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【発明の名称】 キャビネット
【発明者】 【氏名】修家 哲夫

【要約】 【課題】キャビネット本体内部に、その前面下方に引き下ろすことが可能な昇降式戸棚が設けられ、かつキャビネット本体の内部空間のうち収納に利用可能な空間の比率が高いキャビネットを提供する。

【解決手段】キャビネット本体2内に設けられた昇降式戸棚収納部21からキャビネット本体2前面の下方に引き下ろすことが可能とされた昇降式戸棚3を備えたキャビネット1において、前記昇降式戸棚収納部21の左右のうち少なくとも一方に、固定式戸棚4を設け、この固定式戸棚4の外側の縁部40に、該固定式戸棚4と前記昇降式戸棚収納部21との双方を開閉可能とする開き戸5,6を回動可能に取り付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キャビネット本体内に設けられた昇降式戸棚収納部からキャビネット本体前面の下方に引き下ろすことが可能とされた昇降式戸棚を備えたキャビネットにおいて、前記昇降式戸棚収納部の左右のうち少なくとも一方には、固定式戸棚が設けられており、この固定式戸棚の外側の縁部に、該固定式戸棚と前記昇降式戸棚収納部との双方を開閉可能とする開き戸が回動可能に取り付けられていることを特徴とするキャビネット。
【請求項2】 請求項1記載のキャビネットにおいて、前記昇降式戸棚は、その側部に備えられた可動なブラケットを介して、前記キャビネット本体の内面に、該キャビネット本体に対して可動に取り付けられており、前記固定式戸棚の前記昇降式戸棚収納部側の側面には凹部が設けられ、前記ブラケットの前記キャビネット本体への取付部の少なくとも一部が、前記凹部に嵌通されていることを特徴とするキャビネット。
【請求項3】 請求項1または2記載のキャビネットにおいて、前記キャビネット本体は、その平面形状が略L字型に形成され、このキャビネット本体の入隅部に、前記固定式戸棚が設けられていることを特徴とするキャビネット。
【請求項4】 請求項3記載のキャビネットにおいて、前記キャビネット本体入隅部の前面には、平面形状が略L字型の開き戸が備えられていることを特徴とするキャビネット。
【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のキャビネットにおいて、前記昇降式戸棚と、前記固定式戸棚とには、それぞれ1以上の収納棚が設けられ、前記昇降式戸棚が前記昇降式戸棚収納部に収納された状態で、前記昇降式戸棚の収納棚と前記固定式戸棚の収納棚とが、互いにほぼ等しい高さに取り付けられていることを特徴とするキャビネット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばキッチンの調理台上方に設けられる吊戸棚など、室内の高所に設けられるキャビネットに係り、特に、キャビネット本体内に、このキャビネット本体の前面の下方に引き下ろすことが可能な昇降式戸棚が設けられたキャビネットに関する。
【0002】
【背景の技術】例えばキッチンの調理台上方に設けられる吊戸棚など、室内の高所に設けられるキャビネットに、このキャビネット本体前面の下方へ引き下ろすことが可能な昇降式戸棚を備えることが、従来行われている。
【0003】このような昇降式戸棚を備えた従来のキャビネットの一例を、図4に示す。キャビネット101は、その外殻を構成するキャビネット本体102と、キャビネット本体102の内部に備えられた昇降式戸棚103と、キャビネット本体の前面を開閉可能な開き戸105とから概略構成されている。昇降式戸棚103の両側にはブラケット130が備えられ、このブラケット130を介して、昇降式戸棚103がキャビネット本体102に取り付けられている。また、開き戸105は、キャビネット本体102の側板102Aに、蝶番105Aによって、回動可能に取り付けられている。
