| 【発明の名称】 |
グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】大志万 浩一
【氏名】光永 徹
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| 【要約】 |
【課題】口腔組成物、食品及び飼料等に配合して、歯垢の形成抑制、歯周病の予防、治療等に用いることができる安全なグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤の提供。
【解決手段】Cinnamomum sintok Bl.Sintok)、Eugenia polyantha Wight(Babakan salam)、Cinnamomum burmani Nees ex Bl.(Kayu manis)、Eugenia cuminii Merr.(Babakan duwet)、Anacardium occidentale L.(Daun jambu mete)、Peltophorum pterocarpum (DC.) Bakh(Kayu timur)、Mesua ferrea(Sari kurung)、Cinnamomum cassia Nees ex Bl.(Bunga lawang)、Gendarussa vulgaris Nees(Gondoroso)、Gymnopetalum leucosticum Miq.(Duri kemarung)、以上( )内はインドネシア名及びPhylanthus niruri Paraparami(ペルー名:Chanca piedra)からなる群より選ばれる少なくとも一種以上の植物の溶媒抽出液。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 学名:Cinnamomum sintok Bl.(インドネシア名:Sintok)、学名:Eugenia polyantha Wight(インドネシア名:Babakan salam)、学名:Cinnamomum burmani Nees ex Bl.(インドネシア名:Kayu manis)、学名:Eugenia cuminii Merr. (Eugenia jambolana Lam.)(インドネシア名:Babakan duwet)、学名:Anacardium occidentale L.(インドネシア名:Daun jambu mete)、学名:Peltophorum pterocarpum (DC.) Bakh(インドネシア名:Kayu timur)、学名:Mesua ferrea(インドネシア名:Sari kurung)、学名:Cinnamomum cassia Nees ex Bl.(インドネシア名:Bunga lawang)、学名:Gendarussa vulgaris Nees(インドネシア名:Gondoroso)、学名:Gymnopetalum leucosticum Miq.(インドネシア名:Duri kemarung)、及び学名:Phylanthus niruri Paraparami(ペルー名:Chanca piedra)からなる群より選ばれる少なくとも一種以上の植物の溶媒抽出物あるいは炭酸ガスを使用する超臨界抽出法により抽出された抽出物を有効成分として含有することを特徴とするグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤。 【請求項2】 植物が、学名:Cinnamomum sintok Bl.(インドネシア名:Sintok)の樹皮、学名:Eugenia polyantha Wight(インドネシア名:Babakan salam)の樹皮、学名:Cinnamomum burmani Nees ex Bl.(インドネシア名:Kayu manis)の樹皮、学名:Eugenia cuminii Merr. (インドネシア名:Babakan duwet)の樹皮、学名:Anacardium occidentale L.(インドネシア名:Daun jambu mete)の葉、学名:Peltophorum pterocarpum (DC.) Bakh(インドネシア名:Kayu timur)の樹皮、学名:Mesua ferrea(インドネシア名:Sari kurung)の花、学名:Cinnamomum cassia Nees ex Bl.(インドネシア名:Bunga lawang)の実、学名:Gendarussa vulgaris Nees(インドネシア名:Gondoroso)の葉(茎・葉)、学名:Gymnopetalum leucosticum Miq.(インドネシア名:Duri kemarung)のとげ、及び学名:Phylanthus niruri Paraparami(ペルー名:Chanca piedra)の枝・葉からなる群より選ばれる少なくとも一種以上である請求項1のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤。 【請求項3】 有効成分として植物の溶媒抽出物を含有する請求項1または2のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤。 【請求項4】 溶媒が水、クロロホルム、メタノール、エタノール、プロピレングリコール及び1,3−ブチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1から3のいずれかのグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、歯垢の形成を抑制して、う蝕及び歯周疾患を予防する、口腔用組成物や食品に有用な新規で且つ安全性の高いグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤に関する。 