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【発明の名称】 歯間ブラシ
【発明者】 【氏名】佐野 清

【要約】 【課題】本来的に小さい歯間ブラシを適当な大きさとして、且つ、衛生的に携帯できる構成を開示する。

【解決手段】ブラシ本体と、これを出し入れ自在に収容する回動押出容器とからなる。ブラシ本体は、フィラメントを備えたブラシ部を樹脂製の軸棒に設けてなる。また、回動押出容器は、筒状ケーシングの一端に設けたツマミと共回り可能に連結され、前記ケーシング内において回転する支持筒部を備えた回転部および該回転部の支持筒部とはネジ接合されるステム部を備え、且つ、回転部の回動運動を軸方向の上下運動に変換して前記ケーシング内を上下動可能とした押出部を備えてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】フィラメントを備えたブラシ部を樹脂製の軸棒に設けてなるブラシ本体を回動押出容器に出し入れ自在に収容したことを特徴とする歯間ブラシ。
【請求項2】フィラメントを備えたブラシ部を樹脂製の軸棒に設けてなるブラシ本体と、筒状ケーシングの一端に設けたツマミと共回り可能に連結され、前記ケーシング内において回転する支持筒部を備えた回転部および該回転部の支持筒部とはネジ接合されるステム部を備え、且つ、回転部の回動運動を軸方向の上下運動に変換して前記ケーシング内を上下動可能とした押出部を備えた回動押出容器とからなり、前記ブラシ本体を前記押出部に直立固定することにより該ブラシ本体を回動押出容器に出し入れ自在に収容したことを特徴とする歯間ブラシ。
【請求項3】ブラシ本体と回転部の支持筒部と押出部のステム部は筒状ケーシングのほぼ半分の全長に設定され、回転部の支持筒部は中空筒状とし、その内部に押出部のステム部とネジ接合される雌ネジを刻設してなると共に、外周にはステム部とは逆動作を行う逆ネジを刻設してなり、ケーシングの内周には前記逆ネジと噛合する爪を備えた請求項2記載の歯間ブラシ。
【請求項4】ブラシ本体は回動押出容器に交換可能に収容される請求項1、2または3記載の歯間ブラシ。
【請求項5】回動押出容器はキャップを備えた請求項1から4のうち何れか一項記載の歯間ブラシ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は歯間ブラシの使い勝手と携帯性を向上する構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、歯間ブラシを携帯するには、そのままでは衛生的でなく、またフィラメントが不用意に変形するため、キャップを冠せたり、箱形のプラスチックケースに収容するという手段を用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キャップを用いた場合には、このキャップを紛失すれば歯間ブラシのフィラメントは保護されなくなって携帯することはできない。また、歯間ブラシはもともと小さいため、キャップをしたとしても然程大きさは変わらず、ハンドバッグや化粧ポーチなどに入れるなどして携帯しているうちに、キャップごと歯間ブラシを紛失してしまうということもしばしばである。
【0004】一方、箱形のケースを用いれば適当な大きさのまま携帯することができ、バッグ等の中で歯間ブラシを見失ったり、紛失する機会も少なくなるが、使い終わった都度、歯間ブラシをケースに終うのは手間であるという指摘もあった。
【0005】このような課題に鑑み、本発明は本来的に小さい歯間ブラシを適当な大きさとして、且つ、衛生的に携帯できる構成を開示することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成するために本発明では、フィラメントを備えたブラシ部を樹脂製の軸棒に設けてなるブラシ本体を回動押出容器に収容するという手段を用いた。ここで回動押出容器とは、例えば薬用のリップスティックなどに採用される筒状の容器をいい、順方向に回せば棒状の内容物を容器外に押出し、逆方向に回せば内容物を容器内に収容する機能を有する容器をいう。
【0007】具体的には、請求項2に記載したとおり、フィラメントを備えたブラシ部を樹脂製の軸棒に設けてなるブラシ本体と、筒状ケーシングの一端に設けたツマミと共回り可能に連結され、前記ケーシング内において回転する支持筒部を備えた回転部および該回転部の支持筒部とはネジ接合されるステム部を備え、且つ、回転部の回動運動を軸方向の上下運動に変換して前記ケーシング内を上下動可能とした押出部を備えた回動押出容器とからなり、前記ブラシ本体を前記押出部に直立固定することにより該ブラシ本体を回動押出容器に出し入れ自在に収容するという手段により目的を達成することができる。
【0008】また請求項3では、ブラシ本体と回転部の支持筒部と押出部のステム部は筒状ケーシングのほぼ半分の全長に設定され、回転部の支持筒部は中空筒状とし、その内部に押出部のステム部とネジ接合される雌ネジを刻設してなると共に、外周にはステム部とは逆動作を行う逆ネジを刻設してなり、ケーシングの内周には前記逆ネジと噛合する爪を備えるという手段を選択的に用いた。この手段によれば、ブラシ本体とステム部はもちろんのこと、回転部の支持筒部もケーシング内を上下動する。そして、この手段によればケーシングの全長を短くすることができる。ブラシ本体を終った状態では押出部のステム部は回転部の支持筒部内に収容されるからである。つまり、ケーシングの全長はブラシ本体と支持筒部の長さを合算した長さに設定される。さらに、回転部のステム部に設けたネジと支持筒部の外周に刻設された逆ネジのギア比によって、わずかな回転力でブラシ本体を出し入れすることができる。
【0009】請求項4ではブラシ本体を回動押出容器に交換可能に収容するという手段を用いた。つまり、本発明においてはブラシ本体の軸棒と押出部のステム部を一体化ないしは兼用、即ちブラシ本体の軸棒をステム部として機能させるような構成を採用することが可能であるが、これらを着脱自在な構造により連結することによってブラシ本体を交換することができる。この手段によれば、消耗部材であるブラシ本体のみを交換できて、合理的且つ経済的である。
