| 【発明の名称】 |
真空断熱湯沸し器 |
| 【発明者】 |
【氏名】松島 誠也
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| 【要約】 |
【課題】保温効果に優れた真空断熱湯沸し器を提供する。
【解決手段】内筒12と外筒13との間に真空断熱層18を設ける。この真空断熱層18内で、電気ヒータ20を外筒13に非接触で内筒12の外面に接して設ける。電気ヒータ20に接続した電気コード21を外筒13に気密に挿通する。外筒13と電気ヒータ20の間には真空断熱層18があり、電気ヒータ20と外筒13の外部とは電気コード21のみで繋がれた構造となるため、熱伝導は電気コード21のみとなり、従来に比べて大幅に熱が外部に逃げ難い構造が得られる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内筒と外筒との間に真空断熱層を設け、前記内筒の外面に電気発熱体を設けた真空断熱湯沸し器において、前記電気発熱体を前記真空断熱層内に設けたことを特徴とする真空断熱湯沸し器。 【請求項2】 前記電気発熱体を前記内筒の外面に接して設けると共に、前記外筒に非接触とし、前記電気発熱体に接続した通電体を前記外筒に挿通したことを特徴とする請求項1記載の真空断熱湯沸し器。 【請求項3】 前記内筒と外筒がそれぞれ有底であり、これら内筒と外筒とを気密に接合する接合部を備え、前記電気発熱体を前記内筒の底部外面に設け、前記通電体は前記電気発熱体側で前記真空断熱層内に設ける一方のコネクタと、前記外筒に穿設された装着孔に装着されると共に、前記一方のコネクタと電気的に接続される他方のコネクタとを備え、この他方のコネクタを前記装着孔に気密に装着すると共に、前記一方のコネクタに接続したことを特徴とする請求項2記載の真空断熱湯沸し器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、内筒と外筒との間に真空断熱層を設けた真空断熱湯沸し器に関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】従来の湯沸し器として、特開平7−47031号公報には、電気ヒータにより加熱される内容器を備え、エアーポンプからの圧縮空気を内容器内に圧送し、該圧縮空気の加圧力により前記内容器内の湯を注出口から導出させる如く構成した電気湯沸器がある。また、特開平7−255613号公報には、容器を内蔵した本体と、本体の上部開口を覆う蓋と、蓋内に納められたベローズポンプと、本体底部に納められた電動エアーポンプとを有し、このベローズポンプあるいは電動エアーポンプを動作させることにより容器内に空気を圧送し容器内の圧力上昇により出湯させるようにしたもの(公報第0004段)が記載されており、本体は、水などの液体を収納する容器が内蔵され、湯沸かしヒーター及び保温ヒーターからなるヒーターが容器の外底面に装着され、容器内の液体を加熱・保温する。また、容器内の湯を出湯させる透明ガラス管の出湯経路、出湯口(公報第0010段)けている。さらに、その出湯経路に、湯を圧送するポンプを設けるものも知られている。 【0003】このように、湯沸し器において、湯の吐出し構造は各種の構造が用いられており、さらに、断熱構造として真空二重構造を用いるものが知られている。この一例を図3に示すと、真空断熱湯沸し器は、上端に口部を形成した金属製の真空二重容器1と、この真空二重容器1内の液体2を加熱する電気発熱体3と、真空二重容器1の口部4に着脱可能に設ける蓋体5とを備え、手動式のエアーポンプや電動ポンプ(図示せず)により内部の液体2を吐出し口6から吐き出すようにしている。そして、前記真空二重容器1は、内筒7と外筒8との間に真空断熱層9を設けてなり、加熱時には、前記電気発熱体3に通電して内部の液体を加熱し、保温時には、真空断熱層9により外部への伝熱を抑制して保温効果を得ることができる。 【0004】上記真空断熱湯沸し器では、内筒7と外筒8との間の真空断熱層9により高い断熱性が得られるが、図3に示したように、従来のものは、外筒8の底部が開口し、この開口部分において、内筒7の外面に電気発熱体3を設けた構造であるため、二重容器1の底部に真空断熱層9がなく、このため液体2の熱が内筒7の底部から逃げ易いという問題がある。 【0005】そこで、本発明は、保温効果に優れた真空断熱湯沸し器を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、内筒と外筒との間に真空断熱層を設け、前記内筒の外面に電気発熱体を設けた真空断熱湯沸し器において、前記電気発熱体を前記真空断熱層内に設けたものである。 