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【発明の名称】 ピーリング化粧剤およびピーリング石鹸
【発明者】 【氏名】三井 幸雄

【氏名】今田 勝美

【要約】 【課題】本発明は、安全でありしかも汚れを確実に除去することが可能であるばかりでなく、皮膚に優しくマイルドな潤滑感の際立つ、肌表皮の活性化、肌の局所ピ−リングが可能な、ピーリングによる肌の新陳代謝作用があるピーリング化粧剤および透明固形なピーリング石鹸を提供することを目的とする。

【解決手段】アルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはグリコール酸無水物などのアルファヒドロキシ酸無水物を必須成分とし、殊にこれらのアルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはアルファヒドロキシ酸無水物にプラセンタエキス、ヒアルロン酸ナトリウム、アロエエキス、スクワラン、コラーゲン、甘草エキスなどを配合してなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはアルファヒドロキシ酸無水物を必須成分とすることを特徴とするピーリング化粧剤。
【請求項2】 前記ピーリング化粧剤は、ジェル処方のピーリング剤、ピーリング化粧水、ピーリング化粧液、ピーリングパック、施術用美容液(アフターエッセンス)、クリームであることを特徴とする請求項1に記載のピーリング化粧剤。
【請求項3】 前記アルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはアルファヒドロキシ酸無水物を1〜70%、好ましくは1〜10%配合して成ることを特徴とする請求項1〜2に記載のピーリング化粧剤。
【請求項4】 前記アルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはアルファヒドロキシ酸無水物は、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、焦性ブドウ酸などの内の1つ以上から成ることを特徴とする請求項1〜3に記載のピーリング化粧剤。
【請求項5】 前記アルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはアルファヒドロキシ酸無水物に、プラセンタエキス、アロエエキス、スクワラン、コラーゲン、甘草エキス、ヒアルロン酸ナトリウムなどの補助成分の内少なくとも1つ以上を加えたことを特徴とする請求項1〜4に記載のピーリング化粧剤。
【請求項6】 前記アルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはアルファヒドロキシ酸無水物および化粧料素地、補助成分の比率が0.1:99.9〜5.0:95.0重量%であることを特徴とするピーリング化粧剤。
【請求項7】 乳酸ラクチドおよび/または無水グリコール酸を必須成分とし、当該成分にプラセンタエキス、濃グリセリンを加えて成ることを特徴とするピーリング化粧剤。
【請求項8】 アルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはアルファヒドロキシ酸無水物を必須成分とし、当該成分を石鹸用素地に加えて成ることを特徴とするピーリング石鹸。
【請求項9】 前記アルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはアルファヒドロキシ酸無水物は、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、焦性ブドウ酸などの内の1つ以上から成ることを特徴とする請求項8に記載のピーリング石鹸。
【請求項10】 前記アルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはアルファヒドロキシ酸無水物に、プラセンタエキス、アロエエキス、スクワラン、コラーゲン、甘草エキス、ヒアルロン酸ナトリウムなどの補助成分の内少なくとも1つ以上を加えたことを特徴とする請求項8〜9に記載のピーリング石鹸。