【0004】ここで、開き戸105を開いた状態で昇降式戸棚103をキャビネット本体102に対して昇降動作を行うとき、昇降式戸棚103(特にブラケット130の部位)が、開き戸105や蝶番105Aと当接しないように、昇降式戸棚103の両側とキャビネット本体102の側板102Aとの間には、所定幅W0のクリアランスを設ける必要がある。このため、キャビネット本体102の内部空間のうち、上記幅W0の部位は、収納に利用できないデッドスペースとなり、収納に利用できる空間の比率の低下を招いていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、キャビネット本体内部に、その前面下方に引き下ろすことが可能な昇降式戸棚が設けられ、かつキャビネット本体の内部空間のうち収納に利用可能な空間の比率が高いキャビネットを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するため、請求項1記載のキャビネットは、例えば図1〜図3に示すように、キャビネット本体2内に設けられた昇降式戸棚収納部21からキャビネット本体2前面の下方に引き下ろすことが可能とされた昇降式戸棚3を備えたキャビネット1において、前記昇降式戸棚収納部21の左右のうち少なくとも一方には、固定式戸棚4が設けられており、この固定式戸棚4の外側の縁部40に、該固定式戸棚4と前記昇降式戸棚収納部21との双方を開閉可能とする開き戸5,6が回動可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0007】この請求項1記載の発明によれば、昇降式戸棚収納部21の左右のうち少なくとも一方には、固定式戸棚4が設けられ、この固定式戸棚4の外側の縁部40に、該固定式戸棚4と前記昇降式戸棚収納部21との双方を開閉可能とする開き戸5,6が回動可能に取り付けられているので、開き戸5,6を開いた状態でこの昇降式戸棚3の昇降動作を行う際に、開き戸5,6と昇降式戸棚3との間に必要となるクリアランスを確実に確保できる。また、キャビネット本体2の内部空間のうち、昇降式戸棚3の左右のうち少なくとも一方を、この部位に備えられた固定式戸棚4により、収納空間として利用できる。
【0008】請求項2記載の発明は、例えば図1〜図3に示すように、請求項1記載のキャビネット1において、前記昇降式戸棚3は、その側部に備えられた可動なブラケット30を介して、前記キャビネット本体2の内面に、該キャビネット本体2に対して可動に取り付けられており、前記固定式戸棚4の前記昇降式戸棚収納部21側の側面には凹部22が設けられ、前記ブラケット30の前記キャビネット本体2への取付部30Aの少なくとも一部が、前記凹部22に嵌通されていることを特徴とする。
【0009】この請求項2記載の発明によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、固定式戸棚4の前記昇降式戸棚収納部21側の側面には凹部22が設けられ、ブラケット30の前記キャビネット本体2への取付部30Aの少なくとも一部が、凹部22に嵌通されているので、取付部30Aが凹部22に嵌通されていない場合に比べて、固定式戸棚4の幅を拡げることできる。したがって、キャビネット本体2の内部空間のうち、収納に利用できる空間の比率が増える。
【0010】請求項3記載の発明は、例えば図1および図3に示すように、請求項1または2記載のキャビネット1において、前記キャビネット本体2は、その平面形状が略L字型に形成され、このキャビネット本体2の入隅部2Cに、前記固定式戸棚4が設けられていることを特徴とする。
【0011】この請求項3記載の発明によれば、請求項1または2と同様の効果が得られるとともに、キャビネット本体2の平面形状が略L字型とされ、このキャビネット本体2の入隅部2Cに、固定式戸棚4が設けられているので、このキャビネット本体2の内部空間のうち、昇降式戸棚収納部21に隣接する入隅部2Cを、この部位に備えられた固定式戸棚4により、収納空間として利用できる。
【0012】請求項4記載の発明は、例えば図1および図3に示すように、請求項3記載のキャビネット1において、前記キャビネット本体2の入隅部2C前面には、平面形状が略L字型の開き戸6が備えられていることを特徴とする。
【0013】この請求項4記載の発明によれば、請求項3と同様の効果が得られるとともに、キャビネット本体2の入隅部2C前面に、平面形状が略L字型の開き戸6が備えられているので、この開き戸6によって、昇降式戸棚収納部21と、これに隣接してキャビネット本体2の入隅部2Cに備えられた固定式戸棚4との双方を開閉できる。
【0014】請求項5記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項1〜4のいずれかに記載のキャビネットにおいて、前記昇降式戸棚3と、前記固定式戸棚4とには、それぞれ1以上の収納棚31,32,41,42が設けられ、前記昇降式戸棚3が前記昇降式戸棚収納部21に収納された状態で、前記昇降式戸棚3の収納棚31と前記固定式戸棚4の収納棚41とが、互いにほぼ等しい高さに取り付けられていることを特徴とする。
