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【発明の名称】 皮膜形成化粧品組成物
【発明者】 【氏名】ヴァレリー・ドゥ・ラ・ポテリー

【氏名】ジャン・モンデ

【氏名】フレデリク・オーギュスト

【要約】 【課題】熱水で除去することができ、同時に冷水に対する耐性が良好な化粧品組成物の提供。

【解決手段】生理的に許容される媒体中に、皮膜形成ポリマーと、25℃乃至80℃の温度範囲から選ばれる転移温度Ttで状態の変化を受ける熱転移剤とを含む組成物であって、前記熱転移剤は、前記転移温度Tt未満の温度に保持された水に不溶性であり、かつケラチン物質の温度で、熱水(40℃)に対する耐性(Rc)が15分以下であり、冷水(20℃)に対する耐性(Rf)がRf−Rc≧8分である皮膜を組成物が形成できるために十分な量で前記皮膜形成ポリマーと前記熱転移剤が存在するものである組成物と、ケラチン物質へのその組成物の適用を含む、ケラチン物質のための化粧ケア又はメイクアップ方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生理的に許容される媒体中に、皮膜形成ポリマーと、25℃乃至80℃の温度範囲から選ばれる転移温度Ttで状態の変化を受ける熱転移剤とを含む組成物であって、前記熱転移剤は、前記転移温度Tt未満の温度に保持された水に不溶性であり、かつケラチン物質の温度で、熱水(40℃)に対する耐性(Rc)が15分以下であり、冷水(20℃)に対する耐性(Rf)がRf−Rc≧8分である皮膜を組成物が形成できるために十分な量で前記皮膜形成ポリマーと前記熱転移剤が存在するものである組成物。
【請求項2】 Rf−Rc≧10分であることを特徴とする請求項1記載の組成物。
【請求項3】 前記皮膜の熱水に対する耐性(Rc)が12分以下であり、好ましくは10分以下である請求項1又は2記載の組成物。
【請求項4】 前記皮膜の冷水に対する耐性(Rf)が、8乃至120分の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の組成物。
【請求項5】 前記熱転移剤が、25乃至60℃、好ましくは30乃至60℃の転移温度を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の組成物。
【請求項6】 熱転移剤が、25乃至80℃の融点を有する、結晶性又は半結晶性化合物であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の組成物。
【請求項7】 前記融点が、30乃至60℃の範囲であることを特徴とする請求項6記載の組成物。
【請求項8】 前記熱転移剤が、ヒドロキシル数が5以上のポリマーであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の組成物。
【請求項9】 前記ヒドロキシル数が、25以上であることを特徴とする請求項8記載の組成物。
【請求項10】 ヒドロキシル数が5以上の前記ポリマーが、重量平均分子量が10.000以下であることを特徴とする請求項8又は9記載の組成物。
【請求項11】 ヒドロキシル数が5以上の前記ポリマーが、500乃至5000の重量平均分子量を有することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項記載の組成物。
【請求項12】 前記熱転移剤が、ポリカプロラクトンであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項記載の組成物。
【請求項13】 前記皮膜形成ポリマー及び熱転移剤が、単一で同一の化合物であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項記載の組成物。
【請求項14】 前記熱転移剤が、組成物の全重量に対して、0.1乃至30重量%の量で、好ましくは0.5乃至25重量%の量で存在することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項記載の組成物。
【請求項15】 前記皮膜形成ポリマーが、フリーラジカルポリマー、重縮合物、天然由来のポリマー、及びそれらの混合物からなる群より選ばれることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項記載の組成物。
【請求項16】 前記皮膜形成ポリマーが、ビニルポリマー、ポルウレタン、ポリエステル、及びセルロースポリマーからなる群より選ばれることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項記載の組成物。
【請求項17】 前記皮膜形成ポリマーが、水性媒体中に分散された粒子の形態で存在することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項記載の組成物。
【請求項18】 前記皮膜形成ポリマーが、水性分散液中の粒子の形態であるポリウレタンであることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項記載の組成物。
【請求項19】 前記皮膜形成ポリマーが、液体脂肪相中に分散された表面安定化粒子の形態で存在することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項記載の組成物。
【請求項20】 前記ポリマー粒子が、ブロックコポリマー、グラフト化ポリマー、及びランダムポリマー、及びそれらの混合物から選ばれる安定化剤で安定化されていることを特徴とする請求項19記載の組成物。
【請求項21】 前記安定化剤が、グラフト化ブロックポリマー又はブロックポリマーであり、一以上の任意に共役されたエチレン性結合を含む少なくとも一のエチレン性モノマーの重合から得られる少なくとも一のブロックと、スチレンポリマーの少なくとも一のブロックを含むことを特徴とする請求項20記載の組成物。
【請求項22】 前記液体脂肪相が鉱物、動物、植物、又は合成由来の油、炭化水素ベースの油、フッ化油及び/又はシリコーン油から、単独又は混合物として構成されることを特徴とする請求項19乃至21のいずれか1項記載の組成物。
【請求項23】 前記液体脂肪相が、−Hansen溶解スペースによる全体の溶解パラメーターが17(MPa)1/2未満である非水性液体化合物、−又はHansen溶解スペースによる全体の溶解パラメーターが20(MPa)1/2以下であるモノアルコール、−またはそれらの混合物からなる群より選ばれることを特徴とする請求項19乃至22のいずれか1項記載の組成物。
【請求項24】 前記脂肪相が、室温で揮発性の少なくとも一の油を含むことを特徴とする請求項19乃至23のいずれか1項記載の組成物。
【請求項25】 前記皮膜形成ポリマーが、組成物の全重量に対して、5乃至60重量%、好ましくは10乃至45重量%の範囲で存在することを特徴とする請求項1乃至24のいずれか1項記載の組成物。
【請求項26】 前記皮膜形成ポリマー及び前記熱転移剤が、組成物中に、皮膜形成ポリマー/熱転移剤重量比が0.1乃至20、好ましくは0.5乃至10、より好ましくは1乃至8の範囲で存在することを特徴とする請求項1乃至25のいずれか1項記載の組成物。
【請求項27】 増粘剤、染料、防腐剤、香料、サンスクリーン剤、フリーラジカル捕捉剤、ワックス、油、保湿剤、ビタミン、タンパク質、可塑剤、金属イオン封鎖剤、セラミド、酸化又は塩基化剤及びエモリエントからなる群より選ばれる少なくとも一の添加剤も含むことを特徴とする請求項1乃至26のいずれか1項記載の組成物。
