| 【発明の名称】 |
生理用吸収製品 |
| 【発明者】 |
【氏名】水谷 聡
【氏名】八巻 孝一
【氏名】野田 祐樹
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| 【要約】 |
【課題】従来の生理用吸収製品は、粘着層で下着に固着させて使用したときに、下着の動きと共に裏面層が移動し、このとき液吸収領域が局部から位置ずれしまたは離れることがある。
【解決手段】生理用吸収製品の吸収層3の上に透液性シート8で形成された立体壁10が設けられている。立体壁10は、固定端11a,11bから立ち上がる起立壁12a,12bと、起立壁12a,12bの上部から左右両側に広がる肌当接部12eが形成されている。肌当接部12eは弾性部材13の弾性収縮力によりT字形状に立ち上がり、この力で肌当接部12eが局部に密着する。よって粘着層で下着に固定された裏面層2が動いても肌当接部12eは局部に密着し、経血は立体壁10から吸収層3に与えられて吸収されるようになる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 裏面層の上に、縦方向に延びる両側縁を有する吸収層が設置された生理用吸収製品において、前記吸収層上には、その両側縁間の中央部に、前記縦方向に延びて少なくともその一部が前記吸収層の上に位置する立体壁が設けられており、前記立体壁は、前記中央部からの立上り起点となる固定端と、前記固定端よりも吸収層の前記両側縁側に位置する一対の自由端とを有しており、前記立体壁には、前記縦方向に延びる弾性部材が設けられて、この弾性部材から前記立体壁に縦方向に沿う弾性収縮力が作用し、前記自由端が前記吸収層から離れる方向へ前記立体壁が立ち上がり可能とされていることを特徴とする生理用吸収製品。 【請求項2】 前記立体壁は、前記固定端から立ち上がる起立壁と、前記起立壁の上部から前記吸収層の両側縁の方向へ向けて曲げられた肌当接部とを有しており、少なくとも前記肌当接部が液透過性材料で形成されている請求項1記載の生理用吸収製品。 【請求項3】 裏面層の上に、前記縦方向に延びる両側縁を有する吸収層が設置された生理用吸収製品において、前記吸収層上には、その両側縁間の中央部に、前記縦方向に延びて少なくともその一部が前記吸収層の上に位置する立体壁が設けられており、前記立体壁は、前記吸収層の一方の側縁よりも内側に位置する第1の固定端と、前記吸収層の他方の側縁よりも内側に位置する第2の固定端との間に延びるシートで形成されており、前記シートにより、前記固定端からそれぞれ立ち上がる起立壁と、前記起立壁の上部から吸収層の両側縁に向けて左右両側に広がって両側部に自由端を有する肌当接部とが形成され、少なくとも前記肌当接部の上面が液透過性材料で形成されており、前記立体壁には、前記縦方向に延びる弾性部材が設けられて、この弾性部材から前記立体壁に縦方向に沿う弾性収縮力が作用し、前記自由端が前記吸収層から離れる方向へ前記立体壁が立ち上がり可能とされていることを特徴とする生理用吸収製品。 【請求項4】 裏面層の上に、前記縦方向に延びる両側縁を有する吸収層が設置された生理用吸収製品において、前記吸収層上には、その両側縁よりも中央側に固定端を有する第1の立体壁および第2の立体壁とが設けられており、前記第1の立体壁と第2の立体壁は、吸収層の中心を挟んで互いに対称形状であり、前記第1の立体壁と第2の立体壁には、それぞれ前記固定端から立ち上がる起立壁と、前記起立壁から吸収層の前記側縁に向けて外側へ曲げられて、自由端が前記固定端よりも吸収層の側縁側に位置する肌当接部とが設けられ、少なくとも前記肌当接部の上面が液透過性材料で形成されており、前記立体壁には、前記縦方向に延びる弾性部材が設けられて、この弾性部材から前記立体壁に縦方向に沿う弾性収縮力が作用し、前記自由端が前記吸収層から離れる方向へ前記立体壁が立ち上がり可能とされていることを特徴とする生理用吸収製品。 【請求項5】 前記第1の立体壁は、前記吸収層の一方の側縁から吸収層の上に延びる第1のシートで形成され、前記第2の立体壁は、前記吸収層の他方の側縁から吸収層の上に延びる第2のシートで形成されている請求項4記載の生理用吸収製品。 【請求項6】 前記第1の立体壁の起立壁と、前記第2の立体壁の起立壁は、その少なくとも一部で接合されている請求項4または5記載の生理用吸収製品。 【請求項7】 前記第1の立体壁の固定端と、前記第2の立体壁の固定端との対向距離が、前記吸収層の前記側縁間の距離の1/2以下である請求項4ないし6のいずれかに記載の生理用吸収製品。 【請求項8】 前記吸収層上の中央部に透液性のシートが接合されており、前記シートが前記中央部との接合部から一方の側に延びて前記第1の立体壁が形成され、前記シートが前記接合部から他方の側に延びて前記第2の立体壁が形成されている請求項4記載の生理用吸収製品。 【請求項9】 前記立体壁の内部に親水性材料層が設けられている請求項1記載の生理用吸収製品。 【請求項10】 前記肌当接部と前記起立壁の少なくとも一方の内部に親水性材料層が設けられている請求項2ないし8のいずれかに記載の生理用吸収製品。 【請求項11】 前記第1の立体壁と前記第2の立体壁の双方において、前記肌当接部と前記起立壁の少なくとも一方の内部に親水性材料層が設けられている請求項4ないし8のいずれかに記載の生理用吸収製品。 【請求項12】 前記第1の立体壁の起立壁と、前記第2の立体壁の起立壁との間に親水性材料層が挟まれている請求項6記載の生理用吸収製品。 【請求項13】 前記裏面層の外面にずれ止め用の粘着層が設けられている請求項1ないし12のいずれかに記載の生理用吸収製品。 【請求項14】 前記立体壁が、女性器の陰唇内側に挿入されて着用されるものである請求項1または9記載の生理用吸収製品。 【請求項15】 前記肌当接部が、女性器の陰唇内側に挿入されて着用されるものである請求項2ないし8のいずれか、または10ないし12のいずれかに記載の生理用吸収製品。 