| 【発明の名称】 |
表面被覆粉体及びそれを含有する化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】秦 文弘
【氏名】小名木 稔
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| 【要約】 |
【課題】撥水性及び油への分散性に優れた表面被覆粉体、及び肌馴染みが良好であるため肌負担感が無く、肌への付着性に優れ、滑らかな伸び広がりを有し、化粧持続性にも優れた化粧料に滑らかな伸び広がりを有し、耐水性や耐油性が良好であるため化粧持続性に優れる化粧料を提供する。
【解決手段】分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物と炭素数12〜30のアルキル(メタ)アクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとを共重合して得られるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体で表面被覆した粉体。また、該表面被覆粉体を含有する化粧料。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物と炭素数12〜30のアルキル(メタ)アクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとを共重合して得られるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体で表面被覆した粉体。 【請求項2】 請求項1記載の表面被覆した粉体を含有する化粧料。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物と炭素数12〜30のアルキル(メタ)アクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとを共重合して得られるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体で表面被覆した粉体、及び該表面被覆粉体を含有する化粧料に関し、更に詳しくは、撥水性及び油への分散性に優れた表面被覆粉体、及び肌馴染みが良好であるため肌負担感が無く、肌への付着性に優れ、滑らかな伸び広がりを有し、化粧持続性にも優れた化粧料に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、粉体に撥水性を付与する表面処理剤として、メチルハイドロジェンポリシロキサン等のシリコーン化合物、パーフルオロアルキルリン酸等のフッ素化合物、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等の界面活性剤等が用いられていた。また、ファンデーションや口紅等のメーキャップ化粧料、サンスクリーン料等の化粧料の化粧持続性を高めるために、これらの表面処理剤で処理された粉体が配合されてきた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メチルハイドロジェンポリシロキサンにより処理された粉体は、経時的に未反応のSi−H結合より水素が脱離し、水素ガスを発生させ、撥水性が変化する場合があった。このため、本出願人は、特開平5−339125号公報に開示したように、経時的に撥水性が変化しない処理剤として、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体を開発した。しかし、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体で表面処理した粉体は、経時的に撥水性が変化することが無い点で優れていたが、エステル系油剤への分散性が満足できない場合があった。また、パーフルオロアルキルリン酸により処理された粉体は、撥水性は優れるが、フッ素系油以外の一般油には分散性が悪いという欠点を有していた。更に、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムにより処理された粉体は、水中又は油中で界面活性剤が脱離する場合があり、撥水性を維持できない場合があった。 【0004】また、メチルハイドロジェンポリシロキサンにより処理された粉体を配合した化粧料は、経時的に水素ガスを発生させたり、撥水性が変化する等、経時安定性に問題が生じる場合があった。また、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体により処理された粉体を配合した化粧料は、化粧持続性において優れていたが、肌への付着性において、満足できない場合があった。更に、パーフルオロアルキルリン酸により処理された粉体を配合した化粧料は、該粉体を均一に油又は水に分散させることが難しく、肌への付着性も良好では無かった。そして、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムにより処理された粉体を配合した化粧料は、経時的に撥水性が変化し、経時安定性上の問題を生じる場合があった。 【0005】 【課題を解決するための手段】かかる実情において、本発明者は、鋭意研究した結果、分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物と炭素数12〜30のアルキル(メタ)アクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとを共重合して得られるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体で粉体を表面処理した結果、驚くべきことに、特開平5−339125号公報に記載されたアクリル−シリコーン系グラフト共重合体により処理された粉体よりも、撥水性及び油への分散性に優れた表面被覆粉体が得られることを見出し本発明を完成させた。