| 【発明の名称】 |
接着耐久性と防音性に優れたポリエステルカーペット |
| 【発明者】 |
【氏名】根来 功
【氏名】仲谷 和史
【氏名】佐野 洋文
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| 【要約】 |
【課題】再生ポリエステル不織布と発泡シートがニードルパンチングした積層シートにカーペットのタフト生機を接着させる事により、広幅で接着耐久性と防音性に優れた再生ポリエステルカーペットを得る。さらに環境に優しい再生ポリエステル繊維を用いてエコカーペットを得る。
【解決手段】ポリエステル不織布を発泡シートにニードルパンチングして該発泡シートの裏面にポリエステル繊維を飛び出させてた積層シートを用いて、カーペットのタフト生機と接着させる事により、2.5m以上の広幅が可能で接着耐久性と防音性に優れたポリエステルカーペットを得る。さらに該不織布や該発泡シートの目付や厚さを適正化する事により、接着性,防音性,軽量性,取り扱い性,コストなどにバランスのとれたカーペットを得る。また回収PETボトルを粉砕ー溶融して得られる再生ポリエステル繊維を用いて、エコマーク付きのカーペットを得る。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ポリエステル不織布が発泡シートにニードルパンチングされた積層シートとタフト生機が接着している事を特徴とする接着耐久性と防音性に優れたポリエステルカーペット。 【請求項2】 請求項1において、該ポリエステル不織布の目付が30〜300g/m2であり且つ該発泡シートが厚さ3〜30mmのポリウレタンである事を特徴とする接着耐久性と防音性に優れたポリエステルカーペット。 【請求項3】 請求項1及び請求項2において、該カーペットの幅が2.5m以上である事を特徴とする接着耐久性と防音性に優れたポリエステルカーペット。 【請求項4】 請求項1〜請求項3において、該不織布及び該カーペットのタフト糸が再生ポリエステル繊維から成る事を特徴とする接着耐久性と防音性に優れた再生ポリエステルカーペット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル不織布を発泡シートにニードルパンチングさせて発泡シートの裏面に繊維を飛び出させる事により、ポリエステル繊維から成るカーペットのタフト生機との接着性を高めた特に2.5m以上の広幅が可能な防音性に優れたカーペットを得ようとするものである。 【0002】 【従来の技術】現在、ポリエステル繊維をニードルパンチングで不織布にする事及びその不織布と他の基布をバインダー又は熱圧着で接着してシートやカーペットを製造する事は公知であるが、この方法では接着面の剥離やコスト高を招き更には熱ローラの幅規制により熱圧着では2.5m以上の広幅なものは得られなかった。一方、ポリエステル不織布を使用しない発泡ポリウレタンシートのみを基材に用いたカーペットも周知であるが、これは防音性が不足したりポリウレタンの劣化による接着性の低下や外観不良を起こす欠点があった。さらにポリエステル不織布にポリウレタンを塗布して該ポリウレタンを発泡させた後カーペットのタフト生機と接着させる方法や不織布,発泡シート,タフト生機をいずれもバインダーで接着させる方法、あるいはフェルトとタフト生機を接着させる方法なども用いられて来たが、いずれもコスト高になったり接着耐久性に劣ったり防音性が不十分になる問題があった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエステル不織布を発泡シートにニードルパンチングさせ、その後ポリエステル繊維から成るカーペットのタフト生機と接着させる事により、広幅で接着耐久性があり且つ防音性に優れたポリエステルカーペットを得ようとするものである。さらに、回収PETボトルから再生されたポリエステル繊維を用いて、環境に優しいエコカーペットを得ようとするものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、ポリエステル不織布を発泡シートにニードルパンチングさせて該ポリエステル繊維を発泡シートの裏面に飛び出させてポリエステル繊維から成るカーペットのタフト生機との接着性を向上させる事により、特に2.5m以上の広幅が可能な接着耐久性のある防音カーペットを得るに至ったものである。さらに、該ポリエステル繊維が回収PETボトルを粉砕ー溶融して得られる再生繊維である事より、環境に優しいエコマーク付きのカーペットを得るに至ったものである。