【請求項16】 前記裏面層の外面にずれ止め用の粘着層が設けられておらず、前記陰唇の閉じ力によって製品全体が保持可能とされている請求項14または15記載の生理用吸収製品。 【請求項17】 前記立体壁の縦方向の長さが50〜70mmであり、前記立体壁の自由端間の幅が20〜40mmである請求項14ないし16のいずれかに記載の生理用吸収製品。 【請求項18】 前記裏面層と前記吸収層との積層体の縦方向の長さが80〜120mmであり、幅寸法が40〜60mmである請求項14ないし17のいずれかに記載の生理用吸収製品。 【請求項19】 前記吸収層を覆う液透過性の表面層が設けられ、前記表面層の上に前記立体壁の固定端が設けられている請求項1ないし18のいずれかに記載の生理用吸収製品。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、経血を吸収する生理用吸収製品に係り、特に身体に密着でき、体の動きによる位置ずれが生じにくい生理用吸収製品に関する。 【0002】 【従来の技術】生理用ナプキンは、その本体部が、液不透過性の裏面層と、液透過性の表面層と、前記裏面層と前記表面層との間に設けられた吸収層とを有している。また通常は、前記裏面層の外面に粘着層が設けられており、前記粘着層を下着に粘着させることで、下着に対する生理用ナプキンのずれ止めができるようになっている。 【0003】前記生理用ナプキンには、その吸収領域の中央部に凸部を形成し、身体の局部に前記凸部を密着させることで、局部への密着性を高めようとしているものがある。 【0004】吸収領域の中央部に凸部が形成された従来の生理用ナプキンとしては、実開平5−33721号公報に開示されたものや、特表平10−504486号公報に開示されたものがある。これらは、いずれも生理用ナプキンの受液側の中央部に吸液能力を有する凸部が固定されており、この凸部を身体の局部に密着させることで、経血の捕捉能力を高めている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の生理用ナプキンは、凸部が生理用ナプキンの本体の受液側に自由度を有することなく固定されているものであるため、裏面層の外面を粘着層で下着の内側に固着させた場合に、下着が身体から位置ずれし、下着と一緒に生理用ナプキンが位置ずれしたときに、前記凸部が身体の局部から離れやすい。 【0006】特に身体への緊迫力の弱い下着を着用し、この下着に前記粘着層により生理用ナプキンを固着しているときには、歩行時または就寝時などに、下着が股間部から離れたときに前記凸部も一緒に股間部から浮いてしまい、凸部と局部との密着性が低下しやすい。 【0007】また従来の生理用ナプキンでは、前記凸部が親水性の繊維層を主体として構成されているため、湿潤時に前記凸部の弾性復元力が低下しやすい。そのため、前記凸部が液を吸収した状態で身体からの装着圧力を受けると収縮しやすく、その結果、下着と共に生理用ナプキンが局部から位置ずれしたときに、凸部が局部と密着するだけの弾性復元力を発揮できずに、局部から離れやすい。 【0008】また親水性の繊維層で形成された前記凸部は、液を吸収して身体との装着圧力で押しつぶされたときに塊状になりやすく、塊状となった凸部の剛直感が、身体に対して違和感を与えやすくなる。 【0009】さらに、従来の生理用ナプキンは、前記のように裏面層を粘着層を介して下着に固着させ、下着と一体化させるものであり、生理用ナプキンを局部に一体感を持って装着させるという構造ではない。したがって生理用ナプキンと局部とが位置ずれするのを避けることができず、下着と身体との間で吸収層や裏面層を広い面積で介在させる必要があり、よって、生理用ナプキンが比較的大きなものとなっている。 【0010】本発明は上記従来の課題を解決するものであり、身体の局部に当たる部分が本体に対して自由度を有し、且つ前記部分が局部に密着しやすくなって、装着感が良好で且つ経血を吸収層で確実に捕捉できるようにした生理用吸収製品を提供することを目的としている。 【0011】また本発明は、吸収製品を局部と一体感をもって着用できるようにして、局部との位置ずれを生じないようにした生理用吸収製品を提供することを目的としている。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明は、裏面層の上に、縦方向に延びる両側縁を有する吸収層が設置された生理用吸収製品において、前記吸収層上には、その両側縁間の中央部に、前記縦方向に延びて少なくともその一部が前記吸収層の上に位置する立体壁が設けられており、前記立体壁は、前記中央部からの立上り起点となる固定端と、前記固定端よりも吸収層の前記両側縁側に位置する一対の自由端とを有しており、前記立体壁には、前記縦方向に延びる弾性部材が設けられて、この弾性部材から前記立体壁に縦方向に沿う弾性収縮力が作用し、前記自由端が前記吸収層から離れる方向へ前記立体壁が立ち上がり可能とされていることを特徴とするものである。 【0013】また、前記立体壁は、前記固定端から立ち上がる起立壁と、前記起立壁の上部から前記吸収層の両側縁の方向へ向けて曲げられた肌当接部とを有しており、少なくとも前記肌当接部が液透過性材料で形成されていることが好ましい。 【0014】第1の本発明の形態は、裏面層の上に、前記縦方向に延びる両側縁を有する吸収層が設置された生理用吸収製品において、前記吸収層上には、その両側縁間の中央部に、前記縦方向に延びて少なくともその一部が前記吸収層の上に位置する立体壁が設けられており、前記立体壁は、前記吸収層の一方の側縁よりも内側に位置する第1の固定端と、前記吸収層の他方の側縁よりも内側に位置する第2の固定端との間に延びるシートで形成されており、前記シートにより、前記固定端からそれぞれ立ち上がる起立壁と、前記起立壁の上部から吸収層の両側縁に向けて左右両側に広がって両側部に自由端を有する肌当接部とが形成され、少なくとも前記肌当接部の上面が液透過性材料で形成されており、前記立体壁には、前記縦方向に延びる弾性部材が設けられて、この弾性部材から前記立体壁に縦方向に沿う弾性収縮力が作用し、前記自由端が前記吸収層から離れる方向へ前記立体壁が立ち上がり可能とされていることを特徴とするものである。 