| 【発明の名称】 |
米飯の連続炒め装置及び方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】平山 秀雄
【氏名】小林 輝夫
【氏名】川瀬 英二
【氏名】福井 良仁
【氏名】安藤 敏文
【氏名】竹村 加州男
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| 【要約】 |
【課題】米飯や具材、調味料等の米飯原料を十分に撹拌混合しながら炒めることができ、しかも大量の米飯を連続して炒めることができる米飯の連続炒め装置及び方法を提供する。
【解決手段】両端に米飯原料投入部16及び製品取出部17をそれぞれ有する円筒体を軸線を水平方向に向けて回転可能に設けた加熱ドラム13と、該加熱ドラム13の外周に設けられたドラム加熱手段14と、該加熱ドラム13の中心軸線とは異なる軸線を中心として回転する回転軸24に設けられ、その先端が加熱ドラム内周面に近接した羽根部材26を有する撹拌羽根15とを備えた米飯の連続炒め装置を使用し、加熱ドラム内周面に非接触状態で回転する前記撹拌羽根によって前記米飯原料を撹拌しながら炒め処理を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 円筒体の中心軸を水平方向に向けて回転可能に設けた加熱ドラムと、該加熱ドラムの一端部に設けられた米飯原料投入部と、該加熱ドラムの他端部に設けられた製品取出部と、該加熱ドラムの外周に設けられたドラム加熱手段と、該加熱ドラムの中心軸線とは異なる軸線を中心として回転し、その先端が加熱ドラム内周面に近接した撹拌羽根とを備えていることを特徴とする米飯の連続炒め装置。 【請求項2】 前記加熱ドラムは、ステンレス鋼製本体の内周面に、金属とフッ素樹脂とを組み合わせた複合被膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項3】 前記加熱ドラムは、内周面にエンボス加工が施されていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項4】 前記撹拌羽根は、加熱ドラムの中心軸線とは異なる軸線を中心として回転する回転軸と、該回転軸に設けられたアームと、該アームの先端に設けられた羽根部材とで形成されていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項5】 前記撹拌羽根の回転半径が、前記加熱ドラムの半径に対して1/4〜3/4の範囲であることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項6】 前記撹拌羽根先端と加熱ドラム内周面との間に、5〜50mmの間隙が設けられていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項7】 前記撹拌羽根は、回転速度が調節可能に形成されていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項8】 前記撹拌羽根は、米飯原料投入部近傍の羽根形状が米飯原料を製品取出部方向に向けて送り出すスクリュー形状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項9】 前記撹拌羽根の回転軸が中空軸であって、該回転軸内に導入された気体又は液体を前記加熱ドラム内に噴出する噴出口が設けられていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項10】 前記撹拌羽根の回転軸が内回転軸及び外回転軸からなる二重軸であって、前記内回転軸及び外回転軸は、異なる駆動手段によって回転速度が独立して調節可能に形成されていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項11】 前記加熱ドラム内の前記撹拌羽根と干渉しない位置に、先端がドラム内周面に摺接してドラム内周面の付着物を剥離するドラム面清掃部材と、該ドラム面清掃部材によりドラム内周面から剥離した付着物を回収する剥離物回収部材とが設けられていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項12】 前記加熱ドラム内の前記撹拌羽根と干渉しない位置に、加熱ドラム内の前記米飯原料に添加混合する液体原料を導入するための液体導入手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項13】 前記加熱ドラム内の前記撹拌羽根と干渉しない位置に、加熱ドラム内の前記米飯原料に添加混合する固体原料を導入するための固体原料搬送手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項14】 前記ドラム加熱手段は、電磁誘導加熱用コイルであることを特徴とする請求項1記載の米飯の連続炒め装置。 