| 【発明の名称】 |
横型の食材加熱攪拌装置とその加熱温度制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】中井 昭夫
【氏名】中川 義則
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| 【要約】 |
【課題】食材の全体を均一に効率良く攪拌することができ、しかもその加熱温度を精密に調整制御し得るようにする。
【解決手段】据付フレーム(F)へ水平な回転軸(20)(20)の軸受アーム(10)(10)により軸受けされたほぼ倒立カマボコ型の食材収容タンク(T)と、その食材収容タンクの加熱器(H)と、上記回転軸によって食材収容タンクの内部を回転駆動される攪拌羽根(A)とを備え、上記食材収容タンクに収容された食材(M)をその加熱器により加熱し乍ら、上記攪拌羽根により攪拌する横型の食材加熱攪拌装置において、上記加熱器を全体的な1個の電磁誘導加熱コイル(36)又は並列する複数個の電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)から成る電磁誘導加熱器として、上記食材収容タンクの底面へ取り付けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】据付フレーム(F)へ、水平な回転軸(20)(20)の軸受アーム(10)(10)により軸受けされたほぼ倒立カマボコ型の食材収容タンク(T)と、その食材収容タンク(T)の加熱器(H)と、上記回転軸(20)(20)によって食材収容タンク(T)の内部を回転駆動される攪拌羽根(A)とを備え、上記食材収容タンク(T)に収容された食材(M)をその加熱器(H)により加熱し乍ら、上記攪拌羽根(A)により攪拌する横型の食材加熱攪拌装置において、上記加熱器(H)を全体的な1個の電磁誘導加熱コイル(36)又は並列する複数個の電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)から成る電磁誘導加熱器(H)として、上記食材収容タンク(T)の底面へ取り付けたことを特徴とする横型の食材加熱攪拌装置。 【請求項2】据付フレーム(F)へ水平な回転軸(20)(20)の軸受アーム(10)(10)により、その回転軸(20)(20)を中心として一定角度(α)だけ前下がり傾斜姿勢に転倒できるよう軸受けされたほぼ倒立カマボコ型の食材収容タンク(T)と、その食材収容タンク(T)の加熱器(H)と、上記回転軸(20)(20)によって食材収容タンク(T)の内部を回転駆動される攪拌羽根(A)とを備え、上記食材収容タンク(T)に収容された食材(M)をその加熱器(H)により加熱し乍ら、上記攪拌羽根(A)により攪拌する横型の食材加熱攪拌装置において、上記食材収容タンク(T)の後半面と対応する形状の背壁(45)を、上記据付フレーム(F)に固定設置する一方、上記加熱器(H)を全体的な1個の電磁誘導加熱コイル(36)又は並列する複数個の電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)から成る電磁誘導加熱器(H)として、その電磁誘導加熱器(H)を食材収容タンク(T)の底面へ後半から臨むように、上記据付フレーム(F)の背壁(45)へ取り付けたことを特徴とする横型の食材加熱攪拌装置。 【請求項3】電磁誘導加熱器(H)となる複数個の電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)を、食材収容タンク(T)の長手方向に沿って細長く延在する状態に並列させたことを特徴とする請求項1又は2記載の横型の食材加熱攪拌装置。 【請求項4】据付フレーム(F)へ、水平な回転軸(20)(20)の軸受アーム(10)(10)により軸受けされたほぼ倒立カマボコ型の食材収容タンク(T)と、上記回転軸(20)(20)によって食材収容タンク(T)の内部を回転駆動される食材(M)の攪拌羽根(A)とを備えた横型の食材加熱攪拌装置において、全体的な1個の電磁誘導加熱コイル(36)又は並列する複数個の電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)から成る電磁誘導加熱器(H)を、上記食材収容タンク(T)の底面へ取り付けると共に、その食材収容タンク(T)又は食材(M)の加熱温度を検知して、その検知温度をマイクロコンピューター(C)により食材(M)の加熱に必要な目標の設定温度と比較演算した結果に基き、上記電磁誘導加熱器(H)の加熱コイル(36)(36a)(36b)(36c)へ供給する高周波電流を調整制御することを特徴とする横型の食材加熱攪拌装置における食材の加熱温度制御方法。 