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明に言うポリエステル繊維とは、高純度なテレフタール酸とエチレングリコールを反応・重合させて固有粘度(IV)が0.6以上のペレットを溶融紡糸ー延伸したものを意味する。また再生ポリエステル繊維とは、飲料用や食品用に使われたPETボトルを回収し、粉砕ー洗浄ー乾燥したポリエステルフレーク又はそれを溶融押出して得られるポリエステルペレットを用いて、常法により紡糸ー延伸した再生ポリエステル100%のものを意味する。なおポリエステル繊維に、必要に応じて顔料,酸化防止剤,紫外線吸収剤,あるいは防ダニ剤,抗菌剤,遠赤保温剤などの機能材が含まれていても何ら支障ない。 【0006】本発明では、該ポリエステル繊維を捲縮・カットしてステープル(綿状)にし、不織布にする時又は不織布にした後発泡シートと一緒にニードルパンチングしてポリエステル繊維の一部を発泡シートの裏面に飛び出させる必要がある。 【0007】該ポリエステル不織布の目付は30〜300g/m2が好ましく、特に50〜200g/m2である。30g/m2未満では、防音性を高める効果が減少し且つ発泡シートが見えて高級感が失われ易い。 一方300g/m2を超えると、コストが高くかつ重くなりカーペットの取り扱い性が悪化する。 【0008】該発泡シートは、防音性,クッション性,軽量性を有するものであればどんな素材でも良く、例えばポリウレタン,天然ゴム,合成ゴム,ポリエステル,ポリオレフィン,ポリアミドなどが挙げられるが、特に前記機能を有し発泡率の高いポリウレタンが好ましい。発泡シートの厚さは、3〜30mmが望ましく特に5〜20mmが好ましい。3mm未満では目的の防音効果が得られず、30mmを超えるとコスト高と取り扱い不良に加えて、ニードルパンチングでポリエステル繊維が発泡シートの裏面に飛び出る確率が少なくなりタフト生機との接着性が低下して好ましくない。 【0009】本発明の第1の特徴は、発泡シートの裏面に繊維を飛び出させてカーペットのタフト生機との接着性を向上させる点にある。接着性が向上する理由としては、発泡シートの裏面にポリエステル繊維による凹凸が出来て接着面積が増大する事及びタフト生機の裏面に同種のポリエステル繊維が出ている為接着し易い事が考えられる。 【0010】第2の特徴は、不織布と発泡シートの接着をニードルパンチング方式にする事により2.5m以上の広幅が可能になった点にある。従来は熱ローラの幅規制により不織布と発泡シートとの熱圧着では、2m以下に限定されていた為フローリングなどの広い場所にカーペットを置く場合には、つなぐ必要があり手間と外観不良を招いていた。またバインダーを用いて不織布と発泡シートを接着させる方法では、硬くなったり剥離し易い等の問題があった。 【0011】第3の特徴は、不織布の目付及び発泡シートの厚さを適正化する事により、接着耐久性,防音性,軽量性,コストなどにバランスのとれたカーペットを得るにある。 【0012】第4の望ましい特徴として、環境に優しいリサイクル製品を出来る限り多く採用している点にある。本発明では、該不織布やカーペットのタフト糸が再生ポリエステルから成る事が好ましい。タフト基布は現在ポリオレフィンのテープヤーンが主流であるが、将来該発泡シートと共に再生ポリエステルを用いる事により、カーペットはすべて再生ポリエステルから構成される事になり使用カーペットのリサイクルも可能になる。 【0013】本発明では、該ポリエステル不織布と該発泡シートがニードルパンチングした積層シートの裏面とカーペットのタフト生機裏面を、天然ゴムや合成ゴムのバインダーあるいはエチレン・酢ビ系,ウレタン系,エポキシ系等のバインダーで接着させ、安価で接着耐久性と防音性に優れたカーペットを得る。 【0014】以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその主旨を超えない限りこれらの例に何ら制約されるものではない。本実施例に記載される成型品の物性は以下の方法により測定されたものである。 【0015】1)接着性カーペットを2.54cmの幅で20cmの長さに切り発泡シートとタフト生機の間を5cm切り開いたあと、両端をインストロンの引張試験機のチャックで把持して引張速度5cm/分で剥離した時の強力(g)を測定し、強力の高い方から10点の平均値を算出する。これをn=10回繰り返しその平均強力(g)を採用した。 