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【発明の名称】 化粧料
【発明者】 【氏名】榊原 誠

【氏名】中村 元一

【要約】 【課題】皮膚、毛髪への吸着性が高く、自然なつや、なめらかさ、さらさら感、皮膚の撥水性及び皮膚保護効果を発揮する化粧料の提供。

【解決手段】ポリアミノ酸セグメントとオルガノポリシロキサンセグメントとを有する変性シリコーンを含有する化粧料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポリアミノ酸セグメントとオルガノポリシロキサンセグメントとを有する変性シリコーン(以下、ポリアミノ酸変性シリコーンという)を含有する化粧料。
【請求項2】 ポリアミノ酸変性シリコーンが、オルガノポリシロキサンセグメントの末端及び/又は側鎖の少なくとも1個のケイ素原子と、ポリアミノ酸のカルボニル基との間に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を有する変性シリコーンである請求項1記載の化粧料。
【請求項3】 ヘテロ原子を含むアルキレン基が、一般式(I)又は(II)で表される基から選ばれる少なくとも1種である請求項2記載の化粧料。
【化1】

(式中、R1、R2及びR3は同一又は異なって、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数2〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基、又は炭素数6〜22のアリーレン基を示す。)
【請求項4】 ポリアミノ酸が、一般式(III)で表される繰り返し単位を有するものである請求項1〜3のいずれかの項記載の化粧料。
【化2】

(式中、R4、R5及びR6は同一又は異なって、水素原子、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は炭素数6〜22のシクロアルキル基、炭素数7〜22のアラルキル基もしくは炭素数6〜22のアリール基を示す。またR4又はR5とR6は一緒になって環を形成していても良い。)
【請求項5】 ポリアミノ酸変性シリコーンが、一級及び/又は二級アミノ基を有するオルガノポリシロキサンと、一般式(IV)【化3】

(式中、R4、R5及びR6は前記の意味を示す。)で表されるα−アミノ酸−N−カルボン酸無水物を反応させて得られたものである請求項1〜4のいずれかの項記載の化粧料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚及び毛髪に有用な化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、オイル状の、ポリジメチルシロキサンに代表されるポリオルガノシロキサン(通称シリコーンオイル)は、撥水性、潤滑性、光沢付与性などの性質を有することから、離型剤、消泡剤、艶だし剤、繊維用柔軟剤、化粧品などに応用されてきた。しかしながら、シリコーンオイルは、極性の低いn−ヘキサンなどには良く溶けるが、それ以外の溶媒には本来溶け難く、特に水をはじめとする極性の高い溶媒に溶け難い。また、水中に乳化することも困難であることから、その使用法に制限がある。即ち、化粧料にシリコーンオイルを配合する場合には、上記性質を発揮させるために、均一に分散、乳化又は可溶化する必要があり、配合においては多量の界面活性剤を必要とする。また、シリコーンオイルは構造上、皮膚、毛髪に対して吸着点を有しないため、残留状態は単なる物理的付着に過ぎない。これらの要因のため、皮膚、毛髪への付着量は著しく低く、十分な性能が発揮されない。
【0003】このような欠点を改良し、かつ、シリコーンオイルに新しい性質を賦与するために、長鎖アルキル基、ポリオキシアルキレン基、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基を導入することによる変性が行われている。しかし、このような油剤では親水疎水のバランスをとるために全体に対するポリオキシアルキレン部分の占める割合が高くなり、シリコーンとしての性能が発揮できない場合がある。
【0004】以上、述べたように、従来の変性シリコーンでは、化粧料用の成分としての性能、即ち、シリコーンオイルの特性(潤滑性、撥水性、光沢付与、さらさら感)、皮膚、毛髪への吸着性及び水をはじめとする高極性溶媒への溶解性などのすべての性能を満足し得なかった。
【0005】本発明の課題は、皮膚、毛髪への吸着性が高く、自然なつや、なめらかさ、さらさら感、皮膚の撥水性及び皮膚保護効果を発揮する化粧料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリアミノ酸セグメントとオルガノポリシロキサンセグメントとを有する変性シリコーン(以下、ポリアミノ酸変性シリコーンという)を含有する化粧料である。
【0007】
【発明の実施の形態】[ポリアミノ酸変性シリコーン]本発明に用いられるポリアミノ酸変性シリコーンは、オルガノポリシロキサンセグメントの末端及び/又は側鎖の少なくとも1個のケイ素原子と、ポリアミノ酸のカルボニル基との間に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を有することが好ましい。
【0008】このヘテロ原子を含むアルキレン基は、一般式(I)又は(II)で表される基から選ばれる少なくとも1種であることがさらに好ましい。
【0009】
【化4】

