トップ :: A 生活必需品 :: A45 手持品または旅行用品




【発明の名称】 頭髪整形用アイロン
【発明者】 【氏名】園田 富成

【要約】 【課題】頭髪の長い毛及び短い毛に対応できる能率的な頭髪整形用アイロンを提供すること。

【解決手段】開閉自在な一対の幅広の頭髪圧接部2、3を形成し、それぞれの先端にこれらの圧接部2、3と一体に幅狭の突出部2A、3Aを延設し、圧接部2、3に内接したヒーター7により加熱可能に構成する。これにより長い頭髪部分には幅広の圧接部2、3を使用し、短い頭髪部分には幅狭の突出部2A、3Aを使用できるため、同一アイロン1で従来の幅広アイロンと幅狭アイロンの両方の機能を有することになり、持ちかえる煩わしさが解消されると共に能率化できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 開閉自在な一対のアームからなる頭髪圧接部を有し、前記一対のアームの対向面で頭髪を挟着しながら加熱して整形するアイロンにおいて、前記頭髪圧接部が、幅広部と、この幅広部と一体に延設された幅狭部とによって構成されていることを特徴とする頭髪整形用アイロン。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、頭髪整形用アイロン(例えば、癖毛等の頭髪をストレートに整形するアイロン)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヘアーメイクはおしゃれの重要なポイントであるため、主として女性のヘアーメイクのための各種の器具が存在し、理容業等の専門家が使用する器具から、誰もが家庭で手軽に使用できるようなものまで様々な器具が普及している。
【0003】人間の頭髪には、直毛、ウエーブ、ちぢれ等のタイプがあるため、その人の好みのヘアースタイルにするために、直毛性の頭髪にウエーブをつけたり、曲毛性の頭髪をストレートに整形したりされるが、整形した状態を長時間持続させるためには、整形器具と共に専用液等を併用した処理工程で整形される専門の理容師等に委ねるのが一般的である。
【0004】頭髪は主成分のタンパク質からなり、この粒子の結合が側鎖結合して直毛や曲毛の状態を形成している。従って、このような直毛や曲毛を異なる形状に整形するためには、例えば、整形を促進するための第1液を用いてこの液体による還元作用により側鎖結合を切断することにより一旦頭髪の復元性を絶ち、その上で専用のヘアーアイロンで加熱しながら目的の形状に整形してから、次に第2液を用いて切断された側鎖結合をこの液の酸化作用によって再結合することにより目的の形状に整形されると言われている。
【0005】従って、専門の理容業等においては、例えば、第1液塗布、温水洗浄、乾燥、頭髪保護液塗布、ヘアーアイロンによる整形、中間リンス塗布、第2液塗布、温水洗浄、トリートメント、乾燥等の所定の処理工程で整形される。
【0006】特に、曲毛性の頭髪をストレートに整形するためには、上記の如き頭髪の性質上、専用液を用いての上記処理工程において、頭髪の長さに応じ、大別して幅広のアイロンと幅狭のアイロンが使い分けられる。即ち、長い毛には圧接面の広いアイロンを使用し、短い毛には圧接面の狭いアイロンが使用される。
【0007】図4はその幅広アイロンの一例を示し、理容業において業務用として用いられているアイロン11の斜視図である。このアイロン11は図4(a)に示すように、ハンドル15に一体形成された圧接部13とハンドル16に一体形成された圧接部14が軸18で交差連結され、それぞれが幅Wを25〜30mmに形成された圧接部13、14には、図4(6)に示すように周囲を絶縁体20で囲まれたヒーター17が内設され、不図示の電源に接続する配線19を介して180〜200℃で加熱しながら、圧接面13a、14aで頭髪を挟みながらスライドさせて引張り、曲毛をストレートに整形するアイロンである。
