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【発明の名称】 組成物及びそれを含有する食品、抗関節炎剤、抗リュウマチ剤又は飼料
【発明者】 【氏名】亀山 博

【氏名】前崎 祐二

【要約】 【課題】関節炎やリュウマチの症状の緩和に有効な組成物の開発。

【解決手段】ウィザニアサムニフェラデュナルとグルコサミンとを含有する組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)とグルコサミンとを含有する組成物【請求項2】ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)が抽出物である請求項1に記載の組成物【請求項3】抽出物が根から得られるエキスである請求項2に記載の組成物【請求項4】抽出物中にウィタフェリンA(WithaferinA)、サイトインドサイド類(sitoindoside)及びウィタノライド類(Withanolide)を含有する請求項2又は3に記載の組成物【請求項5】グルコサミンがキトサンの加水分解物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物【請求項6】グルコサミンがグルコサミン塩酸塩、グルコサミン硫酸塩、グルコサミン乳酸塩又はグルコサミンアスコルビン酸塩である請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物【請求項7】請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物を含有する食品【請求項8】液剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤又はシロップ剤の形態である請求項7に記載の食品【請求項9】請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物を含有する抗関節炎剤、抗リュウマチ剤又は飼料【請求項10】ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)とグルコサミンとを含有する食品、抗関節炎剤、抗リュウマチ剤又は飼料
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)とグルコサミンとを含有する組成物、食品(例えば健康食品)、関節炎もしくはリュウマチを改善する製剤又は飼料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、関節炎やリュウマチは骨に何らかの原因があって発生していると考えられ、骨を丈夫にするためのカルシウム食品やカルシウム強化補助食品の摂取が有効とされていた。又、骨密度を上げるために大豆イソフラボンにカルシウムを強化した健康食品が開発されている。更に、関節炎の緩和剤としてキトサンの構成単糖であるグルコサミン塩と軟骨抽出物とを組み合わせたものが知られている。最近になってウィザニアサムニフェラデュナル植物エキスの滋養強壮、強精、抗ストレス、抗リュウマチ作用が確認されてきた。ウィザニアサムニフェラデュナルは、インド、ネパールや中東に自生するナス科の植物で、英名でウインターチェリー(Winter Cherry)と呼ばれ、又、インドではアシュワガンダ(Ashwagandha)と呼ばれ、インド人参の異名もある。インドでは古来より根、葉が薬用にされ、植物の乾燥粉末を茶やミルク、ヨーグルトなどに入れ、滋養強壮食品として用いられてきた。抽出技術の発達に伴い高含量のウィザニアサムニフェラデュナル植物エキス末が得られるようになってきた。また、グルコサミンはグルコサミン硫酸塩の形で医薬品として関節炎治療薬として使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カルシウム強化や骨密度上昇だけでは関節炎やリュウマチの症状を緩和することが困難である。又、グルコサミン塩と軟骨抽出物とを組み合わせで関節炎の症状が緩和されても神経系の痛みを伴うリュウマチにはあまり効果がない。又、ウィザニアサムニフェラデュナル植物エキスの抗リュウマチ作用だけでは充分な効果が得られないなどの問題があった。
