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【発明の名称】 皮膚の処置
【発明者】 【氏名】カーティス・コール

【氏名】イリナ・ギャノポルスキー

【氏名】エルビン・ルーケンバッハ

【氏名】グレゴリー・スコーバー

【要約】 【課題】皮膚を引き締め、顔の輪郭を改善し、たるみを軽減する。

【解決手段】皮膚を処置するための局所用組成物は、以下の式で表される化合物を有効量含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 皮膚の弾力を改善する方法であって、(a)以下の式で表される化合物の有効量と、【化1】

(式中、W,X,YおよびZは、水素、C−Cアルキル基、C−Cアルカノール基からなる群から選択され、X,YおよびZのうちの少なくとも1つはC−Cアルカノール基であり、このアルカノール基は少なくとも1つのヒドロキシル基と、任意に少なくとも1つのカルボキシル基を持ち、Aは、薬剤として許容される少なくとも2種類の酸とそのエステルから誘導されるアニオン性対イオンの混合物である。)
(b)化粧品として許容される担体とを含む組成物を、冒された皮膚部分に局所的に投与することを含む方法。
【請求項2】 顔の輪郭を改善する方法であって、(a)以下の式で表される化合物の有効量と、【化2】

(式中、W,X,YおよびZは、水素、C−Cアルキル基、C−Cアルカノール基からなる群から選択され、X,YおよびZのうちの少なくとも1つはC−Cアルカノール基であり、このアルカノール基は少なくとも1つのヒドロキシル基と、任意に少なくとも1つのカルボキシル基を持ち、Aは、薬剤として許容される少なくとも2種類の酸とそのエステルから誘導されるアニオン性対イオンの混合物である。)
(b)化粧品として許容される担体とを含む組成物を、冒された皮膚部分に局所的に投与することを含む方法。
【請求項3】 皮膚のたるみを軽減する方法であって、(a)以下の式で表される化合物の有効量と、【化3】

(式中、W,X,YおよびZは、水素、C−Cアルキル基、C−Cアルカノール基からなる群から選択され、X,YおよびZのうちの少なくとも1つはC−Cアルカノール基であり、このアルカノール基は少なくとも1つのヒドロキシル基と、任意に少なくとも1つのカルボキシル基を持ち、Aは、薬剤として許容される少なくとも2種類の酸とそのエステルから誘導されるアニオン性対イオンの混合物である。)
(b)化粧品として許容される担体とを含む組成物を、冒された皮膚部分に局所的に投与することを含む方法。
【発明の詳細な説明】関連出願本出願は、2000年10月2日に出願されている米国仮特許出願第60/237,230号に基づく優先権を主張し、この仮出願を参照することによって、本出願の一部をなす。
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚本来の力学的性質を回復させることにより、皮膚の輪郭を改善させる組成物および方法に関する。より詳しくは、本発明は、少なくとも1種類のアルカノールアミン塩を含む組成物、およびそれを哺乳動物の皮膚に投与し、冒された皮膚部分の柔軟性やしなやかさを増大させることに関する。
【0002】
【従来の技術】人間は、整形手術をせずに、老化による影響を回復させたり軽減させたりできる製品を長い間求めてきた。皮膚の大部分は水分で構成されているため、歳を取ると水分を維持する力が衰え、皮膚の表面は乾燥しきめが粗くなる。これは、角質層の水分維持機能の低下、保護機能の低下、皮脂分泌の低下によるばかりでなく、表皮を支える真皮中の基質分子の変化にもよる。基質分子は、たんぱく質と多糖類からなり、さらに交差結合する。その結果、真皮細胞中の水分が減少し、堅く、非柔軟性の構造が生じる。皮膚とその他の組織の老化は、1つには、フリーラジカルの連続的な損傷に起因し、これにより細胞の機能と基質の柔軟性が低下する。また、日光にさらされると老化作用はさらに増大する。日光に長時間さらされると、光傷害が起こり、しわ、斑点、変色、前癌、癌として現れる。
【0003】皮膚表面の変化に加えて、真皮でも一層の変化が起こる。この変化は、皮膚の力学的性質に影響を与え、皮膚を硬化する。フリーラジカルの損傷には、原線維間に異常な交差結合が形成されることも含まれ、これにより基質は劣化または退化する。このように、交差結合が形成されることにより真皮中の水分が追い出される。
【0004】現在、このような環境による傷害を処置する方法には、モイスチャライザー、ケミカルピーリングおよびレーザーによる手術によって、皮膚の表面に水分を与えて表皮の代謝回転を高める方法、または「硬化した」真皮すなわち支持層を取り除く方法がある。さらに積極的な方法として、皮膚組織を取り除き、若く損傷のない皮膚が持つ元来の力学的性質のいくつかを回復させることにより、表皮の再生力と新しい基質の合成力とを高める方法がある。
【0005】日本国特許出願公開第495008号には、エタノールアミン誘導体の老化抑制剤効果が開示されており、老化による皮膚への影響を予防する作用が示されている。この出願によると、この老化抑制化合物は、老化した皮膚の弾力性としわを改善する治療薬として使われている。
【0006】Perriconeによる米国特許第5,554,647号は、皮膚に許容される担体に含有させたエタノールアミン成分を用いて、老化した皮膚を経皮的に処置する方法を開示している。エタノールアミンは、ジメチルアミノエタノール、モノアミノエタノール、コリン、セリン、ジメチルアミノエタノールの酢酸エステル、モノアミノエタノールの酢酸エステル、ジメチルアミノエタノールのパラ−クロロフェニル酢酸エステル、モノアミノエタノールのパラ−クロロフェニル酢酸エステルおよびそれらの混合物からなる群から選択される。これらの化合物は、神経刺激機構により老化した皮膚を処置すると仮定されている。
【0007】この仮定に縛られずに、我々はさらに、皮膚外面の生体力学的性質が前記化合物の投与による影響を受け、皮膚本来の弾力性を回復させ、顔の輪郭を改善させることを発見した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の1つの目的は、皮膚の生体力学的性質を、皮膚本来の性質をより多く生み出すように調節することによって、顔の輪郭を改善させる局所用組成物を提供することである。
【0009】さらに本発明の別の目的は、上記の利点をもたらす特定のアルカノールアミン化合物を含む安定な局所用組成物を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】アルカノールアミン塩を含む製剤は、著しく皮膚を引き締め、輪郭をより目立たせることにより、見た目を若返らせる効果があることがわかっている。
【0011】従って、本発明は、皮膚を処置するための局所用組成物に関する。この組成物は、以下の式で表される化合物を有効量含む。
【化4】