【請求項5】据付フレーム(F)へ水平な回転軸(20)(20)の軸受アーム(10)(10)により、その回転軸(20)(20)を中心として一定角度(α)だけ前下がり傾斜姿勢に転倒できるよう軸受けされたほぼ倒立カマボコ型の食材収容タンク(T)と、上記回転軸(20)(20)によって食材収容タンク(T)の内部を回転駆動される食材(M)の攪拌羽根(A)とを備えた横型の食材加熱攪拌装置において、全体的な1個の電磁誘導加熱コイル(36)又は並列する複数個の電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)から成る電磁誘導加熱器(H)を、上記食材収容タンク(T)の後半面と対応する形状を有する据付フレーム(F)の背壁(45)へ取り付けると共に、上記食材収容タンク(T)又は食材(M)の加熱温度を検知して、その検知温度をマイクロコンピューター(C)により食材(M)の加熱に必要な目標の設定温度と比較演算した結果に基き、上記電磁誘導加熱器(H)の加熱コイル(36)(36a)(36b)(36c)へ供給する高周波電流を調整制御することを特徴とする横型の食材加熱攪拌装置における食材の加熱温度制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は餡やクリーム、ジャム、ソース、カレールー、シチュー、スープ、ミンチ肉などの各種食材を加熱し乍ら攪拌する横型の食材加熱攪拌装置と、その加熱温度制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】加熱釜(31)の内部において、食材の攪拌羽根(33)が水平な回転軸(34)の廻りに回転駆動される横型の業務用食材加熱攪拌装置としては、実用新案登録第3064149号が公知であり、これではその食材の加熱源として蒸気が採用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところが、このような蒸気加熱方式では加熱釜(31)の底部(31a)へ蒸気室(32)を付属一体化させなければならず、その加熱釜(31)に相当の強度が要求される関係上、著しく重量化してしまい、これを軽快に傾動させることも困難となる。 【0004】又、上記蒸気室(32)の特別な設置のみならず、その蒸気室(32)とボイラーとを接続する配管(32a)も不可欠であるため、極めて複雑・高価な構造となり、その保守点検や分解などを容易に行なえないほか、据付け使用場所を自由に変えることもできず、未だ不便である。 【0005】更に、ボイラーから配管(32a)を通じて、加熱釜(31)の底部蒸気室(32)へ供給される蒸気により、加熱釜(31)内の食材(被攪拌物)を言わば概括的・間接的に加熱する方式であり、その加熱温度の必要な上昇や下降に関する応答性が悪いため、食材の全体をすばやく均一に加熱・攪拌することも至難の業となる。 【0006】それにもまして、食材の加熱温度をその食材の種類や収容量、加熱中の経時的な形質変化、攪拌羽根(33)による攪拌状態の程度などに応じて、微細・精密に調整制御することは不可能であり、その結果食材の全体としてムラのない均一な加熱・攪拌状態を、短時間での効率良く得ることができない。 【0007】尚、上記公知考案には蒸気に代えて、ガスの直火方式を採用しても良い旨が説明されているが、その直火方式の場合上記諸問題のほか、排気ガスによる作業衛生環境の悪化や、危険防止の更なる付帯設備を要するなどの問題もある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明はこのような諸問題の改良を企図しており、そのための構成上第1に据付フレームへ水平な回転軸の軸受アームにより軸受けされたほぼ倒立カマボコ型の食材収容タンクと、その食材収容タンクの加熱器と、上記回転軸によって食材収容タンクの内部を回転駆動される攪拌羽根とを備え、上記食材収容タンクに収容された食材をその加熱器により加熱し乍ら、上記攪拌羽根により攪拌する横型の食材加熱攪拌装置において、【0009】上記加熱器を全体的な1個の電磁誘導加熱コイル又は並列する複数個の電磁誘導加熱コイルから成る電磁誘導加熱器として、上記食材収容タンクの底面へ取り付けたことを特徴とし、【0010】第2に、据付フレームへ水平な回転軸の軸受アームにより、その回転軸を中心として一定角度だけ前下がり傾斜姿勢に転倒できるよう軸受けされたほぼ倒立カマボコ型の食材収容タンクと、その食材収容タンクの加熱器と、上記回転軸によって食材収容タンクの内部を回転駆動される攪拌羽根とを備え、上記食材収容タンクに収容された食材をその加熱器により加熱し乍ら、上記攪拌羽根により攪拌する横型の食材加熱攪拌装置において、【0011】上記食材収容タンクの後半面と対応する形状の背壁を、上記据付フレームに固定設置する一方、上記加熱器を全体的な1個の電磁誘導加熱コイル又は並列する複数個の電磁誘導加熱コイルから成る電磁誘導加熱器として、その電磁誘導加熱器を食材収容タンクの底面へ後半から臨むように、上記据付フレームの背壁へ取り付けたことを特徴とする。 