【0010】(式中、R1、R2及びR3は同一又は異なって、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数2〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基、又は炭素数6〜22のアリーレン基を示す。)
この一般式(I)又は(II)中、R1及びR2は、炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基が好ましく、トリメチレン基がさらに好ましい。R3は、炭素数2〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基が好ましく、エチレン基がさらに好ましい。R1、R2及びR3中のヘテロ原子を含む置換基としては、エステル基又はエーテル基等が挙げられる。
【0011】ポリアミノ酸セグメントを構成するポリアミノ酸は、一般式(III)で表される繰り返し単位を有するものであることが好ましい。
【0012】
【化5】

【0013】(式中、R4、R5及びR6は同一又は異なって、水素原子、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、又は炭素数6〜22のシクロアルキル基、炭素数7〜22のアラルキル基もしくは炭素数6〜22のアリール基を示す。またR4又はR5とR6は一緒になって環を形成していても良い。)
一般式(III)中、R4及びR5は、水素原子、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基が好ましく、R6は、水素原子、炭素数1〜8の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基が好ましい。ヘテロ原子を含む置換基としては、水酸基、メルカプト基、ジチオエーテル基、アミノ基、グアニジノ基、エステル基、エーテル基、アミド基等が挙げられる。
【0014】このようなポリアミノ酸として、例えば、ポリグリシン、ポリアラニン、ポリN−メチルグリシン、ポリプロリン等の中性アミノ酸の重合体;ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸等の酸性アミノ酸の重合体;ポリγ−メチルグルタミン酸、ポリβ−メチルアスパラギン酸等の酸性アミノ酸エステルの重合体;ポリε−リジン、ポリσ−オルニチン等の塩基性アミノ酸の重合体;ポリε−N−アセチルリジン、ポリσ−N−カルボベンゾキシオルニチン等の塩基性アミノ酸のアシル化体の重合体;ポリセリン、ポリシステイン、ポリアルギニン、ポリヒスチジン等の水酸基、メルカプト基等を有するアミノ酸の重合体及びそのアセチル、イソプロピリデン等の誘導体の重合体等が挙げられる。これらのポリアミノ酸の中でも、水や有機溶媒への溶解性の点から、R6が水素原子でないポリN−アルキルアミノ酸が更に好ましく、その中でも、ポリN−メチルグリシン、ポリプロリンがさらに好ましい。親水性が高い点からポリN−メチルグリシンが特に好ましい。
【0015】本発明に用いられるポリアミノ酸変性シリコーンの分子量は、250〜100万が好ましく、500〜50万が更に好ましく、1000〜10万が特に好ましい。尚、分子量は、GPCによって、ポリスチレン換算で求めることができる。
【0016】[ポリアミノ酸変性シリコーンの合成法]本発明に用いられるポリアミノ酸変性シリコーンは、例えば、一級及び/又は二級アミノ基を有するオルガノポリシロキサン(以下、アミノポリシロキサンという。)と、一般式(IV)【0017】
【化6】

【0018】(式中、R4、R5及びR6は前記の意味を示す。)で表されるα−アミノ酸−N−カルボン酸無水物(以下、α−アミノ酸NCAという)とを反応させることにより得られる。アミノポリシロキサンは、ポリジメチルシロキサンの末端及び/又は側鎖に一般式(V)又は(VI)で表わされる基を有するものが好ましい。
【0019】
【化7】