式中、W,X,YおよびZは、水素、C−Cアルキル基、C−Cアルカノール基からなる群から選択され、X,YおよびZのうちの少なくとも1つはC−Cアルカノール基であり、このアルカノール基は少なくとも1つのヒドロキシル基を持ち、任意に少なくとも1つのカルボキシル基を持つ。またAは、薬剤として許容される少なくとも2種類の酸とそのエステルから誘導されるアニオン性対イオンの混合物である。またこの組成物は、化粧品として許容される担体を含む。
【0012】本発明による方法で使用される組成物は、好ましくは、pHが約4.5乃至約8.5、さらに好ましくは約5.5乃至約8.5、さらに好ましくは約5.5乃至約7.5の範囲である。
【0013】また、本発明は、局所投与用の組成物を使用して、皮膚の老化に対処し、特に哺乳動物の皮膚の柔軟性および/またはしなやかさを増大させる方法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】老化による皮膚への影響を回復または軽減させるのに必要なアルカノールアミン塩の量は、それ自体では決定されず、必ず老化組織の程度と範囲に依存する。また、皮膚に許容される担体とともに構成された製剤中の成分の濃度にも依存する。
【0015】一般に、担体中の活性成分の濃度が低いものでも、局所投与する回数を増やせばよいため、適切と言えるであろう。しかし、実用上の問題により繰り返し投与する必要を避けるため、局所投与用組成物は、少なくとも約1重量%、最も好ましくは少なくとも約3重量%のアルカノールアミン塩を含むように調剤されることが望ましい。
【0016】アルカノールアミン塩は、当業者に既知の技術により、塩を形成させるのに十分な条件において、所望のアルカノールアミンと適切な酸とを反応させることにより作ることができる。この塩は、現場で(in situ)作ることもできるし、調剤前に作ることもできる。一般に、W,X,YおよびZのうちの少なくとも1つが水素の場合、アルカノールアミン塩は、現場で調製することができる。
【0017】好ましい実施の形態において、このアルカノールアミン塩は、モノメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノールアミン、トリメチルアミノエタノール、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールジメチルアミン、エチルエタノールアミン、2−ブタノールアミン、コリン、セリンおよびそれらのコポリマーの酸性塩である。
【0018】本発明に基づくアルカノールアミン塩を調製するのに適した酸には、スキンケア組成物中で有用であると知られるいかなる有機酸も含まれる。米国特許第5,856,357号に例として教示されているように、好ましい実施の形態において、少なくとも1種類の酸はアルファヒドロキシ酸である。この特許は参照されることによって本発明の一部をなす。特に好ましい酸は、グリコール酸、リンゴ酸およびクエン酸のうち少なくとも2種類の酸の混合物である。最も好ましい実施の形態において、酸はグリコール酸およびリンゴ酸またはグリコール酸およびクエン酸との混合物である。長期間保存するときのようなpH安定性が特に重要な場合は、特に好ましい実施の形態において、酸はクエン酸およびグリコール酸の混合物である。リンゴ酸またはクエン酸とグリコール酸との比率は、好ましくは約1:1乃至約1:5、より好ましくは約1:1乃至約1:3の範囲である。
【0019】本発明の組成物中に有利に存在する別の化合物は、チロシンである。チロシンは本発明の組成物中に、全組成物の約0.01重量%乃至約5重量%、さらに好ましくは約0.04重量%乃至約3重量%、最も好ましくは約0.5重量%存在してもよい。
【0020】本発明の組成物は、皮膚に許容される担体または媒体(例えば、ローション、クリーム、軟膏、クレンザー等)と混合して投与される。担体は、上記の濃度において成分の溶解度を増大させたり、分散させたりできるものから選択されるべきである。局所投与が容易にできる上に、時として、例えば冒された皮膚部分を保湿することによってもたらされる、さらなる治療効果が現れるかもしれない。担体は不活性なものを用いる必要がある。これは、エタノールアミンを不活性にしないため、また投与した皮膚に不都合な効果をもたらさないようにするためである。
【0021】水、アルコール、オイル等を含む適切な担体は、活性成分が治療を施すのに最も適した濃度で、これらの成分を溶解したり分散させたりする能力によって選択される。
【0022】本発明の組成物は、皮膚に外部から投与でき、当業者に知られる従来の技術に従って調製される局所用の製品の形態であることが望ましい。担体は、例えばクリーム、軟膏(dressing)、ゲル、ローション、軟膏(ointment)または液体のような種々の物理的形態をとることが可能であり、皮膚に残る成分および洗い流される成分を含む。同様に、この組成物は、この分野で公知の手段により、乾いた布または湿った布、パフ、ヒドロゲルマトリックス、粘着(または非粘着)性の傷当てのような服地の担体に含有させられることが可能である。好ましくは、担体がゲルまたは保湿ローション、冷却溶液であるか、または乾いた布または湿った布の形態であることが望ましい。また、使いやすいスプレー型の塗薬用具によっても使用できる。
【0023】典型的な担体は、水および/またはアルコールと、炭化水素オイル、炭化水素ワックス、シリコーンオイル、ヒアルロン酸、植物油、動物油、海洋油、グリセリド誘導体、脂肪酸または脂肪酸エステルまたは脂肪酸アルコールまたは脂肪酸アルコールエーテル、ラノリンとその誘導体、多価アルコールまたは多価エステル、ワックスエステル、ステロール、りん脂質等のような皮膚軟化剤と、また一般的に乳化剤(非イオン性、カチオン性、アニオン性)とを含有するローションを含む。ただし、皮膚軟化剤の中には、元来、乳化性を持つものもある。これらの一般成分は、ローション状よりも、クリーム状またはゲル状または固体スティック状に形成される。これは成分の比率を異ならせることを利用したり、および/または、ガム(gum)または他の親水コロイドのような増粘剤を含ませることにより形成される。これらの組成物は、この明細書では、化粧品として許容される担体と呼ぶ。好ましくは、この担体は、にきび性肌の油性を悪化させる脂質分を含まないゲルベース配合であることが望ましい。しかし、保湿乳液ベースは、にきびに悩まされる上に乾燥する独特の肌の人に好ましいかもしれない。
【0024】本発明による局所用組成物は、流通されているスキンケア組成物中に一般に見られる成分をさらに含むことができる。例えば、皮膚軟化剤、皮膚コンディショニング剤、乳化剤、保湿剤、保存剤、酸化防止剤、香料、キレート剤などである。それらは、この組成物中の別の成分と物理的にも化学的にも融和性を持つ。注目すべき有用な方法は、ビタミンAとビタミンA誘導体を混入することであり、それらはレチノール、レチニールパルミテート、レチノール酸、レチナールおよびレチニールプロピオネートのようなレチノイドを含むが、それらに限らない。
【0025】本発明の組成物に使用する好適な防腐剤の例は、C−Cアルキルパラベンとフェノキシエタノールを含む。一般に、防腐剤は全組成物の約0.5重量%乃至約2.0重量%、好ましくは約1.0重量%乃至約1.5重量%の範囲存在する。好ましい実施の形態において、防腐剤は、約0.2重量%乃至約0.5重量%のメチルパラベンと、約0.2重量%乃至約5.0重量%のプロピルパラベンと、約0.05重量%乃至約0.10重量%のブチルパラベンの混合物である。本発明によるスキンケア組成物中で使用される特に好ましい市販の防腐剤は、PHENONIP(商標)であり、これはデラウェア州、ウィルミントンに所在するNipaLaboratories, Inc.から入手可能な、ほぼ無色で、粘性を有する、フェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンの液体混合物である。
【0026】好ましくは、本発明による組成物中には、酸化防止剤が存在すべきである。好ましい酸化防止剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、アスコルビルパルミテート、ブチル化ヒドロアニソール(BHA)、フェニル−α−ナフチルアミン、ヒドロキノン、プロピルガレート、非ジヒドロキアレン酸、ビタミンEまたはビタミンE誘導体、ビタミンCおよびビタミンC誘導体、パントテンカルシウム、緑茶抽出物と混合ポリフェノールおよびそれらの混合物を含む。利用時、酸化防止剤は全組成物の約0.02重量%乃至約0.5重量%、より好ましくは約0.002重量%乃至約0.1重量%存在し得る。
【0027】本発明の組成物に含まれ得る皮膚軟化剤は、その能力によって皮膚表面上または角質層にとどまり、潤滑油として作用したり、剥がれ落ちるのを軽減したり、皮膚の見た目をよくしたりするために働く。典型的な皮膚軟化剤は、脂肪族エステル、脂肪族アルコール、無機オイル、ポリエーテルシロキサンコポリマー等を含む。適当な皮膚軟化剤の例は、ポリプロピレングリコール(“PPG”)−15ステアリルエーテル、PPG−10セチルエーテル、ステアレス−10、オレス−8、PPG−4ラウリルエーテル、ビタミンEアセテート、PEG−7グリセリルココエート、ラノリン、セチルアルコール、オクチルヒドロキシステアレート、ジメチコーンおよびそれらの混合物を含むが、それらに限らない。特に、セチルアルコール、オクチルヒドロキシステアレート、ジメチコーンおよびそれらの混合物が好ましい。利用時は、この皮膚軟化剤は全組成物の約0.01重量%乃至約5重量%、好ましくは約1重量%乃至約4重量%存在し得る。