【0004】このように、関節の軟骨損傷等からくる関節炎及び神経系の痛みを伴うリュウマチの諸症状を同時に改善できる組成物並びにこの組成物を含有する製剤、食品及び飼料が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは種々検討した結果、ウィザニアサムニフェラデュナルとグルコサミンとを含有する組成物に抗関節炎又は抗リュウマチ作用があること、更にウィザニアサムニフェラデュナル又はグルコサミンの単独摂取よりも、ウィザニアサムニフェラデュナルとグルコサミンとを同時に摂取した方がより効果が大きい事が見い出した。本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。
【0006】即ち、本発明は、(I) ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)とグルコサミンとを含有する組成物、(II) ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)が抽出物である(I)に記載の組成物、(III) 抽出物が根から得られるエキスである(II)に記載の組成物、(IV) 抽出物中にウィタフェリンA(WithaferinA)、サイトインドサイド類(sitoindoside)及びウィタノライド類(Withanolide)を含有する(II)又は(III)に記載の組成物、(V) グルコサミンがキトサンの加水分解物である(I)〜(IV)のいずれか1項に記載の組成物、(VI) グルコサミンがグルコサミン塩酸塩、グルコサミン硫酸塩、グルコサミン乳酸塩又はグルコサミンアスコルビン酸塩である(I)〜(V)のいずれか1項に記載の組成物、(VII) (I)〜(VI)のいずれか1項に記載の組成物を含有する食品、(VIII)液剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤又はシロップ剤の形態である(VII)に記載の食品、(IX) (I)〜(VI)のいずれか1項に記載の組成物を含有する抗関節炎剤、抗リュウマチ剤又は飼料、(X) ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)とグルコサミンとを含有する食品、抗関節炎剤、抗リュウマチ剤又は飼料、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の組成物はウィザニアサムニフェラデュナルとグルコサミンとを含有する。ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)植物は、例えばウィタフェリン類(Withaferin)、サイトインドサイド類(sitoindoside)、ウィタノライド類(Withanolide)成分を含有するものであれば、天然に地生したものでも人工的に栽培したものでもよい。また、この植物は、上記の成分を1成分又は複数の成分を含んでいても良いが、複数の成分を含んでいるものが好ましい。更に、この植物は、ウィタライド類を成分として含んでいるものであっても良い。
【0008】ウィタフェリン類には、例えばウィタフェリンAが含まれている。サイトインドサイド類には、例えばサイトインドサイドVII、サイトインドサイドVIII、サイトインドサイドIX、サイトインドサイドXが含まれている。ウィタノライド類には、例えばウィタノライドD、ウィタノライドEが含まれている。
【0009】本発明では、ウィザニアサムニフェラデュナルの根、茎、葉、花又は果実等から有効成分を溶媒等で抽出して得られたエキス又はその植物の根、茎、葉、花又は果実等を乾燥して粉末とした乾燥粉末を用いても良いが、エキスを用いた方が好ましい。特に、ウィタフェリンA、ウィタノライドD、ウィタノライドE、サイトインドサイドVII、サイトインドサイドVIII、サイトインドサイドIX又はサイトインドサイドXの含有量が多く、安定した量を抽出可能な根の部分を用いたエキスまたはそれを乾燥して得られるエキス末が好ましい。エキス末は、乾燥粉末としたものに比べて約10倍程度の有効成分を含有している。
