| 【発明の名称】 |
毛髪用化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】関 泰三
【氏名】竹井 増美
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| 【要約】 |
【課題】べたつき等の悪影響を生じることなく、優れたコンディショニング効果を毛髪に付与することができ、しかもそのコンディショニング効果の持続性にも優れる毛髪用化粧料を得る。
【解決手段】式(1)で示されるアシルカルニチン及びその塩より選択した1種又は2種以上と、炭素数が10〜26の脂肪族アルコールより選択した1種又は2種以上を毛髪用化粧料に含有させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 式(1)で示されるアシルカルニチン及びその塩より選択した1種又は2種以上と、炭素数が10〜26の脂肪族アルコールより選択した1種又は2種以上を含有して成る、毛髪用化粧料。 【化1】
(式中、Rは炭素数12〜23の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル基又はアルケニル基である。)
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪に対し優れたコンディショニング効果を付与することができ、且つその持続性にも優れる毛髪用化粧料に関する。さらに詳しくは、特定鎖長のアシル基を有するアシルカルニチン及びその塩より選択した1種又は2種以上と、炭素数が10〜26の脂肪族アルコールより選択した1種又は2種以上を含有して成る毛髪用化粧料に関する。 【0002】 【従来の技術】毛髪用化粧料においては、毛髪に良好ななめらかさ,しっとり感,くし通り性といったコンディショニング効果を付与するため、種々のコンディショニング剤が用いられている。かかるコンディショニング剤としては、カチオン化セルロース等のカチオン性高分子化合物や、塩化アルキルトリメチルアンモニウム,塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等のカチオン性界面活性剤、炭化水素,脂肪族高級アルコール,エステル類,シリコーン油等の油性成分が用いられてきた。 【0003】しかしながら、上記したカチオン性高分子化合物やカチオン性界面活性剤の毛髪に対する吸着性は十分であるとはいえず、すすぎ等により毛髪から脱離しやすく、コンディショニング効果の持続性も十分ではない。かかる欠点を補うため、カチオン性界面活性剤と高級脂肪族アルコール等の補助成分との併用が行われているが、カチオン性界面活性剤と高級脂肪族アルコールにより形成される層状構造を有するゲルも、高級脂肪族アルコールの水酸基と第4級アンモニウムの荷電部との相互作用によるため、ゲル自体の毛髪への吸着力は弱く、コンディショニング効果の持続性も十分であるとはいえない。 【0004】また、油性成分を用いた場合には、逆にべたつきを生じたり、毛髪の洗浄が困難になるといった問題が生じることがあった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そこで本発明においては、べたつき等の悪影響を生じることなく、優れたコンディショニング効果を毛髪に付与することができ、しかもそのコンディショニング効果の持続性にも優れる毛髪用化粧料を得ることを目的とした。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するべく種々検討した結果、式(1)で示されるアシルカルニチン及びその塩より選択した1種又は2種以上と、炭素数が10〜26の脂肪族アルコールより選択した1種又は2種以上を併用して含有させることにより、コンディショニング効果及びその持続性の顕著な向上が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。 【化2】
(式中、Rは炭素数12〜23の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル基又はアルケニル基である。) 【0007】なお、アシルカルニチンを含有する毛髪用化粧料については、すでにドイツ国公開特許第19618671号にて開示されており、ドデカノイルカルニチンとセタノールとの併用についても示されているが、本発明に係るような、特定鎖長のアシル基を有するアシルカルニチンと脂肪族アルコールとの併用による上記効果については全く示唆されていない。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明においては、式(1)に示されるように、炭素数が13〜24で、直鎖状又は分岐鎖を有する飽和もしくは不飽和のアシル基を有するアシルカルニチン、及びその塩を用いる。 【化3】