【0016】2)防音性JISAー1440に準じて、幅1800mm,長さ2700mmのカーペットをコンクリート床に置き、打撃点:4点,階下受音点:5点で周波数500Hz及び1000Hzの床衝撃音(dB)を測定した。 【0017】実施例1回収PETボトルから得られた再生ポリエステルペレットを用いて、常法により紡糸ー延伸ー捲縮ーカットして6dx76mmの原綿を製造した。次いでカード機により幅3000mm、目付80g/m2の不織布を作成し、続いて厚さ5mmの発泡ウレタンシートと共に針密度76本/in2のニードルパンチングを施して幅2800mmの積層シートを得た。該積層シートの裏面(ウレタンシート面)には、ニードルパンチングにより該ポリエステル繊維が多数飛び出ていた。一方、再生ポリエステルペレットを用いて常法により紡糸ー延伸ー捲縮加工ーインターレース(絡合)を施して1600d/408fの嵩高フィラメントを得た後、ポリプロピレンのテープヤーンから成る基布にパイル目付が600g/m2になる様にタフテングし、得られたパイル糸をシャーリングして立毛長8mmのタフト生機を作成した。得られた該積層シートの裏面と該タフト生機の裏面を塗布量が500g/m2になるようにスチレン・ブタジエン系の合成ゴム糊で接着させて、目付1390g/m2のカーペットを得た。該カーペットの積層シートとタフト生機の剥離強力は1420gと大きく外力に十分耐えうる接着力を維持していた。また衝撃騒音は、周波数500Hzで51dB,1000Hzで39dBと低くて防音性に優れ、広幅で軽くてフローリング用の防音カーペットとして従来品にみられない高付加価値なものであった。 【0018】実施例2実施例1に準じて、6dx76mmの再生でないバージンのポリエステル原綿を用いて幅3000mm,目付130g/m2の不織布を作成し、厚さ10mmの発泡ポリウレタンシートと共に針密度100本/in2のニードルパンチングにより幅2800mmの積層シートを得た。一方1600d/408fの嵩高な再生でないバージンのポリエステルフィラメントを2本合わせて150t/mで撚糸した後、ポリプロピレンの基布にパイル目付が900g/m2になるようにタフテングしてパイル長6mmのタフト生機を作成した。得られた該積層シートの裏面と該タフト生機の裏面を塗布量が600g/m2になるように天然ゴム糊で接着させて目付1710g/m2のパイルカーペットを得た。該カーペットの剥離強力は1690gと大きく、長期間使用に耐えうる接着性を示した。また衝撃騒音は、500Hzで47dB,1000Hzで36dBを示し、同一目付の従来品では得られない防音性能を有してオフィイスや公共施設などに最適なカーペットとなった。 【0019】比較例1実施例1において、再生ポリエステル原綿に低融点のバインダー綿を混合して不織布を作成した後、発泡ウレタンシートと一緒に熱ローラで圧着して幅2000mmの積層シートを得た。なお均一加熱が出来る熱ローラ幅が規制されている為、幅2100mm以上は不可能であった。得られた積層シートの裏面にはポリエステル繊維が飛び出ておらず、実施例1と同一のタフト生機を接着させて目付1580g/m2のカーペットを作成したが、剥離強力は1130gに低下した。また衝撃騒音は、500Hzで57dB,1000Hzで45dBと高く、防音性能が劣っていた。 【0020】比較例2実施例2において、ポリエステル原綿を用いて目付300g/m2のフェルトを作成し、発泡シートを用いないでタフト生機と接着して目付1800g/m2のパイルカーペットを得た。該カーペットの剥離強力は1600gと高かったが、発泡シートがない為衝撃騒音は500Hzで59dB,1000Hzで48dBであり、防音性能は実施例2より劣っていた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000171399 【氏名又は名称】根来産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年5月28日(2001.5.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2002−345624(P2002−345624A) |
| 【公開日】 |
平成14年12月3日(2002.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−200055(P2001−200055) |
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