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【発明の名称】 ガス焙焼器の燃焼制御装置
【発明者】 【氏名】小寺 洋

【氏名】内田 譲

【要約】 【課題】消し忘れを防止でき、しかも消火に手間を要しなく、さらに焼き具合の失敗がなくて美味しく外観良く焼くことができるガス焙焼器の燃焼制御装置を提供する。

【解決手段】焙焼室3内の焼き網2に被調理物を載せてバーナで上方からまたは上方及び下方から加熱して被調理物を焼成するガス焙焼器である。これにおいて、被調理物の種類に応じて選択する選択スイッチを有すると共に選択スイッチに対応した温度制御パターンで加熱調理するように制御する。焙焼室3内の温度が上昇するときに一定温度区間の温度上昇するのに所要する時間を測定すると共にこの所要時間に応じて消火する時間を演算して演算した時間になったときに消火するように制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 焙焼室内の焼き網に被調理物を載せてバーナで上方からまたは上方及び下方から加熱して被調理物を焼成するガス焙焼器において、被調理物の種類に応じて選択する選択スイッチを有すると共に選択スイッチに対応した温度制御パターンで加熱調理するように制御し、焙焼室内の温度が上昇するときに一定温度区間の温度上昇するのに所要する時間を測定すると共にこの所要時間に応じて消火する時間を演算して演算した時間になったときに消火するように制御したことを特徴とするガス焙焼器の燃焼制御装置。
【請求項2】 上記選択スイッチに対応した温度制御パターンでする制御は、それぞれ被調理物に応じた一定温度になるように温度調節する温度制御であり且つその一定温度は発火点の温度以下であることを特徴とする請求項1記載のガス焙焼器の燃焼制御装置。
【請求項3】 消火時間tRは上記一定温度区間の温度上昇に要する時間をt1としたときtR=a・t1+b但し、a、bは上記選択スイッチ別に予め設定された係数で演算される時間であることを特徴とする請求項1または請求項2記載のガス焙焼器の燃焼制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスこんろ等に一体に組み込んで設けられて魚等の被調理物を焼成するのに用いるガスグリルのようなガス焙焼器に関し、詳しくはガス焙焼器の焙焼室の温度や消火時間を制御する構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般にガスグリルは、焙焼筐体内の焙焼室に魚のような被調理物を載せる焼き網を設置してあると共に被調理物を加熱するバーナを焙焼室に設置してある。このガスグリルには、焙焼室の上部にバーナを配置して焼き網上の被調理物を上からのみ加熱して被調理物を焼成する片面焼きガスグリルと、焙焼室の上部と下部にバーナを配置して焼き網に載せた被調理物を上下から加熱して被調理物を焼成する両面焼きガスグリルとがある。
【0003】従来、この種のガスグリルにおいて、使用者がバーナを消し忘れた場合の危険性を防止するために所定時間を経過したときガスの供給を遮断して消火する消し忘れタイマーを設けたものがある。かかる例では魚を焼成する調理するときにはマニュアルに記載された焼き時間で調理し、その焼き時間になるとバーナを消しており、焼き時間を管理しなければならないと共に焼き時間の経過後に火を消す手間を要するという問題がある。またマニュアルに記載の焼き時間は代表的な大きさの魚の場合が多く、数量や大きさの異なる魚では焼き時間は使用者の勘に頼るしかなく、調理に失敗することが多かった。また被調理物の種類によらずバーナの火力を最大にした状態で調理されることが多いが、必要以上の過度の熱量を与え続けるため、油煙の発生量が多く、さらにはエネルギーを無駄にしていた。また身の厚い魚では表面が焦げ、中まで火が通りにくいという問題があった。また消し忘れても所定時間が来ると消し忘れタイマーで消火するようになっているといえどいも、魚によっては消し忘れタイマーで消火する前に魚が発火温度以上になって発火するおそれがある。
【0004】また、従来この種のガスグリルにおいて、焙焼室の温度が高くなったとき、その温度以上に焙焼室の温度が上がらないようにバーナの火力を調節するように温度調節機能を設けたものもある。しかしかかる従来例では、焙焼室内が所定温度以上に上がらないようにするハイカットの機能しか持ち合わせていない。この場合、消し忘れによる発火に対する安全性はある程度防ぐことができるが、消し忘れた場合、魚を美味しく見栄え良く焼くことができないという問題がある。