【請求項28】 マスカラ、アイライナー、唇用製品、ブラッシャー、アイシャドウ、ファンデーション、ボディ用メイクアップ製品、コンシーラー製品、爪用製品、日焼け止め組成物、皮膚着色組成物又はスキンケア製品の形態であることを特徴とする請求項1乃至27のいずれか1項記載の組成物。
【請求項29】 生理的に許容される媒体中に、皮膜形成ポリマーと、25℃乃至80℃の温度範囲から選ばれる転移温度Ttで状態の変化を受ける熱転移剤とを含むマスカラであって、前記熱転移剤は、前記転移温度Tt未満の温度に保持された水に不溶性であり、かつケラチン物質の温度で、熱水(40℃)に対する耐性(Rc)が15分以下であり、冷水(20℃)に対する耐性(Rf)がRf−Rc≧8分である皮膜を組成物が形成できるために十分な量で前記皮膜形成ポリマーと前記熱転移剤が存在するものであるマスカラ。
【請求項30】 請求項1乃至28のいずれか1項記載の組成物の、ケラチン物質への適用を含む、ケラチン物質のための化粧ケア又はメイクアップ方法。
【請求項31】 冷水に耐性の、及び/又は熱水で除去することができるケラチン材料に適用された皮膜を得るための、請求項1乃至28のいずれか1項記載の組成物の使用。
【請求項32】 請求項1乃至28のいずれか1項記載の組成物でメイクアップされたケラチン物質からメイクアップを落とすための美容方法であって、前記メイクアップされたケラチン物質を、35℃以上の温度に保持された熱水でリンスする少なくとも一の工程を含む方法。
【請求項33】 前記熱水が、洗剤を含まないことを特徴とする請求項32記載の方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膜形成ポリマーと熱転移剤を含み、冷水に対して良好な耐性を有し、かつ熱水で除去することが可能な皮膜を形成する化粧組成物に関する。本発明はまた、特にヒトの、皮膚、睫毛、眉毛、髪及び爪などのケラチン物質のためのメイクアップまたは化粧ケア組成物に関する。
【0002】本発明は、マスカラ、アイライナー、唇用製品、ブラッシャー、アイシャドウ、ファンデーション、ボディ用メイクアップ製品、コンシーラー製品、爪用製品、日焼け止め組成物、皮膚着色組成物又はスキンケア製品の形態とすることができる。本発明は特にマスカラに関する。
【0003】
【従来の技術】界面活性剤を含む、水中ワックス型エマルション形態のマスカラ組成物は、文献WO−A−95/15741から知られている。しかしながら、これらの組成物から得られるメイクアップ皮膜は耐水性を有しておらず、皮膜が水と接触するとき、例えば入浴またはシャワーのとき、破れて部分的に崩壊するか、目のまわりに広がる。皮膜の破れは、メイクアップの色の統一を実質的に減らすことになり、消費者は再度マスカラを適用しなければならない。皮膜の拡散に関しては、これは、メイクアップした領域の周りに非常に見目の悪いオーロラを形成する。涙や汗もこれらの問題を起こすことがある。
【0004】メイクアップの耐水性を促進するために、水性分散液中のアクリル酸ポリマーを用いる、文献US−A−4423031の方法が知られている。しかしながら、マスカラは除去することが困難であり、油、または有機溶媒ベースの特別なメイクアップリムーバーの使用を必要とする。そして、これらのメイクアップリムーバーは、目に刺激性であることがあり、特にひりひりさせたり、または目にベールを残したり、または目(瞼)の周りの皮膚に、心地よくない脂の残りの皮膜を残すことがある。
【0005】これらの特別なメイクアップリムーバーの使用を避けるために、文献WO−A−96/33690に開示されているように、水に不溶性のポリマーと水溶性皮膜形成ポリマーを含むマスカラを提案することにより、石鹸及び水を使用することが可能である。しかしながら、石鹸の使用は、ひりひり感または目にベールを残すことにより目に不快であることがある。石鹸はメイクアップの皮膜も溶解し、目の周りに拡散し、見目の悪いオーロラを形成し、皮膚を染める。
【0006】熱水、すなわち35℃以上(大気圧で測定した温度)、特に35℃から50℃までの範囲の水の使用は、従来のメイクアップリムーバーの欠点を避けることを可能にするが、すでに記載された冷水耐性マスカラ組成物は熱水で除去することができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目的は、熱水で除去することができ、同時に冷水に対する耐性が良好な化粧品組成物を提案することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、そのような組成物が特定の皮膜形成ポリマーと特定の熱転移剤の使用により得られることを見出した。睫毛などのケラチン物質に組成物を適用した後、得られるメイクアップは、冷水、すなわち30℃以下の温度の水に対して、例えば入浴時、及び/または涙及び/または汗に対して、良好な耐性を示す。メイクアップは、熱水で、とくに脱脂綿又はガーゼでこすることにより、容易に除去される。メイクアップは睫毛から容易に分離し、断片化せずに(さやの形態で)、または断片又はピースの形態で、睫毛から除去される。こうして除去されたメイクアップは、皮膚上に拡散せず、目の周りにオーロラを形成することを防ぐ。メイクアップを除去するとき皮膚は染められず、きれいなままである。メイクアップは、熱水で、特に石鹸などの洗剤を含まない熱水で非常に簡単に除去される。メイクアップの除去のために、用いられる熱水は、温度が35℃以上、特に約35乃至50℃の範囲の、水道水、脱イオン水またはミネラル水でよい。
【0009】より具体的には、本発明の主題は、生理的に許容される媒体中に、皮膜形成ポリマーと、25℃乃至80℃の温度範囲から選ばれる転移温度Ttで状態の変化を受ける熱転移剤とを含む組成物であって、前記熱転移剤は、前記転移温度Tt未満の温度に保持された水に不溶性であり、かつケラチン物質の温度で、熱水(40℃)に対する耐性(Rc)が15分以下であり、冷水(20℃)に対する耐性(Rf)がRf−Rc≧8分である皮膜を組成物が形成できるために十分な量で前記皮膜形成ポリマーと前記熱転移剤が存在するものである組成物である。
【0010】本発明の主題はまた、前記組成物のケラチン物質への適用を含む、ケラチン物質のための化粧ケア又はメイクアップ方法でもある。
【0011】本発明の主題はまた、冷水に耐性の及び/又は熱水で除去することができるケラチン材料に適用された皮膜を得るための、前記組成物の使用でもある。本発明の主題はまた、前記組成物でメイクアップされたケラチン物質からメイクアップを落とすための美容方法であって、前記メイクアップされたケラチン物質を、35℃以上に保持された熱水でリンスする少なくとも一の工程を含む方法でもある。
【0012】
【発明の実施の形態】「生理的に許容される」なる表現は、ケラチン材料に適合性のある媒体、例えば化粧品媒体を意味するものと理解されるべきである。
【0013】本発明の組成物は、ケラチン物質の温度で、40℃に保持された熱水に対する耐性(Rc)が15分以下、好ましくは12分以下、より好ましくは10分以下である皮膜を形成することができる。こうして皮膜は、石鹸などの洗剤を用いずに、熱水で容易に除去される。
【0014】本発明の組成物で得られる皮膜は、20℃に保持された冷水に対する耐性(Rf)がRf−Rc≧8分、 好ましくはRf−Rc≧10分である。特に皮膜は、冷水に対する耐性が8乃至120分、好ましくは23乃至120分の範囲とすることができる。このような皮膜は冷水に対して良好な耐性を示す。