【請求項11】 前記アルファヒドロキシ酸ラクチドおよび/またはアルファヒドロキシ酸無水物および前記石鹸用素地、補助成分の比率が0.1:99.9〜5.0:95.0重量%であることを特徴とする請求項8〜10に記載のピーリング石鹸。
【請求項12】 動植物油脂をけん化して得られた飽和脂肪酸から成る石鹸用素地に、スクロース(白糖)、濃グリセリンを加え溶解混合して遊離アルカリの調整を行った後、プラセンタエキス、アロエベラエキス、加水分解コラーゲン、香料、金属イオン封鎖剤、カンゾウ抽出末、スクワラン、ヒアルロン酸ナトリウムの内1つ以上の補助成分を加え、さらにグリコール酸無水物および/または乳酸無水物を可及的最終工程にて加えて、固形洗浄剤組成物製造工程を経て成ることを特徴とするピーリング石鹸。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚表面の老化角質を取り除くピーリング化粧剤および新規なマイルドピーリングソープに関し、殊にアルファヒドロキシ酸(以下、「フルーツ酸AHA」と略す)のラクチドおよび/またはフルーツ酸無水物(以下、フルーツ酸ラクチドおよび酸無水物を「AHA無水物」と称する。)を使用したピーリング化粧剤および透明ピ−リングソープに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の化粧料においては、皮膚老化改善を目的としたものはあったが、これらのものは、荒れた肌を滑らかにする、あるいは肌に湿潤性を与えるなど、単に皮膚表面の改質を目的としたものが多かった。このため、皮膚の角質層の更生という点に着目したものは見られたが、さらに積極的に角質層の剥離ということまでは考慮されてはいなかった。これらの肥厚した角質最外部の老化した角質細胞を人為的にピーリングオフすることにより、皮膚表皮の新陳代謝を促し、皮膚の角質層の更生を正常な状態に戻すという考えが生まれてきた。近年広く見られるスクラブ剤は、このように人為的に老化角質の除去を目的としたものであり、皮膚本来の持つ生理作用を応用したものと言える。
【0003】また、さらに近年広く注目されているのが洗顔料中に研磨剤や粒子を含む所謂スクラブ剤を入れ、肌を洗浄又はこすることによって、皮膚表面の古い角質や垢、過酸化脂質、有害物質などを取り除く方法である。この方法は、古い角質や有害物質を取り除くことによって、肌の表面を滑らかにし、肌に透明感と艶とを与え、また適度な刺激を表皮に与えて新陳代謝を促し、さらに美しい肌にするための方法である。
【0004】現在、広く認められているスクラブ入り洗顔剤の殆どは、石鹸または洗浄剤にスクラブを入れたもので、角質を取り過ぎたり、皮膚を保護している皮脂質も全て洗い落としてしまうということが少なくない。従って、若い肌を持たない人の場合には、却って肌のトラブルを引き起こすこととなる。また、これらの化粧剤の保存中の変質、分離を避けるために、使用時に特定の薬剤を混合するタイプの製品もみられたが、使用が面倒であったり、あるいは上述のような使用時調整のため、性能が一律でなかったり、不具合がみられた。また従来のピーリング化粧剤には、使用時に刺激感が強いなどの不具合があり、社会的にも問題となって来ている。
【0005】なおまた、身体を洗浄する洗浄剤組成物としては、従来より高級脂肪酸塩の固形化物、いわゆる石鹸が用いられており、現在においても液体ソープと共に身体洗浄剤の主流を占めていることは周知の通りである。この石鹸に高級感を持たせる目的で、多価アルコール類や糖類などを配合し、透明にした透明石鹸がみられるようになってきている。この透明石鹸は、それが透明であることによって、一般の石鹸と比較して高級感が認められるものの、従来のこの種透明石鹸は本質的・性能上は一般石鹸と大きな差異がなく、使用後の保湿感や潤滑感が際立つものではなかった。これら性能向上を図るためには、多価アルコール類などを多量に配合する方法や、高級アルコール類、脂肪酸エステルなどの脂肪酸剤を添加する方法などが知られている。しかしながら、これらは石鹸が過度に柔らかくなったり、溶け崩れ易かったり、透明性の劣化などがみられ、不具合がみられた。
【0006】また、従来の透明石鹸は、高級皮膚洗浄剤としては、泡質の細かさが不十分であり、このため高級脂肪酸塩の脂肪酸部の分子量をより大きくしたり、遊離の脂肪酸などを配合するなどの改良がみられたので、泡質の改良はみられたがこれにより却って泡量が減少し、別途の不具合が生じていた。