また、該表面被覆粉体を含有させた化粧料が、特開平5−339125号公報に記載されたアクリル−シリコーン系グラフト共重合体により処理された粉体を含有する化粧料よりも、肌馴染みが良好であるため肌負担感が無く、肌への付着性に優れ、滑らかな伸び広がりを有し、化粧持続性にも優れることを見出し本発明を完成させた。 【0006】すなわち本発明は、分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物と炭素数12〜30のアルキル(メタ)アクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとを共重合して得られるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体で表面被覆した粉体を提供するものである。また、該表面被覆粉体を含有する化粧料を提供するものである。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に用いられる分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物と炭素数12〜30のアルキル(メタ)アクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとを共重合して得られるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体とは、特開平3−162442号公報、特開平4−342513号公報に記載されているシリコーン化合物等である。 【0008】本アクリル−シリコーン系グラフト共重合体に用いられる、分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物は、例えば、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。 【化1】
【0009】一方、本アクリル−シリコーン系グラフト共重合体に用いられる、炭素数12〜30のアルキル(メタ)アクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーは、ラジカル重合性不飽和結合を分子中に1個有する化合物である。ここで使用される炭素数12〜30のアクリレート及び/又はメタクリレートとしては、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等を例示することができる。また、本発明における炭素数12〜30のアルキル(メタ)アクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーにおいて、前記の炭素数12〜30のアクリレート及び/又はメタクリレート以外にメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、フルオロ炭素鎖1〜10のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート、コレステリル(メタ)アクリレート、アルキルコレステリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アミド、スチレン、置換スチレン、酢酸ビニル、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、アクリロニトリル、フッ化オレフィン、N−ビニルピロリドン等を必要に応じて使用することができる。 【0010】上記分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するジメチルポリシロキサン化合物(A)とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(B)との共重合は、重合比率((A)/(B)):1/19〜2/1の範囲内で、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の通常のラジカル重合開始剤の存在下で行われ、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、バルク重合法の何れの方法の適用も可能である。このようなアクリル−シリコーン系グラフト共重合体は、市販品として、KP561、KP562(何れも、信越化学工業社製)等が挙げられる。 【0011】本発明において、上記アクリル−シリコーン系グラフト共重合体により表面処理される粉体は、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に制限はない。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料、微粒子酸化チタン、針状酸化チタン、紡錘状酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、薄片状酸化亜鉛等の紫外線遮断粉体、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、タール色素等の着色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、合成マイカ、カオリン、シリカ、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化アンチモン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、オキシ塩化ビスマス等の体質顔料、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母チタン、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、タール色素被