| 【発明の名称】 |
センノサイド抽出残渣を有効成分とする有用素材 |
| 【発明者】 |
【氏名】奥田 俊男
【氏名】玉木 智生
【氏名】生天目 隆司
【氏名】今田 勝美
【氏名】今田 千秋
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| 【要約】 |
【課題】人体に優しく、殊に活性酸素消去活性、チロシナ−ゼ阻害活性、紫外線吸収作用を有し、しかも植物を出発物質とすることにより、皮膚への親和性が良好で、皮膚呼吸を妨げることがなく、さらには、不自然となることなく皮膚へ塗布することができる化粧料および活性酸素消去活性、α−アミラ−ゼ阻害活性を有する機能性食品素材を提供することを目的とする。
【解決手段】センナ葉からのセンノサイド抽出残渣を有効成分としてなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 センナ葉からのセンノサイド抽出残渣を有効成分としてなることを特徴とする化粧料。 【請求項2】 前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂非吸着区分の濃縮物より成ることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料。 【請求項3】 前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂吸着区分のメタノール溶出物より成ることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料。 【請求項4】 前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出滓のメタノール再抽出物より成ることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料。 【請求項5】 前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出後に非極性合成樹脂吸着工程を経て、当該抽出廃液に第1フラクションを加え、濃縮乾固して得ることを特徴とする、請求項2に記載の化粧料。 【請求項6】 前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出時に得られる第3フラクションに、メタノールなどの回収による濃縮、カルシウム除去、樹脂吸着、樹脂溶出の各工程を経て、濃縮乾固して得ることを特徴とする、請求項3に記載の化粧料。 【請求項7】 前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出時に得られる抽出滓をメタノールなどによる再抽出により、濃縮乾固して得ることを特徴とする、請求項4に記載の化粧料。 【請求項8】 カオリン、タルク、酸化亜鉛、オリーブ油、水溶性ラノリン、グリセリン、精製水などの内の一つ以上から成る化粧クリーム成分に前記請求項2〜7に記載のセンノサイド抽出残渣の何れかを加えてなることを特徴とする化粧クリーム。 【請求項9】 濃グリセリン、トリメチルグリシン、メチルパラベン、dlーピロリドンカルボン酸ナトリウム液、マルチトール液、銅クロロフィリンナトリウム液、エタノール、精製水などの内の一つ以上から成る化粧水成分に前記請求項2〜7に記載のセンノサイド抽出残渣の何れかを加えてなることを特徴とする化粧水。 【請求項10】 センナ葉からのセンノサイド抽出残渣を有効成分としてなることを特徴とする機能性食品素材。 【請求項11】 前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂非吸着区分の濃縮物より成ることを特徴とする、請求項10に記載の機能性食品素材。 【請求項12】 前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂吸着区分のメタノール溶出物より成ることを特徴とする、請求項10に記載の機能性食品素材。 【請求項13】 前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出後に非極性合成樹脂吸着工程を経て、当該抽出廃液に第1フラクションを加え、濃縮乾固して得ることを特徴とする、請求項11に記載の機能性食品素材。 