| 【発明の名称】 |
電気炊飯器 |
| 【発明者】 |
【氏名】奥野 富雄
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| 【要約】 |
【課題】IH型電気炊飯器における内鍋底面から側面までのワークコイルの多段化設置を容易にする。
【解決手段】この発明は、外ケースと、該外ケース内にあって内鍋を収納する保護枠と、該保護枠内に収納される内鍋と、該内鍋の上部を覆うように上記外ケースの上部に設けられる蓋体と、上記保護枠の外周側に設けられた複数のワークコイルとを備えてなる電気炊飯器において、上記保護枠を上下複数段に分割し、相互に積み重ねることによって一体化し、それら複数段の保護枠を使って複数のワークコイルを設置するように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外ケースと、該外ケース内にあって内鍋を収納する保護枠と、該保護枠内に収納される内鍋と、該内鍋の上部を覆うように上記外ケースの上部に設けられる蓋体と、上記保護枠の外周側に設けられた複数のワークコイルとを備えてなる電気炊飯器において、上記保護枠を上下複数段に分割し、相互に積み重ねることによって一体化し、それら複数段の保護枠を使って複数のワークコイルを設置するように構成したことを特徴とする電気炊飯器。 【請求項2】 外ケースと、該外ケース内にあって内鍋を収納する保護枠と、該保護枠内に収納される内鍋と、該内鍋の上部を覆うように上記外ケースの上部に設けられる蓋体と、上記保護枠を介して上記内鍋の底壁中央の外周部、底壁中央の外周部と側壁下部との間のコーナ部、および側壁の上部、下部に各々対応するように設けられた第1〜第4のワークコイルとを備えてなる電気炊飯器において、上記保護枠を上記内鍋の底壁から側壁中間部に対応する第1の保護枠と上記内鍋の側壁上部に対応する第2の保護枠との複数段の保護枠から構成し、両者を相互に積み重ねることによって一体化するとともに、上記第1の保護枠の外周に上記第1〜第3のワークコイル、上記第2の保護枠に上記第4のワークコイルを各々設置するように構成したことを特徴とする電気炊飯器。 【請求項3】 複数段の保護枠のコイル台と対応しないワークコイル設置部には、ワークコイル取付部材が設けられ、該ワークコイル取付部材によりワークコイルが取付けられるようになっていることを特徴とする請求項1又は2記載の電気炊飯器。 【請求項4】 ワークコイル取付部材の外周には、フェライトコア取付部材を介してフェライトコアが取り付けられるようになっていることを特徴とする請求項3記載の電気炊飯器。 【請求項5】 外ケースと、該外ケース内にあって内鍋を収納する保護枠と、該保護枠内に収納される内鍋と、該内鍋の上部を覆うように上記外ケースの上部に設けられる蓋体と、上記保護枠を介して上記内鍋の底壁中央の外周部、底壁中央の外周部と側壁下部との間のコーナ部、および側壁の上部、下部に各々対応するように設けられた第1〜第4のワークコイルとを備え、上記保護枠を上記内鍋の底壁から側壁中間部に対応する第1の保護枠と上記内鍋の側壁上部に対応する第2の保護枠とから構成し、両者を相互に積み重ねることによって一体化し、上記第1の保護枠の外周に上記第1〜第3のワークコイル、上記第2の保護枠に上記第4のワークコイルを各々設置するように構成してなる電気炊飯器において、上記第1〜第4のワークコイルの各々を直列に接続したことを特徴とする電気炊飯器。 【請求項6】 第1,第2のワークコイルと第3,第4のワークコイルとは、相互に独立して駆動制御できるようになっていることを特徴とする請求項5記載の電気炊飯器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本願発明は、電磁誘導加熱式の電気炊飯器の構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般の電磁誘導加熱式の電気炊飯器では、少なくとも内鍋の底壁部に対応して設けた保護枠(内ケース)を介して同様に内鍋の底壁部に対応するワークコイルを設け、このワークコイルの電磁誘導作用により上記保護枠を通して上記内鍋内にうず電流を誘起し、上記内鍋自体を発熱させて炊飯するようになっていた(例えば特開平2−121608号公報等参照)。 【0003】そして、保温時には、主として上記ワークコイルによって内鍋の底壁部を加熱するとともに、さらに蓋部に設けた蓋ヒータ又は肩部に設けた肩ヒータや内鍋の側壁部に対応して設けた保温ヒータ等により、蓋体下面部および内鍋の側壁部に生じる凝縮液を蒸発させて白ボケを防止しながら、できるだけ内鍋の全体を均一に加熱することによって保温するようにしていた。 