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、ナイロン粉末、ポリスチレン粉末、PMMA粉末、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、カルバミン酸エチルパウダー、ポリエチレンパウダー、窒化ホウ素、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、炭化珪素、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ベントナイト、スメクタイト、オルガノポリシロキサンエラストマー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダーやポリメチルシルセスキオキサンパウダーといった有機シリコーン樹脂粉末、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−ラウロイルリジン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を複合化したものを用いてもよい。また、これら粉体は、予め通常公知の方法、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジエンポリシロキサン、トリメチルメトキシケイ酸等のシリコーン化合物による処理、パーフルオロポリエーテルリン酸やパーフルオロアルキルリン酸、フッ素変性シリコーン等の化合物による処理、ラウリン酸亜鉛等の金属石鹸処理、レシチン等の両性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤等の界面活性剤による処理、N−長鎖アシルアミノ酸等のアミノ酸処理、コラーゲン等の保湿剤処理、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス等の油処理を施して用いてもよい。 【0012】本発明において、上記アクリル−シリコーン系グラフト共重合体で粉体を処理する方法は、湿式法、乾式法を問わず通常公知の粉体被覆技術を用いることができる。具体的には、表面処理剤を溶解又は分散した有機溶媒中に粉体を分散させ、該有機溶媒を加熱し、減圧除去する方法、表面処理剤を溶解又は分散した有機溶媒を気相中で粉体に噴霧コーテイングする方法、高速衝撃攪拌機により乾式でメカノケミカル処理する方法等が挙げられる。これら方法の中でも、粉体への処理効率に優れるのは、湿式処理方法である。 【0013】本発明において、上記アクリル−シリコーン系グラフト共重合体を湿式法により粉体を処理する場合に用いられる溶媒としては、上記アクリル−シリコーン系グラフト共重合体が溶解又は分散するものであれば、何れでも良いが、製造作業環境、回収の容易さ等の観点より、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ヘキサン、シクロヘキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソパラフィン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。 【0014】本発明の表面被覆粉体における、粉体と上記アクリル−シリコーン系グラフト共重合体との比率は重量比で、粉体:上記アクリル−シリコーン系グラフト共重合体=99.9:0.1〜70:30が好ましく、99.5:0.5〜85:15が特に好ましい。この範囲であれば、撥水性及び油への分散性が良好な被覆処理粉体が得られる。尚、表面処理の際に、上記アクリル−シリコーン系グラフト共重合体以外に本発明の効果を妨げない範囲で、パラメトキシケイ皮酸オクチル等の可塑剤、界面活性剤、油剤等を併用することができる。 【0015】次に、分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物と炭素数12〜30のアルキル(メタ)アクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとを共重合して得られるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体で表面被覆した粉体を含有する化粧料について説明する。 【0016】本発明の表面被覆粉体を含有する化粧料は、ファンデーション、白粉、頬紅、コンシーラー、コントロール、皺隠し、肌のキメ隠し、肌の凹凸補正剤、ファンデーション下地、アイシャドウ、マスカラ、アイブロウ等のメーキャップ化粧料、日焼け止め、乳液、クリーム、美容液、パック、化粧水、洗浄料、クレンジング等の基礎化粧料、整髪料、ヘアクリーム、シャンプー、リンス等の頭髪化粧料等が挙げられる。この中でも、本発明の効果が発揮されやすい化粧料は、メーキャップ化粧料や日焼け止めである。また、これら化粧料の剤型は、粉末状、固形粉末状、油性状、油性固形状、水中油型乳化状、油中水型乳化状、水性状等が挙げられる。 【0017】本発明の化粧料における、該アクリル−シリコーン系グラフト共重合体で表面被覆した粉体の含有量は、粉体の含有目的、化粧料の種類、剤型等により異なるが、粉末状や固形粉末状の化粧料では概ね1〜99%であり、油性状や油性固形状の化粧料では概ね0.1〜70%であり、乳化状の化粧料では概ね0.1〜50%、水性状の化粧料では概ね0.1〜50%であることが好ましい。 【0018】本発明の分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物と炭素数12〜30のアルキル(メタ)アクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとを共重合して得られるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体で表面被覆した粉体は、化粧料に通常用いられる油中で良好な分散性を示すが、特に油として、シリコーン油、エステル油、グリセライド油の場合に分散性が特に良好である。 