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【発明の名称】 |
ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼ |
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【氏名】ヘンリック・オルセン 【氏名】ティモシー・エイ・コールマン 【氏名】マーク・ディ・アダムス |
【課題】ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼポリペプチド、およびそのようなポリペプチドをコードするDNA(RNA)を提供する。
【解決手段】ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼポリペプチド、およびそのようなポリペプチドをコードするDNA(RNA)、およびそのようなポリペプチドを組換え技術により製造するための方法、およびそのようなポリペプチドに対する抗体を製造するための方法を開示する。尿結石形成およびシュウ酸過剰尿症の治療のために治療上有効な量のポリペプチドを提供するための、本発明のポリペプチドと適当な薬学的担体との組合わせもまた開示する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 オキサリル−CoAデカルボキシラーゼが必要である患者を治療するための方法であって、治療上有効な量の、(i)第1〜6図の推定アミノ酸配列(配列番号2)を有するオキサリル−CoAデカルボキシラーゼポリペプチド、並びにそのフラグメント、アナログおよび誘導体;および(ii)ATCC寄託番号第75715号のcDNAによりコードされるオキサリル−CoAデカルボキシラーゼポリペプチド、並びに該ポリペプチドのフラグメント、アナログおよび誘導体;よりなる群から選択されるポリペプチドを患者に投与することからなる方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】本発明は、新たに同定されたポリヌクレオチド、そのようなポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、そのようなポリヌクレオチドおよびポリペプチドの使用、さらにはまた、そのようなポリヌクレオチドおよびポリペプチドの製造に関する。とりわけ、本発明のポリペプチドは、ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼである。 【0002】尿中でのカルシウム−オキサレート結石の形成がカルシウムとオキサレートの両方の飽和レベルに依存することを、証拠は示唆することから、尿路での結石形成(尿結石形成)を起こしやすい個体では、これらのイオンの一方または両方の管理が重要であるらしい。尿結石形成は、米国人の10%以上を冒している一般的な尿路問題である(Sierakowski,R.ら、Invest.Urol.、15:438−441(1978))。尿路結石は、通常、それらの組成により分類されるが、シュウ酸カルシウム単独またはリン酸カルシウムが混ざったシュウ酸カルシウムからなるカルシウム結石が最も多く現れる(70%)。シュウ酸カルシウムの沈降は、準安定状態でのカルシウムとオキサレートの両方のイオンで飽和される尿に依存するが、オキサレートイオン濃度が尿シュウ酸カルシウム結石の形成により重要であることが議論されている。 【0003】血漿および尿中のオキサレートの大部分は、アスコルビン酸、グリオキシレートの、またより少ない程度でトリプトファンの内因性代謝に由来する(Nath,R.ら、Pergamon Press、55−58頁(1984))。さらに、尿オキサレートの10%〜20%は、特に、葉の多い野菜および植物の摂取によって、食物から吸収される。幸いにも、大抵の食物オキサレートは、管腔内カルシウムにより結合されるらしく、また不溶性塩として排泄される。従って、摂取されるカルシウムと吸収されるオキサレートとの間には、逆の関係がある。(Ernest,D.L.ら、Gastroenterology、66:1114−1122(1964))。 【0004】オキサレートの異常合成または過剰吸収のいずれかが、シュウ酸過剰尿症と呼ばれる重篤な病態をもたらし得る(Liedtke,R.R.ら、Urol.Res.、16:188−189(1988))。この病態は遺伝学的根拠を有し得るが、事例の非常に大部分は依然として特発性のままである(Nath,R.ら、Pergamon Press、55−58頁(1984))。基礎となる原因がカルシウム代謝の妨害であろうと、または単なるオキサレートレベルの増加であろうとも、ヒトにおける尿オキサレートレベルの増加とシュウ酸カルシウム結石疾患との間には、強い関連がある。 【0005】尿路での結石形成の根拠およびこの障害を治療するための方法は、近年、集中的な研究課題となっている。血漿および尿オキサレート濃度を低下させる方法として、植物から得られたオキサリル−CoAデカルボキシラーゼ遺伝子がヒトの細胞に挿入されている。オキサリル−CoAデカルボキシラーゼ遺伝子は、細菌Oxalobacter formigenesからクローン化されている。Lung,H.Y.ら、Am.J.Kidney Dis.、17:381−5(1991)。 【0006】従って、血漿、また続いて尿中のオキサレートレベルを低下させる酵素は、シュウ酸カルシウム結石形成の発生率を減少させるであろう。 【0007】本発明の一態様により、ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼである新規成熟ポリペプチド、さらにはまた、そのフラグメント、アナログおよび誘導体を提供する。本発明のポリペプチドは、ヒト起源のポリペプチドである。 【0008】本発明の別の態様により、そのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチド(DNAまたはRNA)を提供する。 【0009】本発明のまたさらなる態様により、そのようなポリペプチドを組換え技術により製造するための方法を提供する。 【0010】本発明のまたさらなる態様により、そのようなポリペプチド、またはそのようなポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを治療目的、例えば、カルシウム−オキサレート結石形成およびシュウ酸過剰尿症を予防するのに利用するための方法を提供する。 【0011】本発明のまたさらなる態様により、そのようなポリペプチドに対する抗体を提供する。 【0012】本発明のこれらの態様および他の態様は、本明細書中の教示から当業者に明らかであろう。 【0013】以下の図面は、本発明の態様を説明するものであって、請求の範囲により包含される本発明の範囲を限定しようとするものではない。 