【0015】皮膜の耐水性は、実施例の前に後記する試験プロトコールに従って測定される。
【0016】有利には、本発明の組成物は、ほとんど乳化剤(界面活性剤)を含まないか、全く乳化剤を含まず、特に組成物全重量に対して0.5重量%未満の量である。このような皮膜は冷水に対して良好な耐性を示す。
【0017】「乳化剤」という用語は、HLB(親水性−親油性バランス)が10以上である非イオン性両親媒性化合物と、親水性部分が50g/mol以上の分子量を有する対イオンを含むイオン性両親媒性化合物から選ばれる両親媒性化合物を意味する。
【0018】熱水でのメイクアップ除去は、25℃乃至80℃、好ましくは25乃至60℃、より好ましくは30乃至60℃の温度範囲から選ばれる転移温度Ttで状態の変化を受ける熱転移剤の使用により得られる。
【0019】熱転移温度Ttを超えると、前記熱転移剤は、状態の変化の後、皮膜をより水に感受性とする。メイクアップの皮膜は、熱水に接触すると脆くなり、例えば指又は布または脱脂綿でそれをこすることにより、皮膜は容易に破れてその支持体から離れる。
【0020】「水溶性」という用語は、1重量%を超えて溶解性の化合物を意味する。
【0021】状態の変化は、原子の配列の変化、または原子のイオン化の変化、または原子の凝集力の変化でも良い。
【0022】本発明の第1の実施態様によれば、状態の変化は固体状態から液体状態への移行(融解による)としてもよい。熱転移剤は、25乃至80℃、好ましくは25乃至60℃、より好ましくは30乃至60℃の融点を有する、化合物、特に結晶性又は半結晶性の化合物でも良い。この融点は、示差走査熱量測定機(D.S.C.)を用いて測定することができる。
【0023】用いることができる結晶性化合物は、ポリエチレンワックス、特に分子量が400以下のポリエチレンワックスであり、例えば、Petrolite社により"Performalene 400"の名で市販されている製品である。
【0024】本発明の第2の態様によれば、状態の変化は、熱水の供給による結合状態から解離状態への移行とすることができる。特に状態の変化は、水和によりもたらされることができ、転移剤の解離を起こす。
【0025】有利には、熱転移剤は、ヒドロキシル数が5以上(特に5乃至300の範囲)、好ましくは25以上(特に25乃至200の範囲)である化合物、特にポリマーとすることができる。熱転移剤は、乳化剤を用いずに水中に容易に分散されることができる。
【0026】ヒドロキシル数が5以上であるポリマーは、好ましくは重量平均分子量が10,000以下であり、特に500乃至5000の範囲である。
【0027】「化合物のヒドロキシル数」という表現は、1gのアセチル化化合物の加水分解の後に放出される酢酸を中和するのに必要な水酸カルシウム(KOH)のmgで表された量を意味する。
【0028】特に、熱転移剤はポリカプロラクトンとすることができる。ポリカプロラクトンは、ε−カプロラクトンホモポリマーから選ばれることができる。ホモ重合はジオール、特に2乃至10の原子を含むジオールで、例えばジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、またはネオペンチルグリコールで開始することができる。
【0029】Solvay社により、Capa(登録商標) 240、223、222、217、215、212、210及び205の名で、 Union Carbide社により、PCL-300及びPCL-700の名で市販されているポリカプロラクトンを用いることができる。
【0030】熱転移剤は、組成物の全重量に対して、0.1乃至30重量%、好ましくは0.5乃至25重量%、より好ましくは1乃至20重量%、さらに好ましくは3乃至15重量%の量で存在することができる。
【0031】本発明の組成物の1つの態様のバリアントによれば、前記皮膜形成ポリマーと熱転移剤は、単一かつ同一の化合物とすることができる。
【0032】本発明によれば、組成物は皮膜形成ポリマー、第1皮膜形成ポリマーとして知られるものを含む。本出願において、「皮膜形成ポリマー」という用語は、それ自身または補助的な皮膜形成剤の存在下で、支持体、特にケラチン物質に接着する連続皮膜を形成することができるポリマーを意味する。
【0033】本発明の組成物に存在する皮膜形成ポリマーは、疎水性または水溶性皮膜形成ポリマーとすることができる。
【0034】「疎水性ポリマー」という用語は、25℃の水中に1重量%未満の溶解度を有するポリマーを意味する。
【0035】疎水性皮膜形成ポリマーは好ましくは皮膜形成ポリマーとして用いられる。冷水に対して良好な耐性を有する皮膜がこうして得られる。
【0036】第1皮膜形成ポリマーは、合成ポリマーから、特にフリーラジカルポリマー又は重縮合物、天然由来の及びポリマー、及びそれらの混合物から選ばれる。
【0037】「フリーラジカル皮膜形成ポリマー」なる用語は、不飽和、特にエチレン性不飽和を含む(重縮合物とは異なる)モノマーの重合により得られるポリマーを意味する。
【0038】フリーラジカルタイプの皮膜形成ポリマーは、特にビニルポリマー又はコポリマー、特にアクリル酸ポリマーとすることができる。
【0039】ビニル皮膜形成ポリマーは、少なくとも一の酸性基を含むエチレン性不飽和を有するモノマー、及び/またはこれらの酸性モノマーのエステル及び/又はこれらの酸性モノマーのアミドの重合により得られる。
【0040】酸性基を有するモノマーとしては、β−エチレン性不飽和化カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはイタコン酸を用いることができる。(メタ)アクリル酸及びクロトン酸が好ましく用いられ、より好ましくは(メタ)アクリル酸である。
【0041】酸性モノマーのエステルは、有利には、(メタ)アクリル酸エステル((メタ)アクリレートとしても示される)、特に、アクリル(メタ)アクリレート、特にC1−C30アルキルのもの、直鎖状、分枝状または環状でも良く、好ましくはC1−C20のもの、アリール(メタ)アクリレート、特にC6−C10アリールのもの、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、特にC2−C6ヒドロキシアルキルのものから選ばれる。
【0042】アルキル(メタ)アクリレートの中では、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、及びラウリルメタクリレートを挙げることができる。
【0043】ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの中では、ヒロドキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、及び2−ヒドロキシプロピルメタクリレートを挙げることができる。
【0044】アリール(メタ)アクリレートの中では、ベンジルアクリレート及びフェニルアクリレートを挙げることができる。
【0045】特に好ましい(メタ)アクリル酸エステルは、アルキル(メタ)アクリレートである。
【0046】本発明によれば、エステルのアルキル基は、フルオロ化またはパーフルオロ化されていてもよく、すなわち、アルキル基の水素原子のいくつか又はすべてがフッ素原子で置換されていても良い。
【0047】酸性モノマーのアミドの例としては、(メタ)アクリルアミド、特にN−アルキル(メタ)アクリルアミド、特にC1−C20アルキルのものを挙げることができる。N−アルキル(メタ)アクリルアミドの中で、N−エチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド及びN−ウンデシルアクリルアミドを挙げることができる。
