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【発明の名称】 過酸化水素含有組成物
【発明者】 【氏名】佐原 正二

【氏名】鈴木 克明

【氏名】村越 弘尚

【氏名】磯部 満

【氏名】水城 力男

【要約】 【課題】通常の染毛条件の下で、染料濃度を低く抑えて染毛力を向上させること。

【解決手段】第1剤に酸化染料、第2剤に過酸化水素を含有してなる2剤式酸化染毛剤組成物において、第2剤に過酸化水素とともに芳香族アルコールを共存してなることを特徴とする過酸化水素含有組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1剤に酸化染料、第2剤に過酸化水素を含有してなる2剤式酸化染毛剤組成物において、第2剤に過酸化水素とともに芳香族アルコールを共存してなることを特徴とする過酸化水素含有組成物。
【請求項2】 芳香族アルコールの含有量が0.01〜40重量%であることを特徴とする請求項1記載の過酸化水素含有組成物。
【請求項3】 芳香族アルコールが、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール及びフェノキシイソプロパノールから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の過酸化水素含有組成物。
【請求項4】 さらにジアルキルスルホコハク酸塩類、N−アシルアミノ酸類及びマルチトールヒドロキシ脂肪族エーテルから選ばれる界面活性剤の1種以上を配合することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の過酸化水素含有組成物。
【請求項5】 2剤式酸化染毛剤組成物がエアゾールフォーム状であることを特徴とする請求項1〜4項のいずれか1項記載の過酸化水素含有組成物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は過酸化水素含有組成物に関するもので、詳しくは、酸化染毛剤用第2剤として適した過酸化水素含有組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化染毛剤は、酸化染料を毛髪中に浸透させ、毛髪中で酸化重合を行わせることにより、色素を生成させ、染着させるものである。この酸化染毛剤は、一般にp−フェニレンジアミン等の酸化染料中間体を主成分とする第1剤と、過酸化水素等の酸化剤を主成分とする第2剤とから構成される。上記両剤は染毛にあたって、混合されて使用される。また、前述の第1剤中に酸化染料を配合しない組成物は毛髪脱色剤組成物であり、酸化剤によりメラニンを分解させて毛髪を明るくする作用を持つ。
【0003】この酸化染毛剤には、白髪を隠す白髪染め、白髪を隠しつつ全体を明るく染める白髪用おしゃれ染め、そして黒髪を明るく染めるおしゃれ染めがある。
【0004】従来、白髪を隠すための染毛効果を上げるためには、製剤上では染料や酸化剤の増加、施術時には適用時間の延長あるいは加温等の処置が執られてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加温処置は理美容院では可能であるが、一般家庭では使用できない技術であり、また、一般の酸化染毛剤で酸化剤として使用されている過酸化水素は、その濃度上限が設定されているため、染毛効果を上げるための決定的な要素とはなっていない。一方、染料を増やすことは、染毛力を上げるための一番容易で実効性のある方法であるが、染毛剤によるかぶれの発生率を上げてしまう恐れがある。さらに、酸化剤の増加、適用時間の延長あるいは加温処置は、毛髪への負担が大きくなるためダメージを起こす恐れがあった。
【0006】したがって、通常の染毛条件の下で、いかに染料濃度を低く抑えて染毛力を向上させるかが、永年の課題となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記実情に鑑み、鋭意検討した結果、過酸化水素溶液中に芳香族アルコールを配合することにより、染毛効果を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに到った。即ち、第1剤に酸化染料、第2剤に過酸化水素を含有してなる2剤式酸化染毛剤組成物において、第2剤に過酸化水素とともに芳香族アルコールを共存してなることを特徴とする過酸化水素含有組成物である。
【0008】従来、芳香族アルコールの一種であるベンジルアルコールを酸化染毛剤の第1剤に配合することは知られていた(特開昭54−49340号公報、他多数)が、第1剤に配合しても特に染毛力の向上効果などは観察されていなかった。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明するに、本発明で対象となる過酸化水素含有組成物としては、特に限定されるものではないが、通常、染毛用酸化剤として利用されている過酸化水素を含有する組成物が好適に挙げられる。本発明の組成物における過酸化水素の含有量は、通常、過酸化水素として0.5〜12重量%程度である。過酸化水素は強い酸化作用を有する薬剤であるため、その取り扱いには十分な注意を払う必要があり、できれば6重量%以下の組成物であることが好ましい。
【0010】本発明では上述の如き過酸化水素含有組成物に、芳香族アルコールを配合させることを必須の要件とするものである。この芳香族アルコールは、通常、一般式(1)で表されるものである。
【0011】
【化1】

