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【発明の名称】 皮膜形成化粧品組成物
【発明者】 【氏名】ヴァレリー・ドゥ・ラ・ポテリー

【要約】 【課題】良好な化粧品特性を有し、従来技術の欠点を有さない、ケラチン性物質のためのメイクアップとして、若しくはケラチン性物質のケアのための使用に適している皮膜形成組成物を提供すること。

【解決手段】本発明の主題は、皮膜形成フリーラジカルタイプのポリマーの粒子の水性分散物と、少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーの水性分散物とを含む化粧品組成物であって、少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーが、5から90%の範囲の油についての長さを有し、且つ− フリーラジカルポリマー/脂肪鎖を有するポリマーの重量比が1.5未満の場合、脂肪鎖を有するポリマーが50%未満の油についての長さを有し;− フリーラジカルポリマー/脂肪鎖を有するポリマーの重量比が1.5以上の場合、アクリル系ポリマーが30℃以下のガラス転移温度(Tg)を有する;ことを特徴とする組成物である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 フリーラジカル皮膜形成ポリマーの粒子の水性分散物と、少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーの水性分散物とを含む化粧品組成物であって、脂肪鎖を有するポリマーが、5から90%の範囲の油についての長さを有し、且つ− フリーラジカルポリマー/脂肪鎖を有するポリマーの重量比が1.5未満の場合、脂肪鎖を有するポリマーが50%未満の油についての長さを有し;
− フリーラジカルポリマー/脂肪鎖を有するポリマーの重量比が1.5以上の場合、アクリル系ポリマーが30℃以下のガラス転移温度(Tg)を有する;ことを特徴とする化粧品組成物。
【請求項2】 フリーラジカルポリマー/脂肪鎖を有するポリマーの重量比が1.5未満の場合、脂肪鎖を有するポリマーが35%未満の油についての長さを有することを特徴とする、請求項1記載の化粧品組成物。
【請求項3】 フリーラジカルポリマー/脂肪鎖を有するポリマーの重量比が1.5以上の場合、フリーラジカルポリマーが25℃以下のガラス転移温度(Tg)を有することを特徴とする、請求項1記載の化粧品組成物。
【請求項4】 少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーが、アルキド樹脂であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項記載の組成物。
【請求項5】 フリーラジカルポリマーが、組成物の全重量に対して3から50重量%の範囲の量で存在することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項記載の化粧品組成物。
【請求項6】 フリーラジカルタイプのポリマーが、ビニルポリマーであることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項記載の化粧品組成物。
【請求項7】 フリーラジカルタイプのポリマーが、アクリル系ポリマーであることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項記載の化粧品組成物。
【請求項8】 フリーラジカルタイプのポリマーが、少なくとも一つの酸性基を有するエチレン不飽和を有するモノマー、及び/またはこれらの酸性モノマーのエステル、及び/またはこれらの酸性モノマーのアミドの重合から生じることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項記載の化粧品組成物。
【請求項9】 少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーが、組成物の全重量に対して0.5から40重量%、より好ましくは2から30重量%の範囲の量で存在することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項記載の組成物。
【請求項10】 さらに、着色料、顔料、真珠光沢剤、ラッカー、抗UV剤、増粘剤、界面活性剤、ワックス、シリコーン、香料、防腐剤、保湿剤、及び活性剤から選択されるアジュバントを含むことを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項記載の組成物。
