| 【発明の名称】 |
油性化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】馬場 優
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C):(A)油分 60〜99重量%、(B)二価アルコール 0.1〜5重量%、(C)吸油性粉体 5〜35重量%を含有する油性化粧料。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 次の成分(A)、(B)及び(C):(A)油分 60〜99重量%、(B)二価アルコール 0.1〜5重量%、(C)吸油性粉体 5〜35重量%を含有する油性化粧料。 【請求項2】 成分(B)が、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、プロピレングリコール及びジプロピレングリコールから選ばれるものである請求項1記載の油性化粧料。 【請求項3】 成分(C)が、吸油量100〜400mL/100gの無機粉体である請求項1又は2記載の油性化粧料。 【請求項4】 さらに水溶性の固体防腐成分を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の油性化粧料。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は保存安定性に優れ、かつ防腐効果の高い油性化粧料に関する。 【0002】 【従来の技術】口紅を始めとする油性化粧料は、使用時に紅筆やチップを使用して直接唇等に塗布するため、微生物や菌による汚染を免れない。このような汚染は、変臭、変敗等の品質上の劣化を招き、商品価値を低下させるのみならず、人体に害を及ぼす恐れもあるため、これらの油性化粧料の防腐は重要な課題である。 【0003】しかしながら、油性化粧料には、デヒドロ酢酸ナトリウムや多価アルコールのような水溶性の防腐剤を安定に配合することが困難であり、配合することのできる防腐剤は、油溶性のパラオキシ安息香酸エステルに限られ、充分な防腐性を得られない場合がある。 【0004】このような水溶性の防腐剤である多価アルコールを配合した化粧料の例としてはパック化粧料(特開平6−247838号)、固型粉末化粧料(特開平10−7519号)等がある。一方、多価アルコールの保湿効果を期待したものとして球状シリカに多価アルコールを吸着させた固型化粧料(特開平8−165219号)、多価アルコールを水と共に配合して乳化系を形成させた口紅、マスカラ等の油性化粧料(特開昭53−127841号、同54−49337号、特開平10−279433号)等が知られている。 【0005】しかしながら、これらの化粧料にはいずれも多価アルコールだけでなく必らず水も配合されており、化粧料中で菌が増殖する可能性があり、防腐効果が充分でなくなるという問題は解決されていない。 【0006】水を含まない油性化粧料中に多価アルコールを配合した例としては、多価アルコールを微細な液滴にして系中に分散し、固化させる技術(特開平5−310528号)がある。しかしこの技術には、製造条件が極めて特殊であり、また本来互いに溶解しない水溶性の多価アルコールと油分とを物理的に混ぜ合わせたものであることから、保存安定性の面で充分でないという問題がある。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は、多価アルコールを安定に配合してなり、実質的に非水系である油性化粧料を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明者は、多価アルコールのうち特に防腐効果が優れており、かつ油分への配合性がより困難な二価アルコールと、吸油性粉体とを組み合せて多量の油分中に配合すれば、防腐性及び安定性共に良好な油性化粧料が得られることを見出した。 【0009】すなわち、本発明は次の成分(A)、(B)及び(C):(A)油分 60〜99重量%、(B)二価アルコール 0.1〜5重量%、(C)吸油性粉体 5〜35重量%を含有する油性化粧料を提供するものである。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明に用いられる油分[成分(A)]としては、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス・マイクロクリスタリンワックス混合物、固形パラフィン等(以上、ワックス類);スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、重質流動イソパラフィン等の炭化水素油;ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸;セチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、バチルアルコール等の高級アルコール;ミリスチン酸2−オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリド、テトラオクタン酸ペンタエリスリトール、トリイソステアリン酸グリセリド、ジイソステアリン酸グリセリド、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、トリオレイン酸グリセリド、リンゴ酸ジイソステアリル、イソノナン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸コレステリル、パルミチン酸デキストリン、N−ラウロイル−グルタミン酸エステル等のエステル油;液状ラノリン、吸着精製ラノリン、ひまし油等の油脂;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、高重合度のガム状ジメチルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、高重合度のガム状アミノ変性シリコーン等のシリコーン系油分;パーフルオロポリエーテル、パーフルオロカーボン、フッ素変性シリコーン等のフッ素系油分等(以上、液状油分)が挙げられる。 【0011】当該成分(A)の含有量は、組成物全量中60〜99重量%(以下、単に%で示す)、特に70〜95重量%が好ましい。成分(A)を60%以上の含有量にすると本発明油性化粧料を用いて化粧したときに粉っぽい仕上がりとならずに好ましい。前記の油分のうち、ワックス類を用いる場合にはワックス類は組成物全量中4%以上、特に7%以上とするのが好ましい。 【0012】二価アルコール[成分(B)]としては、防腐効果の点から1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールが好適であり、さらには皮膚刺激性、味、保存安定性などの観点から、1,3−ブチレングリコールが特に好適である。 