【0007】この請求項1の構成によれば、電気発熱体を真空断熱層内に設けることにより、電気発熱体が外筒の外部に露出せず、内筒内の熱が外部に逃げ難くなり、保温性が向上する。 【0008】また、請求項2の発明は、前記電気発熱体を前記内筒の外面に接して設けると共に、前記外筒に非接触とし、前記電気発熱体に接続した通電体を前記外筒に挿通したものである。 【0009】この請求項2の構成によれば、外筒と電気発熱体との間には真空断熱層があり、電気発熱体と外筒の外部とは通電体のみで繋がれた構造となるため、熱伝導は通電体のみとなり、一層、熱が外部に逃げ難い構造となる。 【0010】また、請求項3の発明は、前記内筒と外筒がそれぞれ有底であり、これら内筒と外筒とを気密に接合する接合部を備え、前記電気発熱体を前記内筒の底部外面に設け、前記通電体は前記電気発熱体側で前記真空断熱層内に設ける一方のコネクタと、前記外筒に穿設された装着孔に装着されると共に、前記一方のコネクタと電気的に接続される他方のコネクタとを備え、この他方のコネクタを前記装着孔に気密に装着すると共に、前記一方のコネクタに接続したものである。 【0011】この請求項3の構成によれば、内筒の底部外面の電気発熱体側に、一方のコネクタを設け、その内筒と外筒とを組立てた後、外筒の装着孔に他方のコネクタを装着することによりコネクタ同士の接続がなされ、また、装着孔に他方のコネクタを気密に装着することにより、内筒と外筒との間の気密性を保持でき、電気的接続を含めた組立作業性の向上を図ることができる。 【0012】 【発明の実施形態】以下、本発明の実施例を添付の図面を参照して説明すると、図1は本発明の第1実施例を示す。同図に示すように、真空二重容器11は内筒12と外筒13とからなり、内筒12は内筒底部14を有すると有底であると共に、外筒13は外筒底部15を有する有底であって、それら内筒12と外筒13とは熱伝導性の低いステンレス鋼板等から形成される。また、真空二重容器11の口部16側において、内筒12と外筒13とを接合部たる溶接部17において気密に接合すると共に、前記内筒12と外筒13との間の空気を真空吸引して真空断熱層18を形成している。 【0013】前記内筒底部14には、内面側に凹んだ凹所19を形成し、この凹部19の外面に電気発熱体である電気ヒータ20が設けられ、この電気ヒータ20には通電体たる通電コード21が接続され、この電気コード21の途中に、通電体たるハーメチックコネクタ22を設け、このハーメチックコネクタ22を外筒13の外筒底部15に挿通すると共に、該ハーメチックコネクタ22を外筒底部15に気密に接合している。そのハーメチックコネクタ22は、ステンレスやチタンなどの金属を特殊ガラスで封着するなどして製作され、気密性と耐圧性とを備えたコネクタである。また、この例では、凹部19の外面に温度センサ23を設けており、この温度センサ23に接続した信号ケーブル(図示せず)が外筒13を気密に挿通して後述する制御手段に電気的に接続されている。尚、その温度センサ23も前記ハーメチックコネクタ22により外部と電気的に接続してもよい。 【0014】25は前記断熱二重容器11を収納する器体であって、上部に前記断熱二重容器11の前記口部16を開閉する蓋体26が設けられている。また、真空断熱湯沸し器は、手動式のエアーポンプや電動ポンプ(図示せず)により内部の液体27を吐出し口28から吐き出すようにしている。尚、図1では、蓋体26に吸込み管29を設け、その蓋体26を閉めた状態で、前記吸込み管29と吐出し口28と連通するように構成し、蓋体26に設けた手動式のエアーポンプにより断熱二重容器11内を加圧して内部の液体27を吐出し口28から吐き出すようにしている。また、前記器体25内には、前記電気ヒータ20の作動を制御する電気回路やマイコンなどを備えた制御手段(図示せず)が内蔵され、この制御手段に前記電気コード21が接続され、また、前記温度センサ23も制御手段に信号ケーブルにより接続される。 【0015】次に前記構成につきその作用を説明すると、加熱時には前記電気コード21により電気ヒータ20に給電し、該電気ヒータ20が発する熱が内筒底部14から内部の液体27に伝わる。また、その液体27の温度制御は温度センサ23の検知データに基いて制御することができる。この場合、電気ヒータ20は外筒13と非接触であり、外筒13の内面と電気ヒータ20との間には、真空断熱層18があるため、電気ヒータ20の発熱が外筒13より外部に逃げる量は極めて小さいものとなる。また、電気ヒータ20を停止した保温状態においても、内筒12の全周が真空断熱層18で覆われているため、内筒12内の液体27の熱が外部に逃げ難くなる。