【請求項11】 ネイルワニス、ネイルケア組成物、アイライナー、マスカラ、ファンデーション、アイシャドウ、ブラッシャー、リップスティック、コンシーラー、一時的若しくは半永久的タトゥー形成タイプの身体のためのメイクアップ製品、顔、首、手、若しくは身体のためのケア組成物、抗日光若しくは自己日焼け組成物の形態で提供されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項記載の組成物。
【請求項12】 請求項1から11のいずれか一項記載の組成物を、ケラチン性物質に適用することを特徴とする、ケラチン性物質の化粧的トリートメント方法、若しくはケラチン性物質にメイクアップを適用する方法。
【請求項13】 皮膜の形成のための、請求項1から11のいずれか一項記載の化粧品組成物における、皮膜形成フリーラジカルタイプのポリマーの水性分散物及び少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーの水性分散物の使用。
【請求項14】 少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーが、アルキド樹脂であることを特徴とする、請求項13記載の使用。
【請求項15】 皮膜形成フリーラジカルポリマーのための可塑剤としての、請求項1から11のいずれか一項記載の皮膜形成フリーラジカルポリマーの少なくとも一つの水性分散物を含む化粧品組成物における、少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーの水性分散物の使用。
【請求項16】 少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーが、アルキド樹脂であることを特徴とする、請求項15記載の使用。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の主題は、特にヒトの唇、爪、睫毛、眉毛及び髪を含む皮膚等のケラチン性物質のためのメイクアップ若しくはケア組成物として使用できる、皮膜形成フリーラジカルタイプのポリマーの水性分散物と、脂肪鎖を有するポリマーとを含む皮膜形成化粧品組成物である。本発明はまた、ケラチン性物質のトリートメント及びケアのためのこの組成物の使用に関する。それはとりわけ、爪のトリートメント及びケアのために企図される。
【0002】より正確には、本発明は、支持体(爪、睫毛、髪)に均一で連続的な皮膜を形成可能な皮膜形成ポリマーを含む組成物に関する。
【0003】
【従来の技術】ネイルワニスのような皮膜形成化粧品組成物が有すべき主要な特徴の中で、例えばポリマー皮膜のクラッキング及びスケアリングを避けるために、皮膜のある程度の柔軟性及び良好な抵抗性を有する均一な皮膜の形成が挙げられる。
【0004】水性分散物中に皮膜形成ポリマーを含む皮膜形成化粧品組成物は、消費者に対する安全性の問題だけではなく、上記組成物中の揮発性化合物の不存在による環境上の問題のために、溶媒ネイルワニスのような溶媒媒体中の組成物を置換する目的で、特にメイクアップ製品として現在迅速に発展を遂げている。
【0005】これらの水性媒体中の皮膜形成化粧品組成物は、室温で皮膜を形成する皮膜形成ポリマー、若しくは高い転移温度(室温、つまり約25℃より高い)を有する皮膜形成ポリマーのいずれかを含むが、前者は、あるポリマーでは、抵抗性の皮膜の形成を可能にしない柔らかく若しくはべたつくことさえある皮膜の形成を導くことがあり、後者は、室温で満足のいく特性を示す皮膜を得るために、可塑剤及び/または融合剤をこのポリマーと組み合わせることが必要である。かくして特許US-A-4158053は、水性分散物中にアクリル系ポリマーを含むネイルワニス組成物中に、融合剤としてグリコールエーテルの使用を記載する。しかしながら、これらのグリコールエーテルは、これらの組成物中での使用を制限若しくは禁止さえする毒物学的な危険を示す。同様に、揮発性有機化合物を含まない製品(非VOC製品と称する)を調製する目的での融合剤の使用を制限する必要性は、所望の最適な特性を有する皮膜を得ることを不可能にする。それ故、皮膜についての可塑剤として機能できる、融合剤以外の他の化合物を利用可能とする必要性が存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好な化粧品特性を有し、上述の欠点を有さない、ケラチン性物質のためのメイクアップとして、若しくはケラチン性物質のケアのための使用に適している皮膜形成組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願人は、上記組成物が、フリーラジカル皮膜形成ポリマーの水性分散物と、少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーとを使用して得ることができることを見出した。本発明に従ったこれらのポリマーの組み合わせは、共溶媒を使用することなく、クラックの出現を避けるように十分に抵抗性である皮膜の形成を導く。
