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【発明の名称】 間歇式油濾過法及び油移送装置
【発明者】 【氏名】今西 忠雄

【要約】 【課題】一定時間の油による揚げ作業後、油中の懸濁物を清澄容器で沈殿後前記清澄容器中の清澄油を簡易にフライヤに戻す。

【解決手段】前記油の清澄部をパイプを介してポンプで吸引し戻す装置に於いて前記パイプを伸縮自在とし、またパイプの吸引口に平板を取付け下層の懸濁物が吸引されにくくし、かつパイプに空気が吸引され始めたらパイプ経路中の圧力低下をセンサで検知し、油移送ポンプを止めるようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】揚げ物用鍋の油を一定時間の揚げ作業の後、前記油鍋より適宜油の静澄容器に引き抜き、一定時間静置後、前記静澄容器内の油の静澄部を前記油鍋に戻す間歇式油の静澄濾過方法に於いて、前記静澄容器中の油の上部、静澄部をパイプを介してポンプ吸引にて行うことを特徴とする間歇式油濾過法【請求項2】油を静澄容器で静置し、上部の懸濁物質の殆どない静澄部を前記静澄容器の上部よりパイプを介してポンプで吸引し前記油鍋に戻すに、前記吸引用パイプを伸縮自在としたことを特徴とする特許請求項1の間歇式油濾過法【請求項3】前記静澄容器内より油の静澄部をパイプを介してポンプで吸引する方法に於いて、前記パイプの吸引口の先端に平板を取付け、前記平板とパイプとの間に油の吸引口が設けてあることを特徴とする特許請求項1及び2の間歇式油濾過法【請求項4】油の静澄部を油鍋に戻す前記パイプ−ポンプの吸引経路中に圧力検出装置を設け、この圧力検出値により前記ポンプの駆動を停止するようにしたことを特徴とする特許請求項1の間歇式油濾過法
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】揚げ物油の濾過法及び油移送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】業務用小型の揚げ鍋(以下フライヤと略記)中の油には使用時間の経過と共に揚げ物の衣(ころも)等の小片が蓄積されて行くので、これらの衣等小片の懸濁物を除くために従来は1日の作業が終了した時点等一区切りのついた時、フライヤの油を引き抜き静澄容器に移し、そこで一定時間(例えば一晩等)静置させ、その油の懸濁物を沈殿させた後、人がその静澄容器を持ち上げフライヤの縁で支持しながら図3に示すように静かに傾けて静澄容器の静澄部分をフライヤに戻していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに上記のように従来の方法では次の問題があった。懸濁物を除くために静澄容器の上部の油をフライヤに移すが、この油量は約20l(約20kg)あり、また静澄容器の重量も更に加わり静澄油をフライヤに戻すために人が持つ重量は約20数kg以上ともなり、決して軽く取り扱える量ではないものである。そしてまたこの静澄容器を傾斜保持しながら静かにかつ徐々に液面を見ながら静澄油を時間をかけて戻す作業も大変であった。そこで簡単にかつ労力をかけずに前記清澄油を戻す方法及び装置が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような状況に鑑みてなされたものでフライヤより引抜き油を静置させ上部の清澄部を簡単な装置で戻せる装置を提供する前記の目的を達成するためにフライヤの油を一定時間静置後、前記清澄容器中の油の清澄部をパイプを介してポンプ吸引にて行うようにした。そして本発明では前記清澄容器中の油の清澄部分を上部よりパイプを介してポンプ吸引しフライヤに戻すに前記油吸引パイプを伸縮自在として油の吸引深さを調節できるようにした。そして前記清澄容器内より油の清澄部分をパイプを介してポンプで吸引する方法に於いて、前記パイプの吸引口の先端に平板を取付け、前記平板とパイプとの間に油の吸引口を設け、平板より上部の油を吸引出来るようにした。更に油の清澄部をフライヤに戻すに前記パイプ−ポンプの径路中に圧力検出装置を設け、この圧力検出値が下がった時に前記ポンプの駆動を停止するようにした。