【0012】更に、上記食材の加熱温度制御方法につき、第1に据付フレームへ水平な回転軸の軸受アームにより軸受けされたほぼ倒立カマボコ型の食材収容タンクと、上記回転軸によって食材収容タンクの内部を回転駆動される食材の攪拌羽根とを備えた横型の食材加熱攪拌装置において、【0013】全体的な1個の電磁誘導加熱コイル又は並列する複数個の電磁誘導加熱コイルから成る電磁誘導加熱器を、上記食材収容タンクの底面へ取り付けると共に、【0014】その食材収容タンク又は食材の加熱温度を検知して、その検知温度をマイクロコンピューターにより食材の加熱に必要な目標の設定温度と比較演算した結果に基き、上記電磁誘導加熱器の加熱コイルへ供給する高周波電流を調整制御することを特徴とし、【0015】第2に、据付フレームへ水平な回転軸の軸受アームにより、その回転軸を中心として一定角度だけ前下がり傾斜姿勢に転倒できるよう軸受けされたほぼ倒立カマボコ型の食材収容タンクと、上記回転軸によって食材収容タンクの内部を回転駆動される食材の攪拌羽根とを備えた横型の食材加熱攪拌装置において、【0016】全体的な1個の電磁誘導加熱コイル又は並列する複数個の電磁誘導加熱コイルから成る電磁誘導加熱器を、上記食材収容タンクの後半面と対応する形状を有する据付フレームの背壁へ取り付けると共に、【0017】上記食材収容タンク又は食材の加熱温度を検知して、その検知温度をマイクロコンピューターにより食材の加熱に必要な目標の設定温度と比較演算した結果に基き、上記電磁誘導加熱器の加熱コイルへ供給する高周波電流を調整制御することを特徴とするものである。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、図面に基いて本発明の具体的構成を詳述すると、その食材加熱攪拌装置の第1実施形態を示した図1〜7において、(F)は作業床への据付フレームであり、ベース盤(1)とその両端部から一体的に立設された左右一対の枠支柱(2)(2)とを備えているほか、その両枠支柱(2)(2)の左右相互間には前後一対の平行な連結バー(3)(3)も固定横架されている。 【0019】(4)(4)はほぼU字型に上向き開放する軸受ボックスの左右一対であって、各枠支柱(2)(2)のフラットな頂面へボルト(5)(5)により固定設置されている。しかも、その両軸受ボックス(4)(4)の左右何れか一方(図例では右側)には、回動ハンドル軸(6)が前後方向への貫通状態に軸受けされており、その前方に露出する操作ハンドル(7)を外部から回動させることができるようになっている。(8)はその回動ハンドル軸(6)の中途部に嵌め付け一体化された食材収容タンク転倒用のウォームギヤである。 【0020】(T)はステンレス鋼板や銅板から左右方向に沿う細長いほぼ倒立カマボコ型又はほぼ半円筒型として作成された食材収容タンクであり、その円弧状の底面には導電性を付与するため、磁性体である鉄粉などの発熱被膜(9)が溶着一体化されている。但し、その導電性を有する食材収容タンク(T)であるならば、鉄とステンレス鋼とのクラッドや、ステンレス鋼とアルミのクラッドなどから成る食材収容タンク(T)を採用しても勿論良い。 【0021】(10)(10)は上記食材収容タンク(T)を支持する左右一対の軸受アームであって、その基端部に張り出す径大なフランジ(11)(11)が食材収容タンク(T)のフラットな左右両側面へ、各々ボルト(12)(12)によって取り付け固定されている。 【0022】又、同じく各軸受アーム(10)(10)の先端部はベアリングケース(13)(13)として、そのピローブロック(14)(14)並びにボルト(15)(15)により、上記据付フレーム(F)側の軸受ボックス(4)(4)へ固定支持されている。 