【0008】文献EP-A-418469は、皮膜形成ポリマーの水性分散物と、アルキド樹脂とを含むネイルワニスを記載する。
【0009】それ故より正確には、本発明の主題は、皮膜形成フリーラジカルタイプのポリマーの粒子の水性分散物と、少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーの水性分散物とを含む化粧品組成物であって、少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーが、5から90%の範囲の油についての長さを有し、且つ− フリーラジカルポリマー/脂肪鎖を有するポリマーの重量比が1.5未満の場合、脂肪鎖を有するポリマーが50%未満の油についての長さを有し;− フリーラジカルポリマー/脂肪鎖を有するポリマーの重量比が1.5以上の場合、アクリル系ポリマーが30℃以下のガラス転移温度(Tg)を有する;ことを特徴とする組成物である。
【0010】本発明の主題はまた、上述の組成物よりなるネイルワニス及び/またはネイルケア製品である。
【0011】本発明の主題はまた、上述の組成物をケラチン性物質に適用することを特徴とする、ケラチン性物質の化粧的トリートメント若しくはそれに対するメイクアップの適用のための方法である。
【0012】本発明の主題はまた、皮膜の形成のための、皮膜形成フリーラジカルタイプのポリマーの水性分散物と、上述の少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーの水性分散物の使用である。本発明の主題はさらに、皮膜形成フリーラジカルタイプのポリマーのための可塑剤としての、上述の組成物中の少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーの水性分散物の使用である。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に従った化粧品組成物は、化粧品的に許容可能な媒体、即ちケラチン性物質と適合可能な媒体を含む。
【0014】本発明に従って使用される少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーは、重縮合物、特にポリエステル、ポリエステルアミド、ポリウレタン、及びポリウレアから選択される重縮合物であっても良い。有利には、少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーは、アルキド樹脂である。用語、「脂肪鎖」は、少なくとも8の炭素原子、特に8から46の炭素原子を含む炭化水素を意味するように解される;用語、少なくとも一つの脂肪鎖を有するポリマーの油についての長さは、上記ポリマー中の脂肪酸の重量パーセンテージを意味するように解される。
【0015】本発明に従って使用されるアルキド樹脂は、脂肪酸の炭化水素鎖を含むポリエステルである。上記樹脂は、特にEncyclopedia of chmical technology - Kirk-Othmer, 第4版, Volume 2, 第53から63頁に記載され、その内容は本出願中に参考として取り込まれる。これらの樹脂は、脂肪酸の存在下で、ポリオール及びポリ酸並びにそれらの対応する無水物を重合することによって得られる。これらの脂肪酸は、そのままで若しくは脂肪酸トリグリセリドの形態で使用されても良く、またはそれらはアルキド樹脂の合成の間、油中で存在しても良い。
【0016】アルキド樹脂中の脂肪酸の炭化水素鎖の存在のために、アルキド樹脂は、油についての長さによって一般的に定義される。それ故、用語、アルキド樹脂の油についての長さは、アルキド樹脂中に存在する脂肪酸の炭化水素鎖の重量パーセンテージを本発明に従って意味するように解される。
【0017】アルキド樹脂の合成のために使用されても良いポリオールとして、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ネオペンチルグリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,6-ヘキサジオール、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコールが挙げられる。