【0028】ポリヒドロキシアルコールは本発明の組成物において湿潤剤として利用できる。湿潤剤は皮膚軟化剤の効力を増大させたり、鱗屑を減少させたり、大きくなった鱗屑の除去を促進したり、皮膚の感触をよくしたりする。適切なポリヒドロアルコールは、グリセロール(グリセリンとしても知られている)、ポリアルキレングリコール、アルキレンポリオールおよびそれらの誘導体を含むが、それらに限らない。例えば、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびそれらの誘導体、ソルビトール、ヒドロキシプロピルソルビトール、ヘキシレングリコール、1,3−ジブチレングリコール、1,2,6−ヘキサネトリオール、エトキシレートグリセロール、プロポキシレートグリセロールおよびそれらの混合物である。特に、グリセリンが好ましい。利用時は、湿潤剤は組成物の全重量の約0.1重量%乃至約5重量%、好ましくは約1重量%乃至約3重量%存在する。
【0029】本発明による組成物は、好ましくは乳化剤を有効な安定量含む。好ましくは、乳化剤は全組成物の約1.0重量%乃至約10.0重量%、より好ましくは約3.0重量%乃至約6.0重量%存在する。組成物中の成分と融和する乳化剤ならば、いずれでも利用できる。適切な乳化剤は、ステアリン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ステアレス−2、ステアレス−20、アクリレート/C10−30アルキルアクリレートクロスポリマーを含む。特に好ましい乳化剤は、PEMULEN TR-1(CTFA(Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association)表示:アクリレート/10−30アルキルアクリレートクロスポリマー)である。
【0030】本発明の組成物に対して、美感のためにどのような芳香剤が加えられてもよい。好適な芳香剤はユーカリオイル、樟脳合成物質、ペパーミントオイル、クローブオイル、ラベンダー、カモミール等を含むが、これらに限らない。利用時に、芳香剤は組成物の全重量の約0.05重量%乃至約0.5重量%、好ましくは約0.1重量%乃至約0.3重量%存在する。本発明のある態様において、この組成物はキレート剤を含むことが望ましい。本発明の組成物において有用なキレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)とその誘導体およびその塩、ジヒドロキシエチルグリシン、酒石酸ならびにこれらの混合物を含む。キレート剤は有効な安定量を利用されることが望ましく、組成物の全重量の約0.01重量%乃至約2重量%、好ましくは約0.05重量%乃至約1重量%存在する。最も好ましくは、キレート剤はEDTAである。
【0031】大まかに言えば、この組成物を規定の処方または必要な処方により、冒された皮膚部分に局所的に投与することにより、皮膚に改善をもたらす。全体的にいえる事実として、継続的に投与することで徐々に改善が見られる。現在までの臨床研究に基づいて判断する限りにおいては、不都合な影響は見られなかった。
【0032】いかなる説にも縛られず、本発明に基づく処置により、真皮の基質分子だけでなく細胞膜中にも水分を分配できるようになるという、皮膚における変化が起こる可能性があることが明示されている。この組成物により、真皮から水分が追い出されるよりも多く、血液からでる水分を含むことができるようになる。真皮組織中の水分保持力を高めることにより、顔の輪郭が改善され、より若く見えるようなる。
【0033】本発明と、本発明に基づいて調製したスキンケア組成物についての詳細な実施の形態の利点とを、以下の例によって説明する。しかしながら、本発明は、個々の例として記載される具体的な限定によって制限を受けるのではなく、特許請求の範囲の外延内で限定されるということが理解されるであろう。
【0034】以下に続く例において、次の物質を使用した。
AMPHISOL A:Gattefosseから市販されているセチルパルミテート増粘剤。
AMIGEL:Alban Mullerから市販されているsclertoiumガム増粘剤。
AMIPHISOL A:Givaudan Rocheから市販されているリン酸セチル乳化剤。
BIOSIL BASICS SPQ:Biosil Technologies, Inc.から市販されているシリコーンクォータニウム−13スリップ/コンディショニング剤。
BRIJ72:Uniqemaから市販されているステアレス−2乳化剤。
BRIJ721:Uniqemaから市販されているステアレス−20乳化剤。
CETIOL SN DEO:Sidobre Sinnovaから市販されているセテアリルイソノナノエート皮膚軟化剤。
CARBOPOL EDT 2020:BF Goodrichから市販されているアクリル酸C10/C30アルキルアクリレートクロスポリマー。
CRODESTA SL-40:Croda Oleochemicalsから市販されているスクロールコカートスキンコンディショニング剤。
DIMETHICONE 47V-100:Rhodia社から市販されているジメチコーン100センチストーク皮膚軟化剤。
DUB LIQUIDE:90%セテアリルオクタノエート/10%イソプロピルミリステート皮膚軟化剤。
FINSOLV TN:Finetexから市販されているC12−C15アルキルベンゾエート溶解剤。
FUCOGEL 100OR:Solabiaから市販されているバイオサッカリンガム−1スキンコンディショニング剤の2%水溶液。
GLYCEROX 767:Crodaから市販されているPEG−6カプリン酸/カプリル酸グリセリド。
GLYPURE:Clariantから市販されているグリコール酸の70%水溶液。
LANETTE 16:Sidobre Sinnovaから市販されているセチルアルコール皮膚軟化剤/乳化剤。
LAMEFORM TGI FL:Sidobre Sinnovaから市販されているポリグリセリル−3−ジイソステアレート乳化剤。
LUBRAJEL:Blackから市販されている32%水および67%グリセリルポリメタクリレートまたは67%プロピレングリコール混合物を含む湿潤剤。
MIRASIL CM5:SACIから市販されているシクロメチコーンスキンコンディショニング剤。
MIRASIL DM 100:SACIから市販されているジメチコーンスキンコンディショニング剤。
ORGANOSAL 2002D NATCOS:Atochemから市販されているナイロン−12。
PEMULEN TR1:BFGoodrichから市販されているアクリレート/10-30アルキルアクリレートクロスポリマー。
PHENONIP:Nipa Laboratories, Inc.から市販されているフェノキシエタノール、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベンの混合物。
POLYSYNLANE:Rossowから市販されているヒドロゲネートポリイソブテンスキンコンディショニング剤。
PRICERINE 9091:Uniqemaから市販されているグリセリン湿潤剤。
SP-10:Kobo Productsから市販されているナイロン−12。
STABILIEZE QM:ISP Technologiesから市販されているPVM/MAデカジエンクロスポリマー。
WICKENOL 171:Alzo Inc.から市販されているオクチルヒドロキシステアレート皮膚軟化剤。
WINDSOR TALC 66:Luzenac/Roystonから市販されているタルク。
【0035】実施例1.本発明が教示するところに従って、以下の処方を行った。脱イオン水と水酸化ナトリウムとを容器に加え、次にLUBRAJELをかき混ぜながら加えた。この混合物をかき混ぜながら50℃に加熱した後、チロシンを加え、80℃乃至85℃に加熱した。別の容器に、DUB LIQUIDE、セチルパルミテート、LANETTE 16、MIRACIL CM5、LAMEFORM TGI FL、酢酸トコフェリル、フェノキシエタノール、メチルパラベン、プロピルパラベンを混合し、均一になるまで加熱した。その後、AMPHISOL Aを加え、混合物全体が90℃になるまで加熱した。両方の容器が所定の温度になったら、80℃乃至85℃においてかき混ぜながら油相を水相に加えた。CETIOL SN DEOとCARBOPOL EDT 2020とを予め混合しておき、これを先の容器に加えた。その後加熱をやめ、容器を攪拌ながら冷却した。30℃以下になったとき、予め混合しておいたDMAE/グリコール酸/クエン酸/水を加えた。生成物のpHを調節し、香料IFF FBD 6162を加えた。具体的な成分とその重量%を以下にまとめる。
【表1】

