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【発明の名称】 スクラブ化粧料
【発明者】 【氏名】石原 晋一郎

【氏名】池田 政史

【氏名】向山 秀明

【氏名】永岡 昭二

【氏名】永田 正典

【要約】 【課題】適度な角質除去効果やマッサージ効果を有しながら、皮脂汚れ除去効果が高く、脱臭効果に優れ、皮膚に対する刺激が少なく使用感に優れた、特に毛穴につまったような汚れを効果的に除去できる、スクラブ化粧料を提供する。

【解決手段】粒子直径が15〜500μmの球状の多孔質カーボン粒子、好ましくはセルロース球状粒子を炭素化した球状の多孔質カーボン粒子を化粧料全組成の0.1〜50重量%配合してなるスクラブ化粧料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 粒子直径が15〜500μmの球状の多孔質カーボン粒子を配合することを特徴とするスクラブ化粧料。
【請求項2】 球状の多孔質カーボン粒子がセルロース球状粒子を炭素化したものである、請求項1記載のスクラブ化粧料。
【請求項3】 球状の多孔質カーボン粒子を化粧料全組成の0.1〜50重量%配合してなる、請求項1記載のスクラブ化粧料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、角質除去、皮脂汚れ除去および脱臭効果に優れ、皮膚に対する刺激が少なく使用感に優れたスクラブ化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、老化した角質細胞などを除去し、適度な刺激を皮膚に与えることによって新陳代謝を促進する目的で、スクラブ剤を配合した化粧料が提供されてきている。かかるスクラブ剤としては、植物の内果皮や種子或いは種子核の粉砕物の天然系や、ナイロン粉末,ポリエチレン粉末等合成樹脂系などが用いられている。しかし、これらのスクラブ剤には吸着能力がないため、毛穴に詰まった油汚れの洗浄力は弱く、脱臭能を備えていなかった。一方、木炭や活性炭などの多孔質カーボンは、比表面積が大きく吸着性に富むことから、従来より吸着剤や脱臭剤として広く使用されており、また、その吸着力を利用したスクラブ化粧料も知られている(例えば、特開平10−25223号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの多孔質カーボンは、何れも粉砕物であり、不定形で角張った形状をしている。このため、スクラブ剤として使用した場合、汚れ除去効果および脱臭効果は高いものの皮膚への刺激が強すぎて、痛みや不快感を生じることがあった。また、従来より粒径の小さなカーボン粒子(例えば5μm程度以下)が化粧料の配合剤として使用されているが、顔料としての使用目的であり、スクラブ効果を目的としたものとは異なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる課題を解決すべく鋭意検討した結果、球状の多孔質カーボン粒子をスクラブ剤として用いることにより、適度な角質除去効果やマッサージ効果を有しながら、皮脂汚れ除去効果が高く、脱臭効果に優れ、皮膚に対する刺激が少なく使用感に優れること、特に毛穴につまったような汚れを効果的に除去できること、を見出し本発明に至った。すなわち、本発明は、(1)粒子直径が15〜500μmの球状の多孔質カーボン粒子を配合したことを特徴とするスクラブ化粧料を提供するもので、より具体的には(2)球状の多孔質カーボン粒子がセルロース球状粒子を炭素化したものであることを特徴とする上記(1)記載のスクラブ化粧料、を提供するものである。
【0005】本発明で用いられる球状の多孔質カーボン粒子は、微細な細孔を有するものでBET比表面積が好ましくは、10m2 /g以上、より好ましくは100m2 /g、さらに好ましくは500m2 /g以上である。比表面積が10m2 /gよりも小さいものは、吸着能力が低く、特に皮脂汚れの除去効果が小さいばかりでなく、脱臭効果もほとんど無いことから、10m2 /g以上のものが望ましい。また球状のカーボン粒子の直径は、15〜500μm、好ましくは、20〜100μmの範囲のものが適当である。粒径によって脱臭効果は変わらないものの、直径が15μmより小さいカーボン粒子は、スクラブ効果が小さく、角質除去効果が小さい。また、粒子直径500μmより大きい球状カーボン粒子は、使用感が悪くなることから上記の範囲の粒径のものが望ましい。また、カーボン粒子は球状のため、ローリング効果によって、従来の粉砕型のカーボン粒子にはない優れた使用感を有する。それ故、本発明の化粧料は、皮膚上の老廃物や毛穴に詰まった皮脂汚れを良好に吸着除去し得ることができ、かつ、皮膚に違和感や刺激性を与えることなく滑らかな使用感を呈する。
【0006】本発明で用いる球状の多孔質カーボン粒子は、通常、プラスチック、セルロース等の高分子物質の球状粒子を不活性ガス雰囲気下で炭化処理するか、タール、ピッチなどの有機物を造粒後不活性ガス雰囲気下で炭化処理することにより製造される。高分子物質の球状粒子の作成は、プラスチックの分野で通常行われている、懸濁重合、粒状重合等の重合方法によるほか、分散液を凝固剤と混合して球状に凝固させるセルロース粒子の製法などが利用できる。前者の方法には、炭化処理の点で架橋重合するプラスチック等が好ましい。
【0007】球状のカーボン粒子の比表面積は、主に炭化処理条件によって制御できる。使用できる高分子物質の球状粒子としては、比較的安価であること、炭化処理時に発生する副生物が有害でないこと、細孔をコントロールし易いことから、球状のセルロース粒子を用いることが好ましい。かかる球状のセルロース粒子を得る方法は任意であるが、例えば、特開昭62−246935号公報に記載されているもの等を例示することができる。セルロースとしては、該公報に記載されるように天然セルロース、再生セルロース等のほか、これらと水溶性の高分子化合物を合わせて用いることができる。これらは目的とする球状粒子の大きさや炭化処理条件に応じて任意に選択することができる。
【0008】セルロース球状粒子から多孔質カーボン粒子を調製する方法の一例を以下に示す。
(0)吸着水除去プロセス球状セルロース粒子に吸着する吸着水を除去するため、真空下で100〜250℃で加熱する。
(1)脱水縮合プロセスその後、乾燥空気もしくは酸素通気下250℃〜350℃、好ましくは、270℃〜330℃で、脱水縮合する。
(2)炭化処理プロセス炭化処理は、350℃〜1500℃、好ましくは500℃〜900℃で、窒素等の不活性ガス雰囲気下で所定時間、加熱する。
(3)賦活処理プロセスさらに必要に応じて比表面積を上げるために賦活処理を行うことができる。賦活処理は、炭化処理後、炭酸ガス、水蒸気やその他の酸化ガス雰囲気下で、350℃〜1500℃、好ましくは500℃〜1000℃で行う。
【0009】本発明のスクラブ化粧料において、球状の多孔質カーボン粒子以外の成分は、通常スクラブ化粧料に使用される油剤、脂肪酸類、界面活性剤、アルカリ物質、アルコール類、エステル類、保湿剤、増粘剤、精製水等の1種あるいは2種以上が用いられる。また、化粧料は、クリーム状、ジェル状、ペースト状、液状、固形状等の形態で提供される。球状の多孔質カーボン粒子の化粧料への配合量は、特に限定されないが、化粧料全組成の0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜15重量%配合するのが良い。配合量が0.1重量%より少ないと皮脂汚れ除去効果や脱臭効果が弱く、また50重量%より多くなると使用感が悪くなり好ましくない。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、下記実施例により限定されるものではない。
製造例特開昭62−246935号公報記載の方法にて真球状のセルロース粒子を調製し、乾燥後、篩い分けした(平均粒径100μm(70〜125μm))。この球状のセルロース粒子100g を、真空下200℃で5時間保持し吸着水を除去した後、引き続き285℃で3時間処理し、脱水縮合処理を行った。次に窒素ガス雰囲気下で1000℃で4時間処理後、自然冷却し、炭化処理を行った。さらに炭酸ガス雰囲気下で900℃まで15時間で昇温し、3時間20分で500℃まで降温後、自然冷却し球状のカーボン粒子を得た。得られたカーボン粒子の電子顕微鏡写真を図1に示す。カーボン粒子の平均粒径は50μmでBET比表面積は、663m2 /gであった。
【0011】実施例表1中の成分1〜4を加熱溶解し75℃に保ちながら、製造例で得た球状の多孔質カーボン粒子(成分5)を加え均一に分散した(A液)。その他の成分6〜8を加熱混合し75℃に保った(B液)。A液にB液を少しずつ添加後、30℃に冷却し、本発明のスクラブ化粧料(洗顔化粧料)を得た。
【0012】