【請求項15】 円筒体の中心軸を水平方向に向けて回転可能に設けた加熱ドラムを、該加熱ドラムの外周に設けられたドラム加熱手段により加熱するとともに、該加熱ドラムの一端部に設けられた米飯原料投入部から米飯原料をドラム内に投入し、該加熱ドラムの他端部に設けられた製品取出部から炒め処理後の米飯を取り出す米飯の連続炒め方法であって、前記回転ドラム内に、該加熱ドラムの中心軸線とは異なる軸線を中心とし、かつ、先端が加熱ドラム内周面に非接触状態で回転する撹拌羽根によって前記米飯原料を撹拌しながら炒め処理を行うことを特徴とする米飯の連続炒め方法。 【請求項16】 前記加熱ドラムの加熱温度が160〜250℃の範囲であることを特徴とする請求項15記載の米飯の連続炒め方法。 【請求項17】 前記炒め処理に要する時間が1分30秒〜2分30秒の範囲であることを特徴とする請求項15記載の米飯の連続炒め方法。 【請求項18】 前記加熱ドラム内で炒め処理中の米飯原料に液体原料を添加混合することを特徴とする請求項15記載の米飯の連続炒め方法。 【請求項19】 前記加熱ドラム内で炒め処理中の米飯原料に固体原料を添加混合することを特徴とする請求項15記載の米飯の連続炒め方法。 【請求項20】 前記加熱ドラム内で炒め処理中の米飯原料に向けて加熱空気を噴出することを特徴とする請求項15記載の米飯の連続炒め方法。 【請求項21】 前記撹拌羽根を間欠回転させることを特徴とする請求項15記載の米飯の連続炒め方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、米飯の連続炒め装置及び方法に関し、詳しくは、米飯に具材や調味料を混合して炒めた状態のチャーハンやピラフ等を連続的に製造することができる米飯の連続炒め装置及び方法に関する。 【0002】 【従来の技術】米飯に具材や調味料等を混合して炒めることにより得られるチャーハンやピラフを大量に製造する装置として、内周面に撹拌羽根を固設した有底円筒体からなる回転ドラムの外周に加熱手段を設けたものや、外周に加熱手段を設けた円筒体からなる固定ドラムの内部に搬送用羽根(スクリュー)を設けたものなどが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、有底円筒体からなる回転ドラムを使用した場合は、炒め処理がバッチ方式となり、連続的に行うことができないため、工業的に大量の米飯を連続的に製造する用途には使用することができない。また、固定ドラムの内部にスクリューを設けて米飯の撹拌と搬送とを兼ねたものでは、米飯に過剰な圧力が加わって米飯が潰れてしまうことがあるだけでなく、米飯と具材とを十分に撹拌混合することができず、食品全体をムラなく炒めることが困難で、米飯が塊状になってしまう。 【0004】そこで本発明は、米飯や具材、調味料等の米飯原料を十分に撹拌混合しながら炒めることができ、しかも大量の米飯を連続して炒めることができる米飯の連続炒め装置及び方法を提供することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明の米飯の連続炒め装置は、円筒体の中心軸を水平方向に向けて回転可能に設けた加熱ドラムと、該加熱ドラムの一端部に設けられた米飯原料投入部と、該加熱ドラムの他端部に設けられた製品取出部と、該加熱ドラムの外周に設けられたドラム加熱手段と、該加熱ドラムの中心軸線とは異なる軸線を中心として回転し、その先端が加熱ドラム内周面に近接した撹拌羽根とを備えていることを特徴とし、特に、前記加熱ドラムがステンレス鋼製本体の内周面に金属とフッ素樹脂とを組み合わせた複合被膜を形成したもの、あるいは、加熱ドラム内周面にエンボス加工を施したものであることを特徴としている。 