【0015】第2の本発明の形態は、裏面層の上に、前記縦方向に延びる両側縁を有する吸収層が設置された生理用吸収製品において、前記吸収層上には、その両側縁よりも中央側に固定端を有する第1の立体壁および第2の立体壁とが設けられており、前記第1の立体壁と第2の立体壁は、吸収層の中心を挟んで互いに対称形状であり、前記第1の立体壁と第2の立体壁には、それぞれ前記固定端から立ち上がる起立壁と、前記起立壁から吸収層の前記側縁に向けて外側へ曲げられて、自由端が前記固定端よりも吸収層の側縁側に位置する肌当接部とが設けられ、少なくとも前記肌当接部の上面が液透過性材料で形成されており、前記立体壁には、前記縦方向に延びる弾性部材が設けられて、この弾性部材から前記立体壁に縦方向に沿う弾性収縮力が作用し、前記自由端が前記吸収層から離れる方向へ前記立体壁が立ち上がり可能とされていることを特徴とするものである。 【0016】前記第2の本発明の形態では、前記第1の立体壁は、前記吸収層の一方の側縁から吸収層の上に延びる第1のシートで形成され、前記第2の立体壁は、前記吸収層の他方の側縁から吸収層の上に延びる第2のシートで形成されているものとして構成できる。 【0017】また、前記第1の立体壁の起立壁と、前記第2の立体壁の起立壁は、その少なくとも一部で接合されているものであってもよい。 【0018】前記において、前記第1の立体壁の固定端と、前記第2の立体壁の固定端との対向距離が、前記吸収層の前記側縁間の距離の1/2以下であることが好ましい。 【0019】さらに前記第2の本発明の形態は、前記吸収層上の中央部に透液性のシートが接合されており、前記シートが前記中央部との接合部から一方の側に延びて前記第1の立体壁が形成され、前記シートが前記接合部から他方の側に延びて前記第2の立体壁が形成されているものであってもよい。 【0020】また、前記立体壁の内部に親水性材料層が設けられているものであってもよい。例えば、前記肌当接部と前記起立壁の少なくとも一方の内部に親水性材料層が設けられているもの、前記第1の立体壁と前記第2の立体壁の双方において、前記肌当接部と前記起立壁の少なくとも一方の内部に親水性材料層が設けられているもの、あるいは前記第1の立体壁の起立壁と、前記第2の立体壁の起立壁との間に親水性材料層が挟まれているものなどである。 【0021】前記各発明において、前記裏面層の外面にずれ止め用の粘着層を設けると、従来の生理用ナプキンと同様に、裏面層を下着の内面に固着させ、また前記立体壁を女性器に密着させて着用することができる。 【0022】また本発明の生理用吸収製品は、前記立体壁が、女性器の陰唇内側に挿入されて着用されるものとして使用することができる。この場合に、前記肌当接部が、女性器の陰唇内側に挿入されて着用されることが好ましい。 【0023】この場合に、前記裏面層の外面にずれ止め用の粘着層が設けられておらず、前記陰唇の閉じ力によって製品全体が保持可能とされているものが好ましい。 【0024】そして、立体壁、特に前記肌当接部を陰唇内部に装着させるためには、前記立体壁の縦方向の長さが50〜70mmであり、前記立体壁の自由端間の幅が20〜40mmであることが好ましく、前記裏面層と前記吸収層との積層体の縦方向の長さが80〜120mmであり、幅寸法が40〜60mmであることが好ましい。 【0025】さらに、前記各発明において、前記記吸収層を覆う液透過性の表面層が設けられ、前記表面層の上に前記立体壁の固定端が設けられているものであってもよい。 【0026】 【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の生理用吸収製品1を受液側から示す斜視図、図2は図1のII−II線の断面図、図3は図1のIII−III線の断面図である。 【0027】また、図4および図5は前記第1の実施の形態の変形例を示す図2に相当する断面図である。 【0028】図1ないし図3に示す生理用吸収製品1は、縦方向に延びる両側縁1a,1bと、前縁1cおよび後縁1dを有している。下着などの外部装着体に対面する液不透過性の裏面層2の大きさは、生理用吸収製品1の全体の大きさと一致している。前記裏面層2の上に吸収層3が重ねられている。前記吸収層3は、縦方向に延びる両側縁3a,3bおよび、前縁3cおよび後縁3dを有しており、前記裏面層2よりも一回り小さい形状である。そして前記吸収層3が設けられている領域が液吸収領域4である。 【0029】図2の横断面図に示すように、前記吸収層3の両側縁3a,3bと、生理用吸収製品1の両側縁1a,1bとの間に側部フラップ5,5が形成されており、吸収層の前縁3cおよび後縁3dと、生理用吸収製品1の前縁1cおよび後縁1dとの間に、前後フラップ6,6が形成されている。 【0030】前記生理用吸収製品1の表面には、透液性シート8が設けられている。図1に示すように、前記吸収層3が設けられた液吸収領域4の上において、縦方向の長さLで示す領域には、前記透液性シート8で形成された立体壁10が形成されている。図2に示すように、前記領域Lでは、前記吸収層3の一方の側縁3aから中央に向けて所定距離に離れた位置に第1の固定端11aが設けられ、吸収層3の他方の縁部3bから中央に向けて所定距離れた位置に第2の固定端11bが設けられており、前記第1の固定端11aと第2の固定端11bとの間に延びる前記透液性シート8により前記立体壁10が形成されている。 【0031】前記第1の固定端11aと第2の固定端11bは、生理用吸収製品1の縦方向に延びる中心線O−Oを中心として、左右対称位置に設けられている。そして、前記第1の固定端11aと第2の固定端11bでは、前記透液性シート8と吸収層3の上面とが、前記中心線O−Oと平行な連続線、または間欠線の部分でホットメルト接着剤で接着され、または熱融着されている。 