【0002】 【従来の技術】う蝕とは一般に虫歯と呼ばれるものであり、歯が局所かつ進行的に破壊される疾患である。う蝕が起こる機序として、まず口腔内細菌連鎖球菌、ストレプトコッカス・ミュータンス、ストレプトコッカス・ソブライナス(以下、S. sobrinus と略す)に由来するグルコシルトランスフェラーゼが飲食物中のショ糖から不溶性でしかも粘着性であるグルカンを合成し、その合成されたグルカン中で、S.sobrinus をはじめ種々の細菌が繁殖し菌叢である歯垢が形成され、次いで歯垢中の細菌が糖醗酵により産生する酸によって歯の組織が脱灰してう蝕が進行することが知られている。更に、菌の死骸や菌によって産生された種々の物質、酵素が歯肉に対して悪影響を及ぼし、歯周病の原因となることが知られている。従って、グルコシルトランスフェラーゼを阻害することによって、歯垢の形成を抑制、阻止することが可能であり、さらにう蝕や歯周疾患の予防につながる。近年、う蝕やその他の口腔内疾患の羅患率は著しく増大し、それらの予防に関する研究が進む中で、種々のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤が提案されている。例えば、特開昭60−248137号公報には微生物由来の化合物をチューインガム等に添加することが開示され、特開昭59−152311号公報には縮合型タンニン、特開昭59−152313合公報にはモクマオウ及びオオバヤシヤブシ等が抗う蝕剤として有用であることが開示されている。しかしながら、このようなグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤を用いても、う蝕や歯周病を充分に予防し得ず、実際に利用し得る効果的なグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤は未だ見出されていないのが現状である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、グルコシルトランスフェラーゼを効果的に阻害し、且つ人体や動物に対して有害な作用を及ぼさない安全性の高いグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤を提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者等は上記の目的を達成するために鋭意研究を重ね、種々の植物をスクリーニングして、グルコシルトランスフェラーゼを効果的に阻害し且つ安全性の高い天然由来の物質を探索したところ、特定の植物からの抽出物がグルコシルトランスフェラーゼに対して強力な阻害作用を有し、う蝕、歯周疾患の予防に有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、学名:Cinnamomum sintok Bl.(インドネシア名:Sintok)、学名:Eugenia polyantha Wight(インドネシア名:Babakan salam)、学名:Cinnamomum burmani Nees ex Bl.(インドネシア名:Kayu manis)、学名:Eugenia cuminii Merr.(インドネシア名:Babakan duwet)、学名:Anacardium occidentale L.(インドネシア名:Daun jambu mete)、学名:Peltophorum pterocarpum (DC.) Bakh(インドネシア名:Kayu timur)、学名:Mesua ferrea(インドネシア名:Sari kurung)、学名:Cinnamomum cassia Nees ex Bl.(インドネシア名:Bunga lawang)、学名:Gendarussa vulgaris Nees(インドネシア名:Gondoroso)、学名:Gymnopetalum leucosticum Miq.(インドネシア名:Duri kemarung)、及び学名:Phylanthus niruri Paraparami(ペルー名:Chanca piedra)からなる群より選ばれる少なくとも一種以上の植物の溶媒抽出物あるいは炭酸ガスを使用する超臨界抽出法により抽出された抽出物を有効成分として含有することを特徴とするグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤である。また本発明は、植物が、学名:Cinnamomum sintok Bl.(インドネシア名:Sintok)の樹皮、学名:Eugenia polyantha Wight(インドネシア名:Babakan salam)の樹皮、学名:Cinnamomum burmani Nees ex Bl.(インドネシア名:Kayu manis)の樹皮、学名:Eugenia cuminii Merr. (インドネシア名:Babakan duwet)の樹皮、学名:Anacardium occidentale L.(インドネシア名:Daun jambu mete)の葉、学名:Peltophorum pterocarpum (DC.) Bakh(インドネシア名:Kayu timur)の樹皮、学名:Mesua ferrea(インドネシア名:Sari kurung)の花、学名:Cinnamomum cassia Nees ex Bl.(インドネシア名:Bunga lawang)の実、学名:Gendarussa vulgaris Nees(インドネシア名:Gondoroso)の葉(茎・葉)、学名:Gymnopetalum leucosticum Miq.(インドネシア名:Duri kemarung)のとげ、及び学名:Phylanthus niruri Paraparami(ペルー名:Chanca piedra)の枝・葉からなる群より選ばれる少なくとも一種以上である上記のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤である。