| 【発明の名称】 |
炊飯器 |
| 【発明者】 |
【氏名】辻井 博昭
【氏名】西脇 悟
【氏名】中川 博之
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| 【要約】 |
【課題】炊き上げたご飯のぱさつき及び黄ばみを防止し、炊き上げ直後のご飯の温かさやしっとり感を維持する。
【解決手段】炊飯鍋2と、該炊飯鍋2を収容する炊飯器本体3と、炊飯鍋2を加熱する加熱手段(誘導加熱コイル6)と、炊飯器本体3に開閉可能に取り付けられ炊飯鍋2の開口部を閉塞するとともに炊飯鍋2内と外部とを連通する排気通路を有する蓋体8と、加熱手段を制御して炊飯工程の実行後に保温工程を実行する制御手段(マイコン33)とを備えた炊飯器1において、蓋体8の排気通路に、炊飯鍋2内と外部とを遮断して炊飯鍋2内を密閉する密閉手段(調圧器24)を設け、制御手段は、炊飯工程と保温工程の間に、密閉手段によって炊飯鍋2内を密閉して該炊飯鍋2内の湿度を保つ保湿工程を設け、該保湿工程の実行後に、保湿状態を維持した状態で保温工程に移行する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 炊飯鍋と、該炊飯鍋を収容する炊飯器本体と、前記炊飯鍋を加熱する加熱手段と、前記炊飯器本体に開閉可能に取り付けられ前記炊飯鍋の開口部を閉塞するとともに前記炊飯鍋内と外部とを連通する排気通路を有する蓋体と、前記加熱手段を制御して炊飯工程の実行後に保温工程を実行する制御手段とを備えた炊飯器において、前記蓋体の排気通路に、前記炊飯鍋内と外部とを遮断して炊飯鍋内を密閉する密閉手段を設け、前記制御手段は、前記炊飯工程と保温工程の間に、前記密閉手段によって前記炊飯鍋内を密閉して該炊飯鍋内の湿度を保つ保湿工程を設け、該保湿工程の実行後に、保湿状態を維持した状態で前記保温工程に移行するようにしたことを特徴とする炊飯器。 【請求項2】 前記蓋体に、前記炊飯鍋内の湿度を検出する湿度検出手段を設け、前記制御手段は、前記炊飯工程の実行後に、前記炊飯器内が所定湿度に達すると前記保湿工程を実行するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の炊飯器。 【請求項3】 前記制御手段による保温工程は、炊飯鍋内が約80℃の温度を維持するように前記加熱手段を制御するもので、前記保湿工程では、炊飯鍋内が約80℃で最適湿度となるように、炊飯鍋内を約100℃の温度を維持するように加熱手段を制御し、前記湿度検出手段によって所定湿度に達したことを検出すると、前記密閉手段によって炊飯鍋内を密閉するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の炊飯器。 【請求項4】 前記炊飯器本体に、炊飯鍋内を強制冷却する冷却手段を設け、前記保湿工程の実行後に、前記冷却手段を動作させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の炊飯器。 【請求項5】 前記炊飯器本体内または蓋体内に、前記蓋体内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段を設け、前記蓋体に、前記炊飯鍋内に連通する開口を設けるとともに、該開口を閉塞するガス透過膜を設け、前記保湿工程において、前記蓋体内の水蒸気を炊飯鍋内に供給するとともに、前記炊飯鍋内の酸素を蓋体内に排出するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の炊飯器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、炊飯器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来より、家庭用の炊飯器は、炊飯器本体内に炊飯鍋を収容し、その上方開口部を炊飯器本体に回動自在に設けた蓋体にて閉塞し、炊飯器本体内に配設された加熱手段(誘導加熱コイルや抵抗線ヒータ等)によって炊飯鍋を加熱することにより炊飯を行う。