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、油性固形化粧料は、口紅、ファンデ−ション、フェイスカラ−、コントロ−ル等メーキャップ化粧料において、汎用されている化粧品剤型の一種である。油性固形化粧料は、液状油、ワックス、粉体を主骨格として、構成されており、それらの配合比率を変えることにより、種々の品質を具現化していた。また、油性固形化粧料は、液状油をワックスで固めたものであり、経時安定性はワックス構造に依存し、比較的融点の高いワックスを用いれば、室温領域の経時安定性は良好な剤型である。更に近年、油性固形化粧料でありながら、肌上で溶けるように、伸び広がりの良好な感触が求められることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】油性固形化粧料に、液状油を多量に配合すれば、肌上で溶けるような伸び広がりが得られるが、液状油として流動パラフィンを選択し油性固形化粧料に多量に配合した場合は、塗布時のべたつき感を感じる場合があり、更に液状油としてシリコーン油を選択し油性固形化粧料に多量に配合した場合は、塗布時のずるつき感を生じ、肌馴染みが悪くなる場合があった。このため、分子内に分岐を有する液状油を多量に配合させる製品開発が行われてきたが、分子内に分岐を有する液状油の種類によっては、−20℃程度の低温領域で固化するものがあり、そのような油剤を配合した油性固形化粧料は、一度低温領域に放置した後、室温に戻した場合、ワックスのゲル構造が破壊され、固さがなくなってしまう場合があった。すなわち、冬場の倉庫での保管時や、飛行機による輸送時等には、化粧料が−20℃程度の低温領域に放置される場合があり、このような問題が発生する可能性がある。このため、塗布時にべとつかず、さらっとした感触で、伸び広がり及び肌馴染みに優れ、且つ、低温〜室温までの温度安定性に優れる油性固形化粧料の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本発明者らは、鋭意研究を行った結果、分子内に分岐構造を有し、−20℃において流動性を有する非シリコ−ン系液状油、ワックス及び粉体をそれぞれ特定量含有する油性固形化粧料が、極低温域(−20〜0℃)においても系全体の相構造の変化が少ないことを見出し、更に上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
【0005】すなわち本発明は、次の成分(a)〜(c);
(a)分子内に分岐構造を有し、−20℃において流動性を有する非シリコ−ン系液状油 50〜85質量%(b)ワックス 5〜15質量%(c)粉体 10〜35質量%を含有することを特徴とする油性固形化粧料を提供するものである。また、成分(a)が、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコ−ル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニルより選択される一種又は二種以上であることを特徴とする前記油性固形化粧料を提供するものである。更に、化粧料の形態が棒状であることを特徴とする前記何れかの油性固形化粧料を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に用いられる成分(a)は、分子内に分岐構造を有し、−20℃において流動性を有する非シリコ−ン系の液状油である。本発明において、流動性を有するとは、容器に入った液状油を90°傾けた時に、流れ出す程度の粘性を有するものを意味する。成分(a)に用いられる油剤は、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコ−ル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、乳酸オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリルを主成分とする液状油等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。尚、これらの中でも、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコ−ルを主成分とする液状油を選択すると、塗布時にべとつかず、より伸び広がり及び肌馴染みが良好な油性固形化粧料を得ることができる。このような成分(a)は、市販品として、ノムコートT.I.O(日清製油社製:2−エチルヘキサン酸グリセリル)、TRIFAT S−308(日本サ−ファクタント工業社製:トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル)、コスモ−ル525(日清製油社製:ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコ−ル)等を挙げることができる。
【0007】本発明の油性固形化粧料における成分(a)の含有量は、50質量%(以下、単に「%」と略す。)以上含有させることが必須であり、50%未満では、良好な伸び広がりが得られないため、好ましくない。また、成分(a)の含有量は、50〜85%が好ましく、55〜85%が特に好ましい。