【0008】また、図5は幅狭アイロンの一例を示し、同様に業務用として用いられているアイロン26の斜視図である。このアイロン26は図5(a)示すように、ハンドル28と一体形成された幅Wが10〜12mmのロッド27とハンドル30に一体形成されたロッド27と同幅のグローブ29が軸31で交差連結され、図5(b)に示すように、ロッド27には絶縁体34で囲まれたヒーター33が内設され、不図示の電源に接続する配線32を介して180〜200℃で加熱しながら、圧接面27a、29aで頭髪を挟みながらスライドさせて引張り、局部的に曲毛をストレートに整形するアイロンである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4に示す幅広タイプのアイロン11は圧接面13a、14aが広いため、能率的に曲毛をストレートに整形するには好適であるが、揉上など短い髪の毛には使用できず、短い髪の毛には図5に示す幅狭タイプのアイロン26に持ちかえなけらばならないため、1回の整形作業中に幅広及び幅狭のアイロンを頻繁に持ちかえなければならない。そのため非常に面倒であると共に非能率的の大きな原因となっている。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、特に業務用としても能率的な優れた頭髪整形用アイロンを提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、開閉自在な一対のアームからなる頭髪圧接部を有し、前記一対のアームの対向面で頭髪を挟着しながら加熱して整形するアイロンにおいて、前記頭髪圧接部が、幅広部と、この幅広部と一体に延設された幅狭部とによって構成されていることを特徴とする頭髪整形用アイロン(以下、本発明のアイロンと称する。)に係わるものである。
【0012】本発明のアイロンによれば、頭髪圧接部が、幅広部と幅狭部とによって構成され、幅狭部が幅広部と一体に延設されているので、同一アイロンで幅広アイロン及び幅狭アイロンとして機能することができ、従って、頭髪の状態に応じて幅広部と幅狭部とを使い分けることにより、作業能率を高めることができる。
【0013】本発明において「整形」とは、頭髪をストレート(直線的)にパーマネント整形すること(即ち、曲毛性の頭髪を直線的に伸ばして直毛に整形すること)以外にも、頭髪をウエーブをつけてパーマネント整形することも含む概念である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面参照下で具体的に説明する。
【0015】図1は本実施の形態によるアイロンの要部の概略図を示し、(a)は平面図、(b)は左側図、(c)は右側面図である。
【0016】図1(a)に示すように、このアイロン1は金属(例えばステンレス)からなり、その圧接部2、3は、例えば、長さlが100mmで、ハンドル4の延長軸心より右側へ広くなり、その幅Wは60mmに形成され、軸心延長域の圧接部2、3の先端には、これと一体に形成された幅Wが20mm、長さlが30mmの突出部2A、3Aが延設され、この突出部2A、3Aの先端からハンドル4、5(一部分を省略図示)を含む全長Lは220mmに形成される。
【0017】そして、図1(b)に示すように、圧接部2、3の厚さは前方にかけて若干薄く形成され、突出部2A,3Aにおける厚さtはそれぞれ8.5mmであり、ハンドル4に一体の圧接部2とハンドル5に一体の圧接部3は軸8によって交差連結されているため、ハンドル4、5を介して圧接部2、3及び突出部2A,3Aのそれぞれの圧接面2a、3a、2a’、3a’によって頭髪を挟着することができる。なお、図1(c)は右側面図を示す。
【0018】図2(a)は、本実施の形態のアイロン1の斜視図を示し、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図である。
【0019】図2(b)に示すように、圧接部2、3にはヒーター7が内設され、この周囲は絶縁体6が配され、それぞれのヒーター7はハンドル4、5の内部を径由する配線9に接続され、また加熱温度は不図示の温度調節器により調節可能になっている。
【0020】また、図2(c)に示すように、突出部2A、3Aは圧接部2、3の本体と同一材料のみの延設によって形成され、圧接部2、3それぞれのヒーター7の伝導熱によって加熱可能になっている。
【0021】従って、頭髪が長い部分の曲毛の整形時には上記した幅広の圧接部2、3を用い、揉上などの短い頭髪部の曲毛の整形時には幅狭の突出部2A、3Aを用い、図4及び図5に示した従来の幅広のアイロン11及び幅狭のアイロン26による曲毛の整形を同一のアイロン1のみで行うことができる。しかも、本実施の形態の場合、圧接部2、3の幅Wが60mmであり、従来(約25〜30mm)に比べて広く、また突出部2A、3Aの幅Wも20mmであり、従来例に比べて広いため高い整形性を得ることができる。