【0048】ビニル皮膜形成ポリマーも、ビニルエステル、オレフィン(フルオロオレフィンを含む)、ビニルエーテル、及びスチレンモノマーから選ばれる、少なくとも一のモノマーのホモ重合又は共重合から得ることができる。特に、これらのモノマーは、上述したような酸性モノマー及び/またはそれらのエステル及び/又はそれらのアミドと重合されることができる。
【0049】ビニルエステルの例としては、酢酸ビニル、ネオデカン酸ビニル、ビニルピバレート、安息香酸ビニル、及び安息香酸t−ブチルを挙げることができる。
【0050】オレフィンの中で、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブテン、オクテン、オクタデセン、ポリフルオロ化オレフィン、例えば四フッ化エチレン、フッ化ビニリデン、六フッ化プロペン、または塩化三フッ化エチレンを挙げることができる。
【0051】スチレンモノマーとしては、スチレン及びα−メチルスチレンを挙げることができる。
【0052】与えられたモノマーのリストは、これに制限されるものではなく、アクリル酸及びビニルモノマーのカテゴリーの中で当業者に知られているいかなるモノマーも使用することができる(シリコーン鎖で変性されたモノマーを含む)。
【0053】皮膜形成ポリマーとして用いられる重縮合物の中では、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性のポリウレタン、ポリウレタン−アクリル酸、ポリウレタン−ポリビニルピロリドン、ポリエステル−ポリウレタン、ポリエーテル−ポリウレタン、ポリウレア及びポリウレア/ポリウレタン、及びその混合物を挙げることができる。
【0054】例えば皮膜形成ポリウレタンは、脂肪族の、環状脂肪酸、又は芳香族のポリウレタン、ポリウレア/ウレタンまたはポリウレアコポリマーであり:−脂肪族及び/または環状脂肪族及び/又は芳香族のポリエステル由来の少なくとも一の配列、及び/又は−少なくとも一の分枝状又は不飽和シリコーン配列、例えばポリジメチルシロキサン又はポリメチルフェニルシロキサン、及び/又は−フッ化された基を含む少なくとも一の配列を単独又は混合物として含むものとすることができる。
【0055】皮膜形成重縮合物の中で、ポリエステル、ポリエステルアミド、脂肪鎖ポリエステル、ポリアミド、及びエポキシエステル樹脂、アリールスルホンアミドとホルムアルデヒドとの縮合から得られる樹脂、アリールスルホンアミド−エポキシ樹脂を挙げることができる。
【0056】ポリエステルは、周知の方法で、ジカルボン酸とポリオール、特にジオールとの重縮合により得ることができる。
【0057】ジカルボン酸は、脂肪族、脂環式、又は芳香族であることができる。そのような酸としては、シュウ酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、2,2−ジメチルグルタル酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、ドデカン二酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ジグリコール酸、チオジプロピオン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸又は2,6−ナフタレンジカルボン酸を挙げることができる。これらのジカルボン酸モノマーは単独又は少なくとも二のジカルボン酸モノマーを組み合わせて用いることができる。これらのモノマーの中で、好ましく選ばれるものは、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸である。
【0058】ジオールは、脂肪族、脂環式、及び芳香族ジオールから選ばれることができる。用いられるジオールは、好ましくは:エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジメタノール及び4−ブタンジオールから選ばれる。用いることができる他のポリオールは、グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール及びトリメチロールプロパンである。
【0059】ポリステルアミドは、ポリエステルと同様にして、二酸とジアミンとの、またはアミノアルコールとの重縮合により得ることができる。用いることができるジアミンは、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、メタフェニレンジアミン、及びパラ−フェニレンジアミンを含む。用いることができるアミノアルコールは、モノエタノールアミンである。
【0060】ポリエステルは、少なくとも一の基−SO3M(Mは水素原子)、アンモニウムイオンNH4+又は金属イオン、例えば、Na+、Li+、K+、Mg2+、Ca2+、Cu2+、Fe2+又はFe3+イオンを有する少なくとも一のモノマーをも含むことができる。そのような基−SO3Mを含む二機能性芳香族モノマーを特に用いることができる。
【0061】上記の基−SO3Mを有する二機能性芳香族モノマーの芳香核は、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、オキシビフェニル、スルホニルビフェニル、及びメチレンビフェニル核から選ばれることができる。
【0062】基−SO3Mを有する二機能性芳香族モノマーの例として、スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、スルホフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸を挙げることができる。
【0063】本発明の主題である組成物において、イソフタレート/スルホイソフタレートベースであるコポリマーを用いることが好ましく、より好ましくはジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、イソフタル酸、スルホイソフタル酸の重合により得られるコポリマーである。そのようなポリマーは、例えばEastmanChamical Products社により、商品名Eastman AQの名で市販されている。
【0064】合成疎水性ポリマーは、シリコーンポリマー、例えばポリオルガノポリシロキサンとすることもできる。
【0065】天然由来のポリマー、任意に変性されたものは、シェラック樹脂、サンダラックゴム、ダンマル樹脂、エレミゴム、コーパル樹脂、セルロースポリマー、例えばニトロセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセトブチレート、セルロールアセトプロピオネート、又はエチルセルロース、及びそれらの混合物選ばれることができる。
【0066】本発明の第1の態様の変形によれば、第1ポリマーは、水性媒体中に分散された粒子の形態で存在することができる。「水性媒体中の粒子の形態のポリマー」なる表現は、一般的にラテックス又はシュードラテックスとして知られており、粒子の形態のポリマーが直接に分散された、水及び任意に水溶性化合物を含む相を意味する。
【0067】水性分散液中のポリマー粒子のサイズは、10nm乃至500nm、好ましくは20nm乃至300nmであることができる。
【0068】水性媒体は、本質的に、水からなるか、又は水と水混和性溶媒、例えば1乃至5の炭素原子を含む低級モノアルコール、2乃至8の炭素原子を含むグリコール、C3−C4ケトン又はC2−C4アルデヒドとの混合物を含む。実際には、組成物の全重量に対して5乃至94.9重量%に相当する。