【0006】また、前記撹拌羽根は、前記加熱ドラムの中心軸線とは異なる軸線を中心として回転する回転軸と、該回転軸に設けられたアームと、該アームの先端に設けられた羽根部材とで形成されていることを特徴とし、特に、該撹拌羽根の回転半径が加熱ドラムの半径に対して1/4〜3/4の範囲であること、該撹拌羽根先端と加熱ドラム内周面との間に5〜50mmの間隙が設けられていること、該撹拌羽根の回転速度や回転方向が調節可能に形成されていること、該撹拌羽根における米飯原料投入部近傍の羽根形状が米飯原料を製品取出部方向に向けて送り出すスクリュー形状に形成されていること、該撹拌羽根の回転軸が中空軸であって該回転軸内に導入された気体又は液体を前記加熱ドラム内に噴出する噴出口が設けられていること、該撹拌羽根の回転軸が内回転軸及び外回転軸からなる二重軸であって前記内回転軸及び外回転軸が異なる駆動手段によって回転速度が独立して調節可能に形成されていることを特徴としている。 【0007】さらに、本発明の米飯の連続炒め装置は、前記加熱ドラム内の前記撹拌羽根と干渉しない位置に、先端がドラム内周面に摺接してドラム内周面の付着物を剥離するドラム面清掃部材と該ドラム面清掃部材によりドラム内周面から剥離した付着物を回収する剥離物回収部材とが設けられていること、加熱ドラム内の前記米飯原料に添加混合する液体原料を導入するための液体導入手段や加熱ドラム内の前記米飯原料に添加混合する固体原料を導入するための固体原料搬送手段が設けられていること、前記ドラム加熱手段が電磁誘導加熱用コイルであることを特徴としている。 【0008】また、本発明の米飯の連続炒め方法は、円筒体の中心軸を水平方向に向けて回転可能に設けた加熱ドラムを、該加熱ドラムの外周に設けられたドラム加熱手段により加熱するとともに、該加熱ドラムの一端部に設けられた米飯原料投入部から米飯原料をドラム内に投入し、該加熱ドラムの他端部に設けられた製品取出部から炒め処理後の米飯を取り出す米飯の連続炒め方法であって、前記回転ドラム内に、該加熱ドラムの中心軸線とは異なる軸線を中心とし、かつ、先端が加熱ドラム内周面に非接触状態で回転する撹拌羽根によって前記米飯原料を撹拌しながら炒め処理を行うことを特徴とし、特に、前記加熱ドラムの加熱温度が160〜250℃の範囲であること、前記炒め処理に要する時間が1分30秒〜2分30秒の範囲であることを特徴としている。さらに、前記加熱ドラム内で炒め処理中の米飯原料に液体原料や固体原料を添加混合すること、加熱空気を噴出すること、また、前記撹拌羽根を間欠回転させることを特徴としている。 【0009】 【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明の米飯連続炒め装置の第1形態例を示すもので、図1は断面正面図、図2は図1のII−II線断面図である。この米飯連続炒め装置は、架台11に設けられた複数のローラー12により中心軸を水平方向に向けて回転可能に支持された円筒体からなる加熱ドラム13と、該加熱ドラム13の外周に設けられたドラム加熱手段14と、加熱ドラム13内に設けられた撹拌羽根15とを有している。 【0010】加熱ドラム13は、両端が開口した金属製、例えばステンレス鋼製、特にSUS430製の円筒体からなるものであって、一端には、加熱ドラム13内に米飯や具材を投入するための米飯原料投入部16が設けられ、他端には、炒め処理が施された製品を取り出す製品取出部17が設けられている。 【0011】また、加熱ドラム13の米飯原料投入部16側は、加熱ドラム13内に投入した米飯原料がドラム開口端から落下することを防止するため、開口端側が縮径した円錐面18に形成されている。さらに、加熱ドラム13の両端開口は、熱の放散を防止するための遮蔽板19,19により、一部を除いて閉塞されている。なお、加熱ドラム13内に水蒸気等がこもることを防止するための通風口20を必要に応じて設け、ファン等で送風又は排気することができる。また、加熱ドラム13の外周面にはスプロケット部21が設けられており、このスプロケット部21にチェーン22を介してドラム駆動モーター23が接続されている。 【0012】前記ドラム加熱手段14は、ドラム外周面に沿うようにして設けられた電気ヒーター、ガスヒーター等の熱源、あるいは、電磁誘導によって加熱ドラム13を発熱させる電磁誘導加熱用コイルからなるものであって、加熱ドラム13の軸線方向に沿って複数の区画14a,14aに分割形成され、各分割区画毎に加熱手段の出力、すなわちドラムの加熱量を調節できるように形成されている。 