【0010】ウィザニアサムニフェラデュナル植物エキス末中の成分含有量は、多いものが望ましいが、少ない物でも使用することができる。例えばその含有量は、ウィタフェリンAが0.15重量%(以下において特に断りのない限り%は重量%を意味する)前後、ウィタノライド類として2.00%前後含まれているものを用いることができる。
【0011】ウィザニアサムニフェラデュナル植物からの成分の抽出は、例えば水、熱水又はエチルアルコールもしくはアセトン等の有機溶媒を用いて行なうことができる。また、それらを組み合わせた混合溶媒又は含水溶媒でもよく、それらの混合割合は任意であり、また、特にこの方法に限定されるものではない。
【0012】本発明で使用するグルコサミンは、例えば蟹、海老、蝦蛄などの甲殻類の殻又は烏賊軟骨に含まれるキチン及びこのキチンを濃塩酸等の酸で加水分解して得られるキトサンを構成する単糖である。このグルコサミンは、例えばキトサンを加水分解する、グルコサミンを産生する菌株に必要な栄養素を補給して醗酵培養法を行なう又はある糖の有機合成反応を行なうこと等により得ることができるが、キトサンを加水分解して得られるものが低コストな為に好ましい。
【0013】グルコサミンは、その塩として用いることもできる。グルコサミンの塩としては、例えばグルコサミン塩酸塩、グルコサミン硫酸塩、グルコサミン乳酸塩又はグルコサミンアスコルビン酸塩等のグルコサミン酸付加塩が挙げられるが、グルコサミンと塩を形成するものであれば如何なる無機酸又は有機酸を用いてもよい。グルコサミンの塩の製造は、例えばまずグルコサミンを濃塩酸等の酸で加水分解してグルコサミンの塩酸塩として得、このグルコサミンの塩酸塩を取り出した後、グルコサミンの硫酸塩、グルコサミンの乳酸塩又はグルコサミンのアスコルビン酸塩等に置き換えられる。
【0014】本発明で使用するグルコサミンは、L体又はL体とD体の混合物を用いることも可能であるが、通常、自然界に存在するD体が用いられる。
【0015】本発明の組成物中の各成分の割合は、ウィザニアサムニフェラデュナルのエキス末とグルコサミンの塩酸塩として、重量比で、通常10:1〜1:10であり、2:1〜1:5が好ましい。
【0016】本発明の組成物を製造するには、例えばウィザニアサムニフェラデュナルとグルコサミン又はその塩を均一に混合すればよい。
【0017】本発明の食品は上記の組成物を含有する。食品の具体例としては、例えば清涼飲料水、ヨ−グルト、コ−ンス−プ、サンドイッチ、パン、ハンバーグ又はスパゲティー、うどん、ラ−メンもしくはそば等の麺類等が挙げられ、その形態としては、例えば液剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤又はシロップ剤などが挙げられるが、液剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、錠剤又はシロップ剤などが好ましい。
【0018】本発明の食品は、主として健康食品(栄養補助食品)として用いられるが、抗関節炎用食品又は抗リュウマチ用食品等の特定保健用食品(特別用途食品)として用いられることが好ましい。
【0019】食品中には、ウィザニアサムニフェラデュナルが5%〜90%、好ましくは20%〜70%となるように、またグルコサミンが5〜90%、好ましくは20%〜70%となるように上記組成物を添加する。ウィザニアサムニフェラデュナルは、エキス末として、1日当たり0.1gから1.0g(天然植物根の乾燥粉末換算で1.0gから10.0g)程度、好ましくは0.2gから0.6g程度、より好ましくは0.25gから0.5g程度の摂取量となるように、また、グルコサミンは、例えばグルコサミン塩酸塩として、1日当たり0.1gから10.0g程度、好ましくは0.3gから5.0g程度、より好ましくは0.5gから2.0g程度の摂取量となるように添加する。具体的には、粉末、顆粒、カプセル、錠剤などの形態によって異なるが、例えば錠剤の形態の場合、1錠あたりウィザニアサムニフェラデュナルのエキス粉末を5mg〜400mg、好ましくは30mg〜100mg、グルコサミンは、例えばグルコサミン塩酸塩として、10mg〜400mg、好ましくは30mg〜200mg程度含有させる。また、清涼飲料水、ヨ−グルト、コ−ンス−プ、サンドイッチ、パン、ハンバーグ又はスパゲティー、うどん、ラ−メンもしくはそば等の麺類等の形態の場合、0.05%〜20.0%が好ましく、0.20%〜14.0%がより好ましい。
