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【発明の名称】 パン類焼成機
【発明者】 【氏名】毛利 宏明

【要約】 【課題】安定した設置状態を保つことが可能なパン類焼成機本体を提供する。

【解決手段】2つ一対の金属製の型プレート2,3の間に食材を挟んで、これら型プレート2,3をヒータで加熱することにより前記食材を焼き上げるパン類焼成機であって、揺動支軸8に、自由状態における角度が異なる、2つのねじりコイルバネ11,12を巻回装着して、前記両型プレート2,3を互いに引き離す方向に弾発付勢することにより、一定程度開いた状態の上側の型プレート2から利用者が手を離しても、上側の型プレート2が勢いよく開くことがない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 2つ一対の金属製の型プレートの間に食材を挟んで、これら型プレートをヒータで加熱することにより前記食材を焼き上げるパン類焼成機であって、前記両型プレートを互いに引き離す方向に弾発付勢するとともに、自由状態における角度が異なる複数の弾発付勢手段を備えたことを特徴とするパン類焼成機。
【請求項2】 2つ一対の金属製の型プレートの間に食材を挟んで、これら型プレートをヒータで加熱することにより前記食材を焼き上げるパン類焼成機であって、前記両型プレートを互いに引き離す方向に弾発付勢するとともに、弾発付勢力が異なる複数の弾発付勢手段を備えたことを特徴とするパン類焼成機。
【請求項3】 前記弾発付勢手段を、ねじりコイルバネで構成するとともに、このねじりコイルバネを、前記一対の型プレートの各一辺を支点として前記一対の型プレートを揺動可能に結合する揺動支軸の外周に、巻回したことを特徴とする請求項1または2記載のパン類焼成機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばワッフル、ホットケーキ、パン、ホットサンドイッチなどを焼き上げるパン類焼成機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のパン類焼成機であるホットサンドメーカーとして、2つ一対の金属製の型プレートの間に食パンを挟んで、両型プレートをヒータで加熱するものがある。その中で、特開2000−152879のように、両型プレートを互いに引き離す方向に弾発付勢するねじりコイルバネからなるダンパー機構を備え、手が挟まれてしまうということを防止するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなパン類焼成機では、本体を水平な横置き姿勢とした場合において、一定程度開いた状態の上側の型プレートから、利用者が手を離すと、ねじりコイルバネの働きにより、上側の型プレートが勢いよく開いてしまい、パン類焼成機本体の安定した設置状態を保つことが困難である。このとき、設置場所によっては、パン類焼成機本体が落下してしまう可能性があり、利用者にとって大変危険である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のパン類焼成機は、2つ一対の金属製の型プレートの間に食材を挟んで、これら型プレートをヒータで加熱することにより前記食材を焼き上げるパン類焼成機であって、前記両型プレートを互いに引き離す方向に弾発付勢するとともに、自由状態における角度が異なる複数の弾発付勢手段を備えた。
【0005】また、2つ一対の金属製の型プレートの間に食材を挟んで、これら型プレートをヒータで加熱することにより前記食材を焼き上げるパン類焼成機であって、前記両型プレートを互いに引き離す方向に弾発付勢するとともに、弾発付勢力が異なる複数の弾発付勢手段を備えた。
【0006】また、前記弾発付勢手段を、ねじりコイルバネで構成するとともに、このねじりコイルバネを、前記一対の型プレートの各一辺を支点として前記一対の型プレートを揺動可能に結合する揺動支軸の外周に、巻回した。
【0007】このように本発明のパン類焼成機は、一定程度開いた状態の上側の型プレートから利用者が手を離しても、上側の型プレートが勢いよく開くことはなく、パン類焼成機本体の安定した設置状態を保つことができる。これにより、利用者にとってより安全なパン類焼成機を提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1ないし図6に本発明の一実施形態を示している。
【0009】図1は、ホットサンドメーカーを横置き姿勢にして閉じた状態を示す斜視図、図2は、横置き姿勢のホットサンドメーカーを開いた状態を示す斜視図、図3は、ホットサンドメーカーの側面断面図、図4は、一対の型プレートのヒンジ部の要部拡大図、図5および図6は、ねじりコイルバネの側面図である。
【0010】図において、1はホットサンドメーカーの全体を示しており、このホットサンドメーカー1は、2つ一対の型プレート2,3と、2つ一対の外装カバー4,5と、シーズヒータ6と、本体1の電源プラグ7とを備えている。このホットサンドメーカー1では、2つ一対の型プレート2,3の間に食パン(食材)を挟んで、これらの型プレート2,3をシーズヒータ6で加熱することにより、ホットサンドを焼成するものである。
【0011】まず、この実施形態でのホットサンドメーカー1の上記各構成要素についての基本部分について説明する。