【0023】(16)(16)は上記軸受アーム(10)(10)に各々内蔵されたグランドパッキング(17)(17)の押えプレートであり、その左右一対の何れも軸受アーム(10)(10)の上記フランジ(11)(11)から横向きに植立する水平なネジ杆(18)(18)へ、調整ナット(19)(19)を介して締結されている。 【0024】(20)(20)は各軸受アーム(10)(10)における上記ベアリングケース(13)(13)内のボールベアリング(21)(21)によって、回転自在に支持された攪拌羽根用回転軸の左右一対であり、その何れも軸受アーム(10)(10)を貫通する水平な横架状態として、その基端部が食材収容タンク(T)の内部へ露出している。 【0025】両回転軸(20)(20)のうち、その何れか一方(図例では左側)が対応的な軸受アーム(10)から張り出す先端部には、伝動スプロケツト(22)が嵌め付け一体化されている。(23)は上記据付フレーム(F)のベース盤(1)上に据え付けられた攪拌羽根用回転駆動モーター、(24)はこれと伝動ベルト(25)を介して連結された減速機であり、その減速機(24)の出力スプロケツト(26)と上記回転軸(20)の伝動スプロケツト(22)との上下相互間には、伝動チェン(27)が巻き掛けられている。 【0026】そのため、後述する食材(M)の攪拌羽根(A)はその回転駆動モーター(23)により、上記伝動チェン(27)や回転軸(20)(20)を介して回転駆動されることになる。その攪拌羽根(A)の回転速度は、例えば約25〜40rpmである。 【0027】同じく両回転軸(20)(20)のうち、その残る他方(図例では右側)が対応的な軸受アーム(10)により支持された先端部には、上記食材収容タンク転倒用のウォームギヤ(8)と噛合するウォームホイール(28)が嵌め付け一体化されている。 【0028】そのため、上記食材収容タンク(T)の軸受アーム(10)(10)と、攪拌羽根用回転軸(20)(20)との相互間にボールベアリング(21)(21)が介在していることとも相俟って、上記操作ハンドル(7)を前方から回動させれば、食材収容タンク(T)が左右一対の水平な回転軸(20)(20)を中心として、一定角度(α)だけ前下がりの傾斜姿勢に転倒することとなり、その内部の食材(M)をすべて滑り落とす如く、容易に取り出せるのである。 【0029】その傾斜姿勢の一定角度(α)はほぼ扇型をなす上記ウォームホイール(28)の回転角度規制ボルト(28a)の進退操作によって、大小に調整セットすることもできるようになっている。但し、上記据付フレーム(F)へ転倒させることができない固定設置状態に軸受けされた食材収容タンク(T)を採用しても良い。 【0030】尚、図1〜4の符号(29)(29)は上記軸受ボックス(4)(4)を上方から被覆した左右一対の軸受カバー、(30)(30)はその各軸受カバー(29)(29)の外部から上記ベアリングケース(13)(13)内への注油ニップルを示している。上記食材収容タンク(T)はその使用中、図外の開閉蓋によって上方から施蓋されることになる。 【0031】先に一言した食材(M)の攪拌羽根(A)は、ステンレス鋼板から食材収容タンク(T)の内部に納まる大きさとして、図1、5、6のようなクランク形態に作成されている。 【0032】つまり、攪拌羽根(A)は向かい合う左右一対の軸受ボス(31)(31)から相反する上下方向へ張り出す平行な垂立板(32)(32)と、その各垂立板(32)(32)の張り出し先端部から内向きに張り出す平行な水平板(33)(33)と、更にその各水平板(33)(33)の張り出し先端部と各垂立板(32)(32)の基端部とを連結する如く、相反方向へ張り出し屈曲された円弧板(34)(34)とを備えた一体品であり、その軸受ボス(31)(31)が食材収容タンク(T)の内部に露出している両回転軸(20)(20)の基端部へ、キー(35)(35)を介して着脱自在に嵌め付け一体化されるようになっている。 【0033】食材(M)の攪拌羽根(A)は図示の形状に限らず、その食材(M)の種類や形質などに応じて取捨選定されるが、上記のような食材収容タンク(T)を貫通横架しない左右一対の短かい回転軸(20)(20)によって、回転駆動されることになるクランク形態を採用するならば、その左右一対の円弧板(34)(34)によって食材収容タンク(T)内の中央に堆積する食材(M)を、相反方向へ効率良く切り返し流動させることができ、その両円弧板(34)(34)と交叉する方向関係の上記垂立板(32)(32)並びに水平板(33)(33)の左右一対づつとも相俟って、食材(M)を収容タンク(T)内の隅々に至るまで洩れなく、全体的な均一に攪拌することが容易となり、又両回転軸(20)(20)との着脱作業をすばやく便利に行なえるため、その攪拌羽根(A)の交換や保守点検などに著しく有効である。 