【0007】なおまた、従来の透明石鹸は上述の化粧剤においても触れたように、皮膚表面のみの洗浄が主たる目的であり、表皮の活性化や表皮のピーリングによる新陳代謝などにまでその作用を拡げたものは少なく、現代の化粧石鹸としては不十分なものであり、また従来のピ−リングソ−プとして存在するものは、使用時に刺激感が強いなどの不具合があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記のような肌のトラブルを引き起こすことなく、単に塗るだけで皮膚の老化角質だけを必要な程度ピーリングオフし、また皮膚の角質層の更生を促進する作用のある、ピーリング化粧剤およびピーリング石鹸を提供することにある。
【0009】本発明は、このように従来技術における不具合を考慮してなされたものであり、AHA無水物を必須成分とするピーリング化粧剤およびピーリング石鹸を提供せんとするものである。これらのピーリング化粧剤およびピーリング石鹸は、化粧剤および石鹸の主成分として、化学的に酸無水物としたアルファヒドロキシ酸(AHA)やアルファヒドロキシ酸ラクチドを使用し、必要に応じてプラセンタエキスなどの補助成分を加えたことにより、安全でありしかも汚れを確実に除去することが可能であるばかりでなく、このアルファヒドロキシ酸(AHA)を無水物とすることによりいわば遅効性フル−ツ酸として、皮膚に優しくマイルドであり且つ局所的にピ−リングができ、また潤滑感の際立つ、肌表皮の活性化、肌のピーリングによる肌の新陳代謝作用があるピーリング化粧剤およびピーリング石鹸を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、AHA無水物を必須成分とすることを特徴とする。この発明におけるピーリング化粧剤は、AHA無水物が必須成分であり、肌に極めてマイルドなピーリング作用を有し、肌へのピリピリとした刺激感を著しく緩和している。
【0011】また上記目的を達成するため、請求項2に記載の発明は、前記ピーリング化粧剤は、ジェル処方のピーリング剤、ピーリング化粧水、ピーリング化粧液、ピーリングパック、施術用美容液(アフターエッセンス)、クリームであることを特徴とする。この発明におけるピーリング化粧剤は、一連のスキンケアにおけるセット仕様に応じ、各態様に適用し得るものである。
【0012】また上記目的を達成するため、請求項3に記載の発明は、前記AHA無水物を1〜70%、好ましくは1〜10%配合して成ることを特徴とする。この発明におけるピーリング化粧剤は、AHA無水物成分量を多くし、フルーツ酸の有する作用を十分にもたらそうとするものである。
【0013】また上記目的を達成するため、請求項4に記載の発明は、前記AHA無水物は、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、焦性ブドウ酸などの内の1つ以上から成ることを特徴とする。この発明におけるピーリング化粧剤は、AHA無水物の種類を数多く特定し、これらを幅広く使用し得る。
【0014】また上記目的を達成するため、請求項5に記載の発明は、前記AHA無水物に、プラセンタエキス、アロエエキス、スクワラン、コラーゲン、甘草エキス、ヒアルロン酸ナトリウムなどの補助成分の内少なくとも1つ以上を加えたことを特徴とする。この発明におけるピーリング化粧剤は、色素沈着防止、メラニン形成阻害作用、皮膚損傷治癒作用、エモリエント(柔軟)作用、皮膚の老化防止、抗チロシナーゼ活性作用(美白作用)、活性酸素除去作用などの各作用を有する主として上記の天然成分に上記各成分をAHA無水物に添加しているので、肌に優しく健やかなピーリング作用を有するものである。
【0015】また上記目的を達成するため、請求項6に記載の発明は、AHA無水物および前記化粧料素地、補助成分の比率が0.1:99.9〜5.0:95.0重量%であることを特徴とする。この発明におけるピーリング化粧剤は、AHA無水物と化粧料素地およびプラセンタエキスなどの補助成分比率を特定し、肌の保湿作用や潤滑作用を効果的に行う。