【0013】前記撹拌羽根15は、加熱ドラム13の中心軸線と平行で該中心軸線とは異なる位置の軸線を中心として回転する回転軸24と、該回転軸24から径方向に突設した複数のアーム25と、該アーム25の先端にそれぞれ設けられた羽根部材26とにより形成されており、加熱ドラム13の両端から突出した回転軸24の両端部が軸受け27によりそれぞれ回転可能に支持され、その一端に設けられたスプロケット28がチェーン29を介して撹拌羽根駆動モーター30に接続されている。また、撹拌羽根15は、全体として加熱ドラム13の下端部よりもドラム回転方向に向かって変位した位置に設けられており、前記羽根部材26の先端は、加熱ドラム13の内周面に近接した状態、すなわち、ほとんど接触するような状態から両者の間に最大50mm程度の間隙、好ましくは5〜30mm、特に好ましくは5〜20mmの間隙が設けられた状態で配置されている。なお、羽根部材26の先端と加熱ドラム13の内周面との間隙寸法は、前記軸受け27を移動可能に設けておくことによって調節することができる。 【0014】このとき、羽根部材先端と加熱ドラム内周面とを常時接触させるようにすると、加熱ドラム13や撹拌羽根15の寸法精度を高めなければならず、両者の軸線位置の調整も面倒になり、炒め処理中に大きな回転抵抗が発生したり、両者の接触部が摩耗したりするという難点がある。さらに、醤油のような焦げ付きが発生しやすいものを大量に使用する食品を炒め処理する場合には、ドラム内周面に焦げかすが大量に付着することがあるが、このようなときに両者が常時接触していると、羽根部材26の接触によってドラム内周面から剥ぎ取られた焦げかすが製品米飯中に混入することになり、商品価値を損ねてしまうという問題がある。一方、羽根部材先端と加熱ドラム内周面との間隙を大きくし過ぎると、撹拌羽根15による撹拌効果が十分に得られなくなってしまう。なお、羽根部材先端と加熱ドラム内周面との間隙は、全ての部分で同一にする必要はなく、例えば米飯原料投入部16側は間隙を狭くし、製品取出部17側は間隙を広くするなど、炒め処理の状態に応じて最適な間隙を設定することができる。 【0015】また、撹拌羽根15の大きさとしての回転半径は、処理量等の条件によっても異なるが、前記加熱ドラム13の半径に対して1/4〜3/4の範囲が適当である。撹拌羽根15の回転半径を小さくし過ぎると、撹拌羽根15が米飯原料中に埋もれて十分な撹拌効果を発揮できなくなることがあり、大きくしても撹拌効果の向上はほとんど望めず、軸受け27等を含めた撹拌羽根15の全体的な製作コストが増大する不都合が発生する。 【0016】さらに、前記撹拌羽根15の回転軸24は、通常は前述のように加熱ドラム13の中心軸線と平行に設けられるが、加熱ドラム13の中心軸線に対して傾斜させて設けることもできる。この場合、回転軸24の傾斜角度や設置位置に応じて回転軸から羽根部材26の先端までの寸法を設定し、羽根部材26の先端縁が描く周面部分の軌跡を、加熱ドラム13の内周面に近接する状態の円錐面になるようにすればよい。 【0017】また、加熱ドラム13の内周面や撹拌羽根15の表面には、耐熱性等を考慮した上で、米飯等が付着しにくい材料を使用したり、表面処理を施したりしておくことが望ましい。一般に、加熱ドラム13には、食品用として最適なステンレス鋼が用いられるが、ドラム内周面に付着抑制加工として1〜3mm程度の半球状凸部を多数設けるエンボス加工を施したり、さらに、前記半球状凸部の表面に微小凸部を形成したり、粗面化処理を施すようにしたりしてもよく、内周面をフッ素樹脂で被覆したり、さらに、内周面に金属、例えばクロムとフッ素樹脂とを組み合わせた複合被膜を施したりすることができる。特に、前記複合被膜は、耐久性に優れており、加熱によるフッ素樹脂の剥離が少なく、かつ、洗浄による傷が付きにくい等の特徴を有しているため、単にフッ素樹脂を被覆した場合に比較して米飯類の付着抑制効果を長期間保つことが可能となり、ドラム表面処理として最適である。 【0018】羽根部材26を含む撹拌羽根15の各部材は、上記加熱ドラム13と同様の加工あるいは処理を施すことができるが、羽根部材26は、全体をフッ素樹脂のような付着抑制効果を有する材料で形成してもよく、前記半球状凸部等の付着抑制加工を施した合成樹脂成形品とすることもできる。 