また、この炊飯工程が終了すると保温工程を実行する。なお、保温工程での制御は、保温温度が低い場合には雑菌が繁殖する可能性があり、逆に高い温度で保温する場合にはご飯に黄ばみが生じるため、約72℃から73℃の温度に維持するようにしている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記炊飯器では、保温制御中に炊き上げたご飯の水分が、蓋体に設けた炊飯鍋と外部とを連通させる排気通路から蒸気になって外部に排出される。そのため、ご飯がぱさつくという問題がある。また、炊飯鍋内には、外部の酸素が前記排気通路を通って自由に流入するため、ご飯の脂肪分が酸化劣化を起こし、黄ばみが促進されるという問題がある。 【0004】この問題を解決するため、蓋体の排気口を開閉する排気口開閉装置を設け、該排気口開閉装置を保温工程中に駆動させることにより、炊飯鍋内の保湿を図るようにした炊飯器が提供されている(例えば、特開平9−164071号公報)。しかし、この炊飯器では、ある程度の保湿は確保できるが、炊き上げ直後のご飯の温かさやしっとり感を維持することはできない。 【0005】そこで、本発明では、炊き上げたご飯のぱさつき及び黄ばみを防止し、炊き上げ直後のご飯の温かさやしっとり感を維持できる炊飯器を提供するものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、本発明の炊飯器は、炊飯鍋と、該炊飯鍋を収容する炊飯器本体と、前記炊飯鍋を加熱する加熱手段と、前記炊飯器本体に開閉可能に取り付けられ前記炊飯鍋の開口部を閉塞するとともに前記炊飯鍋内と外部とを連通する排気通路を有する蓋体と、前記加熱手段を制御して炊飯工程の実行後に保温工程を実行する制御手段とを備えた炊飯器において、前記蓋体の排気通路に、前記炊飯鍋内と外部とを遮断して炊飯鍋内を密閉する密閉手段を設け、前記制御手段は、前記炊飯工程と保温工程の間に、前記密閉手段によって前記炊飯鍋内を密閉して該炊飯鍋内の湿度を保つ保湿工程を設け、該保湿工程の実行後に、保湿状態を維持した状態で前記保温工程に移行する構成としている。 【0007】前記炊飯器によれば、炊飯工程が終了すると密閉手段によって炊飯鍋内を密閉し、保湿工程を実行するため、炊き上げ直後のしっとり感を確実に維持できる。また、この保湿状態を維持した状態で保温工程に移行するため、この保温時でも炊飯鍋内は密閉されている。そのため、外部の酸素が炊飯鍋内に入ることによって、ご飯の脂肪分が酸化劣化を起こし、黄ばみが促進されることを防止できる。 【0008】前記炊飯器では、前記蓋体に、前記炊飯鍋内の湿度を検出する湿度検出手段を設け、前記制御手段は、前記炊飯工程の実行後に、前記炊飯器内が所定湿度に達すると前記保湿工程を実行することが好ましい。このようにすれば、希望に応じた保湿制御が可能になる。 【0009】また、前記制御手段による保温工程は、炊飯鍋内が約80℃の温度を維持するように前記加熱手段を制御するもので、前記保湿工程では、炊飯鍋内が約80℃で最適湿度となるように、炊飯鍋内を約100℃の温度を維持するように加熱手段を制御し、前記湿度検出手段によって所定湿度に達したことを検出すると、前記密閉手段によって炊飯鍋内を密閉することが好ましい。このようにすれば、炊き上げ直後のご飯のしっとり感に加え、温かさをも維持することができる。 【0010】さらにまた、前記炊飯器本体に、炊飯鍋内を強制冷却する冷却手段を設け、前記保湿工程の実行後に、前記冷却手段を動作させることが好ましい。このようにすれば、保湿工程の実行後に、炊飯鍋内を迅速に保温温度まで強制冷却することができる。その結果、炊き上げたご飯に対する黄ばみの発生をより確実に防止できる。 【0011】さらに、前記炊飯器本体内または蓋体内に、前記蓋体内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段を設け、前記蓋体に、前記炊飯鍋内に連通する開口を設けるとともに、該開口を閉塞するガス透過膜を設け、前記保湿工程において、前記蓋体内の水蒸気を炊飯鍋内に供給するとともに、前記炊飯鍋内の酸素を蓋体内に排出することが好ましい。