【0019】本発明の化粧料には、上記成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、油剤、界面活性剤、ベンゾフェノン系,PABA系,桂皮酸系,サリチル酸系,4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン,オキシベンゾン等の紫外線吸収剤、グリセリン,タンパク質,ムコ多糖,コラーゲン,エラスチン等の保湿剤、α−トコフェロール,アスコルビン酸等の酸化防止剤、ビタミン類,消炎剤,生薬等の美容成分、パラオキシ安息香酸エステル,フェノキシエタノール等の防腐剤、トリメチルメトキシケイ酸,アクリル変性シリコーン等の被膜形成剤、メチルセルロース,ヒドロキシメチルセルロース,カルボキシビニルポリマー,アルキル変性カルボキシビニルポリマー,キサンタンガム,カラギーナン,グアーガム,寒天,ペクチン等の水溶性高分子、水、香料等を適宜配合することができる。 【0020】本発明の化粧料において、油剤を配合することにより、エモリエント感を付与したり、粉っぽさを低減することができる。ここで用いられる油剤としては、通常化粧料に用いられる油剤であれば特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、α−オレフィンオリゴマー、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等のエステル類、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステアリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)等のアミノ酸系油剤、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。本発明の化粧料における、これら油剤の配合量は、概ね0.1〜40%である。 【0021】本発明の化粧料において、乳化剤、分散剤、湿潤剤等の目的で、界面活性剤を配合することができる。ここで用いられる界面活性剤としては、通常化粧料に用いられている界面活性剤であれば、何れでも良く、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。具体的には、非イオン界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物、ポリオキシアルキレンアルキル共変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。アニオン界面活性剤としては、例えば、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸の無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩、ο−アルキル置換リンゴ酸塩、アルキルスルホコハク酸塩等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。カチオン界面活性剤としては、例えば、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。両性界面活性剤としては、アミノ酸タイプやベタインタイプのカルボン酸型、硫酸エステル型、スルホン酸型、リン酸エステル型のものがあり、人体に対して安全とされるものが使用できる。例えば、N−アルキル−N,N−ジメチル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、N,N,N−トリアルキル−N−スルフォアルキレンアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキル−N,N−ビス(ポリオキシエチレン硫酸)アンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチル−1−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、レシチン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。本発明の化粧料における、界面活性剤の配合量は、界面活性剤の配合目的により異なるが、概ね0.01〜10%である。 【0022】 【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。 【0023】合成例1:アクリル−シリコーン系グラフト共重合体下記一般式(2)で示される片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン50g、メチルメタクリレート10g、ステアリルメタクリレート40g、トルエン100gを混合し、続いてアゾビスイソブチロニトリル1.5gを添加、溶解させた後、攪拌下に80〜90℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘ちょうな溶液を得た。この溶液をメタノール中に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出せしめた。この沈殿物を濾別し、乾燥させてアクリル−シリコーン系グラフト共重合体を得た。 【0024】 【化2】
【0025】合成例2:アクリル−シリコーン系グラフト共重合体下記一般式(3)で示される片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン60g、n−ブチルメタクリレート5g、ステアリルメタクリレート25g、ベヘニルメタクリレート10g、トルエン100gを混合し、続いてアゾビスイソブチロニトリル1.5gを添加、溶解させた後、攪拌下に80〜90℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘ちょうな溶液を得た。この溶液をメタノール中に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出せしめた。この沈殿物を濾別し、乾燥させてアクリル−シリコーン系グラフト共重合体を得た。 【0026】 【化3】