【0014】第1〜6図は、成熟オキサリル−CoAデカルボキシラーゼポリペプチドのcDNA配列および対応する推定アミノ酸配列を示す。アミノ酸に関する標準的な3文字略号を使用する。 【0015】第7及び8図は、細菌 Oxalobacter formigenes由来のオキサリル−CoAデカルボキシラーゼ(上の列)と本発明のポリヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド(下の列)との間のアミノ酸配列の比較である。 【0016】第9図は、インビトロにおいて転写/翻訳した後、ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼをゲル上で電気泳動した結果を示す。レーン1は、ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼをコードするプラスミドテンプレートである。レーン2は、ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼをコードする、PCRから生じたテンプレートであって、Mは、分子量マーカーを表す。 【0017】本発明の一態様により、第1〜6図の推定アミノ酸配列(配列番号2)を有する成熟ポリペプチド、または1994年3月18日にATCC寄託番号第75715号として寄託されたクローンのcDNAによりコードされる成熟ポリペプチドをコードする、単離された核酸(ポリヌクレオチド)を提供する。 【0018】本発明のポリヌクレオチドは、ヒトの膵臓から得られたcDNAライブラリー中で発見された。それは、578アミノ酸残基の成熟タンパク質をコードする開放読み枠(オープンリーディングフレーム)を含む。本発明のタンパク質は、細菌Oxalobacter formigenes由来のオキサリル−CoAデカルボキシラーゼに対し、アミノ酸レベルで約50−60%相同である。相同性は、細菌酵素のアミノ酸【0019】本発明のポリヌクレオチドは、RNAの形で、またはDNAの形であり得、このDNAには、cDNA、ゲノムDNA、および合成DNAが含まれる。該DNAは、二本鎖または一本鎖であり得、また一本鎖であるなら、コード鎖または非コード(アンチ−センス)鎖であり得る。成熟ポリペプチドをコードするコード配列は、第1〜6図に示すコード配列または寄託されたクローンのコード配列と同じであってよく、あるいは遺伝コードの重複または縮重の結果として、第1〜6図のDNAまたは寄託されたcDNAと同じ成熟ポリペプチドをコードする異なったコード配列であってもよい。 【0020】第1〜6図の成熟ポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコードされる成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドには、以下のものが含まれ得る:成熟ポリペプチドのコード配列のみ;成熟ポリペプチドのコード配列、およびリーダーもしくは分泌配列またはプロプロテイン配列といったような付加的コード配列;成熟ポリペプチドのコード配列(また場合により、付加的コード配列)、および成熟ポリペプチドのコード配列のイントロンまたは非コード配列5'および/または3'といったような非コード配列。 【0021】従って、「ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド」という用語は、ポリペプチドのコード配列のみが含まれるポリヌクレオチド、さらにはまた、付加的コードおよび/または非コード配列が含まれるポリヌクレオチドを包含する。 【0022】本発明はさらに、第1〜6図の推定アミノ酸配列を有するポリペプチドまたは寄託されたクローンのcDNAによりコードされるポリペプチドのフラグメント、アナログおよび誘導体をコードする、上記のポリヌクレオチドの変異体に関する。ポリヌクレオチドの変異体は、ポリヌクレオチドの天然に存在するアレル変異体またはポリヌクレオチドの天然には存在しない変異体であり得る。 【0023】従って、本発明には、第1〜6図に示すのと同じ成熟ポリペプチドまたは寄託されたクローンのcDNAによりコードされる同じ成熟ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、さらにはまた、そのようなポリヌクレオチドの変異体が含まれ、これらの変異体は、第1〜6図のポリペプチドまたは寄託されたクローンのcDNAによりコードされるポリペプチドのフラグメント、誘導体またはアナログをコードする。そのようなヌクレオチド変異体には、欠失変異体、置換変異体および付加並びに挿入変異体が含まれる【0024】先に示したように、該ポリヌクレオチドは、第1〜6図に示すコード配列の天然に存在するアレル変異体または寄託されたクローンのコード配列の天然に存在するアレル変異体であるコード配列を有し得る。当業界で知られているように、アレル変異体は、1つまたはそれ以上のヌクレオチドの置換、欠失または付加を有し得る別の形のポリヌクレオチド配列であり、これは、コードされるポリペプチドの機能を実質的には変えない。 【0025】本発明のポリヌクレオチドはまた、本発明のポリペプチドの精製を可能とするマーカー配列に枠内で融合したコード配列も有し得る。細胞宿主の場合には、そのマーカー配列は、マーカーに融合した成熟ポリペプチドの精製を提供するための、pQE−9ベクターにより与えられるヘキサ−ヒスチジンタグ(tag)であってよく、または、例えば、哺乳動物宿主、例えば、COS−7細胞を使用する場合には、そのマーカー配列は、赤血球凝集素(HA)タグであってよい。HAタグは、インフルエンザ赤血球凝集素タンパク質から得られるエピトープに対応する(Wilson,I.ら、Cell、37:767(1984))。 【0026】本発明はさらに、配列間に少なくとも50%、また好ましくは70%の同一性がある場合に、上記の配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。本発明は特に、ストリンジェント条件下、上記のポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。本明細書中で使用する場合、「ストリンジェント条件」という用語は、配列間に少なくとも95%、また好ましくは少なくとも97%の同一性がある場合にのみ、ハイブリダイゼーションが起こるであろうことを意味する。好ましい態様では、上記のポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドは、第1〜6図のcDNAまたは寄託されたcDNAによりコードされる成熟ポリペプチドと同じ生物学的機能または活性を実質的には保有するポリペプチドをコードする。 【0027】本明細書中で言う寄託は、特許手続上の微生物の寄託の国際承認に関するブダペスト条約の条件の下に保持されるであろう。