【0036】実施例2.本発明が教示するところに従って、以下の処方を行った。脱イオン水と水酸化ナトリウムとを容器中で混合した。均一になったところでPRICERINE 9091とLUBRAJELとを加え、50℃に加熱した。次に、ORGANOSAL 2002D NATCOSとL−チロシンとを加え、15分間かき混ぜ続けた。別の容器中でCARBOPOL EDT 2020、AMIGEL、POLYSYNLANEおよびMIRASIL CM5を混合し、これを先の容器に加えた。容器中の混合物が均一になったところで、ブチレングリコール、フェノキシエタノール、メチルパラベンおよびプロピルパラベンを加えた。その後加熱をやめ、混合物を15分間かき混ぜた後、FUCOGEL 1000Rを加えた。容器を30℃以下に冷却し、予め混合しておいたDMAE、水、クエン酸、グリコール酸を加えた。生成物のpHを調節し、最後に芳香剤を加えた。具体的な成分とその重量%を以下にまとめる。
【表2】

【0037】実施例3.本発明が教示するところに従って、以下の処方を行った。脱イオン水と水酸化ナトリウムとを容器中で混合し、均一になったところでPRICERINE 9091とLUBRAJELとを加えた。この混合物を50℃に加熱した後、ORGANOSAL 2002D NATCOSとL−チロシンとを加えた。別の容器中でCARBOPOL EDT 2020、AMIGELおよびMIRASIL CM5を予め混合しておき、これを材料に加えた。容器中の混合物が均一になったところで、ブチレングリコール、フェノキシエタノール、メチルパラベンおよびプロピルパラベンを加えた。その後加熱をやめ、15分間かき混ぜた後、FUCOGEL 1000Rを加えた。容器を30℃以下に冷却し、予め混合しておいたDMAE、水、クエン酸、グリコール酸を材料に加えた。この材料のpHを調節し、香料IFF FBD 6162を加えた。この処方は25℃でpH6.7である最初の状態を保って行った。24時間後も、pHは25℃においてpH6.7のままであった。具体的な成分とその重量%を以下にまとめる。
【表3】