【0034】但し、上記左右一対の回転軸(20)(20)を食材収容タンク(T)の貫通横架する形態に一本化して、その長い1本に嵌め付けた食材(M)の攪拌羽根(A)を、上記モーター(23)によって回転駆動させてもさしつかえない。 【0035】更に、(H)は食材(M)の電磁誘導加熱器であって、平面形態に密巻きされた1個の電磁誘導加熱コイル(36)から成り、上記食材収容タンク(T)の底面に沿う滑らかな円弧屈曲状態として、そのタンク(T)へ上記発熱被膜(9)と向かい合うように、且つ好ましくは着脱自在に取り付け固定されている。 【0036】(37)はその電磁誘導加熱コイル(36)を安定良く確固に定着させる可撓なコイルホルダーであって、言うまでもなく絶縁性と断熱性を有する合成樹脂などから帯状に成形されており、これが上記円弧屈曲状態として食材収容タンク(T)の底面へ取り付け使用されることになる。 【0037】つまり、食材収容タンク(T)は倒立カマボコ型又は半円筒型をなすため、予じめ平面形態に密巻きされた加熱コイル(36)のホルダー(37)を、そのタンク(T)の底面と対応する円弧状態として自由に屈曲させる如く、容易に取り付け使用できるわけである。(S1)は食材収容タンク(T)の底面と電磁誘導加熱コイル(36)との向かい合う相互間に確保された一定間隙(例えば約10mm) 示している。 【0038】(38)は上記電磁誘導加熱コイル(36)の加熱用インバーターであって、据付フレーム(F)のベース盤(1)上に据え付けられており、その加熱コイル(36)と電気的に接続配線されて、これから加熱コイル(36)へ高周波電流を供給するようになっている。 【0039】その高周波電流の供給により、食材収容タンク(T)の底面と交差する磁束を発生させれば、その底面に渦電流が流れ、これが通路となる上記タンク(T)の抵抗によって電力損失を生じ、その発生したジュール熱により食材収容タンク(T)自身が直かに加熱されることとなり、そのため加熱温度の応答性に著しく優れる。 【0040】又、(39)はその加熱温度の検知センサーであって、白金測温抵抗体などの接触式温度センサーから成り、上記食材収容タンク(T)の底面又はその付近のフラットな側面に取り付けられている。但し、食材収容タンク(T)の加熱温度を直かに検知する接触式温度センサーに代えて、サーモパイルやサーミスターなどの非接触式赤外線センサーから成る検知センサー(39)を採用し、これを上記タンク(T)の内部へ臨ませることにより、その食材(M)の加熱温度を検知するように定めても良い。 【0041】何れにしても、本発明では図7の制御回路から明白なように、上記電磁誘導加熱器(H)での加熱中にある食材収容タンク(T)又は食材(M)の加熱温度を検知センサー(39)によって検知し、その実際の検知温度と予じめ設定されている食材(M)の加熱に必要な目標温度(例えば約150〜250℃)とを、マイクロコンピューター(C)により比較演算して、その比較結果の出力信号に基き上記加熱用インバーター(38)を制御し、これから電磁誘導加熱器(H)の加熱コイル(36)へ供給する高周波電流(例えば約25〜50KHz)を増減調整することにより、食材収容タンク(T)を適当な温度に効率良く加熱し、その食材(M)の全体を焦げ付きやムラなく加熱できるようになっている。 【0042】尚、図7の制御回路ではマイクロコンピューター(C)の温度調整ユニット(40)のみに符号を記入しているが、そのコンピユーター(C)がCPUやROM、RAMなども具備していることは勿論である。但し、上記マイクロコンピューター(C)の設置を省略し、加熱温度検知センサー(39)をサーモスタットやバイメタルなどとして、これにより食材(M)の加熱目標温度が過度な上限に達したことを検知するや否や、上記加熱用インバーター(38)から電磁誘導加熱コイル(36)に対する高周波電流の供給を停止させるべく、その自動制御を行なえるように設定してもさしつかえない。 【0043】この点、図1〜7の第1実施形態では食材収容タンク(T)の底面へ、比較的巻き径が大きい1個の加熱コイル(36)から成る電磁誘導加熱器(H)を付属一体化させているが、これを図8、9の変形実施形態に示す如く、上記食材収容タンク(T)の底面を分担する巻き径が小さい複数個(図例では合計3個)の電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)から成るものとして、好ましくは上記タンク(T)の長手方向(左右方向)に沿う細長い延在状態に並列設置すると共に、その加熱コイル(36a)(36b)(36c)と同数の加熱用インバーター(38a)(38b)(38c)並びに加熱温度検知センサー(39a)(39b)(39c)を対応設置して、その加熱コイル(36a)(36b)(36c)の各個へ供給する高周波電流を調整制御するように定めても良い。 