これらの寄託は、単に当業者への便宜として与えられるものであって、寄託が35 U.S.C. §112下に要求されることを承認するものではない。寄託された物質中に含まれるポリヌクレオチドの配列、さらにはまた、それによりコードされるポリペプチドのアミノ酸配列は、本明細書の一部を構成して、本明細書中の配列のいずれかの記載と矛盾する際はいつでも照合している。寄託された物質を製造し、使用し、または販売するには、実施許諾が要求され得、またそのような実施許諾は、ここでは付与されない。 【0028】本発明はさらに、第1〜6図の推定アミノ酸配列を有する、または寄託されたcDNAによりコードされるアミノ酸配列を有するオキサリル−CoAデカルボキシラーゼポリペプチド、さらにはまた、そのようなポリペプチドのフラグメント、アナログおよび誘導体に関する。 【0029】第1〜6図のポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコードされるポリペプチドを示す場合、「フラグメント」、「誘導体」および「アナログ」という用語は、そのようなポリペプチドと実質的に同じ生物学的機能または活性を保有するポリペプチドを意味する。従って、アナログには、プロプロテイン部分を切断することにより活性化して、活性な成熟ポリペプチドを製造することができるプロプロテインが含まれる。 【0030】本発明のポリペプチドは、組換えポリペプチド、天然ポリペプチドまたは合成ポリペプチド、好ましくは組換ポリペプチドであってよい。 【0031】第1〜6図のポリペプチドまたは寄託されたcDNAによりコードされるポリペプチドのフラグメント、誘導体またはアナログは、(i)1つまたはそれ以上のアミノ酸残基が同型または非同型アミノ酸残基(好ましくは、同型アミノ酸残基)で置換されており、またそのような置換アミノ酸残基が遺伝コードによりコードされるものであってもよく、またはコードされたものでなくてもよいもの、(ii)1つまたはそれ以上のアミノ酸残基に置換基が含まれるもの、または(iii)成熟ポリペプチドが、該ポリペプチドの半減期を増加させる化合物(例えば、ポリエチレングリコール)のような、他の化合物と融合しているもの、または(iv)リーダーもしくは分泌配列、または成熟ポリペプチドの精製に使用される配列、またはプロプロテイン配列といったような、付加的アミノ酸が成熟ポリペプチドに融合しているものであり得る。そのようなフラグメント、誘導体およびアナログは、本明細書中の教示から当業者の範囲内であると思われる。 【0032】本発明のポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、単離された形で提供されるのが好ましく、好ましくは、均一となるまで精製される。「単離された」という用語は、物質がその元の環境(例えば、それが天然に存在するなら、天然の環境)から除去されていることを意味する。例えば、生きている動物にある天然に存在するポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されていないが、天然の系における共存物質のいくつかまたは全てから分離された同じポリヌクレオチドまたはポリペプチドは単離されている。そのようなポリヌクレオチドはベクターの部分となり得、および/またはそのようなポリヌクレオチドまたはポリペプチドは組成物の部分となり得、またそのようなベクターまたは組成物はその天然の環境の部分ではないという点で、なお単離されている。 【0033】本発明はまた、本発明のポリヌクレオチドが含まれるベクター、本発明のベクターで遺伝的に操作された宿主細胞、および本発明のポリペプチドの組換え技術による製造にも関する。 【0034】宿主細胞は、例えば、クローニングベクターまたは発現ベクターであり得る本発明のベクターで遺伝的に操作される(トランスデュースされ、またはトランスフォームされ、またはトランスフェクトされる)。該ベクターは、例えば、プラスミド、ウイルス粒子、ファージ等の形であり得る。操作された宿主細胞は、プロモーターを活性化し、トランスフォーマントを選択し、またはオキサリル−CoAデカルボキシラーゼ遺伝子を増幅するのに適するよう改変された従来の栄養培地で培養することができる。温度、pH等といったような培養条件は、発現用に選択された宿主細胞で先に使用した培養条件であって、当業者に明らかであろう。 【0035】本発明のポリヌクレオチドは、ペプチドを組換え技術により製造するのに使用することができる。従って、例えば、該ポリヌクレオチドを、ポリペプチドを発現するための様々な発現ベクターのいずれか1つに含ませることができる。そのようなベクターには、染色体、非染色体および合成DNA配列、例えば、SV40の誘導体;細菌プラスミド;ファージDNA;バキュロウイルス;酵母プラスミド;プラスミドとファージDNAとの組合せから得られるベクター;ワクシニア、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮性狂犬病といったようなウイルスDNAが含まれる。しかし、他のいずれのベクターも、それが宿主中で複製可能であって、生存可能である限り、使用することができる。 【0036】適当なDNA配列を様々な方法によりベクターに挿入することができる。一般には、DNA配列を当業界で既知の方法により適当な制限エンドヌクレアーゼ部位に挿入する。そのような方法および他の方法は、当業者の範囲内であると思われる。 【0037】発現ベクターのDNA配列を、適当な発現制御配列(プロモーター)に作動可能に結合し、mRNA合成を行わせる。そのようなプロモーターの代表例として、以下のものが挙げられる:LTRまたはSV40プロモーター、E.coli. lacまたはtrp、ファージラムダPLプロモーター、および原核もしくは真核細胞またはそれらのウイルスでの遺伝子の発現を制御することが知られている他のプロモーター。発現ベクターはまた、翻訳開始のためのリボソーム結合部位および転写終結区も含む。該ベクターはまた、発現を増幅するのに適当な配列も含み得る。 【0038】さらに、発現ベクターは、真核細胞培養の場合にはジヒドロフォレートレダクターゼまたはネオマイシン耐性といったような、またはE.coliではテトラサイクリンまたはアンピシリン耐性といったような、トランスフォームされた宿主細胞の選択のための表現型特性を与えるために、1つまたはそれ以上の選択可能なマーカー遺伝子を含むのが好ましい。 【0039】上記のような適当なDNA配列、さらにはまた、適当なプロモーターまたは制御配列を含むベクターを、適当な宿主をトランスフォームするために使用して、その宿主がタンパク質を発現するのを可能にすることができる。適当な宿主の代表例として、以下のものが挙げられる:E.coli、Streptomyces、Salmonella typhimuriumといったような細菌細胞;酵母のような真菌細胞;DrosophilaおよびSf9といったような昆虫細胞;CHO、COSまたはBowesメラノーマといったような動物細胞;植物細胞等。