【0032】前記透液性シート8は、前記吸収層3の一方の側縁3aから第1の固定端11aに至る部分、および前記透液性シート8の、前記吸収層3の他方の側縁3bから第2の固定端11bに至る部分が、吸収層3の表面を覆う表面層8aとなっている。 【0033】また、前記透液性シート8は、吸収層3の両側縁3a,3bから左右両側へ延出する部分が延長部8b,8bとなっている。前記裏面層2も、前記吸収層3の両側縁3a,3bから左右両側へ延出する部分が、延長部2a,2aとなっており、前記側部フラップ5,5では、前記裏面層2の延長部2a,2aと、前記表面層8の延長部8b,8bとが、ホットメルト型接着剤などで接着されている。 【0034】また、前記前後フラップ6,6においても、裏面シート2の前記吸収層3の前縁3cおよび後縁3dから延びる延長部と、透液性シート8の前記吸収層3の前縁3cおよび後縁3dから延びる延長部とがホットメルト型接着剤により接着されている。 【0035】前記領域Lに設けられた立体壁10は、図2の断面図において、前記中心線O−Oを挟んで左右対称形状である。前記立体壁10には、前記透液性シート8が、前記第1の固定端11aから立ち上がる起立壁12aと、前記第2の固定端11bから立ち上がる起立壁12bとが形成されている。前記透液性シート8は、前記起立壁12aと起立壁12bの上部から中心線O−Oに対して左右対称方向に延びている。 【0036】そして、前記立体壁10は断面がT字形状となり、左右両側の自由端12c,12dが、前記第1の固定端11aおよび第2の固定端11bよりも、側縁3a,3b側に位置し、前記自由端12cと12dとの間の部分が帯状の肌当接部12eとなっている。この肌当接部12eの上面は、自由端12cと自由端12dとの間に渡された前記透液性シート8で形成されているため、前記肌当接部12eの上面は透液性である。 【0037】図1に示す領域Lの前後端、すなわち前記立体壁10の前端10cと、生理用吸収製品1の前縁1cとの間、および前記立体壁10の後端10dと、生理用吸収製品1の後縁1dとの間の領域においては、図3に示すように、前記透液性シート8により偏平な折り畳み部8cが形成されており、この折り畳み部8cの面全体が、前記吸収層3の表面に接着され、また前後フラップ6,6では、前記折り畳み部8cが、前記裏面層2の上面に接着されている。 【0038】また、図2に示す前記立体壁10および図3に示す折り畳み部8cでは、前記透液性シート8の折り畳み部に、糸状または帯状などの形態の複数の弾性部材13が挟まれて接着されている。図2に示す立体壁10では、少なくとも前記肌当接部12eに弾性部材13が設けられており、また前記弾性部材13は、前記肌当接部12eの自由端12c,12dに平行に設けられている。 【0039】前記弾性部材13は所定長伸ばされた状態で前記透液性シート8に接合されている。したがって生理用吸収製品1に外力が作用していない自由状態では、前記弾性部材13の弾性収縮力によって、図1に示すように、前記前端10cと後端10dが互いに接近する方向へ弾性的に引かれ、その結果、生理用吸収製品1は裏面層2が外方へ凸状となるように湾曲変形する。この湾曲変形状態となる結果、前記立体壁10の肌当接部12eの自由端12cと12dが表面層8aから離れ、前記領域Lでは、立体壁10がT字状態に立ち上がる。 【0040】図4と図5に示す変形例は、図1ないし図3に示すものと生理用吸収製品1全体の基本構造が同じであり、前記領域Lに設けられた立体壁の構造が、図2に示す立体壁10と相違している。 【0041】図4に示す立体壁10Aでは、第1の固定端11aと第2の固定端11bから立ち上がる起立壁12aおよび12bが互いに接合されており、この接合部に複数の弾性部材14が介在している。そして、肌当接部12eでは、自由端12cと12dの内側部分に前記弾性部材13が設けられている。 【0042】この生理用吸収製品1では、前記弾性部材13および弾性部材14の双方の弾性収縮力によって生理用吸収製品1が湾曲形状とされ、前記領域Lにおいて立体壁10AがT字状に立ち上がる。 【0043】また、前記肌当接部12eでは、透液性シート8の間に親水性材料層15が挟まれている。前記親水性材料層15は、吸液能力および液保持能力を有するものであって、前記液透過シート8よりも単位面積当たりの液の保持量が多いものが好ましく、前記保液能力を有し且つ肌への接触感が軟質であれば、厚みは任意に選択できる。例えば、前記親水性材料層15は、ティッシュペーパ、エアレイドパルプ、コットンシート、などで形成される。あるいは疎水性の合成樹脂繊維、または親水処理された合成樹脂繊維で形成された液透過能力に優れたものを親水性材料層15としてもよい。 【0044】図5に示す変形例では、裏面シート2の上に吸収層3が設置され、その上に透液性シート17が重ねられている。前記透液性シート17は、両側縁3aと3bとの間で吸収層3を覆う表面層17aが形成されている。また透液性シート17は、前記両側縁3aと3bから両外側に延びる延長部17b,17bを有しており、側部フラップ5,5において、前記裏面層2の延長部2a,2aと前記延長部17b,17bとがホットメルト型接着剤で接着されている。 【0045】そして、立体壁10Bを形成する透液性シート18が、前記表面層17aの上に設けられている。前記立体壁10Bを構成する透液性シート18は、前記表面層17aを形成する透液性シート17に接合された第1の固定端11aおよび第2の固定端11bから立ち上がる起立壁12a,12bを有しているが、この起立壁12a,12bは、その上端で互いに接合された接合部12fを有している。そして、この接合部12fの上に、両側に自由端12cと12dを有する帯状の肌当接部12eが設けられている。 