【0018】ポリ酸若しくは無水物として、特にフタル酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリト酸、マレイン酸無水物、アジピン酸、フマル酸、アゼライン酸、セバシン酸が挙げられる。脂肪酸は好ましくは、Rが約7から45の炭素原子、好ましくは9から35の炭素原子、有利には15から35の炭素原子、より好ましくは15から21の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和炭化水素基を表す、式R−COOHに対応する。
【0019】脂肪酸として、特にパルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リシノレイン酸、リノール酸、リノレン酸が挙げられる。
【0020】脂肪酸は、特にトリグリセリドの形態で天然起源の油の大多数中に存在する。脂肪酸トリグリセリドは、グリセリンの3個のアルコール官能基と脂肪酸との反応から生じるエステルであり、これらの脂肪酸は同一でも異なってもよい。それ故天然起源の油は、重合において使用できる。それらは、亜麻油、桐油、オイチシカ油、ダイズ油、ヒマワリ油、ベニバナ油、ヒマシ油、ココナッツ(コブラ)油、オリーブ油、ヤシ油、アブラナ油、グランドナッツ油、タロール(トール油とも称される)から選択されても良い。
【0021】本発明に従った組成物中に存在する、特にアルキド樹脂である脂肪鎖を有するポリマーは、水性分散物の形態で存在し、それ故水中に不溶性である(25℃での水中の溶解性は、1重量%未満である)。
【0022】本発明に従って使用できるアルキド樹脂として、特に"NECOWEL 58(登録商標)"(ダイズ油中に50%), "NECOWEL 58(登録商標)"(ヒマワリ油中に20%), "NECOWEL 58(登録商標)"(油中に20%), "NECOWEL 586(登録商標)"(ダイズ油中に50%), "NECOWEL EP 116(登録商標)"(ダイズ油中に50%), "NECOWEL EP 121(登録商標)"(油中に20%), "NECOWEL EP 200(登録商標)"(ヒマワリ油中に32%), "NECOWEL EP 201(登録商標)"(油中に20%), "NECOWEL EP 227(登録商標)"(油中に35%), "NECOWEL EP 232(登録商標)"(油中に34%), "NECOWEL EP 301(登録商標)"(油中に30%)の名称の下でASHLAND社により販売されている製品、"URADIL XP 515 A(登録商標)"(タロール中に73%), "URADIL XP 516 A(登録商標)"(タロール中に63%)の名称の下でDSM RESINS社により販売されている製品が挙げられる。
【0023】本発明に従った組成物中で、脂肪鎖を有するポリマーは、組成物の全重量に対して0.5から40重量%、好ましくは2から30重量%、より好ましくは5から20重量%の範囲の量で存在しても良い。
【0024】本発明に従って使用されるフリーラジカルタイプのポリマーは、特にビニルポリマー若しくはコポリマー、とりわけアクリル系ポリマーであっても良い。
【0025】ビニルポリマーは、少なくとも一つの酸性基を有するエチレン不飽和を有するモノマー、及び/またはこれらの酸性モノマーのエステル、及び/またはこれらの酸性モノマーのアミドの重合から生じても良い。
【0026】アニオン性フリーラジカルポリマー、つまり少なくとも一つの酸、とりわけカルボン酸の基を有するモノマーが、好ましくは使用される。
【0027】酸性基を有するモノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸のようなαβ−エチレン性不飽和カルボン酸が使用されても良い。好ましくはアクリル酸(メタクリル酸)及びクロトン酸、より好ましくはアクリル酸(メタクリル酸)が使用される。
【0028】酸性モノマーのエステルは有利には、アクリル酸(メタクリル酸)のエステル(アクリラート(メタクリラート)とも称される)、特にアルキル、とりわけC1−C20、好ましくはC1−C8アルキルアクリラート(メタクリラート)、アリール、特にC6−C10アリールアクリラート(メタクリラート)、ヒドロキシアルキル、特にC2−C6ヒドロキシアルキルアクリラート(メタクリラート)から選択される。