【0020】(式中、R1、R2及びR3は前記の意味を示す。)
アミノポリシロキサンは、分子量が200以上500,000以下が好ましいが、さらに好ましくは800以上100,000以下であり、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。分子量はGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって、スチレン換算で求めることができる。このようなアミノポリシロキサンは、例えば、特開平5−25025号公報の第4頁の第6欄23行〜第5頁の第8欄1行に記載されているものが挙げられる。
【0021】α−アミノ酸NCAとしては、例えば、N−メチルグリシン−NCA、プロリン−NCAや、特公昭59−5132号公報の第4頁の第8欄20行〜44行に記載されているものが挙げられる。これらの中で、好ましいα−アミノ酸NCAは、N−メチルグリシン−NCA、プロリン−NCAである。
【0022】α−アミノ酸NCAは、光学活性体、ラセミ体の何れもが使用可能である。これらのα−アミノ酸NCAは2種以上併用してもよく、2種以上のα−アミノ酸NCAを同時に添加するとランダムに2種以上のα−アミノ酸が配列したブロックが生じる。第一のα−アミノ酸NCAの重合終了後に第2のα−アミノ酸NCAを添加すると、2種のα−アミノ酸がブロック状に配列したものが得られる。
【0023】反応溶媒としては、使用するα−アミノ酸NCAを溶解し、かつ、α−アミノ酸NCA及び使用するアミノポリシロキサンに対して不活性な有機溶媒であればいずれでもよい。このような反応溶媒としては、α−アミノ酸NCAの種類により異なり、選択を要するが一般的にはハロゲン化炭化水素、例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ジクロロプロパン、ジクロロベンゼン等;脂肪酸エステル、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、プロピオン酸エチル等;環状エーテル、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン等;その他にN−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。反応溶媒は上記のもの単独であっても又混合系であっても良い。また、活性水素を持たないα−アミノ酸NCAに対しては、非溶媒を混合して固相重合することも可能である。
【0024】前記の反応溶媒中に所定量のアミノポリシロキサンとα−アミノ酸NCAとを添加混合することにより、炭酸ガスの発生が認められ、反応は直ちに開始し、アミノポリシロキサンのアミノ基に対するα−アミノ酸NCAの当量比(以下NCA/AMIと略記する)により定められるポリアミノ酸セグメント長を有するポリアミノ酸変性シリコーンが高収率で得られる。NCA/AMIは、0.5〜200が好ましく、1〜100がさらに好ましい(α−アミノ酸NCA1モルは、反応性から1当量とする)。
【0025】反応両成分の添加・混合方法は、同時添加、順次添加、全量添加、部分逐次添加など何れの方法によっても良いが、ポリアミノ酸セグメント長の調節、ポリアミノ酸の組成変化などを容易に、かつ、確実に実施するためには、反応溶媒中にあらかじめアミノポリシロキサンを均一に溶解乃至分散させた後、α−アミノ酸NCAを全量添加或いは反応速度に合わせて逐次添加する方法が適しており望ましい方法である。
【0026】反応温度は、生成するポリアミノ酸変性シリコーンの性状、α−アミノ酸NCAの対応するアミノポリシロキサンに対する反応性、反応溶媒の沸点などを考慮して決定されるが、一般的には−5℃〜40℃の温度範囲で行うことが好ましい。
【0027】本発明に用いられるポリアミノ酸変性シリコーンは、オルガノポリシロキサンセグメントの種類、ポリアミノ酸セグメントの種類及び両セグメントの組み合わせによって、粘稠なオイルから固体状樹脂にわたる様々な状態を示すものである。ポリアミノ酸セグメントとオルガノポリシロキサンセグメントとの重量比は1/20〜20/1の範囲であることが好ましい。
【0028】[化粧料]本発明の化粧料中のポリアミノ酸変性シリコーンの配合量は、0.01〜20重量%が好ましく、0.1〜10重量%がさらに好ましい。
【0029】本発明に使用される、ポリアミノ酸変性シリコーン以外の他の原料成分としては、通常化粧料に用いられる成分、例えば、界面活性剤、起泡性向上剤、アルコール類、油分、増粘剤、保湿剤、湿潤剤、感触向上剤、消炎剤(抗炎症剤)、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、粉体、香料、色素、着色顔料、スクラブ剤、パール化剤、温感剤、薬効成分(抗フケ剤等)などを、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができ、その中から、目的、用途、剤型などに応じて適宜選択され配合される。
【0030】本発明の化粧料は、皮膚及び毛髪に適用でき、皮膚化粧料としては、皮膚に適応できるすべての剤型、例えば、マスカラ、ネイルエナメル、皮膚用クリーム、乳液、化粧水、皮膚用洗浄剤、皮膚マッサージ剤、エステ剤等が挙げられる。毛髪化粧料としては、ヘアシャンプー、ヘアリンス、頭皮マッサージ剤、エステ剤、ヘアーカラー剤、毛髪改質剤、ヘアスタイリング剤、ヘアーパーマ剤等が挙げられる。それ以外にも歯磨きのオーラルケア剤、シェービング剤等にも用いることが出来る。
【0031】特に、造膜性ポリマーを併用することが好ましく、平滑性、光沢、さらさら感等のシリコーン特有の性能を保持しつつ、良好な被膜形成能を持つ優れた膜特性を有する化粧料を得ることができる。本発明に使用される造膜性ポリマーとしては、例えば、特開平05−112423号公報の第7頁の第11欄45行〜第8頁の第13欄33行に記載されているものが挙げられる。本発明の化粧料中の造膜性ポリマーの配合量は0.05〜20重量%が好ましい。造膜性ポリマーを併用した化粧料としては、マスカラ、ネイルエナメル等の皮膚化粧料、ヘアミスト、ヘアフォーム、ヘアスプレー、ヘアセットローション、ヘアジェル、ヘアムース、ヘアクリーム等のヘアスタイリング剤等が挙げられる。