【請求項14】 前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出時に得られる第3フラクションに、メタノールなどの回収による濃縮、カルシウム除去、樹脂吸着、樹脂溶出の各工程を経て、濃縮乾固して得ることを特徴とする、請求項12に記載の機能性食品素材。 【請求項15】 ダイエット用菓子の調整ショートニング、牛乳、砂糖、アスパルテーム、卵、小麦粉、ベーキングパウダーなどの内の一つ以上から成るダイエット用菓子成分に前記請求項11〜14に記載のセンノサイド抽出残渣の何れかを加えてなることを特徴とするダイエット用菓子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、センナ葉からのセンノサイド抽出残渣を有効成分として含む化粧料や機能性食品素材などの有用素材に関する。 【0002】 【従来の技術】わが国の産業廃棄物の排出総量は年間約4億トンであり、うち食品、医薬品などの製造過程から出る動植物性残渣由来の廃棄物は、年間約300万トンといわれている。その減容化、適切な廃棄処理は環境保全面から重要課題である。さらに資源有効利用面からも廃棄物処理のト−タルコスト低減化に役立つ廃棄物利用技術の開発が待たれている。このような観点により、本発明者らはセンナ葉抽出残渣の新規用途開発に着目し、本発明の完成に至ったものである。従来、センナ葉は緩下剤として、あるいはセキリュウ皮と併用して条虫駆除剤として用いられてきた。その有効成分は、センノサイドA、センノサイドBとして知られている。本発明者らはこれら緩下剤成分を抽出した後の残渣について種々検討を重ねた結果、化粧品原料や健康食品などの機能性食品原料として有用な成分が含有されていることを見いだし本発明を完成させたものである。なお、センナ葉から抽出したセンノサイドなどについては、その利用方法に関して以下のような開発がなされている。例えば、特開昭54ー140709号公報にはセンナ生薬からセンノサイドを分離する方法が開示されており、また特開平7ー61917号公報にはセンノサイドそのものを有効成分とした化粧料が開示されており、さらに特開2000ー212059号公報には、センナなどの抽出物そのものを配合してなる化粧料が開示されているが、これらは何れもこれら植物からの抽出液そのものを利用しており、本願発明のようにそれらの抽出工程における抽出残渣、廃棄物を利用したものはこれまでみられない。本発明者らは、これらのセンノサイド抽出残渣に、老化防止作用などに有効な活性酸素消去活性、抗肥満作用などに有効なα−アミラ−ゼ阻害活性、皮膚美白作用に有効なチロシナ−ゼ阻害活性および紫外線吸収作用があることを知見し、センノサイド抽出残渣を有効成分とし、これらを化粧品基礎剤や健康食品などの機能性食品素材に適宜配合することにより、これらの作用効果がみられる化粧料や機能性食品素材の開発に成功したものである。なかんずく、これらの抽出残渣が、抽出物そのものより却ってこれらの作用効果がより強力に現れることに着目したものである。なおまた、本発明者らは、本願発明における有用素材には、上述のセンノサイドAおよびBが見られないにも拘らず、上述の作用効果をもたらす活性が極めて強いことを知見したものである。 【0003】従来、化粧品などでは主に化学物質を配合することが多く、使用者によっては肌に合わないこともあり、かぶれや痒みの原因となったり、さらには近年の社会生活の複雑化によって予想以上にもたらされる精神的、肉体的なストレスが皮膚などへ蓄積され、なおまた近来の自然環境の悪化に伴い、皮膚などへの悪影響が懸念されてきている。このため、美白を得るためや、肥満対策や、老化防止あるいは紫外線除去に種々様々な工夫がなされて来ており、植物や自然物、天然物を有効に利用したものも開発されて来ているが、その廃棄物を有効に利用したものはなく、その開発が望まれていた。 【0004】なお、人体の生体膜を形成している不飽和脂肪酸は分子の結合が弱く、酸化され易く、生体膜が酸化されると機能が弱くなり全身に悪影響がおよびこれが長時間かけて蓄積され、老化につながるとされている。このように発生した活性酸素は通常は体内の抗酸化物質やそれを助ける助酵素などによって消されるが、過食や肥満、ストレスなどの諸要因によって、増加されることが判明している。従って、活性酸素は人体にとって、悪害のあるものといえる。 【0005】また、紫外線の影響についても、これまでのものは動植物を出発物質とした天然素材に比べて皮膚への親和性が小さく、皮膚に塗布することによって皮膚にストレスが溜まり易い。