【0022】このように圧接部2、3は幅Wを広くすることにより、例えば180〜200℃の加熱温度で頭髪を挟み、例えば約5秒間(心で数える)加熱−圧接部の幅ゆっくりスライド−5秒間加熱−圧接部の幅スライド・・・の繰り返しで頭髪の長さ全体に亘って加熱しても頭髪をいためることもなく、曲毛をストレートに整形する効果が従来のアイロンに比べ顕著である。
【0023】しかも、圧接部2、3の幅が広いため、未加熱部へスライドしても圧接部の温度低下が少なく、所定温度で連続使用が可能である。しかし、幅が広過ぎても作業性が悪く、良好な作業性を維持するためには幅Wは60mm位が好ましい。
【0024】これに比べ、従来のアイロンは幅広と言えども30mm程度の幅であるため、頭髪の未加熱部へスライドするごとにアイロンの温度が低下する。しかし、加熱温度を高くすれば頭髪が焼き切れる等のダメージを与えるため温度は上げられず、従って、同一場所を2回以上スライドする動作が必要であるため、多くの所要時間を要するのに対し、本実施の形態のアイロンは作業能率が高く、上記の如き顕著な効果を幅狭の突出部2A、3Aにおいても発揮することができる上に、従来その都度、幅広アイロンと幅狭アイロンとを持ち変えていた作業を省き、同一のアイロンを用いて整形することができる。
【0025】図3は、本実施の形態のアイロン1の変形例を示すアイロン10であり、(a)は斜視図、(b)は(a)のb−b線断面図、(c)は(a)のc−c線断面図である。
【0026】図示の如く、このアイロン10の上記したアイロン1との相違点は、圧接部2、3のいずれにもその長さ方向の中央にスリット12が設けられていることである。従って、その断面も図3(b)に示すように、スリット12を境としてヒーター7a及び絶縁体6が左右に分割される。
【0027】これにより、上記したアイロン1と同様に機能し、同等の効果が得られる上に、使用中にスリット12を介して加熱整形中の頭髪に空気を取り入れたり、頭髪から出る蒸気を排出させることにより、加熱による頭髪へのダメージを軽減して更に整形性を高めることができる。また、左右に分割したヒーター7aのそれぞれの温度に温度差をもたせることもでき、スリット12はいずれか一方の圧接部に設けてもよい。
【0028】本実施の形態によれば、幅広の圧接部2、3の先端に幅狭の突出部2A、3Aが延設されているので、同一のアイロン1により幅広アイロンと幅狭アイロンの両方の機能をもたせることができ、従来の幅広と幅狭の二つのアイロンを持ちかえて整形する煩しさを解消することができる。
【0029】上記した実施の形態は本発明の技術的思想に基づいて種々変形することができる。
【0030】例えば、実施の形態のアイロン1の突出部2A、3Aは圧接部2、3の先端においてハンドルの軸心延長部に設けたが、この反対側又は中央部でもよく、また先端に限らず、側端に設けてもよい。
【0031】また、実施の形態のアイロンは幅広部と幅狭部との2段幅式にしたが、例えば、幅広部と幅狭部との間に中間の幅部を設けたり、幅狭部より更に幅狭の部分を設ける等、3段幅又はそれ以上の幅部を有するようにすることもできる。
【0032】また、圧接部の加熱方法は、使用時の上流側と下流側(圧接部の右側又は左側)とで温度差をつけるようにしてもよい。
【0033】また、給水機構を設けて圧接部へ水を供給し、必要に応じて蒸気を供給するようにしてもよい。
【0034】また、上記の頭髪整形用アイロンは、ストレート用に限らず、ウエーブをつけるパーマ用アイロンにも適用することができる。
【0035】また、実施の形態のアイロンは、その構造や形状及び使用する材料等は適宣に行うことができる。
【0036】
【発明の作用効果】上述した如く、本発明の頭髪整形用アイロンは、開閉自在な一対のアームからなる頭髪圧接部を有し、前記一対のアームの対向面で頭髪を挟着しながら加熱して整形するアイロンにおいて、前記頭髪圧接部が、幅広部と、この幅広部と一体に延設された幅狭部とによって構成されているので、同一アイロンで幅広アイロン及び幅狭アイロンとして機能することができ、従って、頭髪の状態に応じて幅広部と幅狭部とを使い分けることにより、作業能率を高めることができる。
【出願人】 【識別番号】597137198
【氏名又は名称】園田 富成
【出願日】 平成13年3月8日(2001.3.8)
【代理人】 【識別番号】100076059
【弁理士】
【氏名又は名称】逢坂 宏
【公開番号】 特開2002−262923(P2002−262923A)
【公開日】 平成14年9月17日(2002.9.17)
【出願番号】 特願2001−64823(P2001−64823)