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【発明の名称】 蓋付きマイクロ波調理用鍋
【発明者】 【氏名】森 章子

【要約】 【課題】マイクロ波加熱に使用する加熱用調理鍋に関し、マイクロ波調理による煮物料理、蒸しもの料理、蒸し焼き物料理を美味しく外観もよく理想的な調理を行える事を目的とする。

【解決手段】外鍋5と、孔付の内鍋9と、孔付の内鍋10と、蓋8から成る構成として、外鍋5に水を入れて調理する事で、孔付の内鍋9、孔付の内鍋10内に加熱蒸気を入れて、マイクロ波とスチームの2種類の加熱手段を、鍋内部で行う事が出来るようになる。また、底の形状の異なる孔付の内鍋9、孔付の内鍋10等複数種類を有して、食材によって適した内鍋との組み合わせによって調理の効果を変える事が可能になり、食材の特性に合わせた組合わせ使用ができるようになる。また、鍋が2重構造3重構造に成るため密封性が高まり加熱効果もあがるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マイクロ波を透過する材料からなる外鍋と、外鍋の深さと直径が異なり、鍋の直径が小さく成るに連れて鍋の深さが浅くなる1個または複数個のマイクロ波不透過性の材料からなる内鍋を有し、直径の大きいマイクロ波透過性鍋を外鍋として直径の小さいマイクロ波不透過性の内鍋縁部がマイクロ波透過性の外鍋周囲の縁部に重なり外鍋内に直径の異なる内鍋が吊り下がる多段鍋に使用可能な構造を持つ蓋付きマイクロ波調理用鍋。
【請求項2】 内鍋の鍋底の形状が異なる請求項1記載の蓋付きマイクロ波調理用鍋。
【請求項3】 マイクロ波不透過性の材料からなる内鍋底辺部に1個または複数個の孔を設けた請求項1または2記載の蓋付きマイクロ波調理用鍋。
【請求項4】 マイクロ波不透過性の材料からなる内鍋で、形状がマーブル形で凸部上部に孔を設けた請求項1または2記載の蓋付きマイクロ波調理用鍋。
【請求項5】 凸部の高さは外鍋の縁高迄とする請求項4記載の蓋付きマイクロ波調理用鍋。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波加熱するための調理容器で多機能の調理方法を実現できる鍋である。
【0002】
【従来の技術】従来この種のマイクロ波加熱調理用鍋は、電波透過性の耐熱ガラスや陶器性の蓋付き一重構造鍋が一般的である。この鍋は、図12に示される様に、本体容器1と蓋2で構成されていた。落とし蓋3が装着出来る構成である。食材4を入れ落とし蓋を装着して調理する事が出来る構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の容器では下記の課題があった。すなわち、従来の容器では、煮物専用の加熱鍋である。野菜や肉類、魚等を、調味料やだし汁と共に鍋に入れてマイクロ波加熱する一般的な容器である。従来の鍋では、食材によって重なり合う、食材同士が密着して離れない、又食材の加熱が進行すると柔らかくなり下側の材料が潰される。又マイクロ波が均等に入り難くなる為に、加熱むらが出来て外観、味共に悪くなる。又食材や料理の種類によってはマイクロ波を直接照射する必要の無い料理や素材もある。マイクロ波を直接照射するとダメージを受ける料理や素材も数多く存在する。再現性も無く、使い勝手の良いどんな料理にも使える理想的なマイクロ波調理用鍋とは言えないのが現状である。又、世界中の調理の加熱は、個々に機能を持った形状の鍋を使用している。色々な料理を理想的にマイクロ波加熱するには、多数の機能と種類の鍋が必要でありそのために複数多数の鍋を一家庭に備える事は収納の点でも大変である。
【0004】本発明は、前記従来の課題を解決するもので、収納機能に優れ、多機能の調理機能を有して種々の料理を理想的な出来上がりで提供できる鍋を実現するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決するために、蓋付きマイクロ波調理用鍋を、マイクロ波を透過する材料からなる外鍋と、外鍋の深さと直径が異なり、鍋の直径が小さく成るに連れて鍋の深さが浅くなる1個または複数個のマイクロ波不透過性の材料からなる内鍋を有し、直径の大きいマイクロ波透過性鍋を外鍋として直径の小さいマイクロ波不透過性の内鍋縁部がマイクロ波透過性の外鍋周囲の縁部に重なり外鍋内に直径の異なる内鍋が吊り下がる多段鍋に使用可能な構造としたので、収納機能に優れ、多機能の調理機能を有して種々の料理を理想的な出来上がりで提供できる。
