| 【発明の名称】 |
化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉岡 正人
【氏名】植原 計一
【氏名】瀬川 江見
【氏名】安達 敬
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| 【要約】 |
【課題】べたつきが少なく、しっとり感、のび、なめらかさなどの使用感触が良好で、経時安定性に優れ、安全性の高いエモリエント効果を有する化粧料を提供する。
【解決手段】油性原料をシリコーンレジン化ポリペプチドを壁材としたマイクロカプセルに内包させたマイクロカプセルを含有させて化粧料を構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 油性原料内包マイクロカプセルを含有することを特徴とする化粧料。 【請求項2】 油性原料がヒマシ油を除く油脂類、ロウ類、炭化水素類、油溶性ビタミン類、エステル油類、セラミド類、シリコーン類であることを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚および毛髪用の化粧料に関し、さらに詳しくは、油性原料を内包するマイクロカプセルを含有する使用感触、経時安定性に優れ、安全性の高い化粧料に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、皮膚、毛髪などの化粧料にはエモリエント剤としてスクワラン、流動パラフィン、オリーブ油、シリコーン類などの油性原料が配合されていた。そして、その油性原料の可溶化、乳化などの目的で各種の界面活性剤が使用されていた。 【0003】しかしながら、界面活性剤は一般に、安全性上好ましくなかったり、化粧水に例えば香料の可溶化目的で配合したりする時、使用時に泡立つという外観上好ましくないという問題があり、また、経時的に安定性の良好なものを得るのが難しいという問題もあった。 【0004】また、エモリエント剤を含有させたリポソームを用いた製剤などの検討も行われているが、経時安定性などに問題があり実用化が難しく、実用に供せらるものは開発されていないのが現状である。 【0005】さらに、ゼラチン、ポリビニルアルコール、多糖類、キチンなどを壁材としたマイクロカプセルにエモリエント剤を含有させて化粧品に配合することも知られているが、ゼラチン、多糖類などを壁材としたマイクロカプセルは使用感触的にベタツキが認められる上に、芯物質となるエモリエント剤の内包率を高くしたり、またその内包率をコントロールするのが難しいという問題があった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、上記のような従来技術における問題点を解決するとともに、使用感触、経時安定性に優れ、安全性の高いエモリエント効果を有する化粧料を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題を解決するために、乳液またはクリーム状などの化粧料について鋭意検討した結果、油性原料を内包したシリコーンレジン化ポリペプチドを壁材としたマイクロカプセルを用いることによって上記課題を解決できることを見出し本発明を完成するにいたった。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明で用いる油性原料を内包したマイクロカプセルは、壁材としてシリコーンレジン化ポリペプチドを用い、各種の油性原料を内包させることによって得られる。なお、マイクロカプセルはシラノール化合物とポリペプチドとを反応させたポリペプチドのシリル化誘導体(シリル化ペプチド)に、さらにジアルコキシジメチルシラン、トリアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン、トリメチルクロルシランなどのうち一種以上と油性原料を加えて製造することができる。 【0009】上記マイクロカプセル製造の出発原料として使用するポリペプチドとしては、分子量については特にこだわらないが、数平均分子量で200以上のものが望ましい。ポリペプチドの分子量が小さすぎるとマイクロカプセルが壊れやすくなるが、分子量の小さなペプチドで製造したマイクロカプセルは、例えば皮膚上で簡単につぶせるなど利点もあり、目的によっては数平均分子量200以下のものも使用できる。 【0010】そして、ポリペプチドの原料源としては、天然ペプチド、合成ペプチド、タンパク質を酸、アルカリ、酵素またはそれらの併用で部分加水分解して得られる加水分解ペプチドなどが挙げられる。 【0011】天然ペプチドとしては、例えば、グルタチオン、パントラシンA、インシュリン、グルカゴン、オキシトシン、バソプレシンなどが挙げられ、合成ポリペプチドとしては、例えば、ポリグリシン、ポリリシン、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸、ポリセリンなどが挙げられる。 