【0013】当該成分(B)の含有量は、充分な防腐効果を得、かつ安定性を確保する点から、組成物全量中0.1〜5%、特に0.5〜4.5%が好ましい。 【0014】吸油性粉体[成分(C)]としては、二価アルコールを安定に配合する効果及び使用感の点から、吸油量100〜400mL/100g、特に120〜250mL/100gの無機粉体が好ましい。ここで粉体の吸油量は、JIS K 5101に準じて測定できる。このような吸油性粉体としては、二価アルコールを安定に配合する効果及び化粧料の色調への影響の点から、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、無水ケイ酸アルミニウムが特に好ましい。 【0015】当該成分(C)の平均粒子径は、使用感(かさつき防止など)及び二価アルコールを安定に配合する効果の点から、3〜16μm、特に3〜6μmが好ましい。ここで平均粒子径は、コールターカウンターにより測定した値である。 【0016】成分(C)の好ましい市販品としては、例えば、サンスフェアL−31、同L−51、同L−122、同H−31、同H−32、同H−51、同H−52、同H−121、同H−122等(旭硝子)等が挙げられる。 【0017】成分(C)の含有量は、二価アルコールを安定に配合する効果及び使用感(かさつき防止など)の点から、5〜35%、特に5〜25%が好ましい。また、当該成分(C)は本発明油性化粧料に含まれる全粉体中50〜100%とするのが好ましい。 【0018】本発明の油性化粧料に配合される成分(C)以外の化粧料用粉体としては、結晶性セルロース、シリコーン樹脂、ポリスチレン、酢酸セルロース末、酸化チタン、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、ステアリン酸亜鉛、酸化亜鉛、雲母チタン、酸化鉄処理雲母チタン、ナイロン末、シルク末、ラウロイルリジン、硫酸バリウム等及びベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、グンジョウ、コンジョウ、有機顔料、酸化クロム、カーボンブラック等の着色顔料が挙げられる。本発明油性化粧料中の全粉体量は、使用感、かさつき防止等の点から、5〜35%、特に5〜25%が好ましい。 【0019】本発明の油性化粧料には、前記二価アルコール以外にパラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル等のパラオキシ安息香酸エステル類、フェノキシエタノール等の油溶性防腐剤を配合することもできるが、防腐作用を有する水溶性の固体防腐成分を配合することもできる。本発明の油性化粧料においては、従来油性化粧料には安定に配合できなかった、防腐作用を有する水溶性固体防腐成分を配合できるので、二価アルコールと当該水溶性固体防腐成分の両者の作用により、防腐効果をさらに向上させることができる。当該水溶性固体成分としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸塩、プロピオン酸塩、分解ペクチン、ポリリジン等が挙げられる。水溶性固体防腐成分の含有量は、組成物全量中、0.01〜3%、特に0.1〜1%が好ましい。 【0020】本発明油性化粧料には、さらに例えば、界面活性剤、紫外線防御剤、pH調整剤、酸化防止剤、キレート剤、増粘剤、ゲル化剤、被膜形成剤、高分子化合物、香料、染料、その他の薬剤を配合できる。 【0021】本発明の油性化粧料は、各成分を任意の順序で混合すれば製造可能であるが、好ましくは、油分、粉体を含む油性化粧料基剤に吸油性粉体を混合してから二価アルコールを配合する方法により製造するのが好ましい。本発明の油性化粧料は、成分を常温で容器に充填できる半固形化粧料、あるいは加熱溶解して中皿等に流し込んで冷却固化して得られる固形化粧料であり、具体例としては、口紅、リップクリーム、ファンデーション、頬紅、アイシャドー等のメーキャップ化粧料が挙げられる。本発明の油性化粧料は実質的に非水系であり、水分は0.5%以下であるのが好ましい。 【0022】 【実施例】実施例1〜4及び比較例1〜3表1及び表2に示す組成の油性化粧料(ペースト状口紅)を製造し、その保存安定性と防腐性を評価した。結果を表1及び表2に示す。 【0023】(製法)油性成分(A)及びパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノールを80℃で加熱混合して均一に溶解し、室温まで放冷した。これに、成分(C)及び他の粉体成分(ラウロイルリジン)を室温にて加え、充分攪拌混合した後、さらに成分(B)を加えて攪拌混合した。最後に顔料を添加して充分攪拌混合した後、得られたペースト状口紅を円筒形の透明プラスチック容器に充填した。なお、水溶性成分(クエン酸、デヒドロ酢酸ナトリウム)は、成分(B)にあらかじめ溶解して添加した。 【0024】(保存安定性)このようにして得られた口紅を充填した円筒形の透明プラスチック容器を、各温度雰囲気下(5℃、室温、30℃、40℃)に2週間保存し、下記の基準により安定性を評価した。 評価○:外観に著しい変化が見られなかった。 ×:油分の分離が認められた。 【0025】(防腐性)上記口紅を、ねじ込み式の紅筆を装着する円筒容器に充填し、20人の専門パネラーによる1日1回以上、1ヶ月間の連続使用テスト(紅筆で口紅を唇に塗布し、紅筆をそのまま拭き取らずに容器に戻す。紅筆は容器中の口紅組成物に浸漬した状態で保存される。)を行った。1ヶ月までに3つ以上のサンプルから腐敗臭が発生した場合には、評価×とした。1ヶ月までに腐敗臭が発生しなかった場合、あるいは、2つ以下のサンプルから腐敗臭が発生した場合には、その1ヶ月の時点及びさらに2週間後に口紅組成物をサンプリングして常法により培養試験を行い、細菌の数をカウントした。サンプル中の細菌が死滅傾向にあるものは評価○、増殖傾向にあるものは評価△とした。 【0026】 【表1】
【0027】 【表2】
【0028】 【発明の効果】本発明によれば、保存安定性と防腐性の両者ともに優れた油性化粧料が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社
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| 【出願日】 |
平成12年12月15日(2000.12.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068700 【弁理士】 【氏名又は名称】有賀 三幸 (外4名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−179525(P2002−179525A) |
| 【公開日】 |
平成14年6月26日(2002.6.26) |
| 【出願番号】 |
特願2000−382006(P2000−382006) |
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