【0046】前記図1ないし図3に示した生理用吸収製品1および、および図4と図5に示す変形例の生理用吸収製品1は、いずれも裏面層2の外面(図示下側の面)に粘着層を設けることで、下着などの外部装着体の内面に粘着させ固定させて、従来の生理用ナプキンと同様にして使用することができる。前記裏面層2を前記粘着層を介して下着の内面に固着させ、前記下着を身体に装着することにより、生理用吸収製品1は、受液側が身体の局部に当てられるように着用される。 【0047】装着状態では、T字形状に立ち上がろうとしている前記立体壁10,10A,10Bの肌当接部12eが局部に密着し、さらに吸収層3が身体に押し付けられ、起立壁12a,12bが撓んで肌当接部12eと、表面層8aまたは17aがほぼ密着した状態になる。ただし、前記立体壁10,10A,10Bの肌当接部12eは弾性部材13(および14)の弾性力により、常に表面層8aまたは17aから離れる方向へ弾圧されているため、肌当接部12eは常に局部に密着した状態を維持できる。 【0048】よって緊迫力の弱い下着を着用しているようなときに、下着が位置ずれし、粘着層を介して前記下着に固着されている前記裏面層2が横方向へ位置ずれしても、起立壁12a,12bの自由変形により、肌当接部12eは常に局部に当接した状態を維持できる。 【0049】局部から排泄された経血は、肌当接部12eを透過し、さらに表面層8aまたは17aを透過して吸収層3に吸収される。前記のように、下着と共に裏面層2が横方向へ動き、これとともに吸収層3が横方向へずれたとしても、前記肌当接部12eが局部に密着しているため、経血は肌当接部12eから起立壁12a,12bを透過し、さらに表面層8aまたは17aを透過して吸収層3に至ることができ、よって生理用吸収製品1の側方への経血の横漏れが生じにくい。 【0050】また、図1に示すように、立体壁10,10A,10Bが形成されている領域Lを縦方向に長く形成しておくと、前記肌当接部12eが局部の陰唇付近に密着するとともに、臀部の隙間にも密着するようになり、就寝時などの臀部方向への経血の洩れを抑制できる。 【0051】また、肌当接部12eを透過して、経血は主に吸収層3により吸収されるが、吸収層3が湿潤状態になって剛直状態となっても、局部には立体壁10,10A10,10Bの肌当接部12eが密着しているため、吸収層3の剛直感が局部に直接に伝わりにくく、装着感を損なうことがない。 【0052】また図4に示す変形例では、肌当接部12eに親水性材料層15が設けられて、この親水性材料層15もある程度の吸液能力および液保持能力を有している。好ましくは、前記親水性材料層15を吸収層3に比べて薄いものにしておくと、または前記吸収層3に比べて軟質なものとしておくと、肌当接部12eが剛直感を生じなくなり、肌への接触感触が良好になる。 【0053】なお、図2、図3、図4に示す構造において、吸収層3の上に図5に示すような透液性シート17が設置されて表面層17aが形成され、この透液性シート17の上に、立体壁10,10Aを形成する透液性シート8が、固定端11a,11bにより接合されていてもよい。 【0054】また、図2、図4、図5に示す実施の形態において、起立壁12a,12bの内部、すなわち起立壁12aを形成するシートと、起立壁12bを形成するシートとの間に、前記親水性材料層15と同じ親水性材料層が挟まれていてもよい。親水性材料層が起立壁12a,12bの内部に設けられているものはこの親水性材料層でも経血の吸収能力を若干有するようになり、生理用吸収製品1の側方への経血の横漏れが生じにくくなる。 【0055】また起立壁12a,12bの内部に設けられた親水性材料層を、吸収層3に比べて薄いものとし、または吸収層3よりも軟質なものとすれば、親水性材料層が起立壁12a,12bの撓みを妨げにくくなり、立体壁の肌への当りを軟質にできる。 【0056】図6は本発明の第2の実施の形態の生理用吸収製品1Aを示す斜視図であり、図7は図6のVII−VII線の断面図、図8は図6のVIII−VIII線の断面図、図9および図10は、前記第2の実施の形態の変形例を示す図7の断面図に相当する断面図である。 【0057】図6および図7に示す実施の形態では、図1に示すのと同じ大きさの裏面層2の上に吸収層3が設置されている。そして縦方向の中心線O−Oを挟んで一方の側では、第1の透液性シート21が、生理用吸収製品1Aの一方の側縁1aから前記中心線O−Oの付近まで延び、第2の透液性シート22が、他方の側縁1bから中心線O−Oの付近まで延びている。 【0058】前記第1の透液性シート21と第2の透液性シート22は二つ重ねに折られており、前記中心線O−Oの付近の第1の固定端31aと第2の固定端31bで、前記両透液性シート21と22が吸収層3の表面に接合されている。前記固定端31a,31bでは、前記両シート21,22と前記吸収層3とが、中心線O−Oと平行な縦方向に沿って連続線または間欠線で接着され、または熱融着されている。 【0059】前記二枚重ねに折られた第1の透液性シート21は、前記吸収層3の側縁3aから第1の固定端31aにおいて表面層3を覆う部分が表面層21aとなっており、前記吸収層3の側縁3aから外方へ延びる部分が延長部21bとなっている。前記裏面層2の前記側縁3aから外方へ延びる延長部2aと前記延長部21bとがホットメルト型接着剤で接着されて側部フラップ5が形成されている。 【0060】同様に、第2の透液性シート22も、吸収層3の側縁3bと第2の固定端31bとの間で吸収層3を覆う表面層22aが形成されており、側部フラップ5において、裏面層2の延長部2aと、第2の透液性シート22の延長部22bとがホットメルト型接着剤で接着されている。さらに図6に示す前後フラップ6,6において、第1の透液性シート21および第2の透液性シート22と、裏面層2とが接着されている。 【0061】そして前記第1の固定端31aから立ち上がる第1の透液性シート21によって第1の立体壁30Aが形成されており、第2の固定端31bから立ち上がる第2の透液性シート22によって第2の立体壁30Bが形成されている。