【0012】また、加水分解ペプチドとしては、例えば、コラーゲン(その変性物であるゼラチンも含む)、絹フィブロイン(シルク)、セリシン、カゼイン、コンキオリン、エラスチン、鶏、アヒルなどの卵の卵黄タンパク、卵白タンパク、大豆タンパク、小麦タンパク、トウモロコシタンパク、米(米糠)タンパク、ジャガイモタンパク、魚類などの海産物由来のタンパクを酸、アルカリ、酵素又はそれらの併用で部分的に加水分解して得られるペプチドなどが挙げられる。 【0013】マイクロカプセルの製造にあたっては、これらのポリペプチドを単独で用いてもよく、また2種以上混合して用いてもよい。 【0014】そして、シラノール化合物とポリペプチドとを反応させた誘導体(シリル化ペプチド)は、特開平8−59424号公報、特開平8−67608号公報記載の方法で製造することができる。 【0015】マイクロカプセルを製造する際のもう一方の原料であるシリコーン化試薬としては、例えば、メチルジエトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ステアロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。 【0016】本発明で使用するマイクロカプセルに内包できる油性原料としては、ヒマシ油を除く油脂類、ロウ類、油溶性ビタミン類、炭化水素類、エステル油類、セラミド類、シリコーン類などで、油脂類としては、例えば、オリーブ油、椿油、マカデミアナッツ油、月見草油、シアバター、サフラワー油、ヒマワリ油、馬油、サザンカ油など、ロウ類としては、例えば、ホホバ油、水添ホホバ油、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ラノリン、水添ラノリンなど、油溶性ビタミン類としては、例えば、ビタミンA、カロチン、ビタミンEなどが挙げられる。 【0017】また、炭化水素類としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、イソパラフィン、オゾケライトなど、エステル油類としては、例えば、パルミチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、トリカプリル酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリルなど、セラミド類としては、植物由来のセラミド、動物由来のセラミド、酵母を利用して生成したセラミド、化学合成による疑似セラミドなど、シリコーン類としては、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、シリコーンガム、シリコーンレジンなどが挙げられる。 【0018】この他にも、コレステロール、フィトステロール、ベヘニルアルコール、イソステアリルコールなどのアルコール類なども本発明で使用するマイクロカプセルに内包させることができる。 【0019】これらの油性原料は単独で用いてもよく、また混合して用いてもよい。そして、マイクロカプセルに包含させる油性原料の量は任意に選択でき、油性原料の割合はマイクロカプセル全重量の5〜95重量%の範囲で内包できるが、10〜90重量%の範囲が望ましい。すなわち、油性原料の内包率が上記範囲以下では、マイクロカプセルの壁膜が厚くなって使用時にカプセルが壊れにくくなる上にべたつき感を与えるおそれがあり、逆に油性原料の内包率が上記範囲以上では、マイクロカプセルの壁膜の厚さが薄くなりすぎ、化粧料製剤中にマイクロカプセルが壊れるおそれがあるからである。なお、本発明での内包率(%)は、下式で求めた数値である。 【0020】
【0021】本発明で使用するマイクロカプセルは、例えば、特開2000−225392号公報に記載の方法で製造することができる。すなわち、シラノール化合物とポリペプチドとを反応させたポリペプチドのシリル化誘導体(シリル化ペプチド)とジアルコキシジメチルシラン、トリアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン、トリメチルクロルシランなどのシラン化合物の一種以上とをpH2〜4の酸性条件下で混合攪拌してあらかじめプレポリマーを調製し、つぎにpHを中性付近に戻し、内包させる油性原料とテトラエトキシシランなどの立体重合化するシラン化合物を加えてホモジナイザーで乳化攪拌することで油性原料を内包したマイクロカプセルが得られる。 【0022】そして、上記のようにして得られるマイクロカプセルは、原料の種類、仕込み比、温度などの製造条件をコントロールすることにより、粒径の異なったもの(0.001ミクロン〜2mm)、内包率が異なったもの(5〜95%)を得ることができる。 【0023】本発明の化粧料は、上記のようにして製造した油性原料を内包するマイクロカプセルを含有させることによって構成されるが、対象となる化粧料としては、例えば、皮膚化粧料では、乳液、ローション、化粧水、皮膚用クリーム、パック剤、ファンデーション、メイクアップ化粧料、口紅・口唇化粧料などが挙げられ、毛髪化粧料では、乳液、ヘアクリーム、ヘアローション、ヘアスタイリング剤、ヘアスプレーなどが挙げられる。 