【0027】次に、表面被覆粉体の製造例を示す。 実施例1:アクリル−シリコーン系グラフト共重合体表面被覆セリサイト合成例1のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体5gをイソプロピルアルコール100gに溶解し、セリサイト(サンシンセリサイトFSE:三信鉱業社製)95gを添加し、混合分散する。その後、この分散液を100℃に加熱しながら、イソプロピルアルコールを減圧除去する。次いで、得られた粉体を粉砕して、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体表面被覆セリサイトを得た。 【0028】実施例2:アクリル−シリコーン系グラフト共重合体表面被覆セリサイト実施例1におけるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体を合成例2のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体に代えて、同様にしてアクリル−シリコーン系グラフト共重合体表面被覆セリサイトを得た。 【0029】実施例3:アクリル−シリコーン系グラフト共重合体表面被覆セリサイト合成例1のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体5gとパラメトキシケイ皮酸オクチル3gをイソプロピルアルコール100gに溶解し、セリサイト92gを添加し、混合分散する。その後、この分散液を100℃に加熱しながら、イソプロピルアルコールを減圧除去する。次いで、得られた粉体を粉砕して、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体表面被覆セリサイトを得た。 【0030】比較例1:メチルハイドロジェンポリシロキサン表面被覆セリサイト実施例1におけるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体をメチルハイドロジェンポリシロキサン(シリコンKF99:信越化学工業社製)に代えて、同様にしてメチルハイドロジェンポリシロキサン表面被覆セリサイトを得た。 【0031】比較例2:エステル油表面被覆セリサイト実施例1におけるアクリル−シリコーン系グラフト共重合体をトリオクタン酸グリセリル(トリファットS−308:日光ケミカルズ社製)に代えて、同様にしてエステル油表面被覆セリサイトを得た。 【0032】上記実施例1〜2及び比較例1〜2の表面被覆セリサイトについて、撥水性、分散性を以下の評価方法及び判定基準により、評価し結果を表1に示した。 【0033】(撥水性の評価方法及び判定基準)試験管に上記実施例1〜2及び比較例1〜2の表面被覆セリサイトを10g入れ、これに精製水90gを添加し、10分間ペイントシェーカーで攪拌した。次いで、この分散液を1時間放置し、その時の状態を下記判定基準により、評価した。 判定 :状態 ◎ :粉体が全て上層に浮いており、下層は透明である。 △ :一部の粉体が上層に浮いているが、下層は濁っている。 × :水中に分散している。 【0034】ビーカーに上記実施例1〜2及び比較例1〜2の表面被覆セリサイトを10g入れ、これに油剤40gを添加し、10分間デスパーミキサーで攪拌した。次いで、この分散液を沈降管に移し、1時間放置し、その時の状態を下記判定基準により、評価した。尚、油剤はデカメチルシクロペンタシロキサン(シリコンKF995:信越化学工業社製)40g、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール(エステモールN−01:日清製油社製)の二種類用い、それぞれ実施した。 判定 :状態 ◎ :上層の透明層が全体の10%未満。 ○ :上層の透明層が全体の10%以上〜20%未満。 △ :上層の透明層が全体の20%以上〜60%未満。 × :上層の透明層が全体の60%以上。 【0035】 【表1】
【0036】表1より明らかなように、本発明の実施例1〜2のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体表面被覆セリサイトは、撥水性、分散性に優れるものであった。一方、比較例1のメチルハイドロジェンポリシロキサン体表面被覆セリサイトは、撥水性は優れるが、油剤への分散性が劣っておいた。また、比較例2のエステル油表面被覆セリサイトは、撥水性及び環状シリコーンへの分散性が劣っていた。 【0037】次に、化粧料の実施例を示す。実施例4〜8及び比較例3〜4:固形粉末状ファンデーション表2に示す組成の固形粉末状ファンデーションを下記製造方法により調製し、それぞれについて、「滑らかな伸び広がり性」、「肌への付着性」、「肌負担感の無さ」、「化粧持続性」にの各項目を以下の評価方法及び判定基準により評価して、その結果を合わせて、表2に示した。 【0038】 【表2】