【0020】本発明の食品を製造するには、例えば上記組成物を食品中に添加し、均一に混合し、必要に応じ、成形すればよい。また、上記組成物の各成分を別々に食品中に添加し、均一に混合し、必要に応じ、成形することによっても得ることができる。
【0021】本発明の食品には、効能効果を低下させる物でなければ、ウィザニアサムニフェラデュナル、グルコサミン以外に如何なる物でも必要に応じて配合、添加することができる。例えば、セルロ−スもしくは乳糖等の賦型剤、ゴボウもしくはニンニク等の野菜、リンゴもしくはアセロラ等の果実類又は天草もしくはコンブ等の海草類から得られる食物繊維、野菜類、豆類、果実類、宿根草類もしくは海草類等から抽出によって得られたエキス類、卵殻カルシウムもしくはステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、ビタミンA群、ビタミンB群、ビタミンCもしくはビタミンK等のビタミン類、着色料又は菜種油等の油を加えることができる。これらの添加物等は、例えば本発明の食品の製造工程中に添加することができる。
【0022】本発明の抗関節炎剤もしくは抗リュウマチ剤は、上記組成物を含有する。上記組成物の含有量は上記食品中の各成分の含有量と同程度でよい。抗関節炎剤もしくは抗リュウマチ剤では、人においてウィタフェリンAの摂取量は、1日当たり通常0.1mg〜5.0mg程度摂取されれば良く、0.4mg〜3.0mg摂取されるのが好ましい。また、グルコサミンの摂取量は、例えばグルコサミン塩酸塩として、1日当たり0.1gから10.0g程度、好ましくは0.3gから5.0g程度、より好ましくは0.5gから2.0g程度である。
【0023】本発明の製剤を製造するには、例えば上記組成物を製剤中に添加し、均一に混合し、必要に応じ、成形すればよい。また、上記組成物の各成分を別々に食品中に添加し、均一に混合し、必要に応じ、成形することによっても得ることができる。
【0024】本発明の抗関節炎剤もしくは抗リュウマチ剤には、通常の抗関節炎剤もしくは抗リュウマチ剤等の製剤として用いられる形態のものであれば何でも構わない。また、カプセル剤としては、軟カプセル又は硬カプセルのいずれであっても良い。更に、錠剤としては、打錠したもの、セラック等でコ−ティングしたもの又は糖衣をしたもののいずれであっても良い。
【0025】本発明の製剤又は食品は、専らヒトに対して有効であるが、犬もしくは猫等の愛玩動物、牛もしくは馬等の家畜又は野生動物等にも有効であり、ヒトに限定されるものではない。
【0026】本発明の飼料の形態としては、例えば粉末状、顆粒状、練り状又はペレット状のものが挙げられる。これらの飼料を使って、例えばビスケット状、ソ−セ−ジ状又は缶詰等に加工されたペットフ−ドが挙げられる。
【0027】飼料中には、ウィザニアサムニフェラデュナルが5%〜90%、好ましくは20%〜70%となるように、またグルコサミンが5〜90%、好ましくは20%〜70%となるように上記組成物を添加する。ウィザニアサムニフェラデュナルは、エキス末として、粉末状、顆粒状、練り状又はペレット状などの形によって異なるが1日当たり0.008gから8.5g(天然植物根の乾燥粉末換算で0.08gから85.0g)程度、好ましくは0.017gから5g程度、より好ましくは0.02gから4.2g程度の摂取量となるように、また、グルコサミンは、例えばグルコサミン塩酸塩として、1日当たり0.008gから85g程度、好ましくは0.025gから42g程度、より好ましくは0.04gから17g程度の摂取量となるように添加する。
【0028】上記組成物の含有量は上記飼料中の各成分の含有量と同程度でよい。抗関節炎剤もしくは抗リュウマチ剤では、犬もしくは猫等の愛玩動物、牛もしくは馬等の家畜又は野生動物等の摂取させる動物によって様々であるが、ウィタフェリンAの摂取量は、1日当たり通常0.008mg〜42mg程度摂取されれば良く、0.03mg〜25mg摂取されるのが好ましい。