【0069】用いられることができる水性分散液中の皮膜形成ポリマーは、Zeneca社によりNeocryl XK-90(登録商標)、 Neocryl A-1070(登録商標)、 Neocryl A-1090(登録商標)、 Neocryl BT-62(登録商標)、 Neocryl A-1079(登録商標)、及びNeocryl A-523(登録商標)の名で、Dow Chemical社によりDow Latex 432(登録商標)の名で市販されているアクリル酸ポリマー、又は、Goodrich社により"Avalure UR-405(登録商標)"、"Avalure UR-410(登録商標)"、"Avalure UR-425(登録商標)"、及び"Sancure 2060(登録商標)"の名で市販されているポリエステル−ポリウレタンなどのポリウレタン、Goofrich社により"Sancure 878(登録商標)"の名で、及びICI社により"Neorez R-970(登録商標)"の名で市販されているポリエーテル−ポリウレタン、Zeneca社によりNeorez R-989(登録商標)の名で市販されているポリウレタン−アクリル酸を含む。
【0070】これらのポリマーが水性分散液中の粒子の形態のままであるように、組成物のpHが調整されることを確認することに留意しながら、「アルカリ可溶性」ポリマーも用いることができる。
【0071】本発明の組成物は、皮膜形成ポリマーの粒子を有する皮膜の形成を促進する皮膜形成補助剤を含むことができる。そのような皮膜形成剤は、当業者に所望の機能を達成できることが知られているいかなる化合物からも選ばれることができ、特に可塑剤及び合着剤から選ばれることができる。
【0072】本発明の第2の態様の変形によれば、第1皮膜形成ポリマーは、液体脂肪相中に分散された表面安定化粒子の形態で存在することができる。液体脂肪相中に分散された第1皮膜形成ポリマー粒子のサイズは、10乃至500nm、好ましくは20nm乃至300nmの範囲とすることができる。
【0073】好ましくは、液体脂肪相は、揮発性液体脂肪相、任意に非揮発性液体脂肪相と混合されたものを含む。
【0074】「揮発性脂肪相」なる表現は、1時間未満の間に、皮膚から蒸発することができるいかなる非水性媒体も意味する。この揮発性相は、特に、室温かつ大気圧で、10-3乃至300mmHgの範囲(0.13Pa乃至40,000Pa)の蒸気圧を有する油を含む。
【0075】ポリマーが分散される液体脂肪相は、生理的に許容される、特に化粧品として許容される油から構成することができ、特に、鉱物、動物、植物、又は合成由来の油、炭素ベースの油、炭化水素ベースの油、フッ化油及び/又はシリコーン油から、単独又は混合物として、均一で安定な混合物となり、意図された使用に適合するように選ばれる油から構成することができる。
【0076】組成物の液体脂肪相の合計は、組成物の全重量に対して5乃至98重量%、好ましくは20乃至85重量%に相当するものとすることができる。非揮発性部分は組成物全重量に対して0乃至80重量%(特に0.1乃至80重量%)、より好ましくは1乃至50重量%に相当することができる。
【0077】本発明に用いられる液体脂肪相としては、脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級脂肪アルコール、ポリジメチルシロキサン(PDMSs)、任意にフェニル化されたもの、例えばフェニルトリメチコン、又は任意に脂肪族で及び/又は芳香属基で置換されているもの、フッ化されていてもよく、任意にヒドロキシル、チオール及び/又はアミン基などの官能基で置換されているもの;脂肪酸、脂肪アルコール、又はポリオキシアルキレンで変性されたポリシロキサン、フッ化シリコーン、及びパーフルオロ油を挙げることができる。
【0078】有利には、1つ以上の室温で揮発性の油を用いることができる。これらの油を蒸発させた後、非粘着で、しなやかな皮膜形成沈着物を得る。これらの揮発性油は、睫毛などのケラチン繊維に組成物をより容易に適用することができる。
【0079】これらの揮発性油は、シリコーン鎖の末端又は鎖にペンダント状に下がった、任意にアルキル又はアルコキシ基を含む、炭化水素ベースの油又はシリコーン油とすることができる。
【0080】本発明に用いられる揮発性シリコーン油としては、2乃至7のケイ素原子を含む直鎖状又は環状のシリコーンが挙げられ、これらのシリコーンは任意に1乃至10の炭素原子を含むアルキル又はアルコキシ基を含む。特にオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、及びヘプタメチルオクチルトリシロキサンが挙げられる。
【0081】揮発性炭化水素ベースの油としては、C8−C16のイソパラフィン、たとえばIsopars及びPermetyls、特にイソドデカンが挙げられる。
【0082】これらの揮発性油は、組成物中に、組成物の全重量に対して、好ましくは5乃至94.9%の範囲、より好ましくは20乃至85%の範囲の含量で存在することができる。
【0083】本発明の特定の1つの実施態様において、液体脂肪相は、−Hansen溶解スペースによる全体の溶解パラメーターが17(MPa)1/2未満である非水性液体化合物、−又はHansen溶解スペースによる全体の溶解パラメーターが20(MPa)1/2以下であるモノアルコール、−またはそれらの混合物からなる群より選ばれる。
【0084】Hansen溶解スペースによる全体の溶解パラメーターδは、"Polymer Handbook"第3編、VII章、第519−559頁の、Eric A. Grulkeによる"Solubility parameter values"において、以下の関係:δ=(dD2+dP2;dH21/2[式中、−dDは、分子衝突の間に誘導される双極子の形成から生じるロンドン分散力を特徴づけるものであり、−dPは、永久双極子間のDebye相互作用力を特徴づけるものであり、−dHは、特異的相互作用の力(例えば水素結合、酸/塩基結合、供与体/受容体結合など)を特徴づけるものである]で定義される。Hansenによる3次元溶解スペースにおける溶媒の定義は、C.M. Hansen“The three-dimensional solubility parameters”, J.Paint Technol. 39, 105(1967)に記載されている。液体脂肪相に用いられる油は、例えば、特許出願EP-A-749747のものを挙げることができる。用いることができる非水性媒体は、L.V.M.Hから文献FR-A-2710646に開示されたものである。
【0085】非水性媒体の選択は、当業者により、後記するように、ポリマーを構成するモノマーの性質及び/又は安定化剤の性質に基づきなされる。
【0086】ポリマー分散物は、文献EP-A-749747に開示されているように製造することができる。重合は分散液で行なうことができ、すなわち、安定化剤で形成された粒子で保護しながら、形成されたままポリマーを沈澱させることにより、行なうことができる。
【0087】ポリマー粒子は、単独又は混合物として、ブロックポリマー、グラフト化ポリマー、及び/又はランダムポリマーであることができる安定化剤で、表面安定化されている。
【0088】グラフト化ポリマーの中で、炭化水素ベースの鎖でグラフト化されたシリコーンポリマー;シリコーン鎖でグラフト化された炭化水素ベースのポリマーを挙げることができる。
