| 【発明の名称】 |
椅 子 |
| 【発明者】 |
【氏名】管 智士
【氏名】伊藤 博之
【氏名】片山 康司
【氏名】井上 信治
【氏名】磯田 浩一
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| 【要約】 |
【課題】座り心地、持ち運びの容易性、リサイクル性のいずれにも優れたロッキング椅子を提供する。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】座体と、着座した人がもたれ掛かると弾性手段に抗して後傾動する背部とを備えており、前記背部に、着座した人の腰を左右両側から囲う形状の側枠部を設けている、椅子。 【請求項2】前記背部は、人の背が当たる上部材と、この上部材が取付く下部材とを備えており、前記下部材に前記側枠部が形成されており、このため、前記下部材は、人の腰を囲うように平面視前向き凹のシェル状になっている、請求項1に記載した椅子。 【請求項3】前記下部材における側枠部の前面は側面視で後傾しており、更に、左右の側枠部に、当該側枠部を人が手で掴み得るように、人の手の甲が入る程度の穴が空いている、請求項1又は2に記載した椅子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ロッキング機能を備えた椅子に関するものである。 【0002】 【従来の技術】人のもたれ掛かりによって背もたれが後傾するロッキング椅子において、背もたれを後傾させる手段としては、脚の上端に設けた座受け部材に、支持フレームを後傾動自在に取付け、この支持フレームをばねで支持すると共に、支持フレームに背もたれをねじ止め等の手段によって固定した構造になっていることが多い。 【0003】また、座体を座受け部材に対して後退動及び後傾動自在に取り付け、支持フレームと座体とをピンで連結することにより、背もたれの後傾動に伴って座体が後退しつつ後傾するシンクロ機構とすることも多く行われている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、椅子においては、軽量化やデザイン向上のため、部材を合成樹脂で製造する傾向が強い。そして、前記した支持フレームを合成樹脂で製造する場合は、強度を確保するため、FRP(繊維強化プラスチック)のようないわゆるエンジニアリングプラスチック製としていることが多い。 【0005】しかし、FRPは、高価であると共に廃棄した後のリサイクルが困難であり、このため、FRP製品については、例えばポリプロピレンのようにリサイクルが容易な素材に代替することが求められている。さりとて、単にポリプロピレンに素材を変更しただけでは強度が低下してしまう。 【0006】他方、従来のロッキング椅子を見ると、椅子の後部に平板状の背もたれを配置した形態になっており、椅子を移動させる場合は、背もたれの縁を手で掴んで押したり引いたりしている。また、椅子を持ち上げる場合は、両手で背もたれの縁を掴で持ち上げたり、背もたれと座体との縁を掴んで持ち上げたりしている。 【0007】しかし、背もたれの縁や座の縁はしっかりと掴みにくいため、移動や持ち上げが面倒であった。 【0008】本発明は、このような現状を改善することを目的とするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る椅子は、座体と、着座した人がもたれ掛かると弾性手段に抗して後傾動する背部とを備えており、前記背部に、着座した人の腰を左右両側から囲う形状の側枠部を設けている。 【0010】請求項2に係る椅子は、請求項1において、前記背部は、人の背が当たる上部材と、この上部材が取付く下部材とを備えており、前記下部材に前記側枠部が形成されており、このため、前記下部材は、人の腰を囲うように平面視前向き凹のシェル状になっている。 【0011】請求項3に係る椅子は、請求項1又は請求項2において、前記下部材における側枠部の前面は側面視で後傾しており、更に、左右の側枠部に、当該側枠部を人が手で掴み得るように、人の手の甲が入る程度の穴が空いている。 【0012】 【発明の作用・効果】本発明によると、背部がポリプロピレンのような素材からなっていても、側枠部のリブ効果によって背もたれ荷重に対する応力が大きくなるため、その厚さを厚くすることなく強度を確保することができる。 【0013】従って、本発明によると、背部を、ポリプロピレンのような安価でリサイクル性に優れた樹脂で製造することができる。また、側枠部で人の腰が包まれる状態になるため、座り心地も向上することもできる。この場合、実施形態に記載したように、側枠部に、人の腰に当たるパッドを取付けると、一層好ましい。 