【0004】しかし、このようにワークコイルが内鍋の底壁部に対応した位置にしかない構造の場合、上記各種ヒータを併用したとしても、炊き上げ時における絶対的な加熱量が小さく、強火での一気の炊き上げが難しいとともに、相対的に内鍋側壁部領域の加熱量が不足し、炊飯量が多い時などに炊きムラを生じる問題がある。 【0005】そこで、最近では、例えば特開平10−22537号公報に示されるように、上記内鍋の底壁中央部位置と、底壁外周から側壁下部に亘る弧面部位置と、側壁の中間部を基準とする下部側位置および上部側位置との各々4ケ所に対応させて、ワークコイルを複数個設置し、炊飯時の十分な加熱量を確保して強火状態で一気に炊き上げることができるようにするとともに底壁から側壁に亘る内鍋の全体を可及的に均一に加熱することにより、内鍋内の対流を活発にして炊飯量が多い時などにも炊きムラを生じさせることなく、おいしい御飯を炊き上げることができるようにしたものが提案されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところが、このように内鍋の底壁中央部から側壁上部までの全体に亘って複数個のワークコイルを設置するようにした場合、当該複数のワークコイル設置のための保護枠の構成をどのようにするかの問題を生じる。 【0007】上記のようにワークコイルを複数個設置する場合、必然的に合成樹脂製の保護枠も内鍋の底壁部から外ケースの肩部高さ付近まで高く形成することになるが、これを複数部品の分割構造にすると、どうしても組付状態が安定しないことから、一般には一体に成形したものが使用されている。 【0008】しかし、一体成形の場合、形状が複雑となって、その成形自体が困難になるとともに、外ケース内への組み付け作業にも手間取るようになる。また、フェライトコアの設置も難しい。 【0009】本願発明は、このような問題を解決するためになされたもので、保護枠を上下複数段に分割し、相互に積み重ねることによって一体化し、それら複数の保護枠を使って複数のワークコイルを設置するようにすることによって、部品点数が少なく、組み付けの容易な安定した保護枠構造を備えた電気炊飯器を提供することを目的とするものである。 【0010】 【課題を解決するための手段】本願発明は、該目的を達成するために、各々次のような課題解決手段を備えて構成されている。 【0011】(1) 請求項1の発明この発明の電気炊飯器は、外ケースと、該外ケース内にあって内鍋を収納する保護枠と、該保護枠内に収納される内鍋と、該内鍋の上部を覆うように上記外ケースの上部に設けられる蓋体と、上記保護枠の外周側に設けられた複数のワークコイルとを備えてなる電気炊飯器において、上記保護枠を上下複数段に分割し、相互に積み重ねることによって一体化し、それら複数段の保護枠を使って複数のワークコイルを設置するように構成している。 【0012】したがって、該構成では、保護枠自体に対するワークコイルの取り付けが容易になることはもちろん、保護枠も順次積み重ねて行くだけで容易に一体化し、かつ外ケース内に安定した状態で組み付けることができるようになる。 【0013】(2) 請求項2の発明この発明の電気炊飯器は、外ケースと、該外ケース内にあって内鍋を収納する保護枠と、該保護枠内に収納される内鍋と、該内鍋の上部を覆うように上記外ケースの上部に設けられる蓋体と、上記保護枠を介して上記内鍋の底壁中央の外周部、底壁中央の外周部と側壁下部との間のコーナ部、および側壁の上部、下部に各々対応するように設けられた第1〜第4のワークコイルとを備えてなる電気炊飯器において、上記保護枠を上記内鍋の底壁から側壁中間部に対応する第1の保護枠と上記内鍋の側壁上部に対応する第2の保護枠との複数段の保護枠から構成し、両者を相互に積み重ねることによって一体化するとともに、上記第1の保護枠の外周に上記第1〜第3のワークコイル、上記第2の保護枠に上記第4のワークコイルを各々設置するように構成している。 【0014】この発明の電気炊飯器の構成では、上記のように保護枠を第1,第2の上下複数段の保護枠により構成し、それらを相互に積み重ねることによって一体化できるようにし、第1の保護枠を使って第1〜第3のワークコイルを、また第2の保護枠を使って第4のワークコイルを設置するように構成している。 【0015】したがって、該構成でも、第1,第2の保護枠自体に対する第1〜第4のワークコイルの取り付けが容易になることはもちろん、第1,第2の保護枠も順次積み重ねて行くだけで容易に一体化し、かつ安定した状態で外ケース内に組み付けることができるようになる。 