このため、皮膚組織に対する安全性への不安感が残るものが多かった。 【0006】またさらに、肥満改善やその予防は、今日社会における恒常的な重大な健康テーマとなっており、平成11年10月に、WHOの意向を受けて、日本肥満学会総会が開催され、我が国における肥満の現状を踏まえて、肥満予防の重要性をアピールした「東京宣言」が採択されている。いうまでもなく、肥満は生活習慣病(成人病)との関連性が高く指摘されており、その防止または解消の必要性が強く指摘されており、その一手段として消化酵素阻害剤、例えばαーアミラーゼインヒビターを用いることが認められてきている。 【0007】なおさらに、美白作用のある化粧料原料についてはこれまで種々開発が試みられてきてはいるが、これらの美白化粧料は長期間の使用においては、人の肌への悪影響が懸念されてきており、近年は社会問題として指摘されるまでになってきている。かかる観点から、安全な美白用化粧料が求められており、自然食品や植物由来のチロシナーゼインヒビター作用がこれに対応し得るものとして注目を集めている。 【発明が解決しようとする課題】 【0008】本発明は、このような従来の様々な問題点を考慮してなされたものであり、これまで廃棄されていた植物の抽出残渣を有効に利用することにより、良好な作用を有し、しかもかぶれや痒みの発生がなく、あらゆる使用者に使用することができる、人体に優しい化粧料を提供することを目的とする。殊に活性酸素消去活性やチロシナ−ゼ阻害活性、すなわち老化防止作用や皮膚美白作用に有効な成分を有し、さらには紫外線吸収作用を有して、しかも植物を出発物質とすることにより、皮膚への親和性が良好で、皮膚呼吸を妨げることがなく、さらには、不自然となることなく皮膚へ塗布することができる化粧料を提供することを目的とする。 またさらに、活性酸素消去活性、α−アミラ−ゼ阻害活性すなわち、老化防止作用や抗肥満作用のある機能性食品素材を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、センナ葉からのセンノサイド抽出残渣を有効成分としてなることを特徴とする。すなわち、この発明は図1に示したように従来のセンナ葉緩下成分(センノサイドA、B)を採取する際の抽出残渣を有効成分としてなることを特徴とする。本発明におけるこれらの抽出残渣は、その分取方法により以下の3種類のものが得られる。 1)センナ葉を水抽出した際の抽出滓のメタノール抽出物(以下単にAと略す) 2)センナ葉水抽出液の樹脂非吸着区分の濃縮物(以下単にBと略す) 3)センナ葉水抽出液の樹脂吸着区分のメタノール溶出物(以下単にCと略す) なお、本来の緩下成分を得るにはCの樹脂吸着成分をカルシウム化合物で溶出することによって達成できる(以下単にDと略す)。以上の内、BおよびCは、液体クロマトグラフィー、T.L.Cにて検索の結果、前述のセンノサイドAおよびB、レインなどは含有されていないことが判明した。一方、AにはB、C、センノサイドAおよびB、レインなどが含まれている。またさらにこのCは一つ成分ではなく、数成分よりなることもT.L.Cより明らかになっている。このように分けた場合、およそ3つの成分に分かれそのC1、C2、C3には上記の各種活性に強弱があるが、その総和として、上記の活性が良好に認められるものであり、これらはセンノサイドAおよびB、レインとは異なるものである。なおまた、BにもCほど鮮明でないにしても、数成分より成ることが認められた。ちなみにセンナ葉の仕込み量を100とした場合の製品出来高は約4.1,本特許生成物Aは約0.75,本特許生成物Bは約3.1,本特許生成物Cは約0.5である。この発明においては、これらの抽出残渣の有する活性酸素消去活性、チロシナ−ゼ阻害活性、紫外線吸収作用を有する化粧料を得ることができる。 【0010】また、請求項2に記載の発明は、前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂非吸着区分の濃縮物より成ることを特徴とする。この発明においては、当該残渣が特に有するチロシナ−ゼ阻害活性を有する化粧料を得ることができる。 【0011】また、請求項3に記載の発明は、前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂吸着区分のメタノール溶出物より成ることを特徴とする。