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【発明の名称】 液体槽付歯科用機器
【発明者】 【氏名】ルッツ ベアシュテヒャー

【氏名】クリスチャン デコステル

【要約】 【課題】歯科用機器に使用する液体を入れた液体槽を歯科用機器に連結可能にするとともに弁装置の制御により対応する歯科用ハンドピースに液体を供給する際にそれほど複雑ではない一連の動作を行う簡単な構造の連結手段を提供する。

【解決手段】歯科用機器は、歯科用ハンドピースに供給される液体を収めた液体槽を連結可能にする手段を備えており、液体槽内の液体は、弁装置の制御により、液体槽の連結片を受け入れる受入部材に接続された吸引管を有する吸引ポンプによって歯科用ハンドピースに供給される。液体槽には、閉塞ばね24によって連結片の弁座25上の閉塞位置に向かって付勢された閉塞用一方向逆止弁17が設けられている。連結片には、曝気口33の上方に曝気用一方向逆止弁18が設けられており、曝気用一方向逆止弁18は、閉塞用一方向逆止弁17の弁体23が開放されて液体槽からハンドピース供給用の液体が取り出される際に液体槽内部で発生する負圧を補償する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 歯科用ハンドピースに供給される液体を収めた液体槽を連結可能にする手段を備え、上記液体槽の連結片を受け入れる受入部材に接続された吸引管を有する吸引ポンプにより弁装置の制御を通じて液体を上記歯科用ハンドピースに供給する歯科用機器であって、上記液体槽の連結片に設けられ、閉塞ばねにより上記連結片の弁座上の閉塞位置に向かって付勢された弁体が対抗部により上記閉塞ばねの付勢力に抗して開放位置に押圧される閉塞用一方向逆止弁と、上記液体槽の連結片の曝気口の上方に設けられ、上記閉塞用一方向逆止弁の弁体が開放されて液体が上記液体槽から上記吸引ポンプの吸引管を介して取り出されるとともにこの液体が吸引ポンプの圧力管を介して上記ハンドピースに供給される際に、上記液体槽内部で発生する負圧を補償する曝気用一方向逆止弁を備えている歯科用機器。
【請求項2】 上記受入部材は、上記歯科用機器のハウジングの上部壁に、上記連結片を上記閉塞用一方向逆止弁と上記曝気用一方向逆止弁とからなる構造とともに差込式連結により受け入れる凹部の形で形成されている請求項1記載の歯科用機器。
【請求項3】 上記閉塞用一方向逆止弁の弁体を上記閉塞ばねの付勢力に抗して開放する上記対抗部は、上記受入部材の凹部から上方に突出して上記弁体を上記弁座よりも上方に押し上げて開放位置にすることにより上記吸引ポンプの吸引管を上記凹部の底に近い位置で上記受入部材に連通させる突出部として形成されている請求項1記載の歯科用機器。
【請求項4】 上記閉塞用及び曝気用の両一方向逆止弁は、キャップ状カバー片に設けられており、該キャップ状カバー片は、回転可能な閉塞手段により上記液体槽に固定されて該液体槽の液体充填用開口を閉塞可能に構成されているとともに、上記閉塞用一方向逆止弁を収容しかつ上記受入部材の凹部に嵌入可能なスピゴット状連結片を備えている請求項1記載の歯科用機器。
【請求項5】 上記液体槽の連結片と上記受入部材の凹部との間の差込式連結は、少なくとも1つの封止リングによって封止されているとともに、ばねリングによって固定されている請求項2記載の歯科用機器。
【請求項6】 上記閉塞用及び曝気用の両一方向逆止弁は、逆止め玉弁である請求項1記載の歯科用機器。
【請求項7】 上記吸引ポンプの吸引管には、上記吸引ポンプの圧力管に接続された歯科用ハンドピースの対応する連絡管を2つの液体槽に交互に接続可能な方向制御弁が設けられており、上記2つの液体槽は、それぞれ異なる液体を収めているとともに、上記吸引管の2つの分岐管のそれぞれを介して上記吸引ポンプに接続された2つの受入部材にそれぞれ受け入れられている請求項1記載の歯科用機器。
【請求項8】 上記歯科用ハンドピースは、対応する連絡管により、上記方向制御弁を介して新水用供給管に接続されている請求項7記載の歯科用機器。