また本発明は、有効成分として上記植物の溶媒抽出物を含有する上記のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤である。更に本発明は、上記溶媒が水、クロロホルム、メタノール、エタノール、プロピレングリコール及び1,3−ブチレングリコールからなる群から選ばれる少なくとも1種である上記のいずれかのグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤である。 【0005】 【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。 原材料本発明に用いられる植物は、好ましくは、学名:Cinnamomum sintok Bl.(インドネシア名:Sintok)の樹皮、学名:Eugenia polyantha Wight(インドネシア名:Babakan salam)の樹皮、学名:Cinnamomum burmani Nees ex Bl.(インドネシア名:Kayu manis)の樹皮、学名:Eugenia cuminii Merr.(インドネシア名:Babakan duwet)の樹皮、学名:Anacardium occidentale L.(インドネシア名:Daun jambu mete)の葉、学名:Peltophorum pterocarpum (DC.) Bakh(インドネシア名:Kayu timur)の樹皮、学名:Mesua ferrea(インドネシア名:Sari kurung)の花、学名:Cinnamomum cassia Nees ex Bl.(インドネシア名:Bunga lawang)の実、学名:Gendarussa vulgaris Nees(インドネシア名:Gondoroso)の葉(茎・葉)、学名:Gymnopetalum leucosticum Miq.(インドネシア名:Duri kemarung)のとげ、または学名:Phylanthus niruri Paraparami(ペルー名:Chanca piedra)の枝・葉である。これらは通常乾燥したものが用いられる。これらの原材料は、インドネシアやペルーの市場をはじめ他国の市場でも入手できる。 【0006】有効成分の抽出上記原材料からの有効成分の抽出方法として公知の方法が採用でき、例えば炭酸ガスを使用する超臨界抽出法や溶媒による抽出法が挙げられる。抽出操作の前に原材料を適度な大きさに分割してもよい。溶媒による抽出法としては、例えば、原材料に溶媒を添加して溶媒の還流温度下で加熱処理する方法が挙げられる。この加熱処理は一般に80℃以下の温度で実施することが好ましく、公知の抽出装置を用いて還流下1〜6時間加熱処理することによって抽出液を得ることができる。また、溶媒中に前記原材料の乾燥粉末を温浸することによって抽出液を得ることもできる。超臨界抽出法と溶媒による抽出法を組み合わせて使用してもよい。これらの抽出操作は、1回目の抽出操作を終えた原料残留物で繰り返して実施することができる。抽出に使用する溶媒の量は、原材料100重量部当たり100〜10,000重量部が適当であり、さらに好ましくは300〜5,000重量部である。 【0007】本発明において使用できる抽出溶媒としては、水、低級アルコールであるメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール等、あるいはプロピレングリコール、1,3ブチレングリコール等の多価アルコール、アセトン、ジオキサン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、酢酸エチル、ブチルメチルケトン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、キシレン、トリクロロエチレン、四塩化炭素、ベンゼン、クロロホルム及びトルエン等が挙げられる。特に、クロロホルム、メタノール、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコールが好ましい。上記の溶媒を単独で使用しても、2種以上を混合して使用してもよく、水と有機溶媒を併用してもよい。上記の低級アルコール及び多価アルコールを含水アルコールとして使用する場合は、水分含量50%以下が好ましい。このようにして得られた抽出液を減圧濃縮して、次いで乾燥することによって抽出物を粉末として得ることができる。また、使用する溶媒によっては抽出液をそのままグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤の有効成分として使用することが可能であり、例えばエタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等による抽出液はそのまま溶媒を除去せずに使用してもよい。 【0008】超臨界流体は、その溶解力を圧力,温度により容易にしかも広範囲に渡って連続的に制御できるため、この性質を利用した超臨界抽出法は、新たな分離法として期待されている。特に超臨界二酸化炭素(SC−CO2)は、臨界点(臨界温度304.2K,臨界圧力72.8atm)が比較的低いため、熱的に不安定な物質にも適用可能である。超臨界抽出法は、食品、化学、医薬、化粧品工業など幅広い分野で注目を集めている抽出技術である。特に、抽剤として二酸化炭素を用いた場合は、その臨界点(75kg/cm2、31℃)が比較的低く安全性が高いため、熱に対して不安定な成分や揮発性の高い成分等を効率よく抽出分離することができる。原料から目的の成分を抽出するためには、二酸化炭素の圧力・温度を臨界点以上に設定することにより達せられる。一般的には、同じ温度であれば圧力が高いほど超臨界二酸化炭素の溶解力は増す。