【0089】好適なコポリマーは、例えば、ポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)タイプの溶解性グラフトを有するポリアクリル酸タイプの不溶性骨格を有するグラフト化コポリマーである。
【0090】ポリオルガノシロキサンタイプの少なくとも一のブロックとフリーラジカルポリマーの少なくとも一のブロックを含む、グラフト化ブロックコポリマー又はブロックコポリマーを用いることができ、例えば特に非水性媒体がシリコーン媒体であるときに用いることができるアクリル酸/シリコーンタイプのグラフト化コポリマーを用いることができる。
【0091】安定化剤も、ポリオルガノシロキサンタイプの少なくとも一のブロックとポリエーテルの少なくとも一のブロックを含む、グラフト化ブロックコポリマー又はブロックコポリマーから選ばれることができる。ポリオルガノポリシロキサンブロックは、特にポリジメチルシロキサン又はポリ(C2−C18)アルキルメチルシロキサン;ポリエーテルブロックはポリ(C2−C18)アルキレン、特にポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレンとすることができる。特に、ジメチコンコポリオール又は(C2−C18)アルキルメチコンコポリオールを用いることができる。例えば、Dow Corning社により"Dow Corning 3225C"の名で市販されているジメチコンコポリオール又はDow Corning社により"Dow Corning Q2-5200"の名で市販されているラウリルメチコンコポリオールを用いることができる。
【0092】用いることができるグラフト化ブロックポリマー又はブロックポリマーは、一以上の任意に共役されたエチレン性結合を含む少なくとも一のエチレン性モノマーの重合から得られる少なくとも一のブロック、例えばエチレン、ブタジエン、又はイソプレンと、スチレンポリマーの少なくとも一のブロックを含むコポリマーを含む。エチレン性モノマーが複数の任意の共役されたエチレン性結合を含むとき、重合の後の残りのエチレン性不飽和は、一般的に水素化される。こうして、周知の方法で、イソプレンの重合は、水素化の後に、エチレン−プロピレンブロックの形成をもたらし、ブタジエンの重合は、水素化の後に、エチレン−ブチレンブロックの形成をもたらす。これらのブロックコポリマーの中では、“ジブロック”又は“トリブロック”タイプのコポリマー、例えばBASF社により"Luvitol HSB"の名で市販されているようなポリスチレン/ポリイソプレン又はポリスチレン/ポリブタジエン、又はShell Chemical Co.により"Kraton"の名で市販されているようなポリスチレン/コポリ(エチレン−プロピレン)タイプ、又はポリスチレン/コポリ(エチレン−ブチレン)タイプを挙げることができる。
【0093】エチレン又はイソブチレンなどの一以上のエチレン性結合を含む少なくとも一のエチレン性モノマーの重合から得られる少なくとも一のブロックと、メチルメタクリレートなどのアクリル酸ポリマー少なくとも一のブロックを含む、グラフト化ブロックコポリマー又はブロックコポリマーとしては、ポリ(メチルメタクリレート)骨格とポリイソブチレンのグラフトを含むポリ(メチルメタクリレート)/ポリイソブチレンジブロック又はトリブロックコポリマー又はグラフト化コポリマーを挙げることができる。
【0094】少なくとも一のエチレン性モノマーの重合から得られる少なくとも一のブロックと、C2−C18ポリオキシアルキレン、特にポリオキシエチレン及び/又はポリオキシプロピレンなどのポリエーテルの少なくとも一のブロックを含む、グラフト化ブロックコポリマー又はブロックコポリマーの中では、ポリオキシエチレン/ポリブタジエン又はポリオキシエチレン/ポリイソブチレンジブロック又はトリブロックコポリマーを挙げることができる。
【0095】C1−C4アルキル(メタ)アクリレートとC8−C30アルキル(メタ)アクリレートのコポリマーを用いることもできる。特に、ステアリルメタクリレート/メチルメタクリレートコポリマーを挙げることができる。
【0096】この場合、安定化剤として、よりよい界面活性を有するように、グラフト化ポリマー又はブロックポリマーのいずれかを用いることが好ましい。この理由は、合成溶媒に不溶性のブロック又はグラフトは、粒子の表面でより大きなカバー力を提供するからである。
【0097】液体脂肪相が少なくとも一のシリコーン油を含むとき、安定化剤は好ましくは、ポリオルガノシロキサンタイプの少なくとも一のブロックと、フリーラジカルポリマー又はポリエーテル又はポリエステルの少なくとも一のブロック、例えばポリオキシ(C2−C18)アルキレンブロック特にポリオキシプロピレン化及び/又はポリオキシエチレン化ブロックを含むグラフト化ブロックコポリマー又はブロックコポリマーからなる群より選ばれる。
【0098】液体脂肪相がシリコーン油を含まないとき、安定化剤は、好ましくは−(a)ポリオルガノシロキサンタイプの少なくとも一のブロックと、フリーラジカルポリマー又はポリエーテル又はポリエステルの少なくとも一のブロックを含むグラフト化ブロックコポリマー又はブロックコポリマー、−(b)C1−C4アルキルアクリレート又はメタクリレートと、C8−C30アルキルアクリレート又はメタクリレートのコポリマー、−(c)共役されたエチレン結合を含む少なくとも一のエチレン性モノマーの重合により得られる少なくとも一のブロックと、ビニル又はアクリル酸ポリマー又はポリエーテル又はポリエステル、又はそれらの混合物の少なくとも一のブロックを含むグラフト化ブロックコポリマー又はブロックコポリマーからなる群より選ばれる。
【0099】ジブロックポリマーは好ましくは安定化剤として用いられる。
【0100】本発明の第3の態様の変形によれば、第1の皮膜形成ポリマーは、上記で定義された液体脂肪相中に溶解された形態で存在する(脂溶性ポリマーとも呼ばれる)ことができる。
【0101】脂溶性ポリマーの例としては、以下の式(I)に相当するポリマーを挙げることができる。
【0102】
【化1】

【0103】(式中、−R1は、1乃至19の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状の、飽和の炭化水素ベースの鎖を表し、−R2は、a)−O−CO−R4、R4はR1と同義であるが同じコポリマーのR1とは異なるものであり、b)−CH2−R5、R5は、5乃至25の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状の、飽和の炭化水素ベースの鎖を表すものであり、c)−O−R6、R6は、2乃至18の炭素原子を含む、飽和の炭化水素ベースの鎖を表すものであり、d)−CH2−O−CO−R7、R7は、1乃至19の炭素原子を含む直鎖状又は分枝状の、飽和の炭化水素ベースの鎖を表すものであり、−R2がa)、b)、又はc)の基を表すときR3は水素原子を表し、R2がd)の基を表すときR3はメチル基を表す)からなる群より選ばれる基であり、前記コポリマーは、少なくとも15重量%の、単位(Ia)又は単位(Ib)由来の少なくとも一のモノマーであって、その飽和又は分枝の炭化水素ベースの鎖が少なくとも7の炭素原子を含むモノマーからなることが必要である。
【0104】式(I)のコポリマーは、少なくとも一のビニルエステル(単位Iaに相当する)と、α−オレフィン、アルキルビニルエーテル又はアリルの(allylic)又はメタリルの(methallylic)エステルでもよい、少なくとも一の他のモノマー(単位Ibに相当する)の共重合から得られる。