【0006】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、マイクロ波を透過する材料からなる外鍋と、外鍋の深さと直径が異なり、鍋の直径が小さく成るに連れて鍋の深さが浅くなる1個または複数個のマイクロ波不透過性の材料からなる内鍋を有し、直径の大きいマイクロ波透過性鍋を外鍋として直径の小さいマイクロ波不透過性の内鍋縁部がマイクロ波透過性の外鍋周囲の縁部に重なり外鍋内に直径の異なる内鍋が吊り下がる多段鍋に使用可能な構造を持つ蓋付きマイクロ波調理用鍋とした。この鍋で調理する時は、外鍋には、水、又は、だしや、スープを入れる。内鍋には、肉,野菜、魚等調理する食材を入れる。蓋をして電子レンジ庫内に入れてマイクロ波加熱を行う。
【0007】また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明に加えて、内鍋の鍋底の形状が異なる構造とした。これにより、種類の異なる調理方法ができる。
【0008】また請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明に加えて、マイクロ波不透過性の材料からなる内鍋底辺部に1個または複数個の孔を設ける構造とした。これにより、スチーム調理が出来るようになる。
【0009】また請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明に加えて、マイクロ波不透過性の材料からなる内鍋で、形状がマーブル形で凸部上部に孔を設ける構造とした。これにより、外鍋に入っている液体所謂スープやだしが沸騰して蒸気と共にスープが内鍋に入ってくる。マイクロ波出力をインバター電源で使用すると出力制御が可能である為、出力を可変する事で、蒸気だけの調理や蒸気と熱湯の調理が出来る。薬膳プープや肉,魚料理の蒸し物料理が柔かく煮崩れなく綺麗に作れる。
【0010】また請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明に加えて、凸部の高さは外鍋の縁高迄とする構造とした。これにより、凸部の長さを変える事によって蒸気や熱湯の内鍋に入ってくる量を調節できるものである。
【0011】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。図1に示す様に、マイクロ波透過性材料からなる鍋形容器において、鍋の深さと直径が異なり、鍋の直径が小さく成るに連れて鍋の深さが浅くなる複数個の鍋を有し、直径の大きいマイクロ波透過性材料から成る鍋を外鍋5として直径の小さいマイクロ波不透過性材料から成る鍋を内鍋6、内鍋7として、外鍋5の周囲の縁部に内鍋が順に吊り下がる構成である。外鍋5に内鍋6が入り、外鍋5の縁部に吊り下がる構成である。外鍋5より内鍋6の深さが浅く成っている為、外鍋5に液体や油が入いる。内鍋6に食材を入れ更に内鍋6に深さの浅い内鍋7が吊り下がる。それぞれの内鍋には、加熱する食材を入れる。8の蓋をして電子レンジ庫内に設置してマイクロ波加熱する。
【0012】図2は、多段鍋を利用してマイクロ波出力を、調節しながら調理をする例である。図2に示す様に、外鍋5に水叉は油等の液体を入れる。内鍋6、内鍋7に食材を入れる。内鍋6の食材は、内鍋6と内鍋7によってマイクロ波を遮断されている為、直接照射されない。外鍋5に入っている水叉は油等の液体はマイクロ波によって、加熱される。内鍋6の食材は主に外鍋5からの水叉は油からの熱伝導で加熱される。内鍋7の食材は、内鍋6からの熱と、マイクロ波透過性の蓋8を透過して入って来るマイクロ波によって加熱される。
【0013】内鍋6に魚を入れ、内鍋7に付け合わせ野菜を入れて一度に調理する。魚は、湯煎料理であり柔かく、出来上がる。野菜は下からの熱と上からのマイクロ波で調理される。魚も野菜も水を使用しないので本来の味を持った料理が出来る。勿論、内鍋1段のみの使用、例えば外鍋5と内鍋6、7のいずれか1種のみに食材を入れてマイクロ波照射しても良い。
【0014】(実施例2)本実施例は、多段鍋を利用してマイクロ波出力を調節しながら調理をする例である。図3に示す様に、外鍋5と内鍋7に水叉は油などの液体を入れる。内鍋6に食材を入れる。8の蓋をする。内鍋6の食材は、マイクロ波では、直接照射されない。外鍋5、内鍋7に入っている水叉は油などの液体が、マイクロ波によって、加熱されて内鍋6の食材を伝導熱で加熱する。直接マイクロ波が食品に入らない為、微妙な温度で仕上げる卵料理や,魚、テリーヌなどの加熱料理が可能である。
【0015】(実施例3)次に実施例3の説明を行う。図4に示す様に、外鍋5と孔付の内鍋9と孔付の内鍋10を3段に重ね、蓋8をして蒸し器としてマイクロ波加熱調理する。外鍋5に水又は湯を入れて2段目からは、種類の異なった材料を入れて蒸し調理を作る。又、同じ材料を2段で2倍分の蒸し調理が1度に作れる。従来の家庭用電子レンジ容器では、1度に作れる標準量が、4人分であり4人分以上大量を必要とするときは、同じ調理作業を2度必要であるが1度に作れる事は作業短縮効果があり、忙しい主婦にとっては、貴重である。