【0016】また上記目的を達成するため、請求項7に記載の発明は、乳酸ラクチドおよび/または無水グリコール酸を必須成分とし、当該成分にプラセンタエキス、濃グリセリンを加えて成ることを特徴とする。この発明におけるピーリング化粧剤は、アルファヒドロキシ酸(AHA)の代表的な成分たるグリコール酸を無水物として使用し、マイルドなピーリング作用を生ぜしめ、さらに同様な作用を有する乳酸ラクチドを併せて使用し、また肌の湿潤を保つプラセンタエキスを化粧剤素地たる濃グリセリンに配合したものである。
【0017】また上記目的を達成するため、請求項8に記載の発明は、AHA無水物を必須成分とし、当該成分を石鹸用素地に加えて成ることを特徴とする。この発明におけるピーリング石鹸は、AHA無水物が必須成分であり、肌に極めてマイルドなピーリング作用を有し、肌へのピリピリとした刺激感を著しく緩和している。
【0018】また上記目的を達成するため、請求項9に記載の発明は、前記AHA無水物、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、焦性ブドウ酸などの内の1つ以上から成ることを特徴とする。この発明におけるピーリング石鹸は、AHA無水物の種類を数多く特定し、これらを幅広く使用し得る。
【0019】また上記目的を達成するため、請求項10に記載の発明は、前記AHA無水物に、プラセンタエキス、アロエエキス、スクワラン、コラーゲン、甘草エキス、ヒアルロン酸ナトリウムなどの補助成分の内少なくとも1つ以上を加えたことを特徴とする。この発明におけるピーリング石鹸は、色素沈着防止、メラニン形成阻害作用、皮膚損傷治癒作用、エモリエント(柔軟)作用、皮膚の老化防止、抗チロシナーゼ活性作用(美白作用)、活性酸素除去作用などの各作用を有する上記の各天然成分をAHA無水物に添加しているので、肌に優しいピーリング作用を有するものである。
【0020】また上記目的を達成するため、請求項11に記載の発明は、前記AHA無水物および前記石鹸用素地、補助成分の比率が0.1:99.9〜5.0:95.0重量%であることを特徴とする。この発明におけるピーリング石鹸は、AHA無水物と化粧料素地およびプラセンタエキスなどの補助成分比率を特定し、肌の保湿作用や潤滑作用を効果的に行う。
【0021】また上記目的を達成するため、請求項12に記載の発明は、動植物油脂をけん化して得られた飽和脂肪酸から成る石鹸用素地に、スクロース(白糖)、濃グリセリンを加え溶解混合して遊離アルカリの調整を行った後、プラセンタエキス、アロエベラエキス、加水分解コラーゲン、香料、金属イオン封鎖剤、カンゾウ抽出末、スクワラン、ヒアルロン酸ナトリウムの内1つ以上の補助成分を加え、さらにグリコール酸無水物および/または乳酸無水物を可及的最終工程にて加えて、固形洗浄剤組成物製造工程を経て成ることを特徴とする。この発明におけるピーリング石鹸は、一般の石鹸用素地に補助成分としてプラセンタエキスなどを加え、アルファヒドロキシ酸無水物としてのグリコール酸無水物や乳酸無水物を可及的最終工程において加え、皮脂と深部の汚れや老化角質を除去し、しかもピリピリとした肌への刺激感が強い従来のフルーツ酸に比べ、肌に優しいピーリング作用の高い、肌の潤滑作用が高いものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の好適な実施形態を詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は本発明の好適な具体例であるが、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0023】先ず、本発明の背景としての人の肌の表皮、角質について触れると、人の肌における表皮は絶えず新しく作られ、約2〜4週間で角質となり約4週間後には垢となって人の生体から脱落されると言われている。即ち、肌の基底で分裂した細胞が上昇して角化し、その表皮を離れるまでの時間は、ほぼ約4週間とされていて、この周期を皮膚の角質層の更生期間といい、この皮膚の角質層の更生が正常に行われない場合には、肌の状態に種々の悪影響が表れる。表皮細胞の分裂は、主に人が眠っている間に行われると言われので、睡眠不足や不摂生の状態が続いたりすると副交感神経を刺激し、これが表皮新生に悪影響を及ぼして肌の艶、滑らかさを損なうことになり、皮膚の角質層の更生に異常が起こり易くなる。さらには、一般的に加齢に従い、皮膚の角質層の更生は遅れる傾向にあり、また日光で日焼けしたりして肌が荒れると、皮膚の角質層の更生の作用低下によって老化角質細胞の皮膚における残留時間が長くなり、角質を肥厚させることとなる。