【0010】請求項5では、回動押出容器にキャップを適用することとした。これによりケーシング内に塵や埃が侵入することを防止でき、ブラシ本体をより衛生的に保護することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1は本発明の一実施形態に係る歯間ブラシ全体を示したものである。図中、10はブラシ部1と樹脂製の軸棒2とからなるブラシ本体であり、20はこのブラシ本体10を押出し可能に収容する回動押出容器である。なお、30は回動押出容器20の先端に装着されるキャップである。
【0012】ブラシ本体10において、ブラシ部1はフィラメントの束1aを二つ折りのワイヤー1bで挟み、この状態でワイヤー1bを螺旋状に撚ることによってフィラメント束1aを保持してなる。軸棒2は細めの先端ネック部2aを通してブラシ部1のワイヤー1bの下方一部を埋め込んでなる。なお、このような構造のブラシ本体10は従来公知の歯間ブラシ単体と同じ構成でよく、目的や用途に応じて適宜公知構成を採用することができる。
【0013】また、回動押出容器20は例えば薬用リップスティックに採用される構造のものを用いることができる。つまり、後端のツマミ21を回せば内部に収容した棒状物品を容器外に突出させるような回動押出機構を採用したものであれば適宜構造のものを採用することができる。そして、この構成によれば、携帯時にはブラシ本体10は容器20に完全に収容されるため、フィラメント1aが保護される。このときの大きさも容器20、即ち全長60mm前後、太さ10mm前後となり、この大きさはポケットなどにも入れても嵩張らず常時携帯しやすく、また小さすぎないのでハンドバックや化粧ポーチに入れても見つけやすいものである。
【0014】図2は、回動押出容器20の具体的な構成例を示した分解斜視図である。同図中、3はブラシ本体10全長のほぼ2倍の長さからなる筒状ケーシング、4はブラシ本体10を交換可能に直立支持する天盤4aと逆ネジを切ったステム4bとからなる押出部、5はステム4bを収容し、且つ外周に順方向のネジを切った支持筒部5aと円盤状ストッパー5bとからなる回転部である。ここで押出部4および回転部5はケーシング3のほぼ半分の長さ、言い換えればブラシ本体10の全長とほぼ同じ長さに設定される。
【0015】また、図2中、6はケーシング3の下方に回転可能に外嵌されるツマミであって、このツマミ5には回転部5のストッパー5bが両者共回りするように緊密に取付けられる。
【0016】そして、上記構成部材からなる回動押出容器20を組み立てるには、先ず押出部4の天盤4aにブラシ本体10を直立固定し、この状態で押出部4をケーシング3の上方から挿入する。ここでケーシング3の内周には縦方向(長軸方向)に2本のガイドレールが突設されており(図示せず)、このレールに対応して押出部4の天盤4aには2本のガイド溝4cが刻設されている。そして、押出部4をケーシング3に挿入するときはガイド溝4cが前記レールに係合するようにする。また、挿入した押出部4のステム4bの少なくとも一部をケーシング3の下方から突出させておく。
【0017】次に、回転部5のストッパー5bをツマミ6に取り付けて両者一体としておく。そして、回転部5の支持筒部5aにケーシング3の下方から突出した押出部4のステム4bを若干ネジ接合し、この状態で回転部5をケーシング3内に下方から挿入する。ここでケーシング3の内周下端には支持筒部5aのネジと係合する爪(図示せず)が形成されている。このため、ツマミ6を回転することによってツマミ6と共に回転部5も回転しながら上下動可能にケーシング3に収容される。
【0018】このように組み立てられた回動押出容器20は、ツマミ6を順方向に回せばこれと共に回転部5も同方向に回り、回転部5は回転しながらケーシング3の上方に伸びるようにスライドする。このとき押出部4は、天盤4aとケーシング3内周に設けたレールの係合構造により回転部5とは共回りしない一方、回転部5の順方向回転により逆ネジが作用してステム4bが支持筒部5aに収容されるようにしてケーシング3の奥に下がる。従って、天盤4aに固定されたブラシ本体10はケーシング3内に完全に収容される。
【0019】これとは逆方向にツマミ6を回せば、ツマミ6と回転部5は回転しながらケーシング3の下方にスライドする一方、押出部4はステム4bの逆ネジ作用によりケーシング3の上方にスライドし、この結果、ブラシ本体10をケーシング3から突出させることができる。
【0020】このように本実施形態では、容器20の回動押出機構として押出部4と回転部5の2部材を使用し、且つ、両部材の上下スライドためのネジを逆方向に切り、押出部4のステム4bを回転部5の支持筒部5aに収容するようにしたので、ツマミ6を順方向に全回したときは回動押出機構の全長をケーシング3のほぼ半分とすることができ、結果、ケーシング3の全長、即ち携帯時の歯間ブラシの全長を短くすることができた。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればブラシ本体を回動押出容器に収容するようにしたので、携帯時にはブラシ本体をケーシングにより確実に保護し、使用時には全長が長くなるため使いやすい。また、携帯時の大きさは、リップスティックと同じ程度であるから、小さくなりすぎず、使用したときには直ぐにバッグ等から取り出しやすく、また紛失もし難いという実用的効果に優れる。
【出願人】 【識別番号】000207713
【氏名又は名称】大平工業株式会社
【出願日】 平成13年3月1日(2001.3.1)
【代理人】 【識別番号】100095647
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 俊明
【公開番号】 特開2002−253346(P2002−253346A)
【公開日】 平成14年9月10日(2002.9.10)
【出願番号】 特願2001−56456(P2001−56456)