【0012】2つの型プレート2,3は、金属板に凹部21,31を設けたプレス成形品からなり、図4に示すように、それらの各一辺の両端側に形成されてある円筒部22,32に対して長尺な揺動支軸8を挿通することによりヒンジ結合され、これら2つの型プレート2,3が前記揺動支軸8を支点として揺動可能に結合されている。この実施形態でのホットサンドメーカー1は水平な横置き姿勢で使用されるので、以下では、一方の型プレート2を上側型プレートと称し、また、他方の型プレート3を下側型プレートと称する。
【0013】2つの外装カバー4,5は、合成樹脂材の成形品からなり、各型プレート2,3に対して手が直接触れることを回避させるためにその外面を覆い隠すようにそれぞれ個別に取り付けられている。
【0014】そして、上側外装カバー4において、上側型プレート2を開閉操作するための把手となる膨出部41が設けられている。なお、上側外装カバー4の膨出部41には、図1ないし図3に示すように、合成樹脂製のL字形薄板からなるロックレバー9が揺動可能に取り付けられており、このロックレバー9は、上下一対の型プレート2,3を重ね合わせた状態を保持するために、下側外装カバー5に対して掛止される。また、ヒンジ結合部分側の端面には、ホットサンドメーカー1そのものを持ち上げるためのハンドル51が設けられている。
【0015】シーズヒータ6は、上側型プレート2の外面と下側型プレート3の外面に対してそれぞれ渦巻き状態で取り付けられており、両型プレート2,3の全体をほぼ均等に加熱する。電源プラグ7は、家庭用電源電圧をシーズヒータ6に供給するものである。
【0016】このようなホットサンドメーカー1の使用形態を説明する。まず、上側型プレート2を開いておいて、下側型プレート3の凹部31に対してパンおよび材料(具)を入れてから、上側型プレート2を下側型プレート3に対して重ね合わせてロックレバー9によりロックする。そして、電源プラグ7を家庭用コンセントに差し込んで、電源をオンにする。これにより、上下の型プレート2,3がシーズヒータ6により加熱され、ホットサンドが焼成される。
【0017】次に、本発明のホットサンドメーカー1の各構成要素の特徴について説明する。
【0018】まず、揺動支軸8には、図4に示すように、2つのねじりコイルバネ11,12が巻回装着されている。図5および図6に示すように、ねじりコイルバネ11の自由状態における角度は、ホットサンドメーカー1の全開角度程度(115度程度)、ねじりコイルバネ12の自由状態における角度は、ねじりコイルバネ11より小さい角度(90度程度)に形成されている。この自由状態における角度が異なるねじりコイルバネ11,12によって、2つの型プレート2,3の開き角度がほぼ90度より小さい場合は、前記両型プレートを互いに引き離す方向に付勢する。そして、前記両型プレートの開き角度がほぼ90度からほぼ115度の場合は、ねじりコイルバネ11は前記両型プレートを互いに引き離す方向に付勢し、ねじりコイルバネ12は、前記両型プレートを引き離す方向に対して付勢しない。
【0019】ほぼ90度から115度の範囲内で、ねじりコイルバネ11のみが前記両型プレートを互いに引き離す方向に付勢するので、上側型プレート2から利用者の手を離しても、上側型プレート2が勢いよく開くことはない。これにより、ホットサンドメーカー1を横置き姿勢にした状態で、一定程度開いた上側型プレート2を利用者が手で支えなくても、上側型プレート2が勢いよく開くことがない。つまり、本体1の設置状態が不安定になり、設置場所から落下してしまうという万一の事態を確実に回避することができる。
【0020】なお、両型プレート2,3を完全に閉じる場合には、ねじりコイルバネ11,12の弾発付勢力に抗して押さえ付ければよく、また、この閉じた状態を維持するには、ロックレバー9でロックすればよい。
【0021】なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
(1)上記実施形態では、自由状態における角度が異なる、ねじりコイルバネ11,12を設けることにより、上側型プレート2が開く勢いを規制した例を挙げているが、弾発付勢力が異なる複数の弾発付勢手段、例えば、巻き条数または巻き定数が異なるねじりコイルバネ等を用いるものも本発明に含まれる。
(2)上記実施形態では、本発明のパン類焼成機を、ホットサンドイッチを焼き上げるホットサンドメーカー1とした例を挙げているが、食材として、ワッフル、ホットケーキ、パンなどを焼き上げる構成としてもよい。その場合、2つの型プレート2,3の、凹部21,31の形状などを変更すればよい。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、一定程度開いた状態の上側の型プレートから利用者が手を離しても、上側の型プレートが勢いよく開くことはなく、パン類焼成機本体が安定した設置状態を保つことができる、なおかつ、手が挟まれてしまうということも防止できる安全なパン類焼成機を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000001889
【氏名又は名称】三洋電機株式会社
【識別番号】000180003
【氏名又は名称】三洋ホームテック株式会社
【出願日】 平成13年1月31日(2001.1.31)
【代理人】 【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
【公開番号】 特開2002−223951(P2002−223951A)
【公開日】 平成14年8月13日(2002.8.13)
【出願番号】 特願2001−23390(P2001−23390)