このようにすれば、炊飯鍋内の酸素と水蒸気とを置換できるため、炊き上げたご飯の酸化劣化を防止できる。また、炊飯鍋内の蒸気の蒸散を防止できるため、炊き上げ直後のご飯のしっとり感を維持できる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。図1は、本発明の第1実施形態の炊飯器1を示す。この炊飯器1は、炊飯鍋2と、該炊飯鍋2を収容する炊飯器本体3と、該炊飯器本体3にヒンジ接続により開閉可能に取り付けられる蓋体8とからなり、前記蓋体8に圧力投入手段である調圧器24を搭載した圧力炊飯方式のものである。そして、本実施形態では、この調圧器24を、後述する保湿工程時に排気通路を遮断して炊飯鍋2内を密閉する密閉手段として兼用している。 【0013】前記炊飯鍋2は、熱伝導率が高いアルミ等からなる鍋母材の外面に、後述する誘導加熱コイル6への高周波電流の通電時に生じる渦電流によって電磁誘導加熱される強磁性材料をコーティングや接合等を施したものである。 【0014】前記炊飯器本体3は、有底筒形状をなす胴体4の内部に、前記炊飯鍋2を収容する非導電性材料からなる保護枠5を備えている。これら胴体4と保護枠5との間には、加熱手段である誘導加熱コイル6と、炊飯鍋用温度センサ7と、マイコン33を実装した制御基板とが配設されている。また、炊飯器本体3の正面には、液晶表示や複数のスイッチの操作部を配設した図示しない操作パネルが配設されている。 【0015】前記誘導加熱コイル6は、前記保護枠5の下面に配設され、高周波電流が通電されることにより、前記炊飯鍋2を電磁誘導加熱するものである。 【0016】前記炊飯鍋用温度センサ7は、前記保護枠5の底部に配設され、その先端の検出部を前記保護枠5に設けた貫通孔を通して炊飯鍋2の側面に接触させ、該炊飯鍋2の温度をマイコン33に出力するものである。なお、この炊飯鍋用温度センサ7の配設位置は、保護枠5の底部に限られず、側部に配設してもよい。 【0017】前記蓋体8は、図1及び図2に示すように、前記炊飯器本体3の開口部を閉塞するもので、上板9と、下板11と、該下板11の底面に着脱可能に取り付けられ炊飯鍋2の開口部を密閉する内蓋19とからなる。そして、この蓋体8の内部には、蓋用温度センサ22と、湿度センサ23と、圧力投入手段及び密閉手段を兼用する調圧器24とが配設されている。 【0018】前記上板9には、炊飯時に炊飯鍋2内の圧力が設定したピーク圧力を越えると、その圧力とともに蒸気を外部(大気)に排気する排気口10が設けられ、この排気口10の下側縁を囲むように、後述する排気通路の一部を構成するダクト17が配設されている。 【0019】前記下板11の下面には、放熱板12が配設されるとともに、該放熱板12と下板11との間に蓋ヒータ13が配設されている。この下板11は、後述する調圧器24の取付部分が開口され、この開口を囲繞するように、調圧器24の加圧機構25を収容するとともに排気通路の一部を構成するケース14が取り付けられている。このケース14には、後述する駆動機構であるソレノイド32を配設する側にプランジャを挿通させる挿通口15が設けられ、この挿通口15に炊飯鍋2からの蒸気の漏れを防止するシール部材16が配設されている。また、このケース14の下部には、該ケース14内と前記上板9の排気口10とを連通させるためのダクト17が一体に設けられている。このダクト17の上端縁には、上板9の下面に圧接されるパッキン18が配設されている。 【0020】前記内蓋19には、炊飯鍋2の上端縁に圧接して該炊飯鍋2内を密閉するパッキン20が全周にかけて配設されている。また、この内蓋19には、前記下板11の開口と対応する位置が開口され、この開口に調圧器24を構成する加圧機構25が一体に取り付けられている。また、後述する湿度センサ23を配設する位置に炊飯鍋2内を臨むように開口21が設けられるとともに、該開口21の縁に図示しないパッキンが配設されている。 