【0008】本発明で用いられる成分(b)のワックスは、本発明の油性固形化粧料において、成分(a)の液状油をゲル化させ、固形化するための成分であり、通常化粧料に用いられる融点が40℃以上の固体油である。成分(b)に用いられるワックスは、例えば、炭化水素類、ロウ類、硬化油類、高級脂肪酸類、高級アルコール類等の固体油が挙げられ、具体的には、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンポリプロピレンコポリマー、フィッシャートロプシュワックス、モクロウ、ゲイロウ、ポリエチレンワックス、モンタンワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ミツロウ、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベへニン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリル変性オルガノポリシロキサン等挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。尚、これらの中でも、成分(b)は融点が70〜120℃の固体油が好ましく、更には、セレシンワックス、ポリエチレンワックスが特に好ましい。成分(b)として、これらワックスを選択すると、より安定性に優れる油性固形化粧料を得ることができる。このような成分(b)は、市販品として、CERESIN 810(日興リカ社製:セレシンワックス 融点80℃)、PERFORMALENE 500(ニュ−フェ−ズテクノロジ−社製:ポリエチレンワックス 融点85℃)、PERFORMALENE 655(ニュ−フェ−ズテクノロジ−社製:ポリエチレンワックス 融点95℃)等を挙げることができる。
【0009】本発明の油性固形化粧料における成分(b)の含有量は、5〜15%含有することが必須であり、5%未満であると固形とならない場合があり、15%を超えて含有すると、伸び広がりが悪くなるため、好ましくない。また、成分(b)の含有量は、8〜12%がより好ましい。この範囲であれば、経時安定性がより良好で、伸び広がりがより良好となる油性固形化粧料を得ることができる。
【0010】本発明で用いられる成分(c)の粉体は、成分(a)や成分(b)の油感を低減し、塗布時のさらさら感を実現させる成分であり、通常化粧料に使用されるものであれば、板状、紡錘状、針状等の形状、粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、スメクタイト、ベントナイト、カオリン、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、炭化珪素、硫酸バリウム、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、有機顔料被覆雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ポリスチレン、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー等の有機粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。また、これら粉体は一種または二種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。尚、これら成分(c)の中でも、二酸化珪素、ナイロン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、オルガノポリシロキンエラストマーパウダー等の球状粉体を選択すると、塗布時のべたつきがより良好に抑えられ、伸び広がりが特に良好な油性固形化粧料を得ることができる。
【0011】本発明の油性固形化粧料における成分(c)の含有量は、10〜35%含有することが必須であり、10%未満であると塗布時のさらさら感を得ることができず、35%を超えて含有すると、伸び広がりが悪くなるため、好ましくない。また、成分(c)の含有量は、20〜30%がより好ましい。この範囲であれば、経時安定性がより良好で、伸び広がりがより良好となる油性固形化粧料を得ることができる。
【0012】本発明の油性固形化粧料は、例えば、成分(a)に成分(b)を加熱溶解し、成分(c)を添加し、均一に分散し、溶融、脱泡後、容器に充填して、室温まで冷却固化する方法等により得られる方法等が挙げられるが、特には限定されない。
【0013】本発明の油性固形化粧料は、口紅、ファンデ−ション、フェイスカラ−、コンシ−ラ−等のメーキャップ化粧料等に適用することができ、その形態は、皿状、棒状等を挙げることができる。