【0024】そして、油性原料内包マイクロカプセルの化粧料中での含有量(油性原料内包マイクロカプセルの配合量)としては、油性原料の内包率にもよるが、0.1〜30重量%が好ましく、0.5〜25重量%がより好ましい。 【0025】すなわち、油性原料内包マイクロカプセルの化粧料中での含有量が上記範囲以下では、油性原料が本来有するエモリエント効果を発揮できないおそれがあり、油性原料内包マイクロカプセルの化粧料中での含有量が上記範囲以上になると、化粧料の保存安定性を損なうおそれがあるからである。 【0026】本発明の化粧料は、油性原料内包マイクロカプセルを必須成分として構成されるが、本発明の効果を損なわない範囲で、適宜一般に使用されている化粧料成分を配合することができる。そのような成分しては、例えば、油性原料、保湿剤、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、染料、顔料、香料、酸化防止剤、粉末類などを挙げることができる。 【0027】 【発明の効果】本発明の油性原料内包マイクロカプセルを含有した化粧料は、油性原料と界面活性剤をそのまま配合した化粧料に比べて次のような利点を有する。 ■従来、油性原料を化粧料に配合する場合は、界面活性剤の添加が必要であったが、本発明ではその必要がないかまたは少量の添加ですむ。 ■界面活性剤を使用していないか、あるいは少量しか配合していないので刺激性などを低減でき、より安全である。 ■壁材としてシリコーンレジン化ポリペプチドを使用しているので、しっとり感があり、しかもべたつきが少ないといった特徴のある使用感触の化粧料が得られる。 ■マイクロカプセルの膜強度(膜厚)を調整することにより破壊強度をコントロールすることができ、使用時に破壊されることを目的とすることもでき、塗布直後と違った使用感触を味わうことができる。 ■特に酸化安定性の不良な油性原料の安定性を向上させることができる。 【0028】 【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみにより制約を受けるものではない。なお、実施例に先立ち、実施例で使用する油性原料内包マイクロカプセルの合成例を示す。また、以下の合成例、実施例、比較例で用いる%は重量%である。 【0029】合成例−1;スクワラン内包マイクロカプセル(内包率90%)撹拌装置を備えた2リットルの丸底フラスコにあらかじめ水90gとN−〔2−ヒドロキシ−3−(3’トリヒドロキシシリル)プロポキシ〕プロピル加水分解セリシン(加水分解セリシンの数平均分子量は約2000)10gと18%塩酸4.1gを入れておき、その中に、メチルトリエトキシシラン〔信越化学工業株式会社製KBE−13(商品名)〕23.9gとオクチルトリエトキシシラン〔日本ユニカー株式会社製A−137(商品名)〕7.4gの混合物を滴下ロートを用いて滴下しながら約50℃で約4時間反応させ、つぎに、撹拌しながら20%水酸化ナトリウム水溶液3.5gを滴下してpHを約6にした。この反応液を約55℃で撹拌しながらその中に、スクワラン235.8gとテトラエトキシシラン〔信越化学工業株式会社製KBE−04(商品名)〕2.4gの混合物を約3時間かけて滴下した。次に、ホモミキサーを用いて約50℃、10000rpmで約90分間攪拌処理して微粒子化した。さらに、トリメチルクロロシラン〔信越化学工業株式会社製KA−31(商品名)〕1.9gを加えて約55℃で1時間攪拌反応を行い、その後、5%水酸化ナトリウム水溶液13.7gを加えて約55℃で0.5時間撹拌を行った。つぎに、反応液の温度を徐々に120℃まで上げてアルコールを留去した後冷却し、スクワラン内包マイクロカプセルを60%含む水分散液を430g得た。得られたスクワラン内包マイクロカプセルは平均粒径は1〜5ミクロンであった。 【0030】合成例−2;オリーブ油内包マイクロカプセル(内包率90%)スクワランの代わりにオリーブ油を用い、他は合成例1と同じ操作をして、スクワラン内包マイクロカプセルを60%含む水分散液を420g得た。 【0031】合成例−3;スクワラン内包マイクロカプセル(内包率50%)スクワラン131gを用い、他は合成例1と同じ操作をして、スクワラン内包マイクロカプセルを60%含む水分散液を325g得た。 【0032】合成例−4;スクワラン:ビタミンA油=9:1(W/W)内包マイクロカプセル(内包率90%)スクワランの代わりにスクワランとビタミンA油の混合物〔スクワラン:ビタミンA油=9:1(W/W)〕を用い、他は合成例1と同じ操作をして、スクワランおよびビタミンA油内包マイクロカプセルを60%含む水分散液を435g得た。 【0033】合成例−5;マカデミアナッツ油:ビタミンE=95:5(W/W))内包マイクロカプセル(内包率90%)スクワランの代わりにマカデミアナッツ油とビタミンEの混合物〔マカデミアナッツ油:ビタミンE=95:5(W/W)〕を用い、他は合成例1と同じ操作をして、マカデミアナッツ油およびビタミンE内包マイクロカプセルを60%含む水分散液を427g得た。 