【0021】前記蓋用温度センサ22は、炊飯鍋2の上部の温度を検出することによって、炊飯する米の温度(飯温)を検出し、その検出温度を後述する制御手段に出力するものである。 【0022】前記湿度センサ23は、炊飯鍋2内の湿度を検出するもので、内蓋19を取り付けた状態でその開口21から炊飯鍋2内を臨むように配設されている。 【0023】前記調圧器24は、内蓋19の上面の開口周囲に配設され、前記炊飯鍋2内に圧力を投入する加圧機構25と、前記蓋体8の下板11に配設され、前記加圧機構25を駆動させる駆動機構であるソレノイド32とからなる。 【0024】前記加圧機構25は、逆止弁26と、台座部材28と、開口を閉塞する調圧ボール30と、キャップ31とからなり、前記炊飯鍋2内を大気圧以上に維持するものである。前記逆止弁26は、内蓋19の開口に固定されるもので、その中央には炊飯鍋2と連通する流入口27が設けられている。前記台座部材28は、前記流入口27を囲繞する大きさのドーム形で、その頂部に開口29が設けられている。前記調圧ボール30は、自重によって炊飯鍋2内に連通する前記台座部材28上に載って開口29を閉塞するもので、本実施形態では、規格が18サイズの炊飯鍋2の場合、その内圧が約1.15atmを越えると、その圧力で浮き上がる重さのものを使用している。前記キャップ31は、前記調圧ボール30を内部に収容した状態で台座部材28に着脱可能に取り付けられるもので、後述するソレノイド32のプランジャを挿通する挿通孔と、ダクト17に連通する多数の通気口が設けられている。 【0025】前記駆動機構であるソレノイド32は、前記下板11におけるケース14の側部に配設されている。本実施形態のソレノイド32は、非通電状態でプランジャを進出位置に維持し、調圧ボール30を開口29上から退避させる一方、通電状態で、プランジャを退避させ、前記調圧ボール30を開口29上に自重で転動させ、炊飯鍋2内に圧力を投入するものである。 【0026】前記制御基板に実装されたマイコン33は、記憶されたプログラムに従って、予熱、中ぱっぱ、電力制御、炊き上げ及びむらしの各処理からなる炊飯工程、及び、保温工程を実行するものである。そして、本実施形態では、前記炊飯工程と保温工程の間に、保湿工程を設けている。 【0027】前記保湿工程は、前記調圧器24を排気通路を遮断して炊飯鍋2内を密閉する密閉手段として利用し、前記炊飯工程が終了すると、炊飯鍋2内を密閉して所定の湿度を保つ。そして、この保湿状態を維持した状態で、保温工程を実行するように構成している。 【0028】具体的には、本実施形態では、保温工程は、従来より高い約80℃の温度を維持するように構成している。そして、前処理である前記保湿工程では、後の高温保温状態で相対湿度が100%となるように、まず、炊飯鍋2内を約100℃の温度を維持するように蓋用温度センサ22を介して誘導加熱コイル6を電力制御する。そして、100℃で所定湿度に達すると、前記調圧器24によって炊飯鍋2内を密閉するとともに、誘導加熱コイル6による炊飯鍋2の加熱を停止する構成としている。 【0029】次に、前記炊飯器1に実装したマイコン33による具体的な制御について説明する。前記炊飯器1のマイコン33は、ユーザが商用電源に接続コードを接続すると、メインのルーチン(routine)で、操作パネルに配設したスイッチの操作部が操作されるまで待機し、いずれかの操作部が操作されると、そのスイッチに応じた検出処理を実行する。そして、操作パネルの炊飯スイッチの操作部が操作されると、炊飯スイッチの検出処理を実行する。 【0030】この炊飯スイッチ検出処理では、マイコン33は、図3に示すように、まず、ステップS1で、ユーザが設定した炊飯メニューを検出した後、ステップS2で、誘導加熱コイル6をオンして予熱処理を開始する。そして、ステップS3で、炊飯鍋2の温度が50℃になるまで待機し、50℃になると、ステップS4で、炊飯メニューによって予め設定された時間、温度調節処理を実行する。 【0031】ついで、ステップS5で、設定された予熱時間が経過したか否かを検出し、予熱時間が経過すると、ステップS6で、誘導加熱コイル6に対して100%(フルパワー)で電力通電を開始する。 