目的成分の溶解性が高い場合、例えば植物の精油成分、非極性低分子有機化合物等の場合は、比較的臨界圧力に近い圧力で効率よく抽出することができる。一方、超臨界二酸化炭素に対する溶解性が低い成分、例えば一般食用油脂類等の場合は、およそ200〜350kg/cm2の圧力にまで抽出圧力を上昇させれば、効率的に抽出することができる。抽出に際しての温度設定も超臨界二酸化炭素の溶解力を増すような条件にする必要があるが、熱に対して不安定な成分を抽出する場合や、抽出成分を除去した後の原料残留物が必要な場合等は、抽出温度を高く設定することは望ましくない。本発明における超臨界二酸化炭素抽出は、自体公知の方法で行うことができる。例えば、超臨界抽出装置を用い、高圧セル部の温度33〜40℃、好ましくは35℃、圧力75〜300atm、好ましくは150atmとし、二酸化炭素の流量0.5〜5.0dm3/分、好ましくは4.0dm3/分の条件下で行うことができる。これにより、グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤を含む抽出物が効率よく回収できる。 【0009】本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤に、有効成分である上記原材料の抽出物の他に、該抽出物に有害でなく且つ該グルコシルトランスフェラーゼ阻害剤を利用する製品に不適当でない限り、適宜添加剤を常法に従って配合することが可能である。また、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、塩化リゾチーム、溶菌酵素、ムタナーゼ、クロルヘキシジン、ソルビン酸、アレキシジン、ヒノキチオール、セチルピリジニウムクロライド、アルキルグリシン、アルキルジアミノエチルグリシン塩、アラントイン、ε−アミノカプロン酸、アズレン、ビタミンE及びその誘導体、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、フッ化第1錫、水溶性第1若しくは第2リン酸塩、第4級アンモニウム化合物、塩化ナトリウム等の他の有効成分を配合することもできる。 【0010】製品への応用本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤は、口腔用組成物、食品、飼料等へ常法に従って添加することができ、その添加量は製品の種類に応じて適宜選択することができるが、通常、製品の全重量に対して0.001〜5重量%が適当であり、さらに0.005〜2重量%とすることが好ましい。本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤の適用製品として、具体的には、練歯磨、粉歯磨、水歯磨等の歯磨類、マウスウォッシュ、トローチ、うがい用錠剤、塗布剤等の口腔用組成物、パスタ、チューインガム、チューイングゼリー、コーヒー飲料等の食品、ドッグフード、キャットフード等の飼料が挙げられる。 【0011】これらの製品には本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤の他に、各種製品に応じて適宜添加剤が配合され、また他の有効成分が用いられてもよい。勿論、本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤そのものに、それらの添加剤を配合してもよい。例えば練歯磨の場合であれば、研磨剤として、ヒドロキシアパタイト、第1リン酸カルシウム、第2リン酸カルシウム(2水和物及び無水物)、第3リン酸カルシウム、炭酸カルシウム(軽質、重質のいずれでもよいが重質が好ましい)、ピロリン酸カルシウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、第3リン酸マグネシウム、硫酸カルシウム、非晶質シリカ、結晶質シリカ、アルミノシリケート、ジルコシリケート、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、レジン等;粘結剤として、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸塩、カラゲナン、アラビアガム、ポリビニルアルコール等;粘稠剤として、ポリエチレングリコール、ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール等;発泡剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−ラウロイルザルコシン酸ナトリウム、N−アシルグルタミン酸塩、ショ糖脂肪酸エステル等;香料としてペパーミント、スペアミント等の精油、1−メントール、カルボン、オイゲノール、アネトール等;甘味料としてサッカリンナトリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、p−メトキシシンナミックアルデヒド等;及び防腐剤等が挙げられる。これらの成分及び本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤あるいは該阻害剤の有効成分である抽出物を水と混和し、常法に従い製造する。また、マウスウォッシュ等の口腔洗浄剤その他においても、製品の性状に応じた成分が適宜配合される。 【0012】以下、製造例、試験例及び応用例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 製造例1学名:Cinnamomum sintok Bl.(インドネシア名:Sintok)の樹皮乾燥物の破砕物100gに対して、50 v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 製造例2学名:Eugenia polyantha Wight(インドネシア名:Babakan salam)の樹皮乾燥物の破砕物100gに対して、50 v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 製造例3学名:Cinnamomum burmani Nees ex Bl.