【0014】本発明の油性固形化粧料には、上記成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、界面活性剤、成分(a)及び成分(b)以外の油剤、水性成分、トリメチルシロキシケイ酸、アクリレートシリコーン等の皮膜形成剤、ベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等の紫外線吸収剤、タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等の保湿剤、α−トコフェロール、アスコルビン酸等の酸化防止剤、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等の防腐剤、pH調整剤、褪色防止剤、ビタミン類、消炎剤、生薬、キレート剤、香料、美容成分等の通常化粧料に汎用される成分の配合が可能である。
【0015】本発明の固形化粧料には、分散剤、湿潤剤、化粧持続性向上等の目的で、界面活性剤を含有することができる。このような界面活性剤としては、通常化粧料に一般に用いられている界面活性剤であれば何れでも良く、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。アニオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。本発明の油性固形化粧料に界面活性剤を含有する場合の含有量は、0.01〜4%が好ましい。
【0016】本発明の油性固形化粧料には、感触調整の目的より、本発明の効果である温度安定性の効果を妨げない範囲で、成分(a)及び成分(b)以外の油剤を含有することができる。このような油剤としては、シリコーン系油、フッ素系油、分岐を有しない炭化水素等が挙げられる。シリコーン油としては、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等、フッ素系油としては、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等、分岐を有しない炭化水素としては、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。本発明の油性固形化粧料に上記油剤を含有する場合の含有量は、0.1〜35%が好ましい。
【0017】本発明の油性固形化粧料には、保湿剤、媒質、清涼剤等として、水性成分を配合することができる。このような水性成分としては、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、ソルビトール、マルチトール、ショ糖、でんぷん糖、ラクチトール等の糖類、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子、アロエベラ、ウィッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。本発明の油性固形化粧料にこれら水性成分を配合する場合の含有量は、0.01〜10%である。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0019】実施例1〜9及び比較例1〜3:スティック状コンシーラー表1〜2に示す組成のスティック状コンシーラーを以下に示す製造方法により調製し、「伸び広がりの良さ」、「肌馴染みの良さ」、「さらさら感」、「温度安定性」の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価し、結果を併せて表1〜2に示した。
【0020】
【表1】

【0021】
【表2】

【0022】(製造方法)
A:成分1〜7を95℃に加熱し、均一溶解する。
B:Aに成分8〜14を添加して、均一分散する。
C:Bを溶融して、脱泡する。
D:Cをスティック状の型(内径13mm、繰り出し長30mm、円筒状)に流し込み、室温まで冷却して、スティック状コンシーラーを得た。
【0023】評価方法:「伸び広がりの良さ」、「肌馴染みの良さ」、「さらさら感」、「温度安定性」化粧品専門パネル20人に上記実施例及び比較例のスティック状コンシーラーを使用してもらい、各項目毎に下記5段階評価基準に従って、評点を付し、全パネルの評点の平均点を算出し、以下に示す判定基準に従って、評価した。
(評価基準)
評価結果 : 評点非常に良好 : 5点良好 : 4点普通 : 3点やや不良 : 2点不良 : 1点(判定基準)
全パネルの評点の平均点 : 判定4.5以上 : ◎3.5以上〜4.5点未満 : ○2.0以上〜3.5点未満 : △2.0点未満 : ×【0024】評価方法:「温度安定性」
上記実施例及び比較例のスティック状コンシ−ラ−を各3個、−20℃にて24時間放置後、35℃に1時間放置し、以下の条件にて最大カッター荷重を測定し、3個の平均カッター荷重を算出し、以下に示す基準に従って、評価した。
測定機 :FUDOH RHEOMETER RT−2002D・D(レオテック社製)
速度 : 6cm/mアダプタ−:ピアノ線測定部 :容器より最長に繰り出し、容器根元より12mm部を測定【0025】(判定基準)