【0032】本発明の化粧料に用いられる界面活性剤としては、直鎖又は分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、エチレンオキサイド及び/又はプロピレンオキサイドを付加したアルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩エステル、アミノ酸型界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤、スルホコハク酸型界面活性剤等のアニオン性界面活性剤;スルホン酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤等の両性界面活性剤;アルキルアミンオキサイド、炭素数16〜22のアルキルトリメチルアンモニウムやステアラミドプロピルベタイン等のカチオン性界面活性剤;ポリオキシアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミド又はアルキレンオキサイド付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル、ソルビトールと脂肪酸のエステル、ショ糖と脂肪酸のエステル、高級アルコールと糖のエーテル等の非イオン性界面活性剤が挙げられる。
【0033】本発明の化粧料中の界面活性剤の配合量は0.01〜60重量%が好ましく、特に洗浄剤としては5〜50重量%、その他の化粧料では0.05〜20重量%が好ましい。
【0034】その他、増粘剤、感触向上剤として用いられる高分子化合物としては、カチオン化セルロース誘導体、カチオン性澱粉、カチオン化グアーガム誘導体、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。本発明の化粧料中のこれら高分子化合物の配合量は0.05〜20重量%が好ましい。
【0035】油分としては、ステアリン酸等の高級脂肪酸、セタノール等の高級アルコール、コレステロール、ワセリン、コレステリルイソステアレート、スフィンゴ脂質等の固体脂、スクワレン、ホホバ油、その他のシリコーン誘導体等の液体脂等が挙げられる。
【0036】アルコール類としては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール等の1価アルコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルビトール等の多価アルコールが挙げられる。
【0037】その他の成分としては、殺菌剤としてトリクロサン、トリクロロカルバン、抗炎症剤としてグリチルリチン酸カリウム、酢酸トコフェノール、抗フケ剤としてジンクピリチオン、オクトピロックス、防腐剤としてメチルパラペン等が、本発明の効果を損なわない範囲において任意に添加することが可能である。
【0038】
【実施例】例中の部及び%は特記しない限り重量基準である。
【0039】合成例1(NCA/AMI=70のポリアミノ酸変性シリコーン)
塩化メチレン100部、3−アミノプロピル置換ポリジメチルシロキサン(信越シリコーン(株)製、KF−8003、アミン当量2000、分子量30000)20部を仕込み、窒素ガス置換後、N−メチルグリシン−N−カルボン酸無水物80部の塩化メチレン(500部)溶液を室温下、約2時間かけて滴下した。滴下中、炭酸ガスが発生し、N−メチルグリシン−N−カルボン酸無水物の開環重合が進行した。溶媒を減圧留去することにより、ポリジメチルシロキサンの側鎖にポリN−メチルグリシン鎖の付いたグラフト共重合体(分子量50000)が得られた。この共重合体は無色の堅い固体であった。
【0040】合成例2(NCA/AMI=22のポリアミノ酸変性シリコーン)
塩化メチレン100部、両末端3−アミノプロピル置換ポリジメチルシロキサン(チッソ(株)製、FM−3325、アミン当量5000、分子量10000)20部を仕込み、窒素ガス置換後、N−メチルグリシン−N−カルボン酸無水物10部の塩化メチレン(100部)溶液を室温下、約30分間かけて滴下した。滴下中、炭酸ガスが発生し、N−メチルグリシン−N−カルボン酸無水物の開環重合が進行した。溶媒を減圧留去することにより、ポリジメチルシロキサンの両末端にポリN−メチルグリシン鎖の付いたブロック共重合体(分子量11000)が得られた。この共重合体は無色のエラスティックな固体であった。
【0041】実施例1下記成分を混合して皮膚用クリームを調製した。
【0042】<成分>合成例1で得たポリアミノ酸変性シリコーン 0.3%ステアリン酸 2.0セタノール 1.0コレステロール 1.0スクワラン 10.0ホホバ油 10.0ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 0.5セチルリン酸 0.5モノステアリン酸ソルビタン 2.0ブチルパラペン 0.1メチルパラペン 0.2グリセリン 10.01,3−ブチレングリコール 5.0香料 0.1水酸化カリウム 0.1水 バランス実施例2下記成分を混合して皮膚用乳液を調製した。
【0043】<成分>合成例1で得たポリアミノ酸変性シリコーン 0.2%セタノール 1.0スクワラン 5.0オリーブ油 3.0ホホバ油 2.0ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油 1.0モノステアリン酸ソルビタン 1.0ブチルパラペン 0.1メチルパラペン 0.1グリセリン 2.01,3−ブチレングリコール 2.0香料 0.1エタノール 3.0水 バランス実施例3下記成分を混合して皮膚用ローションを調製した。
【0044】<成分>合成例2で得たポリアミノ酸変性シリコーン 4.0%ジメチルポリシロキサン 1.0ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 1.0乳酸 適量乳酸ソーダ 適量グリセリン 3.01,3−ブチレングリコール 1.5ポリエチレングリコール1500 0.5香料 0.1エタノール 10.0水 バランス実施例4合成例1〜2で得たポリアミノ酸変性シリコーンを用いて、表1に示す組成の2種類のミストを調製した。得られたミストを毛髪に処理し、下記方法によりセット保持力、及びすべり性、つや、毛髪のクシ通りを評価した。その結果も表1に示す。
【0045】<評価方法>■ セット保持力長さ18cm、重さ1.5gの毛束を水で濡らし、タオルドライ後、ミストを2g塗布し、直径2cmのロッドに巻いて自然乾燥させた。乾燥後、カールのついた毛髪からロッドをはずした。これを恒温箱(20℃、98%RH)に30分間つるし、カールの伸びを観察し、セット保持力を以下の基準で評価した。
【0046】
◎:たいへん良い○:良い△:普通×:やや悪い××:悪い■ すべり性、つや、毛髪のクシ通り長さ18cm、重さ10gの毛束を水で濡らし、タオルドライ後、ミスト0.2gを塗布し、自然乾燥させた。下記の基準で、専門家によりこの毛束のすべり性、つや、毛髪のクシ通りを下記基準で評価した。
【0047】
◎:たいへん良い○:良い△:普通×:やや悪い××:悪い【0048】
【表1】