また、内筒12と外部との間の熱伝導箇所は、電気コード21のみであり、この点からも内筒12内から外部に逃げる熱を極めて小さくすることができる。 【0016】このように本実施例では、請求項1に対応して、内筒12と外筒13との間に真空断熱層18を設け、内筒12の外面に電気発熱体たる電気ヒータ20を設けた真空断熱湯沸し器において、電気ヒータ20を真空断熱層18内に設けたから、電気ヒータ20が外筒13の外部に露出せず、内筒12内の熱が外部に逃げ難くなり、保温性を向上することができる。 【0017】また、このように本実施例では、請求項2に対応して、電気発熱体たる電気ヒータ20を内筒12の外面に接して設けると共に、外筒13に非接触とし、電気ヒータ20に接続した通電体たる電気コード21のハーメチックコネクタ22を外筒13に挿通したから、外筒13と電気ヒータ20の間には真空断熱層18があり、電気ヒータ20と外筒13の外部とは電気コード21のみで繋がれた構造となるため、熱伝導は電気コード21のみとなり、従来に比べて大幅に熱が外部に逃げ難い構造が得られる。 【0018】また、実施例上の効果として、外筒13は有底であるから、従来のように、内筒の底部と外筒の下部とを、溶接などにより接合する必要がなくなる。 【0019】図2は本発明の第2実施例を示し、上記第1実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例の真空二重容器11は、内筒12の開口縁に鍔部12Aを周設すると共に、外筒13の開口縁に鍔部13Aを周設し、それら鍔部12A,13Aを重ね合せた部分をシーム溶接して接合部たる溶接部17を設けている。また、前記内筒底部14の凹部19は深さ方向中央側に段部30が形成され、さらに、その凹部19中央に温度センサ23を配置する中央凹部31が、内面側に凹んで形成されている。前記段部30には、取付座32が設けられ、この取付座32には複数の雌螺子孔33Aが形成され、この雌螺子孔33Aに固定手段たるビス33が螺合する。前記電気ヒータ20は中央に孔部34を有する略ドーナツ型をなし、一面(図中上面)が前記凹部19に密着する。その電気ヒータ20の他面には押え部材35が配置され、この押え部材35は略板状円板であり、前記雌螺子孔33Aに対応して、その周囲に前記ビス33を挿通する挿通孔33Bが形成され、また、中央側には、内面側に斜めに起立した、ばね性を有する押え片36,36Aを複数有し、例えば前記押え片36,36Aは前記押え部材35を部分的に切り起こして形成され、外側の押え片36は前記電気ヒータ20の他面を押えて前記電気ヒータ20を凹部19内に組み付け、内側の押え片36Aは前記温度センサ23を押えて前記中央凹部31に組み付ける弾性組付手段である。前記外筒底部15には、真空引き用の真空引き穴37が設けられ、この真空引き穴37から内筒12と外筒13との間の空気を真空引きした後、蓋材38を鑞材39により気密に固定することにより内筒12と外筒13との間に真空断熱層18が形成される。 【0020】前記押え部材35には一方のコネクタ41が設けられ、このコネクタ41には複数の雌型端子42が外筒13の外筒底部15側に向いて設けられている。また、前記一方のコネクタ41に対応して、前記外筒底部15には他方のコネクタ43を装着する装着孔44が穿設されている。その他方のコネクタ43にはハーメチックコネクタが用いられると共に、前記雌型端子42に接合する雄型端子45が設けられている。また、前記コネクタ43は、前記装着孔44の外側を塞ぐ鍔部43Aを有し、前記装着孔44には鑞材46によりコネクタ43が気密に固定される。尚、前記コネクタ41には、電気ヒータ20に接続した電気コード21と温度センサ23に接続した信号ケーブル23Aとがそれぞれビス47により接続されている。 【0021】次に、前記真空二重容器11の組立て手順について説明すると、内筒12と外筒13とを組立てる前に、内筒12の中央凹部31に温度センサ23を配置し、この周囲に電気ヒータ20を配置し、それぞれを押え片36A,36で押されるようにして押え部材35を被せ、挿通孔33Bに挿通したビス33を雌螺子孔33Aに螺着して取付座32に押え部材35を固定し、これにより電気ヒータ20と温度センサ23とを内筒底部14に組み込む。次に、電気ヒータ20に接続した電気コード21と温度センサ23に接続した信号ケーブル23Aとを、ビス47により一方のコネクタ41に電気的に接続する。この後、一方のコネクタ41に装着孔44を位置合わせして、内筒12と外筒13とを組立て、鍔部12A,13Aの重ね合せ部分をシーム溶接して溶接部17を気密に形成する。上述したように位置合わせすることにより、装着孔44に他方のコネクタ43を挿入すると、雄,雌型端子45,42が接続される。