この発明においては、当該残渣が特に有する活性酸素消去活性、紫外線吸収作用を有する化粧料を得ることができる。 【0012】また、請求項4に記載の発明は、前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出滓のメタノール再抽出物より成ることを特徴とする。この発明においては、当該残渣が特に有するチロシナ−ゼ阻害活性を有する化粧料を得ることができる。 【0013】また、請求項5に記載の発明は、前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出後に非極性合成樹脂吸着工程を経て、当該抽出廃液に第1フラクションを加え、濃縮乾固して得ることを特徴とする。この発明においては、当該残渣が特に有するチロシナ−ゼ阻害活性を有する化粧料を得ることができる。 【0014】また、請求項6に記載の発明は、前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出時に得られる第3フラクションに、メタノールなどの回収による濃縮、カルシウム除去、樹脂吸着、樹脂溶出の各工程を経て、濃縮乾固して得ることを特徴とする。この発明においては、当該残渣が特に有する活性酸素消去活性、紫外線吸収作用を有する化粧料を得ることができる。 【0015】また、請求項7に記載の発明は、前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出時に得られる抽出滓をメタノールなどによる再抽出により、濃縮乾固して得ることを特徴とする。この発明においては、当該残渣が特に有するチロシナ−ゼ阻害活性を有する化粧料を得ることができる。 【0016】また、請求項8に記載の発明は、カオリン、タルク、酸化亜鉛、オリーブ油、水溶性ラノリン、グリセリン、精製水などの内の一つ以上から成る化粧クリーム成分に前記請求項2〜7に記載のセンノサイド抽出残渣の何れかを加えてなることを特徴とする。この発明においては、これらの抽出残渣の有する活性酸素消去活性、チロシナ−ゼ阻害活性、紫外線吸収作用を有する化粧クリームを得ることができる。 【0017】また、請求項9に記載の発明は、濃グリセリン、トリメチルグリシン、メチルパラベン、dlーピロリドンカルボン酸ナトリウム液、マルチトール液、銅クロロフィリンナトリウム液、エタノール、精製水などの内の一つ以上から成る化粧水成分に前記請求項2〜7に記載のセンノサイド抽出残渣の何れかを加えてなることを特徴とする。この発明においては、これらの抽出残渣の有する活性酸素消去活性、チロシナ−ゼ阻害活性、紫外線吸収作用を有する化粧水を得ることができる。 【0018】また、請求項10に記載の発明は、センナ葉からのセンノサイド抽出残渣を有効成分としてなることを特徴とする。この発明においては、これらの抽出残渣の有する活性酸素消去活性、α−アミラ−ゼ阻害活性を有する機能性食品素材を得ることができる。 【0019】また、請求項11に記載の発明は、前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂非吸着区分の濃縮物より成ることを特徴とする。この発明においては、当該残渣が特に有するα−アミラ−ゼ阻害活性を有する機能性食品素材を得ることができる。 【0020】また、請求項12に記載の発明は、前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂吸着区分のメタノール溶出物より成ることを特徴とする。この発明においては、当該残渣が特に有する活性酸素消去活性を有する機能性食品素材を得ることができる。 【0021】また、請求項13に記載の発明は、前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出後に非極性合成樹脂吸着工程を経て、当該抽出廃液に第1フラクションを加え、濃縮乾固して得ることを特徴とする。この発明においては、当該残渣が特に有するα−アミラ−ゼ阻害活性を有する機能性食品素材を得ることができる。 【0022】また、請求項14に記載の発明は、前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出時に得られる第3フラクションに、メタノールなどの回収による濃縮、カルシウム除去、樹脂吸着、樹脂溶出の各工程を経て、濃縮乾固して得ることを特徴とする。