前記第1の立体壁30Aと第2の立体壁30Bは、中心線を挟んで左右対称形状であり、第1の固定端31aと第2の固定端31bからそれぞれ立ち上がる起立壁32a,32bと、その上端から左右両側に曲げられた肌当接部34a,34bとが形成されている。 【0062】前記起立壁32aと32bは互いに接着されている。また、肌当接部34aは、第1の固定端31aよりも側縁3a側に位置する自由端33aを有し、肌当接部34bは、第2の固定端31bよりも側縁3b側に位置する自由端33bを有している。 【0063】図8に示すように、生理用吸収製品1Aの前後端部(図6の立体壁30A,30Bの前後端部30c,30dよりも外側)では、前記第1の透液性シート21と第2の透液性シート22とに、中心線O−Oを挟んで互いに逆向きに折り畳まれた折り畳み部21c,22cが形成されており、その全体が吸収層3または裏面層2の上に接着剤で接合されている。 【0064】前記第1の透液性シート21と第2の透液性シート22には、縦方向に延びる複数の弾性部材35が設けられている。よって、第1の立体壁30Aと第2の立体壁30Bの前端30cおよび後端30dが、前記弾性部材35の弾性収縮力により引き合い、生理用吸収製品1Aが湾曲して、前記第1の立体壁30Aと第2の立体壁30Bが、表面層21a,22aから離れる方向へT字形状で立ち上がっている。 【0065】この実施の形態では、裏面層2に設けられた粘着層を下着に固着させて着用したときに、第1の立体壁30Aと第2の立体壁30Bが、図2、図4および図5に示す立体壁10,10A,10Bと実質的に同じように機能し、肌当接部34a,34bが身体の局部に密着し、裏面層2が動いても、肌当接部34a,34bと局部との密着性が維持しやすい。 【0066】前記肌当接部34a,34bは透液性シートで形成されているため、肌当接部34a,34bに与えられた経血が、肌当接部34a,34bを透過し、起立壁32a,32bを伝わって吸収層3に吸収される。 【0067】次に、図9に示す変形例では、前記吸収層3の上に透液性シート23が設置されており、前記透液性シート23のうちの吸収層3を覆う部分が表面層23aとされ、吸収層3の側縁3a,3bから左右外側へ延びる部分が延長部23b,23bとなっている。そして側部フラップ5,5では、前記裏面層2の延長部2a,2aと前記延長部23b,23bとがホットメルト型接着剤で接着されている。 【0068】前記透液性シート23の上に第1の透液性シート21と第2の透液性シート22が、それぞれ二枚重ねに折られた状態で設置されている。第1の透液性シート21は、生理用吸収製品1Aの側縁1aから表面層23aの上まで延び、中央部において、固定端31aから立ち上がる第1の立体壁30Cを形成している。また第2の透液性シート22は、生理用吸収製品1Aの側縁1bから表面層23aの上まで延び、中央部において、固定端31bから立ち上がる第2の立体壁30Dを形成している。前記第1の立体壁30Cは起立壁32aと肌当接部34aとを有し、第2の立体壁3Dも起立壁32bと肌当接部34bを有している。またそれぞれの立体壁30C,30Dには縦方向に延びる弾性部材36が設けられている。 【0069】そして、図9に示すものでは、第1の固定端31aと第2の固定端31bとの間に距離W2が開けられて、それぞれ第1の固定端31aと第2の固定端31bとが中心線O−Oを挟んで対称な位置に形成されている。 【0070】図10に示す変形例では、吸収層3の上に透液性シート23が設置されて、吸収層3を覆う表面層23aが形成されており、その上に第1の透液性シート21により第1の立体壁30Eが形成され、第2の透液性シート22により第2の立体壁30Fが形成されている。それぞれの立体壁30Eと30Fは、起立壁32a,32bと肌当接部34a,34bを有している。 【0071】前記立体壁30Eと30Fでは、肌当接部34a,34bに縦方向に延びる弾性部材36が取付けられているが、起立壁32a,32bにも弾性部材37が取付けられ、その結果、両立体壁30Eと30Fは、中心線O−Oを挟んで対称形状で、共にΣ形状の断面となるように立ち上がっている。 【0072】図10に示す変形例では、生理用吸収製品1Aの前後端部において、第1の透液性シート21と第2の透液性シート22がそれぞれΣ形状を上下に潰した偏平状態に折り畳まれ、折り畳まれた各シート21と22が、透液性シート23の表面に全面的に接着されている。このようにすると弾性部材36と37の弾性収縮力で生理用吸収製品1Aが湾曲したときに、第1の立体壁30Eと、第2の立体壁30Fが、Σ形状の断面となるように立ち上がることができる。 【0073】図9と図10に示す変形例では、裏面層2に設けられた粘着層を下着に固着して着用したときに、それぞれの肌当接部34a,34bが身体の局部に密着し、下着とともに裏面層2が動いたときに、肌当接部34a,34bと局部との密着性が維持できる。しかも両側の立体壁の肌当接部34aと肌当接部34bとが互いに独立した挙動を示すために、それぞれの肌当接部34a,34bが個別に局部に密着できる。したがって裏面層2が動いたり、肌から離れたりしても、肌当接部34a,34bと局部とが密着した状態に維持される。 【0074】また図10に示すものでは、それぞれの立体壁30Eと30FがΣ形状であるため、立体壁が肌との当接圧力で圧縮されたときに、弾性復元力が高くなり、肌当接部34a,34bと局部との密着性がさらによくなる。 【0075】図11に示すものは本発明の第2の実施の形態に類似した形状の第3の実施の形態を示す断面図である。 【0076】図11に示すものは、外面に粘着層を有する裏面層2の上に吸収層3が設置され、その上に透液性シート23が設置されており、前記透液性シート23の一部が吸収層3の表面を覆う表面層23aとなっている。そして前記透液シート23の上に二枚重ねに折られた透液性シート41が設置されている。 