【0034】合成例−6;ホホバ油内包マイクロカプセル(内包率90%)スクワランの代わりにホホバ油を用い、他は合成例1と同じ操作をして、ホホバ油内包マイクロカプセルを60%含む水分散液を421g得た。 【0035】合成例−7;流動パラフィン内包マイクロカプセル(内包率90%)スクワランの代わりに流動パラフィンを用い、他は合成例1と同じ操作をして、流動パラフィン内包マイクロカプセルを60%含む水分散液を435g得た。 【0036】合成例−8;ワセリン内包マイクロカプセル(内包率90%)スクワランの代わりにワセリンを用い、他は合成例1と同じ操作をして、ワセリン内包マイクロカプセルを60%含む水分散液を433g得た。 【0037】合成例−9;ジメチルポリシロキサン内包マイクロカプセル(内包率90%)スクワランの代わりにジメチルポリシロキサン〔信越化学工業株式会社製KF−96A−20cs(商品名)〕を用い、他は合成例1と同じ操作をしてジメチルポリシロキサン内包マイクロカプセルを60%含む水分散液を425g得た。 【0038】合成例−10;紫外線吸収剤内包マイクロカプセル(内包率90%)スクワランの代わりにp−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシルと4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンの混合物〔p−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル:4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン=85:15(W/W)〕を用い、他は合成例1と同じ操作をしてp−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシルおよび4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン内包マイクロカプセルを60%含む水分散液を440g得た。 【0039】実施例1および比較例1表1に示す組成の乳液を調製し使用感触を評価した。実施例1では合成例1で製造したスクワランを90%内包するマイクロカプセルを用い、比較例1ではスクワラン内包マイクロカプセルに代えてスクワランを用いているが、スクワランの乳化のために界面活性剤のポリオキシエチレン(10)オレイン酸エステルとモノステアリン酸グリセリンを含有させている。なお、表1中の実施例や比較例における各成分の配合量はいずれも重量部によるものであり、配合量が固形分量でないものについては、成分名のあとに括弧書きで固形分濃度を示す。これらは、以降の組成を示す表3、表5、表7、表9、表11、表13、表15、表17、表19、表21などにおいても同様である。 【0040】 【表1】
【0041】実施例1および比較例1の乳液の使用感触の評価は、10人のパネラーにより、実施例1および比較例1の乳液を手に取り、顔面に塗布し、べたつき、しっとり感、のび、なめらかさなどの使用感触を総合的に、実施例1と比較例1のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表2に、「実施例が好ましいと答えた人数」、「比較例が好ましいと答えた人数」、「どちらとも言えないと答えた人数」で示す。 【0042】 【表2】
【0043】表2に示すように、パネラーの大多数が、スクワラン内包マイクロカプセルを含有した実施例1の乳液はスクワランと界面活性剤を含有した比較例1の乳液より優れていると答えていた。 【0044】実施例2および比較例2表3に示す組成のエモリエントローションを調製し使用感触を評価した。実施例2では合成例2で製造したオリーブ油を90%内包したマイクロカプセルを用い、比較例2ではオリーブ油内包マイクロカプセルに代えてオリーブ油を用いているが、オリーブ油の乳化のために界面活性剤のモノオレイン酸ソルビタンとポリオキシエチレン(10)オレイルエーテルを含有させている。 【0045】 【表3】
【0046】実施例2および比較例2のエモリエントローションの使用感触の評価は、実施例1の場合と同じ評価方法で、10人のパネラーにより、実施例2および比較例2のエモリエントローションを手に取り、顔面に塗布し、べたつき、しっとり感、のび、なめらかさなどの使用感触を総合的に、実施例2と比較例2のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表4に示す。 【0047】 【表4】