この発明においては、当該残渣が特に有する活性酸素消去活性を有する機能性食品素材を得ることができる。 【0023】また、請求項15に記載の発明は、ダイエット用菓子の調整ショートニング、牛乳、砂糖、アスパルテーム、卵、小麦粉、ベーキングパウダーなどの内の一つ以上から成るダイエット用菓子成分に前記請求項11〜14に記載のセンノサイド抽出残渣の何れかを加えてなることを特徴とする。この発明においては、これらの抽出残渣の有する活性酸素消去活性、α−アミラ−ゼ阻害活性を有するダイエット用菓子を得ることができる。 【0024】 【発明の実施の形態】以下に、この発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、以下にのべる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。本発明の化粧料および健康食品素材に使用されるセンノサイド抽出残渣は、センナ葉を分離抽出する際に廃出されるものであるが、センナ葉からの抽出有効成分はセンノサイドAおよびセンノサイドBとして知られており、これらの抽出物そのものは生薬としては緩下剤などに利用されている。本発明におけるセンノサイド廃棄物の分離方法は、添付の図1のフローチャートに示す通りであり、上述の抽出物そのものは、この図においては製品(D)として記載されている。 【0025】上述の、1)センナ葉を水抽出した際の抽出滓のメタノール抽出物(A) 2)センナ葉水抽出液の樹脂非吸着区分の濃縮物(B) 3)センナ葉水抽出液の樹脂吸着区分のメタノール溶出物(C) の内、B、Cについて次の4項目の活性測定を行った。 1)活性酸素除去効果2)αーグルコシダーゼ阻害効果3)チロシナーゼ阻害効果4)紫外線吸収効果1)は活性酸素に起因する皮膚の老化防止、体内における過酸化脂質生成防止などに関し、2)はでんぷんからのブドウ糖生成抑制によりブドウ糖からの中性脂肪への変換を防ぐ肥満予防に関し、3)はメラニン蓄積によるシミ、ソバカスの予防に関し、4)は有害紫外線吸収に関するもので、それぞれ化粧品業界や機能性食品業界などで注目されている効果である。 【0026】これらの抽出残渣を公知の化粧料や機能性食品に適宜配合することにより、本発明の化粧料や機能性食品素材を得ることができる。すなわち、以上の本発明による化粧料原料を、公知の化粧料に分散させて使用することができる。化粧料としては、液状、ゲル状、クリーム状など種々のタイプを適宜、選択することができる。 【0027】液状タイプでは、流動パラフィンなどの炭化水素系油、オリーブ油、小麦胚芽油、ナッツ油、トウモロコシ油、米糠油、米胚芽油、ハトムギ油、ホホバ油、ブドウ種子油などの植物油、スクワランや馬油などの動物油、その他のオイルやゲルマール変性エタノールなどの低級エタノールを適宜、配合して用いることができる。 【0028】ゲル状タイプでは、これらのオイルやエタノールに加え、CMCなどのセルロース誘導体、PVP、カルボキシビニルポリマー或いはカラギーナンなどの増粘剤を配合することにより製造することができる。 【0029】クリーム状タイプでは、流動パラフィン、ワセリン、蜜ロウなどの油分だけであっても良く、これらの油分と水とを界面活性剤で乳化したものであっても良い。また、乳化タイプとしては、W/O乳化型、O/W乳化型の何れであっても良い。 【0030】また、以上の本発明による抽出残渣を、公知の機能性食品原料に適宜添加、混合などして使用することにより、機能性食品を得ることができる。機能性食品としては、ダイエット用の食品などが挙げられ、上述の抽出残渣を、界面活性剤、甘味料(人工甘味料)や公知の食品原料に添加、混合して得られる。 【実施例】 【0031】以下に本発明の実施例を記載するが、本発明はこの実施例によって何ら限定されるものではないことはもとよりである。 (実施例1)公知のセンノサイド抽出工程、例えばセンナ葉100gを粗砕し、水1lを加えて1夜間浸漬してセンノサイドを抽出し、抽出液と抽出残渣と分離した。この後さらに水1lを加えて20℃で3時間抽出し、再度抽出液を分離し、さらに水1lを加えて抽出残渣を十分に洗浄し、洗浄液を分離した。この様にして得られた抽出液と洗浄液とを合わせ、センナ水抽出液を得た。当該抽出液にはセンナの微粉末が混入していたので、ケイソウ土を濾過助剤として用いて濾過し、これを除去して半透明のセンナ抽出液2.5lを得た。