【0032】その後、ステップS7で、実際の炊飯容量の判別処理を実行する。なお、この容量判別処理は、従来と同様の方法であり、前記誘導加熱コイル6による加熱で、炊飯鍋が温度上昇する勾配によって判別するものである。 【0033】そして、ステップS8で、調圧器24によって炊飯鍋2内に圧力を投入する温度になるまで待機し、圧力投入開始温度になると、ステップS9で、ソレノイド32への通電を開始することによってプランジャを退避させ、調圧ボール30を開口29上に転動させることにより、炊飯鍋2内に圧力を投入する。 【0034】その後、ステップS10で、従来と同様に、炊飯鍋2内が所定の圧力を維持するように周知の電力制御処理を実行した後、ステップS11で、ドライアップしたか否かを検出する。そして、ドライアップを検出しない場合にはステップS10に戻り、ドライアップを検出した場合にはステップS12に進む。即ち、ドライアップを検出するまで、前記電力制御処理を行う。 【0035】ステップS12では、誘導加熱コイル6に対して100%の電力通電を開始して炊き上げを実行した後、ステップS13で、むらしを実行する。これにより、炊飯鍋2内の圧力は減圧される。 【0036】そして、むらしが完了すると、ステップS14で、ソレノイド32への通電を遮断し、プランジャを進出させることによって調圧ボール30を転動させ、開口29を開放することにより炊飯鍋2内への圧力投入を解除した後、ステップS15で、蓋ヒータ13に通電して露とばしを実行する。なお、この露とばし処理までが、従来と同様の炊飯工程である。 【0037】前記露とばし処理が終了すると、ついで、ステップS16で、後述する保湿処理を実行した後、ステップS17で、保温処理を実行する。なお、この保温処理は、従来では炊飯鍋2内を保温温度を約72℃から73℃に維持するようにしたのに対し、本実施形態では、約80℃にした点でのみ相違する。 【0038】ついで、ステップS18で、操作パネルに配設したスイッチの操作部が操作されたか否かを検出する。そして、操作を検出すると、メインのルーチンにリターンし、操作を検出しない場合にはステップS17に戻る。即ち、ユーザがいずれかの操作部を操作するまで、前記保温処理を続ける。 【0039】次に、マイコン33による前記保湿処理について説明する。この保湿処理では、図4に示すように、まず、ステップS16−1で、蓋用温度センサ22によって炊飯鍋2内の温度Tを検出した後、ステップS16−2で、検出温度Tが100℃以上であるか否かを検出する。そして、検出温度Tが100℃以上である場合にはステップS16−3に進み、誘導加熱コイル6への通電をオフしてステップS16−5に進む。一方、検出温度Tが100℃以上でない場合にはステップS16−4に進み、誘導加熱コイル6への通電をオンしてステップS16−5に進む。これにより、炊飯鍋2内は約100℃の温度を維持する。 【0040】ステップS16−5では、湿度センサ23によって炊飯鍋2内の湿度を検出した後、ステップS16−6で、所定湿度に達したか否かを検出する。そして、所定湿度に達した場合にはステップS16−7に進み、所定湿度に達していない場合にはステップS16−1に戻る。即ち、炊飯鍋2内の温度を100℃に維持した状態で、炊飯鍋2内が所定湿度に達するまで待機する。 【0041】そして、炊飯鍋2内が所定湿度に達すると、ステップS16−7で、密閉手段の役割をなす調圧器24のソレノイド32に対して通電を開始し、プランジャを退避させて調圧ボール30を開口29上に転動させた後、ステップS16−8で、誘導加熱コイル6に対する通電をオフしてリターンする。これにより、炊飯鍋2内は、密閉された状態で、自然冷却される。 【0042】このように、本実施形態の炊飯器1では、炊飯工程が終了すると密閉手段である調圧器24によって炊飯鍋2内を密閉し、保湿工程を実行するため、炊き上げ直後のしっとり感を確実に維持できる。また、この保湿状態を維持した状態で保温工程に移行するため、この保温時でも炊飯鍋2内は密閉されている。