【0048】表4に示すように、パネラーの大多数が、オリーブ油内包マイクロカプセルを含有した実施例2のエモリエントローションはオリーブ油と界面活性剤を含有した比較例2のエモリエントローションより優れていると答えていた。 【0049】実施例3および比較例3表5に示す組成の化粧水を調製し使用感触を評価した。実施例3では合成例1で製造したスクワラン90%内包マイクロカプセルを用い、比較例3ではスクワラン内包カプセルに代えてスクワランを用いているが、スクワランの乳化のために界面活性剤のモノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタンとポリオキシエチレン(5)オレイルエーテルも含有させている。 【0050】 【表5】
【0051】実施例3および比較例3の化粧水の使用感触の評価は、実施例1の場合と同じ評価方法で、10人のパネラーにより、実施例3および比較例3の化粧水を手に取り、顔面に塗布し、べたつき、しっとり感、のび、なめらかさなどの使用感触を総合的に、実施例3と比較例3のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表6に示す。 【0052】 【表6】
【0053】表6に示すように、パネラーの大多数が、スクワラン内包マイクロカプセルを含有した実施例3の化粧水はスクワランと界面活性剤を含有した比較例3の化粧水より優れていると答えていた。 【0054】実施例4および比較例4表7に示す組成のエモリエントクリームを調製し使用感触を評価した。実施例4では合成例5で製造したマカデミアナッツ油およびビタミンEの混合物〔95:5(W/W)〕を90%内包したマイクロカプセルを用い、比較例4ではマカデミアナッツ油およびビタミンEの混合物内包マイクロカプセルに代えてマカデミアナッツ油およびビタミンEの混合物〔95:5(W/W)〕を用いているが、マカデミアナッツ油およびビタミンEの乳化のために界面活性剤のトリイソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)グリセロールを含有させている。 【0055】 【表7】
【0056】実施例4および比較例4のエモリエントクリーム使用感触の評価は、実施例1の場合と同じ評価方法で、10人のパネラーにより、実施例4および比較例4のエモリエントクリームを手に取り、顔面に塗布し、べたつき、しっとり感、のび、なめらかさなどの使用感触を総合的に、実施例4と比較例4のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表8に示す。 【0057】 【表8】
【0058】表8に示すように、パネラーの大多数が、マカデミアナッツ油およびビタミンEの混合物を内包したマイクロカプセルを含有した実施例4のエモリエントクリームはマカデミアナッツ油およびビタミンEの混合物と界面活性剤を含有した比較例4のエモリエントクリームより優れていると答えていた。 【0059】実施例5および比較例5表9に示す組成のパック剤を調製し使用感触を評価した。実施例5では合成例6で製造したホホバ油90%内包マイクロカプセルと合成例1で製造したスクワラン90%内包マイクロカプセルを用い、比較例5ではホホバ油内包マイクロカプセルとスクワラン内包マイクロカプセルに代えてホホバ油とスクワランを用いているが、ホホバ油とスクワランの乳化のために界面活性剤のモノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタンを含有させている。 【0060】 【表9】
【0061】実施例5および比較例5のパック剤の使用感触の評価は、実施例1の場合と同じ評価方法で、10人のパネラーにより、実施例5および比較例5のエモリエントクリームをを手に取り、顔面に塗布し、べたつき、しっとり感、のび、なめらかさなどの使用感触を総合的に、実施例5と比較例5のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表10に示す。 【0062】 【表10】
【0063】表10に示すように、パネラーの大多数が、ホホバ油内包マイクロカプセルとスクワラン内包マイクロカプセルを含有した実施例5のパック剤はホホバ油とスクワランおよび界面活性剤を含有した比較例5のパック剤より優れていると答えていた。 【0064】実施例6および比較例6表11に示す組成のO/W型ファンデーションを調製し使用感触を評価した。実施例6では、合成例1で製造したスクワラン90%内包マイクロカプセルを用い、比較例6ではスクワラン内包カプセルに代えてスクワランを用いているが、スクワランの乳化のために界面活性剤としてモノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノステアリン酸グリセリンおよびステアリン酸とトリエタノールアミンで生成させた石鹸を含有させている。 【0065】 【表11】
【0066】実施例6および比較例6のO/W型ファンデーションの使用感触の評価は、実施例1の場合と同じ評価方法で、10人のパネラーにより、実施例6および比較例6のO/W型ファンデーションエモリエントクリームを手に取り、顔面に塗布し、べたつき、しっとり感、のび、なめらかさなどの使用感触を総合的に、実施例6と比較例6のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表12に示す。 【0067】 【表12】