次に、当該抽出液に希塩酸を添加してpH4.5に調整し、これを非極性合成吸着樹脂300mlを充填したカラムで通液し、次いで水0.9lを通液して樹脂に付着している不純夾雑物質を水洗した。当該抽出廃液3.4lに第1フラクションを加え、濃縮乾固してセンノサイド抽出残渣(B)3.1gを得た。 【0032】(実施例2)実施例1に記載の公知のセンノサイド抽出工程により、半透明のセンナ抽出液2.5lを得、さらに同様の工程を経た後、当該樹脂を水洗後、得られた抽出廃液3.4lに70%メタノール1.2lを通液してセンノサイドなどの樹脂吸着物を溶出回収し、当該溶出液1.28lを得た(第3フラクション)。さらにメタノールなどの回収による濃縮、カルシウム除去、樹脂吸着、樹脂溶出の各工程を経て、濃縮乾固したセンノサイド抽出残渣(C)0.5gを得た。なお、公知のセンノサイド抽出工程において、第2フラクション造塩工程を経て得られる母液からも抽出残渣が得られた。これもセンノサイド抽出残渣(C)に含まれる。 【0033】(実施例3)実施例1により得られたセンノサイド抽出残渣(B)を、カオリン、タルク、酸化亜鉛、オリーブ油、水溶性ラノリン、グリセリン、精製水の化粧用クリーム成分に添加混合した結果、美白作用効果の優れた化粧用クリームを得た。 【0034】(実施例4)実施例2により得られたセンノサイド抽出残渣(C)を、カオリン、タルク、酸化亜鉛、オリーブ油、水溶性ラノリン、グリセリン、精製水の化粧用クリーム成分に添加混合した結果、紫外線吸収作用効果の優れた化粧用クリームを得た。 【0035】(実施例5)実施例1により得られたセンノサイド抽出残渣(B)2重量%を下記の化粧水成分に添加混合した結果、美白作用効果の優れた化粧水を得た。 成分名 分量(重量%)センノサイド抽出残渣(B) 2.0濃グリセリン 3.0トリメチルグリシン 1.0メチルパラベン 0.1dlーピロリドンカルボン酸ナトリウム液 1.0マルチトール液 1.0銅クロロフィリンナトリウム液 0.3エタノール 5.0精製水 86.6【0036】(実施例6)実施例2により得られたセンノサイド抽出残渣(C)2重量%を下記の化粧水成分に添加混合した結果、紫外線吸収作用効果の優れた化粧水を得た。 成分名 分量(重量%)センノサイド抽出残渣(C) 2.0濃グリセリン 3.0トリメチルグリシン 1.0メチルパラベン 0.1dlーピロリドンカルボン酸ナトリウム液 1.0マルチトール液 1.0銅クロロフィリンナトリウム液 0.3エタノール 5.0精製水 86.6【0037】(実施例7)実施例1により得られたセンノサイド抽出残渣(B)50gを下記のダイエット用クッキー成分に添加混合した結果、ダイエット作用効果の優れたダイエット用クッキー1000gを得た。 成分名 分量(g) センノサイド抽出残渣(B) 50調整ショートニング 300牛乳 20砂糖 50アスパルテーム 5卵 60小麦粉 300ベーキングパウダー 1【0038】以下に、上述した本発明に使用するセンノサイド抽出残渣の活性酸素消去活性、α−アミラ−ゼ阻害活性、チロシナ−ゼ阻害活性、紫外線吸収作用の試験を行った結果を述べる。 [実験材料および方法] (活性測定) 1. 活性酸素消去作用キサンチンにキサンチンオキシダ−ゼを作用させ、ス−パ−オキシドアニオンラジカ(O2- )を発生させ、これを消去するや否やをプル−ンエキス (O2- 消去効果が強いといわれている) をpositive controlとして調べた。 2. α−アミラ−ゼ阻害活性でんぷんにα−アミラ−ゼ(豚膵臓由来)を作用させブドウ糖を生成する反応系にサンプルを添加し、どの程度ブドウ糖の生成が抑制するかを調べた。 3. チロシナ−ゼ阻害作用L−チロシンにチロシナ−ゼ(マッシュル−ム由来)を作用させ、ド−パキノン、ド−パクロ−ム、メラニンを生成させる反応系にサンプルを添加し、これらの生成が抑制される度合いを調べた。positive controlとしては化粧品によく使われるアルブチン、コウジ酸を用いた。 4. 紫外線防御作用イオン交換水にてサンプルを希釈し、島津分光光度計UV−2400OPCにより250−400nm領域のUV吸収作用を調べた。 【0039】[実験結果および考察] 1)活性酸素消去作用第1表に結果を示した。抽出残渣A〜C及びセンノサイド抽出液製品すべて活性を示したが、Cが低濃度でも強い活性を示し、その作用はビタミンCには及ばないまでもプルーンより強いことが判明した。この結果、当該抽出残渣は、化粧料や機能性食品素材として有用素材であることが判明した。 【0040】 【表1】