【0038】実施例4.本発明が教示するところに従って、以下の処方を行った。脱イオン水を容器に加え、約78℃乃至約80℃に加熱した。約78℃乃至約80℃において、STABILEZE QMをプロペラミキサーを用いて加えた。この混合物が透明になるまで約78℃乃至80℃に保った。その後加熱をやめ、混合物が約75℃のときEDTA2ナトリウム、CRODESTA SL-40、GLYCEROX 767およびヘキシレングリコールを加えた。約40℃において、予め混合しておいたチロシンとDMAEをこの混合物に加え、よく混ぜた。このDMAE/チロシン混合物は、蓋をした容器に脱イオン水、DMAE、チロシンを加え、加熱した水槽(50℃乃至55℃)に入ることにより準備しておいたものである。この混合物を約50℃乃至約55℃に熱し、チロシンが溶解するまでこの温度に保ちながらかき混ぜた。
【0039】この混合物のpHを、グリコール酸/クエン酸混合緩衝剤を用いて約7.0乃至約7.5に調整した。他の成分は、SP-10、タルク、BIOSIL BASICS SPQ、エタノール、PHENONIP、脱イオン水の順にかき混まぜながら加えた。この混合物をローター−ステータ型均質化器具を用いて約3分間乃至4分間40%均質化した。具体的な成分とその重量%を以下にまとめる。
【表4】