適当な宿主の選択は、本明細書中の教示から当業者の範囲内であると思われる。 【0040】とりわけ、本発明にはまた、先に広く記載した配列を1つまたはそれ以上含んでなる組換え構築物も含まれる。その構築物は、本発明の配列が順または逆方向で挿入されている、プラスミドまたはウイルスベクターといったようなベクターを含んでなる。この実施態様の好ましい態様では、該構築物はさらに、例えば、該配列に作動可能に結合したプロモーターを含め、制御配列を含んでなる。適当なベクターおよびプロモーターが多数、当業者に知られていて、市販されている。以下のベクターを例として挙げる。細菌用: pQE70、pQE60、pQE−9(Qiagen)、pbs、pD10、ファージスクリプト(phagescript)、psiX174、pbluescript SK、pbsks、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A(Stratagene);ptrc99a、pKK223−3、pKK233−3、pDR540、pRIT5(Pharmacia)。真核生物用: pWLNEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1、pSG(Stratagene)、pSVK3、pBPV、pMSG、pSVL(Pharmacia)。しかし、他のいずれのプラスミドまたはベクターも、それらが宿主中で複製可能であって、生存可能である限り、使用することができる。 【0041】プロモーター領域は、CAT(クロラムフェニコールトランスフェラーゼ)ベクターまたは選択マーカーを有する他のベクターを用いて、いずれかの所望の遺伝子から選択することができる。2つの適当なベクターは、PKK232−8およびPCM7である。個々に名付けられた細菌プロモーターには、lacI、lacZ、T3、T7、gpt、ラムダPR、PLおよびtrpが含まれる。真核プロモーターには、CMV即時初期(immediate early)、HSVチミジンキナーゼ、初期および後期SV40、レトロウイルス由来のLTR、およびマウスのメタロチオネイン−Iが含まれる。適当なベクターおよびプロモーターの選択は、十分、当業者のレベルの範囲内である。 【0042】さらなる態様では、本発明は、上記の構築物を含む宿主細胞に関する。その宿主細胞は、哺乳動物細胞のような高等真核細胞、酵母細胞のような低等真核細胞であり得、または該宿主細胞は、細菌細胞のような原核細胞であり得る。構築物の宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン媒介トランスフェクションまたはエレクトロポレーションにより行うことができる。(Davis,L.、Dibner,M.、Battey,L.、Basic Methods inMolecular Biology(1986))。 【0043】宿主細胞中の構築物を通常の方法で使用して、組換え配列によりコードされる遺伝子産物を製造することができる。あるいはまた、本発明のポリペプチドは、従来のペプチド合成装置により合成的に製造することができる。 【0044】成熟タンパク質は、適当なプロモーターの制御下、哺乳動物細胞、酵母、細菌、または他の細胞中で発現させることができる。そのようなタンパク質を、本発明のDNA構築物から得られるRNAを用いて製造するために、無細胞翻訳系もまた使用することができる。原核および真核宿主で使用するのに適当なクローニングおよび発現ベクターは、Sambrookら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual, 第2版、Cold Spring Harbor、ニューヨーク、(1989)により記載されており、この開示は、本明細書の一部を構成する。 【0045】本発明のポリペプチドをコードするDNAの高等真核生物による転写は、エンハンサー配列をベクターに挿入することにより増加する。エンハンサーは、プロモーターに作用してその転写を増加させる、通常、約10〜300bpの、DNAのシス作用性要素である。例には、bp 100〜270の、複製開始点の後期側にあるSV40エンハンサー、サイトメガロウイルス初期プロモーターエンハンサー、複製開始点の後期側にあるポリオーマエンハンサー、およびアデノウイルスエンハンサーが含まれる。 【0046】通例、組換え発現ベクターには、複製開始点、および宿主細胞のトランスフォーメーションを可能にする選択可能なマーカー、例えば、E.coliのアンピシリン耐性遺伝子並びにS.cerevisiae TRP1遺伝子、および下流の構造配列の転写を行わせるために高度に発現される遺伝子から得られるプロモーターが含まれるであろう。そのようなプロモーターは、とりわけ、3−ホスホグリセリン酸キナーゼ(PGK)のような解糖系酵素、α因子、酸性ホスファターゼ、または熱ショックタンパク質をコードするオペロンから得ることができる。ヘテロロガス構造配列は、翻訳開始および終結配列、また好ましくは、翻訳されたタンパク質の細胞周辺腔または細胞外媒体への分泌を行わせることができるリーダー配列と共に、適当な相(phase)で構築される。場合により、そのヘテロロガス配列は、所望の特性、例えば、発現された組換え生成物の安定化または精製の簡易化を与えるN−末端同定ペプチドが含まれる融合タンパク質をコードすることができる。 【0047】細菌で使用するのに有用な発現ベクターは、所望のタンパク質をコードする構造DNA配列を、適当な翻訳開始および終結シグナルと共に、機能的なプロモーターを有する作動可能なリーディング相に挿入することにより構築される。そのベクターは、ベクターの維持を確実なものとするために、また所望により、宿主内での増幅を与えるために、1つまたはそれ以上の表現型の選択可能なマーカーおよび複製開始点を含んでなるであろう。トランスフォーメーションに適当な原核宿主には、E.coli、Bacillus subtilis、Salmonella typhimurium、およびPseudomonas属、Streptomyces属、並びにStaphylococcus属の範囲内の様々な種が含まれるが、他のものもまた、選択物質として使用することができる。 【0048】代表的であるが、非限定的な例として、細菌で使用するのに有用なベクターは、周知のクローニングベクター pBR322(ATCC 37017)の遺伝要素を含んでなる市販のプラスミドから得られる、選択可能なマーカーおよび細菌の複製開始点を含んでなり得る。そのような市販のベクターには、例えば、pKK223−3(Pharmacia Fine Chemicals、Uppsala、スウェーデン)およびGEM1(Promega Biotec、Madison、WI、米国)が含まれる。これらのpBR322「骨核」部分を適当なプロモーターおよび発現されるべき構造配列と組み合わせる。 