【0068】表12に示すように、パネラーの大多数が、スクワラン内包マイクロカプセルを含有した実施例6のO/W型ファンデーションはスクワランおよび界面活性剤類を含有した比較例6のO/W型ファンデーションより優れていると答えていた。 【0069】実施例7および比較例7表13に示す組成のヘアクリームを調製し使用感触を評価した。実施例7では合成例7で製造した流動パラフィン90%内包マイクロカプセルと合成例8で製造したワセリン90%内包マイクロカプセルを用いるとともに、マイクロカプセル化していない流動パラフィンおよびワセリンも使用している。そして、実施例7における流動パラフィンとワセリンの合計量は30%である。一方、比較例7では、流動パラフィンとワセリンを用いているがその合計量は実施例7の合計量と同じ30%である。また、比較例7では界面活性剤としてポリオキシエチレン(30)硬化ヒマシ油誘導体を3%使用しているが、実施例7ではその使用量は1%と少ない。 【0070】 【表13】
【0071】実施例7および比較例7のヘアクリームの使用感触の評価は、実施例1の場合と同じ評価方法で、10人のパネラーにより、実施例7および比較例7のヘアクリームをそれぞれ手に取り、シャンプー洗浄してヘアドライヤーで乾燥した毛髪に塗布し、べたつき、しっとり感、のび、なめらかさなどの使用感触を総合的に、実施例7と比較例7のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表14に示す。 【0072】 【表14】
【0073】表14に示すように、パネラーの大多数が、流動パラフィン内包マイクロカプセル、ワセリン内包マイクロカプセル、流動パラフィン、ワセリンおよび界面活性剤を比較例7より少なく含有した実施例7のヘアクリームは、比較例7のヘアクリームより優れていると答えていた。これは、油性原料をマイクロカプセル化して含有させた効果と界面活性剤を減少させた効果によるものと考えられる。 【0074】実施例8および比較例8表15に示す組成の乳液を調製し使用感触を評価した。実施例8では、合成例4で製造したスクワランおよびビタミンA油混合物〔9:1(W/W)〕を90%内包したマイクロカプセルを用い、比較例8ではスクワランとビタミンA油混合物を内包したマイクロカプセルに代えてスクワランとビタミンA油混合物〔9:1(W/W)〕を用いているが、スクワランとビタミンA油の乳化のために界面活性剤のポリオキシエチレン(10)オレイン酸エステルとモノオレイン酸グリセリンを含有させている。 【0075】 【表15】
【0076】実施例8および比較例8の乳液の使用感触の評価は、実施例1の場合と同じ評価方法で、10人のパネラーにより、実施例8および比較例8の乳液を手に取り、顔面に塗布し、べたつき、しっとり感、のび、なめらかさなどの使用感触を総合的に、実施例8と比較例8のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表16に示す。 【0077】 【表16】
【0078】表16に示すように、パネラーの大多数が、スクワランとビタミンA油混合物を内包するマイクロカプセルを含有した実施例8の乳液はスクワランとビタミンA油混合物および界面活性剤類を含有した比較例8の乳液より優れていると答えていた。 【0079】実施例9および比較例9表17に示す組成の乳液を調製し使用感触を評価した。実施例9では、合成例9で製造したジメチルポリシロキサンを90%内包したマイクロカプセルを用い、比較例9ではジメチルポリシロキサンを内包したマイクロカプセルに代えてメチルポリシロキサンとポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体を用いている。 【0080】 【表17】
【0081】実施例9および比較例9の乳液の使用感触の評価は、実施例1の場合と同じ評価方法で、10人のパネラーにより、実施例9および比較例9の乳液を手に取り、顔面に塗布し、べたつき、しっとり感、のび、なめらかさなどの使用感触を総合的に、実施例9と比較例9のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表18に示す。 【0082】 【表18】
【0083】表18に示すように、パネラーの大多数が、ジメチルポリシロキサンを内包するマイクロカプセルを含有した実施例9の乳液はメチルポリシロキサンとポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体を含有した比較例9の乳液より優れていると答えていた。 【0084】実施例10および比較例10表19に示す組成のヘアスプレーを調製し使用感触を評価した。実施例10では、合成例3で製造したスクワラン50%内包マイクロカプセルを用い、比較例10ではスクワラン内包マイクロカプセルに代えてスクワランを用いているが、スクワランの乳化のために界面活性剤のポリオキシエチレン(25)オレイルエーテルを含有させている。 【0085】 【表19】