【0024】また、人体は本来持っている皮脂膜により肌表皮を形成しているが、人の肌における表皮細胞の網状をしている溝に、垢、脂肪、塩分、水分、アンモニアなどがたまり、皮膚異常を起こす場合がある。それに加えて、大気中の有害物質や化粧品、化粧品原料(防腐剤、酸化防止剤、香料、色素、界面活性剤、油剤など)などによっても皮膚は多くの刺激や影響を受けている。なおまた、皮脂は空気によって酸化され、過酸化脂質となり、皮膚の異常を誘発し、紫外線や大気中の有害物質、細菌などの作用をより受け易くなる。上述した4週間前後の周期の皮膚の角質層の更生は平均的な周期であり、これの衰えの始まる年齢以降は、老化という生理的理由からもこれらの物質や老化角質を一般的な洗顔剤で完全に落とすことができなくなってくる。そして、それはしみ・くすみなどの原因にもなっているとされている。
【0025】本願発明にかかるピーリング化粧剤およびピーリング石鹸は、その主成分であるAHA無水物や、補助成分のプラセンタエキスなどの相互作用により、皮膚を傷つけることなく、皮膚に付着した汚れおよび老化角質を除去するとともに、表皮の皮膚の角質層の更生を促進させ、皮膚の老化、しみ・くすみなどの予防と治療に役立たせるものである。
【0026】本発明の要旨は、上記のようにピーリング化粧剤およびピーリング石鹸の主成分として、AHA無水物を使用し、また補助成分としてプラセンタエキス、アロエエキス、スクワラン、コラーゲン、甘草エキスなどを使用するものである。
【0027】本発明に使用されるアルファヒドロキシ酸ラクチドには、グリコール酸ラクチドと乳酸ラクチドがあり、グリコール酸ラクチドは、通称グリコリドといわれ、グリコール酸の水溶液を加熱して得られ、もう一方の乳酸ラクチドは、通常乳酸中にある一定割合存在し、乳酸と平衡状態を保っており、これを取り出し市販(武蔵野化学(株)など)されている。また、グルコン酸の分子内脱水反応生成物のガンマ・グルコノラクトン、デルタ・グルコノラクトンも豆腐凝固剤などとして市販されており、本発明に使用できる。
【0028】本発明に使用するフルーツ酸無水物は2分子のフルーツ酸のカルボキシル基間の脱水によって製造され、またフルーツ酸アルファヒドロキシ酸ラクチドは一方のフルーツ酸のカルボキシル基ともう一方のフルーツ酸の水酸基との間の脱水が相互に起こる閉環反応によって製造されたものである。これら酸無水物およびアルファヒドロキシ酸ラクチドは水の存在で徐々に加水分解され、元のフルーツ酸を生成する。これらのAHA無水物は、身体の水分に会うと、フルーツ酸が水分量に対応してできるので、作用がよりマイルドであり、且つ効果がある。これらAHA無水物をピーリング剤に使用されたことは今までなく、有効性と作用緩和性とが両立したピーリング剤付加のピーリング化粧剤およびピーリング石鹸といえよう。
【0029】本発明のピーリング化粧剤およびピーリング石鹸に用いられるアルファヒドロキシ酸ラクチドやアルファヒドロキシ酸は、いわゆるフルーツ酸として知られるもので、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、焦性ブドウ酸などが挙げられる。これを無水物にすることにより肌への刺激感がなくなる。
【0030】さらに本発明のピーリング化粧剤およびピーリング石鹸においては、上述のAHA無水物に加え、プラセンタエキス、アロエエキス、スクワラン、コラーゲン、甘草エキスなどを使用する。このプラセンタエキスは、牛の胎盤からたんぱく分解酵素処理し、抽出して得られるプラセンタエキス(3)(化粧品種別配合成分規格追補II、平成11年4月発行)を主に使用するが、その他のプラセンタエキスも使用し得るものである。当該プラセンタエキスには、タンパク質、脂肪、炭水化物の3大栄養素はもとより、多種ビタミン、アミノ酸、ミネラル、酵素が多く含まれていることが認められている。従って、これを多く化粧剤や石鹸に混合した場合には、人体の皮膚に極めて好影響を与える。すなわち、当該プラセンタエキスが有する多くの成分が炎症やアレルギーを抑えたり、美白効果をアップさせたりすることにより、疲れた肌に休息を与えて衰えた皮膚機能に効果的に働きかける。日々のダメージ・ストレスで荒れた肌を優しくケアし、透明感のある活き活きとした素肌作りが可能となる。