【0049】実施例5下記成分を混合してブロー剤を製造した。
【0050】
<成分> 合成例2で得たポリアミノ酸変性シリコーン 0.5% 両性ポリマー(ユカフォーマー M−75) 0.5 香料 微量 エタノール 30.0 精製水 適量 計 100.0実施例6下記成分を混合してヘアフォーム剤を製造した。
【0051】
<成分> 合成例1で得たポリアミノ酸変性シリコーン 1.0% キチンリキッド(一丸ファルコス社製) 5.0 非イオン性界面活性剤 1.0 (ソフタノール90、日本触媒(株)製)
香料 微量 液化石油ガス 10.0 精製水 適量 計 100.0実施例7下記成分を混合してヘアスプレーを製造した。
【0052】
<成分> 合成例1で得たポリアミノ酸変性シリコーン 1.5% 非イオン性ポリマー(Luviskol VA37、BASF社製) 5.0 香料 微量 液化石油ガス 50.0 エタノール 適量 計 100.0実施例8下記成分を混合して毛髪用セットローションを製造した。
【0053】
<成分> 合成例2で得たポリアミノ酸変性シリコーン 1.0% 両性ポリマー(ユカフォーマー M−75) 2.0 香料 微量 精製水 10.0 エタノール 適量 計 100.0【0054】
【発明の効果】ポリアミノ酸変性シリコーンを含有した本発明の化粧料は、毛髪に適用した場合には、毛髪のセット力を落とさずに自然なつや、なめらかさ、しなやかさ、クシ通りの良さ及び撥水性に優れており、また、皮膚に適用した場合には、自然なつや、なめらかさ、さらさら感、皮膚の撥水性及び皮膚保護効果に優れている。
【出願人】 【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
【出願日】 平成12年11月8日(2000.11.8)
【代理人】 【識別番号】100063897
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 馨 (外4名)
【公開番号】 特開2002−145724(P2002−145724A)
【公開日】 平成14年5月22日(2002.5.22)
【出願番号】 特願2000−339985(P2000−339985)