【0012】〔式中、Rは水素原子、メチル基又はメトキシ基を示し、Xは単結合又は炭素数1〜3の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基若しくはアルケニレン基を示し、Yは水素原子又は水酸基を示し、p及びqはそれぞれ0〜5の数を示す〕
【0013】具体的には、例えばベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p−アニシルアルコール、p−メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール及びベンジルオキシエタノール等が挙げられ、特にベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノキシエタノール及びフェノキシイソプロパノールから選ばれる1種以上を用いるのが好ましい。
【0014】その配合量は0.01〜40重量%であり、好ましくは0.1〜20重量%である。0.01重量%よりも少ないと充分な染毛力の向上効果が得られず、また40重量%を超えて配合しても効果の向上は見られず、好ましくない。
【0015】さらに、特定の界面活性剤を配合するが、この界面活性剤は芳香族アルコールの可溶化剤として働く。従来は芳香族アルコールを水系に可溶化するためには多量の有機溶剤を用いる必要があったが、このように多量の有機溶剤を用いると、その臭いにより気分を悪くしたり、強い脱脂効果のため毛髪がぱさついたりすることがあった。しかし、特定の界面活性剤を用いることにより、有機溶剤を必須とする必要はなくなった。ここで用いられる特定の界面活性剤としては、ジアルキルスルホコハク酸塩類、N−アシルアミノ酸類及びマルチトールヒドロキシ脂肪族エーテルが挙げられる。
【0016】ジアルキルスルホコハク酸塩としては、アルキル基がノニル基、アミル基、カプリル基、シクロヘキシル基、エチルヘキシル基、ヘプチル基、ヘキシル基、イソブチル基及びトリデシル基などであり、対イオンにはナトリウムイオン、アンモニウムイオンなどが挙げられる。具体的には、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ジヘキシルナトリウム、スルホコハク酸ジアミルナトリウム及びスルホコハク酸ジイソブチルナトリウムなどが挙げられる。
【0017】N−アシルアミノ酸塩としては、グルタミン酸、サルコシンあるいはN−メチル−β−アラニンのN−アシル誘導体の塩が挙げられる。アシル基としてはラウリン酸、ミリスチン酸あるいはヤシ油脂肪酸の残基などであり、対イオンにはナトリウムイオン、アンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオンなどが挙げられる。具体的には、ラウロイルグルタミン酸、ミリストイルグルタミン酸、ヤシ油脂肪酸グルタミン酸、ラウロイルサルコシン、ミリストイルサルコシン、ヤシ油脂肪酸サルコシン、N−ラウリル−N−メチル−β−アラニン、N−ミリストイル−N−メチル−β−アラニン及びN−ヤシ油脂肪酸−N−メチル−β−アラニンのナトリウム塩、アンモニウム塩あるいはトリエタノールアミン塩などが挙げられる。
【0018】マルチトールヒドロキシ脂肪族エーテルとしては、例えばマルチトールヒドロキシアルキル(12,14)エーテル(マルテルE−24;クローダジャパン社製)などが挙げられる。
【0019】その配合量は、第2剤への芳香族アルコールの配合重量の50〜1000重量%であり、好ましくは100〜500重量%である。50重量%よりも少ないと芳香族アルコールを充分に可溶化することができず、また1000重量%を超えて配合しても効果の向上は見られず、かえって染毛力を低下させることがあるため好ましくない。
【0020】本発明の過酸化水素組成物は、通常、安定剤、油脂類、高級アルコール、界面活性剤、pH調整剤、増粘剤などの公知の配合剤と共に本発明の組成物を構成することとなる。
【0021】これら配合剤の具体例としては、安定剤としては、例えば、フェナセチン、EDTA、ヒドロキシエタンジホスホン酸、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸、パラベンなどが挙げられ、油脂類としては、例えば、パラフィン、流動パラフィン、ラノリン、スクワラン、ツバキ油、ヒマシ油、ワセリン、ユーカリ油、鉱油などが挙げられ、高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコールなどが挙げられる。また、界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリンポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルなどが挙げられ、pH調整剤としては、例えば、リン酸、クエン酸、硫酸、酢酸、乳酸、酒石酸、硫酸アンモニウムなどが挙げられ、増粘剤としては、例えば、グリコール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム、などが挙げられる。更に、コラーゲン加水分解物、ケラチン加水分解物、レシチン等のコンディショニング剤、香料など必要に応じて適宜、配合することもできる。
【0022】なお、本発明の過酸化水素含有組成物は、過酸化水素の安定性を確保するために、pHを通常2〜6、好ましくは2.5〜5.0に調整するのが望ましい。
【0023】一方、本発明の過酸化水素含有組成物を利用した2剤式酸化染毛剤組成物における第1剤としては、公知の酸化染毛剤第1剤を用いることができる。