(式中、Rは炭素数12〜23の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキル基又はアルケニル基である。) 【0009】かかるアシルカルニチンとしては、O-トリデカノイルカルニチン,O-テトラデカノイルカルニチン,O-ペンタデカノイルカルニチン,O-ヘキサデカノイルカルニチン,O-ヘプタデカノイルカルニチン,O-オクタデカノイルカルニチン,O-ノナデカノイルカルニチン,O-エイコサノイルカルニチン,O-ドコサノイルカルニチン,O-テトラコサノイルカルニチン,O-14-メチルペンタデカノイルカルニチン,O-2-ヘプチルウンデカノイルカルニチン,O-4-テトラデセノイルカルニチン,O-5-テトラデセノイルカルニチン,O-9-テトラデセノイルカルニチン,O-2-ヘキサデセノイルカルニチン,O-cis-7-ヘキサデセノイルカルニチン,O-cis-9-ヘキサデセノイルカルニチン,O-trans-9-ヘキサデセノイルカルニチン,O-cis-6-オクタデセノイルカルニチン,O-trans-6-オクタデセノイルカルニチン,O-cis-9-オクタデセノイルカルニチン,O-trans-9-オクタデセノイルカルニチン,O-trans-11-オクタデセノイルカルニチン,O-cis-11-エイコセノイルカルニチン,O-trans-11-エイコセノイルカルニチン,O-cis-13-ドコセノイルカルニチン,O-trans-13-ドコセノイルカルニチン,O-cis-15-テトラコセノイルカルニチン,O-trans-15-テトラコセノイルカルニチン,O-cis-9,cis-12-オクタデカジエノイルカルニチン,O-trans-9,trans-12-オクタデカジエノイルカルニチン,O-cis-9,cis-12,cis-15-オクタデカトリエノイルカルニチン,O-5,8,11,14-エイコサテトラエノイルカルニチン等が例示され、D-体,L-体及びDL-体のいずれを用いてもよい。 【0010】本発明において用いる上記のような長鎖アシルカルニチンは、カルニチンの有機溶媒に対する溶解性の低さや、カルニチンの第2級水酸基の反応性の低さ等により、Schotten-Baumann法,改良Schotten-Baumann法等の一般的なエステル化法や、長鎖脂肪酸メチルとのエステル交換反応によって合成することは困難であるが、カルニチンをトリクロロ酢酸に溶解し、該溶液中にて酸塩化物と反応させることにより、収率よく得ることができる。 【0011】また本発明において用い得る上記アシルカルニチンの塩としては、塩酸塩等の無機酸塩や、グリコール酸塩,酢酸塩,乳酸塩,ピロリドンカルボン酸塩,クエン酸塩,アスパラギン酸塩,グルタミン酸塩等の有機酸塩が挙げられる。水性基剤への溶解性を考慮すれば、塩酸塩又は酢酸塩を用いることが好ましい。 【0012】本発明に係る毛髪用化粧料には、上記したアシルカルニチン及びその塩より1種又は2種以上を選択して配合する。毛髪用化粧料全量に対する配合量としては、0.1〜8.0重量%とすることが好ましい。0.1重量%未満では、十分なコンディショニング効果を付与することができず、8.0重量%を超えて配合すると、べたつき感が生じたり、仕上がり感が重くなることがあり、好ましくない。特に好ましい配合量としては、0.7〜5.0重量%である。 【0013】次いで、本発明に係る毛髪用化粧料において、上記のアシルカルニチン及びその塩より選択した1種又は2種以上と併用する炭素数が10〜26の脂肪族アルコールとしては、直鎖状及び分岐鎖状の飽和脂肪族アルコール及び不飽和脂肪族アルコールのいずれをも用いることができるが、第1級アルコールを用いることが好ましい。 【0014】かかる脂肪族アルコールとしては、デカノール,ウンデカノール,ドデカノール,テトラデカノール,ヘキサデカノール,オクタデカノール,エイコサノール,ドコサノール,テトラコサノール,ヘキサコサノール,2-ヘキシルデカノール,2-オクチルドデカノール,9-オクタデセノール等が挙げられ、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。 【0015】本発明に係る毛髪用化粧料全量に対する上記脂肪族アルコールの1種又は2種以上の配合量としては、0.2〜10.0重量%とすることが好ましい。0.2重量%未満では、十分なコンディショニング効果を付与することができず、10.0重量%を超えて配合すると、べたつき感が生じたり、仕上がり感が重くなることがあり、好ましくない。特に好ましい配合量としては、2.0〜8.0重量%である。 【0016】本発明に係る毛髪用化粧料は、主として乳化状の剤型をとり、ヘアーシャンプー,ヘアーリンス,ヘアートリートメント等として提供され得る。 