【0031】当該プラセンタエキスは、動物由来の成分であり、このため化学的処理のみによって得られる物質とは異なり、生体起源の化学組織を備えており、人体に悪影響のない安全なものである。そして、これをその他の化粧剤や石鹸素地剤や補助成分との混合処理して得られる本ピーリング化粧剤やピーリング石鹸を顔や首・肩・腕・脚などの皮膚に使用することにより、これらの身体部位が上述の有効な成分の作用により、これらの身体部位を健康にし、角質の除去、肌の美白、保湿、潤滑などの作用を得ることができる。
【0032】このプラセンタエキスには、色素沈着防止、メラニン形成阻害作用、シミ・ソバカスの改善作用、皮膚柔軟化作用、保湿効果、小じわ・肌荒れ改善作用、しわの予防、末梢血流障害の改善作用、ニキビ・赤ら顔改善作用、抗炎症作用(アレルギー)などの作用がみられる。
【0033】また、ヒアルロン酸ナトリウムには保湿作用がみられ、アロエエキスには皮膚損傷治療作用・メラニン生成抑制作用がみられる。また、スクワランにはエモリエント(柔軟)作用がみられ、コラーゲンには皮膚の老化防止・皮膚の若返り作用がみられ、なおまた、甘草エキスには抗チロシナーゼ活性作用(美白作用)・活性酸素除去作用がみられる。
【0034】本発明のピーリング石鹸において使用されるグリセリン、スクロース(白糖)には保湿作用、透明化作用がある。なおまた、(1−ハイドロキシエチリデン)ビスホスフォン酸(エチドロン酸)は、金属イオン封鎖剤の一種であり、カルシウムと水溶性の錯塩を作るため、石鹸の沈殿を防ぎ、気泡を維持することができる。
【0035】以下に、本発明の実施例、試験例を詳細に説明する。
(実施例1)下記処方により、無水ピーリング化粧剤を作製した。各成分配合量を以下に示す。

【0036】(実施例2)下記処方により、無水ピーリング化粧水を作製した。各成分配合量を以下に示す。
成分名 グリコール酸濃度(%)無水グリコール酸 5.0アーネストガム 2.01,3ブチレングリコール 5.0乳酸ラクチド 0.1粉末プラセンタエキス 0.5アラントイン 0.1グリセリン 残分【0037】(実施例3)下記処方により、化粧剤(アフターエッセンス;施術用美容液)を作製した。各成分配合量を以下に示す。なお、この化粧剤は、実施例1や実施例2に記載の化粧剤を施した後のケアー化粧剤として使用されるものである。

【0038】(実施例4)下記処方により、透明固形なピ−リング石鹸を作製した。各成分配合量を以下に示す。

この結果、着色せずまだらにならない透明な固形石鹸を得た。これを使用した結果、浴室などにおいて使用途中で溶け崩れずに固いままであり、肌にマイルドであり、ピリピリとした刺激感の極めて少ないピ−リングソ−プと認められた。
(註)本発明に係る透明固形石鹸は、その製造工程の経時中において成分中揮散するものがあるため、製造時と製品時では組成が異なるものである。以下に処方を下記する。動植物油脂をけん化して得られた飽和脂肪酸から成る石鹸用素地に、スクロース(白糖)、濃グリセリンを加え溶解混合して遊離アルカリの調整を行った後、プラセンタエキス、アロエベラエキス、加水分解コラーゲン、香料、(1−ハイドロキシエチリデン)ビスホスフォン酸(金属イオン封鎖剤)、カンゾウ抽出末、スクワラン、ヒアルロン酸ナトリウムの内1つ以上の補助成分を加え、さらにグリコール酸無水物および/または乳酸無水物を可及的最終工程にて加えて、固形洗浄剤組成物製造工程(賦香、冷却固化、切断、乾燥、型打ち)を経て透明な固形石鹸を得た。なお、本発明に係る透明固形石鹸の製造は、白濁を避けるため機械練りではなく、枠練りにて製造する。
【0039】(試験例1)実施例1のピーリングソープを6人の被検者の顔に塗り、今まで使用しているものとの比較を含め、当該ピーリングソープの色、香り、硬さ、皮膚刺激、さっぱり感、つっぱり感、しっとり感について下記の通りの評価を得た。また、当該ピーリングソープを長時間使用した結果のピーリングソープの状態についても下記の通りの評価を得た。