【請求項9】 新水の供給及び/または上記液体槽からの液体の供給は、第1の切換弁と第2の切換弁を介して第1の歯科用ハンドピースと第2の歯科用ハンドピースとの間で選択的に切り換え可能になっており、上記第1及び第2の切換弁は、上記第1及び第2のハンドピースのそれぞれ対応する連絡管上の上記方向制御弁の下流側に配置されている請求項8記載の歯科用機器。
【請求項10】 上記第1のハンドピースは、超音波歯科治療用歯石除去器であり、上記第2のハンドピースは、粉末溜めを内蔵するとともに給水管と圧縮空気の供給管とを備えた歯科用研磨剤噴出器であって、上記粉末溜め内の歯科用研磨剤粉末及び水と圧縮空気との混合噴流をノズル片に供給可能に構成されている請求項9記載の歯科用機器。
【請求項11】 歯科治療用ハンドピースに接続された歯科用機器に使用される液体を入れる液体槽であって、第1及び第2の一方向逆止弁を有する連結片を備え、上記第1の一方向逆止弁の弁体は、液体槽の吐出口の上方に配置され、弁座に対して閉塞ばねの付勢力に抗して開放位置に押圧されるよう構成されており、上記第2の一方向逆止弁の弁体は、上記液体槽の曝気口の上方に配置され、上記第1の一方向逆止弁の弁体が開放位置にある状態で上記液体槽から液体が取り出されたときに液体槽内に発生する負圧を調整するよう構成されている液体槽。
【請求項12】 上記第1及び第2の両一方向逆止弁は、キャップ状カバー片に設けられており、該キャップ状カバー片は、回転可能な閉塞手段により上記液体槽に固定されて該液体槽の液体充填用開口を閉塞可能に構成されているとともに、上記第1の一方向逆止弁を収容しかつ上記歯科用機器の受入部材の相補形の凹部に嵌入可能なスピゴット状連結片を備えている請求項11記載の液体槽。
【請求項13】 上記回転可能な閉塞手段は、上記キャップ状カバー片に設けられた雌ねじと、上記液体槽の頸部に設けられ、上記液体槽用の閉塞キャップを嵌合させるねじ面としても作用する相補形の雄ねじとからなるねじ式閉塞手段である請求項12記載の液体槽。
【請求項14】 上記第1及び第2の両一方向逆止弁は、逆止め玉弁である請求項11記載の液体槽。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科用ハンドピースに供給される液体の入った液体槽との連結を可能にする手段を備え、液体槽の連結片を受け入れる歯科用機器の受入部材に接続された吸引管を有する吸引ポンプによって弁装置の制御を通じて液体が供給される歯科用機器に関する。また、本発明は、歯科用機器に使用することを目的としかつ歯科治療に使用されるハンドピースに供給可能に液体を収めた液体槽に関する。
【0002】
【従来の技術】本文で参照する種類の従来の歯科用機器は、米国特許4,830,210号に記述されている。液体槽の連結を可能にするため、液体槽の閉塞手段が、共通の偏心位置に少なくとも1つの吐出口を有する少なくとも2つの閉塞ディスクを備えており、これら2個の閉塞ディスクの唯一の相対的回転位置においてのみ、液体の吐出が可能になっている。この特定の回転位置は、対応する偏心位置に吐出管を有する回転ロック締結具により液体槽の頸部に締結されるよう構成された管継手によって得られる。この吐出管と一方の閉塞ディスクの吐出口との相互作用により、吐出管は、2つの閉塞ディスクの吐出口と同軸に揃った位置に回転可能になる。管継手の吐出管には、液体吐出方向に開放する逆止弁も設けられているので、管継手は、液体槽の連結片として歯科用機器とともに使用され、歯科用機器のハウジング内部に設置されたポンプの正圧または負圧により歯科用ハンドピースに液体を供給できるようになっている。管継手は、ハウジングの上部壁に固定されており、液体槽の頸部と螺合されている。ハンドピースに供給される液体を取り出す際に液体槽内に負圧が存在する場合は、その負圧を補償するため、第2の吐出管の第2の逆止弁を介して液体槽に圧縮空気を供給する補助手段がさらに設けられている。この第2の吐出管は、特定の回転位置において2つの閉塞ディスクの一対の第2開口と同軸上に位置しており、第1の吐出管の逆止弁及び両閉塞ディスクの吐出口を介して液体が取り出される際に液体槽内に圧縮空気を供給する。これにより、両吐出管の両逆止弁がそれぞれ逆方向に開放される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、液体槽を歯科用機器に連結可能にするとともに弁装置の制御により対応する歯科用ハンドピースに液体を供給する際にそれほど複雑ではない一連の動作を行う簡単な構造の連結手段を提供することである。