【0049】適当な宿主株をトランスフオーメーションして、その宿主株を適当な細胞密度までの増殖させた後、選択されたプロモーターを適当な方法(例えば、温度シフトまたは化学誘導)により誘導して、細胞をさらなる期間培養する。 【0050】細胞を、一般的には、遠心分離により収集し、物理的または化学的方法により破壊して、その結果得られた粗製の抽出物を更なる精製のために保有する。 【0051】タンパク質の発現に使用される微生物細胞は、凍結−解凍サイクル、音波処理、機械的破壊、または細胞溶解剤の使用を含め、いずれの従来法によっても破壊でき、そのような方法は、当業者に周知である。 【0052】組換えタンパク質を発現させるために、様々な哺乳動物細胞培養系もまた使用することができる。哺乳動物発現系の例には、Gluzman、Cell、23:175(1981)により記載されている、サルの腎臓線維芽細胞のCOS−7系、および適合可能なベクターを発現させることができる他の細胞系、例えば、C127、3T3、CHO、HeLaおよびBHK細胞系が含まれる。哺乳動物発現ベクターは、複製開始点、適当なプロモーターおよびエンハンサー、またいずれかの必要なリボソーム結合部位、ポリアデニル化部位、スプライスドナーおよびアクセプター部位、転写終結配列、および5'に隣接する非転写配列もまた含んでなるであろう。SV40のスプライシングから得られるDNA配列、およびポリアデニル化部位を使用して、必要とされる非転写遺伝要素を与えることができる。【0053】オキサリル−CoAデカルボキシラーゼポリペプチドは、硫酸アンモニウムまたはエタノール沈降、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水的相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマトグラフィー、およびレクチンクロマトグラフィーが含まれる方法により、組換え細胞培養物から回収して、精製することができる。必要に応じて、タンパク質の再生工程を、成熟タンパク質の立体配置を完成するのに使用することができる。最後に、高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を最終精製工程に使用することができる。【0054】本発明のポリペプチドは、天然に精製された産物、もしくは化学合成法の産物であり得るか、または原核もしくは真核宿主から(例えば、培養物中の細菌、酵母、高等植物、昆虫および哺乳動物細胞によって)組換え技術により製造することができる。組換え製造方法で使用する宿主により、本発明のポリペプチドは、グリコシル化され得るか、またはグルコシル化され得ない。本発明のポリペプチドにはまた、最初のメチオニンアミノ酸残基が含まれ得る。 【0055】本発明のオキサリル−CoAデカルボキシラーゼポリペプチドを使用して、オキサレートイオンの血漿および尿レベルを減少させることにより、尿結石形成を予防することができる。 【0056】本発明のオキサリル−CoAデカルボキシラーゼポリペプチドを使用して、シュウ酸過剰尿症をまた治療または予防することもできる。シュウ酸過剰尿症は、オキサレートの異常合成または過剰吸収のいずれかにより特徴付けられ、これは、オキサレートイオンの分解により予防することができ、またこれが、この障害の予防となり得る。 【0057】本発明のポリペプチドは、同様の生物学的活性を有する他の分子を同定するのに有用である。スクリーニングの例は、既知のDNA配列を使用してオリゴヌクレオチドプローブを合成することにより、オキサリル−CoAデカルボキシラーゼ遺伝子のコード領域を単離することを含んでなる。本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を有する標識化オリゴヌクレオチドを、ヒトのcDNA、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリーをスクリーニングするために使用して、ライブラリーのどのメンバーにプローブがハイブリダイズするかを決定する。 【0058】本発明は、オキサリル−CoAデカルボキシラーゼの、その基質に対する相互作用を高める薬物(アゴニスト)を同定するために、薬物をスクリーニングする方法を提供する。アゴニストは、オキサリル−CoAデカルボキシラーゼの、その基質に対する親和性を増加させる。例として、オキサレートイオンを薬物の存在下に標識化オキサリル−CoAデカルボキシラーゼとインキュベートする。次いで、薬物がこの相互作用を高める能力を、当業界で既知の方法により測定することができるであろう。 【0059】オキサリル−CoAデカルボキシラーゼポリペプチドはまた、「遺伝子治療」と呼ばれることが多い、そのようなポリペプチドのインビボにおける発現により、本発明に従って使用することができる。 【0060】従って、例えば、患者由来の細胞を、エクスビボにおいてオキサリル−CoAデカルボキシラーゼをコードするポリヌクレオチド(DNAまたはRNA)で操作した後、操作した細胞を該ペプチドで処置すべき患者に与える。そのような方法は、当業界で周知である。例えば、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含むレトロウイルス粒子の使用によって、細胞を当業界で既知の方法により操作することができる。 【0061】同様に、例えば、当業界で既知の方法により、ポリペプチドのインビボにおける発現のために、細胞をインビボにおいて操作することができる。当業界で知られているように、細胞をインビボにおいて処理して、ポリペプチドをインビボにおいて発現させるために、本発明のポリペプチドをコードするRNAを含むレトロウイルス粒子を製造するための産生細胞を患者に投与することができる。そのような方法により本発明のポリペプチドを投与するためのこれらの方法および他の方法は、本発明の教示から当業者に明らかであろう。例えば、細胞を操作するための発現ビヒクルは、レトロウイルス以外のもの、例えば、適当な運搬ビヒクルと組み合わせた後、細胞をインビボにおいて操作するために使用することができるアデノウイルスであってもよい。 【0062】本発明のポリペプチドは、適当な薬学的担体と組み合わせて使用することができる。そのような組成物は、治療上有効な量のポリペプチド、および薬学上許容され得る担体または賦形剤を含んでなる。そのような担体には、これに限定されるものではないが、生理食塩水、緩衝化生理食塩水、デキストロース、水、グリセロール、エタノール、およびそれらの組み合わせが含まれる。その製剤は、投与方法に適合すべきである。 【0063】本発明はまた、本発明の医薬組成物の成分を1つまたはそれ以上充填した、1つまたはそれ以上の容器を含んでなる医薬品パックまたはキットも提供する。