2)αーアミラーゼ阻害活性第2表に結果を示した。Dを除く各サンプルに活性が見られたが、なかんずくBがもっとも強いことが判明した。1%濃度は着色著しく比色分析を著しく妨害しているので(盲検値が高い)信頼性に乏しいと思われる。本活性が見られたことから、運動不足によるでんぷん→ブドウ糖→中性脂肪の反応が阻害を受け、肥満予防の可能性が示唆され、化粧料成分や機能性食品素材として好適であることが判明した。 【0041】 【表2】
3)チロシナーゼ阻害活性第3表に結果を示した。Bがもっとも活性があり、次いでAであった。C,Dには活性がほとんどないか、弱いようであった。A,Bについては抽出残渣としては際立った活性が見られ、美白化粧品添加物としての可能性が十分考えられ、その有効利用に好適であることが判明した。 【0042】 【表3】
4)紫外線吸収作用第4表に結果を示した。また吸収曲線を第2図〜第3図に示した。CがUV−B領域に近く、またUV−A領域に比較的良好な吸収があり、これが2種類以上の成分に由来するものか、あるいは1種類の成分のみに由来するか判然としないが何れにしてもこれらの作用効果があることが判明した。対照に用いた化粧品紫外線吸収剤EscalolはUV−B領域に強い吸収を示しているが、サンプルCもより精製することによって吸収値は上昇するものと考えられ、化粧料成分として好適であることが判明した。 【0043】 【表4】
以上のように、A、B、Cには程度の差こそあれ、計画した活性がすべて認められたが、より精製することによって更に活性が上昇する可能性は十分あるものと思われ、化粧料成分として更に好適であると思われ、また、一部作用については機能性食品素材としても更に好適であると思われる。 【0044】 【発明の効果】本発明のセンナ葉からのセンノサイド抽出残渣を有効成分としてなる化粧料は、これらの抽出物そのものより却って濃縮して廃出される残渣物を利用するので、老化防止作用などに有効な活性酸素消去活性、皮膚美白作用に有効なチロシナ−ゼ阻害活性、紫外線吸収作用を利用し得るものであり、これらの作用を有する化粧料を得ることができるという効果がある。 【0045】また、請求項2に記載の発明によれば、前記抽出残渣は、センナの葉水抽出液の樹脂非吸着区分の濃縮物より成るので、当該残渣が特に有する皮膚美白作用に有効なチロシナ−ゼ阻害活性を有する化粧料を得ることができるという効果がある。 【0046】また、請求項3に記載の発明によれば、前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂吸着区分のメタノール溶出物より成るので、当該残渣が特に有する老化防止作用などに有効な活性酸素消去活性、紫外線吸収作用を有する化粧料を得ることができるという効果がある。 【0047】また、請求項4に記載の発明によれば、前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出滓のメタノール再抽出物より成るので、当該残渣が特に有する皮膚美白作用に有効なチロシナ−ゼ阻害活性を有する化粧料を得ることができるという効果がある。 【0048】さらに、請求項5に記載の発明によれば、前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出後に非極性合成樹脂吸着工程を経て、当該抽出廃液に第1フラクションを加え、濃縮乾固して得るので、この発明においては、殊に皮膚美白作用に有効なチロシナ−ゼ阻害活性を有する化粧料を得ることができるという効果がある。 【0049】また、請求項6に記載の発明によれば、前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出時に得られる第3フラクションに、メタノールなどの回収による濃縮、カルシウム除去、樹脂吸着、樹脂溶出の各工程を経て、濃縮乾固して得るので、この発明においては、殊に老化防止作用などに有効な活性酸素消去活性、紫外線吸収作用を有する化粧料を得ることができるという効果がある。 【0050】さらに、請求項7に記載の発明によれば、前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出時に得られる抽出滓をメタノールなどによる再抽出により、濃縮乾固して得るので、この発明においては、殊に皮膚美白作用に有効なチロシナ−ゼ阻害活性を有する化粧料を得ることができるという効果がある。 