【0005】本発明は叙述の点に鑑みてなされたものであって、消し忘れを防止でき、しかも消火に手間を要しなく、さらに焼き具合の失敗がなくて美味しく外観良く焼くことができるガス焙焼器の燃焼制御装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため本発明のガス焙焼器の燃焼制御装置は、焙焼室3内の焼き網2に被調理物7を載せてバーナX2で上方からまたは上方及び下方から加熱して被調理物7を焼成するガス焙焼器において、被調理物7の種類に応じて選択する選択スイッチSを有すると共に選択スイッチSに対応した温度制御パターンで加熱調理するように制御し、焙焼室3内の温度が上昇するときに一定温度区間の温度上昇するのに所要する時間を測定すると共にこの所要時間に応じて消火する時間を演算して演算した時間になったときに消火するように制御したことを特徴とする。上記のように構成したことにより、被調理物7の種類(被調理物は一般に魚であるが、これらの魚には生物、干物等の種類がある)に応じて焙焼室3の温度を制御して焼成することができ、また一定温度区間の温度上昇するのに所要する時間を測定することにより、被調理物7の数量や大きさ等を判定してこれに応じて消火時間を設定して自動的に消火できる。これにより被焼成物7に応じて自動的に焼成できて焼成時間等を管理する必要がなくて手間を省くことができると共に焼き具合の失敗なく美味しく外観よく焼くことができる。しかも焼成を終えると自動的に消火できるために消し忘れがないと共に消火の手間を要しない。
【0007】また上記選択スイッチSに対応した温度制御パターンでする制御は、それぞれ被調理物7に応じた一定温度になるように温度調節する温度制御であり且つその一定温度は発火点の温度以下であることを特徴とすることも好ましい。簡単に被調理物7に応じた焙焼制御ができると共に被調理物7が発火しないように焼成することができる。
【0008】また消火時間tRは上記一定温度区間の温度上昇に要する時間をt1としたときtR=a・t1+b但し、a、bは上記選択スイッチ別に予め設定された係数で演算される時間であることを特徴とすることが好ましい。消火時間を簡単且つ適切に演算できて適切な制御ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下の実施の形態の例ではガス焙焼器の一例としてガスグリルの例により説明する。図3はガスこんろ全体の系統図を示すが、本例の場合、バーナXとして3つのこんろ用バーナX1と1つの焙焼用バーナX2とがある。バーナXに夫々バーナXに点火する点火プラグ10とバーナXの火炎を熱起電力で検出する熱電対11を夫々配置してある。元弁本体12のガス入口13からガスを供給するガス供給経路14は4つの分岐経路14aに分岐してあり、各分岐経路14aのガス出口15を夫々バーナXに連通させてある。ガス供給経路14の4つに分岐する手前には経路を開閉する電磁弁16を配置してあり、4つの分岐経路14aには夫々ガスの流量調節部17を配置してある。この流量調節部17がバーナXの火力調節手段となっている。焙焼用バーナX2にガスを供給する分岐経路14aでは流量調節部17の手前で圧力を調圧するガバナー18を配置してある。
【0010】上記各バーナXは制御回路を有するバーナコントローラ19で制御されるようになっており、各点火/消火ボタン20を操作することでバーナコントローラ19を介して各バーナXの点火や消火の制御がされるようになっており、また各火力調整ボタン21を操作することでバーナコントローラ19を介して各流量調節部17が調節されて各バーナXの火力が調節されるようになっている。バーナXを点火するときはイグナイタースイッチがオンされ、イグナイター22に給電され、点火プラグ10が放電するようになっている。また熱電対11の熱起電力はバーナコントローラ19に入力され、これによりバーナコントローラ19にて電磁弁16や流量調節部17が制御されるようになっている。図3のAとA′、BとB′、CとC′、DとD′、EとE′、FとF′が電気的に接続されている。