そのような容器に関連して、薬学的または生物学的製品の製造、使用または販売を規制する政府当局により規定された形の通知を付してもよく、この通知は、ヒトへの投与のための製造、使用または販売の、該当局による承認を表わす。さらに、本発明のポリペプチドは、他の治療化合物と共に使用することができる。 【0064】該医薬組成物は、局所、静脈内、腹腔内、筋肉内、皮下、鼻腔内または皮内経路といったような、便利な方法で投与することができる。オキサリル−CoAデカルボキシラーゼは、具体的な徴候を治療および/または予防するのに有効な量で投与される。一般に、オキサリル−CoAデカルボキシラーゼは、少なくとも約10μg/kg(体重)の量で投与され、最も多くの場合、1日当り約8mg/kg(体重)を超えない量で投与されるであろう。最も多くの場合、投与経路および症状等を考慮に入れて、投薬量は、毎日約10μg/kg〜約1mg/kg(体重)である。 【0065】本発明の配列はまた、染色体同定にも有益である。その配列を個々のヒト染色体上の特定の位置に対して具体的に標的化して、ハイブリダイズさせることができる。そのうえ、現在、染色体上の特定の部位を同定する必要がある。実際の配列データ(反復多型性)に基づいた染色体マーキング試薬は、現在、染色体位置をマークするのにはほとんど利用できない。本発明によるDNAの染色体へのマッピングは、それらの配列を病気と関連する遺伝子と関係づける重要な第一段階である。 【0066】簡単に言えば、cDNA由来のPCRプライマー(好ましくは、15−25bp)を調製することにより、配列を染色体にマップすることができる。cDNAのコンピューター分析を使用して、ゲノムDNA中の1つ以上のエクソンをスパン(span)しないプライマーを迅速に選択することから、増幅過程を複雑なものとする。次いで、これらのプライマーを、個々のヒト染色体を含む体細胞ハイブリッドのPCRスクリーニングに使用する。プライマーに対応するヒト遺伝子を含む、それらのハイブリッドのみが、増幅されたフラグメントを与えるであろう。 【0067】体細胞ハイブリッドのPCRマッピングは、特定のDNAを特定の染色体に帰属させるための迅速な方法である。同じオリゴヌクレオチドプライマーを用いての本発明を利用して、サブローカリゼーションは、具体的な染色体または大きいゲノムクローンのプール由来のフラグメントのパネルを用いる類似の方法で達成することができる。その染色体へマップするのに同様に利用することができる他のマッピング方法には、in situ ハイブリダイゼーション、標識化フロー−ソーティッド(flow−sorted)染色体を用いてのプレスクリーニング、および染色体特異的cDNAライブラリーを構築するためのハイブリダイゼーションによるプレセレクションが含まれる。 【0068】cDNAクローンの、中期染色体スプレッドへの蛍光 in situ ハイブリダイゼーション(FISH)を利用して、正確な染色体位置を一工程で与えることができる。この技術は、500または600塩基という短いcDNAで利用することができる;しかし、2,000bpより大きいクローンは、簡単な検出に十分なシグナル強度を有する独自の染色体位置へ結合する可能性が高い。FISHは、ESTが得られるクローンの使用を必要とし、また長ければ長いほどよい。例えば、2,000bpが良好であり、4,000はより良好であって、4,000以上は、恐らく、良好な結果を妥当な時間割合で得るのに必要ない。この技術の復習には、Vermaら、Human Chromosomes:a Manual of Basic Techniques、Pergamon Press、ニューヨーク(1988)を参照。 【0069】ある配列が正確な染色体位置に一度マップされると、染色体上の配列の物理的位置を遺伝マップデータと関連付けることができる。そのようなデータは、例えば、V.McKusick、Mendelian Inheritance in Man(Johns Hopkins University Welch Medical Libraryを介してオンラインで利用できる)に見い出される。次いで、同じ染色体領域にマップされている遺伝子と疾患との間の関係を結合分析(物理的に隣接した遺伝子の共遺伝(coinheritance))によって確認する。 【0070】次に、病気に冒された個体と冒されていない個体との間のcDNAまたはゲノム配列の相違を決定する必要がある。変異が、冒された個体のいくつかまたは全てにおいて認められるが、いずれの正常な個体においても認められないなら、その変異は疾患の原因となるものであるらしい。 【0071】現在、物理的マッピングおよび遺伝的マッピングの分析から、疾患と関連する染色体領域に正確に局在化したcDNAは、50〜500の可能な原因となる遺伝子の1つとなり得るであろう。(これは、1メガベースのマッピング分析および20kb当り1つの遺伝子を仮定する)。 【0072】冒された個体と冒されていない個体との比較は、通例、染色体スプレッドから見ることができるか、またはそのcDNA配列に基づいたPCRを利用して検出することができる、欠失またはトランスロケーションといったような、染色体における構造変化を先ず探す。最後には、変異の存在を確認するために、また変異を多型性から区別するために、幾つかの個体由来の遺伝子の完全な配列決定が必要とされる。 【0073】ポリペプチド、それらのフラグメントもしくは他の誘導体、もしくはそれらのアナログ、またはそれらを発現する細胞を免疫源として使用して、それらに対する抗体を製造することができる。これらの抗体は、例えば、ポリクローナルまたはモノクローナル抗体であり得る。本発明にはまた、キメラ、単鎖、およびヒト化抗体、さらにはまた、Fabフラグメント、またはFab発現ライブラリーの生成物も含まれる。当業界で既知の様々な方法を、そのような抗体およびフラグメントの製造に使用することができる。 【0074】本発明の配列に対応するポリペプチドに対して生成される抗体は、ポリペプチドを動物に直接注入することにより、またはポリペプチドを動物、好ましくはヒトでない動物に投与することにより得ることができる。次いで、そのようにして得られた抗体は、そのポリペプチド自体に結合するであろう。この方法では、ポリペプチドのフラグメントのみをコードする配列さえも、完全な天然のポリペプチドを結合する抗体を製造するのに使用することができる。次いで、そのような抗体を使用して、そのポリペプチドを発現する組織からポリペプチドを単離することができる。 【0075】モノクローナル抗体を調製するには、連続的な細胞系培養により産生される抗体を与える技術を全て使用することができる。例には、ハイブリドーマ技術(KohlerおよびMilstein、1975、Nature、256:495−497)、トリオーマ(trioma)技術、ヒトB細胞ハイブリドーマ技術(Kozborら、1983、Immunology Today 4:72)、およびヒトモノクローナル抗体を製造するためのEBV−ハイブリドーマ技術(Coleら、1985、Monoclonal Antibodies and Cancer Therapy、Alan R.Liss,Inc.