【0029】アルキルアクリラート(メタクリラート)の中では、メチルメタクリラート、エチルメタクリラート、ブチルメタクリラート、イソブチルメタクリラート、2-エチルヘキシルメタクリラート、ラウリルメタクリラートが挙げられる。
【0030】ヒドロキシアルキルアクリラート(メタクリラート)の中では、ヒドロキシエチルアクリラート、2-ヒドロキシプロピルアクリラート、ヒドロキシエチルメタクリラート、2-ヒドロキシプロピルメタクリラートが挙げられる。
【0031】アリールアクリラート(メタクリラート)の中では、ベンジルアクリラート及びフェニルアクリラートが挙げられる。
【0032】特に好ましいアクリル酸(メタクリル酸)エステルは、アルキルアクリラート(メタクリラート)である。
【0033】本発明に従って、該エステルのアルキル基は、フッ素化若しくは過フッ素化、つまりアルキル基の水素原子の一部若しくは全てがフッ素原子によって置換されても良い。
【0034】酸性モノマーのアミドとして、例えばアクリルアミド(メタクリルアミド)、特にN-アルキル、とりわけC2−C12アルキルアクリルアミド(メタクリルアミド)が挙げられる。N-アルキルアクリルアミド(メタクリルアミド)の中では、N-エチルアクリルアミド、N-t-ブチルアクリルアミド、及びN-t-オクチルアクリルアミドが挙げられる。
【0035】ビニルポリマーはまた、ビニルエステルから選択されるモノマーとスチレンモノマーとのホモ重合若しくは共重合から生じることもできる。特にこれらのモノマーは、上述のような酸性モノマー及び/またはそのエステル及び/またはそのアミドで重合されても良い。
【0036】ビニルエステルの例として、酢酸ビニル、ネオデカン酸ビニル、ピバル酸ビニル、安息香酸ビニル、及びtert-ブチル安息香酸ビニルが挙げられる。
【0037】スチレンモノマーとして、スチレン及びアルファ−メチルスチレンが挙げられる。
【0038】示されたモノマーのリストは制限的なものではなく、アクリル系モノマー及びビニルモノマー(シリコーン若しくはフッ素化鎖によって修飾されたモノマーを含む)のカテゴリーに入る、当業者に周知のいずれかのモノマーを使用することが可能である。
【0039】水性分散物中のポリマー粒子のサイズは、10から500nmの範囲、好ましくは20から300nmの範囲であっても良い。
【0040】本発明に従って使用できるアクリル系ポリマーとして、NEOCRYL XK-9(登録商標)、NEOCRYL A-107(登録商標)、NEOCRYL BT-6(登録商標)、NEOCRYL A-107(登録商標)、NEOCRYL A-52(登録商標)、NEOCRYL XK-5(登録商標)、NEOCRYL A-63(登録商標)の名称の下でZENECA社により販売されている製品、DOW LATEX 43(登録商標)の名称の下でDOW CHEMICAL社により販売されている製品、CARBOSET CR 71(登録商標)、CARBOSET CR 71(登録商標)の名称の下でGOODRICH社により販売されている製品が挙げられる。
【0041】本発明に従った組成物において、フリーラジカルポリマーは、組成物の全重量に対して3から50重量%の範囲、好ましくは10から35重量%の範囲の量で存在しても良い。
【0042】本発明に従って、フリーラジカル皮膜形成ポリマー/脂肪鎖を有するポリマーの重量比が1.5未満の場合、脂肪鎖を有するポリマーは好ましくは35%未満の油についての長さを有する。さらに、フリーラジカル皮膜形成ポリマー/脂肪鎖を有するポリマーの重量比が1.5以上の場合、フリーラジカルポリマーは−40℃から30℃の範囲のガラス転移温度(Tg)を有する;好ましくはTgは25℃以下であり、特に−10℃から25℃の範囲であっても良い。
【0043】ガラス転移温度の測定は、ASTM D3418-97スタンダードに従って、DSC(Differential Scanning Calorimetry)によって実施される。
【0044】さらに、本発明に従った組成物は、化粧品組成物中で一般的に使用されるアジュバントを含んでもよい。アジュバントの例として、着色料、顔料、真珠光沢剤、ラッカー、抗UV剤、増粘剤、界面活性剤、ワックス、シリコーン、香料、防腐剤、保湿剤、及びD-パンテノール、フィタントリオール、ビタミン、ビオチン、微量元素のような活性剤が挙げられる。もちろん当業者は、本発明に従った組成物の有利な特性が、考慮される添加剤によって負に影響されない、若しくは実質的に負に影響されないように、これ若しくはこれらの任意の添加剤、及び/またはその量を選択するのに注意を払うであろう。