【0016】(3) 請求項3の発明この発明の電気炊飯器は、上記請求項1又は2記載の電気炊飯器の構成において、上記複数段の保護枠のコイル台と対応しないワークコイル設置部には、ワークコイル取付部材が設けられ、該ワークコイル取付部材によりワークコイルが取付けられるようになっている。 【0017】したがって、該構成では、コイル台がなくても容易にワークコイルを安定した状態に取り付けることができる。 【0018】(4) 請求項4の発明この発明の電気炊飯器は、上記請求項3記載の電気炊飯器の構成において、ワークコイル取付部材の外周には、フェライトコア取付部材を介してフェライトコアが取り付けられるようになっている。 【0019】したがって、該構成では、コイル台がなくても容易にフェライトコアをワークコイルに対応させた安定した状態で取り付けることができる。 【0020】(5) 請求項5の発明この発明の電気炊飯器は、外ケースと、該外ケース内にあって内鍋を収納する保護枠と、該保護枠内に収納される内鍋と、該内鍋の上部を覆うように上記外ケースの上部に設けられる蓋体と、上記保護枠を介して上記内鍋の底壁中央の外周部、底壁中央の外周部と側壁下部との間のコーナ部、および側壁の上部、下部に各々対応するように設けられた第1〜第4のワークコイルとを備え、上記保護枠を上記内鍋の底壁から側壁中間部に対応する第1の保護枠と上記内鍋の側壁上部に対応する第2の保護枠とから構成し、両者を相互に積み重ねることによって一体化し、上記第1の保護枠の外周に上記第1〜第3のワークコイル、上記第2の保護枠に上記第4のワークコイルを各々設置するように構成してなる電気炊飯器において、上記第1〜第4のワークコイルの各々を直列に接続している。 【0021】したがって、内鍋全体を効率良く加熱することができる。 【0022】(6) 請求項6の発明この発明の電気炊飯器は、上記請求項5記載の電気炊飯器の構成において、上記第1,第2のワークコイルと第3,第4のワークコイルとは、相互に独立して駆動制御できるようになっている。 【0023】このような構成によると、内鍋の底面から側面全体の加熱、底面のみ又は側面のみの加熱というように、炊飯工程の各々および保温工程にとって最適となるような内鍋加熱状態を任意に実現することができる。 【0024】 【発明の効果】以上の結果、本願発明の電気炊飯器によると、複数段に分割されているが、相互に積み重ねることによって容易に一体化され、部品点数が少なく、組み付けの容易な安定した保護枠構造を備えた電気炊飯器を低コストで提供することができる。 【0025】 【発明の実施の形態】図1〜図11は、本願発明の実施の形態に係る保護枠構造を有した電気炊飯器の炊飯器本体の構造および同炊飯器本体の各部の構成と作用をそれぞれ示している。 【0026】(同電気炊飯器の全体の特徴)先ず本実施の形態の電気炊飯器は、その炊飯器本体部において例えば内鍋3として電磁誘導の可能な磁性金属板よりなるものが採用されている一方、当該内鍋3に対する炊飯時の加熱手段として、分割型多段構造の合成樹脂製の第1,第2の保護枠(内ケース)41,42を介して、当該内鍋3の底壁部から側壁部の略全体を包み込むように、当該内鍋3の底壁中央部外周側3bと同底壁中央の外周部3bと側壁の下部3dとの間のコーナ部3c、および側壁の下部側3dと上部側3eの各4ケ所の全周に対応する4組の第1〜第4のワークコイルC1,C2,C3,C4が設けられたものとなっている。 【0027】そして、それら第1〜第4の4組のワークコイルC1,C2,C3,C4によって十分な加熱量での有効な炊飯機能と適切な保温機能とを実現できるようになっている。一方、それらの各機能に対するタイマー予約や炊飯および保温メニューの選択、それら各メニューに対応した加熱パターンの操作設定は、当該電気炊飯器本体の図示しない前面側操作パネル部に設けられた各種入力スイッチ群を介してユーザーにより行われ、それらによる設定内容に対応して最終的に上記第1〜第4の4組のワークコイルC1〜C4が適切に駆動制御されるようになっている。 【0028】また、図示はしないが、上記操作パネル部の中央部には、炊飯、保温の各メニュー、並びに現在時刻および炊飯完了までの残時間その他の必要事項を表示する液晶表示部が設けられている。 【0029】(炊飯器本体の構造)すなわち、先ず該電気炊飯器の炊飯器本体は、例えば図1に示すように、内部に誘起されるうず電流によって自己発熱が可能な例えばステンレス鋼板等の磁性金属板よりなる内鍋(飯器)3と、該内鍋3を任意にセットし得るように形成された上下2段構造の第1,第2の保護枠(内ケース)41,42と、該第1,第2の保護枠41,42を保持する外部筺体である有底筒状の外ケース1と、該外ケース1と上記内ケース4とを一体化して形成された炊飯器器体の上部に開閉可能に設けられた蓋ユニット2とから構成されている。 