【0040】実施例5.本発明が教示するところに従って、以下の処方を行った。脱イオン水を容器に加え、約78℃乃至約82℃に加熱した。約78℃乃至約82℃において、STABILEZE QMをプロペラミキサーを用いて加えた。この混合物が透明になるまで約78℃乃至約80℃に保った。その後加熱をやめ、混合物が約75℃になったところでEDTA2ナトリウム、CRODESTA SL-40、GLYCEROX 767およびヘキシレングリコールを加えた。ほぼ室温においてこの混合物にDMAE混合物を加え、よく混ぜた。チロシン/尿素混合物は、蓋をした容器に脱イオン水と尿素とを加えて混合し、尿素が溶解した後L−チロシンをかき混ぜながら加えることにより準備しておいたものである。このチロシン/尿素混合物を、この製剤に加えるまでかき混ぜ続けた。
【0041】混合物のpHを、グリコール酸/クエン酸混合緩衝剤を用いて約6.5乃至約7.0に調整した。他の成分は、SP-10、タルク、BIOSIL BASICS SPQ、エタノール、PHENONIP、脱イオン水の順にかき混まぜながら加えた。この混合物をローター−ステータ型均質化器具を用いて約2分間40%均質化した。具体的な成分とその重量%を以下にまとめる。
【表5】