【0013】比較例1実施例において、球状の多孔質カーボン粒子を平均粒径0.5μmのカーボンブラックに代えた以外は、実施例と同様に処理し、洗顔化粧料を得た。
【0014】比較例2実施例において、球状の多孔質カーボンを含まない以外は、実施例と同様に処理し、洗顔化粧料を得た。
【0015】評価例上記実施例および比較例1および2で調製した洗顔化粧料について、女性7名をパネルとする使用テストを行った。評価は、各パネラーの使用中および使用後の評価を下記の基準により評点し、評点の平均点を下記の4段階評価基準を用いて判定した。結果を表2に示す。
(評点)
2 : 良好、1 : やや良好、0 : 効果不明、−1 : 悪い(判定:評点の平均点、4段階評価基準)
1.5以上 : ◎ (非常に良好)
1.0以上、1.5未満 : ○ (良好)
0.5以上、1.0未満 : △ (やや効果有り)
0.5未満 : × (不良)
【0016】

【0017】上記の結果より、本発明のスクラブ化粧料は、スクラブ効果が高いものの痛感などの不快感はなく、使用感に優れるものであった。また、さっぱり感が持続し、角質や毛穴に詰まった皮脂汚れ除去効果が高く、使用中の消臭効果が高いものであった。
【0018】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によると、適度な角質除去効果やマッサージ効果を有しながら、皮脂汚れ除去効果が高く、脱臭効果に優れ、皮膚に対する刺激が少なく使用感に優れた、特に毛穴につまったような汚れを効果的に除去できる、スクラブ化粧料が提供される。
【出願人】 【識別番号】000142252
【氏名又は名称】株式会社興人
【識別番号】591202155
【氏名又は名称】熊本県
【出願日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【代理人】 【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫 (外2名)
【公開番号】 特開2002−212020(P2002−212020A)
【公開日】 平成14年7月31日(2002.7.31)
【出願番号】 特願2001−12140(P2001−12140)