【0015】この請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれかと同様の効果が得られるとともに、昇降式戸棚3と固定式戸棚4とには、それぞれ1以上の収納棚31,32,41,42が設けられ、昇降式戸棚3が昇降式戸棚収納部21に収納された状態で、昇降式戸棚3の収納棚31と固定式戸棚4の収納棚41とが、互いにほぼ等しい高さに取り付けられているので、キャビネット1前面を、開き戸5,6を開いた状態で見たときの意匠性が良くなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明のキャビネットの実施の形態を詳細に説明する。図1〜図3はそれぞれ、本発明のキャビネットの一例を示す、正面図、縦断面図、横断面図である。
【0017】本実施の形態のキャビネット1は、その平面形状が略L字型に形成されたものである。このキャビネット1には、図1〜図3に示すように、キャビネット本体2内に設けられた昇降式戸棚収納部21からキャビネット本体2前面の下方に引き下ろすことが可能とされた昇降式戸棚3が備えらえるとともに、昇降式戸棚収納部21の両側には、それぞれ、固定式戸棚4が設けられている。このうち、片側の固定式戸棚4は、図1および図3に示すように、キャビネット本体2の入隅部2Cに設けられている。そして、この固定式戸棚4の外側の縁部40に、固定式戸棚4と昇降式戸棚収納部21との双方を開閉可能とする開き戸5,6が、それぞれ蝶番5A,6Aによって回動可能に取り付けられている。
【0018】昇降式戸棚3は、図1〜図3に示すように、その側部に備えられた可動なブラケット30を介して、キャビネット本体2の内面に、このキャビネット本体2に対して可動に取り付けられている。ここで、固定式戸棚4の、昇降式戸棚収納部21側の側面には、凹部22が設けられている。この凹部22には、図1および図3に破線で示すように、ブラケット30のキャビネット本体2への取付部30Aの一部が嵌め込まれている。
【0019】開き戸6は、図1および図3に示すように、2枚のパネル61,62が、その間を蝶番6Bによって回転可能に連結されることで構成されている。開き戸6を閉じた状態で、この開き戸6の平面形状は略L字型となって、キャビネット本体2の入隅部2C前面を覆う。2枚のパネル61,62の間が蝶番6Bで回転可能に連結されていることによって、図3に示すように、パネル61,62の間が略L字型の平面形状に固定されている場合よりも、開き戸6をより大きな角度まで開くことができる。これにより、キャビネット本体2の入隅部2Cに設けられた固定式戸棚4に収納物を出し入れしやすくなっている。
【0020】昇降式戸棚3と、固定式戸棚4とには、それぞれ2段の収納棚31,32,41,42が設けられている。昇降式戸棚3の収納棚31と固定式戸棚4の収納棚41の高さは、図1に示すように、昇降式戸棚3が前記昇降式戸棚収納部21に収納された状態で、互いにほぼ等しい高さになるように設定されている。
【0021】以上、本実施の形態に記載のキャビネット1によれば、昇降式戸棚収納部21の左右のうち少なくとも一方には、固定式戸棚4が設けられ、この固定式戸棚4の外側の縁部40に、該固定式戸棚4と前記昇降式戸棚収納部21との双方を開閉可能とする開き戸5,6が回動可能に取り付けられているので、開き戸5,6を開いた状態でこの昇降式戸棚3の昇降動作を行う際に、開き戸5,6と昇降式戸棚3との間に必要となるクリアランスを確実に確保できる。また、キャビネット本体2の内部空間のうち、昇降式戸棚3の左右のうち少なくとも一方を、この部位に備えられた固定式戸棚4により、収納空間として利用できる。
【0022】また、固定式戸棚4の前記昇降式戸棚収納部21側の側面には凹部22が設けられ、ブラケット30の前記キャビネット本体2への取付部30Aの少なくとも一部が、凹部22に嵌通されているので、取付部30Aが凹部22に嵌通されていない場合に比べて、昇降式戸棚3の側面と昇降式戸棚収納部21の側面との間に生じる、収納に利用できないデッドスペースの幅W1を小さくできる。すなわち、固定式戸棚4の幅を拡げることでき、キャビネット本体2の内部空間のうち、収納に利用できる空間の比率が増える。