【0042】実施例6.本発明が教示するところに従って、以下の処方を行った。脱イオン水を容器に加え、約78℃乃至約80℃に加熱した。約78℃乃至約80℃において、STABILEZE QMをプロペラミキサーを用いて加えた。この混合物が透明になるまで約78℃乃至約80℃に保った。その後加熱をやめ、混合物が約75℃のときEDTA2ナトリウム、CRODESTA SL-40、GLYCEROX 767およびヘキシレングリコールを加えた。ほぼ室温において、予め混合しておいたチロシンとDMAEをこの混合物に加え、よく混ぜた。このDMAE/チロシン混合物は、蓋をした容器に脱イオン水、DMAE、チロシンを加え、加熱した水槽(50℃乃至55℃)に入れることにより準備しておいたものである。この混合物を約50℃乃至約55℃に熱し、チロシンが溶解するまでこの温度に保ちながらかき混ぜた。
【0043】この混合物のpHを、グリコール酸/リンゴ酸混合緩衝剤を用いて約7.0乃至約7.5に調整した。他の成分は、SP-10、タルク、BIOSIL BASICS SPQ、エタノール、PHENONIP、脱イオン水の順にかき混まぜながら加えた。この混合物をローター−ステータ型均質化器具を用いて約3分間乃至4分間40%均質化した。具体的な成分とその重量%を以下にまとめる。
【表6】

【0044】実施例7.本発明が教示するところに従って、以下の処方を行った。脱イオン水を容器に加え、約78℃乃至約82℃に加熱した。約78℃乃至約82℃において、STABILEZE QMをプロペラミキサーを用いて加えた。この混合物が透明になるまで約78℃乃至約80℃に保った。その後加熱をやめ、混合物が約75℃になったところでEDTA2ナトリウム、CRODESTA SL-40、GLYCEROX 767およびヘキシレングリコールを加えた。室温で、この混合物にDMAE混合物を加え、STABILEZEを中和させた。さらにチロシン/尿素混合物を加えてよく混ぜた。この混合物のpHを、グリコール酸を用いて約6.5乃至約7.0に調整した。他の成分は、SP-10、タルク、BIOSIL BASICS SPQ、エタノール、PHENONIP、脱イオン水の順にかき混まぜながら加えた。この混合物をローター−ステータ型均質化器具を用いて約2分間40%均質化した。具体的な成分とその重量%を以下にまとめる。
【表7】