【0077】前記透液性シート41は、縦方向に延びる帯状であり、少なくとも図6に示すL1の領域において、縦方向に延びる中心部が、前記表面層23aを形成する透液性シート23の表面に、直線または間欠線状に接着されまたは溶着されて、固定端42が形成されている。 【0078】そして固定端42を挟んで一方の側に第1の立体壁30Gが、他方の側に第2の立体壁30Hが、それぞれ対称形状に形成されている。前記第1の立体壁30Gには起立壁43aと肌当接部44aが形成され、第2の立体壁30Hには、起立壁43bと肌当接部44bが形成されている。そして前記透液性シート41には、縦方向に延びる複数の弾性部材46が取付けられている。 【0079】生理用吸収製品1Aの前後端部では、前記透液性シート41の全面が表面層23aを形成する透液性シート23に接着されている。 【0080】前記弾性部材46の弾性収縮力で、生理用吸収製品全体が湾曲する結果、前記第1と第2の立体壁30Gと30Hは、その自由端45a,45bが透液性シート23から離れるように立ち上がっている。 【0081】この第3の実施の形態においても、前記第1と第2の立体壁30G,30Hの肌当接部44a,44bが、互いに個別に挙動し、弾性的に身体の局部に密着できるようになる。 【0082】前記各実施の形態において、肌当接部の両側の自由端間の幅寸法W3(図4と図5ではW3の表示を省略している)は、10〜60mmの範囲、好ましくは20〜50mmの範囲、さらに好ましくは30〜50mmの範囲で設けられる。また、吸収層3の側縁3aと側縁3bとの幅寸法W1(図4、図5、図7、図11ではW1の表示を省略している)に対して、前記W3は、20%〜70%の範囲に設けられることが好ましい。肌当接部の自由端間の幅寸法を前記範囲内とすると、立体壁の肌当接部が身体の局部に密着しやすくなる。 【0083】また、前記全ての実施の形態において、立体壁の2つの起立壁の立上り起点となる固定端間の距離W2は、0〜40mmが好ましく、さらには0〜40mmが好ましく、最も好ましくは0〜20mmであり、前記W2と吸収層3の幅寸法W1との比W2/W1は1/2以下が好ましい。この範囲であれば、立体壁の肌当接部の自由端間の距離を前記好ましい範囲に設定できる。 【0084】また図1と図6において前記立体壁が形成される領域での縦方向の長さL,L1は、150〜400mmの範囲で形成され、好ましくは、200〜360mmの範囲で形成される。 【0085】さらに固定端から、立体壁の立上り高さは、5〜50mm、好ましくは10〜40mm、さらに好ましくは10〜25mmの範囲である。 【0086】次に前記全ての実施の形態の生理用吸収製品1,1Aは、女性器の陰唇内部へ挿入させて着用するものとして使用できる。 【0087】前記立体壁10、10A、10B、30A,30B、30C,30D、30E,30F、30G,30Hの肌当接部を陰唇の内部に装着し、陰唇の閉じ力で前記立体壁を女性器に保持させ、これにより生理用吸収製品1,1Aの全体が、女性器と一体感を有するように着用することができる。この場合、裏面層2の外面には粘着層を設けず、裏面層2を下着の内面に固着させないものとすることが好ましい。 【0088】この装着方法であると、生理用吸収製品1,1Aは女性器に保持された着用状態となり、下着が股間部に対して位置ずれしても、生理用吸収製品1,1Aが女性器から位置ずれしにくい。 【0089】経血は最初に立体壁の肌当接部によって受け止められるが、経血は肌当接部を透過し、起立壁を伝わって吸収層3に吸収される。また図4に示すように肌当接部に親水性材料層15が設けられていると、この親水性材料層15でも経血の吸収能力を若干有するようになり、前記親水性材料層15で吸収しきれなかった経血が、その下に位置する吸収層3で吸収されるようになる。 【0090】立体壁の肌当接部が、陰唇間で保持されやすいようにするためには、図7、図9、図10、図11に示す実施の形態のように、対称形状のそれぞれの肌当接部が独立しており、対を成す肌当接部が独立して陰唇間に保持されるものが好ましい。特に図9、図10、図11に示すように、第1の立体壁と第2の立体壁が横方向へ少し離れて位置し、互いに独立して挙動できるものであると、肌当接部を陰唇内に保持しやすくなる。 【0091】前記図7、図9、図10、図11に示す実施の形態においても、各立体壁の肌当接部内に図4に示す親水性材料層15と同じ親水性材料層が設けられた構造であってもよい。肌当接部内に前記親水性材料層を設けると、肌当接部の厚さが増してある程度の剛性を発揮できるようになり、肌当接部を陰唇間で保持したときに、前記陰唇間から離れにくくなる。さらに、図7の実施の形態において、起立壁32aと32bの間に前記親水性材料層15と同じ薄い親水性材料層を挟んでもよいし、図7、図9、図10、図11に示す実施の形態における起立壁32a,32bまたは43a,43bのそれぞれを形成する2枚重ねのシートの間に前記薄い親水性材料層を挟んでもよい。 【0092】また立体壁が陰唇間で保持される生理用吸収製品は、従来の下着へ固着する生理用ナプキンよりも全体の寸法を小さくできる。全体の寸法が小さくても、女性器と吸収層3との位置ずれが生じにくいために、経血の横漏れを防止しやすい。さらに裏面層2を吸収層3よりも十分に大きくする必要は無く、裏面層2と吸収層3をほぼ同じ大きさにすることもできる。または前記左右の側部フラップ5,5と前後フラップ6,6をそれぞれ幅が5mm以下さらには3mm以下の細幅にでき、これにより生理用吸収製品全体を小さくできる。 【0093】立体壁の肌当接部が陰唇間に保持しやすくするためには、肌当接部の自由端間の幅寸法W3は20〜40mm、立体壁が形成される領域の縦方向の長さL、L1は50〜70mmが好ましい。さらに図6に示す製品全体の長さは、L0が80〜120mm、幅寸法W0が40〜60mm程度の比較的小さいものにできる。 【0094】次に各部材の構成材料を説明する。前記裏面層2は、PE等の樹脂を主成分としたフィルム、前記フィルムと紙または、フィルムと不織布とを貼り合わせたラミネート素材などの不透液性シートで形成される。