【0023】また、キャビネット本体2の平面形状が略L字型とされ、このキャビネット本体2の入隅部2Cに、固定式戸棚4が設けられているので、このキャビネット本体2の内部空間のうち、昇降式戸棚収納部21に隣接する入隅部2Cを、この部位に備えられた固定式戸棚4により、収納空間として利用できる。
【0024】また、キャビネット本体2の入隅部2C前面に、平面形状が略L字型の開き戸6が備えられているので、この開き戸6によって、昇降式戸棚収納部21と、これに隣接してキャビネット本体2の入隅部2Cに備えられた固定式戸棚4との双方を開閉できる。
【0025】また、昇降式戸棚3と固定式戸棚4とには、それぞれ1以上の収納棚31,32,41,42が設けられ、昇降式戸棚3が昇降式戸棚収納部21に収納された状態で、昇降式戸棚3の収納棚31と固定式戸棚4の収納棚41とが、互いにほぼ等しい高さに取り付けられているので、キャビネット1前面を、開き戸5,6を開いた状態で見たときの意匠性が良くなる。
【0026】なお、本発明は上記の実施の形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行ってもよい。例えば、上記の実施の形態においては、キャビネット本体2の前面に両開きの開き戸5,6が備えられているが、キャビネット本体2の幅が小さい場合など、片開きの開き戸を備えてもよい。その他、具体的な細部構造などについても適宜に変更可能であることは勿論である。
【0027】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、昇降式戸棚収納部の左右のうち少なくとも一方には、固定式戸棚が設けられ、この固定式戸棚の外側の縁部に、該固定式戸棚と前記昇降式戸棚収納部との双方を開閉可能とする開き戸が回動可能に取り付けられているので、開き戸を開いた状態でこの昇降式戸棚の昇降動作を行う際に、開き戸と昇降式戸棚との間に必要となるクリアランスを確実に確保できる。また、キャビネット本体の内部空間のうち、昇降式戸棚の左右のうち少なくとも一方を、この部位に備えられた固定式戸棚により、収納空間として利用できる。
【0028】請求項2記載の発明によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、固定式戸棚の前記昇降式戸棚収納部側の側面には凹部が設けられ、ブラケットの前記キャビネット本体への取付部の少なくとも一部が、凹部に嵌通されているので、取付部が凹部に嵌通されていない場合に比べて、固定式戸棚の幅を拡げることできる。したがって、キャビネット本体の内部空間のうち、収納に利用できる空間の比率が増える。
【0029】請求項3記載の発明によれば、請求項1または2と同様の効果が得られるとともに、キャビネット本体の平面形状が略L字型とされ、このキャビネット本体の入隅部に、固定式戸棚が設けられているので、このキャビネット本体の内部空間のうち、昇降式戸棚収納部に隣接する入隅部を、この部位に備えられた固定式戸棚により、収納空間として利用できる。
【0030】請求項4記載の発明によれば、請求項3と同様の効果が得られるとともに、キャビネット本体の入隅部前面に、平面形状が略L字型の開き戸が備えられているので、この開き戸によって、昇降式戸棚収納部と、これに隣接してキャビネット本体の入隅部に備えられた固定式戸棚との双方を開閉できる。
【0031】請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれかと同様の効果が得られるとともに、昇降式戸棚と固定式戸棚とには、それぞれ1以上の収納棚が設けられ、昇降式戸棚が昇降式戸棚収納部に収納された状態で、昇降式戸棚の収納棚と固定式戸棚の収納棚とが、互いにほぼ等しい高さに取り付けられているので、キャビネット前面を、開き戸を開いた状態で見たときの意匠性が良くなる。
【出願人】 【識別番号】000114086
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
【出願日】 平成13年5月23日(2001.5.23)
【代理人】 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
【公開番号】 特開2002−345576(P2002−345576A)
【公開日】 平成14年12月3日(2002.12.3)
【出願番号】 特願2001−154057(P2001−154057)