【0030】内鍋3は、図示のように、底部全体が曲面構造の丸い形状をなし、底壁中央部3aが後述するセンタセンサ30に対応して球面状に盛り上がり、その外周部3bが十分に広い加熱面に形成されている一方、同底壁外周部3bから側壁の下部3dに到る間のコーナ部3cが下方から上方に緩やかに立ち上がる所定の曲率の円弧面に形成されている。そして、このような形状により、中央部側から上昇して外周側下方に向かう内対流と外周側から上昇して中央部側で下方に向かう外対流との2種の対流を形成しやすくしている。 【0031】また、筒壁構造の側壁は、全体として上記円弧面状のコーナ部3cから少し縮径されながら上方に延び、その上端側開口縁部3fは内側に凹まされたヒートキープ構造となっており、それらによって内鍋3内の熱が上方に逃げにくいように構成されている。 【0032】また、上記第1,第2の保護枠41,42は、図示のように、外ケース1内底部側にあって上記内鍋3の底部形状に沿った有底筒状(椀状)に形成され、その底壁41bの中央にセンタセンサ30の嵌装穴41a、側壁41d中央に断面鉤状のワークコイル取付部材63、上端側開口部の外周位に第2の保護枠42の筒壁部42aとの係合面41hを備えた第2の保護枠嵌合縁部41e、該第2の保護枠嵌合縁部41e外周の肩部材11との連結縁部41f、それら両縁部41eと41fとの間の起立壁41g、上記肩部材11との連結縁部41f中央の肩部材11側支柱11dとの連結孔(ネジ挿通孔)26等を各々有して構成されている。そして、その底壁中央の上記センタセンサ嵌装穴41aの外周部41b外面には第1のワークコイルC1が、また同外周部41bから側壁の中央部41dの下部に到る緩やかな円弧面状のコーナ部41c外面には、第2のワークコイルC2が、さらに側壁の中央部41dの上記ワークコイル取付部材63の内側63a内には第3のワークコイルC3が巻装されている。 【0033】また、上記第2の保護枠42は、上記第1の保護枠41の側壁上部と略同径の全体として筒状体に形成され、本体である筒壁部42aの上端側外周縁部42bは断面クランク形状に成形され、その内周側上面に肩部材11の内周11a側断面鉤状の筒状縁部11bと衝合される衝合段部面42eおよび同筒状縁部11bの内側11c内への係合縁部42cを有するとともに、上記筒壁部42aの中間部外周面に上記同様の断面鉤状のワークコイル取付部材64が設けられている。そして、その内側64a内に第4のワークコイルC4が巻装されている。上記筒壁部42aの中間部は、上記内鍋3の側壁の上部3eに対応したものとなっている。 【0034】そして、これら第1,第2の保護枠41,42は、例えば組立前又は分解された状態では、図3のようになっているが、外ケース1内に組み込まれた状態では図1および図2のようになり、筒状縁部11bと衝合面42eおよび筒壁部42aと係合面41h相互の係合関係を利用して位置決めし、図3の上下方向を逆にした状態で上記肩部材11の裏面上に順次積み重ねて嵌合一体化し、その後同肩部材11の裏面側4角に下方に延びて一体成形されている筒状の連結支柱11d,11d・・・の下端側螺条孔29に対して上記第1の保護枠41の連結縁部41fの連結孔26を対応させ、ビスネジ25,25・・・の先端25aを挿入螺合して締結することにより、きわめて簡単かつ確実に安定して固定することができるようになっている。 【0035】そして、上記第1の保護枠41の底壁の下方側には従来同様のコイル台7が設けられ、それによって、先ず上記第1,第2のワークコイルC1,C2が、それぞれ下方側から支持されている。そして、同コイル台7の外周にはフェライトコアが半径方向に延びて周方向に所定本数設けられている。また第3のワークコイルC3は、上記ワークコイル取付部材63の下方側にワークコイル支持部材71を介設し、上記コイル台7の上方に向いて起立した外周端7bによって支承されている。そして、その外周側に同様の形状のフェライトコア取付部材83を介してフェライトコア81が取付けられている。また、第4のワークコイルC4も上述の如く同様にしてワークコイル取付部材64の内側64a内に巻装され、その外周には同様の形状のフエライトコア取付部材84を介してフェライトコア82が設けられるようになっている。 【0036】そして、以上のような所定の内鍋位置に対応して設けられた当該第1〜第4のワークコイルC1,C2,C3,C4は、それぞれ相互に直列に接続され、その一端は、例えば図5,図6の制御回路図に示すように平滑回路70を介した電源ラインに、また他端は通電手段であるIGBT(パワートランジスタ)73のコレクタラインにそれぞれ接続されている。 