| 【発明の名称】 |
土 鍋 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉牟田 一彦
【氏名】吉牟田 寛
【氏名】吉牟田 亨
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| 【要約】 |
【課題】被加熱性、保温性に優れ、調理時間の短縮、熱エネルギの節約を図ることのできる土鍋を提供することにある。
【解決手段】土鍋1は、底部に導熱孔2を有する凹状の外鍋3と、外鍋3の内側に空隙4を隔てて配置された内鍋5と、内鍋5の上縁部と外鍋3とを接合する連結部6と、連結部6に空隙4と連通状態に形成された排気孔7などを備えている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 底部に導熱孔を有する凹状の外鍋と、前記外鍋の内側に空隙を隔てて配置された内鍋と、前記内鍋の上縁部と前記外鍋とを接合する連結部と、前記連結部に前記空隙と連通状態に形成された排気孔とを備えたことを特徴とする土鍋。 【請求項2】 前記導熱孔を前記外鍋の底部中心に設けた請求項1記載の土鍋。 【請求項3】 前記導熱孔の外周に導水溝を設け、前記導水溝に排水孔を設けた請求項2記載の土鍋。 【請求項4】 前記内鍋の底部に、肉厚部を設けた請求項1記載の土鍋。 【請求項5】 前記排気孔に、前記空隙内へ突出した管状体を連結した請求項1記載の土鍋。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、食卓上で山海の食材を煮ながら食する、いわゆる鍋料理に使用される土鍋に関する。 【0002】 【従来の技術】日本各地で様々な鍋料理をつくる際の調理器具として使用されている土鍋は、陶土を焼き固めて作られたものであるが、卓上式ガスコンロなどの熱源に直接載せて料理を作ることができるので便利である。また、土鍋を構成する肉厚の隔壁は保温性が良いため、加熱を止めた後も料理が冷めにくく、冬場でも比較的長時間、適温に保つことができる。 【0003】また、土鍋特有の質感は、見る者に温かい印象を与えるので、寒い季節に食することの多い鍋料理の調理器具として好適であり、どちらかといえば冷たい印象を与える金属鍋にはない魅力となっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】このように、土鍋を構成する隔壁は保温性が良いのであるが、その分、熱伝導性が悪いので、熱源が発する熱が料理に伝わりにくく、金属鍋に比べると、料理が出来上がるまでに長い加熱時間を要している。また、このことは、土鍋加熱用の熱源が発する熱の大部分が大気中に放散していることを意味するので、エネルギの無駄となっている。 【0005】このような問題を解決するには、土鍋を構成する隔壁を薄くして熱伝導性を高めれば良いのであるが、隔壁を薄くすると保温性や強度が低下するので、土鍋としての長所や実用性が失われる。 【0006】一方、従来の保温鍋よりも保温性が高められた保温鍋が登録実用新案公報第3033353号に開示されているが、これは本来熱伝導性の良い金属鍋の保温性を高めたものであるため、この保温鍋に係る技術をそのまま土鍋に応用しても、被加熱性および保温性に優れた土鍋を得ることはできない。 【0007】本発明が解決しようとする課題は、被加熱性、保温性に優れ、調理時間の短縮、熱エネルギの節約を図ることのできる土鍋を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の土鍋は、底部に導熱孔を有する凹状の外鍋と、前記外鍋の内側に空隙を隔てて配置された内鍋と、前記内鍋の上縁部と前記外鍋とを接合する連結部と、前記連結部に前記空隙と連通状態に形成された排気孔とを備えたことを特徴とする。 【0009】このような構成とすることにより、当該土鍋を熱源上にセットすれば、熱源が発した熱および熱源で加熱された熱流は外鍋の導熱孔を通って空隙内へ流入し、空隙内を拡散しながら上昇して行った後、連結部の排気孔を通過して大気中へ発散されるようになるので、熱源が発する熱が効率良く内鍋、外鍋に伝わるようになり、被加熱性が向上し、調理時間の短縮、熱エネルギの節約を図ることができる。また、空隙を挟んで配置された外鍋および内鍋が二層構造の断熱壁として機能するため、従来の土鍋以上の保温性が得られる。 【0010】本発明の土鍋に被せる蓋については、特に限定するものではないので、料理の種類、調理法に応じて適当な蓋を被せたり、蓋なしで使用したりすることができるが、蓋を被せたときに連結部の排気孔が閉塞されないように、蓋外周部に排気孔と連通する貫通孔や切欠などを設けることが望ましく、さらに、被せた蓋を回動させれば前記貫通孔や切欠が排気孔の位置からずれて排気孔が蓋の外周部で閉塞されるようにすることが望ましい。 