【0017】また本発明に係る毛髪用化粧料には、本発明の特徴を損なわない範囲で、低級アルコール、他の界面活性剤、炭化水素油,エステル油,動植物油,シリコーン油等の油性成分、グリセリン,プロピレングリコール,1,3-ブチレングリコール,ポリエチレングリコール等の保湿剤、グリシン等のアミノ酸類、エラスチン,ケラチン,コラーゲン等のタンパク質加水分解物及びその修飾物、カチオン化セルロース,カチオン化グアーガム,ポリグリコール・ポリアミン縮合体等のカチオン化高分子化合物、塩酸ピリドキシン,サリチル酸,ジンクピリチオン等の抗フケ剤、ホップ抽出物,センブリ抽出物,トウガラシチンキ,カンフル等の育毛成分、ヒノキチオール,塩化ベンザルコニウム,感光素等の殺菌剤、pH調整剤、防菌防黴剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、キレート剤、着色剤、香料等、一般的に毛髪用化粧料に用いられる原料及び添加剤成分を含有させることができる。 【0018】 【実施例】さらに本発明の特徴について、実施例により詳細に説明する。 【0019】本発明の実施例1〜実施例7に係るヘアーリンスの処方を、比較例1〜比較例7の処方とともに表1に示した。表1中の配合量は重量%で表している。これらは、表1中A成分を混合,加熱溶解して70℃とし、あらかじめ混合,溶解して70℃に加熱したB成分に加え、ホモミキサーにて乳化した後、冷却して調製する。 【0020】 【表1】
【0021】表1に示した本発明の実施例1〜実施例7、及び比較例1〜比較例7について、熱損傷毛に対するコンディショニング効果の評価を行った。まず、20cmの長さの毛束各5gを80℃にて5時間減圧乾燥して熱損傷毛とし、これをシャンプーした後、各試料0.5gをそれぞれ塗布して均一に伸ばし、25℃,湿度65%にて一昼夜静置した。次いで、毛髪のくし通り性、なめらかさ、しっとり感及び柔軟性について、官能評価を行った。官能評価は、シャンプー処理したのみの熱損傷毛を前記と同じ条件下に一昼夜静置したものと比較して、「◎;非常によい」,「○;ややよい」,「△;同程度である」,「×;悪い」の4段階で行わせた。結果を表2に示した。 【0022】 【表2】
【0023】表2より明らかなように、本発明の実施例を塗布した熱損傷毛についてはいずれも、くし通り性をはじめすべての項目において、何も塗布していない熱損傷毛に比べて良好であると評価されていた。これに対し、O-ヘキサデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩もしくはO-オクタデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩、又は塩化ステアリルトリメチルアンモニウムを含有するが、脂肪族アルコールを含有しない比較例1〜比較例3を塗布した場合には、各項目において熱損傷毛の状態から改善されておらず、脂肪族アルコールを含有するが、O-ヘキサデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩,O-オクタデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩,塩化ステアリルトリメチルアンモニウムのいずれをも含有しない比較例4及び比較例5を塗布した場合には、全項目において毛髪の状態の悪化が認められていた。また、塩化ステアリルトリメチルアンモニウムと脂肪族アルコールを含有する比較例6及び比較例7を塗布した場合については、かなりのコンディショニング効果は認められてはいたが、各実施例を塗布した場合に比べて不十分であった。 【0024】続いて、本発明の他の実施例の処方を示す。 【0025】 [実施例8] リンス一体型シャンプー(1)ヘキサデカノール 3.5(重量%) (2)ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0(3)ジメチルポリシロキサン 0.5(4)2-ラウリル-N-カルボキシメチル-N- 10.0 ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン(5)O-テトラデカノイル-DL-カルニチン酢酸塩 6.0(6)N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニンナトリウム 1.0(7)塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0(8)安息香酸ナトリウム 0.1(9)精製水 72.8(10)香料 0.1製法:(1)〜(3)の油相成分を混合,加熱溶解し、70℃とする。一方、(4)〜(9)の水相成分を混合,溶解して70℃に加熱し、これに前記油相成分を添加してホモミキサーにて乳化する。