【0037】なお、上記肩部材11の上端側中央部には、後述する蓋ユニット2の外カバー12の後端12bの下縁12cに係合する断面U状の係合溝11eが設けられている一方、その外周側に後述するヒンジ機構9の支持部11fが設けられている。 【0038】また、上記第2の保護枠42の側壁42a側第4のワークコイルC4は、必要に応じて保温時において加熱手段として機能する保温ヒータに付け替えられるようにもなっており、保温時において、同保温ヒータにより上記内鍋3の全体を有効かつ均一に加熱するように構成することもできる。このようにすることにより、コストの高いワークコイルの本数を減らし、本体を低コストな構成に兼用が可能となる。 【0039】また、上記第1,第2の保護枠41,42およびコイル台7の下方部側には、例えば図1、図2、図5、図6に示されるような、ワークコイルC1,C2,C3,C4を駆動制御する上記IGBT73や肩ヒータ24を駆動するヒータ駆動回路、マイコン制御ユニット77、電源電圧整流用のダイオードブリッジよりなる整流回路、平滑回路70などを備えた制御回路基板が設けられている。 【0040】また上記外ケース1は、例えば合成樹脂材で形成された上下方向に筒状のカバー部材1aと、該カバー部材1aの上端部に結合された上記合成樹脂製の肩部材11と、上記カバー部材1aの下端部に一体化された合成樹脂製の底部材1bとからなり、かつ上記第1,第2の保護枠41,42との間に所定の広さの断熱および通風空間部を形成した全体として有底の筒状体に構成されている。そして、該外ケース1の前面部上方には、図には示されていないが略半月形状の操作パネル部が設けられている。そして、該操作パネル部面には十分に広く大きな表示面積をもつ液晶表示部と炊飯スイッチ、タイマー予約スイッチ、取消スイッチ、保温スイッチ、再加熱スイッチ、メニュー選択スイッチ、時スイッチ、分スイッチ等の各種入力スイッチ群が設けられている。また、上記肩部材11の肩部内周側11の上部には、上述した肩ヒータ24が設けられている。 【0041】さらに、上記第1の保護枠41およびコイル台7の中央部には、上下方向に同心状に貫通したセンタセンサ収納空間部が形成されており、該センタセンサ収納空間部中に上下方向に昇降自在な状態で、かつ常時コイルスプリングにより上方に上昇付勢された状態で内鍋温度検知センサおよび内鍋検知スイッチ等を備えたセンタセンサ30が設けられている。 【0042】一方、符号2は蓋ユニットであり、該蓋ユニット2は、その外周面を構成する合成樹脂製の外カバー12と、該外カバー12と内枠17との間に設けられた金属製の断熱構造体13と、該断熱構造体13の内側にパッキン27を介して設けられた金属製の内カバー15とによって内側が中空の断熱構造体に形成されている。また、上記断熱構造体13は上下2枚の金属板13a,13bを閉断面構造に対向させて一体化することにより形成されている。 【0043】一方、上記蓋ユニット2の中央部には、上記外カバー12側から下方に延設された筒部12aが形成されており、該筒部12aには、炊飯時に発生する水蒸気を外部へ排出するための蒸気排出通路を形成するスチームキャップ23が着脱自在に取り付けられている。そして、該スチームキャップ23内中央には、調圧弁として作用するボール弁が配設されている。また、同スチームキャップ23の下端22は、上記筒部12a下部の開口に着脱自在に嵌合されている。また符号21は、上記筒部12aの下端側に対して断熱構造体取付部材20を介して着脱自在に嵌合される内カバー取付ブラケットである。 【0044】このような蓋ユニット2は、上記外ケース1上部の肩部材11に対してヒンジ機構9を介して回動自在に取付けられており、その図示しない開放端側には、該蓋ユニット2の所定位置に係合して該蓋ユニット2の上下方向への開閉を行うロック機構が設けられている。なお、9a,10は、ヒンジ部の上下ヒンジカバーである。 【0045】したがって、該構成では、先ず炊飯時には、上記内鍋3は、例えば1つの炊飯パターンとして、上記第1〜第4の4組のワークコイルC1,C2,C3,C4の駆動によりその底壁中央部3a、外周部3bから側壁とのコーナ部3c、側壁上部3d,側壁下部3e側の全体にかけて略全体が均一に発熱し、例えば内鍋3内の水に浸された飯米が断熱部として作用する吸水工程などにおいても内鍋3の上方部側領域をもムラなく加熱して略全体に均一な吸水性能を可能にするとともに、炊飯量が多い時などにも内鍋3の全体を略均一に加熱して加熱ムラなく効率良く炊き上げることができる。