【0004】本発明のもう1つの目的は、液体槽の液体が弁装置の制御により対応する歯科用ハンドピースに揚送されるよう液体槽を吸引ポンプ付き歯科用機器に簡単な構造で連結するという要望を満たすとともに、歯科治療用ハンドピースに連結された歯科用機器とともに使用される液体を収めた液体槽を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、特許請求の範囲の請求項によって特徴づけられる歯科用機器及び歯科用機器とともに使用される液体槽に備えるものである。
【0006】したがって、本発明にかかる歯科用機器は、一方が閉塞弁で他方が曝気弁である2つの一方向逆止弁の制御により対応する歯科用ハンドピースに液体槽内の液体を供給可能にするとともに液体槽を極めて容易かつ安全に連結可能にする連結手段を実現する。これら2つの一方向逆止弁を有する連結手段は、低コストで製造可能であり、特に歯科用機器のハウジング上に設けられた受入部材と液体槽の連結片との差込式連結からなる構造の場合には、取り扱いが簡単になる。そのような構造を有するとともに液体槽を低コストで製造できることにより、歯科治療用の様々な液体を収めた再使用不可能製品として液体槽を提供することが可能になる。
【0007】本発明のその他の目的、特徴及び長所は、以下の本発明にかかる歯科用機器及び液体槽の好ましい実施形態の記述を読めば明らかになるであろう。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明が意図する種類の歯科用機器は、米国特許4,492,575号に記載の歯科用研磨剤噴射装置と基本的な構成において同様に行うことが可能であり、従って、以下の説明に関するさらに詳細な記述は、上記米国特許に開示されている。
【0009】歯科用機器には、第1及び第2の2つのハンドピース1、2が連結されており、第1のハンドピース1は、歯の超音波治療を実施する歯石除去器である。第2のハンドピース2は、粉末溜めを内蔵した研磨剤噴射器具である。第2のハンドピース2は、圧縮空気用の対応する供給管に接続されており、この供給管は、ハンドピース2先端部分のノズル片に対して内蔵の粉末溜め内の歯科用研磨剤粉末と混合された圧縮空気の混合噴流を供給するようになっている。第2のハンドピースには、その連絡管に対して切換弁6及び分岐管5を介して給水管4が接続され、この給水管4から水も供給される。
【0010】給水管4は、直列に接続されたフィルタ7と、圧力調整器8と、方向制御弁9を備えており、方向制御弁9は、分岐管5を介してもう1つの切換弁10に接続されている。この切換弁10は、第1のハンドピース1の連絡管11に接続されている。この連絡管11は、切換弁10により、吸引ポンプ13の圧力管12と接続可能になっており、吸引ポンプ13は、その吸引管14により、方向制御弁9と接続されている。方向制御弁9は、吸引ポンプ13の上流側でかつ2個の切換弁6、10の上流側に配置されている。2個の切換弁6、10は、分岐管5に並列に接続され、それぞれハンドピース2、1に接続されている。吸引ポンプ13の吸引管14は、方向制御弁9により、第1の液体槽15または液体槽16に接続可能になっている。両液体槽15、16の連絡管15’、16’は、吸引ポンプ13の吸引管14に対して方向制御弁9の2つの異なる制御位置で接続されている。切換弁6とは別個に作動される際の切換弁10の各制御位置では、給水管4からの新水が第1のハンドピース1の連絡管11に供給可能であるか、あるいは、両連絡管15’、16’のどちらが方向制御弁9を介して吸引ポンプ13の吸引管14に接続され、そして、吸引ポンプ13の圧力管12を介して両切換弁と接続する分岐管5に接続されるかによって、両液体槽15、16のどちらか一方からの液体が第1のハンドピース1の連絡管11に供給可能になっている。