【0005】
【作用及び効果】本発明の請求項1に示すように油の清澄容器中の清澄部を戻す前に前記清澄部の下方にパイプの吸引口を設置し、ポンプで吸引しフライヤにポンプ動力で戻してしまうので非常に簡単に人力を必要とせずに作業ができるようになった。特に人が約20kg以上の重量の容器を持ち上げ、それを高さ1〜1.5m程の位置で保持し、かつ傾けて液面を見ながら、油の清澄部を戻す従来の作業と比較すると非常に楽な作業に改善された。本発明は請求項2に示すように油の清澄部を戻すにパイプの吸引口を介したポンプで行うに際し、前記パイプを機密性を維持しながら伸縮自在にしているため、たとえ油の清澄面と懸濁面との深さが毎回変わってもその都度前記深さに合わせてパイプの吸引口位置を簡易かつ容易に調整出来るようになった。また請求項3により油の清澄部を最大限効果的にパイプを介してポンプ吸引を行うようにするためにパイプの吸引口の位置より下の部分の油を吸引しないようにするためにパイプの吸引口の先端にパイプの吸引口断面と平行(即ち吸引パイプに垂直)に円形の板を取り付け、かつ円形の板と前記吸引口との間に適当な(2〜3cm)吸引口を持たせている。そうすることによってパイプへの油の吸引は吸引口の先端に設けてある円形板より上部となり、円形板より下部は吸引されにくくなり、前記円形板を油の清澄部最下部まで伸縮自在パイプを下げることにより油の清澄部の最下部付近まで効果的に清澄油が吸引出来るようになった。
【0006】
【実施例】次に、以下に本発明の実施例を図を中心に具体的に説明する。図1は本発明のシステム全体を示したものである。フライヤ(2)で1日の油揚げ作業が終了した後フライヤ(2)の油に増加してきた天ぷらの衣等の懸濁物を除くためにフライヤ(2)の下部のドレンバルブ(4)を開き清澄容器(7)に使用していた油を移し、一定時間(例えば一晩等)静置する。そうすると油の全深さ(l)に対し清澄部と懸濁部分(深さa)とが界面(a′)を境に分かれる。この状況で清澄容器(7)の清澄部(深さ(l−a))の油をパイプを介してポンプ吸引でフライヤ(2)に戻すために本発明の油移送装置(1)を前記清澄容器(7)の近くに設置し、吸引口(10)を油の清澄部の最深部(界面(a′)の直上付近)にまで下げるために前記吸引口(10)の調整棒(18)を使い下げる。前記調整棒(18)は吸引口(10)の分離板(通常矩型もしくは円形)に結合しているためこの調整棒(18)を下げると吸引口(10)は付随して下がり、この調整棒(18)の下げ方によって任意の望ましい位置に吸引口(10)を定置出来る(図2参照)。この状態で油の吸引用ポンプ(14)のスイッチ(図では示さず)を入れると前記ポンプ(14)が回転し、清澄部の油をフライヤ(2)に戻すことが出来る。油の表面が清澄容器(7)の懸濁面(a′)に近づき、特に吸引口(10)とほぼ同じレベルになると清澄油と一緒に空気も吸引され始める。その状況になると吸引パイプ−ポンプの経路内の圧力が下がる。請求項4に示すように圧力センサが前記経路に設けてあるため、前記圧力センサの圧力低下信号がモータ制御回路に入ると前記ポンプのモータが停止、清澄油のフライヤ(2)への移送は停止する。即ち清澄容器(7)中の懸濁油はフライヤへ送られずにポンプは自動的に停止出来るのである。このようにしてフライヤ(2)より引き出された油の約4/5はポンプによって清澄容器(7)よりフライヤ(2)へ戻される。清澄容器(7)に残った油と前記清澄容器(7)との和の重量は約5kgと軽量となっている。更に少し清澄容器(7)に残った油の内の少量の清澄部をフライヤ(2)に戻すには従来法(図3)のようにして人が持ち上げて作業してもよい。そしてその時の油の残りの懸濁部は廃棄処分となりこの量に見合った新油がフライヤに追加される。
【出願人】 【識別番号】593109584
【氏名又は名称】伸栄産業株式会社
【出願日】 平成13年1月19日(2001.1.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2002−209763(P2002−209763A)
【公開日】 平成14年7月30日(2002.7.30)
【出願番号】 特願2001−49392(P2001−49392)