(インドネシア名:Kayu manis)の樹皮乾燥物の破砕物100gに対して、50 v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 製造例4学名:Eugenia cuminii Merr.(インドネシア名:Babakan duwet)の樹皮乾燥物の破砕物100gに対して、50 v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 製造例5学名:Anacardium occidentale L.(インドネシア名:Daun jambu mete)の葉乾燥物の破砕物100gに対して、50 v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 製造例6学名:Peltophorum pterocarpum (DC.) Bakh(インドネシア名:Kayu timur)の樹皮乾燥物の破砕物100gに対して、50v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 【0013】製造例7学名:Mesua ferrea(インドネシア名:Sari kurung)の花乾燥物の破砕物100gに対して、50 v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 製造例8学名:Cinnamomum cassia Nees ex Bl.(インドネシア名:Bunga lawang)の実乾燥物の破砕物100gに対して、50 v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 製造例9学名:Gendarussa vulgaris Nees(インドネシア名:Gondoroso)の葉乾燥物の破砕物100gに対して、50 v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 製造例10学名:Gymnopetalum leucosticum Miq.(インドネシア名:Duri kemarung)のとげ乾燥物の破砕物100gに対して、50 v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 製造例11学名:Phylanthus niruri Paraparami(ペルー名:Chanca piedra)の枝・葉乾燥物の破砕物100gに対して、50 v/v%エタノール1,000mlを加え、室温暗所にて7日間攪拌抽出を行った。これを遠心分離・加圧ろ過し、抽出液を得た。この抽出液と凍結乾燥し抽出物を得た。 製造例12学名:Cinnamomum sintok Bl.(インドネシア名:Sintok)の樹皮乾燥物の破砕物100gを原料として抽出塔に仕込み、二酸化炭素の圧力250kg/cm2 ・温度52℃の条件下で抽出を行ない、その後、二酸化炭素と抽出物との分離を行った。二酸化炭素を大気圧まで減圧し、得られた油を抽出物とした。 【0014】試験例1グルコシルトランスフェラーゼ阻害活性の検定次のような方法で上記製造例1〜11で得た抽出物の評価を行った。また、同様の方法で緑茶およびウーロン茶の抽出物を得て、対照として用いた。 i)グルコシルトランスフェラーゼの調製S. sobrinus 6715株をTodd-Hewitt broth (Difco)培地で24時間、37℃で培養し、菌体から8M尿素で室温で1時間抽出操作を行った。抽出液を、10mMリン酸緩衝液(pH6.0)で透析処理し、グルコシルトランスフェラーゼ酵素標品液とした。 ii)グルコシルトランスフェラーゼ阻害活性の測定100mMリン酸緩衝液(pH6.0)、1%ショ糖、1mg/ml Dextran T10、製造例1〜11の抽出物を15および5μg/mlに調製した試料溶液、グルコシルトランスフェラーゼ酵素標品液を混合し、ガラス試験管中で37℃、3時間酵素反応させた。この際、酵素量は37℃、3時間の反応で550nmの吸光度が1.0を示す量を本実験に用いた。不溶性グルカンを超音波破砕し、550nmの吸光度を次のとおり測定した。試料溶液を用いた反応前の吸光度(A)、試料溶液を用いた反応後の吸光度(B)、試料溶液の代りに水を用いたときの反応前(C)と反応後(D)の吸光度として、以下の計算式で阻害率(%)を求めた。 グルコシルトランスフェラーゼ阻害率(%)=〔1-(B-A)/(D-C)〕×100また、阻害率(%)が50%となる試料濃度(μg/ml)を求めIC50値とした。 iii)測定結果上記反応系を用いて製造例1〜11の抽出物を調製した試料溶液を用いた場合のグルコシルトランスフェラーゼ阻害率(%)およびIC50値を下表に示す。対照とした緑茶抽出物やウーロン茶抽出物より低い試料濃度で高い阻害率を示すことが明らかとなった。 【0015】