【0011】各液体槽15、16には、キャップ状のカバー片19上に配置された閉塞用一方向逆止弁17と曝気用一方向逆止弁18が設けられている。各キャップ状カバー片19と液体槽の頸部22には、液体充填用開口21の位置で両者の螺合を可能にするねじ式閉塞手段20が設けられている。ねじ式閉塞手段20は、キャップ状カバー片19の雌ねじと、液体槽の頸部22の相補形の雄ねじとから形成されている。
【0012】各一方向逆止弁17、18は、逆止め玉弁として形成されている。閉塞用一方向逆止弁17の弁球23は、閉塞ばね24により、弁座25に対して付勢されており、弁座25には、キャップ状カバー片19のねじ式閉塞手段20と反対側の位置に、スピゴット状連結片26の孔が形成されている。スピゴット状連結片26は、キャップ状カバー片19と歯科用機器のハウジングの上部壁27内の相補形キャップ状凹部との差込式連結を可能にするよう構成されている。キャップ状凹部は、各液体槽を連結固定させる受入部材28を形成している。差込式連結は、凹部の底の隙間30を封止するパッキンリング29によって封止されており、凹部には、各液体槽15、16の連絡管15’、16’が接続されている。さらに、差込式連結は、ばねリング31によって、対応する連絡管と液体槽との完全な連通をもたらす隙間30を維持するよう確保されている。さらに、受入部材28には、凹部の底から上方に突出する突出部32が設けられており、この突出部32は、液体槽の差込式連結位置にある閉塞ばね24の付勢力に抗して弁球23を開放位置まで押し上げる対抗部となる。連絡管15’、16’は、対応する液体槽15、16と開放状態で接続されているので、吸引ポンプ13が両液体槽のどちらかから対応するハンドピースの連絡管に対して液体を供給するオン状態になったときはいつも、液体槽から液体が汲み出される。
【0013】また、キャップ状カバー片19には、閉塞ばね35の作用により曝気用一方向逆止弁18の弁球34によって閉塞される曝気口33が設けられている。曝気口33は、キャップ状カバー片19と歯科用機器のハウジングの上部壁27との間に存在する空隙に連通しており、液体槽内に負圧が存在する場合に、吸引ポンプの吸引管を介して対応するハンドピースに液体が供給される時は常に、閉塞ばね35の付勢力に抗して弁球34を開放位置にすることにより、負圧の補償が可能になっている。
【0014】各液体槽15、16内の液体を全て使い切った場合は、受入部材28から空の液体槽を取り外して同じあるいは別の液体を充填した新しい液体槽と交換するだけでよい。そのような交換は、液体槽が各キャップ状カバー片に予め2個の一方向逆止弁を内蔵させた再使用不可能製品の形で体現されている場合には特に、容易に取り扱うことができる。2個の一方向逆止弁を有するそのようなキャップ状カバー片が再使用不可能製品として設けられている場合には、空の液体槽からキャップ状カバー片を取り外すだけでよく、それにより、標準の形の閉塞キャップを取り外した後に液体を完全に充填させた交換用液体槽の頸部を螺着させることができる。
【出願人】 【識別番号】500000485
【氏名又は名称】フェルトン ホールディング ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Ferton Holding SA
【住所又は居所原語表記】Place de la Liberte 2,CH−2800 Delemont,Switzerland
【出願日】 平成14年3月25日(2002.3.25)
【代理人】 【識別番号】100077931
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 弘 (外7名)
【公開番号】 特開2002−320628(P2002−320628A)
【公開日】 平成14年11月5日(2002.11.5)
【出願番号】 特願2002−82954(P2002−82954)