あるいは、前記裏面層2が、無機充填剤を含有した樹脂シートを一部でもしくは全面で延伸し、多孔質化させた透湿性樹脂シートであることが好ましい。 【0095】前記裏面層2の外面に、下着などの外部装着体などに掛止させるための粘着層が設けられる場合には、前記粘着層は、生理用吸収製品の製品長さ方向へ縦長に配置される。また前記粘着層を用いる場合には、その表面に使用時まで前記粘着層を保護するための離型紙が設けられることが好ましい。 【0096】前記吸収層3は、綿状パルプの積層体、ティッシュペーパの積層体、エアレイドパルプ、あるいは熱融着繊維を混合させたエアレイド不織布、または親水性処理を施した発泡シート、セルロース発泡シート、高吸水性ポリマーを混合したシートなどから構成される。前記高吸水性ポリマーの材料としては、アクリル酸を主成分とした重合物、デンプン/アクリル酸のグラフト重合物、デンプン、カルボキシルメチルセルロース等から選択される粒状物もしくは繊維状物などがある。 【0097】前記吸収層3は、JIS L 1096に基づく45度カンチレバー法による剛軟度測定試験において、その測定値が5〜70mmの範囲内であることが好ましい。この範囲内であれば、前記吸収層3がねじれるように変形するのを防止でき、また着用者に過剰な硬質感を与えることもない。なお、前記剛軟度をこの範囲内とする際には、前記吸収層に対し、圧搾条溝による機械的な圧力を加えて補ってもよい。 【0098】また、前記吸収層3の厚さ寸法は、1.0〜5.0mmであることが好ましい。 【0099】図5に示す表面層17aを形成する透液性シート17、図9ないし図11に示す表面層23aを形成する透液性シート23には、例えばエアレイドパルプのように湿潤強度を有する吸収素材を用いてもよく、または液透過性材料である開孔プラスチックフィルム、あるいは親水性処理を施した疎水性合成樹脂繊維で構成された不織布、開孔不織布などを用いてもよい。 【0100】また前記各実施の形態の立体壁10,10A,10B,30A,30B,30C,30D,30E,30Fを形成する透液性シート(液透過性材料)としては、嵩高感に富み、液体の残存性が低いスルーエア不織布、または液体の遮蔽性効果が高い開孔プラスチックフィルムなどである。例えば前記スルーエア不織布は、芯鞘構造の複合繊維により構成され、目付けが20〜40g/m2の範囲内であり、厚さ寸法が0.3〜1.5mmの範囲内であることが好ましい。また、開孔プラスチックフィルムであれば、目付けは20〜35g/m2の範囲内であり、密度が0.90×106〜0.93×106g/cm3の範囲内であるオレフィン系樹脂から構成されることが好ましい。このとき、前記開孔プラスチックフィルムの表面開孔率は、30〜70%の範囲内であることが好ましい。このとき、孔部の形状は丸、ひし形、多角形などであっても良く、特にその形状を限定されるものではない。さらに、前記孔部の各面積や配列様式なども同様に特に限定されるものではない。 【0101】その他の立体壁を形成する透液性シート(液透過性材料)としては、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布等であってもよい。これらの不織布は、前記複合繊維の他にビスコースレーヨン、アセテートレーヨン等の再生セルロース繊維や天然セルロース繊維を混合したものであっても良い。さらに、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布などでも良い。 【0102】前記開孔プラスチックフィルムや不織布は、単体として使用しても良く、あるいは同じものを複数枚重ね合わせても良く、更には異なる種類のものを重ね合わせて使用しても良い。 【0103】なお、本発明では、各立体壁の肌当接部の上面が液透過性材料で形成されていればよく、起立壁は液不透過性の疎水性素材や撥水性素材で形成されていてもよい。前記立体壁では、局部に密着する肌当接部が透液性であれば、肌当接部を透過した経血が前記液不透過性の素材に沿って吸収層に導かれるようになる。この場合、立体壁が形成されていない領域では、吸収層の表面に透液性の表面層が形成されていることが好ましい。 【0104】 【発明の効果】以上に説明したように、本発明の生理用吸収製品では、中央部に設けられた透液性の立体壁が局部に弾性的に密着するため、裏面層を下着に固着させて着用した場合に、下着とともに裏面層が動いて、吸収層が設けられた吸収領域が肌からずれたり離れたりしても、立体壁と局部との密着により経血を確実に吸収層に導くことができ、生理用吸収製品からの経血の横漏れを有効に防止できるようになる。 【0105】また、前記立体壁を女性器の陰唇間に保持させるようにして、生理用吸収製品を女性器に一体感を与えるように着用させることも可能である。この場合、生理用吸収製品が女性器から離れたり位置ずれしにくくなり、経血の横漏れを防止しやすくなる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000115108 【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年6月5日(2001.6.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085453 【弁理士】 【氏名又は名称】野▲崎▼ 照夫
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| 【公開番号】 |
特開2002−320638(P2002−320638A) |
| 【公開日】 |
平成14年11月5日(2002.11.5) |
| 【出願番号】 |
特願2001−169004(P2001−169004) |
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