また、沸騰工程以降の水分がなくなった状態における内鍋3の底壁中央部3a,外周部3b,コーナ部3cの局部的な熱の集中を防止して焦げ付きの発生を防止することができる。また、むらし時には、内鍋全体を均一にむらすことができる。次に、保温時には、上記内鍋3の側壁の上部3d,下部3e、開口縁部3fに各々対応して設けられた上記第3,第4のワークコイルC3,C4および肩ヒータ24の駆動により、内鍋3の底壁中央部3a,外周部3b,コーナ部3cから側壁の上部3d,下部3e、開口縁部3fの全体が適切な加熱量で均一に加熱されて白ボケが抑制されるとともに加熱ムラのない保温が実現される。 【0046】一方、上記制御回路のマイコン制御ユニット77には、上記各入力スイッチを介して入力されたユーザーの指示内容を判断する所望の認識手段が設けられており、該認識手段で認識されたユーザーの指示内容に応じて所望の炊飯又は保温機能、所望の炊飯又は保温メニュー、それら炊飯又は保温メニューに対応した各種の加熱パターンを設定して、その炊飯加熱制御手段又は保温加熱制御手段を適切に作動させて所望の炊飯又は保温を行うようになっている。 【0047】(変形例)なお、以上の図1の構成では、第1〜第4のワークコイルC1〜C4各々の本数(ターン数)を、一例としてC1=11本、C2=10本、C3=4本、C4=3本の11:10:4:3の関係で設けた。 【0048】しかし、これは例えば図4の構成に示されるように、C1=11本、C2=10本、C3=6本、C4=5本のように各種の変形が可能である。 【0049】(炊飯器本体側制御回路部分の構成)次に、図5は上述の図1又は図4のように構成された炊飯器本体の炊飯および保温制御を行う電気的な制御回路部分の構成を示す。 【0050】図中、符号77は、炊飯加熱制御手段および保温加熱制御手段としての機能に加え、内鍋温度判定手段、内鍋検知手段、ブザー報知手段としての機能を備えた炊飯および保温制御用のマイコン制御ユニット(CPU)であり、該マイコン制御ユニット77はマイクロコンピュータを中心として構成され、例えば内鍋3の温度検知回路部、ワークコイル駆動制御回路部、内鍋3の検知回路部、発振回路部、リセット回路部、肩ヒータ等駆動制御回路部、残時間表示制御回路部、ブザー報知部、電源回路部等を各々有して構成されている。 【0051】そして、先ず上記内鍋3の底壁部側センタセンサ30の内鍋温度検知センサ、内鍋検知スイッチに対応して設けられた温度検知回路および鍋検知回路には、例えば上記内鍋温度検知センサによる内鍋3の底壁部の温度検知信号、内鍋検知スイッチによる内鍋検知信号がそれぞれ入力されるようになっている。 【0052】また、上記ワークコイル駆動制御回路部は、図示のようにIGBT駆動回路75、IGBT73、フライホイールダイオード74、共振コンデンサ71によって形成されている。そして、上記マイコン制御ユニット77のワークコイル駆動制御回路部により、例えば炊飯工程に応じて上記第1〜第4のワークコイルC1,C2,C3,C4のON又はOFFおよびON時の出力デューティー比(例えばn秒/16秒)をそれぞれ適切に変えることによって、炊飯工程の各工程における内鍋3の加熱温度と加熱パターンを炊飯量を考慮して適切に可変コントロールし、均一な吸水作用と強火による加熱ムラのない一気の御飯の炊き上げ、有効なむらしを実現するようになっている。 【0053】上記マイコン制御ユニット77による上記第1〜第4のワークコイルC1,C2,C3,C4の使い分けは、シリーズに接続されたワークコイルC3,C4の両端間に並列に接続されたリレーRのリレー接点RSがOFFの時は、上記第1〜第4のワークコイルC1〜C4の全てが直列状態で駆動され、フルパワー状態での強力な加熱状態が実現される。一方、上記リレー接点RSがONになると、上記第3,第4のワークコイルC3,C4がカットされて上記第1,第2のワークコイルC1,C2のみが直列状態でONになり、内鍋3の底壁中央部3a,外周部3b,コーナ部3c部側からの加熱を実現することができる。 【0054】このようなリレー接点RSのON,OFFは、上記マイコン制御ユニット77により設置されるリレー駆動回路76によって励磁又は非励磁されるリレーRのリレーコイルRLによってなされる。 【0055】なお、図5の符号60は、AC電源、70は電源側平滑回路、72は平滑コンデンサである。 【0056】なお、先にも述べたように、上記図1〜図4の第2の保護枠42の側壁42a側第4のワークコイルC4は、必要に応じて保温時において加熱手段として機能する保温ヒータに付け替えられるようにもなっており、保温時において、同保温ヒータにより上記内鍋3の全体を有効かつ均一に加熱するように構成することができる。