【0024】酸化染料は、通常、主要中間体とカプラーに分けられ、主要中間体としては、フェニレンジアミン類、アミノフェノール類、ジアミノピリジン類等及びそれらの塩類の1種又は2種以上が挙げられる。塩類としては塩酸塩、硫酸塩、酢酸塩等が挙げられる。これらの中でもp−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N,N−ビス(β−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、N−(β−ヒドロキシエチル)−N−エチル−p−フェニレンジアミン、2−(β−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェニルスルファミン酸、2,5−ジアミノピリジン及びそれらの塩類が効果及び染毛力の点から好ましい。その配合量は染毛用第1剤の全重量に対して0.01〜10重量%であり、0.01重量%よりも少ないと十分な染毛効果が得られず、10重量%を超えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには0.1重量%〜5重量%が好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染毛効果が得られる。一方、5重量%を超えた場合は染毛効果の上昇は少なくなる。
【0025】また、カプラーとしては、レゾルシン、ピロガロール、カテコール、m−アミノフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、トルエン−3,4−ジアミン、トルエン−2,4−ジアミン、ハイドロキノン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノ−o−クレゾール、ジフェニルアミン、p−メチルアミノフェノール、フロログルシン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、没食子酸、タンニン酸、没食子酸エチル、没食子酸メチル、没食子酸プロピル、五倍子、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール等及びそれらの塩を配合することができる。この配合量は0.01〜10重量%であり、0.01重量%よりも少ないと十分な染色性が得られず、10重量%を超えても、その効果は変わらず経済的ではない。さらには、0.1重量%〜5重量%が好ましく、0.1重量%以上配合することにより、より優れた染色性が得られる。一方、5重量%を超えた場合は染色性の上昇は少なくなる。その他、「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行,薬事日報社)に収載されたものも適宜、用いることができる。
【0026】さらに、本発明の染毛剤には調色剤として直接染料が配合でき、タール系色素や天然色素などの公知のものを1種又は2種以上併用できる。その中でも、ニトロ系染料、アゾ染料、ニトロソ染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料、キノリン染料、アントラキノン染料又はインジゴ染料が、良好な染毛効果を得られ好ましく、また、これらの染料を染毛剤組成物中に0.01〜5重量%配合するのが最も良い。0.01重量%より少ない場合、染毛効果は不十分であり、逆に5重量%より多い場合には、それ以上染毛力が向上しないばかりか頭皮、手指への染着が著しくなり望ましくない。
【0027】直接染料の具体例としては、ニトロ−p−フェニレンジアミン、p−ニトロ−o−フェニレンジアミン、p−ニトロ−m−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクラミン酸、それらの塩及び「医薬品等に使用することができるタール色素を定める省令」(昭和41年告示、厚生省)により定められた染料が挙げられる。
【0028】さらに、この第1剤には本発明の効果を妨げない範囲において、従来公知の成分を添加配合することができる。例えば、高級アルコール、炭化水素類、エステル油、脂肪酸、シリコーン及びその誘導体、低級アルコール、多価アルコール、紫外線吸収剤、防腐剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、アルカリ剤、香料、パール化剤などが挙げられる。
【0029】本発明の組成物の剤型は特に限定されず、液状、クリーム状、乳液状、ゲル状及びエアゾールムース状など、周知の剤型で実施可能であるが、なかでも、エアゾールムース状の製剤でその効果は顕著に得られる。
【0030】一般にエアゾールムース状の染毛剤は、毛髪に適用する際に泡状とするため、染料や過酸化水素の濃度が原液に比べると数倍にも希釈され、染毛に必要な濃度を確保するためには原液中の濃度を高くしなければならない。しかし本発明の過酸化水素含有組成物を用いることにより染毛力が向上するため、原液中の染料濃度を殊更高める必要もなく、充分な染毛力を得ることができるようになる。
【0031】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例の内容に限定されるものではない。
【0032】実施例1実施例1及び比較例1〜2を表1に示す。比較例1は芳香族アルコールを配合しない系、また比較例2は芳香族アルコールを第1剤に配合した例である。それぞれの薬剤を常法にて調整した。
【0033】第1剤と第2剤を1:1で混合し、白髪混じりの毛束に適量塗布し、30℃恒温槽にて30分放置した。その後、薬剤を洗い流し、自然乾燥し、染毛力を比較例1を基準に評価した。染毛力の評価基準は次の通りである。
◎:基準より明らかによく染まる○:基準と同程度に染まる△:基準より弱く染まる【0034】
【表1】