【0086】実施例10および比較例10のヘアスプレーの使用感触の評価は、実施例1の場合と同じ評価方法で、10人のパネラーにより、実施例10および比較例10のヘアスプレーをスプレーポンプ容器に入れ、シャンプー洗浄後ヘアドライヤーで乾燥した毛髪にスプレーし、べたつき、しっとり感、なめらかさなどの感触を総合的に、実施例10と比較例10のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表20に示す。 【0087】 【表20】
【0088】表20に示すように、パネラー全員が、スクワランを内包するマイクロカプセルを含有した実施例10のヘアスプレーはスクワランと界面活性剤を含有した比較例10のヘアスプレーより優れていると答えていた。 【0089】実施例11および比較例11表21に示す組成のスプレー化粧料を調製し使用感触を評価した。実施例11では、合成例10で製造した紫外線吸収剤(p−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシルと4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンの混合物〔p−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル:4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン=85:15(w/w)〕)を90%内包するマイクロカプセルを用い、比較例11では紫外線吸収剤内包マイクロカプセルに代えて紫外線吸収剤混合物〔p−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシルと4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンの85:15(W/W)〕を用いているが、紫外線吸収剤混合物の乳化のために界面活性剤のポリオキシエチレン(20)オレイルエーテルを含有させている。なお、以下、p−メトキシケイヒ酸2−エチルヘキシルと4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンの85:15(W/W)混合物を「紫外線吸収剤混合物」と表す。 【0090】 【表21】
【0091】実施例11および比較例11のスプレー化粧料の使用感触の評価は、実施例1の場合と同じ評価方法で、10人のパネラーにより、実施例11および比較例11のスプレー化粧料をスプレーポンプ容器に入れて腕にスプレーし、べたつき、しっとり感、残留感などの感触を総合的に、実施例11と比較例11のどちらが好ましいかを比較評価させた。その結果を表22に示す。 【0092】 【表22】
【0093】表22に示すように、パネラー全員が、紫外線吸収剤を内包するマイクロカプセルを含有した実施例11のスプレー化粧料は紫外線吸収剤と界面活性剤を含有した比較例11のスプレー化粧料より優れていると答えていた。 【0094】〔化粧料の保存安定性の評価〕上記実施例1〜11およびそれに対応する比較例1〜11の化粧料を50℃の恒温槽に1ヶ月間保存し、1ヶ月後の外観について化粧料に相分離などが生じているかどうかを肉眼で判定した。評価基準は下記の通りである。 【0095】安定性評価基準分離は全く認められない :◎ほとんど分離は認められない:○やや分離が認められる :△分離が認められる :×【0096】実施例1〜11および比較例1〜11化粧料の保存安定性の評価結果を表23に示す。 【0097】 【表23】
【0098】表23に示すように、実施例1〜11のマイクロカプセルを含有する化粧料は、50℃で1ヶ月間保存しても分離がほとんど認められなかったが、油性原料と界面活性剤を含有する比較例1〜11の化粧料では、分離が認められ、油性原料を内包するマイクロカプセルを含有する化粧料は保存安定性が良好であることが明らかであった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000147213 【氏名又は名称】株式会社成和化成
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| 【出願日】 |
平成13年2月8日(2001.2.8) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−234816(P2002−234816A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月23日(2002.8.23) |
| 【出願番号】 |
特願2001−31714(P2001−31714) |
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