【0011】上記ガス供給経路14、分岐経路14aに配置する電磁弁16、ガバナー18及び流量調節部17が図4乃至図6に示すように1つの元弁本体12に組み込まれている。電磁弁16の部分ではガス供給経路14に弁孔24を設けてあり、電磁アクチュエータ25で駆動される弁体26で開閉されるようになっている。電磁弁16より下流側で4つに分岐された分岐経路14aには夫々流量調節部17が配置されているが、焙焼用バーナX2に連通している流量調節部17で流量調節部17より上流側にガバナー18を配置してある。
【0012】上記流量調節部17は弁筐体27と弁筐体27の閉子収納孔28内に回転自在に収納した閉子29とで構成されている。閉子29は内部が空洞30となっており、この空洞30内と元弁本体12の分岐経路14aとが連通している。閉子29には空洞30内と閉子29の外周とを連通させるガス通路として主閉子孔31と小火用閉子孔32とが穿孔してある。主閉子孔31と小火用閉子孔32とは閉子29の軸方向にずれていると共に周方向に略90°ずれている。弁筐体27には閉子29の外周の位置で主ガス用流出路33と小火用ガス流出路34を設けてあり、主ガス用流出路33の端部を主閉子孔31に対応させてあると共に小火用ガス流出路34の端部を小火用閉子孔32に対応させてある。小火用ガス流出路34にはオリフィス35を設けてある。主ガス用流出路34と小火用ガス流出路34とは1つのガス出口15に合流させて連通させてあり、各ガス出口15を各バーナXに連通させてある。
【0013】各流量調節部17には位置検出器50を介して閉子29を回転駆動するモータ36が取り付けられ、モータ36にて回転子37を介して閉子29が回転駆動されるようになっている。モータ36はギヤードモータであり、ステッピングモータよりなるモータ本体36aと減速機構36bとで構成されている。そしてモータ36を回転駆動すると、モータ36にて回転子37を介して閉子29が回転駆動されて流量調節されるようになっている。位置検出器50は閉子29の回動位置を検出するものである。
【0014】上記焙焼用バーナX2を有するガスグリルは図1、図2に示すように構成されている。ガスこんろに一体に組み込まれる焙焼筐体1は前面を開口せる略角箱状に形成されており、焙焼筐体1の左右両側には側部仕切り板39を夫々設けてあり、両側の側部仕切り板39間が焙焼室3となっており、側部仕切り板39と焙焼筐体1の側面部1aとの間が側部熱気通路4となっている。この焙焼筐体1の左右両側には焙焼用バーナX2が配置されるが、左右両側に上部加熱用のバーナ5と下部加熱用のバーナ6が夫々配置される。この上部加熱用のバーナ5及び下部加熱用のバーナ6はブンゼン燃焼式の直管状のバーナで基部に混合管を一体に設けてあり、混合管の基部に流量調節部17から燃料ガスが供給されるガスノズルを導入してあり、ガスノズルから燃料ガスを供給することで燃焼用の一次空気が吸入されて混合管で燃料ガスと一次空気とが混合されるようになっている。上部加熱用のバーナ5は側部熱気通路4の下部に前後方向に向けて水平に配置してあり、下部加熱用のバーナ6は焙焼室3の側部の下部に上部加熱用のバーナ5と平行になるように配置してある。側部熱気通路4の下部で側面部1aの下部には燃焼用二次空気を吸入する吸気口40を設けてある。
【0015】側部仕切り板39から一体に焙焼室3内に向けて内部仕切り板41を連出してあり、内部仕切り板41と側部仕切り板39との間にはバーナ収納空間42を設けてあり、このバーナ収納空間42には下部加熱用のバーナ6を配置してあり、下部加熱用のバーナ6を内部仕切り板41の開口43に臨ませてある。このバーナ収納空間42の底部には吸気口45を設けてあり、吸気口45から燃焼用二次空気を吸気してバーナ収納空間42内に取り入れることができるようになっており、開口43縁の上下と下部加熱用のバーナ6との間から略水平に燃焼用二次空気を供給できるようになっている。上部加熱用のバーナ5には上方に向けて火炎Hを噴射するように炎孔を穿孔してあり、下部加熱用のバーナ6には水平方向に火炎Hを噴射するように炎孔を穿孔してある。
【0016】焙焼筐体1の背面板1bには背面方向に向けて斜め上方に突出するように排気筒46を一体に設けてあり、背面板1bの下部には排気口47を設けてあり、排気口47と排気筒46とを連通させてある。排気筒46内には温度センサー8を配置してあり、温度センサー8にて排気筒46を通る排気の温度を検出することで焙焼室3内の温度を知ることができるようになっている。つまり、排気筒46を流れる排気の温度と焙焼室3内の温度は比例し、排気筒46を流れる排気の温度を検出することで焙焼室3の温度を知ることができるようになっている。焙焼筐体1内の焙焼室3にスライド自在に挿入される受け皿9は底面部1cの上に載せられるものであって、角皿状に形成されている。この受け皿9の上で焙焼室3には焼き網2が設置され、焼き網2の上に魚のような被調理物7を載せることができるようになっている。