【0035】このように、芳香族アルコールを第2剤に配合したときにのみ、染毛力が向上した。
【0036】実施例2実施例2及び比較例3の処方を表2に示す。
【0037】
【表2】

【0038】実験1−染料を減らすことができた例本実験で用いた第1剤の組成、並びに実験例A〜Gを表3に示す。この第1剤は、酸化染料にp−フェニレンジアミンを用い、各実験例によりその配合量が異なるものである。第1剤、第2剤共に、常法により調製した。
【0039】実験例A〜Gの第1剤と第2剤を1:1で混合し、白髪混じりの毛束に適量塗布し、30℃恒温槽にて30分放置した。その後、薬剤を洗い流し、自然乾燥し、染毛力を実験例Aを基準に評価した。染毛力の評価基準は次の通り。
◎:基準より明らかによく染まる○:基準と同程度に染まる△:基準より弱く染まる結果を表3に示す。
【0040】
【表3】

【0041】実験2−染毛時間短縮の例実験例Bを染毛したとき、何分放置すれば、実験例Aを30分染毛したときと同等の染毛力が得られるかを調査した。
【0042】実験例Bの第1剤と第2剤を1:1で混合し、白髪混じりの毛束に適量塗布し、30℃恒温槽にて10,13,16,19、22,25及び30分放置した。その後、薬剤を洗い流し、自然乾燥し、染毛力を実験例Aを基準に評価した。評価基準は実験1と同様である。結果を表4に示す。
【0043】
【表4】

【0044】以上のように、第2剤に芳香族アルコールを配合すると、染毛時間を著しく短縮することができた。
【0045】実施例3実施例3の過酸化水素含有組成物を表5に示す。
【0046】
【表5】