【0039】製造方法:A:成分1〜13をスーパーミキサーにて混合する。 B:成分14〜16を加熱混合し添加する。 C:AにB及び成分17を加えて、混合分散する。 D:Cを粉砕後、金皿に圧縮成型して固形状ファンデーションを得た。 【0040】(評価方法及び判定基準)化粧歴10年以上の女性40人を評価パネルとし、上記実施例及び比較例の固形粉末状ファンデーションを使用してもらい、塗布した際の「滑らかな伸び広がり性」、「肌への付着性」、「肌負担感の無さ」及び化粧して6時間後の状態を「化粧持続性」として、良好であると感じたパネル人数より、以下の判定基準で判定した。 (判定基準) [判定] :[良好であると感じたパネル人数] ◎ : 31〜40人 ○ : 21〜30人 △ : 11〜20人 × : 0〜10人【0041】表2より明らかなように、本発明に係わる実施例4〜8の固形状ファンデーションは、滑らかな伸び広がり性、肌への付着性、肌負担感の無さ、化粧持続性の各項目に優れた固形粉末状ファンデーションであった。これに対し、比較例3〜4の固形粉末状ファンデーションは、全ての項目を満足するものは得られなかった。 【0042】 実施例9:固形粉末状白粉(成分) (質量%) 1.合成マイカ(注5) 残量 2.タルク(平均粒子径20μm) 5 3.タルク(平均粒子径5μm) 10 4.球状ポリスチレン末(平均粒子径6μm) 5 5.窒化硼素 5 6.板状硫酸バリウム(注6) 5 7.赤色202号 0.05 8.黄色4号 0.1 9.実施例1の表面被覆セリサイト 5010.パーフルオロポリエーテル(注7) 311.イソノナン酸イソトリデシル 112.ステアリルアルコール 0.513.グリセリン 0.514.パラオキシ安息香酸メチル 適量15.アロエエキス 適量(注5)PDM−8W(トピー工業社製) (注6)板状硫酸バリウム・HL(堺化学社製) (注7)FOMBLIN HC−25(AUSIMONT社製) 【0043】(製造方法) A:成分1〜9を混合分散する。 B:成分10〜13を混合する。 C:ヘンシェルミキサー中にて、AにB及び成分14〜15を添加し、混合分散後、粉砕する。 D:Cを金皿に圧縮成型し固形粉末状白粉を得た。 実施例9は、滑らかな伸び広がり性、肌への付着性、肌負担感の無さ、化粧持続性の各項目に優れた固形粉末状白粉であった。 【0044】 実施例10:油中水型固形状ファンデーション(成分) (質量%) 1.表面被覆酸化チタン(注8) 10 2.ベンガラ 0.5 3.黄酸化鉄 1.5 4.黒酸化鉄 0.1 5.球状シリカ(平均粒径6μm) 5 6.デカメチルシクロペンタシロキサン 30 7.オクタメチルシクロテトラシロキサン 10 8.ジメチルポリシロキサン(注9) 0.5 9.セレシンワックス 510.マイクロクリスタリンワックス 111.POA変性シリコーン(注10) 312.POA変性シリコーン(注11) 113.精製水 残量14.キサンタンガム 0.515.塩化ナトリウム 0.216.1,3−ブチレングリコール 10(注8)実施例1のセリサイトを酸化チタンに代えて、同様に調製した。 (注9)シリコンKF96(6cs)(信越化学工業社製) (注10)シリコンKF6017(信越化学工業社製) (注11)シリコンKF6015(信越化学工業社製) 【0045】(製造方法) A:成分8〜12を加熱混合する。 B:Aに成分1〜7を添加して、三本ローラーにて均一分散する。 C:成分13〜16を均一混合する。 D:Bを攪拌しながら、Cを徐々に添加して乳化する。 E:Dを加温溶解し、容器に流し込み、冷却して油中水型固形状ファンデーションを得た。 実施例10は、滑らかな伸び広がり性、肌への付着性、肌負担感の無さ、化粧持続性の各項目に優れ、しかも経時安定性の良好な油中水型固形状ファンデーションであった。 【0046】 実施例11:水中油型液状ファンデーション(成分) (質量%) 1.表面被覆酸化チタン(注8) 10 2.ベンガラ 0.5 3.黄酸化鉄 1.5 4.黒酸化鉄 0.1 5.表面被覆タルク(注12) 5 6.ステアリン酸 1.5 7.セタノール 0.8 8.モノステアリン酸グリセリル 0.8 9.パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 210.ジメチルポリシロキサン(注9) 211.POA変性シリコーン(注13) 112.セスキオレイン酸ソルビタン 0.513.精製水 残量14.アルキル変性カルボキシビニルポリマー(注14) 0.215.カルボキシビニルポリマー 0.116.ジプロピレングリコール 1017.トリエタノールアミン 1.5(注12)実施例1のセリサイトをタルク(平均粒径5μm)に代えて、同様に調製した。 (注13)シリコンKF6011(信越化学工業社製) (注14)カーボポール1342(グッドリッチ社製) 【0047】(製造方法) A:成分6〜12を加温溶解し、混合する。 B:Aに成分1〜5を添加し、均一分散後、70℃に加温する。 C:成分13〜17を均一分散し、70℃に加温する。 D:BにCを添加して、乳化する。 E:Dを冷却後、容器に充填して、水中油型液状ファンデーションを得た。 実施例11は、滑らかな伸び広がり性、肌への付着性、肌負担感の無さ、化粧持続性の各項目に優れ、しかも経時安定性の良好な水中油型液状ファンデーションであった。 【0048】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明の表面被覆粉体は、撥水性及び油への分散性に優れていた。また、本発明の表面被覆粉体を含有した化粧料は、肌馴染みが良好であるため肌負担感が無く、肌への付着性に優れ、滑らかな伸び広がりを有し、化粧持続性にも優れたもであった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000145862 【氏名又は名称】株式会社コーセー
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| 【出願日】 |
平成13年8月7日(2001.8.7) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−255746(P2002−255746A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月11日(2002.9.11) |
| 【出願番号】 |
特願2001−239502(P2001−239502) |
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