【0011】また、前記導熱孔を前記外鍋の底部中心に設けることにより、熱源が発する熱および熱気流は導熱孔から空隙に流入した後、放射状に拡散、上昇していくようになるため、均一加熱性が向上する。なお、熱源が発する熱を効率良く空隙内へ流入させるため、導熱孔の内径は熱源の外径と同サイズ以上とすることが望ましい。 【0012】さらに、前記導熱孔の外周に導水溝を設け、前記導水溝に排水孔を設けることにより、空隙内における外鍋内周面や内鍋外周面に生じる水滴を導水溝に導いて排水孔から外部へ排出することが可能となる。また、熱源によって発生する熱気流の一部は排水孔を通って空隙内へ流入するようになるため、空隙内の熱拡散性が高まり、熱効率がさらに向上する。 【0013】一方、前記内鍋の底部に肉厚部を設けることにより、鍋底部分のみの過熱を回避することができるので、料理の焦げ付きなどを防止することができ、保温性も向上する。 【0014】また、前記排気孔に、前記空隙内へ突出した管状体を連結することにより、導熱孔から空隙内へ流入した熱気流は管状体の下端開口部より上方の空隙内に滞留した後、管状体を経由して排気孔から外へ排出されるようになるので、熱源から最も離れた位置にある内鍋の上縁部付近も効率良く均一加熱することができるようになり、加熱停止後の保温性がさらに向上する。 【0015】 【発明の実施の形態】図1は第1実施形態の土鍋を示す縦断面図、図2は図1に示す土鍋の平面図、図3は図1に示す土鍋の底面図である。 【0016】本実施形態の土鍋1は、底部に円形状の導熱孔2を有する凹状の外鍋3と、外鍋3の内側に空隙4を隔てて配置された内鍋5と、内鍋5の上縁部と外鍋4とを一体的に接合するリング状の連結部6と、連結部6に空隙4と連通状態に形成された4つの排気孔7などを備えている。4つの排気孔7は連結部6に沿って90度ごとに等間隔で配置され、土鍋1を覆う蓋8が連結部6上に載置されている。蓋8の外周部には、排気孔7を露出させるための4つの切欠部9が排気孔7と等間隔に形成され、蓋8の頂上部分には取っ手10が設けられている。 【0017】導熱孔2は外鍋3の底部の中心に設けられ、導熱孔2の内径は、土鍋1の加熱用の熱源13の外径よりやや大きく、導熱孔2の外周にはリング状の導水溝11が設けられ、導水溝11の底部には180度間隔で2つの排水孔12が形成されている。 【0018】土鍋1を熱源13上にセットすれば、熱源13が発した熱および熱源13によって発生した熱気流は外鍋3の導熱孔2を通って空隙4内へ流入し、空隙4内を拡散しながら上昇して行った後、連結部6の排気孔7を通過して大気中へ放散される。したがって、熱源13が発する熱が効率良く内鍋5および外鍋4に伝わって、土鍋1全体が均一に加熱されるので、調理時間の短縮、熱エネルギの節約を図ることができる。 【0019】また、空隙4を挟んで配置された外鍋3および内鍋5が二層構造の断熱壁として機能するため、熱源13による加熱を止めても、内鍋5内の料理14が冷めにくく、従来の土鍋以上の保温性を発揮する。旅館、ホテル、料亭などで出される土鍋料理では、熱源13として固形燃料が使用されることが多いが、固形燃料は燃焼時間が限られ、一旦燃え尽きたら新たな固形燃料を追加しない限り、追い炊きもできない。したがって、従来の土鍋と固形燃料との組合せでは、出来上がった料理が冷めやすかったが、保温性の高い土鍋1を用いれば、固形燃料が燃え終わった後も比較的長時間にわたって料理を適温に保つことができるので、旅館や料亭などの土鍋料理用として好適である。また、土鍋1は被加熱性も良好であるため、従来よりも固形燃料の使用量を低減し、加熱時間を短縮することができるという効果もある。 【0020】土鍋1に被せられた蓋8は着脱自在なので、料理の種類、調理法などに応じて蓋8を被せたり、蓋8なしで使用したりすることができるが、蓋8の外周に切欠部9を設けているため、蓋8を被せた状態でも排気孔7の機能を確保することができる。熱源13による加熱を止めた後、被せられた蓋8を少し回動させれば、切欠部9が排気孔7の位置からずれて、蓋8の外周部で排気孔7が閉塞され、空隙4内の熱気流が逃げなくなるので保温性がさらに高まり、そのまま静置することによって料理14を蒸し煮することもできる。 【0021】土鍋1では、導熱孔2が外鍋3の底部中心に設けられ、その内径は熱源13の外径よりやや大きいので、熱源13が発する熱の殆どが導熱孔2から空隙4内に流入した後、放射状に拡散、上昇していくこととなり、均一加熱が行われる。 【0022】また、導熱孔2の外周に導水溝11を設け、導水溝12の底面に排水孔12を設けているため、空隙4内における外鍋3内周面や内鍋5外周面に生じる水滴を導水溝12に導いて排水孔12から外部へ排出することができる。