【0045】実施例8.実施例1および実施例2を、140人の消費者に4週間テストして評価した。以下に示すように、消費者は、皮膚の弾力性に関して、たるみが軽減され、張りが出て、顔の形と輪郭が改善される効果が現れたことを認めた。
【表8】

【0046】実施例9.この実施例は、クエン酸とグリコール酸の混合物を含む組成物のpH安定性が改善されたことを示す。
【表9】

【0047】特定の組成物や有効な説等を参照して本発明を述べてきたが、当業者にとって、本発明は、上記の例示的な実施の形態や機構によって制限されるのではなく、特許請求の範囲で限定された範囲と趣旨を逸脱しない限りにおいて、改善が可能であることが明らかであろう。特許請求の範囲は、前後の関係から明確に反対のことを示す場合を除いて、意図する目的を満たすために有効であるならば、特許請求の範囲に記載された成分及び工程を、順序を問わずに包含するように解釈される。
【0048】この発明の具体的な実施態様は次の通りである。
(1)前記組成物を顔に投与する請求項1記載の方法。
(2)前記酸の少なくとも1種類がアルファヒドロキシ酸である請求項1記載の方法。
(3)前記酸が、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸およびそれらの混合物から選択される請求項1記載の方法。
(4)前記アニオン性対イオンがグリコール酸とクエン酸との混合物から誘導される請求項1記載の方法。
(5)クエン酸とグリコール酸の比率が約1:1乃至約1:5の範囲である実施態様(4)記載の方法。
【0049】(6)前記アニオン性対イオンがグリコール酸とリンゴ酸との混合物から誘導される請求項1記載の方法。
(7)リンゴ酸とグリコール酸の比率が約1:1乃至約1:5の範囲である実施態様(6)記載の方法。
(8)前記組成物のpHが、約4.5乃至約8.5の範囲である請求項1記載の方法。
(9)前記化合物が、モノメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノールアミン、トリメチルアミノエタノール、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールジメチルアミン、エチルエタノールアミン、2−ブタノールアミン、コリンおよびセリンの酸性塩である請求項1記載の方法。
(10)前記化合物が約0.1重量%乃至約10重量%存在する請求項1記載の方法。
【0050】(11)前記組成物が、乾いた布または湿った布、パフ、ヒドロゲルマトリックス、粘着性または非粘着性の傷当てから選択される服地の担体に含有させられる請求項1記載の方法。
(12)前記酸の少なくとも1種類がアルファヒドロキシ酸である請求項2記載の方法。
(13)前記酸が、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸およびそれらの混合物から選択される請求項2記載の方法。
(14)前記アニオン性対イオンがグリコール酸とクエン酸との混合物から誘導される請求項2記載の方法。
(15)クエン酸とグリコール酸の比率が約1:1乃至約1:5の範囲である実施態様(14)記載の方法。
【0051】(16)前記アニオン性対イオンがグリコール酸とリンゴ酸との混合物から誘導される請求項2記載の方法。
(17)リンゴ酸とグリコール酸の比率が約1:1乃至約1:5の範囲である実施態様(16)記載の方法。
(18)前記組成物のpHが、約5.5乃至約7.5の範囲である実施態様(17)記載の方法。
(19)前記化合物が、モノメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエタノールアミン、トリメチルアミノエタノール、イソプロパノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールジメチルアミン、エチルエタノールアミン、2−ブタノールアミン、コリンおよびセリンの酸性塩である請求項2記載の方法。
(20)前記化合物が約0.1重量%乃至約10重量%存在する請求項2記載の方法。
【0052】
【発明の効果】以上のように、この発明による組成物を投与することにより、皮膚を引き締め、顔の輪郭を改善することができる。また、顔のたるみを軽減することができる。
【出願人】 【識別番号】598039367
【氏名又は名称】ジョンソン・アンド・ジョンソン・コンシューマー・カンパニーズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Johnson & Johnson Consumer Companies,Inc.
【住所又は居所原語表記】Grandview Road,Skillman,New Jersey 08558,United States of America
【出願日】 平成13年12月21日(2001.12.21)
【代理人】 【識別番号】100066474
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 博昭 (外1名)
【公開番号】 特開2002−255725(P2002−255725A)
【公開日】 平成14年9月11日(2002.9.11)
【出願番号】 特願2001−390371(P2001−390371)