【0017】上記のように構成せるガスグリルは次のように使用される。焼き網2の上に魚のような被調理物7が載せられ、上部加熱用のバーナ5及び下部加熱用のバーナ6に点火し、被調理物7を上下から加熱して両面焼きされる。このとき下部加熱用のバーナ6から火炎Hが水平に吐出され、この火炎Hによる熱気にて被調理物7の下面側が焼成される。一方の上部加熱用のバーナ5から上方に火炎Hが吐出され、側部熱気通路4を上方に上昇する熱気が焙焼室3の上部に導入され、焙焼室3の上部に導入された熱気で焼き網2の上の被調理物7の上面側が焼成され、排気が排気口47から排気筒46を介して外部に排気される。このとき上部加熱用のバーナ5からの熱気を側部熱気通路4を通して焙焼室3の上部に導入し、焙焼室3の下部に位置する排気口47から排気することで焙焼室3内の焼き網1より上の雰囲気温度を上げ、この雰囲気温度で焼き網2上の被調理物7を焼成できる。これにより、上からの輻射熱が受け皿9に当たって受け皿9が高温に加熱されることがなくなり、受け皿9に水を入れないようにしたり、水を入れても水を入れる量を少なくしたりできて所謂無水ガスグリルとして使用できる。
【0018】上記のガスグリルにて被調理物7を焼成するとき、温度センサー8にて排気筒46を流れる排気の温度が検出されて焙焼室3内の温度を知ることができる。上部加熱用のバーナ5及び下部加熱用のバーナ6に点火してから所定のインプットの火力で燃焼させると、焙焼時間が経つに従って徐々に焙焼室3の温度が徐々に上昇するが、所定の焙焼時間を経て焙焼室3の温度が所定の温度になったとき、その温度近辺からさらに温度が上昇しないように火力調節手段としての流量調節部17にてガス流量を調節して火力が調節される。つまり、焙焼室3内の温度が所定の温度範囲内になるように温度を調節するように制御される。例えば、図7のグラフに示すように発火温度(360℃)と引火温度(310℃)との間の330℃になるように制御される。このように制御することより焙焼室3内の温度は330℃以上に上がることがなく、被調理物7の温度が図7のグラフのように焙焼時間の経過と共に徐々に上がって行くが被調理物7の温度が330℃以上になることがなく、被調理物7の温度が発火温度を越えることがない。
【0019】ところで、本発明では被調理物7の焼成する前に焼成する被調理物7の種類を選択する選択スイッチSを設けてあり、複数の調理モードから選択して被調理物7に応じた温度制御パターンで調理ができるようになっている。上記調理モードとしては本例の場合、例えばモードI〜モードIIIがあり、モードIは魚丸焼き(鯵,秋刀魚等の塩焼き等)モードであり、モードIIは切り身(鮭、鯖の切り身等)モードであり、モードIIIは付け焼き(照り焼き、味噌付け等も含む)モードである。選択スイッチSで上記モードI〜モードIIIのうちから被調理物7に応じた適宜のモードを選択できるようになっている。そして選択したモードに応じた温度制御パターンで焙焼の制御ができるようになっている。本例の場合、温度制御パターンは点火してから焙焼室3の温度が上昇して所定の温度範囲になるように温度制御するまでは同じで、温度調節する所定の温度が被調理物7の種類によって異なるものである。つまり、モードIとモードIIとモードIIIとでは所定の温度になるように温度調節する温度が異なるものであり、例えば、モードIでは330℃であり、モードIIはそれより低い温度であり、モードIIIはさらに低い温度である。このとき温度調節する所定温度は発火点である360℃より低い温度である。このように選択スイッチSにてモードI〜モードIIIのうち被調理物7に応じたものを選択し、それに応じた温度制御パータンで温度制御して被調理物7を焼成すると、被調理物7に応じた焼成ができる。このとき所定温度になるように温度調節する温度を各モードに応じて変えているために制御が簡単にできる。またこのとき温度調節する温度は発火点以下のために発火するおそれがない。