【0051】また、請求項8に記載の発明によれば、カオリン、タルク、酸化亜鉛、オリーブ油、水溶性ラノリン、グリセリン、精製水などの内の一つ以上から成る化粧クリーム成分に前記請求項2〜7に記載のセンノサイド抽出残渣の何れかを加えてなるので、これらの抽出残渣の有する老化防止作用などに有効な活性酸素消去活性、皮膚美白作用に有効なチロシナ−ゼ阻害活性、紫外線吸収作用を有する化粧クリームを得ることができるという効果がある。 【0052】また、請求項9に記載の発明によれば、濃グリセリン、トリメチルグリシン、メチルパラベン、dlーピロリドンカルボン酸ナトリウム液、マルチトール液、銅クロロフィリンナトリウム液、エタノール、精製水などの内の一つ以上から成る化粧水成分に前記請求項2〜7に記載のセンノサイド抽出残渣の何れかを加えてなるので、これらの抽出残渣の有する老化防止作用などに有効な活性酸素消去活性、皮膚美白作用に有効なチロシナ−ゼ阻害活性、紫外線吸収作用を有する化粧水を得ることができるという効果がある。 【0053】また、請求項10に記載の発明によれば、センナ葉からのセンノサイド抽出残渣を有効成分としてなるので、これらの抽出残渣の有する老化防止作用などに有効な活性酸素消去活性、抗肥満作用などに有効なα−アミラ−ゼ阻害活性を有する機能性食品素材を得ることができるという効果がある。 【0054】また、請求項11に記載の発明によれば、前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂非吸着区分の濃縮物より成るので、当該残渣が特に有する抗肥満作用などに有効なα−アミラ−ゼ阻害活性を有する機能性食品素材を得ることができるという効果がある。 【0055】また、請求項12に記載の発明によれば、前記抽出残渣は、センナ葉の水抽出液の樹脂吸着区分のメタノール溶出物より成るので、当該残渣が特に有する老化防止作用などに有効な活性酸素消去活性を有する機能性食品素材を得ることができるという効果がある。 【0056】また、請求項13に記載の発明によれば、前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出後に非極性合成樹脂吸着工程を経て、当該抽出廃液に第1フラクションを加え、濃縮乾固して得るので、当該残渣が特に有する抗肥満作用などに有効なα−アミラ−ゼ阻害活性を有する機能性食品素材を得ることができるという効果がある。 【0057】また、請求項14に記載の発明によれば、前記センノサイド抽出残渣は、センノサイド抽出時に得られる第3フラクションに、メタノールなどの回収による濃縮、カルシウム除去、樹脂吸着、樹脂溶出の各工程を経て、濃縮乾固して得るので、当該残渣が特に有する老化防止作用などに有効な活性酸素消去活性を有する機能性食品素材を得ることができるという効果がある。 【0058】また、請求項15に記載の発明によれば、ダイエット用菓子の調整ショートニング、牛乳、砂糖、アスパルテーム、卵、小麦粉、ベーキングパウダーなどの内の一つ以上から成るダイエット用菓子成分に前記請求項11〜14に記載のセンノサイド抽出残渣の何れかを加えてなるので、これらの抽出残渣の有する老化防止作用などに有効な活性酸素消去活性、抗肥満作用などに有効なα−アミラ−ゼ阻害活性を有するダイエット用菓子を得ることができるという効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】393031450 【氏名又は名称】アルプス薬品工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年2月28日(2001.2.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079094 【弁理士】 【氏名又は名称】山崎 輝緒
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| 【公開番号】 |
特開2002−255733(P2002−255733A) |
| 【公開日】 |
平成14年9月11日(2002.9.11) |
| 【出願番号】 |
特願2001−55492(P2001−55492) |
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