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【発明の名称】 膝人工補助物
【発明者】 【氏名】バンサン ルクレルク

【氏名】ベルンハルト ギスラー

【要約】 【課題】膝人工補助物における過大な圧迫を防止する。

【解決手段】本発明は、脛骨板3上の可動面2と対向面A、Bとが半径R1、R2を有する球面部であり、その中心M1’、M2’が、対向面A、Bの垂直突出部に点M1、M2を形成する、内側顆1および外側顆5からなる膝人工補助物を示している。外側対向面Bは、脛骨板の平面13上を案内されて点M1を中心として半径R3の円弧上の点M2と共に中心M1’、M2’の距離に対応する半径R3で枢動する外側半月板部7に属する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 脛骨板(3)上の可動面(2)と対向面(A)とが半径(R1)を有する球面部であり、その中心M1’が、周りを外側顆(5)が枢動する点M1を有する軸線(4)を対向面Aの垂直突出部に形成する、内側顆(1)からなる膝人工補助物において、可動面(6)と対向面Bとを有する外側顆(5)が同様に中心M2’を伴う半径R2を有する球面部であって、その中心M2’の対向面Bへの垂直突出部が点M2に対応すること、および対向面Bが、脛骨板の平面上を移動でき、円弧上を案内されて点(M1)を中心として点M2と共に中心M1’、M2’の距離に対応する距離R3で枢動する人工半月板部(7)に属することを特徴とする膝人工補助物。
【請求項2】 半月板部が堅固に保持される時に、脛骨板(3)が軸線(4)M1、M1’を中心として、点M1、M1’、M2、M2’が脛骨板(3)の横平面(9)にある中央位置から、後方へ角度α1≧0、前方へ角度α2>α1枢動することを特徴とする、請求項1に記載の膝人工補助物。
【請求項3】 角度α2が5°〜20°であることを特徴とする、請求項2に記載の膝人工補助物。
【請求項4】 半月板部(7)の案内が、半月板部(7)の溝(11)に係合する脛骨板(3)の外側半分の内部にある脛骨板(3)の円弧状膨出部(10)を通して行われることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の膝人工補助物。
【請求項5】 対向面Aが脛骨板(3)に固定されるプラスチック体(12)で形成され、半月板部(7)がプラスチックで構成されることを特徴とする、請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の膝人工補助物。
【請求項6】 左右の脛骨関節を1つの脛骨板(3)で製造するために、各側が、堅固に固定可能なプラスチック体(12)または可動半月板部(7)を選択して受けるのに適した形となるよう、脛骨板(3)が矢状中央面(14)に対して対称に作られることを特徴とする、請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の膝人工補助物。
【請求項7】 一方の顆(1、5)の半径R1、R2が他方の顆(5、1)の半径R2、R1よりも特定量小さく、この小さい方の顆に属する対向面A、Bがこの特定量さらに上方に突出することを特徴とする、請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の膝人工補助物。
【請求項8】 外側案内面を有する膨出部(10)が、点M1に対する半径R5に対応し、半径R5が25mm〜50mmであることを特徴とする、請求項4に記載の膝人工補助物。
【請求項9】 角度α1とα2の合計が12°〜18°であることを特徴とする、請求項2から請求項8までのいずれか一項に記載の膝人工補助物。
【請求項10】 半月板部(7)の案内が、脛骨板(3)の外側にある外半径R5と内半径R4とを有する円弧状溝(22)を通して行われることを特徴とする、請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の膝人工補助物。
【請求項11】 脛骨板(3)が矢状中央面(14)に対して対称に作られ、固定可能なプラスチック体(12)またはプラスチック製の可動半月板部(7)を各円弧状溝(22)に選択して利用できることを特徴とする、請求項10に記載の膝人工補助物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脛骨板上の可動面と対向面Aとが半径R1を有する球面部であり、その中心M1’が、周りを外側顆が枢動する点M1を有する軸線を対向面Aへの垂直突出部に形成する、内側顆からなる膝人工補助物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】米国特許明細書第5,219,362号に示される膝人工補助物では、内側顆と、対向する脛骨板との間の内側に大きな接触面が存在する。外側顆では、屈曲時にせいぜい直線接触しか行われないため、好ましくない高い域での圧迫が生じる。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、この状況を改良することである。これは、可動面と対向面Bとを有する外側顆が同様に中心M2’を伴う半径R2を有する球面部であって、その中心M2’の対向面Bへの垂直突出部が点M2に対応すること、および対向面Bが、脛骨板の平面上を移動でき、円弧上を案内されて点M1を中心として点M2と共に中心M1’、M2’の距離に対応する距離R3で枢動する人工半月板部に属することにより達成される。
【0004】この構成により大きな面での圧迫が防止され、脛骨について、屈曲時には装着された靭帯に対応して内側対向面Aの点M2を中心として脛骨板が回転動できるようになり、且つ回転動と共に、脛骨板の外側が前方へ移動できるようになり、一方外側の半月板部は外側顆に相対する位置にとどまる。
【0005】従属請求項2から請求項11は本発明の有利な更なる展開である。従って脛骨板は、伸展位置に対応し点M1、M1’、M2、M2’が脛骨板の横平面にある中央位置から、過伸展に対応する位置へと後方へ角度α1≧0枢動し、完全な屈曲の場合には前方へ5°〜20°の角度α2枢動する。さらに、外側顆の対向面Bを構造上より大きくするため、角度α1とα2の合計を12°〜18°の値に限定することが有利となり得る。