1)当該ピーリングソープ(AHA無水物及びプラセンタエキスを使用): 評価項目 色 香り 硬さ 皮膚刺激 さっぱり感 つっぱり感 しっとり感評価者A 5 5 5 5 5 5 5評価者B 5 4 5 4 5 5 5評価者C 4 4 4 4 5 5 5評価者D 5 4 5 4 5 5 5評価者E 4 5 5 4 5 5 5評価者F 5 5 5 5 5 5 52)従来透明固形石鹸:評価項目 色 香り 硬さ 皮膚刺激 さっぱり感 つっぱり感 しっとり感評価者A 4 5 5 2 2 2 2評価者B 4 4 5 3 3 3 3評価者C 3 4 4 1 3 3 3評価者D 4 4 5 2 2 2 2評価者E 3 5 5 1 2 2 1評価者F 4 5 5 3 3 3 3イ)当該ピーリングソープ(AHA無水物及びプラセンタエキスを使用):評価項目 溶け崩れ感 泡立ち 泡切れ 不均一(まだら)感評価者A 5 5 5 5評価者B 5 5 5 5評価者C 5 5 4 4評価者D 5 5 5 5評価者E 5 5 4 4評価者F 5 5 5 5ロ)従来透明固形石鹸:評価項目 溶け崩れ感 泡立ち 泡切れ 不均一(まだら)感評価者A 4 4 4 3評価者B 4 4 4 3評価者C 3 3 3 2評価者D 4 4 4 3評価者E 2 2 2 2評価者F 3 3 3 3(註)
1)以上は、5段階評価によるもので、5は大変良い、4は良い、3は普通、2はあまり良くない、1は悪いである。
2)評価項目の皮膚刺激は、いわゆるピリピリ感の程度を示すもので、5段階評価の数字が高い程、ピリピリする不快感がないことを示している。
3)評価項目のさっぱり感は、5段階評価の数字が高い程、さっぱり感があることを示している。
4)評価項目のつっぱり感は、5段階評価の数字が高い程、つっぱり感がないことを示している。
5)評価項目の溶け崩れ感、泡立ち、泡切れ、不均一感は、使用途中などにおける石鹸そのものの溶け崩れ、泡立ち、泡切れ、まだらの度合いを示すもので、5段階評価の数字が高い程、溶け崩れ、まだらがないことを示し、また泡立ち、泡切れが良いことを示している。
【0040】
【発明の効果】本発明のピーリング化粧剤およびピーリング石鹸によれば、肌をいたわり、くすみが気になる肌、メイクののりの悪い肌、ザラついた肌をマイルドに洗い上げる作用効果があり、肌の古い角質を取り除き、シミ・そばかす・くすみなどを薄くし、目立たなくし、小じわ・にきびやにきび後などダメージを受けた肌を平らに滑らかにし、肌をよみがえらせる作用効果がある。さらに、本発明のピーリング化粧剤およびピーリング石鹸によれば、皮膚の洗浄はもとより、表皮の活性化、新陳代謝、美白機能、老化角質の急所部分剥離機能があり、古い角質の剥離機能に加え、新しい肌細胞の保持機能がある。また、使用に際して、いわゆるピリピリ感、刺激感が少ない。また、本発明におけるピーリング石鹸は、上述のように、着色せずにまだらにならない透明な、しかも浴室などにおいても使用途中で溶け崩れせずに固いままであり、さらにまたさっぱり感が高くて泡立ち泡切れともに良好な、肌にマイルドでありピリピリとした刺激感の極めて少ない透明な固形ピーリング石鹸を得ることができる。
【0041】また、請求項1に記載の発明におけるピーリング化粧剤は、AHA無水物が必須成分であるので、肌に極めてマイルドな作用を有し、肌へのピリピリとした刺激感を著しく緩和したピーリング化粧剤を得ることができる。
【0042】また、請求項2に記載の発明におけるピーリング化粧剤は、ジェル処方のピーリング剤、ピーリング化粧水、ピーリング化粧液、ピーリングパック、施術用美容液(アフターエッセンス)、クリームであるので、ピーリング化粧剤として、一連のスキンケアにおいて、セット仕様に応じ、各態様に適用し得る効果がある。
【0043】また、請求項3に記載の発明におけるピーリング化粧剤は、前記AHA無水物を1〜70%、好ましくは1〜10%配合して成り、AHA無水物成分量を多くし、フルーツ酸の有する作用を十分にもたらす効果がある。
【0044】また、請求項4に記載の発明におけるピーリング化粧剤は、前記AHA無水物は、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、焦性ブドウ酸などの内の1つ以上から成り、AHA無水物の種類を数多く特定したので、これらを幅広く使用し得る効果がある。