【0014】請求項2のように、背部を上部材と下部材とに分離構成すると、下部材は1種類だけ用意しておいて、上部材は高さ寸法や巾寸法等が異なるものを複数種類容易しておくことにより、デザインや寸法の異なる多種類の背部を、下部材を共通化した状態で製造することができる。このため、デザインの異なる椅子を、安価に製造することができる。 【0015】更に、請求項3のように構成すると、側枠部に形成された穴に指を挿入することにより、当該側枠部をしっかりと掴むことができるため、椅子を移動させたり持ち上げたりすることを、容易に行うことができる。 【0016】 【発明の実施形態】次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。 【0017】(1).第1実施形態(図1〜図6) 図1〜図6では第1実施形態を示しており、このうち図1は右側面図、図2は正面図、図3は平面図、図4は縦断右側面図、図5及び図6は分離斜視図である。 【0018】例えば図5に示すように、椅子は、ガスシリンダー等の脚支柱1を備えた脚2と、脚支柱2の上端に固定した上向き開口の座受け3と、座受け3に上方から被さる中間支持体4と、中間支持体4の後方に配置した揺動フレーム5と、中間支持体4と揺動フレーム5とで支持した座体6と、揺動フレーム5に取り付けた背部7とを備えている。脚支柱1は脚カバー8で覆われており、座受け3はベースカバー9で下方から覆われている。 【0019】座受け3の底面には第1ブラケット10が固着されており、この第1ブラケット10と座受け3とに固定したブッシュ11に脚支柱1の上端を嵌着している。また、座受け3における左右両側板3aの前部には前後長手の長穴12が空いており、この長穴12と中間支持体4の側板4aとに第1軸13が貫通している。 【0020】座受け3の下面には正面視下向き開口コ字状の第2ブラケット14を溶接等によって固着している一方、揺動フレーム5は、第2ブラケット14の外側に位置する側板5aを備えており、揺動フレーム5の前端部を、第2軸15によって第2ブラケット14に後傾動自在に取付けている。また、揺動フレーム5と中間支持体4とは第3軸16によって連結されている。 【0021】図4に示すように、座受け3の後部には、揺動フレーム5を貫通した下向きのロッド17が抜け不能に取付けられており、このロッド17の先端部に設けたばね受け18で、弾性手段の一例としてのコイルばね(図示せず)を支持しており、コイルばねで揺動フレーム5を受けている。コイルばねとばね受け18はホルダー19で覆われている。 【0022】揺動フレーム5の後部には翼状の受け板20を一体に設けており、この受け板20で座体6の後部が支持されている。受け板20の傾斜部には肘掛け装置の支柱をねじで固定するようになっている。 【0023】座体6の前部は中間支持体4に取付けられており、図では詳細は示していないが、座体6は、中間支持体4の後端部と揺動フレーム5の前端部との間の箇所において側面視で屈曲するように構成されている。 【0024】揺動フレーム5及び背部7がコイルばねに抗して後傾すると、座体6は、その後部寄りの箇所で屈曲しながら、後退しつつ後傾動する。 【0025】図1や図2に示すように、背部7は、揺動フレーム5に取付けられた下部材(腰部アウター部材)21と、この下部材21に取付けた上部材22との2つの部材から成ってる。下部材21はポリプロピレンのようなリサイクルが容易でしかも安価な樹脂で製造されている。 【0026】例えば図3や図6に示すように、下部材21は、左右の側枠部(側板部)21aを一体に連設することにより、平面視で前向き凹状のシェル状に形成されており、側枠部21aに人の手の甲が入る程度の穴23が空いている。側枠部21aの前面は側面視で後傾するように形成されている。 【0027】下部材21の下端には、揺動フレーム5を囲う嵌合部21bが一体に連設されている。嵌合部21bには、脚カバー8が嵌まる前向き開口の凹所24と、コイルばねをのホルダー19が嵌まる逃がし穴25とが形成されている。 【0028】下部材21には、揺動フレーム5における受け板20の先端部20aに上方から重なる左右一対の第1取付け片26と、受け板20の底部に重なる左右一対の第2取付け片27と、揺動フレーム5における左右側板5aの後端部が左右ずれ不能に嵌まる内外の規制部28,29が一体に形成されている。内規制部28は、縦横の板でリブ構造になっている。下部材21の両取付け片27,28はねじ30で揺動フレーム5の受け板20に固定されている。なお、内規制部28と外規制部29とはいずれか一方のみでも足りる。 【0029】例えば図6に示すように、下部材21の前面には、側面視上向き鉤状で左右一対の第1係止爪31と、平面視鉤状で左右一対の第2係止爪32、及び縦横に延びるリブ33とが上下に隔てた状態で形成されている。 