また、熱源13によって発生する熱気流の一部は排水孔12を通って空隙4内へ流入するため、空隙4内の熱拡散性が良好であり、熱効率の向上が図られる。 【0023】次に、図4を参照して、第2実施形態の土鍋20について説明する。なお、図4に示す土鍋20において、前述した土鍋1と同じ機能、効果を発揮する部分については、図1〜図3と同じ符号を付して説明を省略する。 【0024】本実施形態の土鍋20においては、内鍋5の底部に、他の部分より厚い肉厚部5tが設けられている。したがって、熱源13が発した熱によって内鍋5の鍋底部分のみが過熱するのを回避することができ、内鍋5内の料理14の焦げ付きなどを防止することができる。また、導熱孔2の直上に、断熱性の高い肉厚部5t設けているので、熱源13の加熱を止めた後も料理が冷めにくく、保温性向上に寄与できる。その他の部分の構造、機能などは、前述した土鍋1と同様である。 【0025】次に、図5を参照して、第3実施形態の土鍋30について説明する。なお、図5に示す土鍋30において、前述した土鍋1,20と同じ機能、効果を発揮する部分については、図1〜図4と同じ符号を付して説明を省略する。 【0026】本実施形態の土鍋30においては、内鍋5の上縁部と外鍋3とを接合する連結部6に設けられた排気孔7にそれぞれ空隙4内へ突出した管状体31が連結されている。導熱孔2から空隙4内へ流入した熱気流は管状体31の下端開口部31aより上方の空隙4内に滞留した後、管状体31を経由して排気孔7から外へ排出されるので、熱源13から最も離れた位置にある内鍋5の上縁部付近も効率良く均一加熱することができ、加熱停止後の保温性がさらに向上する。その他の部分の構造、機能などは、前述した土鍋1,20と同様である。 【0027】 【発明の効果】本発明により、以下に示す効果を奏する。 【0028】(1)底部に導熱孔を有する外鍋と、前記外鍋の内側に空隙を隔てて配置された内鍋と、前記内鍋の上縁部と前記外鍋とを接合する連結部と、前記連結部に前記空隙と連通状態に形成された排気孔とを備えたことにより、熱源が発する熱が効率良く内鍋、外鍋に伝わるようになるので、調理時間の短縮、熱エネルギの節約を図ることができる。また、外鍋、空隙および内鍋が二層構造の断熱壁として機能するため、従来の土鍋以上の保温性が得られる。 【0029】(2)前記導熱孔を前記外鍋の中心に設けることにより、熱源が発する熱および熱気流は導熱孔から空隙に流入した後、放射状に拡散、上昇していくようになるため、均一加熱性が向上する。 【0030】(4)前記導熱孔の外周に導水溝を設け、前記導水溝に排水孔を設けることにより、空隙内における外鍋内周面や内鍋外周面に生じる水滴を導水溝に導いて排水孔から外部へ排出することが可能となる。また、熱気流の一部は排水孔を通って空隙内へ流入するようになるため、空隙内の熱拡散性が高まり、熱効率がさらに向上する。 【0031】(5)前記内鍋の底部に肉厚部を設けることにより、鍋底部分のみの過熱を回避することができるので、料理の焦げ付きなどを防止することができ、保温性も向上する。 【0032】(6)前記排気孔に、前記空隙内へ突出した管状体を連結することにより、熱気流が空隙内に一旦滞留した後、排出されるようになるので、熱源から最も離れた内鍋の上縁部付近も効率良く均一加熱することができるようになり、加熱停止後の保温性がさらに向上する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591104594 【氏名又は名称】吉牟田 一彦 【識別番号】591104608 【氏名又は名称】吉牟田 寛 【識別番号】591104619 【氏名又は名称】吉牟田 亨
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| 【出願日】 |
平成13年2月19日(2001.2.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100099508 【弁理士】 【氏名又は名称】加藤 久
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| 【公開番号】 |
特開2002−238739(P2002−238739A) |
| 【公開日】 |
平成14年8月27日(2002.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−42498(P2001−42498) |
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