【0105】単位(Ib)において、R2が上記の基−CH2−R5、−O−R6、−CH2−O−CO−R7、から選ばれるとき、式(I)のコポリマーは、50乃至95モル%の少なくとも一の単位(Ia)と5乃至50モル%の少なくとも一の単位(Ib)とから構成されることができる。
【0106】式(I)のコポリマーは、少なくとも一のビニルエステルと第1のエステルとは異なる少なくとも一の他のビニルエステルの共重合から得ることもできる。この場合、これらのコポリマーは、10乃至90モル%の少なくとも一の単位(Ia)と、10乃至90モル%の、少なくとも一の、R2が基−O−CO−R4を表す単位(Ib)とから構成されることができる。
【0107】式(Ia)の単位、又は式(Ib)のR2が−O−CO−R4である単位を提供するビニルエステルの中では、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ブタン酸ビニル、オクタン酸ビニル、デカン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、イソステアリン酸ビニル、2,2−ジメチルオクサン酸ビニル及びジメチルプロピオン酸ビニルを挙げることができる。
【0108】式(Ib)のR2が−CH2−R5である単位をもたらすα−オレフィンの中では、1−オクテン、1−ドデセン、1−オクタデセン、及び1−エイコセン、及び22乃至28の炭素原子を含むα−オレフィンの混合物が挙げられる。
【0109】式(Ib)のR2が−O−R6である単位をもたらすアルキルビニルエーテルの中では、エチルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、セチルビニルエーテル及びオクタデシルビニルエーテルを挙げることができる。
【0110】R2が−CH2−O−CO−R7である式(Ib)の単位を提供するアリル又はメタリルのエステルの中で、酢酸の、プロピオン酸の、ジメチルプロピオン酸の、酪酸の、ヘキサン酸の、オクタン酸の、デカン酸の、ラウリン酸の、2,2−ジメチルペンタン酸の、ステアリン酸の、及びエイコサン酸の、アリル又はメタリルを挙げることができる。
【0111】式(I)のコポリマーは、それらの分子量を実質的に増加することが意図されるある種の架橋剤を用いて架橋されることができる。
【0112】この架橋は、共重合の間に行なわれ、架橋剤は、ビニルタイプ又はアリル又はメタリルのタイプのいずれでもよい。これらの架橋剤の中では、特に、テトラアリルオキシエタン、ジビニルベンゼン、オクタン二酸ジビニル、ドデカン二酸ジビニル及びオクタデカン二酸ジビニルを挙げることができる。
【0113】本発明の組成物で用いられる式(I)の種々のコポリマーの中で、以下のコポリマーを挙げることができる:酢酸ビニル/ステアリン酸アリル、酢酸ビニル/ラウリン酸ビニル、酢酸ビニル/ステアリン酸ビニル、酢酸ビニル/オクタデセン、酢酸ビニル/オクタデシルビニルエーテル、プロピオン酸ビニル/ラウリン酸アリル、プロピオン酸ビニル/ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル/1−オクタデセン、酢酸ビニル/1−ドデセン、ステアリン酸ビニル/エチルビニルエーテル、プロピオン酸ビニル/セチルビニルエーテル、ステアリン酸ビニル/酢酸アリル、2,2−ジメチルオクタン酸ビニル/ラウリン酸ビニル、2,2−ジメチルペンタン酸アリル/ラウリン酸ビニル、ジメチルプロピオン酸ビニル/ステアリン酸ビニル、ジメチルプロピオン酸アリル/ステアリン酸ビニル、プロピオン酸ビニル/ステアリン酸ビニル、0.2%のジビニルベンゼンで架橋されたもの、ジメチルプロピオン酸ビニル/ラウリン酸ビニル、0.2%のジビニルベンゼンで架橋されたもの、酢酸ビニル/オクタデシルビニルエーテル、0.2%のテトラアリルオキシエタンで架橋されたもの、酢酸ビニル/ステアリン酸アリル、0.2%のジビニルベンゼンで架橋されたもの、酢酸ビニル/1−オクタデセン、0.2%のジビニルベンゼンで架橋されたもの、プロピオン酸アリル/ステアリン酸アリル、0.2%のジビニルベンゼンで架橋されたもの、が挙げられる。
【0114】例示できる脂溶性皮膜形成ポリマーは、脂溶性ホモポリマー、特に、9乃至22の炭素原子を含むビニルエステルのホモ重合により、又は10乃至20の炭素原子を含むアルキル基のアルキルアクリレート又はメタクリレートのホモ重合により得られるものも含む。
【0115】そのような脂溶性ホモポリマーは、ステアリン酸ポリビニル、ジビニルベンゼンで、ジアリルエーテルで、又はフタル酸ジアリルで架橋されたステアリン酸ポリビニル、(メタ)アクリル酸ポリステアリル、ラウリン酸ポリビニル、又は(メタ)アクリル酸ポリラウリルから選ぶことができ、これらのポリ(メタ)アクリル酸エステルはエチレングリコールジメタクリレート又はテトラエチレングリコールジメタクリレートで架橋されていることもある。
【0116】上記で定義される脂溶性コポリマー及びホモポリマーは、周知であり、特に、特許出願FR−A−2262303に開示されており、2000乃至500,000、好ましくは4000乃至200,000の範囲の重量平均分子量を有することができる。
【0117】本発明に用いられる脂溶性皮膜形成ポリマーとしては、a)で定義したポリオレフィンワックス以外のポリアルキレン、特にC2−C20アルキレンコポリマー、例えばポリブテン、直鎖状又は分枝状の、飽和又は不飽和のC1乃至C8アルキル基を有するアルキルセルロース、例えばエチルセルロース及びプロピルセルロース、ビニルピロリドン(VP)コポリマー、特にビニルピロリドンとC2乃至C40、好ましくはC3乃至C20アルケンのコポリマーが挙げられる。本発明に用いられるVPコポリマーの例としては、VP/酢酸ビニル、VP/メタクリル酸エチル、ブチル化ポリビニルピロリドン(PVP)、VP/メタクリル酸エチル/メタクリル酸、VP/エイコセン、VP/ヘキサデセン、VP/トリアコンテン、VP/スチレン又はVP/アクリル酸/メタクリル酸ラウリルコポリマーが挙げられる。
【0118】第1の皮膜形成ポリマーは、組成物の全重量に対して、5乃至60重量%、好ましくは10乃至45重量%、より好ましくは15乃至35重量%の範囲で存在することができる。
【0119】有利には、第1の皮膜形成ポリマー及び前記熱転移剤が、組成物中に、皮膜形成ポリマー/熱転移剤重量比が0.1乃至20、好ましくは0.5乃至10、より好ましくは1乃至8の範囲で存在することができる。
【0120】組成物は少なくとも一の染料、例えば粉末化合物及び/又は脂溶性染料、例えば、組成物の全重量に対して、0.01乃至50%の比率で含むことができる。粉末化合物は、化粧品組成物で通常用いられる、顔料及び/又は真珠光沢剤から選ばれることができる。有利には粉末化合物は、組成物の全重量に対して、0.1乃至25%、より有利には1乃至20%を占める。
【0121】顔料は、白でも着色されていても良く、鉱物及び/又は有機物のものでよい。鉱物の顔料の中では、二酸化チタン、任意に表面処理されたもの、酸化ジルコニウム、及び酸化セリウムを挙げることができ、また酸化鉄、酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物、フェリックブルーを挙げることができる。有機顔料の中では、カーボンブラック、タイプDとCの顔料、コチニールカーマイン、又はバリウム、ストロンチウム、カルシウム又はアルミニウムベースのレーキを挙げることができる。