【0029】本発明の飼料には、効能効果を低下させる物でなければ、ウィザニアサムニフェラデュナル、グルコサミン以外に如何なる物でも必要に応じて配合、添加することができる。例えば、セルロ−スもしくは乳糖等の賦型剤、ゴボウもしくはニンニク等の野菜、リンゴもしくはアセロラ等の果実類又は天草もしくはコンブ等の海草類から得られる食物繊維、野菜類、豆類、果実類、宿根草類もしくは海草類等から抽出によって得られたエキス類、卵殻カルシウムもしくはステアリン酸マグネシウム等の滑沢剤、ビタミンA群、ビタミンB群、ビタミンCもしくはビタミンK等のビタミン類、着色料又は菜種油等の油を加えることができる。これらの添加物等は、例えば本発明の飼料の製造工程中に添加することができる。
【0030】本発明の飼料を製造するには、例えば上記組成物を飼料中に添加し、均一に混合し、必要に応じ、成形すればよい。また、上記組成物の各成分を別々に飼料中に添加し、均一に混合し、必要に応じ、成形することによっても得ることができる。
【0031】
【実験例】以下に実験例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】テスト方法ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)植物エキス末のみの錠剤(P)、グルコサミン塩酸塩のみの錠剤(G)、ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)植物エキス末とグルコサミン塩酸塩の両方を配合した錠剤(P+G)、さらに結晶性セルロースと乳糖からなるプラセボの4種類の錠剤を作製した。錠剤は結晶性セルロースと乳糖をベースに茶系の着色料を添加して外見上の見分けができないように着色し、350mg/粒の錠剤とした。各錠剤中のウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)植物エキス末とグルコサミン塩酸塩の含有量を表1に示す。
【0033】
表1 植物エキス末量 グルコサミン塩酸塩量 (mg/粒) (mg/粒)
P:処方A 50.0 0.0 G:処方B 0.0 100.0P+G:処方C 50.0 100.0 プラセボ 0.0 0.0【0034】表1において、Pとは植物エキス末の錠剤、Gとはグルコサミン塩酸塩の錠剤を示し、P+Gは植物エキス末+グルコサミン塩酸塩の錠剤を示す。
【0035】投与試験試験に際しては、ヘルシンキ宣言の精神に則り、ボランティアには本試験の目的、内容、方法について十分に説明して試験の参加の同意を得た上で実施した。ボランティアには関節炎及びリュウマチ症と思われる何らかの自覚症状があり、日常生活に支障のない50〜70歳代の成人男女24名を用いた。試験は24名のボランティアを8名づつ3つのグループ(処方A、処方B、処方C)に分け、Aグループには植物エキス末錠剤、Bグループにはグルコサミン塩酸塩の錠剤、Cグループには植物エキス末+グルコサミン塩酸塩の錠剤を摂取させた。摂取方法に関しては、摂取期間は前期、後期を各4週間とし、ボランティアは前期・後期いずれかの期間で試験錠剤をそれぞれ1日当たり6粒摂取し、試験錠剤を摂取しなかった試験期間ではプラセボを1日当たり6粒摂取するシングルブラインド・クロスオーバー法で行なった。
【0036】症状改善の評価は、1週間毎のアンケートにより行なった。調査項目は米国リュウマチ協会の慢性リュウマチの診断基準と変形性関節症の代表的な自覚症状をもとに以下の5項目に関し1週間以内で自覚症状の有無を調査した。
症状1 朝に関節のこわばりを感じる。
症状2 関節が3箇所以上腫れる。
症状3 手関節、中手指節関節、近位指節間関節が腫れる。
症状4 左右の同じ関節に腫れがある。
症状5 歩き始めや立ち上がる時など関節の動かし始めに痛みを感じる。(膝関節、股関節、足関節、肘関節)結果は調査期間の1ヶ月以内で上記症状が1回でもあった場合を症状ありとして、その発生頻度をプラセボに対するカイ2乗検定により、危険率5%を有意水準として統計処理を行なった。結果は、表2、表3及び表4に示す。
【0037】
表2 植物エキス末錠剤の投与結果 症状を訴えた人数 カイ2乗検定 有意差 プラセボ(人) 処方A(人) 危険率(%) (危険率5%)
症状1 6 7 0.522 なし症状2 0 2 0.131 なし症状3 4 4 1.000 なし症状4 1 2 0.522 なし症状5 5 3 0.317 なし【0038】
表3 グルコサミン塩酸塩錠剤の投与結果 症状を訴えた人数 カイ2乗検定 有意差 プラセボ(人) 処方B(人) 危険率(%) (危険率5%)