【0006】半月板部の摺動面に突出し、点M1を中心として案内するように半月板部の溝に係合する脛骨板の円弧状膨出部は、異物がやはり半月板部と脛骨板との相対動を通して常に払い落とされるために摺動面や溝に集まって押し込まれることがないという利点を有している。これは、大きな段部ではなくせいぜい移動のための端当接部が、摺動面上に移動方向に突出することを前提としている。
【0007】しかし、脛骨板自体にも外側に幅広の円形溝を設けることができ、その制限半径は内側に共通の中心M1を有し、半月板部は溝により案内される円形リングの一部として設計される。
【0008】内側の球状接触面を通して、および下側にある平面状の外側半月板部の球状接触面を通して、例えば高分子ポリエチレンのプラスチック体が脛骨板の内側に挿入される程度およびプラスチック体が半月板部として挿入される程度まで表面圧迫を低下させることができる。
【0009】内側および外側にプラスチック体を使用することは、脛骨板を矢状面に対して対称にでき、左膝または右膝を選択して脛骨板を挿入できるため、内側プラスチック体を堅固に固定することができ、外側半月板部が内側の点M1を中心として半径R3の点M1と共に枢動するという利点を有する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を例示の実施形態に関して説明する。
【0011】図は、脛骨板3上の可動面2と対向面A、Bとが半径R1、R2を有する球面部であり、その中心M1’、M2’が、対向面A、Bの垂直突出部に点M1、M2を形成する、内側顆1および外側顆5からなる膝人工補助物を示している。外側対向面Bは、脛骨板の平面13上を案内されて点M1を中心として半径R3の円弧上の点M2と共に中心M1’、M2’の距離に対応する半径R3で枢動する外側半月板部7に属する。
【0012】以下、同一の機能には同一の参照符号を用いる。
【0013】図1、図2、図3の例では、脛骨板3は矢状中央面14に対して対称に作られ、末端に向かってリブ18と中央孔16とを備えた差込口20を有し、内側および外側それぞれの上側には平面13押込部19が設けられている。押込部はそれぞれ制限半径R4、R5を有する円形膨出部10、10’により中央に向かって閉鎖される。後方には後部十字靱帯のための凹部21がある。下側には、骨や骨セメントにしっかりと固定するよう被覆17が設けられている。この被覆は例えば金属グリッドとすることができる。
【0014】図2では、大腿骨側の2つの顆1、5が仮想線で示されている。顆1、5と脛骨板3上のそれらの対向面A、Bとは、半径R1、R2と中心M1’、M2’とを有する球面部である。顆は屈曲時に、互いに対して距離aを有する中心M1’、M2’の直線接続線を中心として回転する。内側押込部19には、押込部19を完全に埋めるプラスチック体12が固定されている。外側押込部19には、平面13上を摺動でき外側膨出部10の溝11により案内されるプラスチック製の人工半月板部7が挿入されている。中心M1’、M2’の垂直突出部については、点M1、M2が対向面に生じ、点M1”、M2”が平面3の脛骨板3に生じる。内側顆1の可動面2と外側顆5の可動面6とはやや外側に突出している。半月板部7は点M1および垂直直線M1’、M2を中心として枢動する。
【0015】図1では、脛骨板3は点M1、M2が脛骨板3の横平面9にある図示しない顆の伸展位置で示されている。顆1、5はそれぞれ対向面A、B上に位置している。顆はこの中央位置から過伸展位置へと回転を続けることができる。同時に脛骨の靭帯が、固定点M1、M2に対して脛骨板3を、点M1を中心として後方向に角度α1回転させる回転力を生み出す。この移動位置は脛骨板3’とその枢動した横平面9’を通して仮想線で示されている。顆1、5が完全に屈曲する時には、回転力は脛骨で反対方向に作用し、回転点M1を中心として角度α2の脛骨板3の回転動を生み出す。枢動した横平面9”に対応して前方に枢動する脛骨板3”は仮想線で示されている。内側プラスチック体12および外側半月板部は、不必要に高い球面部が生じるのを防ぐ扁平部15を上側に有している。
【0016】図3では、上記の機能を果たすために半月板部の点M2が脛骨板3に対して行うべき動きを示している。膨出部10の半径R5は25mm〜50mmで、例えば33mmである。角度α1とα2の合計は12°〜18°、例えば、15°である。
【0017】図4および図5の例は、内側がプラスチック体12のための押込部19を有する非対称の解決法であり、貫通した(through−going)平面案内面13を外側が有し、そこから半月板部7の溝11に対する膨出部10が膨出している。脛骨板3と半月板部7との間の枢動の運動学は図1、図2、図3の例と同様である。
【0018】更なる構造的な設計が、図6および図7の例に示されている。円形の案内膨出部の代わりに、半径R4、R5を通して外側に円形制限を有する円弧状溝22の形で内側プラスチック体12が堅固に固定された対称な内側および外側押込部19を有しており、点M2を有する外側半月板部7は脛骨板に対し半径R3の点M1を中心として円形制限に沿って枢動する。図6では、屈曲位置が確保されており、屈曲中に顆による変化のない位置に外側半月板部7が保持され、横平面9を有する脛骨板3は初期位置から横平面9”へと前方へ角度α2枢動する。当接部23は外側半月板部7に対して脛骨板3の枢動を制限するが、その枢動は回転方向に押込部19よりも短いものとなっている。
【0019】内側押込部19が外側押込部19の鏡状でない非対称の構成を、脛骨板を左右に使用するため同様に用いることができる。
【出願人】 【識別番号】596152822
【氏名又は名称】ズルツァー オーソピーディクス リミテッド
【出願日】 平成13年4月5日(2001.4.5)
【代理人】 【識別番号】100066692
【弁理士】
【氏名又は名称】浅村 皓 (外3名)
【公開番号】 特開2002−11026(P2002−11026A)
【公開日】 平成14年1月15日(2002.1.15)
【出願番号】 特願2001−107129(P2001−107129)