そのため、外部の酸素が炊飯鍋2内に入ることによって、ご飯の脂肪分が酸化劣化を起こし、黄ばみが促進されることを防止できる。 【0043】また、前記炊飯器1は、保湿機能を備えているため、保温工程の実行時に、高温で保温してもご飯の水分が、排気通路から蒸気となって外部に排出されることはない。そのため、高温での保温が可能となり、炊き上げ直後のご飯のしっとり感に加え、温かさをも維持することができる。さらに、湿度センサ23によって所定湿度になると保湿工程を実行するため、その実行条件を希望に応じて変更することにより、ユーザの希望に応じた炊き上げ状態を維持できる。 【0044】しかも、本実施形態のように、従来から既存の圧力炊飯器1を利用すれば、その調圧器24を密閉手段として兼用できるため、密閉手段を別途搭載する必要はない。そのため、部品点数が増加することを防止でき、コスト高になることもない。 【0045】図5は第2実施形態の炊飯器1を示す。この第2実施形態では、炊飯器本体3において、保護枠5の上部に炊飯鍋2の収容部内に連通するダクト部34を設け、このダクト部34に炊飯鍋2内を強制冷却する冷却手段としてファン35を配設した点で、前記第1実施形態と相違している。 【0046】また、この第2実施形態のマイコン33は、図4に示す保湿処理において、ステップS16−8で、誘導加熱コイル6への通電をオフした後、前記ファン35を動作させる。そして、後の保温処理において、炊飯鍋2内が80℃まで冷却されると、前記ファン35を停止した後、炊飯鍋2内が80℃を維持するように保温する。 【0047】この第2実施形態の炊飯器1では、第1実施形態と同様に、炊き上げ直後のご飯のしっとり感、及び、温かさを維持できるうえ、炊飯工程の実行後の高温(100℃)状態から所定の保温温度(80℃)まで炊飯鍋2内を迅速に強制冷却することができる。その結果、炊き上げたご飯に対する黄ばみの発生を確実に防止できる。 【0048】図6から図8は第3実施形態の炊飯器1を示す。この第3実施形態では、水蒸気供給手段36とガス透過膜45により、前記保温工程中に、前記炊飯鍋2内に水蒸気を供給するとともに、炊飯鍋2内の酸素を排出する構成としている。また、この第3実施形態では、湿度センサ23は設けない構成とした点で、前記第1実施形態と相違している。 【0049】具体的には、前記水蒸気供給手段36は、図6に示すように、炊飯器本体3内に設けた貯水タンク37と、該貯水タンク37内の水を加熱するヒータ38とを備えている。前記貯水タンク37には、端部を前記蓋体8内に配管した供給パイプ39が接続されている。この供給パイプ39には、環流ファン40が介設されている。また、貯水タンク37には、二股に分岐した排気パイプ41が接続されている。この排気パイプ41の第1分岐パイプ42は前記蓋体8内に配管され、第2分岐パイプ43は排気通路と連通するように配管されている。これら分岐パイプ42,43の分岐部分には、貯水タンク37の側からの気流を通過させ、貯水タンク37への気流の通過を防止する逆止弁44が介設されている。 【0050】前記ガス透過膜45は、炊飯鍋2内の圧力と蓋体8内の圧力(大気圧)との圧力差により、炊飯鍋2内の酸素を蓋体8内に排出する一方、蓋体8内の水蒸気を炊飯鍋2内に供給するものである。このガス透過膜45は、図7に示すように、下板11および放熱板12を貫通するように配設するケース46に配設されている。また、前記内蓋19には、図8に示すように、前記ガス透過膜45と対向する位置に、前記炊飯鍋2内に連通する開口47が設けられている。 【0051】次に、前記炊飯器1に実装したマイコン33による具体的な制御について説明する。なお、炊飯スイッチの操作を検出することによる検出処理(炊飯工程)は、前記第1実施形態と同一である。 【0052】第3実施形態のマイコン33による保湿処理は、図9に示すように、まず、ステップS16’−1で、密閉手段である調圧器24のソレノイド32に対して通電を開始し、プランジャを退避させて調圧ボール30を開口29上に転動させた後、ステップS16’−2で、誘導加熱コイル6に対する通電をオフする。 