次に、蓋材38を配置した真空引き穴37の周囲に鑞材39を配置すると共に、コネクタ43の周囲に鑞材46を配置し、真空加熱炉にて真空引きと鑞材39,46による封止を行い、真空引き穴37及び装着孔44を気密とし、内筒12と外筒13との間に真空断熱層18を形成する。このようにして完成した真空二重容器11を器体25に組み込む。 【0022】このように本実施例では、請求項1,2に対応して上記第1実施例と同様な作用・効果を奏し、また、この例では、請求項3に対応して、内筒12と外筒13がそれぞれ有底であり、これら内筒12と外筒13の開口側を気密に接合する接合部たる溶接部17を備え、電気発熱体たる電気ヒータ20を内筒12の底部たる内筒底部14の外面に設け、通電体たる電気コード21は電気ヒータ20側で真空断熱層18内に設ける一方のコネクタ41と、外筒13に穿設された装着孔44に装着されると共に、一方のコネクタ41と電気的に接続される他方のコネクタ43とを備え、この他方のコネクタ43を装着孔44に気密に装着すると共に、一方のコネクタ41に接続したから、内筒底部14の外面の電気ヒータ20側に、一方のコネクタ41を設け、その内筒12と外筒13とを組立てた後、外筒12の装着孔44に他方のコネクタ43を装着することによりコネクタ41,43同士の接続がなされ、また、装着孔44に他方のコネクタ43を気密に装着することにより、内筒12と外筒13との間の気密性を保持でき、電気的接続を含めた組立作業性を向上することができる。 【0023】また、実施例上の効果として、電気ヒータ20と温度センサ23を取付ける凹部19を内筒底部14に設け、この内筒底部14の段部30に、押え部材35を取付ける取付座32を設け、前記電気ヒータ20と温度センサ23とを押え部材35により組み付けるようにしたから、ビス33という固定手段を用いて簡便に電気ヒータ20と温度センサ23とを組み付けることができる。 【0024】尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形実施が可能である。例えば、電気発熱体の取付位置などは適宜選定であり、また、通電体は外筒の底部以外を挿通してもよい。また、内部の液体を吐出し口から吐き出す方式は、各種のものを用いることができ、あるいは吐出し口がなく、蓋体を開けて内部の液体を注ぐものでもよい。 【0025】 【発明の効果】請求項1の発明は、内筒と外筒との間に真空断熱層を設け、前記内筒の外面に電気発熱体を設けた真空断熱湯沸し器において、前記電気発熱体を前記真空断熱層内に設けたものであり、保温効果に優れた真空断熱湯沸し器を提供することができる。 【0026】また、請求項2の発明は、前記電気発熱体を前記内筒の外面に接して設けると共に、前記外筒に非接触とし、前記電気発熱体に接続した通電体を前記外筒に挿通したものであり、保温効果に優れた真空断熱湯沸し器を提供することができる。 【0027】また、請求項3の発明は、前記内筒と外筒がそれぞれ有底であり、これら内筒と外筒とを気密に接合する接合部を備え、前記電気発熱体を前記内筒の底部外面に設け、前記通電体は前記電気発熱体側で前記真空断熱層内に設ける一方のコネクタと、前記外筒に穿設された装着孔に装着されると共に、前記一方のコネクタと電気的に接続される他方のコネクタとを備え、この他方のコネクタを前記装着孔に気密に装着すると共に、前記一方のコネクタに接続したものであり、保温効果に優れた真空断熱湯沸し器を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390005430 【氏名又は名称】株式会社ホンダアクセス
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| 【出願日】 |
平成13年2月20日(2001.2.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080089 【弁理士】 【氏名又は名称】牛木 護
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| 【公開番号】 |
特開2002−238761(P2002−238761A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月27日(2002.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−44091(P2001−44091) |
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