【0044】これによれば、可及的に巻き径が小さく且つ平面形態に密巻きされた汎用品の加熱コイル(36a)(36b)(36c)と、比較的小出力(例えば約5Kw〜15Kw)の安価な加熱用インバーター(38a)(38b)(38c)を使って、しかも食材(M)の収容量に応じた部分的な加熱温度や、その攪拌状態の程度に応じた食材(M)の加熱温度などを、ますます微細・精密に調整制御できることになり、効率良く均一な加熱・攪拌状態を得られる効果がある。更には、複数個の同じ巻き径を備えた加熱コイル(36a)(36b)(36c)や、その悉く同じ出力の加熱用インバーター(38a)(38b)(38c)を使える利点もある。 【0045】尚、上記のような複数個の加熱コイル(36a)(36b)(36c)を並列設置する際、その隣り合う加熱コイル(36a)(36b)(36c)同志を磁界が影響し合わぬように、例えば約60〜100mmの必要な間隔(S2)を保つことは言うまでもない。 【0046】次に、図10〜14は本発明に係る食材加熱攪拌装置の第2実施形態を示しており、これでは上記電磁誘導加熱器(H)を転倒される可動側の食材収容タンク(T)へ付属設置せず、固定側の据付フレーム(F)へ取り付けている。 【0047】即ち、図1〜7に基き説明した第1実施形態の場合、上記据付フレーム(F)がベース盤(1)と左右一対の枠支柱(2)(2)から枠組みされた開放状態にあるが、第2実施形態の据付フレーム(F)は図10のような減速機(24)の付属する攪拌羽根用回転駆動モーター(23)と、複数個(図例では合計3個)の加熱用インバーター(38a)(38b)(38c)とを格納できるボックス型に形成されており、このような据付フレーム(F)のフラットな頂面から左右一対の軸受ボックス(4)(4)が一体的に起立している。 【0048】しかも、ボックス型据付フレーム(F)の内部は仕切り棚(41)を介して区分されており、その仕切り棚(41)上に複数個の加熱用インバーター(38a)(38b)(38c)が並列設置されている。(42)はその据付フレーム(F)の前面開閉カバー、(43)は上記インバーター(38a)(38b)(38c)の放熱用ファン、(44)(44)は据付フレーム(F)の据付け高さ調整脚を示しているが、これに代る自在車輪を軸支しても良い。 【0049】又、(45)は食材収容タンク(T)の後半面と対応する形状の円弧面(45a)を備えた背壁であり、上記軸受ボックス(4)(4)の左右相互間に介在する位置関係として、据付フレーム(F)のフラットな頂面へボルト(46)(46)などにより取り付け固定されている。このような背壁(45)により言わば拘束された食材収容タンク(T)の前半面は、依然として開放状態に保たれているため、その食材収容タンク(T)を上記操作ハンドル(7)の回動により、図11の鎖線で示す如く、やはり一定角度(α)だけ前下がりの傾斜姿勢に転倒させることができる。 【0050】そして、電磁誘導加熱器(H)を形作る複数個(図例では合計3個)の電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)が、食材収容タンク(T)の左右方向(長手方向)に沿う並列状態として、上記背壁(45)の円弧面(45a)に取り付けられており、その食材収容タンク(T)の底面へ後半から臨み、上記加熱用インバーター(38a)(38b)(38c)から高周波電流の供給を受けて、食材収容タンク(T)を加熱するようになっている。 【0051】尚、上記電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)がその絶縁性と断熱性を有するコイルホルダー(37)に定着されていることは、言うまでもない。(S1)はその加熱コイル(36a)(36b)(36c)と食材収容タンク(T)の底面との向かい合う相互間隙であって、やはり例えば約10mmに確保されている。(47)(47)はそのコイルホルダー(37)を上記据付フレーム(F)側の背壁(45)へ着脱自在に取り付けるボルトであるが、そのボルト(47)(47)に代る押え止め金具やその他の固定手段を採用しても勿論良い。 