【0053】その後、ステップS16’−3で、ヒータ38に対する通電をオンした後、ステップS16’−4で、環流ファン40をオンする。 【0054】これにより、炊飯鍋2内は、密閉された状態で、自然冷却される。また、水蒸気供給手段36では、貯水タンク37内の水が加熱され、発生した水蒸気が環流ファン40により蓋体8内に供給される。その結果、蓋体8内では、水蒸気供給手段36からの水蒸気が充満する。そして、蓋体8に充満した水蒸気は、環流ファン40による水蒸気の供給により、排出パイプの第2分岐パイプ43から第1分岐パイプ42を経て排気通路から外部に排出される。 【0055】この状態では、酸素の分圧及び水蒸気の分圧が炊飯鍋2内と蓋体8内とで異なる。そのため、その圧力差により、前記ガス透過膜45から、炊飯鍋2内の酸素が蓋体8内に排出され、蓋体8内の水蒸気が炊飯鍋2内に供給される。そして、この状態で、炊飯鍋2内が、所定の保温温度まで自然冷却されることにより、炊飯鍋2内と蓋体8内との平衡が保たれたまま、保温工程に移行することになる。 【0056】このように、第3実施形態では、炊飯工程が終了すると保湿工程を実行することにより、炊飯鍋2内の酸素と水蒸気とを置換するため、炊き上げたご飯の酸化劣化を防止できる。また、炊飯鍋2内の蒸気の蒸散を防止できるため、第1実施形態と同様に、炊き上げ直後のご飯のしっとり感、及び、温かさを維持できる。 【0057】なお、この第3実施形態では、第2実施形態に示す強制冷却用のファン35を付加し、保温温度まで迅速に冷却できるようにしてもよい。また、前記各実施形態と同様に保湿センサを設け、炊飯鍋2内の湿度に応じて前記水蒸気供給手段36の動作をオン、オフ制御してもよい。さらに、この水蒸気供給手段36は、超音波加熱方式としてもよく、また、蓋体8内に設けてもよい。 【0058】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明の炊飯器では、炊飯工程が終了すると密閉手段によって炊飯鍋内を密閉し、保湿工程を実行するため、炊き上げ直後のしっとり感を確実に維持できる。また、この保湿状態を維持した状態で保温工程に移行するため、外部の酸素が炊飯鍋内に入り、ご飯の脂肪分が酸化劣化を起こすことによる黄ばみの発生を防止できる。 【0059】さらに、前記炊飯器は、保湿機能により保温工程の実行時に、高温で保温してもご飯の水分が、排気通路から蒸気となって外部に排出されることはない。そのため、高温での保温が可能となり、炊き上げ直後のご飯のしっとり感に加え、温かさをも維持することができる。 【0060】さらにまた、前記炊飯器本体内または蓋体内に、前記蓋体内に水蒸気を供給する水蒸気供給手段を設け、前記蓋体に、前記炊飯鍋内に連通する開口を設けるとともに、該開口を閉塞するガス透過膜を設けることにより、炊飯鍋内の酸素と水蒸気とを置換できる。そのため、炊き上げたご飯の酸化劣化をより確実に防止できるうえ、炊飯鍋内の蒸気の蒸散を防止できるため、炊き上げ直後のご飯のしっとり感を維持できる。 【0061】しかも、周知の圧力炊飯器では、その圧力投入手段を前記密閉手段として兼用できる。そのため、密閉手段を別途搭載する必要はなく、部品点数が増加することを防止でき、コスト高になることもない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002473 【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年2月16日(2001.2.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−238751(P2002−238751A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月27日(2002.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−40069(P2001−40069) |
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