【0045】また、請求項5に記載の発明におけるピーリング化粧剤は、前記AHA無水物に、プラセンタエキス、アロエエキス、スクワラン、コラーゲン、甘草エキス、ヒアルロン酸ナトリウムなどの補助成分の内少なくとも1つ以上を加えたので、色素沈着防止、メラニン形成阻害作用、皮膚損傷治癒作用、エモリエント(柔軟)作用、皮膚の老化防止、抗チロシナーゼ活性作用(美白作用)、活性酸素除去作用などの各作用効果を有し、肌に優しいピーリング作用効果を有するものである。
【0046】また、請求項6に記載の発明におけるピーリング化粧剤は、前記AHA無水物および前記化粧料素地、補助成分の比率が0.1:99.9〜5.0:95.0重量%であり、この発明におけるピーリング化粧剤は、AHA無水物と化粧料素地およびプラセンタエキスなどの補助成分比率を特定したので、肌の保湿作用や潤滑作用を効果的に行うことができる。
【0047】また、請求項7に記載の発明におけるピーリング化粧剤は、乳酸ラクチドおよび/または無水グリコール酸を必須成分とし、当該成分にプラセンタエキス、グリセリンを加えて成り、アルファヒドロキシ酸の代表的な成分たるグリコール酸を無水物として使用し、マイルドな作用を生ぜしめ、さらに同様な作用を有する乳酸ラクチドを併せて使用し、また肌の湿潤を保つプラセンタエキスを化粧剤素地たるグリセリンに配合してなるのでこれらの作用効果を得ることが出来る。
【0048】また、請求項8に記載の発明におけるピーリング石鹸は、AHA無水物を必須成分とし、当該成分を石鹸用素地に加えて成るので、肌に極めてマイルドなピーリング作用を有し、肌へのピリピリとした刺激感を著しく緩和し得る作用効果がある。
【0049】また、請求項9に記載の発明におけるピーリング石鹸は、前記AHA無水物は、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、焦性ブドウ酸などの内の1つ以上から成り、AHA無水物の種類を数多く特定したので、これらを幅広く使用し得る効果がある。
【0050】また、請求項10に記載の発明におけるピーリング石鹸は、前記AHA無水物に、プラセンタエキス、アロエエキス、スクワラン、コラーゲン、甘草エキス、ヒアルロン酸ナトリウムなどの補助成分の内少なくとも1つ以上を加えたので、色素沈着防止、メラニン形成阻害作用、皮膚損傷治癒作用、エモリエント(柔軟)作用、皮膚の老化防止、抗チロシナーゼ活性作用(美白作用)、活性酸素除去作用などの各作用効果を有し、肌に優しいピーリング剤用効果を有するものである。
【0051】また、請求項11に記載の発明におけるピーリング石鹸は、前記AHA無水物および前記石鹸用素地、補助成分の比率が0.1:99.9〜5.0:95.0重量%であり、この発明におけるピーリング石鹸は、AHA無水物と化粧料素地およびプラセンタエキスなどの補助成分比率を特定したので、肌の保湿作用や潤滑作用を効果的に行うことができる。
【0052】また、請求項12に記載の発明におけるピーリング石鹸は、動植物油脂をけん化して得られた飽和脂肪酸から成る石鹸用素地に、スクロース(白糖)、濃グリセリンを加え溶解混合して遊離アルカリの調整を行った後、プラセンタエキス、アロエベラエキス、加水分解コラーゲン、香料、金属イオン封鎖剤、カンゾウ抽出末、スクワラン、ヒアルロン酸ナトリウムの内1つ以上の補助成分を加え、さらにグリコール酸無水物および/または乳酸無水物を可及的最終工程にて加えて、固形洗浄剤組成物製造工程を経て成るので、皮脂と深部の汚れや老化角質を除去し、しかもピリピリとした肌への刺激感が強い従来のフルーツ酸に比べ、肌に優しいピーリング作用の高い、肌の潤滑作用が高いものとなる。
【出願人】 【識別番号】500279357
【氏名又は名称】株式会社日本天然物研究所
【出願日】 平成12年12月14日(2000.12.14)
【代理人】 【識別番号】100079094
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 輝緒
【公開番号】 特開2002−179528(P2002−179528A)
【公開日】 平成14年6月26日(2002.6.26)
【出願番号】 特願2000−380847(P2000−380847)