【0047】実施例3の過酸化水素水の配合量を1〜17重量%まで、表6に示すように段階的に変え、第2剤に比較例4を用いたときと同等の染毛力が得られる過酸化水素水量を調査した。
【0048】第1剤に実施例1で用いた第1剤組成物を使用した。染毛は第1剤と第2剤を1:1で混合し、白髪混じりの毛束に適量塗布し、30℃恒温槽にて30分放置した。その後、薬剤を洗い流し、自然乾燥し、比較例4で得られた染毛力とを基準として比較し、前記と同様に評価した。結果を表6に示す。
【0049】
【表6】

【0050】このように、過酸化水素水の量を有意に減少させることができることがわかった。また、これにより酸化剤による毛髪損傷の低下も期待された。そこで、毛髪の表面を顕微鏡で観察し、上記第2剤を用いた脱色の前後の損傷度合いを評価した。
<評価基準>○:脱色前と同程度△:毛小皮にわずかの隆起、亀裂、剥離などの損傷が認められる×:毛小皮にかなりの隆起、亀裂、剥離などの損傷が認められるその結果を表7に示す。
【0051】
【表7】

【0052】実施例4〜6以下に実施例4〜6の過酸化水素含有組成物を示す。
【0053】
実施例4 重量%過酸化水素水(35%) 16.0フェノキシイソプロパノール 5.0エタノール 10.0フェナセチン 0.1セトステアリルアルコール 1.2流動パラフィン 0.5POEアルキルフェニルエーテル 0.5ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド 0.4塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.5リン酸ナトリウム 0.2精製水 適 量【0054】
実施例5 重量%過酸化水素水(35%) 10.0ベンジルアルコール 8.0スルホコハク酸ジヘキシルナトリウム 12.01−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸 0.5ビニルピロリドン・スチレン共重合体 2.5没食子酸オクチル 0.3パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 0.03尿素 0.1メチルポリシロキサン 1.0マルチトール液 2.0グリコール酸 0.1精製水 適 量【0055】上記実施例4〜5の組成から芳香族アルコールを除いた組成物を比較例とし、実施例1の第1剤を用いて染毛比較を実施したところ、実施例は明らかに染毛力が向上した。
【0056】
実施例6(エアゾール式酸化染毛剤組成物)
第1剤(原液) 重量%p−フェニレンジアミン 0.7トルエン−2,5−ジアミン 0.8レゾルシン 0.2p−アミノフェノール 0.328%アンモニア水 3.0モノエタノールアミン 1.5POE(2)セチルエーテル 3.0アルキル硫酸ナトリウム 2.0ポリエチレングリコール 5.0精製水 適 量第2剤(原液) 重量%35%過酸化水素水 16.0ベンジルアルコール 10.0スルホコハク酸ジオクチルナトリウム 10.0EDTA 0.2フェナセチン 0.1セタノール 1.0プロピレングリコール 1.0アルキル硫酸ナトリウム 0.2POE(5)ラウリルエーテル 0.5Acrylates/Steareth-20 Itaconate Copolymer 5.0精製水 適 量【0057】上記原液と噴射剤(LPG3.5)を96:4の比率で耐圧エアゾール容器に充填し、実施例6とした。
【0058】上記実施例6の第2剤組成物から芳香族アルコールを除いた組成物を比較例とし、染毛比較を実施した。染毛は第1剤と第2剤を1:1で混合し、白髪混じりの毛束に適量塗布し、30℃恒温槽にて30分放置した。その結果、比較例はほとんど染毛効果が確認されなかったが、実施例は明らかに白髪が染まっていた。
【0059】
【発明の効果】本発明の組成物によれば、酸化染毛剤第1剤中の酸化染料濃度を殊更高めなくとも、また染毛剤の適用時間を殊更長くせずとも、通常の染毛条件で良好な染毛力を得ることができる。
【出願人】 【識別番号】000113274
【氏名又は名称】ホーユー株式会社
【出願日】 平成13年1月25日(2001.1.25)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−220327(P2002−220327A)
【公開日】 平成14年8月9日(2002.8.9)
【出願番号】 特願2001−17421(P2001−17421)