、77−96頁において)が含まれる。 【0076】単鎖抗体の産生に関して記載されている技術(米国特許第4,946,778号)は、本発明の免疫原性ポリペプチド産生物に対する単鎖抗体を製造するのに適合し得る。 【0077】本発明はまた、シュウ酸過剰尿症に対する感受性を検出するための診断アッセイにも関する。そのようなアッセイは、血液または血清試料、尿等といったような試料中のオキサリル−CoAデカルボキシラーゼレベルを検出することにより達成することができる。オキサリル−CoAデカルボキシラーゼレベルは、例えば、当業界で既知の方法によるイムノアッセイ技術により検出することができる。そのようなアッセイの例は、オキサリル−CoAデカルボキシラーゼ抗原に、特異的な2つの抗体、好ましくは、それらの抗体の1つが、例えば、指示酵素、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼのような、適当な標識を結合させることにより標識されているモノクローナル抗体を利用するサンドイッチアッセイである。未標識化抗体は、固形担体上にあるのが好ましい。抗原が存在するなら、抗原は両方の抗体に結合するであろう。ペルオキシダーゼが結合した抗体を抗原に結合させた後、そのペルオキシダーゼを利用して、測定可能である着色生成物を生成させることができ、またその濃度は、試料中の抗原の量と関係がある。酵素の触媒的性質のため、その系はシグナルを大きく増幅する。低レベルのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼは、シュウ酸過剰尿症に対する感受性を表す。本発明をさらに、以下の実施例に関して記載するが、しかし、本発明は、そのような実施例に限定されないことを理解すべきである。部または量は全て、特にことわらない限り、重量単位である。 【0078】以下の実施例の理解を容易にするために、幾つかの頻繁に出てくる方法および/または用語を記載する。 【0079】「プラスミド」は、前置きする小文字のpおよび/または続けて大文字および/または数字により示す。本明細書中の出発プラスミドは、市販されていて、限定されない基盤の下に公に入手可能であるか、または公開された方法により入手可能なプラスミドから構築できる。さらに、記載したプラスミドと同等のプラスミドは、当業界で既知であって、当業者に明らかであろう。【0080】DNAの「消化」は、DNAのある配列にのみ作用する制限酵素でDNAを触媒切断することを示す。本明細書中で使用する様々な制限酵素は市販されており、それらの反応条件、補因子および他の必要条件は、当業者に知られているように使用した。分析目的には、一般的に、緩衝溶液約20μl中、1μgのプラスミドまたはDNAフラグメントを約2単位の酵素と共に使用する。プラスミド構築のためのDNAフラグメントを単離する目的には、一般的に、より多量の体積中、DNA5〜50μgを20〜250単位の酵素で消化する。特定の制限酵素に適当な緩衝液および基質量は、製造者により指定されている。37℃で約1時間のインキュベーション時間が通常利用されるが、供給者の指示に従って変えることができる。消化後、その反応物をポリアクリルアミドゲルで直接電気泳動して、所望のフラグメントを単離する。 【0081】切断したフラグメントのサイズ分離は、Goeddel,Dら、Nucleic Acids Res.、8:4057(1980)により記載されている8% ポリアクリルアミドゲルを用いて行う。 【0082】「オリゴヌクレオチド」は、化学的に合成することができる、一本鎖ポリデオキシヌクレオチド、または2つの相補的ポリヌクレオチド鎖を示す。そのような合成オリゴヌクレオチドは5'ホスフェートを有さないことから、キナーゼの存在下、ATPでホスフェートを加えることなしには、別のオリゴヌクレオチドにライゲートしないであろう。合成オリゴヌクレオチドは、脱リン酸化されていないフラグメントにライゲートするであろう。 【0083】「ライゲーション」は、2つの二本鎖核酸フラグメントの間にホスホジエステル結合を形成する過程をいう(Maniatis,T.ら、同上、146頁)。特にことわらない限り、ライゲーションは、ライゲートさせるべきDNAフラグメントのほぼ等モル量の0.5μg当り10単位のT4DNAリガーゼ(「リガーゼ」)と共に、既知の緩衝液および条件を用いて成し遂げることができる。特にことわらない限り、トランスフォーメーションは、Graham,F.およびVan der Eb,A.、Virology、52:456−457(1973)の方法に記載されているようにして行った。 【実施例】 【0084】実施例 1オキサリル−CoAデカルボキシラーゼの細菌発現および精製最初に、オキサリル−CoAデカルボキシラーゼをコードするDNA配列、ATCC第75715号を、処理したオキサリル−CoAデカルボキシラーゼタンパク質の5'および3'配列(シグナルペプチド配列なし)に対応するPCRオリゴヌクレオチドプライマーを利用して増幅し、Nco IおよびBgl IIに対応する付加的ヌクレオチドを各々、5'および3'配列に加えた。PCRフラグメントの生成に使用したプライマーは、ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼをコードする配列中の制限部位の他に、OmpAリーダー配列をコードするであろう。5'オリゴヌクレオチドプライマーは、配列: を有し、BspH I制限酵素部位、続いて、21ヌクレオチドの、ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼ遺伝子を含む;3'配列は、 であり、Bgl II制限酵素部位に対する相補的配列、翻訳終止コドン、および少なくとも20ヌクレオチドの、ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼをコードする配列を含む。その制限酵素部位は、細菌発現ベクター pQE−60(Qiagen,Inc. 9259 Eton Ave.、Chatsworth、CA 91311)上の制限酵素部位に対応する。pQE−60は、抗生物質耐性(Ampr)、細菌の複製開始点(ori)、IPTG−調節可能なプロモーターオペレーター(P/O)、リボソーム結合部位(RBS)、6−Hisタグおよび制限酵素部位をコードする。次いで、pQE−60をNco IおよびBgl IIで消化した。増幅された配列をpQE−60にライゲートして、ヒスチジンタグをコードする配列およびRBSと共に枠内に挿入した。次いで、そのライゲーション混合物を使用して、Qiagenから商標M15/rep4で入手可能なE.coli.株 M15/rep4をトランスフォームした。M15/rep4はプラスミドpREP4の多重コピーを含み、これは、lacIリプレッサーを発現して、またカナマイシン耐性(Kanr)も与える。