【0016】また図5に示す様に、外鍋5に水を入れ、蒸気を通す孔を設けた孔付の内鍋9に洗い米を入れて、蓋8を設置してマイクロ波加熱すると蒸気炊飯が出来上がる。
【0017】また図6に示す様に、外鍋5又は内鍋7に、孔付の内鍋10と蓋8を使用して調理しても良い。特に、野菜や魚や肉饅頭やしゅうまい等の小さい薄い形の食材の調理に向いている。
【0018】(実施例4)次に実施例4の説明を行う。本実施例はスープ、ケーキの調理例である。図7に示す様に、外鍋5とマーブル形凸部12に孔13を設けたマーブル形の内鍋11と蓋8を2段に設置して薬膳スープをマイクロ波加熱で作る。外鍋5にスープ又は水を入れマーブル形の内鍋11を2段目に設置し、魚、野菜、香草薬草を入れて、マイクロ波加熱調理する。加熱が進むと、外鍋5から蒸気が出るそして充満すると2段目マーブル形の内鍋11の孔13から蒸気が出でくる。マーブル形の内鍋11の中の食材料はゆっくり降り注ぐ蒸気で調理される。マーブル形の内鍋11内に有る食材料は、下からは、伝導熱上からは、直接熱蒸気によって加熱される。いわゆる蒸気調理が出来る。外鍋には、香草や魚等の蒸した時に出る汁所謂煎じた汁が滴りスープに味がつく。この時、マイクロ波出力と加熱時間の制御によって蒸気量が調節される。蒸気量が調節される事によって食材の出来具合が調節できる。薬膳スープの他にもこの効果を利用して外鍋5とマーブル形の内鍋11を2段に設置して蒸しケーキや出来上がり温度に微妙なテリーヌ等も出来る。例えば、ケーキの場合は、蓋を使用しないで布巾でカバーする。テリーヌの場合は、蓋8をする等。外鍋5に適量の水叉は湯を入れ、マーブル形の内鍋11にケーキの生地や、テリーヌの生地を入れて、適当なカバーをしてマイクロ波加熱する。蒸気の効果でソフトな感触のケーキや従来マイクロ波では難しかったテリーヌもソフトな出来上がりに作れる。
【0019】また、マイクロ波出力を連続的に照射すると、蒸気と熱湯も全て上のマーブル形の内鍋11に上がって行く。この時の料理は、マーブル形の内鍋11の食材は、蒸し物料理ではなく煮物料理や、スープとなる。サイホンの原理を利用した新しい構造の鍋である。この加熱方法で、ゆっくり乾燥食材から養分を抽出したコクのあるスープ等の調理も可能である。
【0020】(実施例5)次に実施例5の説明を行う。図8に示す様に、必要に応じて、3段目にマーブル形の内鍋11の凸部12が貫通する孔15と鍋底部には、蒸気を通す孔16を設けたマーブル形内鍋用孔付の内鍋14を使用して大量加熱しても良い。外鍋5には、水又は、湯を入れマーブル形の内鍋11には、魚や乾物、薬草等を入れ、孔を設けたマーブル形内鍋用孔付の内鍋14には、他の食材、野菜等を入れて一度に調理する。
【0021】(実施例6)次に実施例6の説明を行う。図9に示す様に、底に蒸気が通過する孔を設けた孔付の内鍋9や孔付の内鍋10を落とし蓋として使用する。煮豆料理、おでん、シチュー等の煮込み料理を加熱する時、外鍋5に食材を入れて孔付の内鍋10を設置し蓋8をして加熱調理すると、孔付の内鍋10は落とし鍋の役割をする。従来の落とし蓋は、鍋の中に落ち込む形状であり、重量が、食材に対して重すぎると沈み込み食材が押し潰される。又、軽すぎると、食材料の膨張や沸騰時に、食材料が、浮き上がり調味液から出て味が付かない等の不都合がおきてその役割を果たさない。本実施例の鍋では、孔付の内鍋10が外鍋5の縁部に吊られており蓋8で固定されるので、沈む事も無く役割を果たす。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、以下の効果が得られる。
【0023】鍋が2重構造3重構造に成るため密封性が高まり熱効率良く調理が出来る。また、鍋の内容積を高密度で使用、又食材が密着して重なる事が無い、又調理中の水分蒸発量が少量である、又鍋の構成からも、加熱で発生する熱蒸気を逃さず使用するので、加熱時間も短縮する、又食材と食材が重なり合わない空間を保つ為均一に加熱される。いずれの特徴も全て省エネルギーである。
【0024】また、煮物料理に限らず、蒸しもの料理、蒸し煮料理、焼き物、スープ、炊飯、蒸し焼き料理など種々多用な調理ができる機能を備えた容器である。
【0025】また、内鍋が、落とし蓋としての使用可能であり大変便利である。
【0026】また、全ての鍋が外鍋の中に収納できる形で有り収納効果がある。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成13年3月7日(2001.3.7)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
【公開番号】 特開2002−262995(P2002−262995A)
【公開日】 平成14年9月17日(2002.9.17)
【出願番号】 特願2001−63070(P2001−63070)