症状1 7 4 0.106 なし症状2 2 1 0.522 なし症状3 4 2 0.302 なし症状4 1 0 0.302 なし症状5 6 3 0.171 なし【0039】
表4 植物エキス末+グルコサミン塩酸塩の錠剤の投与結果 症状を訴えた人数 カイ2乗検定 有意差 プラセボ(人) 処方C(人) 危険率(%) (危険率5%)
症状1 5 1 0.039 あり症状2 1 1 1.000 なし症状3 4 0 0.021 あり症状4 1 1 1.000 なし症状5 7 3 0.039 あり【0040】表2、表3及び表4から明らかなように、表2の植物エキス末錠剤の単独投与や表3のグルコサミン塩酸塩錠剤の単独投与では症状に関してプラセボと有意差はなく、効果は少なかったが、植物エキス末錠剤とグルコサミン塩酸塩の錠剤を同時に投与すると、表4の症状1(朝に関節のこわばりを感じる。)、表4の症状3(手関節、中手指節関節、近位指節間関節が腫れる。)及び表4の症状5(歩き始めや立ち上がる時など関節の動かし始めに痛みを感じる。)に有意な改善効果がみられた。このことは植物エキス末錠剤とグルコサミン塩酸塩の錠剤を同時に摂取することで慢性リュウマチや変形性関節症の症状、とくに痛みや関節のこわばり対し相乗的な効果があることを示している。
【0041】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0042】実施例1ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)植物根エキス末(日本新薬株式会社製)100gとグルコサミン塩酸塩(株式会社共和テクノス製)100gとにんにくエキス乾燥粉末20gを菜種油200gに練合した後、常法により1粒の内容量が0.5gのゼラチン皮膜の軟カプセル状の食品を得た。
【0043】実施例2ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)植物根エキス末600gとグルコサミン硫酸塩600gと結晶性セルロース粉末500gと卵殻粉末50gを加えて混合した後、75%エタノール水1Lで練合した。更に、スピードミルで湿式整粒して60℃で乾燥した。この乾燥顆粒を2.5g毎に分包してステック状に包装された顆粒状の食品を得た。
【0044】実施例3ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)植物根エキス末600gとグルコサミン塩酸塩(焼津水産化学工業株式会社製)600gとにんにく乾燥粉末100gと結晶性セルロース粉末600gと乳糖粉末200gと卵殻粉末50gを加えて混合した後、80%エタノール水1.4Lで練合した。更に、スピードミルで湿式整粒して50℃で乾燥した。この乾燥顆粒に卵殻粉末50gを加えた後、常法により1粒あたり0.4gのタブレット状の食品を得た。
【0045】実施例4ウィザニアサムニフェラデュナル(Withaia Somnifera Dunal)植物根エキス末3kgとグルコサミン塩酸塩(甲陽ケミカル株式会社製)3kgと結晶性セルロース粉末3kgと卵殻粉末0.5kgを加えて混合した後、75%エタノール水2Lで練合した。次に、スピードミルで湿式整粒して50℃で乾燥した。この乾燥顆粒に卵殻粉末0.2kgを加えた後、常法により打錠した。更に、セラックでコーティングして1粒あたり0.35gのフィルムコーティングされたタブレット状の食品を得た。
【0046】
【発明の効果】本発明により、関節炎やリュウマチの症状の緩和作用において、ウィザニアサムニフェラデュナルとグルコサミンとを同時に摂取することは、ウィザニアサムニフェラデュナル、グルコサミン単独摂取よりもより効果が高かった。効果から観て副作用は少ないと思われる。
【出願人】 【識別番号】000004086
【氏名又は名称】日本化薬株式会社
【識別番号】596015527
【氏名又は名称】日本化薬フードテクノ株式会社
【出願日】 平成13年9月14日(2001.9.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−187846(P2002−187846A)
【公開日】 平成14年7月5日(2002.7.5)
【出願番号】 特願2001−279650(P2001−279650)