【0019】また、前記架台11の一端にはジャッキ装置31が設けられており、このジャッキ装置31により、架台11を介して加熱ドラム13の中心軸を水平から僅かに米飯原料投入部16側が上昇した状態に傾斜できるように形成されており、必要に応じて加熱ドラム13を傾斜させた状態で炒め処理を行えるようにしている。さらに、加熱ドラム13の外周部は、安全性や保温性を図るためのケーシング32により覆われている。 【0020】このように形成した米飯の連続炒め装置を用いてチャーハンやピラフを製造する際には、まず、加熱ドラム13及び撹拌羽根15をそれぞれ所定速度で所定方向に回転させるとともに、ドラム加熱手段14を作動させて加熱ドラム13を所定温度に加熱した後、主原料である米飯と、所望の具材、調味料、油脂類等の副原料とからなる原料を米飯原料投入部16のシュート16aから加熱ドラム13内に投入する。このとき、各原料は、あらかじめ適当に混合した状態で投入してもよく、別の原料投入部から加熱ドラム13内にそれぞれ投入あるいは注入することもできる。 【0021】加熱ドラム13内に投入された米飯等は、加熱ドラム13が図2の矢印A方向に回転することにより、ドラム下端部よりもドラム回転方向に持ち上げられた状態となり、同時に、矢印B方向に回転する撹拌羽根15の羽根部材26によって撹拌されることになる。このとき、羽根部材26の周速度を加熱ドラム13の周速度よりも早くすると、米飯等が羽根部材26によって掻き上げられる状態となり、逆に羽根部材26の周速度が遅いと、米飯等が加熱ドラム13の内周面に押し付けられる状態となる。さらに、撹拌羽根15を間欠的に回転させることにより、掻き揚げと押し付けという、人手による炒め方法と略同様な操作を行うことができる。 【0022】また、羽根部材26の形状を、本形態例に示すような板状ではなく、櫛歯状や棒状に形成した場合は、羽根部材26によって米飯等がほぐされることになる。さらに、羽根部材26にひねりを与えて米飯等を製品取出部17方向に搬送するようにしたり、あるいは、一部逆方向に押し戻したりするように形成することもでき、全体的に米飯等を製品取出部17方向に搬送するような連続あるいは不連続のスクリュー状に形成したりすることもできる。さらに、羽根部材26の大きさも任意であるが、撹拌効果及びほぐし効果を考慮すると、該羽根部材26の径方向寸法は、撹拌羽根15の回転半径の1/10〜1/2の範囲が適当であり、軸線方向の長さは20〜60cmが適当である。一方、米飯原料をすくい上げてドラム内周面に落下させることにより、手作り時のあおり効果を得ようとする場合は、複数の羽根部材26の一部に回転軸24への取り付け部から先端までを実質的に板状とした羽根部材、すなわち、アーム部分も板状とした羽根部材を設けておくことができる。 【0023】このような各種形状の羽根部材を適宜組み合わせたり、軸線方向の位置によって羽根部材の設置数を適宜変えたりすることにより、米飯等の撹拌、ほぐし、搬送を効果的に行うことができる。なお、加熱ドラム13及び撹拌羽根15は、一定速度で回転させる必要はなく、適当な周期で回転数を変動させるようにしてもよい。さらに、加熱ドラム13と撹拌羽根15とを逆方向に回転させることも可能である。また、両者を同じ周速度で同一方向に回転させてもある程度の撹拌混合効果が得られる。さらに、加熱ドラム13の回転速度と撹拌羽根15の回転速度とを適当に調節し、あるいは間欠運転を行うことにより、撹拌効果や押し付け効果を調節することが可能である。 【0024】このように、米飯原料投入部16から加熱ドラム13内に投入された米飯等の原料は、加熱ドラム13の回転と、撹拌羽根15の回転とによって撹拌混合されながら炒められ、加熱ドラム13内を進んで製品取出部17からシュート17aに取り出される。炒め処理の時間は、加熱ドラム13の長さ、加熱ドラム13の中心軸の傾き、加熱ドラム13の回転速度、撹拌羽根15の羽根部材26の形状や設置状態及び回転速度、米飯原料投入部16からの米飯等の投入量等の条件を種々設定することによって制御することができる。 【0025】また、処理温度は、ドラム加熱手段14を適当に調節することによって容易に調整することができ、加熱ドラム13内の米飯等の状態によって各分割区画14a毎の加熱量をそれぞれ調節することにより、製品に応じた最適な加熱状態を得ることができる。