【0020】また上記のように選択スイッチSでモードI〜モードIIIのうち適宜のモードを選択して被調理物7の焼成を行うとき、焙焼室3内の温度の立ち上がり時に一定温度区間を昇温するのに所要する所要時間t1が測定されて被調理物7の数や大きさが判定される。本例の場合、上記一定温度区間として温度センサー8が検出する温度が150℃から200℃までの温度を昇温するのに所要する時間t1が測定される。このとき一定温度区間を昇温するのに所要する時間t1を測定する際にその温度区間を温度センサー8が検出する温度で150℃〜200℃との間とする理由は次のことからである。150℃まででは器具の熱容量が大きいため被調理物7の温度に影響されなく150℃を過ぎる頃から被調理物7の潜熱に影響されて被調理物7の状態を正確に判別でき(潜熱が大きいとt1が大きくなる)、また200℃以上になるとt1が不安定になるためである。
【0021】上記のように一定温度区間を昇温するのに所要する時間t1を測定することにより被調理物7の数や大きさが判定される。このように時間t1を測定した後、消火時間tR(秒)が次の式で演算される。
【0022】tR=a・t1+b但し、a、bは上記選択スイッチのモード毎に予め設定された係数であり、実験から求められる。
【0023】モードI:魚丸焼きの場合a=3.8b=300モードII:切り身の場合a=3.0b=340モードIII:付け焼きの場合a=5.3b=20上記式で消火時間tRを演算した後、所定の消火時間を経過するとバーナコントローラ19からの信号にて流量調整部17の閉子29が閉じられて自動的に消火されるようになっている。
【0024】上記のようにモードI〜モードIIIのうち被調理物7に応じたモードの温度制御パターンで温度制御して被調理物7を調理すると共に上記式で演算した時間の間焙焼して消火するため、被焼成物7に応じて自動的に焼成できて焼成時間等を管理する必要がなくて手間を省くことができると共に焼き具合の失敗なく美味しく外観よく焼くことができる。しかも焼成を終えると自動的に消火できるために消し忘れがないと共に消火の手間を要しない。
【0025】また上記ガスグリルでは焙焼用バーナX2に火炎を検出する熱電対11を設けてあり、熱電対11の熱起電力Eの有無にて燃焼の有無が検出できるようになっているが、熱電対11の熱起電力Eはガスのインプットにより変化する火力の変化に正比例するように変化し、熱電対11の熱起電力Eを知ることにより火力を知ることができる。上記のように例えば330℃になるように温度調節するとき流量調節部17でガス流量を調節することにより火炎を小さくしたり大きくしたりして火力を調節するようになっているが、本発明の場合、上記火力調節手段としての流量調節部17には最小火力設定位置と最大火力設定位置との間に1つ以上火力調節位置を有すると共に焙焼室3内の温度が上がって焙焼室3の温度が所定温度範囲内になるように焙焼室3内の温度調節をするときは流量調節部17を最大火力設定位置にしないように制御している。つまり、例えば、330℃になるように温度調節しているときは、最大火力である大火で燃焼しないようになっている。本例の場合、流量調節部17は最大火力設置位置と最小火力設定位置との間で火力が無段階に調節することができるようになっており、最大火力設定位置と最小火力設定位置との間の大火にならない位置(中火程度の位置)以上火力が大きくならないように制御できるようになっている。従って、例えば330℃になるように温度調節しているとき下部加熱用のバーナ6の火炎Hが被調理物7に近づく位置まで延びるようなことがなく、被調理物7の温度が引火点以上の温度でも被調理物7に引火するおそれがない。
【0026】次に上記のように構成せるガスグリルの温度制御の一例を図8に示すフローチャートにより説明する。ガスグリルの点火/消火ボタン20を操作してグリルをオンする。このとき、選択スイッチSを操作してモードI〜モードIIIのうち被調理物7に応じたモードを選択する。本発明の例の場合、点火/消火ボタン20だけを操作してグリルをオンしたときには自動的に選択スイッチSがモードIに入るようになっている。図8のフローチャートはモードIの場合である。グリルをオンすると、点火されると共に所定の火力になるようにガスのインプット(Ip)が制御され、次にように焙焼制御される。インプットは例えば2000kcal/h(8400kJ/h)になるように制御される。焙焼制御するとき温度センサー8にて排気筒46を流れる排気の温度が常に検出され、先ず、温度センサー8が検出する温度Tが150℃になったか否か判定され、次いで温度センサー8が検出する温度Tが200℃以上になったか否か判定され、次いで温度センサー8が検出する温度Tが上記モードI乃至モードIIIのうち選択したモードの温度調節する所定温度になったか判定される。本例の場合、モードIのために温度調節する所定温度は245℃であり、245℃になったか否か判定される。モードIIIの場合、この温度は210℃程度であり、モードIIの場合245℃〜210℃の間の温度である。このとき温度センサー8の検出する温度が150℃になったと判定したときから時間の測定がスタートし、温度センサー8が検出する温度が200℃になったと判定される時間までの所要時間t1が計測され、この所要時間t1により被調理物7の数や大きさが判別される。