【0052】その場合、図10〜14の第2実施形態では食材収容タンク(T)の加熱温度検知センサー(39)を、そのサーモパイルやサーミスターなどの非接触式赤外線センサーから成る1個として、上記背壁(45)へ食材収容タンク(T)の底面を指向する状態に設置しており、これと対応する図14の制御回路に基いて、その複数個の加熱用インバーター(38a)(38b)(38c)から電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)へ供給する高周波電流を調整制御することにより、上記食材収容タンク(T)又はその食材(M)の全体をムラなく均一に加熱・攪拌できるようになっているが、その第2実施形態にあっても図8、9の変形実施形態に基き説明した電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)毎の加熱温度制御方法を採用し得ることは勿論である。 【0053】尚、第2実施形態におけるその他の構成は上記第1実施形態と実質的に同一であるため、その図10〜14に図1〜7との対応符号を記入するにとどめて、その詳細な説明を省略するが、上記第2実施形態の構成を採る場合でも、電磁誘導加熱器(H)を比較的巻き径の大きな1個の加熱コイル(36)から成るものとして、上記据付フレーム(F)の背壁(45)へ取り付け使用することができる。 【0054】上記のように構成された第1実施形態の食材加熱攪拌装置を使用して、餡やクリーム、ジャム、ミンチ肉などの食材(M)を加熱・攪拌するに当っては、その食材(M)の単位量が収容された食材収容タンク(T)の底面を、電磁誘導加熱器(H)によって加熱する一方、上記食材(M)を攪拌羽根(A)の回転駆動によって攪拌すれば良い。 【0055】つまり、食材収容タンク(T)の底面に臨む電磁誘導加熱器(H)の加熱コイル(36)へ、その加熱用インバーター(38)から高周波電流を供給して、上記タンク(T)と交差する磁束を発生させれば、その食材収容タンク(T)自身の底面がジュール熱によってすばやく加熱されると共に、その加熱中の食材(M)が攪拌羽根(A)によって全体的にムラなく攪拌されることとなる。 【0056】その過程では、食材収容タンク(T)の加熱温度を検知センサー(39)により検知して、その検知温度が予じめ設定されている食材(M)毎の加熱に必要な目標温度よりも高いか低いかを、マイクロコンピューター(C)により比較演算し、その比較結果の出力信号に基いて、温度調整ユニット(40)から加熱用インバーター(38)を制御することにより、その電磁誘導加熱コイル(36)への高周波電流を増減調整して、上記食材(M)の加熱ムラや焦げ付きなどを防ぐのである。 【0057】そして、その加熱・攪拌し終えた後には、上記操作ハンドル(7)を外部から回動して、食材収容タンク(T)を回転軸(20)(20)の廻りに転倒させることにより、その前下がりに傾斜したタンク(T)から前方へ、上記食材(M)を洩れなく取り出せば良い。 【0058】その場合、図8の変形実施形態に示す如く、電磁誘導加熱器(H)における複数個の加熱コイル(36a)(36b)(36c)を、食材収容タンク(T)の長手方向(左右方向)に沿う並列状態として設置すると共に、これらと対応する加熱用インバーター(38a)(38b)(38c)並びに加熱温度検知センサー(39a)(39b)(39c)も複数個づつとして、図9の制御回路に基く加熱コイル(36a)(36b)(36c)毎の調整制御を行なうように設定するならば、その加熱コイル(36a)(36b)(36c)が分担する食材収容タンク(T)の部分的な加熱温度の調整により、食材(M)の種類や収容量、経時的な形質変化、攪拌羽根(A)の攪拌程度などに応じた微細・精密な加熱・攪拌状態を得ることができ、そのための電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)として巻き径の比較的小さな汎用品を使え、その加熱用インバーター(38a)(38b)(38c)としても比較的小出力の安価な汎用品を使える利点がある。 【0059】更に、図10〜14の第2実施形態に示す如く、食材収容タンク(T)の後半面を据付フレーム(F)の背壁(45)により規制して、複数個の加熱コイル(36a)(36b)(36c)から成る電磁誘導加熱器(H)をその固定側の背壁(45)へ対応設置するならば、上記食材収容タンク(T)の転倒作動時に電気配線を引っ張ることがなく、その転倒作動を円滑に行なえるほか、食材収容タンク(T)の取りはずしによる清掃作業や、電磁誘導加熱器(H)の交換、保守点検作業なども便利良く行なえることになる。 