【0122】真珠光沢顔料は、白の真珠光沢顔料、例えばチタンで被覆されたマイカ、オキシ塩化ビスマスで被覆されたマイカ、着色真珠光沢顔料、例えば酸化鉄で被覆されたマイカチタン、特にフェリックブルー又は酸化クロムで被覆されたマイカチタン、上記のタイプの有機顔料で被覆されたマイカチタン、及びオキシ塩化ビスマスベースの真珠光沢顔料からも選ばれることができる。
【0123】組成物は、当業者に良く知られ、化粧品組成物で通常用いられるものから選ばれるフィラーも含むことができる。フィラーは鉱物又は有機のもの、ラメラ又は球状のものでよい。タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ナイロンパウダー(AtochemからのOrgasol)、ポリβ−アラニンパウダー、ポリエチレンパウダー、テフロン(登録商標)、ラウロイルリジン、デンプン、窒化ホウ素、テトラフルオロエチレンポリマーパウダー、中空ミクロスフェア、例えばExpancel(Nobel Industrie)、Polytrap(Dow Corning)、シリコーン樹脂ミクロビーズ(例えばToshibaからのTospearls)、沈澱炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸水素マグネシウム、ハイドロキシアパタイト、中空シリカミクロスフェア(MaprecosからのSilica Beads)、ガラス又はセラミックミクロカプセル、8乃至22の、好ましくは12乃至18の炭素原子を含む有機カルボン酸由来の金属石鹸、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛又はミリスチン酸マグネシウムを挙げることができる。
【0124】組成物は、そのような組成物で通常用いられるいかなる添加剤も含むことができ、例えば香料、防腐剤、増粘剤、界面活性剤、可塑剤、金属イオン封鎖剤、ビタミン、タンパク質、セラミド、酸化又は塩基化剤、エモリエント、サンスクリーン剤、フィリーラジカル捕捉剤、ワックス、油又は保湿剤である。
【0125】いうまでもないが、当業者は、これ又はこれらの付加的混合物を、及び/又はその量を、その添加により本発明の組成物の有利な毒性に悪影響を与えないように選択するであろう。以下の実施例は本発明をより詳細に説明するものである。
【0126】
【実施例】[皮膜の耐水性を測定する試験]10cm×10cmの大きさのガラスプレート上に、組成物の層を9cm×9cmの大きさ、300μm厚(乾燥前)に広げて、24時間、30℃、50%の相対湿度に放置して乾燥させた。乾燥の後、IKA labortechnik社によりRCT basicの名で市販されているマグネチックホットプレートスターラー上に置いた、直径19cm、容量2lで、1lの水の入った結晶化容器中に、プレートを置いた。
【0127】ついで、滑らかなPTFE円筒形マグネチックバー(長さ6cm;直径1cm)を皮膜上に置いた。攪拌速度を位置5にセットした。水の温度を、サーモメーターを用いて20乃至40℃に制御した。時間t0=0のとき、攪拌を開始した。皮膜がプレートから分離するか剥がれた後の、又はマグネチック攪拌バーの大きさの穴が観察されたとき、すなわち穴が6cmの径のときの時間t(分で表される)を測定した。2時間後皮膜が元のままであるときは試験を停止した。皮膜の耐水性を、測定された時間tとした。
【0128】[実施例1]以下の特性を有する8種類のポリカプロラクトン(PCLと記載する)を試験した:【0129】
【表1】

【0130】各PCLを以下の組成物で試験した。
−水性分散液としてのポリウレタン、Goodrich社によりAvalure UR 425の名で市販されているもの、活性剤含有量が49重量% 24.5gA.M.
−ポリカプロラクトン 10g−ヒドロキシエチルセルロース 2g−黒酸化鉄 5g−プロピレングリコール 5g−防腐剤 適量−水 100gとする量各組成物について、冷水(20℃)、及び熱水(40℃)に対する耐性を、上記プロトコールに従って測定した。以下の結果を得た。
【0131】
【表2】

【0132】各組成物について、皮膜は、室温の水(冷水)存在下よりも、40℃の水(熱水)の存在下では、耐性がずっと低かった。このように皮膜は、熱水で容易に除去でき、冷水にはより耐性であった。
【0133】[実施例9]以下の組成のマスカラを調製した。
−水性分散液としてのポリウレタン、Goodrich社によりAvalure UR 425の名で市販されているもの、活性剤含有量が49重量% 14gA.M.
−ポリカプロラクトン(Solvay社からのCAPA 223) 10g−エチルアルコール 5g−ヒドロキシエチルセルロース 1.9g−プロピレングリコール 5g−顔料 5g−防腐剤 適量−水 100gとする量【0134】このマスカラは、睫毛に容易に適用され、冷水に対して良好な耐性を示した。熱水(40℃)で容易に除去される。この組成物は、冷水(20℃)に対して55分の耐性(上述の試験によって測定した耐性)を有し、熱水(40℃)に対して3.5分の耐性を有する皮膜を形成した。
【0135】[実施例10、11及び比較例12]以下の組成を有する、本発明の2種類のマスカラ(実施例10及び11)と本発明の一部を構成しないマスカラ(比較例12)を調製した。
−イソドデカン中のポリマー分散物 60g−ポリカプロラクトン xg−ポリエチレンワックス(融点=83.9℃)(Petrolite社からのPerformalene 500) yg−黒酸化鉄 10g−油混合物* 10g*油混合物は、1.43gのオクチルドデカノール、3.33gのパルリーム(parleam)油、1.91gのポリビニルピロリドンエイコセン(IFP社からのGanex V220)及び3.33gのフェニルトリメチコン(Dow Corning 556液)
【0136】
【表3】

【0137】用いられたポリマーのイソドデカン中分散液は:メチルアクリレートとアクリル酸の、95/5比での、非架橋コポリマーの、イソドデカン中の分散液を、文献EP-A-749747の実施例7に記載された方法に従って調製した。
【0138】Kraton G1701(Shell)の名で市販されている、ポリスチレン/コポリ(エチレン−プロピレン)ジブロックコポリマーでの、ポリ(メチルアクリレート/アクリル酸)の表面安定化粒子の、固体含有量が24.2重量%、平均粒子サイズが180nm、Tgが20℃の、イソドデカン中分散液をこうして得た。このポリマーは室温で皮膜を形成できた。
【0139】各組成物について、置かれた皮膜の冷水(20℃)及び熱水(40℃)に対する耐性を実施例1乃至8に記載されたプロトコールにより、皮膜が崩壊を始めた時間(分及び秒で表される)を測定することにより、測定した。以下の結果を得た。
【0140】
【表4】

【0141】本発明の実施例10と11については、ポリカプロラクトンは、皮膜の熱水に対する耐性を実質的に減少したが、比較例12で用いられたポリエチレンワックスは熱水に対する皮膜の耐性をあまり減少させなかった。本発明の実施例10及び11の組成物は、本発明の一部を構成しない比較例12よりも容易に除去された。
【出願人】 【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】LOREAL
【出願日】 平成13年6月12日(2001.6.12)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外7名)
【公開番号】 特開2002−20216(P2002−20216A)
【公開日】 平成14年1月23日(2002.1.23)
【出願番号】 特願2001−177546(P2001−177546)