【0030】他方、図4に示すように、背部7の上部材(背もたれ)22は、アウターシェル34とそのうち内側に位置したインナーシェル35とこれに張ったクッション36とから成っており、インナーシェル35に、前記下部材21の第1係止爪30に係合する側面視下向き鉤状の第1係合爪37と、下部材21の第2係止爪32に弾性に抗しての変形によって係合する平面視鉤状の第2係合爪38とが形成されている。 【0031】したがって、第1係合爪37を第1係止爪31に嵌め合わせてから、第2係合爪38を第1係合爪32に弾性変形させて強制係合させることにより、上部材22を下部材21に対して離脱不能に取付けることができる。なお、図1に示すように、下部材21の背面には、上部材22におけるアウターシェル34の左右側面に連続する溝状等のライン39を形成している。 【0032】図4に示すように、上部材22のインナーシェル35はアウターシェル34の下方まで延びている。また、アウターシェル34の下端には、下部材21と同一面を成す状態が保持されるように段部34aを形成している。このため体裁がよい。 【0033】以上の構成において、下部材21に側枠部21aを形成したことによるリブ効果により、背もたれ荷重に対する下部材21の曲げ応力が格段に向上するため、下部材21はポリプロピレンのような素材で製造することができ、このため、コスト抑制とリサイクル性向上とに寄与できる。 【0034】また、背部7を上部材22と下部材21とに分離しているため、例えは図1に一点鎖線で示すように、下部材21は共通化して、上部材22の高さ寸法や巾寸法、或いは色彩等を異ならせることができ、このため、背部7のデザインが異なる椅子を安価に製造することができる。 【0035】また、下部材21には人の手の甲まで入ることのできる程度の穴23が空いているため、穴23に手を入れて下部材21の側枠部21aをしっかりと掴むことができる。このため、椅子を移動させたり持ち上げたりすることを、容易に行える。 【0036】本実施形態のように、下部材21における側枠部21aの前面を側面視で後傾するように形成すると、人に対して過度に圧迫感を与えることはなく、デザイン的にもすっきりしている。 【0037】(2).他の実施形態(図7〜図10) 図7及び図8では第2実施形態を示しており、図7は一部破断側面図、図8は図7の VIII-VIII視断面図である。この実施形態では、側枠部21aのうち穴23の外側の部位に、腰パッド41を装着している。 【0038】腰パッド41は、合成樹脂板製の基板42にウレタン等のクッション材43を配置し、クロス(表皮材)44を張った構造であり、接着材による接着やねじ止め、あるいはピン係合等の適当な手段で側枠部21aに取付けている。 【0039】図9及び図10では第3実施形態を示しており、図9は右側面図、図10は図9の X-X視断面図である。この実施形態では、側枠部21aの内面に、当該側枠体21aのほぼ全面積にわたって広がる腰パッド41を装着している。 【0040】腰パッド41は穴23を利用して、これに嵌め込み装着している。なお、腰パッド41の面積や形状は自由に設定することができる。 【0041】これら第2実施形態及び第3実施形態のように、側枠部21aに腰パッド41を設けると、着座した人の腰は柔らかく包み込まれるため、座り心地を向上することができる。 【0042】(3).その他本発明は更に様々に具体化できる。例えば、背部は、下部材と上部材とを合成樹脂等によって一体に製造し、その前面にクッションを配置することも可能である。また、下部材を利用して肘掛けを設けることも可能である。更に、下部材及び上部材とも金属パイプ製とすることも可能である。 【0043】なお、請求の範囲からは外れるが、背受け部を下部材と上部材とに分離構成することは、ロッキング式でない椅子にも適用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000139780 【氏名又は名称】株式会社イトーキクレビオ
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| 【出願日】 |
平成12年6月30日(2000.6.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100079131 【弁理士】 【氏名又は名称】石井 暁夫 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2002−10853(P2002−10853A) |
| 【公開日】 |
平成14年1月15日(2002.1.15) |
| 【出願番号】 |
特願2000−199496(P2000−199496) |
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