【0060】又、上記第2実施形態の構成において、電磁誘導加熱器(H)が食材収容タンク(T)の底面へ前半からは対応設置されていないとしても、残る底面へ後半から臨む電磁誘導加熱器(H)により加熱される食材(M)は、その加熱コイル(36a)(36b)(36c)の長手方向(左右方向)と平行な回転軸(20)(20)を中心として回転駆動される攪拌羽根(A)により、上記タンク(T)内での全体的に攪拌されるため、加熱不足や加熱ムラを生じるおそれがなく、完全な加熱・攪拌状態を得られるのであり、その意味から小型の食材加熱攪拌装置にふさわしく効果的な仕様となる。 【0061】 【発明の効果】以上のように、本発明では据付フレーム(F)へ水平な回転軸(20)(20)の軸受アーム(10)(10)により軸受けされたほぼ倒立カマボコ型の食材収容タンク(T)と、その食材収容タンク(T)の加熱器(H)と、上記回転軸(20)(20)によって食材収容タンク(T)の内部を回転駆動される攪拌羽根(A)とを備え、上記食材収容タンク(T)に収容された食材(M)をその加熱器(H)により加熱し乍ら、上記攪拌羽根(A)により攪拌する横型の食材加熱攪拌装置において、【0062】上記加熱器(H)を全体的な1個の電磁誘導加熱コイル(36)又は並列する複数個の電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)から成る電磁誘導加熱器(H)として、上記食材収容タンク(T)の底面へ取り付けてあるため、冒頭に述べた従来技術の諸問題を容易に改良できる効果がある。 【0063】特に、上記電磁誘導加熱器(H)を並列する複数個の加熱コイル(36a)(36b)(36c)から成るものとして、食材収容タンク(T)の底面へ取り付けるならば、可及的に巻き径が小さく且つ平面形態に密巻きされた汎用品の加熱コイル(36a)(36b)(36c)と、そのための比較的小出力な加熱用インバーター(38a)(38b)(38c)を使用することができ、食材加熱攪拌装置の低廉化とその加熱制御の容易化に大変役立つ。 【0064】請求項2の構成を採用するならば、上記効果を期待できるほか、食材収容タンク(T)を電気配線の制約なく、極めて円滑に転倒作動させて、これから食材(M)を便利良く完全に取り出すこともできる。 【0065】又、食材収容タンク(T)の後半面と対応する形状を備えた据付フレーム(F)の背壁(45)へ、そのタンク(T)の底面へ後半から臨む比較的小型の電磁誘導加熱器(H)を取り付け使用でき、それにも拘らず食材収容タンク(T)の内部を回転駆動される攪拌羽根(A)により、食材(M)の全体を均一に効率良く加熱・攪拌し得る効果がある。 【0066】何れにしても、請求項3の構成を採用するならば、複数個の電磁誘導加熱コイル(36a)(36b)(36c)が攪拌羽根(A)の回転軌跡と悉く対面する並列設置状態にあるため、これらの加熱力を食材(M)の全体へ自づと効率良く作用させることができ、その加熱コイル(36a)(36b)(36c)としても安価な平面形態の汎用品を使用しやすい効果がある。 【0067】更に、請求項4や請求項5の加熱温度制御方法によれば、電磁誘導加熱器(H)の採用とも相俟って、加熱中にある食材(M)の加熱温度をすばやく、且つ正確に調整制御することができ、その加熱攪拌状態の不足やムラを無くせる効果があり、実用性に著しく優れる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000247247 【氏名又は名称】有限会社ナカイ
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| 【出願日】 |
平成13年2月19日(2001.2.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071548 【弁理士】 【氏名又は名称】山下 賢二
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| 【公開番号】 |
特開2002−238756(P2002−238756A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月27日(2002.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−41382(P2001−41382) |
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