そして、そのようにすれば、コストの高いワークコイルの本数を減らし、炊飯器本体を低コストな機種の構成に兼用することが可能となる。 【0057】そのようにした時は、上記図5の制御回路中において、第4のワークコイルC4がなくなる一方、AC電源60の両端間にトライアックを介して保温ヒータを介設し、さらにマイコン制御ユニット77側に保温ヒータ駆動回路が設けられて駆動制御されることになる。 【0058】(変形例)なお、以上の図5の制御回路では、複数のワークコイルC1,C2,C3,C4を駆動制御するのに、1つのリレー駆動回路76と1つのリレーを使用して行うようにし、第3,第4のワークコイルC3,C4のみをON,OFFして第1,第2のワークコイルC1,C2は常時駆動するようにした。 【0059】しかし、このような構成の場合、炊飯時および保温時の加熱量制御に難がある。 【0060】そこで、これを改良して例えば図6に示す第2の構成例のように、第1,第2のワークコイルC1,C2、第3,第4のワークコイルC3,C4の各々に対応させて同様の構成の第1,第2のリレーR1,R2を設ける一方、それら第1,第2のリレーR1,R2を第1,第2のリレー駆動回路76A,76Bで個別に駆動制御できるように構成することもできる。 【0061】このようにすると、(A)第1のリレーR1のみがON駆動されると、第1,第2のワークコイルC1,C2がショートされて第3,第4のワークコイルC3,C4のみがONになり、内鍋3の側面が加熱される。(B)逆に第2のリレーR2のみがONの場合には、第1,第2のワークコイルC1,C2のみがONになり、内鍋3の底面が加熱される。 【0062】(C)また、他方第1,第2のリレーR1,R2が共にOFFの場合、第1,第2のワークコイルC1,C2、第3,第4のワークコイルC3,C4共にになり、内鍋3の底面から側面の全体が加熱される。 【0063】このような構成によると、上記(A)の状態では、内鍋3の側面からの凝縮液滴の発生を抑制しながら側面加熱による低温での保温が可能となる。 【0064】また、(B)の状態では、少炊飯量時の底部からの炊飯および保温加熱が可能となる。 【0065】さらに、(C)の状態では、炊飯時の十分な加熱量を確保することができ、強火状態で一気に炊き上げることができるようになるとともに、底壁から側壁に亘る内鍋の全体を可及的に均一に加熱することにより、内鍋内の対流を活発にして炊飯量が多い時などにも炊きムラを生じさせることなく、おいしい御飯を炊き上げることができる。 【0066】なお、先にも述べたように、上記図1〜図4の第2の保護枠42の側壁42a側第4のワークコイルC4は、必要に応じて保温時において加熱手段として機能する保温ヒータに付け替えられるようにもなっており、保温時において、同保温ヒータにより上記内鍋3の全体を有効かつ均一に加熱するように構成することができる。そして、そのようにすれば、コストの高いワークコイルの本数を減らし、炊飯器本体を低コストな機種の構成に兼用することが可能となる。 【0067】そのようにした時は、上記図6の制御回路中において、第4のワークコイルC4がなくなる一方、AC電源60の両端間にトライアックを介して保温ヒータを介設し、さらにマイコン制御ユニット77側に保温ヒータ駆動回路が設けられて駆動制御されることになる。 【0068】(制御例)次に、図7〜図11のフローチャートは、それぞれ上記実施の形態の電気炊飯器本体(図1又は図4)の構成を採用し、かつ図6の制御回路構成を採用してなされる当該電気炊飯器の炊飯および保温制御の各工程の内容を示している。 【0069】(1) 吸水工程(図7) 先ずステップS1,S2で第1,第2のリレーR1,R2をそれぞれOFFにするとともに、ステップS3で第1〜第4の各ワークコイルC1〜C4のONデューティー比が8/16の低出力になるように、IGBT73を駆動する。 【0070】そして、その所定時間の吸水工程を実行した後、ステップS4で内鍋3の温度を検知し、同温度が50℃を超えた時に、ステップS5に進んで一旦上記IGBT73を所定時間内OFF(第1〜第4のワークコイルC1〜C4をOFF)にして炊飯量の判定を行う。 【0071】(2) 沸とう状態までの炊き上げ工程(図8) 先ずステップS1,S2で、上記のようにして一旦OFFにされた第1〜第4のワークコイルC1〜C4の内、第1,第2のワークコイルC1,C2をON(第1のリレーR1をOFF)、第3,第4のワークコイルC3,C4をOFF(第2のリレーR2をON)にするとともに、ステップS3で同第1,第2のワークコイルC1,C2を16/16のフルパワーで駆動するようにIGBT73をONにする。