平均荷重値 : 判定50g以上 : ○30g以上〜50g未満 : △30g未満 : ×【0026】表1〜2より明らかなように、本発明の実施品である実施例1〜9のスティック状コンシ−ラ−は、「伸び広がりの良さ」、「肌馴染みの良さ」、「さらさら感」、「温度安定性」の全ての項目に優れた油性固形化粧料であった。一方、成分(a)の液状油の代わりに分子内に分岐構造を有しない炭化水素油を含有する比較例1では、肌馴染みの良さと温度安定性、成分(a)の液状油の代わりにシリコーン油を含有する比較例2では、肌馴染みの良さ、成分(a)の液状油の代わりに分子内に分岐構造を有するが、−20℃で固化してしまうアジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシルを含有する比較例3では、温度安定性が、それぞれ劣っていた。
【0027】
実施例10:ケーキ状アイシャドウ(成分) (質量%)
1.トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル 30 2.イソノナン酸イソトリデシル(注7) 30 3.セレシンワックス(注5) 8 4.カルナウバワックス 2 5.煙霧状無水ケイ酸 1 6.雲母チタン(注8) 11 7.球状無水ケイ酸(粒径7μm) 10 8.黄色4号アルミニウムレ−キ 2 9.赤色226号 0.510.メチルハイドロジェン(1%)処理タルク 4.811.グレ−プシ−ドオイル 0.512.香料 0.2注7:クロダモルTN(クロ−ダ社製)
注8:チミロンス−パ−ゴ−ルド(メルク社製)
【0028】(製造方法)
A:成分1〜4を95℃に加熱し、均一溶解する。
B:Aに成分5〜12を添加して、均一分散する。
C:Bを溶融して、脱泡する。
D:Cを皿状の容器に流し込み、室温まで冷却して、ケーキ状アイシャドウを得た。実施例10のケーキ状アイシャドウは、「伸び広がりの良さ」、「肌馴染みの良さ」、「さらさら感」、「温度安定性」の全ての項目に優れた油性固形化粧料であった。
【0029】
実施例11:スティック状ファンデ−ション(成分) (質量%)
1.イソノナン酸イソノニル(注9) 10 2.トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル(注10) 40 3.ミリスチン酸イソステアリル (注11) 5 4.ポリエチレンポリプロピレンコポリマ−(融点90℃) 5 5.固形パラフィン(融点85℃) 8 6.メチルハイドロジェン(2%)処理酸化チタン 8 7.メチルハイドロジェン(2%)処理酸化亜鉛 2 8.メチルハイドロジェン(2%)処理ベンガラ 0.5 9.メチルハイドロジェン(2%)処理黄色酸化鉄 210.メチルハイドロジェン(2%)処理黒色酸化鉄 0.211.メチルハイドロジェン(2%)処理セリサイト 10.312.球状無水ケイ酸(粒径10μm) 8.413.オリ−ブ油 0.514.香料 0.1注9:サラコス99(日清製油社製)
注10:TRIFAT S−308(日本サ−ファクタント工業社製)
注11:コスモ−ル812(日清製油社製)
【0030】(製造方法)
A:成分1〜5を95℃に加熱し、均一溶解する。
B:Aに成分6〜14を添加して、均一分散する。
C:Bを溶融して、脱泡する。
D:Cをスティック状の容器に流し込み、室温まで冷却して、スティック状ファンデ−ションを得た。実施例11のスティック状ファンデ−ションは、「伸び広がりの良さ」、「肌馴染みの良さ」、「さらさら感」、「温度安定性」の全ての項目に優れた油性固形化粧料であった。
【0031】
実施例12:スティック状口紅(成分) (質量%)
1.リンゴ酸ジイソステアリル(注12) 35 2.ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコ−ル 20.9 3.ジペンタエリトリット脂肪酸エステル(注13) 5 4.メチルフェニルシリコ−ン 2 5.セレシンワックス(注5) 13 6.ポリエチレンワックス(注6) 2 7.雲母チタン(注14) 15 8.雲母チタン(注15) 5 9.赤色226号 210.香料 0.1注12:コスモ−ル222(日清製油社製)
注13:コスモ−ル168AR(日清製油社製)
注14:チミロンス−パ−レッド(メルク社製)
注15:チミロンス−パ−シ−ンMP1001(メルク社製)
【0032】(製造方法)
A:成分1〜6を95℃に加熱し、均一溶解する。
B:Aに成分7〜10を添加して、均一分散する。
C:Bを溶融して、脱泡する。
D:Cをスティック状の容器に流し込み、室温まで冷却して、スティック状口紅を得た。実施例12のスティック状口紅は、「伸び広がりの良さ」、「肌馴染みの良さ」、「さらさら感」、「温度安定性」の全ての項目に優れた油性固形化粧料であった。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の油性固形化粧料は、塗布時にべとつかず、さらっとした感触で、伸び広がり及び肌馴染みに優れ、且つ、低温〜室温までの温度安定性に優れる油性固形化粧料であった。
【出願人】 【識別番号】000145862
【氏名又は名称】株式会社コーセー
【出願日】 平成13年3月14日(2001.3.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−275019(P2002−275019A)
【公開日】 平成14年9月25日(2002.9.25)
【出願番号】 特願2001−72980(P2001−72980)