特に、ドラム加熱手段14として電磁誘導加熱用コイルを使用することにより、精密な温度調節が可能となる。さらに、加熱ドラム13の適宜な位置に温度測定手段を設けてドラム加熱手段14の制御装置、例えば電磁誘導加熱用コイルの電源部を温度測定手段の測定値に基づいて出力調節することにより、加熱ドラム13の全体にわたって確実な温度制御を行うことができる。 【0026】前記加熱ドラム13の加熱温度及び処理時間は、炒める製品によって異なるが、通常のチャーハンの場合は、加熱温度を160〜250℃の範囲、特に加熱目標温度を230℃に設定するとともに、処理時間を1分30秒〜2分30秒の範囲、好ましくは1分45秒〜2分15秒の範囲、特に2分前後に設定することにより、手作りチャーハンに極めて近い品質を得ることができる。なお、加熱ドラム13の温度が160℃未満になると米飯がべたついた感じになり、250℃を超えると焦げ付きが多く発生する。また、処理時間が短すぎると十分な炒め感を得ることができず、長すぎると焦げてしまうだけでなく、ぱさついた感じになってしまう。 【0027】図3及び図4は、本発明の米飯連続炒め装置の第2形態例を示すもので、図3は断面正面図、図4は図3のIV−IV線断面図である。なお、前記第1形態例に記載した米飯連続炒め装置の構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して詳細な説明は省略する。 【0028】本形態例に示す米飯連続炒め装置は、回転半径を前記加熱ドラム13の半径に対して約1/2とした撹拌羽根15を、加熱ドラム13の下端部よりもドラム回転方向に向かって変位した位置に設けるとともに、加熱ドラム13内の撹拌羽根15と干渉しない位置に、ドラム面清掃部材51及び剥離物回収部材52と、液体導入手段53と、固体原料搬送手段54とを設けたものである。 【0029】ドラム面清掃部材51は、ドラム内周面を傷つけることのない適当な弾力性を有する可撓性板材、例えば耐熱ゴム製の薄板等からなるものであって、このドラム面清掃部材51の先端縁をドラム内周面に摺接させることにより、炒め処理時にドラム内周面に付着した焦げかす等の付着物を剥離するようにしている。また、剥離物回収部材52は、ドラム面清掃部材51がドラム内周面から剥離した付着物を加熱ドラム13内の製品米飯中に落下させることなく回収するためのものであって、ドラム面清掃部材51側が開口した箱状乃至樋状に形成されている。 【0030】このドラム面清掃部材51及び剥離物回収部材52は、加熱ドラム13の全長にわたって設けるようにしてもよいが、ドラム面清掃部材51が加熱ドラム13に大きな回転抵抗を与えることがあるので、ドラム面清掃部材51を加熱ドラム13の中心軸線方向長さより短い長さに形成するとともに、加熱ドラム13の中心軸線と平行な支持軸55で支持して軸線方向に移動可能に形成し、付着物の多い部分を集中的に清掃したり、適当な位置に移動させながら清掃したり、あるいは、付着物の生成状況に応じて加熱ドラム13内に挿入したりできるようにしておくことが好ましい。 【0031】なお、ドラム面清掃部材51及び剥離物回収部材52を移動させる手段は任意であり、支持軸55を含む全体を移動させてもよく、スクリューやワイヤーを利用してドラム面清掃部材51及び剥離物回収部材52を支持軸55に沿って移動させることもできる。また、ドラム面清掃部材51のみを移動可能とし、剥離物回収部材52を加熱ドラム13の全長にわたって設けておくこともできる。 【0032】このようなドラム面清掃部材51及び剥離物回収部材52を設けておくことにより、加熱ドラム13の回転運動に大きな影響を与えることなくドラム内周面の清掃を行うことができ、しかも、剥離した焦げかす等が炒め処理を行っているドラム内に落下して製品中に混入することもなくなる。 【0033】前記液体導入手段53は、加熱ドラム内の前記米飯原料に添加混合する液体原料、例えば、醤油、ソース、サラダ油、ごま油、オリーブ油、スープ、卵液等を、液体導入口53aから炒め処理中の所望の位置で添加できるようにしたものである。なお、液体導入手段53の形状は、添加する液体原料の性状によって管体や樋を適宜選択することができる。