冷却後40℃にて(10)を添加,混合する。 【0026】 [実施例9] ヘアーリンス(1)ヘキサデカノール 2.0(重量%) (2)オクタデカノール 2.0(3)ホホバ油 0.5(4)グリセリルモノステアリン酸エステル 1.0(5)2-エチルヘキサン酸セチル 1.5(6)O-オクタデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩 1.5(7)1,3-ブチレングリコール 7.0(8)パラオキシ安息香酸メチル 0.1(9)精製水 84.3(10)香料 0.1製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,加熱溶解し、70℃とする。一方、(6)〜(9)の水相成分を混合,溶解して70℃に加熱し、これに前記油相成分を添加してホモミキサーにて乳化する。冷却後40℃にて(10)を添加,混合する。 【0027】 [実施例10] ヘアートリートメント(1)流動パラフィン 15.0(重量%) (2)ワセリン 10.0(3)ミツロウ 2.0(4)オクタデカノール 3.0(5)ドコサノール 2.0(6)O-ヘキサデカノイル-DL-カルニチン塩酸塩 2.5(7)O-ドコサノイル-DL-カルニチン塩酸塩 0.5(8)グリセリン 5.0(9)カルボキシビニルポリマー 0.1(10)キサンタンガム 0.1(11)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.1(12)パラオキシ安息香酸メチル 0.1(13)精製水 54.5(14)1.0重量%水酸化ナトリウム水溶液 5.0(15)香料 0.1製法:(1)〜(5)の油相成分を混合,加熱溶解し、70℃とする。一方、(6)〜(13)の水相成分を混合,溶解して70℃に加熱し、これに前記油相成分を添加してホモミキサーにて乳化する。冷却後30℃にて(14),(15)を添加,混合する。 【0028】上記実施例8〜実施例10について、女性パネラー20名を1群とした使用試験を行った。その際、各実施例において含有されるアシルカルニチン塩をすべて塩化ステアリルトリメチルアンモニウムに代替したものを比較例8,比較例10,比較例12、脂肪族アルコールをすべてスクワランに代替したものを比較例9,比較例11,比較例13として、同時に試験に供した。 【0029】使用試験は、実施例8〜実施例10及び比較例8〜比較例13の各試料を、各群にブラインドにて使用させ、使用後の毛髪のくし通り性、なめらかさ、しっとり感、ぱさつき、べたつき及びコンディショニング効果の持続性について、官能評価させて行った。評価結果は表3に示す評価基準に従って点数化し、20名の平均値を算出して表4に示した。 【0030】 【表3】
【0031】 【表4】
【0032】表4より明らかなように、本発明の実施例使用群においては、上記評価項目について全群でほぼ良好ないし良好な評価が得られていた。これに対し、アシルカルニチン塩を塩化ステアリルトリメチルアンモニウムに代替した比較例8,比較例10,比較例12の各試料使用群、及び脂肪族アルコールをスクワランに代替した比較例9,比較例11,比較例13の各試料使用群においては、各評価項目についての評価は、それぞれ対応する実施例使用群に比べて低くなっていた。特に、比較例11及び比較例13使用群では、かなりのべたつきが認められていた。 【0033】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、べたつき等の悪影響を生じることなく、優れたコンディショニング効果を毛髪に付与することができ、しかもそのコンディショニング効果の持続性にも優れる毛髪用化粧料を得ることができた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000135324 【氏名又は名称】株式会社ノエビア
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| 【出願日】 |
平成12年12月21日(2000.12.21) |
| 【代理人】 |
【識別番号】390000918 【氏名又は名称】竹井 増美
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| 【公開番号】 |
特開2002−187821(P2002−187821A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月5日(2002.7.5) |
| 【出願番号】 |
特願2000−388671(P2000−388671) |
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