【0045】本発明に従った組成物は、ケラチン性物質のメイクアップ若しくは化粧的トリートメントの応用において使用できる。メイクアップ組成物は、ネイルワニス、ネイルケア組成物、アイライナー、マスカラ、ファンデーション、アイシャドウ、ブラッシャー、リップスティック、コンシーラー、または一時的若しくは半永久的タトゥー形成タイプの身体のためのメイクアップ製品で存在できる。化粧的トリートメントのための組成物は、顔、首、手、若しくは身体のためのケア組成物であっても良い;それはまた、抗日光若しくは自己日焼け組成物を構成しても良い。
【0046】本発明を説明する実施例は、本発明を制限することなくここで示されるであろう。
【0047】
【実施例】実施例1:以下の組成を有するアイライナーを調製した:− 46.6%の活性物質を含むアクリル系ポリマーの 水性分散物(ZENECA社製のNEOCRYL A 639) 16.1g− 20%の油及び44%の水中のアルキド樹脂の 水性エマルション(ASHLAND社製のNECOWEL 585) 39.8g− 黒色酸化鉄 15g− プロピレングリコール 15g− 水 qs100g【0048】組成物は、まぶたの縁に適用後、平滑で均一な皮膜を形成する。
【0049】
実施例2: 以下の組成を有する唇のための製品を調製した:− 41%の水中のアクリル系ポリマー水性分散物 (GOODRICH社製のCARBOSET CR 712) 34.1g− 50%の油及び47%の水中のアルキド樹脂の 水性エマルション(ASHLAND社製のNECOWEL 581) 12.8g− 顔料 4g− グリセリン 2.5g− 水 qs100g【0050】この組成物は唇に容易に適用でき、そこで平滑で光沢のある皮膜を形成する。
【0051】実施例3:以下の組成を有するネイルワニスを調製した:− 46.6%の活性物質を含むアクリル系ポリマーの 水性分散物(ZENECA社製のNEOCRYL A 639) 32.2g− 20%の油及び44%の水中のアルキド樹脂の 水性エマルション(ASHLAND社製のNECOWEL 585) 34.1g− 顔料 3g− 増粘剤 0.3g− グリセリン 1.9g− 水 qs100g【0052】このワニスは爪に容易に適用でき、乾燥後抵抗性で均一な皮膜を残す。
【0053】比較実施例4から31:アクリル系ポリマーの水性分散物とアルキド樹脂エマルションとの混合物を調製し、該混合物が皮膜を形成するかについて調べた。
【0054】以下の結果が得られた:【表1】

【0055】アクリル系/アルキド比は、フリーラジカル皮膜形成ポリマー活性物質/アルキド樹脂重量比に対応する。
【0056】アクリル系ポリマーとアルキド樹脂の全重量は、100gの組成物当たり28gであり、バランスは水である。
Necowel 585: ASHLAND社製の20%のヒマワリ油を有するアルキド樹脂;
Necowel 581: ASHLAND社製の50%のダイズ油を有するアルキド樹脂;
Uradil XP 515 AZ: DSM RESINS社製の73%のタロー油を有するアルキド樹脂;
Carboset CR 712: GOODRICH社製の40%の水性エマルション中のアクリル−スチレンコポリマー(Tg=18℃);
Carboset CR 714: GOODRICH社製の42.5%の水性エマルション中のアクリル−スチレンコポリマー(Tg=35℃);
Neocryl A 639: ZENECA社製の45%の水性エマルション中のアクリル−スチレンコポリマー(Tg=67℃);
Neocryl XK 52: ZENECA社製の40%の水性エマルション中のアクリル系コポリマー(ガラス転移温度(Tg)>100℃)。
【0057】アクリル系皮膜形成ポリマー/アルキド樹脂重量比が1.5より大きい場合(アクリル系/アルキド比=70/30)、アクリル系ポリマーが30℃以下のガラス転移温度を有すると、皮膜が得られることが観察される(実施例16,20及び24)。
【0058】アクリル系皮膜形成ポリマー/アルキド樹脂重量比が1.5未満である場合(アクリル系/アルキド比=50/50若しくは30/70)、アルキド樹脂の油についての長さが50%未満であると、皮膜が得られる(実施例4から7)。
【出願人】 【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】LOREAL
【出願日】 平成13年6月6日(2001.6.6)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外7名)
【公開番号】 特開2002−20223(P2002−20223A)
【公開日】 平成14年1月23日(2002.1.23)
【出願番号】 特願2001−171537(P2001−171537)