また、前記固体原料搬送手段54は、加熱ドラム内の前記米飯原料に添加混合する固定原料、例えば、チャーシュー、鶏肉片、小エビ、ネギ、アサリ、山菜等の具材や塩、コショウ等の調味料を添加するものであって、コンベヤベルト等の適宜な搬送手段を利用することができる。 【0034】このように、液体原料や固体原料を炒め処理中の任意の位置から添加できるように形成することにより、加熱ドラム投入前に全てを混合したものとは異なる味付け、風味付けが可能になるとともに、具材を加熱しすぎて堅くしてしまうこともなくなり、これらの堅さ等の食感調整も可能となる。さらに、前記液体導入手段53や固体原料搬送手段54は、加熱ドラム13内に複数設置することが可能である。 【0035】また、前記液体導入手段53と同様にして空気導入管(図示せず)を設置することにより、空気(加熱空気)を加熱ドラム13内に導入することも可能である。このようにして加熱ドラム13内に空気を導入することにより、米飯原料等から発生する水蒸気を速やかにドラム外に排出することができ、水気が少なく、より炒め感を高めた製品を得ることができる。また、前記撹拌羽根15の回転軸24を中空軸としてこの中に空気を導入し、適当な位置に設けた噴出口からドラム内に空気を導入することもでき、前記アーム25も中空部材とし、回転軸24からアーム25を通して空気を導入することもでき、さらに、羽根部材26にも空気通路を設けておくことにより、羽根部材26の先端や表面部分から空気を導入することもできる。 【0036】また、本形態例では、米飯原料投入部16側にスクリュー状の羽根部材26aを、中間部に板状の羽根部材26b及び櫛歯状の羽根部材26cを設けている。さらに、加熱ドラム13の両端は開放状態として水蒸気の排出を効果的に行えるようにしている。なお、米飯原料投入部16側では、米飯原料の一部が送り方向とは逆方向に押し戻されてドラム入口側端部からこぼれ落ちるのを防止するため、回転軸24に干渉しない程度の高さで、支持材56に支持された半月状の堰板57を設けている。 【0037】加えて、図5の要部正面図に示すように、撹拌羽根15における回転軸を、両端が加熱ドラムから突出してそれぞれ軸受け61で支持された内回転軸62と、該内回転軸62が挿通可能な中空軸体の一端を加熱ドラムから突出させて軸受け63で支持した短寸の外回転軸64とを組み合わせた二重軸に形成し、内回転軸62及び外回転軸63を異なるモーター65,66でそれぞれ駆動するように形成することもできる。このような二重軸を用いることにより、内回転軸と外回転軸とを異なる速度で回転させることができるので、これらの軸に設けた各撹拌部材67,68による撹拌及びほぐしを、米飯の炒め度に応じてより適切に設定することができる。 【0038】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、チャーハンやピラフのような米飯の炒め処理を、米飯等を焦げ付かせることなく、確実に混合撹拌することができ、しかも連続的に行うことができるので、工業的にチャーハン等を大量生産するのに最適である。また、焦げかす等が製品中に混入することもなくなり、高品質の製品を得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591066605 【氏名又は名称】株式会社コメック 【識別番号】000231235 【氏名又は名称】日本酸素株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年11月7日(2001.11.7) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100086210 【弁理士】 【氏名又は名称】木戸 一彦
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| 【公開番号】 |
特開2002−209754(P2002−209754A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月30日(2002.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−342373(P2001−342373) |
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