【0027】温度センサー8が検出する温度が245℃を越えたと判定されると、火力調節手段として流量調節部17の閉子29を駆動するモータ36が15ステップ戻されて火力が落とされ、5秒後に熱電対11の熱起電力Eが15.5mV〜14.5mVの範囲にあるか判定され、熱起電力Eが15.5mV以上であると上記モータ36が15ステップ戻され、熱起電力Eが14.5mV以下であると上記モータ36が2ステップ進められれるように制御され、熱起電力Eが15.5mV〜14.5mVの範囲になるように火力が調節される。そして2分後に温度センサー8が検出する温度が230℃〜250℃の範囲にあるか判定され、250℃以上であると上記モータ36が5ステップ戻され、230℃以下であると上記モータ36が5ステップ進められるように制御され、温度センサー8の温度が230℃〜250℃の範囲になるように火力が調節される。上記のように火力を調節することにより焙焼室3内の温度が所定温度範囲になるように温度調節するが、このとき、火力が最大火力になって大火にならないように制御する。つまり、火力をいくら大きくしても例えば1600kcal/h(上記のようにインプット制御した火力が2000kcal/hのとき)になるように制御する。これにより、焙焼室3内の温度が所定温度範囲内になるように制御しているとき、火炎Hが大きくなって被調理物7に引火するおそれがなくなる。このように焙焼室3内の温度が所定温度に調節されて被調理物7が焼成されるが、上記の150℃から200℃になるまでの所要時間t1により演算した消火時間tRまで経過したか否かが判定され、演算した消火時間になると、焙焼完了となり、モータ36がステップ点0に戻されて閉子29が全閉されて消火される。
【0028】
【発明の効果】本発明の請求項1の発明は、叙述の如く被調理物の種類に応じて選択する選択スイッチを有すると共に選択スイッチに対応した温度制御パターンで加熱調理するように制御しているので、被調理物の種類に応じて焙焼室の温度を制御して焼成することができるものであり、しかも焙焼室内の温度が上昇するときに一定温度区間の温度上昇するのに所要する時間を測定すると共にこの所要時間に応じて消火する時間を演算して演算した時間になったときに消火するように制御したので、一定温度区間の温度上昇するのに所要する時間を測定することにより、被調理物の数量や大きさ等を判定してこれに応じて消火時間を設定して自動的に消火できるものであり、従って被焼成物に応じて自動的に焼成できて焼成時間等を管理する必要がなくて手間を省くことができると共に焼き具合の失敗なく美味しく外観よく焼くことができ、また焼成を終えると自動的に消火できるために消し忘れがないと共に消火の手間を要しないものである。
【0029】また本発明の請求項2の発明は、請求項1において、上記選択スイッチに対応した温度制御パターンでする制御は、それぞれ被調理物に応じた一定温度になるように温度調節する温度制御であり且つその一定温度は発火点の温度以下であるので、簡単に被調理物に応じた焙焼制御ができると共に被調理物が発火しないように焼成することができるものである。
【0030】また本発明の請求項3の発明は、請求項1または請求項2において、消火時間は上記一定温度区間の温度上昇に要する時間をとしたときtR=a・t1+b但し、a、bは上記選択スイッチ別に予め設定された係数で演算される時間であるので、消火時間を簡単且つ適切に演算できて適切な制御ができるものである。
【出願人】 【識別番号】000135416
【氏名又は名称】株式会社ハーマン企画
【出願日】 平成13年2月22日(2001.2.22)
【代理人】 【識別番号】100087767
【弁理士】
【氏名又は名称】西川 惠清 (外1名)
【公開番号】 特開2002−238776(P2002−238776A)
【公開日】 平成14年8月27日(2002.8.27)
【出願番号】 特願2001−46600(P2001−46600)