【0016】応用例1常法に従い、下記表2の処方により練歯磨きを製造した。尚、以下の応用例において、%は重量%を表す。 【0017】 表2―――――――――――――――――――――――――――――――――成分 分量(%) ―――――――――――――――――――――――――――――――――第2リン酸カルシウム・2水和物 45.0カルボキシルメチルセルロースナトリウム 1.0ソルビトール 10.0グリセリン 10.0ラウリル硫酸ナトリウム 1.5香料 1.0サッカリンナトリウム 0.15製造例1で得た抽出物 0.1精製水 31.25―――――――――――――――――――――――――――――――――合計 100.0―――――――――――――――――――――――――――――――――【0018】応用例2常法に従い、下記表3の処方によりうがい液を製造した。 【0019】 表3―――――――――――――――――――――――――――――――――成 分 分量(%) ―――――――――――――――――――――――――――――――――エタノール 20.0サッカリンナトリウム 0.2香料 1.00グリセリン 5.0クロルヘキシジン 0.005製造例2で得た抽出エキス 1.0精製水 72.795―――――――――――――――――――――――――――――――――合計 100.0―――――――――――――――――――――――――――――――――【0020】応用例3常法に従い、下記表4の処方により歯肉マッサージクリームを製造した。 【0021】 表4―――――――――――――――――――――――――――――――――成 分 分量(%) ―――――――――――――――――――――――――――――――――白色ワセリン 25.0ステアリルアルコール 22.0プロピレングリコール 12.0ショ糖ステアリン酸エステル 0.6パラオキシ安息香酸エチル 0.025パラオキシ安息香酸プロピル 0.015製造例3で得た抽出物 0.1精製水 40.26―――――――――――――――――――――――――――――――――合計 100.0―――――――――――――――――――――――――――――――――【0022】応用例4下記表5の配合及び手順に従い、チューイングゼリーを製造した。 【0023】 表5―――――――――――――――――――――――――――――――――成 分 分量(%) ―――――――――――――――――――――――――――――――――グラニュー糖 31.0水飴 29.0ゼラチン 7.7ソルビトール 4.2クエン酸 0.7製造例4で得た抽出物 0.05水(A) 11.8水(B) 15.55着色料 0.001―――――――――――――――――――――――――――――――――合計 100.0―――――――――――――――――――――――――――――――――【0024】グラニュー糖、水飴、ソルビトールを水(A)で、130℃(糖度85゜)まで煮詰めた後、115℃まで冷却した。更に水(B)で膨潤させたゼラチンを加えて溶解し、クエン酸、メタノール抽出物、着色料、着香料を合せて成形、冷却(25℃、18時間)した。 【0025】応用例5常法に従い、下記表6の配合によりコーヒー飲料を製造した。 【0026】 表6―――――――――――――――――――――――――――――――――成 分 分量(%) ―――――――――――――――――――――――――――――――――インスタントコーヒー 1.7グラニュー糖 5.0製造例5で得た抽出物 0.05水(又は湯) 93.25―――――――――――――――――――――――――――――――――合計 100.0―――――――――――――――――――――――――――――――――【0027】応用例6常法に従い、下記表7の配合によりチューインガムを製造した。 【0028】 表7―――――――――――――――――――――――――――――――――成 分 分量(%) ―――――――――――――――――――――――――――――――――ガムベース 31.6グラニュー糖 62.5グリセリン 0.8クエン酸 1.0ショ糖パルミテート 1.0リン酸3カルシウム 2.0製造例6で得たエタノール抽出物 0.1香料 1.0―――――――――――――――――――――――――――――――――合計 100.0―――――――――――――――――――――――――――――――――【0029】応用例7常法に従い、下記表8の配合及び手順によってドッグフードを製造した。 【0030】 表8―――――――――――――――――――――――――――――――――成 分 分量(%) ―――――――――――――――――――――――――――――――――小麦粉 30.0コーンフラワー 15.0大豆粉 15.0ミートミール 20.0砂糖 5.0牛脂 5.0食塩 1.0リン酸カルシウム 1.5ソルビン酸カリウム 0.3香料 0.6製造例7で得た抽出物 0.1プロピレングリコール 6.5―――――――――――――――――――――――――――――――――合計 100.0―――――――――――――――――――――――――――――――――【0031】上記配合物100重量部に対し水40重量部を加え150℃、スクリュー圧縮比1:3でエクストルダーにより押し出し成形した。 【0032】 【発明の効果】本発明のグルコシルトランスフェラーゼ阻害剤は、人体及び動物に対し有害な作用を示さず、きわめて安全性が高い。口腔組成物、食品及び飼料等へ配合することにより、ストレプトコッカス・ソブライナス(S. sobrinus)由来のグルコシルトランスフェラーゼによる歯垢の形成を効果的に抑制し、う蝕の発生、歯周病をきわめて効果的に防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183428 【氏名又は名称】住友林業株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年12月20日(2000.12.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066692 【弁理士】 【氏名又は名称】浅村 皓 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−187843(P2002−187843A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月5日(2002.7.5) |
| 【出願番号】 |
特願2000−386618(P2000−386618) |
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