トランスフォーマントを、それらがLBプレートで増殖する能力により同定して、アンピシリン/カナマイシン耐性コロニーを選択した。プラスミドDNAを単離して、制限分析により確認した。所望の構築物を含むコロニーを、Amp(100ug/ml)とKan(25ug/ml)の両方を補ったLB培地中での液体培養で一晩増殖させた(O/N)。そのO/N培養物を使用して、大きな培養物を1:100〜1:250の割合で播種した。細胞が、0.4〜0.6の光学密度600(O.D.600)まで増殖した。次いで、IPTG(イソプロピル−B−D−チオガラクトピラノシド)を、最終濃度が1mMとなるまで加えた。IPTGは、lacIリプレッサーを不活性化することにより、P/Oのクリアリングを誘導し、遺伝子発現を増加させる。細胞をさらに3〜4時間増殖させた。次いで、細胞を遠心分離(6000Xgで20分)により収集した。細胞ペレットをカオトロピック剤である6モルのグアニジンHCl中で可溶化した。清澄後、この溶液から、6−ヒスチジンタグを含むタンパク質による強固な結合を可能にする条件下、ニッケル−キレートカラムでのクロマトグラフィーにより、可溶化したオキサリル−CoAデカルボキシラーゼを精製した。(Hochuli,E.ら、Genetic Engineering、Principles &Methods、12:87−98(1990))。GnHClからのタンパク質の再生は、幾つかのプロトコルにより成し遂げることができる。(Jaenicke,R.およびRudolph,R.、Protein Structure−A Practical Approach、IRL Press、ニューヨーク(1990))。6モルのグアニジンHCl(pH 5.0)中、そのカラムからオキサリル−CoAデカルボキシラーゼ(純度 95%)を溶出し、また再生の目的には、3モルのグアニジンHCl、100mMのリン酸ナトリウム、10ミリモルのグルタチオン(還元されている)および2ミリモルのグルタチオン(酸化されている)に調節した。 【0085】実施例 2インビトロにおける転写および翻訳によるヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼの発現TNT Coupled Reticulocyte Lysate System(Promega、Madison、WI)を用いて、オキサリル−CoAデカルボキシラーゼのインビトロにおける転写および翻訳を行った。オキサリル−CoAデカルボキシラーゼをコードするcDNAをEcoRI〜XhoIまで方向性に従ってクローン化し、EcoRI部位は遺伝子の5'末端を規定し、またXhoI部位は遺伝子の3'末端を規定する。遺伝子をT3の方向で挿入した。T3は、特異的プロモーターを認識して、DNAをmRNAに転写する、バクテリオファージRNAポリメラーゼを定義する。ウサギの網状赤血球ライゼートにT3 RNAポリメラーゼを補い、メッセージを転写するためにT3 RNAポリメラーゼを、また新生RNAを翻訳するために網状赤血球ライゼートを利用して、T3プロモーターによりタンパク質の発現を行わせる。放射性アミノ酸を翻訳された生成物に取り入れることにより、SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動、続いて、オートラジオグラフィーを利用して、タンパク質発現を分析することができる。より具体的には、オキサリル−CoAデカルボキシラーゼDNAを含むプラスミド1μgを、網状赤血球ライゼート、T3 RNAポリメラーゼおよび[35S]−メチオニンと共に、30℃で1時間インキュベートした。インキュベーション後、翻訳物をSDS−PAGEおよびオートラジオグラフィーにより分析した。主要な翻訳生成物は、約55Kdで見ることができた。先の教示から見て、本発明の多数の変更および変化が可能であることから、追記する請求の範囲内で、詳しく記載した以外に、本発明を行うことができる。 【0086】 【配列表】(1) 一般的情報 :(i) 特許出願人 : オルセン等(ii) 発明の名称 : ヒトのオキサリル−CoAデカルボキシラーゼ(iii) 配列の数 : 2(iv) 連絡先 :(A) 住所 : カレラ,バーン,ベーン,ギルフィラン,セッチ,ステュアート・アンド・オルステイン(B) 通り : ベッカー・ファーム・ロード6番(C) 市 : ローズランド(D) 州 : ニュージャージー(E) 国 : アメリカ合衆国(F) ZIP : 07068(v) コンピューター解読書式 :(A) 媒体型 : 3.5インチ ディスケット(B) コンピューター : IBM PS/2(C) オペレーティング・システム : MS−DOS(D) ソフトウエア : ワードパーフェクト 5.1(vi) 本出願のデータ :(A) 出願番号 :(B) 出願日 : 同日(C) 分類 :(vii) 先行技術データ :(A) 出願番号 :(B) 出願日 :(viii) 弁理士/代理人情報 :(A) 氏名 : フェルラロ,グレゴリー・ディ(B) 登録番号 : 36,134(C) 参照/整理番号 : 325800−80(ix) 電話連絡先情報 :(A) 電話番号 : 201−994−1700(B) ファックス番号 : 201−994−1744(2) 配列番号1の情報 :(i) 配列の特徴(A) 長さ : 1,882塩基対(B) 型 : 核酸(C) 鎖の数 : 一本鎖(D) トポロジー : 直鎖状(ii) 分子の種類 : cDNA(xi) 配列の記述 : 配列番号1 : (2) 配列番号2の情報 :(i) 配列の特徴 :(A) 長さ : 578アミノ酸(B) 型 : アミノ酸(C) 鎖の数 :(D) トポロジー : 直鎖状(ii) 配列の種類 : タンパク質(xi) 配列の記述 : 配列番号2 :
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| 【出願人】 |
【識別番号】597034358 【氏名又は名称】ヒューマン・ジェノム・サイエンシズ・インコーポレイテッド 【氏名又は名称原語表記】HUMAN GENOME SCIENCES, INC.
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| 【出願日】 |
平成6年5月18日(1994.5.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−12554(P2002−12554A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月15日(2002.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2001−149045(P2001−149045) |
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