この結果、内鍋3内の米は、底面からの強力な熱により、対流が活発となり、効率良く加熱されて沸とう状態に移行する。 【0072】そこで、同状態への移行(100℃以上)をステップS4で判定し、次の沸とう維持工程に移る。 【0073】(3) 沸とう維持から炊き上げ検知までの炊き上げ工程(図9) 同工程では、先ずステップS1,S2で、第1,第2の各リレーR1,R2を共にOFFにして上記第1〜第4の各ワークコイルC1〜C4をONにするとともに、ステップS3で、それらの各出力が12/16となるようにIGBT73をON制御する。 【0074】この結果、沸とう中の内鍋3が底面から側面の全体で均一に加熱され、炊飯量が多い時にも上方部の米に十分に火が通る。 【0075】次にステップS4に進み、所定の沸とう維持時間(300秒)の経過を判定し、同時間が経過すると、ステップS5で第1のリレーR1のみをONにして第1,第2のワークコイルC1,C2をOFFにする一方、ステップS6で第3,第4のワークコイルC3,C4の出力を12/16で駆動させる。この結果、内鍋3の側面からの加熱が盛んになる。 【0076】次にステップS7で、同状態での30秒の経過を判定する。その結果、YESの時は、ステップS8に進んで、今度は第2のリレーR2のみをONにして第3,第4のワークコイルC3,C4をOFFにする一方、ステップS9で第1,第2のワークコイルC1,C2の出力を12/16で駆動させる。この結果、今度は内鍋3の底面からの加熱が盛んになる。 【0077】次に、さらにステップS10で、同状態での30秒の経過を判定する。その結果、YESの時は、上述のステップS5,S6にリターンして再び上記内鍋3の側面からの加熱に変え、以後30秒間隔で側面からと底面からの加熱とを繰り返す。これにより内鍋3内の内外対流が交互に起り、均一かつ加熱効率の良い、焦げ付きのない炊き上げが可能となる。 【0078】そして、内鍋3の温度が所定温度以上となった時点で、炊き上げ検知が行われる。 【0079】(4) むらし工程(図10) 先ずステップS1,S2で、上記第1,第2のリレーR1,R2をそれぞれOFFにするとともに、ステップS3で上記第1〜第4の各ワークコイルC1〜C4のONデューティー比が5/16の低出力になるように、IGBT73を駆動する。 【0080】そして、その後、むらし工程を実行した後、ステップS4で内鍋3の温度を検知し、同温度が110℃を超えた時に、ステップS5に進んで一旦上記IGBT73をOFF(第1〜第4のワークコイルC1〜C4をOFF)にして、保温工程に移行する。 【0081】(5) 保温工程先ずステップS1,S2で、上記第1,第2のリレーR1,R2をそれぞれOFFにするとともに、ステップS3で上記第1〜第4の各ワークコイルC1〜C4のONデューティー比が3/16の低出力になるように、IGBT73を駆動する。この結果、同低出力の第1〜第4のワークコイルC1〜C4により、内鍋3の全体が包み込まれるように保温される。 【0082】そして、その後、所定時間の保温工程を実行した後、ステップS4で内鍋3の温度を検知し、同温度が73℃を超えたような時には、ステップS5,S6に進んで上記第1のリレーR1をON、第2のリレーR2をOFF(第1,第2のワークコイルC1,C2をOFF、第3,第4のワークコイルC3,C4をON)するとともに、ステップS7で上記第3,第4の各ワークコイルC3,C4のONデューティー比が1/16の極低出力になるように、IGBT73を駆動制御して保温温度を下げる。 【0083】そして、ステップS8で同状態が60秒経過したことが判定されると、ステップS9でIGBT73をOFFにする。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003702 【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年1月15日(2001.1.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075731 【弁理士】 【氏名又は名称】大浜 博
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| 【公開番号】 |
特開2002−209726(P2002−209726A) |
| 【公開日】 |
平成14年7月30日(2002.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2001−6865(P2001−6865) |
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